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講義07 極と安定性
ポイント
・システムの定常特性と最終値の定理を用いた定常値の求め方を理解しよう.
・極と過渡特性の関係を調べ,システムの安定性を理解しよう.
・ラウスの安定判別法を使えるようになろう.
ブロック線図
u(t) y(t)
入力 出力 時間関数で書いたもの
(時間領域という)
U(s) Y(s)
入力 出力 ラプラス変換で書いたもの
(周波数領域という) )(sG
Text: 佐藤,平元,平田:はじめての制御工学,講談社
応答(response):入力を入れたときの出力の時間関数としての動き
)()()()(
)()()(
11 sUsGLsYLty
sUsGsY
2 2
7.1 定常特性(1)
1)(
::
)()()(
)()()(1
)()()(
Ts
KsG
KT
tKutydt
tdyT
tua
bty
dt
tdy
a
tbutaydt
tdy
伝達関数
直流ゲイン時定数,
現1次遅れ系の標準的表
復習:1次遅れ系の標準形とステップ応答
tTeK
Tss
KL
TssT
KL
sTs
KLty
sTs
KsY
ssU
sUTs
KsUsGsY
1
1
1
1
1
1
11
1
1
1)(
1)(
1)(
)(1
)()()(
ので,この逆ラプラス変換な
ステップ応答は,
であるので,出力は,
数のとき,入力が単位ステップ関
出力のラプラス変換
3 3
7.1 定常特性(2)
定常値
)(lim tyt
K
)1(lim /Tt
teK
0lim /
Tt
te
初期速度
dt
dy
0t
TteT
K /
0tT
K
0 1 2 3 4 5Tt /
2.0
4.0
6.0
8.0
1
) ( t
y
K
0
図 ステップ応答(1 次系)
4
7.1 定常特性(3)
0 1 2 3 4 5Tt /
2.0
4.0
6.0
8.0
1
) ( t
y
K
0
図3.3 ステップ応答(1 次系)
1Tt
632.0
・ 時刻 t=T において定常値の
63.2 % になる. )1()( /TteKty )1( 1 eK
)368.01( K K 632.0
・ 定常値は入力の大きさの K 倍
になる.
10
T
KK)(lim ty
t
T :時定数 K :ゲイン
・ 初期速度のまま進めば,T 秒後
に定常値に到達する.
最終値定理 )(lim)(lim
0ssFtf
st
ssGs
1)(
0lim
s
定常値 )(lim tyt
)(lim0
ssys
)(lim tyt
)0(G)(lim0
sGs
直流ゲイン(DC gain)
5
7.1 定常特性(4) 最終値定理
初期値定理
)(ssF
6
7.1 定常特性(5)
最終値の定理例題
7
7.1 定常特性(6)
s
k
s
k
s
kK
sssK
sss
K
sss
K
ssGsUsGty
ssU
K
ss
KsG
n
nn
n
nn
n
n
nn
n
321
2
22
2
22
2111
22
2
2
2
1)()()()(
1)(,
):,0,0(
2)(
2
部分分数展開
数入力が単位ステップ関単位ステップ応答
定数
標準形次遅れ系の伝達関数の
LLL K
ss
K
sssGy
nn
n
ss
22
2
00 2lim
1)(lim)(
ステップ応答の最終値
1
0(*)
(*)2
1
1
321
2
22
2
k
ss
k
s
k
s
k
s
k
ssssss
n
nn
n
とする.をかけて,式の両辺に
を求める.●
式
)0)Re(,0(Re
lim)(lim 1321
KKkekekkKty tt
tt
2次遅れ系の場合
8
7.1 定常特性
実部がすべて負
の根
伝達関数の極
0.7449j - 0.1226-
0.7449j + 0.1226-
1.7549-
012 23 sss
7.1 定常特性(7)
9
7.1 定常特性
出力が発散する.
.実部が正のものがある
の根
伝達関数の極
1.1713i - 0.0873
1.1713i + 0.0873
2.1746-
032 23 sss
7.1 定常特性(8)
10
7.2 過渡特性と安定性
7.2.1 安定性(stability)とは
正確には,
有界入力有界出力安定(BIBO安定) (Bounded Input/Bounded Output
Stability)という.
.であることを意味する
が有限値すべての時間で,
.が存在することを言う
の正数が成り立つような有限
すべての
が有界であるとは,信号
)(
0)(
)(
tf
M
tMtf
tf
11
7.2.2 システムの安定性の判定: 単位ステップ応答の計算から
システムが安定である条件を誘導する.
線形時不変システム(Time Invariant System)
伝達関数
物理システムでは,
伝達関数はプロパー
(proper)という
mn
12
7.2.2 システムの安定性の判定(2)
222
1
2
1101
1
1
111 ,,,,,
rrq
n
n
n
rrq
ssssbsasas
jj
は,次式となる.分母多項式の因数分解このとき,伝達関数の
つぎの値とする.の極は互いに異なり,簡単のため,伝達関数
13
7.2.2 システムの安定性の判定(3)
14
7.2.2 システムの安定性の判定(4)
15
7.2.3 過渡特性と極の関係
代表極(dominant pole):極のうち,実部がもっとも原点に近いもの
16
7.2.4 安定判別法(1)
伝達関数の分母多項式の根を求めずに,安定かどうかを判定する.分母多項式=0を特性方程式という. 特性方程式 0)( 01
1
1
ssssD n
n
n
ラウスの安定判別法
係数から作られる定数を次式のようにおく.ここで,1は ns
の係数を意味する.ただし,存在しない係数は0とおく.
,,
,1
,1
,1
1
31512
1
21311
1
7613
1
5412
1
3211
b
bbc
b
bbc
bbb
nnnn
n
nnn
n
nnn
n
nnn
17
7.2.4 安定判別法(2)
この定数を用いて,つぎのラウス表と呼ばれる表を作る.
1
0
21
4
321
3
321
2
97531
1
86421
es
dds
cccs
bbbs
s
s
n
n
n
nnnnn
n
nnnn
n
0121 ,,,, nn
11111 ,,,,,,1 edcbn
[ラウスの安定定理]
システムが安定である必要十分条件は,つぎの2つが 共に成立することである.
(1)特性多項式の全ての係数
(2)ラウス表の第1列 が全て正である.
が全て正である.
18
7.2.4 安定判別法(3)
例題1: 0)( 01
2 sssD
0
0
1
1
0
2
0
1
s
s
s
安定条件は, 0,0 10
ただし,2次の場合には,簡単に根を計算できて, この根から,係数がすべて正のとき安定になることはすぐにわかる
19
7.2.4 安定判別法(3)
例題2:
安定条件は,
0)( 01
2
2
3 ssssD
0
02
0
1
1
02
2
1
3
0
1
s
s
s
s
021210 ,0,0,0
20
レポート