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海 岸 工 学 論 文 集,第55巻(2008) 土 木 学 会,1101-1105 干潟連成型および内湾連成型サンゴ礁域における 海水流動ならびに赤土輸送特性 Characteristics of Current and Red Soil Transport in Fringing Reefs Connected with a Tidal Flat and Semi-enclosed Bay 前 田 勇 司1・ 灘 岡和 夫2・ 金 城 孝 一3・ 山 本 高 大1・ 有 坂 和 真2・ 仲 宗 根 一 哉3・ 与 儀 喜 真4・ 山 中精 一5・ 宮 川勝 司5・ 小谷 和彦6・ 飯 田仁 士6 Yuji MAEDA,KazuoNADAOKA, Koichi KINJO, Takahiro YAMAMOTO, Kazuma ARISAKA, Kazuya NAKASONE, KishinYOGI, SeiichiYAMANAKA, KatsujiMIYAGAWA, Kazuhiko KOTANI, Hitoshi IIDA Field observations were conducted in two areas in Okinawa, Yakata (a fringing reef connected with a wide tidal flat) and Kabira Bay (a fringing reef connected to a semi-enclosed bay). In Yakata, the wave set-up effect was shown to govern the currents in the reef and the tidal flat acted as a source providing turbid and cooler water masses. In Kabira Bay, the wave set-up effect propagated into far inner parts of the bay, causing the circulating pattern of currents which transported red soil to the outer sea from the bay through the channel. 1. は じめ に 琉球列島では赤土流出によるサンゴ礁への環境負荷が問 題 とな ってい る.赤 土 流 出現 象 は沖 縄 固 有 の土 壌 や 特 徴 的 な 降 雨条 件 とい った 自然 要 因 に加 え て,農 地開発や リゾー ト開 発 な どの人 為 的 な要 因 が 大 き く関 与 して い る(大 身 謝, 1992).赤 土 によ る環 境 負 荷 を定 量 的 に評 価 す る上 で,サ ンゴ礁海域 における赤土 の輸送 ・拡散 ・堆積過程を把握す る ことが重 要 にな る.赤 土輸送過程は基本的に海水流動に よ って 支 配 され るが,海 水流動特性は当該地域の地形特性 によ って 大 き く影 響 を受 け る.し た が って,対 象 とす る海 域ごとにそこでの地形特性をふまえた形で赤土の輸送過程 を検討する必要がある. 琉 球 列 島周 辺 海 域 に お いて,津 嘉 山 ら(1991,1992)や 仲座 ら(1994)は 底質中の赤土含有量の空間分布の経時変 化 か ら間 接 的 に赤 土 の挙 動 を検 討 して い るが,赤 土輸送を 直接 支 配 す る海 水 流 動 につ い て は調 べ られて い な い.そ で本 研 究 で は,特 徴的な地形を有 し,か っ地形特性が互い に大 き く異 な る沖 縄 本 島屋 嘉 田潟 原 およ び石 垣 島 川 平 湾 の 2海 域 に お いて 得 られ た 観 測 デ ー タの 解 析 に よ り,そ こで の海 水 流 動 な らび に赤 土 輸 送 特 性 を抽 出す る ことを試 み た. 図-1 沖 縄本 島屋 嘉 田潟原 図-2 石垣 島川 平湾 1東 京工業大学大学 院情報処理工学研究 科情報環境学専攻 2フ ェロー 工博 東京工業大学大学 院情報処理工学研 究 科情報環境学専攻 教授 3沖 縄県衛生環境 研究所 4沖 縄県文化環 境部 5(株)沖 縄環境分析センター 6沖 縄環境調査(株)

干潟連成型および内湾連成型サンゴ礁域における 海 …library.jsce.or.jp/jsce/open/00008/2008/55-1101.pdf海岸工学論文集,第55巻(2008) 土木学会,1101-1105

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海岸工学論文集,第55巻(2008)

土木学会,1101-1105

干潟連成型および内湾連成型サ ンゴ礁域における

海水流動な らびに赤土輸送特性

Characteristics of Current and Red Soil Transport in Fringing Reefs

Connected with a Tidal Flat and Semi-enclosed Bay

前 田勇 司1・ 灘 岡和 夫2・ 金 城孝一3・ 山本 高大1・ 有坂 和真2・ 仲 宗根一 哉3・ 与 儀喜 真4・

山 中精 一5・ 宮 川勝 司5・ 小谷 和彦6・ 飯 田仁 士6

Yuji MAEDA, Kazuo NADAOKA, Koichi KINJO, Takahiro YAMAMOTO, Kazuma ARISAKA, Kazuya

NAKASONE, Kishin YOGI, Seiichi YAMANAKA, Katsuji MIYAGAWA, Kazuhiko KOTANI, Hitoshi IIDA

Field observations were conducted in two areas in Okinawa, Yakata (a fringing reef connected with a wide tidal flat) andKabira Bay (a fringing reef connected to a semi-enclosed bay). In Yakata, the wave set-up effect was shown to governthe currents in the reef and the tidal flat acted as a source providing turbid and cooler water masses. In Kabira Bay, thewave set-up effect propagated into far inner parts of the bay, causing the circulating pattern of currents which transportedred soil to the outer sea from the bay through the channel.

1. は じめ に

琉球列島では赤土流 出によるサ ンゴ礁への環境負荷が問

題 となってい る.赤 土流 出現象 は沖縄固有の土壌や特徴的

な降雨条 件 といった自然要因 に加えて,農 地開発や リゾー

ト開発などの人為 的な要因が大 きく関与 している(大身謝,

1992).赤 土 による環境負荷 を定量 的に評 価する上で,サ

ンゴ礁海域 における赤土 の輸送 ・拡散 ・堆積過程を把握す

ることが重要 になる.赤 土輸送過程 は基本的に海水流動 に

よって支配 されるが,海 水流動特性 は当該地域 の地形特性

によ って大 きく影響 を受 ける.し たがって,対 象 とする海

域 ごとにそこでの地形特性をふまえた形 で赤土 の輸送過程

を検討する必要がある.

琉球 列 島周辺 海域 において,津 嘉 山 ら(1991,1992)や

仲座 ら(1994)は 底質 中の赤土含有 量の空間分 布の経時変

化か ら間接的に赤土 の挙動を検討 しているが,赤 土輸送を

直接 支配する海水流動 については調べ られていない.そ こ

で本研究では,特 徴 的な地形を有 し,か っ地形特性が互い

に大 きく異 なる沖縄本 島屋嘉 田潟原 および石垣島川平湾の

2海 域 において得 られた観測 データの解析 により,そ こで

の海水流動 な らびに赤土輸送特性 を抽 出す ることを試 みた.

図-1 沖縄本島屋嘉田潟原

図-2 石垣島川平湾

1東 京工業大学大学院情報処理工学研究

科情報環境学専攻

2フ ェロー  工博  東京工業大学大学院情報処理工学研究科情報環境学専攻 教授

3沖 縄県衛生環境研究所

4沖 縄県文化環境部

5(株)沖 縄環境分析センター

6沖 縄環境調査(株)

1102 海 岸 工 学 論 文 集  第55巻(2008)

表-1  使 用測 定器 ・測 定 モー ド

表-2 設置点 ・平均水深 ・設置測器(屋嘉田潟原)

2. 方 法

(1) 観 測地概 要

対象海域 とした沖縄本島屋嘉田潟原(以 下,屋 嘉 田潟原)

は沖縄本 島西岸 に位置 してお り,岸 か ら沖方 向に水深2m

程度の礁池,サ ンゴが発達 した内側礁原,干 潮時に干 出す

る礁嶺,外 洋 に面す る急勾配 の礁斜面 と続 く裾礁型サ ンゴ

礁である.北 側には小島,南 側 には礁嶺が裂 け礁池 と外洋

を繋 ぐクチ(チ ャネル)が 発達 している.ま た,岸 近 くには

広大な干潟が存在 してお り,「干潟-サ ンゴ礁連成 系」 と

なっている(図-1).

もう一つの対象海域 である石垣 島川平湾(以 下,川 平湾)

は石垣 島北岸 に位置 している.湾 の海側 には裾礁型サ ンゴ

礁 が存在 し,そ れ と内湾が2つ の細 いチ ャネルによって繋

がる形のユニークな 「内湾-サ ンゴ礁連成系」 とな ってい

る(図-2).

(2) 観測概要

観測 は図-1,2に 示 した地点(Sta.)において,メ モ リ式計

測器 による水平二次元流速,水 平方 向流速 の鉛直プロファ

表-3 設置点 ・平均水深 ・設置測器(川平湾)

イル,水 位,水 温,塩 分,濁 度,波 高な どの連続 計測 を

行 った.使 用測定器 ・測定 モー ドを表1に(サ ンプル数 と

は一 回の測定期 間において計測 したデー タ数 のこと),設

置点 ・平均水深 ・設置測器 を表-2,3に 示 す.観 測期間 は

2007年1月16日 か ら2月15日 までの冬期約一 ヶ月間 と し

た.な お,本 観 測調査 は沖縄 県の 「赤土 等 に係 る環境保

全 目標設定 基礎調査」 の一 環 として,東 京工 業大学灘 岡

研究室 の協力の もとに行われたものである.

3. 現 地 観 測結 果 と考 察

(1) 屋嘉田潟原:干 潟-サ ンゴ礁連成系

a) リーフ内における流動特性

図-3は 電磁 流速計によ って得 られた平均水平流 速(1時

間毎 の5分 間平 均値)のu-vプ ロ ッ トで ある.こ れか ら

Sta.5,6に おいて南 向 きの流 れが,Sta.7に おいて クチか ら

リーフ外へ向か う流れが卓越 してお り,ク チを通 じて リー

干潟連成型および内湾連成型サ ンゴ礁域 における海水流動な らびに赤土輸送特性 1103

図-3  リー フ内水平 流速 のu-vプ ロ ッ ト

フ内海水が流 出す るパ ターンとな っていることがわか る.

図-4は リーフ外 の観測点Sta.1に おける有義波高 の経時

変化,ま た図-5はSta.5,6,7に おける主軸方向流速 とその

25時 間移動平均値 の経時変化 を示 したものである.こ れ ら

か ら,リ ーフ外 において高波浪状態 とな る期 間に各観測点

において主軸方向の25時 間平均流速が卓越 して いることが

わか る.こ のような リーフ外波高 とリーフ内平均 流速 との

関係 を見 るために観 測点Sta.1に おける有義波高 と各地点

の25時 間平均 流速の相 関関係を示 したものが図-6で ある.

これか ら,リ ーフ外波高 に対応 して各地点の平均 流速が増

大 していることがわかる.

b) リーフ外波浪,水 位変動,流 動特性の関係

以上の観測結果か ら,リ ーフ外波浪の増大 に対応 して リー

フ内において,ク チへ向かう形での平均流速 が増加す るこ

とがわか った.こ こではこの流れの主 な駆動力 と考 え られ

る水位特性 について記す.

図-7は リーフ内 に設置 した水位 計か ら得 られた水位の2

5時間移動平均値 を,リ ーフ外(Sta.1)の水位 で減 じた形で

示 して いる.こ れか ら高波浪期 に対応 して リーフ内の北 側

(Sta.3,Sta.4)で 水位のセッ トアップが起 こっているが,ク

チ周辺(Sta.2)で は明確なセ ットア ップが起 こっていないこ

とがわかる.

以上の ことか ら,対 象 リーフ海域北側 では礁斜面 におけ

る砕波 に伴いwaveset-upに よる水位の上昇が生 じるが,

南側の クチでは水深が大 きく顕著 な水位上昇が発生 しない

ため,波 浪が卓越す る期間においてクチへ向か う水位勾配

が生 じ,ク チへ向か う一方 向流 が引き起 こされたものと考

え られ る.こ のよ うな流 動構造 は石垣 島 白保海 域 におけ

る流動構造(灘 岡 ら,2001;田 村 ら,2004;Tamuraら,

2007)と ほぼ同様の特性 である.

c) 水温および浮遊砂輸送特性に関する干潟の役割

図-8は 降水 量 とSta.7に お ける表層 濁度,図-9はSta.7

図-4  リー フ外(Sta.1)有 義 波高

図-5 水平流速の時系列分布

△Sta.5□Sta.6・Sta.7

図-6  有義 波高(Sta.1)と 各 点 での25時 間平均 流速 との相関

図-7  25時間移動平均水位

1104 海 岸 工 学 論 文 集  第55巻(2008)

図-8  降水 量 とSta.7の 表層 濁度

図-9  Sta.7の 底 層水 温

における底層水 温の時系列 データを示 している.図-8か ら

降雨 によるものと考 えられない顕著 な濁度上昇が図中

に示 す2時 期で発生 しているが,図-9か ら,こ のとき水温

も大 きく減少 していることが分か る.水 深が小 さく低潮時

には干 出す る干潟域では熱容量 が小 さいため,よ り強 く冷

却効果 を受 ける.さ らに干潟域 においては波 による土砂 の

巻 き上 げが生 じやす い.こ の2つ の効果 によ り,水 温が低

く土砂を含んだ水塊が干潟域から上記の岸に沿 う流れに乗 っ

てクチまで運ばれたため と考 えられる.

(2) 川平湾:内 湾サ ンゴ礁連成系

a) 湾内における流動特性

図-10は 電磁流速計およびADCPに よって得 られた平均

水平流速(電 磁流速計:1時 間毎の5分 間平均値,ADCP:

10分 間平均 した鉛 直平均 水平流速)のu-vプ ロッ トである.

これか ら,岸 に近 いSta.6,8で は湾奥 に向か う方 向に,湾

中央部 のSta.7で は湾 口に向か う方 向に,東 側 のチ ャネル

(Sta.10)では湾 に流入す る方向 に,西 側 のチャネル(Sta.5)

では湾か ら流出す る方 向に流 れが卓越 していることがわか

る.こ れか ら,図-11に 示 すような循環 流パ ターンの存 在

が考え られる.

図-12は リーフ外(Sta.1)に おける有 義波高,図-13は 湾

内(Sta.8)と リー フ内(Sta.2)に おける25時 間移動 平均水 位

を リーフ外(Sta.1)の 水位で減 じた形で示 した値,図-14は

湾内(Sta.8)に おける主 軸方 向流速 とその25時 間移動平 均

値 をそれぞれ示 した図である.こ れ らか ら,リ ーフ外有 義

波高 が増大 するとリーフ内平均水位が上 昇することがわか

るが,そ の水位 上昇 はさ らにチ ャネルを通 して湾内奥部 に

まで十 分伝播 し,湾 内の平均 流速を増大 させることがわか

る(こ こではSta.8の水平 流速のみ示 しているが,他 の地点

において も同様の特徴 が見 られた).

図-10  湾 内水 平流 速u-vプ ロ ッ ト

図-11  湾 内の循 環流

b) 湾内における土砂輸送パター ン

図-15はSta.5,7,8に おける主軸方 向 の濁度 フラックス

とその25時 間移動平均値 を示 した ものである.こ れか ら図

中に示 した二つの期 間において,濁 度 フラックスが卓越 し

ていることがわかる.こ の二っの期 間は リーフ外波 浪が卓

越す る期間に一 致 していることから,湾 内の土砂が高波 浪

期 にお ける循環流 に乗 り,北 西側のチ ャネルを通 って流 出

す ることがわかる.

4. お わ り に

本研 究で は,干 潟 一裾礁連成 型であ る沖縄本 島屋嘉 田

潟原 と内湾 一裾礁連成型 である石垣 島川平湾 を対象 として,

現地観測結果 の解析を行い,そ れぞれの海域における海水

流動および赤土輸送特性の解 明を試みた.そ の結果,以 下

の ことが示 された.

干潟連成型および内湾連成型サ ンゴ礁域 における海水流動な らびに赤土輸送特性 1105

図-12  リーフ外(Sta.7)有 義 波高

図-13 25時 間移動平均水位

図-14  Sta.8の 水平 流速 の 時系列 分布

(1) 屋嘉 田潟原

a)wave set-upの 沿岸 方向の非一様 性によって,入 射波

高の増加 に対応 して リーフ内 およびチャネル周辺 の平

均流速が増加す ることがわかった.

b)冬 期 の冷却 源および浮遊砂 発生源 として干 潟が重要

な役割 を果た していることが示唆 された.

(2) 川平湾

a)wave set-up効 果 が リーフ内だけでな く湾奥部 にまで

及び,湾 内での循環流形成に寄与 していることが示唆

された.

b)湾 内の浮遊土 砂が高波浪期 にお ける循 環流 に乗 り,

北西側のチ ャネルを通 って流 出す る形になっているこ

とが示 された.

謝辞:本 研究 の一部 は,科 研費 基盤研究(A)(代 表者:灘

岡和夫,課 題番号:17206052,18254003)を 受 けて行 った

ものであることを付記す る.

Sta.5

Sta.7

Sta.8

図-15  主 軸方 向 の濁度 フラ ックス

参 考 文 献

大 身謝 辰男(1992): 沖縄 県における赤土汚 染の現状, 沖 縄県公

害衛生研 究所報, 26, pp.87-96.

田村 仁 ・灘 岡和 夫 ・Enrico C.PARINGIT(2004): 石垣 島 東岸

裾礁域 の流動 特性 に関する現地観 測 と数値 解析, 土木 学会

論文集, No.768/2-68, pp147-166.

津 嘉山正光 ・仲座 栄三 ・高 良尚樹 ・大 山幸 徳(1991): 南 西諸 島

海域 におけ る赤土 流 出の実 態 と新 たな防止 工法 の開発, 海

岸工学論文集, 第38巻, pp.911-915.

津 嘉山正 光 ・仲座 栄三 ・高 良尚樹 ・屋良朝 博(1992): 赤 土流 出

の発生 とサ ンゴ礁水 域 内での拡散 につ いて, 海岸 工学 論文

集, 第39巻, pp.945-949.

仲 座栄三 ・津嘉 山正光 ・砂川恵 輝 ・金 城太(1994): サ ンゴ礁海

岸 におけ る赤 土堆積 と拡散 に関す る研究, 海岸工 学論文 集,

第41巻, pp.1031-1035.

灘 岡和夫 ・若水研 水 ・二瓶 泰雄 ・今井陽介 ・青木 康哲 ・丸 太直

美 ・大見 謝辰男 ・満元祐 彰 ・小林 孝 ・藤井智史(2001): 現

地観測 に基づ く石 垣島サ ンゴ礁海域 の流動特 性 と微 細土砂 ・

熱輸 送特性 に関す る解 析, 海岸 工 学論 文集, 第48巻, pp.

1151-1155.

Tamura. H, K. Nadaoka, E. C. Paringit(2007): Hydrodynamiccharacteristics of a fringing coral reef on the east coast of

Ishigaki Island, southwest Japan, Coral Reefs, Vol.26, pp.17-34.