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Title 図書館は学生の現在(いま)にどう応えるか? : 変わりゆく 「学び」と大学図書館<京都大学図書館機構平成23年度第 1回講演会>( スライド: ポストラーニングコモンズとして の『アカデミック・リンク』:高等教育・学習に変革を もたらす新しい大学図書館のすがた / 竹内比呂也 ) Author(s) 溝上, 慎一; 竹内, 比呂也 Citation (2011) Issue Date 2011-10-11 URL http://hdl.handle.net/2433/147322 Right Type Presentation Textversion author Kyoto University

図書館は学生の現在(いま)にどう応えるか? : 変わりゆく 「学び」と大学図書館

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Page 1: 図書館は学生の現在(いま)にどう応えるか? : 変わりゆく 「学び」と大学図書館

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図書館は学生の現在(いま)にどう応えるか? : 変わりゆく「学び」と大学図書館<京都大学図書館機構平成23年度第1回講演会>( スライド: ポストラーニングコモンズとしての『アカデミック・リンク』:高等教育・学習に変革をもたらす新しい大学図書館のすがた / 竹内比呂也 )

Author(s) 溝上, 慎一; 竹内, 比呂也

Citation (2011)

Issue Date 2011-10-11

URL http://hdl.handle.net/2433/147322

Right

Type Presentation

Textversion author

Kyoto University

Page 2: 図書館は学生の現在(いま)にどう応えるか? : 変わりゆく 「学び」と大学図書館

ポストラーニングコモンズとしてのアカデミック・リンク

高等教育・学習に変革をもたらす新しい大学図書館のすがた

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必要な知識の入手先という意味では,大学と書店の重要性は同時並行的に低下している

吉見俊哉「大学とは何か」(2011)

Page 4: 図書館は学生の現在(いま)にどう応えるか? : 変わりゆく 「学び」と大学図書館

アカデミック・リンクは学習を変える

Page 5: 図書館は学生の現在(いま)にどう応えるか? : 変わりゆく 「学び」と大学図書館

アカデミック・リンクは高等教育を変える

Page 6: 図書館は学生の現在(いま)にどう応えるか? : 変わりゆく 「学び」と大学図書館

アカデミック・リンクは大学図書館を変える

Page 7: 図書館は学生の現在(いま)にどう応えるか? : 変わりゆく 「学び」と大学図書館

そのために,我々が今しなければならないことは何か。

Page 8: 図書館は学生の現在(いま)にどう応えるか? : 変わりゆく 「学び」と大学図書館

我々が大学図書館の過去から学ぶこと大学図書館と学習支援:回顧

Page 9: 図書館は学生の現在(いま)にどう応えるか? : 変わりゆく 「学び」と大学図書館

大学図書館と学習:回顧

明治時代からレファレンスサービスと学習との関連については議論があった

第2次世界大戦後,新制大学が生まれたが,大学図書館にはすぐには変化はなかった

1960年代の東京大学附属図書館における岸本改革は指定書制度の全国的な普及のきっかけになったと思われるが,これが成功したとは評価できない

1970年代以降の大学図書館をめぐる国レベルの政策的議論の中心は研究支援にあった

Page 10: 図書館は学生の現在(いま)にどう応えるか? : 変わりゆく 「学び」と大学図書館

大学図書館と学習:回顧

学習・教育のサイドから図書館が果たすべき役割についての発言は希薄であった

情報リテラシー教育への関与等,総合的に見れば図書館は学習・教育支援に関わろうとしてきた(が,基本的には教育サイドからは無視されてきた??)

1990年代になってようやく教育改革の機運が高まり,2000年代の教育GPで図書館を取り上げたものが脚光を浴びた(ラーニングコモンズ)

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教育の改革なくして,あるいは大学図書館が教育改革を主導することなくして,大学図書館の学習支援,教育への関

与は成功しない

Page 12: 図書館は学生の現在(いま)にどう応えるか? : 変わりゆく 「学び」と大学図書館

「大学図書館の整備について」(審議のまとめ)」(2010年12月)

に描かれるこれからの大学図書館

学習支援および教育活動への直接の関与

研究活動に即した支援と知の生産への貢献

コレクション構築と適切なナビゲーション

他機関・地域等との連携及び国際対応

Page 13: 図書館は学生の現在(いま)にどう応えるか? : 変わりゆく 「学び」と大学図書館

学習支援 ラーニングコモンズ 図書館員による自学自習の支援 院生や学部上級生による指導体制の組織化

ライティングセンター 学生や教職員の知的交流活動の活性化

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教育活動への直接の関与 情報リテラシー教育 メディアリテラシー教育 情報リテラシー教育のためのカリキュラムの共同開発,図書館職員の教員兼務

チュートリアルシステムの開発 教材作成への関与,教材の整理・提供

Page 15: 図書館は学生の現在(いま)にどう応えるか? : 変わりゆく 「学び」と大学図書館

教材・教科書の電子化

動画教材、授業映像 電子

ジャーナル・e-books

CURATOR(機関リポジトリ)

伝統的図書館蔵書

人的支援授業のコンテンツ化

コンテンツ提供を支えるネットワーク基盤

学生を中心にみたアカデミック・リンクのイメージ

場所としてのアカデミック・リンク

オフィスアワー@

AL個別的情報リテラシー教育 学生

による学習支援

誰でも使えるWeb上の資源

多様なニーズに対応する快適・安全な学習空間+コンテンツ+人的学習支援

学習 コンテンツ

LMS

Page 16: 図書館は学生の現在(いま)にどう応えるか? : 変わりゆく 「学び」と大学図書館

アクティブ・ラーニング・スペー

ティーチング・ハブ

コンテンツ・ラボ

コンテンツの提供 人的サポートの提供

授業のコンテンツ化

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アカデミック・リンク(Academic Link)

権利処理

作成・保存

配信・公開

コンテンツ・ラボ ティーチング・ハブ

考える学生の創造

企画・立案

授業のコンテンツ化

コンテンツを活用した能動的学習の実

リフレッシュ・リラックス空間

グループ学習個別学習 SAによる学生支援・指導

論文作成・学習相談(対話型) 異文化・異分野交流

情報通信機器の整備

参加型学習

コンテンツの利用

学生による授業評価

学生によるコンテンツの作成

学生を直接支援する

学生と教職員を支援し人材を育成する

学生・教職員を支援するコンテンツ基盤を

強化・集中化する

アクティブ・ラーニング・スペース

SAの育成

情報通信基盤(総合メディア基盤センター)

図書館基盤(附属図書館)

コンテンツの提供

ラーニングマネージメントシステム支援

情報通信技術にかかるファカルティ・ディべロップメント(FD)、スタッフ・ディベロップメント(SD)

コンテンツスタジオ/コンテンツ作成編集機器

オンデマンド印刷

「授業資料ナビゲータ」

大学間地域連携

学部・研究科・センター

多様なニーズに対応する快適・安全な学習空間+コンテンツ+人的学習支援

民間企業との連携

高大連携

国際連携

E-learning基盤(普遍教育センター)

※DNPほか

レポート剽窃チェック

授業アーカイブ

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研究開発部門 アクティブラーニング推進部門

コンテンツ・ラボ

ティーチング・ハブ

アクティブ・ラーニング・スペース

オンライン・クラスルーム

「参加する学習」(SA養成)

情報利用行動定点

観測

「新しい図書館員

FD/SD LMS 認証

連携 連携連携

レガシー・コンテンツ再

「学習力」・「教育力」向

アカデミック・リンク・センター

デジタル・コースパック構築

アカデミック・リンク機能実現のためのプロジェクト構築と組織

Page 19: 図書館は学生の現在(いま)にどう応えるか? : 変わりゆく 「学び」と大学図書館

各プロジェクトの概要

プロジェクト名 概要

「レガシーコンテンツ再生」プロジェクト

すでに刊行されているパッケージ型メディア(図書、ヴィデオなど)の電子的再生と学習における利活用のための提供環境を整備する。

「デジタルコースパック」プロジェクト

自作教材、著作物の一部など、これまで教室での配布にとどまっていた授業資料の電子的パッケージ化を実現し、提供環境を整備する。

「オンラインクラスルーム」プロジェクト

授業の動画配信を中心とするe-learning環境を整備し、実施する。

「情報利用行動定点観測」プロジェクト

学生の学習行動と学習成果の関連を、情報利用行動と学習/生活空間の利用状況から継続的、横断的に検証する(調査の実施、分析)。

「参加する学習」プロジェクト

アクティブ・ラーニング・スペースでのコンテンツを利用した「学生による学生のための学習相談」を実現し、そのためのアカデミック・リンクによる体系的SA研修を構築する。

「教育力」・「学習力」向上プロジェクト

学生、教職員によるアカデミック・リンク機能についての理解と活用を促し、学習、教育にかかるスキルの向上を実現する(セミナー、シンポジウム、FDの実施)。

「新しい図書館員」プロジェクト

学習に関与する新しい図書館員概念を確立するとともに、彼らを中心に、教員、図書館員、学生の協働を基礎とする個別的学習支援モデルを構築し、実施、評価する。

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まとめにかえて

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アカデミック・リンクのユニークさ

単なる「ラーニング・コモンズ」を超えて コンピュータが並んだ学習空間を提供するだけではなく,

コンテンツ, 人的サポートを併せて提供する。

単なる「授業のデジタル配信」を超えて 授業を学習を促すための契機ととらえ,授業資料ナビ

ゲータ(パスファインダー)やディスカバリーツールを用いて,多様なコンテンツを利用できるようにする。

単なる「本のデジタル化」を超えて 授業というコンテクストを活用しつつ,図書のみならず

、図書の一部や教材もデジタル化して提供する。

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アカデミック・リンクのユニークさ

単なる「タブレット型端末」の利用を超えて 利用者の多様な利用ニーズに対応できるよう,様々な形

態でのコンテンツ提供を実現する。

単なる「Learning Management System」を超えて コンテンツとのシームレスなリンクを提供する。

単なる「図書館の改革」を超えて 教育部門,情報基盤部門,コンテンツ提供部門の融合に

よる次世代の学習基盤整備をめざす。

単なる「千葉大学の教育改革」を超えて わが国の高等教育における,学習とコンテンツ利用を融

合させた新たな学習環境構築の先導的モデルとなる。

Page 23: 図書館は学生の現在(いま)にどう応えるか? : 変わりゆく 「学び」と大学図書館

アカデミック・リンクは学習コンテンツ基盤の整備を通じて大学教育の改革を促進する

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コンテンツ+技術+制度 ⇒ 改革!