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鳥屋野潟の整備について (参考資料) 平成25年3月 参考資料 鳥屋野潟整備推進部会

鳥屋野潟の整備について鳥屋野潟流域の概要 流域の概要 鳥屋野潟流域の地盤高 鳥屋野潟流域の横断図イメージ 鳥屋野潟排水機場 親松排水機場

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鳥屋野潟の整備について(参考資料)

平成25年3月

参考資料

鳥屋野潟整備推進部会

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鳥屋野潟流域の概要

■ 流域の概要

鳥屋野潟流域の地盤高

鳥屋野潟流域の横断図イメージ

鳥屋野潟排水機場親松排水機場

○鳥屋野潟流域は信濃川、阿賀野川、小阿賀野川に囲まれている標高5m 以下の低平な越後平野の中央部に位置します。

かつて鳥屋野潟の周辺は、日本海の潮位に左右される低湿地帯であったことより、「地図にない湖」と表現され、流域内には海抜ゼロメートル以下の地域が散在しており、一旦浸水すると湛水期間が長くなる地域があります。

○流域面積99.8km2

○流域市町村新潟市(旧新潟市、旧亀田町、旧横越町)

■ 流域概要図

青や水色の箇所は海面よりも低い箇所

黄色や茶色は比較的高い箇所(標高3~5m)

・鳥屋野潟流域の大半は、海抜ゼロメートル地帯です。・流域住民の暮らしは、流域内の一番低いところに位置する鳥屋野潟に集まる雨水等を、24時間ポンプによって排水し海面より低い水位に保つことで、支えられています。

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鳥屋野潟流域位置図

鳥屋野潟

←小阿賀野川

鳥屋野潟流域界

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○新潟市の中心市街地に位置する鳥屋野潟は、河川延長L=7,854mの信濃川水系の一級河川。

○鳥屋野潟周辺は、市街地に多くの自然を残し、冬期には白鳥が訪れるなど貴重な自然的観光資源になっています。

また、広域公園として、東北電力ビッグスワンスタジアムなどの整備により、多くの来訪者が訪れています。近年では、新潟市が主催する「とやの物語」等の環境啓発イベントも開催され、地域と連携し、潟の保全活動が取り組まれています。

■ 鳥屋野潟の概要 ■ 鳥屋野潟の歴史

● 鳥屋野潟周辺風景

・鳥屋野潟は古くから、洪水のための遊水池としての役割を持ち、人々の暮らしになくてはならない潟として、干拓はされず、その姿を留めてきた。

・この頃の鳥屋野潟は、栗ノ木川を通じて日本海と直接つながっていた。栗ノ木排水機場が昭和23年に建設され、潟の水位が約90cm低下し、乾田化が進んだ。

・新潟地震により、栗ノ木排水機場の機能が低下。これに代わる親松排水機場が昭和43年に完成

し、現在の姿となった。

鳥屋野潟は、新潟市の中心市街地に隣接し、洪水を貯留する遊水(洪水調節)機能をもつ治水上重要な施設であるとともに、多様な生物が生息する貴重な水辺空間です。

鳥屋野潟の概要

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潟周囲:12km 潟面積1.37km2

1645年(正保2年)

1947年(昭和22年)

2012年(平成24年)

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鳥屋野潟整備の変遷

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国土交通省、新潟県、新潟市、亀田郷土地改良区が連携し、鳥屋野潟の総合整備(潟の整備

及び水環境の保全対策)に取り組んでいます。

公園整備水準の向上

都市化による環境悪化

(広域公園化) 都市公園事業

(水質改善)

直接浄化対策

しゅん渫

浄化用水の導入

ゴミ除去対策等下水道の整備

農業・畜産排水対策

富栄養化防止対策等

湖水の汚濁

治水機能の低下 (治水安全度の向上) 河川改修事業

必要性

鳥屋野潟の

総合整備

鳥屋野潟総合整備推進

行政連絡会議

(会長:新潟県副知事)

水環境対策部会

(会長:新潟市環境部長)

整備推進部会

(会長:新潟県土木部長)

 2.公園計画に関する事項

 3.公有化に関する事項

 4.その他必要な事項

水環境対策部会

整備推進部会

部 会 名 処 理 事 項

 1.水環境の保全対策に関する事項

 2.その他必要な事項

 1.治水計画に関する事項

■ 鳥屋野潟の総合整備

● 連絡会議全体構成図 ● 各部会の処理事項

鳥屋野潟の総合整備の取り組み

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鳥屋野潟整備実施計画の策定

鳥屋野潟と治水のこれまで【委員会開催状況)●第1回委員会(平成24年9月7日(金) 開催)

(内容:現地調査、鳥屋野潟の概要について他)●第2回委員会(平成24年10月9日(火) 開催)

(内容:鳥屋野潟整備実施計画(素案)について他)●第3回委員会(平成25年1月31日(木) 開催)

(内容:鳥屋野潟整備実施計画(案)について他)

分  野

大 熊  孝

安 田  浩 保

都 市 計 画 山 中  知 彦

水 環 境 林  八 寿 子

植  物 白 崎  仁

底 生 動 物 金 安  健 一

鳥  類 千 葉  晃

陸上昆虫類 桜 澤  英 郎

関 係 団 体 馬 場 和 哉

関 係 団 体 香 田 和 夫  新潟市中央区自治協議会 委員

河  川

 鳥屋野潟漁業協同組合 会計理事

 日本歯科大学新潟生命歯学部 教授

 新潟大学 名誉教授

 新潟県立大学国際地域学部 教授

 新潟大学災害・復興科学研究所 准教授

 新潟薬科大学薬学部 准教授

氏 名

 越佐昆虫同好会 前会長

 新潟大学理学部 准教授

所 属

 にいがた貝友会 会長

◎:委員長、○:委員長代理

■ 計画策定スキーム

■ 計画検討委員会鳥屋野潟整備実施計画検討委員会

■ 計画検討委員会

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治水計画と湖岸堤の必要性

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①鳥屋野潟の治水機能

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昭和のはじめ頃

昭和のはじめ頃、鳥屋野潟は栗ノ木川を通じて日本海と直接つながっていました。その後、栗ノ木排水機場が昭和23年に建設され、昭和43年にそれに代わる親松排水機場が完成し、現在の姿になりました。

この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の2万5千分1地形図を複製したものである。(承認番号 平24情複、第500号) 8

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鳥屋野潟流域の地盤高

鳥屋野潟流域は標高5m未満の低平地に広がっています。

青や水色の箇所は海面よりも低い箇所(ゼロメートル地帯)です。

黄色や茶色は比較的高い地域を表しています。(標高3~5m)

この地盤高図は北陸地方整備局管内河川航空レーザ測量結果(H21計測)を用いて作成した。 9

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鳥屋野潟 排水路網図

出典:亀田郷土地改良区 共通維持管理路線図

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鳥屋野潟流域

(流域面積99.8km2)

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本所排水機場

蔵岡排水機場

二本木排水機場

中部下水処理場

親松排水機場

鳥屋野潟排水機場

鳥屋野潟流域内には、土地改良区が管理する排水機場と下水道のポンプ場が計4ヶ所あります。 (下図の緑色の箇所)

また潟の出口には鳥屋野潟排水機場と親松排水機場があります。(下図の赤色の箇所)

洪水時における各排水機の排水先河川

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断面模式図

信濃川の平水位と鳥屋野潟の常時維持水位の高低差=3.59m

平水位1.09m

信濃川

鳥屋野潟放水路 鳥屋野潟

計画高水位:-0.5m

常時維持水位:-2.5m

洪水調節容量V=350万m3

排水

排水機場

親松排水機場によって鳥屋野潟の水位が-2.5m、信濃川の平水位よりも3.6m低く、日本海よりも約3m低く維持されています。

洪水時に親松排水機場と鳥屋野潟排水機場によって信濃川本川に排水できない水量が鳥屋野潟に貯留されます。貯留できる量(=洪水調節容量)は常時維持水位から計画高水位までの部分で、約350万m3の容量(ビッグスワンの約2倍の容量)に相当します。

3.59m

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鳥屋野潟の貯留効果

1:2計画高水位 T.P.-0.5m

常時維持水位T.P.-2.5m1:2

※これ以上「計画高水位」を高く設定すると、背後地盤からの排水に不具合が生じる。

※これ以上「常時維持水位」を低く設定すると、・地盤沈下の恐れが生じる。・揚水機場に悪影響が生じる。

(約350万m3 、現況水面積140ha)を有効活用

有効高:2.0m

鳥屋野潟では、常時維持水位から計画高水位までの2mを有効活用しています。(貯留効果を見込んでいます)有効高2mを大きくすると理論上、鳥屋野潟で貯留できる量が増えます。しかし、そのためには計画高水位を上げる、または常時維持水位を下げるしかありません。下図に示しているように、これらの高さを変えると不具合が生じます。よって、現時点では、有効高は2mが最善な計画といえます。

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鳥屋野潟の貯留容量350万m3とは、一体どのくらいの量なのか

鳥屋野潟流域で一様に1時間で100mmの雨が降ると想定します。

鳥屋野潟流域約100km2

100mm/時間×1時間の降

流域内全体のポンプ排水量=171m3/秒により、

これにより

鳥屋野潟に、

1時間で降る雨の量 × 降っている時間 × 鳥屋野潟の流域面積=(100mm/1時間) × (1時間) × (100km2)= 0.1m / 1時間 × (1時間) × (10,000万m2)=1,000万m3 ⇒鳥屋野潟流域で1時間に降った雨の量は1,000万m3に相当します。

降った雨の4割が流出すると簡便的に想定すると、1,000万m3 × 0.4 = 400万m3 の流出量が鳥屋野潟に集水されます。

1時間で鳥屋野潟に集水された水量 - 1時間でポンプによって排水される水量= 400万m3 - (171m3/秒 × 60秒 ×60分)= 400万m3 - 62 万m3

= 338万m3 ⇒1時間で鳥屋野潟に貯まる量(≒鳥屋野潟の貯水容量350万m3)

注意:数値は、潟の貯留量を簡単にイメージして頂くためのものです(実際には詳細な検討をしております)

※4割は、地下に浸透したり、流域で一時的に貯留されて徐々に流出してくることなどの状況を考慮した値です。

水路等を介して、鳥屋野潟に水が流れてきます。一時間で流域全体で100mmの雨が降った場合には鳥屋野潟に400万m3の水が集水されます。

信濃川等

ポンプによって、降った雨が信濃川や阿賀野川に排水されます。総排水量171m3/s (一時間で62万m3)

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②堤防の構造と機能

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鳥屋野潟整備実施計画(案)における余裕高

○堤防の高さは計画高水流量に応じ、計画高水位に余裕高を加えた値以上に設定されます。

○余裕高は、河川管理施設等構造令により数値が定められています。(現在、鳥屋野潟の堤防は、低いところの他に、この余裕高に相当する高さが不足しています)

○鳥屋野潟整備実施計画(案)における堤防天端高(余裕高)は、鳥屋野潟の水面積は140haと広大であるため、風浪の影響を最新の基準、知見等に従い、蓄積された水文・気象データの実績記録に基づく検証を加え見直した結果、1.0mから0.8mに変更します。

(T.P +0.3m)

(T.P -0.5m)

常時維持水位 (T.P -2.5m)

風浪(波の影響)を考慮

余裕高0.8m

計画変更前の計画堤防高はTP+0.5m

計画変更前の余裕高は1.0m

余裕高を80cmに変更します

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余裕高の機能①

湖沼における風浪の発生状況(霞ヶ浦)

風浪等

出典:国土交通省 関東地方整備局 霞ヶ浦河川事務所「第11回霞ヶ浦意見交換会」http://www.ktr.mlit.go.jp/kasumi/kasumi00041.html

洪水時の風浪等による越水・溢水被害の防止

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余裕高の機能②

水防活動の状況(H16.7.13)

五十嵐川右岸三条市三竹地内

H16.7.13水害時の水防活動

刈谷田川(見附市)

洪水時の巡視・水防活動時の安全確保

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③現状の評価

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新潟市内の浸水状況(平成10年8月洪水)

冠水による交通渋滞(新潟市東大通地内)

新潟駅南口の浸水状況

鳥屋野潟周辺の浸水状況

平成10年8月洪水では新潟市内のほぼ全域で、大規模な浸水被害が生じました。

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平成10年8月洪水の浸水実績図

○平成10年8月の洪水では総雨量265mm、60分間の最大雨量97mmが記録されました。○鳥屋野潟流域では、住宅や事業所などの家屋が床上床下併せて、5,132戸に浸水被害が

生じました。(住家被害:床上593戸、床下3943戸、事業所等:床上395戸、床下201戸)○鳥屋野潟流域の一般被害額は、約457億円に及ぶ甚大な被害となりました。

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平成10年8月4日の浸水状況(潟水位は現況地盤高を超過し、一部区間で溢水)

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→鳥屋野潟

浸水実績

潟からの溢水により、浸水被害が拡大

弁天橋

写真

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鳥屋野潟からの溢水状況写真

潟から溢水し道路が冠水

鳥屋野潟

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治水能力の向上が必要

①信濃川へ排出する100m3/sのポンプが完成しており、平成10年当時から見れば治水安全度も向上しています。

②しかし、計画高水位より低い区間や構造上の余裕高が不足している区間があるため、安全に貯留できる量として約130万m3が不足しています。

③このために、湖岸堤の整備が必要です。

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④そうは言っても、平成23年7月豪雨でも、これまでのポンプの整備によって対応できたのに、湖岸堤の整備が必要なの?

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平成10年8月4日水害(累加雨量267mm)

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H10.8.3~H10.8.4降雨観測機関:気象庁観測地点:新潟

累加雨量 267mm

時間最大雨量 64mm

24時間雨量 265.5mm

潟ピーク水位:TP-0.31m竹尾揚水機場水位(8/4・15時)

97mm/60分(3:25~4:25)を観測

(新潟気象台観測史上最大)

・この豪雨は、鳥屋野潟の計画規模をはるかに上回る(1/400)規模であったため、大きな水害になりました。・この水害を契機に、鳥屋野潟放水路が拡幅され、鳥屋野潟排水機場(40m3/s)が整備されました。

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一山目59mm 二山目112.5mm

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H23.7.27~H23.7.30降雨観測機関:気象庁観測地点:新潟

累加雨量 278.5mm

時間最大雨量 38.5mm

24時間雨量 177mm

小康状態7/29 10時から21時

潟ピーク水位:TP-1.49m親松排水機場水位(7/30・10時)

平成23年7月新潟・福島豪雨(累加雨量278.5mm)

・この豪雨は、比較的規模の小さい降雨が数時間の間隔をあけて二山に分かれていました。・降雨の山と山の間に小康状態が続き、その間に一山目の降雨が鳥屋野潟に流れ込み、親松と鳥屋野潟排水機場のポンプによって信濃川に排水され、大事には至らなかったものと考えています。

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H23.7.27~H23.7.30降雨観測機関:気象庁観測地点:新潟

累加雨量 278.5mm

時間最大雨量 38.5mm

24時間雨量 177mm

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H10.8.3~H10.8.4降雨観測機関:気象庁観測地点:新潟

累加雨量 267mm

時間最大雨量 64mm

24時間雨量 265.5mm

平成23年7月新潟・福島豪雨と平成10年8月水害の比較

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朝夕の車通勤による渋滞と似ています。

みんなが一斉に始業時間に合わせて出勤するために、朝夕の渋滞が発生します。

時差出勤を行い、分散して平準化した出勤形態なら、渋滞は緩和されます。

同じようなことが洪水にもいえます。車は人間が運転しているので渋滞ですみますが、流水は止まってくれません。

降雨の強さや降り方により洪水流量が変わります。

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H10.8.4水害 潟に流入する水の量と潟の水位の関係

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10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

110

120

130

140

150

1 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 31 33 35 37 39 41 43 45 47

経過時間(hr)

貯水量、排水量、流入量

(万m3/hr)

-7.5

-7.0

-6.5

-6.0

-5.5

-5.0

-4.5

-4.0

-3.5

-3.0

-2.5

-2.0

-1.5

-1.0

-0.5

-

水位(TPm)

親松排水機場_1時間あたりの排水量 農林ポンプ_1時間あたりの排水量(本所+蔵岡+二本木)

下水道施設_1時間当たりの排水量(中部下水処理場) 鳥屋野潟_1時間当たりの貯水量

鳥屋野潟_1時間当たりの流入量 鳥屋野潟水位(竹尾揚水機場)

8月4日 8月5日

計画高水位

短時間で大きな雨が降ったため、ポンプで対応できない量(潟に貯留された量)は多かった。※当時は、まだ鳥屋野潟排水機場が建設されていませんでした。

H10.8.4水害 潟に流入する水の量と潟の水位の関係

下水道ポンプによる排水農林ポンプによる排水

(本所+蔵岡+二本木)

鳥屋野潟での貯留

親松ポンプによる排水

潟に貯留された量が多かったため、潟から溢れてしまった。

28

Page 31: 鳥屋野潟の整備について鳥屋野潟流域の概要 流域の概要 鳥屋野潟流域の地盤高 鳥屋野潟流域の横断図イメージ 鳥屋野潟排水機場 親松排水機場

H23.7月新潟・福島豪雨 潟に流入する水の量と潟の水位の関係

-

10

20

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110

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150

1 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 31 33 35 37 39 41 43 45 47 49 51 53 55 57 59 61 63 65 67 69 71

経過時間(hr)

貯水量、排水量、流入量

(万m3/hr)

-7.5

-7.0

-6.5

-6.0

-5.5

-5.0

-4.5

-4.0

-3.5

-3.0

-2.5

-2.0

-1.5

-1.0

-0.5

-

水位(TPm)

親松排水機場_1時間あたりの排水量 農林ポンプ_1時間あたりの排水量(本所+蔵岡+二本木)

下水道施設_1時間当たりの排水量(中部下水処理場) 鳥屋野潟_1時間当たりの貯水量

鳥屋野潟_1時間当たりの流入量 鳥屋野潟水位(親松導水路出口)

7月28日 7月29日 7月30日

計画高水位

ポンプによって排水されない水量(貯留量)は比較的少なかった。※鳥屋野潟排水機場も建設されています。

平成23年7月豪雨 潟に流入する水の量と潟の水位の関係

29

Page 32: 鳥屋野潟の整備について鳥屋野潟流域の概要 流域の概要 鳥屋野潟流域の地盤高 鳥屋野潟流域の横断図イメージ 鳥屋野潟排水機場 親松排水機場

H23.7月新潟・福島豪雨 潟に流入する水の量と潟の水位の関係

-

10

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150

1 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 31 33 35 37 39 41 43 45 47 49 51 53 55 57 59 61 63 65 67 69 71

経過時間(hr)

貯水

量、

排水

量、

流入

量(

万m3/hr)

-7.5

-7.0

-6.5

-6.0

-5.5

-5.0

-4.5

-4.0

-3.5

-3.0

-2.5

-2.0

-1.5

-1.0

-0.5

-

水位

(TP

m)

親松排水機場_1時間あたりの排水量 農林ポンプ_1時間あたりの排水量(本所+蔵岡+二本木)

下水道施設_1時間当たりの排水量(中部下水処理場) 鳥屋野潟_1時間当たりの貯水量

鳥屋野潟_1時間当たりの流入量 鳥屋野潟水位(親松導水路出口)

7月28日 7月29日 7月30日

計画高水位

平成23年豪雨と平成10年豪雨の違い

30

Page 33: 鳥屋野潟の整備について鳥屋野潟流域の概要 流域の概要 鳥屋野潟流域の地盤高 鳥屋野潟流域の横断図イメージ 鳥屋野潟排水機場 親松排水機場

H10.8.4水害 潟に流入する水の量と潟の水位の関係

-

10

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1 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 31 33 35 37 39 41 43 45 47

経過時間(hr)

貯水量、排水量、流入量

(万m3/hr)

-7.5

-7.0

-6.5

-6.0

-5.5

-5.0

-4.5

-4.0

-3.5

-3.0

-2.5

-2.0

-1.5

-1.0

-0.5

-

水位(TPm)

親松排水機場_1時間あたりの排水量 農林ポンプ_1時間あたりの排水量(本所+蔵岡+二本木)

下水道施設_1時間当たりの排水量(中部下水処理場) 鳥屋野潟_1時間当たりの貯水量

鳥屋野潟_1時間当たりの流入量 鳥屋野潟水位(竹尾揚水機場)

8月4日 8月5日

計画高水位

平成10年水害を契機にして新たに建設された40m3/sポンプの鳥屋野潟排水機場が現在できていますが、もし、今、平成10年水害と同じ雨が降ったらどうなるでしょうか?

H10.8.4水害 潟に流入する水の量と潟の水位の関係

31

Page 34: 鳥屋野潟の整備について鳥屋野潟流域の概要 流域の概要 鳥屋野潟流域の地盤高 鳥屋野潟流域の横断図イメージ 鳥屋野潟排水機場 親松排水機場

H10.8.4洪水 潟に流入する水の量と潟の水位の関係

-

10

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1 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 31 33 35 37 39 41 43 45 47

経過時間(hr)

貯水

量、

排水

量、

流入

量(

万m3/hr)

-7.5

-7.0

-6.5

-6.0

-5.5

-5.0

-4.5

-4.0

-3.5

-3.0

-2.5

-2.0

-1.5

-1.0

-0.5

-

水位

(TPm)

親松排水機場_1時間あたりの排水量 農林ポンプ_1時間あたりの排水量(本所+蔵岡+二本木)

下水施設_1時間当たりの排水量(中部処理場)※故障なし 鳥屋野潟排水機場_1時間あたりの排水量(想定)

鳥屋野潟_1時間当たりの貯水量 鳥屋野潟_1時間当たりの流入量

鳥屋野潟水位(竹尾揚水機場) 鳥屋野潟排水機場があった場合の想定水位(計算結果)

8月4日 8月5日

イメージ:H10.8.4水害の時に鳥屋野潟排水機場が完成していたら

鳥屋野潟排水機場が建設されていた場合の排水量(計算される水位より想定)(毎秒40m3の排水能力)

鳥屋野潟排水機が増設されても、依然としてポンプで対応できない時間があります

排水能力が増強されたため、潟の貯留量が少なくなり、水位が低下しますが、現在の湖岸ぎりぎりまで水位が上昇します

計画高水位(湖岸周辺地盤高程度)

32

Page 35: 鳥屋野潟の整備について鳥屋野潟流域の概要 流域の概要 鳥屋野潟流域の地盤高 鳥屋野潟流域の横断図イメージ 鳥屋野潟排水機場 親松排水機場

⑤築堤をすると宅地の水がはけなくなるのでは?

33

Page 36: 鳥屋野潟の整備について鳥屋野潟流域の概要 流域の概要 鳥屋野潟流域の地盤高 鳥屋野潟流域の横断図イメージ 鳥屋野潟排水機場 親松排水機場

鳥屋野潟に注ぐ排水路①

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Page 37: 鳥屋野潟の整備について鳥屋野潟流域の概要 流域の概要 鳥屋野潟流域の地盤高 鳥屋野潟流域の横断図イメージ 鳥屋野潟排水機場 親松排水機場

鳥屋野潟に注ぐ排水路②

鳥屋野潟に注ぐ排水路は、数多くあります。

35

Page 38: 鳥屋野潟の整備について鳥屋野潟流域の概要 流域の概要 鳥屋野潟流域の地盤高 鳥屋野潟流域の横断図イメージ 鳥屋野潟排水機場 親松排水機場

住宅

潟水位と排水メカニズム

堤内地側の水位が高い間は、排水路を通じて排水される。

流域からは排水路を通じて潟へ排水される。

潟の水位が堤内地より高くなれば、樋門を閉じて排水路からの逆流を防止する。

【湖岸堤がない場合】潟の水位が高くなれば、潟から溢水により堤内地が浸水する。

鳥屋野潟

堤内地

樋門閉鎖

樋門オープン

樋門オープン

平常時

洪水時:潟の水位<排水路の水位

洪水時:潟の水位>排水路の水位

洪水時:湖岸堤がない場合

住宅

住宅

住宅

▽ 常時維持水位-2.5m

▽HWL -0.5m

▽HWL -0.5m

▽HWL -0.5m

36

Page 39: 鳥屋野潟の整備について鳥屋野潟流域の概要 流域の概要 鳥屋野潟流域の地盤高 鳥屋野潟流域の横断図イメージ 鳥屋野潟排水機場 親松排水機場

⑥貯水能力をフルに活用した河川計画

37

Page 40: 鳥屋野潟の整備について鳥屋野潟流域の概要 流域の概要 鳥屋野潟流域の地盤高 鳥屋野潟流域の横断図イメージ 鳥屋野潟排水機場 親松排水機場

鳥屋野総合体育館付近計画堤防高(TP+0.30m)の高さ

周辺地盤高:TP-0.5m程度

計画堤防高:TP+0.3m

80cm程度

湖岸堤の堤防高は周辺地盤高から80cm程度(人の腰の高さ程度)です。

38

Page 41: 鳥屋野潟の整備について鳥屋野潟流域の概要 流域の概要 鳥屋野潟流域の地盤高 鳥屋野潟流域の横断図イメージ 鳥屋野潟排水機場 親松排水機場

時間最大50㎜以上を記録した新潟県のアメダス観測所数

3

0

3

1 1

2

1 1

4

0

1

0

4

1 1 1

0 0

2

6

1 1

12

0

3

8

3 3

15

10

4

9

3

0

3

16

0

2

4

6

8

10

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14

16

18

20S51

S52

S53

S54

S55

S56

S57

S58

S59

S60

S61

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S63

H1

H2

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H5

H6

H7

H8

H9

H10

H11

H12

H13

H14

H15

H16

H17

H18

H19

H20

H21

H22

H23

H13~H23

平均 6.7観測所H3~H12

平均 2.6観測所

S56~H2

平均 1.5観測所

S51~S55

平均 1.6観測所

○近年、全国的に短時間で非常に強い降雨が頻発しています。○新潟県においても、大雨警報の発令目安である時間最大雨量50㎜以上が増加傾向にあります。

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Page 42: 鳥屋野潟の整備について鳥屋野潟流域の概要 流域の概要 鳥屋野潟流域の地盤高 鳥屋野潟流域の横断図イメージ 鳥屋野潟排水機場 親松排水機場

日最大140㎜以上を記録した新潟県のアメダス観測所数

3

0

24

21

14

7

1

5

7

01

0 0

2

0 0

4

0

14

34

12

3

5

0

5

1

1920

3

1 1 1

20

0

5

10

15

20

25

30

S51

S52

S53

S54

S55

S56

S57

S58

S59

S60

S61

S62

S63

H1

H2

H3

H4

H5

H6

H7

H8

H9

H10

H11

H12

H13

H14

H15

H16

H17

H18

H19

H20

H21

H22

H23

S51~S55

平均 6.0観測所

S56~H2

平均 3.7観測所

H3~H12

平均 4.5観測所

H13~H23

平均 7.1観測所

○140㎜以上の日最大雨量の観測回数も、近年増加傾向にあります。

40

Page 43: 鳥屋野潟の整備について鳥屋野潟流域の概要 流域の概要 鳥屋野潟流域の地盤高 鳥屋野潟流域の横断図イメージ 鳥屋野潟排水機場 親松排水機場

毎秒100m3の排水能力のポンプ場を例として考えます。(建設費用は約150億円~200億円)

1時間で排水できる量は、

100m3/秒×60秒×60分=36万m3 に相当します。

鳥屋野潟の計画貯留量は350万m3であることから、約1/10に相当し、有効高で20cmに相当します。

したがって、鳥屋野潟流域と鳥屋野潟の地勢的な関係を最大限活かした湖岸堤の築造(貯水容量140万m3アップ建設費用は約110億円)が効果的です。

器を作ることで、超過洪水においても潟からの溢水を余裕高の部分でさらに約120万m3貯めることができます。

貯水能力をフルに活用した河川計画~排水ポンプ能力と潟の貯留量の比較~

41

Page 44: 鳥屋野潟の整備について鳥屋野潟流域の概要 流域の概要 鳥屋野潟流域の地盤高 鳥屋野潟流域の横断図イメージ 鳥屋野潟排水機場 親松排水機場

⑦築堤以外での対策の可能性

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Page 45: 鳥屋野潟の整備について鳥屋野潟流域の概要 流域の概要 鳥屋野潟流域の地盤高 鳥屋野潟流域の横断図イメージ 鳥屋野潟排水機場 親松排水機場

築堤以外での対策の可能性治水方策 イメージ図 概算費用 評価

遊水地(調節池)等

平成23年7月新潟・福島豪雨における刈谷田川遊水地の状況

約200億円

・市街地に大規模(約130万m3)な貯留施設を整備することが困難である。

・湖岸堤整備と比較しコスト面で不利である。

雨水貯留施設

※図および写真は国土交通省HPから引用http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/tisuinoarikata/index.html

約260億円

・市街地に大規模(約130万m3)な貯留施設を整備することが困難である。

・湖岸堤整備と比較しコスト面で不利である。

田んぼダム

田んぼダムの取組事例(荒川沿岸土地改良区)

-・定量的な評価、未来に渡る効果の担保

が困難である。

いずれの対策においても、現計画【湖岸堤の整備】と比較すると劣る対策であり、鳥屋野潟においては現計画【湖岸堤整備】が最も有効な治水対策である 43