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中学入門新演習 春期テキスト 中 1数学 指導のポイント
【指導のねらい】★正の数と負について,その大小や反対の性質をもつ量を理解する。★正の数,負の数の加法と減法について,その計算方法を学ぶ。
はじめに
<導入> 小学校では 0以上の数を学習してきたが,中学校からは 0より小さい数も学習する。気温や増減など,生活では様々な負の数を目にする機会があるので,それらを例に考えさせる。 また,正負の数の加減では,加法なのに和がもとの数より小さくなる等,それまでの計算では生じなかったことが起こるので,具体的な例を提示して,その計算がどのような意味を持つのか考えさせながら進めていくとよい。
<事前確認>学習1・正の数… 0より大きい数。 正の符号「+」をつけて表す。・負の数… 0より小さい数。 負の符号「-」をつけて表す。・0…正の数でも負の数でもない。
学習2・絶対値…数直線上で,ある数に対応する点と原点との距離。・不等号…数の大小を表す記号。 <:小なり(左の数が小さい) >:大なり(左の数が大きい) ※「=」は等号という。・数の大小 正の数は,絶対値が大きいほど大きい。 負の数は,絶対値が大きいほど小さい。
学習3・同符号の 2数の和…絶対値の和に,2数に共通な符号をつける。・異符号の 2数の和…絶対値の差に,絶対値の大きい方の符号をつける。
学習4・○-(+□)=○+(-□)・○-(-□)=○+(+□)
学習5・交換法則 a+ b= b+ a・結合法則 (a+ b)+ c= a+(b+ c)
学習内容・補足事項など
学習1 正負の数 A1,A2,B1
▷ 0より 5大きい数 0 より大きい → 正の符号「+」をつけて表す → + 5 ▷ 0より 3小さい数
0 より小さい → 負の符号「-」をつけて表す → - 3
※値が小数や分数の場合にも,同様に表す。
学習2 正負の数の大小 A3,B2~B4
▷ + 5と+ 3の大小 両方ともの正の数 → 絶対値は+ 5の方が大きい → + 5の方が大きい →不等号を使って表すと,+ 5>+ 3 ▷ - 5と- 3の大小 両方とも負の数 → 絶対値は- 5の方が大きい → - 3の方が大きい →不等号を使って表すと,- 5<- 3
学習3 正負の数の加法 A5 次の計算をしなさい。
▷ (- 3)+(- 1) ▷ (+ 6)+(- 8) =-(3+ 1) =-(8- 6) =- 4 =- 2
学習4 正負の数の減法 A6 次の計算をしなさい。
▷ (+ 7)-(+ 5) =(+ 7)+(- 5) =+(7- 5) =+ 2 ▷ (+ 3)-(- 5) =(+ 3)+(+ 5) =+(3+ 5) =+ 8
学習5 加減混合計算 B5 (+ 4)-(+ 3)-(- 5)+(- 7)を計算しなさい。
・減法を加法になおして, ・かっこのない式にして, (+ 4)-(+ 3)-(- 5)+(- 7) (+ 4)-(+ 3)-(- 5)+(- 7) =(+ 4)+(- 3)+(+ 5)+(- 7) =(+ 4)+(- 3)+(+ 5)+(- 7) =(+ 4)+(+ 5)+(- 3)+(- 7) = 4- 3+ 5- 7 =(+ 9)+(- 10) = 4+ 5- 3- 7 =- 1 = 9- 10 =- 1
同符号の和同符号の和 異符号の和絶対値は- 8の方が大きい。異符号の和絶対値は- 8の方が大きい。
異符号の和
○-(+□)=○+(-□)
異符号の和
○-(+□)=○+(-□)
同符号の和
○-(-□)=○+(+□)
同符号の和
○-(-□)=○+(+□)
正負の数⑴◆指導ページ P.2 ~ 5◆
1
中学入門新演習 春期テキスト 中 1数学 指導のポイント
【指導のねらい】★正負の数の乗法と除法の計算方法を学ぶ。★逆数の意味を理解し,逆数の利用で除法を乗法になおして計算する方法を身につける。★累乗と指数について理解し身につける。
はじめに
<導入> 前課で扱った正負の数の加減に続き,乗法・除法についても,扱う数の範囲を負の数まで拡張していく。 加減同様,負の数の乗除は混乱する生徒も多いので,数直線を利用して説明するなどして理解を深めさせたい。 また,小学校で学習した逆数も負の数まで拡張する。 さらに,新しい計算として累乗を学習するので,累乗の式の表し方や指数の意味を理解させるようにする。
<事前確認>学習1・同符号の 2数の積… 2数の絶対値の積に,「+」の符号をつける。・異符号の 2数の積… 2数の絶対値の積に,「-」の符号をつける。
学習2・同符号の 2数の商… 2数の絶対値の商に,「+」の符号をつける。・異符号の 2数の商… 2数の絶対値の商に,「-」の符号をつける。
学習3・逆数… 2つの数の積が 1になるとき,一方の数を他方の数の逆数という。 正の数の逆数は正,負の数の逆数は負である。0の逆数はない。
学習4・除法は,わる数の逆数をかける乗法になおして計算することができる。
学習5・いくつかの正負の数をかけるとき,数の順序や組み合わせを変えて計算してもよい。・乗法と除法の混じった式では,乗法だけの式になおし,次に結果の符号を決めてから,絶対値の積を求める。・計算結果の符号 負の数の個数が偶数個:「+」 負の数の個数が奇数個:「-」
学習6・累乗…同じ数を何回かかけたもの。・指数…累乗で,右上に小さく書いた数。同じ数をかける個数を表す。
学習内容・補足事項など
学習1 正負の数の乗法 A1 次の計算をしなさい。
▷ (- 4)×(- 3) ▷ (+ 6)×(- 5) =+(4× 3) =-(6× 5) =+ 12 =- 30
学習2 正負の数の除法 A2 次の計算をしなさい。
▷ (- 24)÷(+ 8) ▷ (- 49)÷(- 7) =-(24 ÷ 8) =+(49 ÷ 7) =- 3 =+ 7
学習3 逆数 A3,B1 次の数の逆数を求めなさい。
34 -23 - 7 0.2
34 →43 -
23 →-
32 - 7=-
71 →-
17 0.2 =
210 =
15 →
51 = 5
学習4 除法と逆数 A4,B2 次の計算をしなさい。
▷ (- 5)÷(- 6) ▷ - 35 ÷710
=(- 5)×(- 16 ) =- 35 ×107
= 56 =- 67
学習5 3数以上の数の乗除 A5,B3 次の計算をしなさい。
▷ (- 3)×(+ 5)×(- 4)
=+(3× 5× 4) = 60
▷ (- 8)×(- 6)÷(- 12 ) =(- 8)×(- 6)×(- 2) =-(8× 6× 2) =- 96
学習6 累乗と指数 A6,B4 ○2=○×○ ○3=○×○×○ (-○)2=(-○)×(-○) -○2=-(○×○)
次の計算をしなさい。 ▷ (- 2)3 =(- 2)×(- 2)×(- 2) =-(2× 2× 2) =- 8 ▷ - 22 ×(- 1) =-(2× 2)×(- 1) =- 4×(- 1) = 4
同符号の積同符号の積 異符号の積異符号の積
異符号の商異符号の商 同符号の商同符号の商
- 6の逆数は,- 16
同符号の積
- 6の逆数は,- 16
同符号の積
710 の逆数は,
107
異符号の積
710 の逆数は,
107
異符号の積
負の数が 2個で,積の符号は+負の数が 2個で,積の符号は+
- 12 の逆数- 2
負の数が 3個で,積の符号は-
- 12 の逆数- 2
負の数が 3個で,積の符号は-
(- 2)を 3回かける
負の数が 3個で,積の符号は-
(- 2)を 3回かける
負の数が 3個で,積の符号は-
2を 2回かけたものに-をつける。
負の数が 2個で,積の符号は+
2を 2回かけたものに-をつける。
負の数が 2個で,積の符号は+
正負の数⑵◆指導ページ P.6 ~ 9◆
2
中学入門新演習 春期テキスト 中 1数学 指導のポイント
【指導のねらい】★正負の数の四則計算について理解し,確実に計算できるようにする。★仮の平均の考え方を理解し,仮の平均を利用して,平均を求められるようにする。★数の集合について理解し,四則計算の可能性について理解する。
はじめに
<導入> 前課までに正負の数の四則計算をすべて学習したので,本課では四則の混じった計算を学習する。四則計算の計算順序の規則や分配法則は小学校での既習内容だが,正負の数の計算でも計算順序の規則や分配法則に変わりはないので,この際に復習させておきたい。 また,仮の平均を利用し,正負の数を使って平均を求める方法を学ぶ。日常生活でも利用できる考え方を扱うので,充分に理解できるように指導したい。 さらに,数の集合については,数の範囲と四則計算の関係を学習するが,なぜそうなるかということを具体例を提示することで,生徒にしっかり理解させたい。
<事前確認>学習1・四則計算 ① かっこがあるときは,かっこの中を先に計算する。
② 加減と乗除の混じっているときは,乗除を先に計算する。
学習2・正負の数についても分配法則は成り立つ。 (a+ b)× c= a× c + b × c c×(a+ b)= c× a+ c × b
学習3・仮の平均…平均を求めるとき,ある数値を仮の平均(基準)とし,各数値を正負の数で表して,平均を求めることもできる。
学習4・自然数の集合…自然数全体の集まり。・整数の集合…自然数のほかに,0と負の整数をあわせた集まり。・すべての数の集合…整数のほかに,小数や分数も含めた集まり。
学習5・数の範囲を制限すると,計算がその範囲でいつでもできる場合と,計算がその範囲でいつでもできるとはかぎらない場合がある。
学習内容・補足事項など
学習1 加減乗除の混じった計算(四則計算) A1,B1,B2 次の計算をしなさい。
▷ 9+ 1×(- 3) ▷ 8÷(3- 5)+ 4 = 9+(- 3) = 8÷(- 2)+ 4 = 6 =- 4+ 4 = 0
学習2 分配法則 A1 次の計算をしなさい。
▷ ( 14 - 23 )×(- 12) = 14 ×(- 12)-
23 ×(- 12)
=- 3+ 8 = 5 ※このように,分配法則を使うと計算が簡単になる場合がある。 特に,分配法則を使うことによって分数の加減をしなくてすむ場合等は,積極的に扱うように指導したい。
学習3 仮の平均 A2,B3 右の表は,月曜日から金曜日までの 5日間における図書室の利用者数を,月曜日の 43 人を基準にして,基準よりどれだけ多いかを表したものである。次の問いに答えなさい。
▷ 火曜日の利用者数を求めよ。 - 10 は,月曜日より 10 人少ないので,43 - 10 = 33(人) ▷ 水曜日と金曜日の差は何人か。 水曜日の方が多いから,水曜日から金曜日をひく。+ 8-(- 6)= 8+ 6= 14(人) ※ 基準となる月曜日との差がわかっているので,実際の利用者数を求めなくても,差を
求められる。 ▷ 5日間の平均利用者数を求めよ。 {0+(- 10)+ 8+ 3+(- 6)}÷ 5+ 43 =- 1+ 43 = 42(人)
学習4 数の集合 A3 自然数の集合は,1,2,3,…
整数の集合は,…,-3,-2,-1,0,1,2,3,… これまでに学んだ数をまとめると,右の図のように分類できる。
学習5 四則計算の可能性 A4 自然数の範囲では,
2+ 1= 3(自然数になる),3+ 6= 9(自然数になる)のように,加法はいつでもできる。
2÷ 2= 1(自然数になる),3÷ 6= 0.5(自然数にならない)のように,除法はいつでもできるとはかぎらない。
▷ 数の範囲と四則計算の関係をまとめた表加法 減法 乗法 除法
自然数 ○ × ○ ×整数 ○ ○ ○ ×すべての数 ○ ○ ○ ○○…いつでもできる ×…いつでもできるとはかぎらない
加法より乗法が先加法より乗法が先 かっこの中が先次に除法最後に加法
かっこの中が先次に除法最後に加法
分配法則分配法則
月 火 水 木 金0 - 10 + 8 + 3 - 6
(人)
月 火 水 木 金0 - 10 + 8 + 3 - 6
(人)
1,2,3,…
…,-3,-2,-1,0
0.1
3.5
1234
…
…自然数
整数
すべての数
-
1,2,3,…
…,-3,-2,-1,0
0.1
3.5
1234
…
…自然数
整数
すべての数
-
正負の数⑶◆指導ページ P.10 ~ 13 ◆
3
中学入門新演習 春期テキスト 中 1数学 指導のポイント
【指導のねらい】★文字の混じった乗法や除法の式の表し方について学ぶ。★数量や,数量の間の関係を,数のかわりに文字を用いて表せることを理解する。★円周率πを学ぶ。
はじめに
<導入> 小学校でも文字を使った式の表し方を学習したが,本課から文字を使った式を本格的に学ぶ。 文字式を使うことで,いろいろな数量の関係を簡潔に表せるという利便性を実感させたい。 本課での学習は,以降,方程式,関数といった主要な学習内容の基礎にもなるので,しっかりと理解させたい。
<事前確認>学習1文字式のきまり①乗法の記号×をはぶいて書く。②数と文字の積では,数を先に,文字を後に書く。③ 1や(- 1)との積では,1を省略して書く。④同じ文字の積は,累乗の指数を用いて書く。
学習2・除法の記号÷を使わず,分数の形で書く。
学習3・積や商の部分を,学習 1,2の表し方にしたがって書く。
学習4・数量を文字式で表すときは,文章で表されている条件や式に,数や文字をあてはめる。
学習 5・π…円周率を表す文字。 1 つの数を表す文字で,小数で表すと,3.141592 …と限りなく続く数である。 文字ではあるが,決まった 1つの数を表す文字なので,積の中では,ふつうの数のあと,その他の文字の前に書く。
学習内容・補足事項など
学習1 積の表し方 A1,A2,B2 次の式を,×の記号を使わないで表しなさい。
▷ x×(- 3) =- 3x ▷ x× 1× x = x2 ▷ c×(- 1)×(a+ b) =- c(a+ b)
学習2 商の表し方 A1,A2,B2 次の式を,÷の記号を使わないで表しなさい。
▷ a÷(- 5)
=-(a÷ 5)
=- a5 ▷ (x+ y)÷ 4
= x+ y4 ▷ (a- b)÷(c+ d)
= a- bc + d
学習3 四則混合の表し方 A1,A2,B1,B2 次の式を,×や÷の記号を使わないで表しなさい。
▷ a× 3÷ b ▷ (a+ b)÷ 5- c × c
= 3a ÷ b = a+ b5 - c × c
= 3ab = a+ b5 - c2
学習4 数量の表し方 A3,A4,B3~B5 次の数量を,文字を使った式で表しなさい。
▷ 千円札で,1個 a円の品物を 2個買ったときのおつり (おつり)=(出した金額)-(代金)にあてはめて,1000 - a × 2 = 1000 - 2a(円) ▷ 100g が a 円の肉を b g 買ったときの代金 1g の値段は,a÷ 100 = a
100(円)だから,a100 × b =
ab100(円)
学習5 円周率π A5,A6 半径 5cmの円の周の長さと面積をそれぞれ求めなさい。
▷ (円周の長さ) ▷ (円の面積) =(直径)×(円周率) =(半径)×(半径)×(円周率) =(直径)×π =(半径)×(半径)×π = 5× 2×π = 5× 5×π = 10π(cm) = 25π(cm2)
×をはぶく,数が前×をはぶく,数が前
1は書かない,x× x = x21 は書かない,x× x = x2
(a + b)はそのまま(a+ b)はそのまま
商を分数に商を分数に
(x+ y)を分子に(x+ y)を分子に
(a- b),(c+ d)をそれぞれ分子,分母に(a- b),(c+ d)をそれぞれ分子,分母に
積の表し方
商の表し方
積の表し方
商の表し方
商の表し方
積の表し方+や-は,はぶけない
商の表し方
積の表し方+や-は,はぶけない
円周率はπ半径は 5cm積の表し方
円周率はπ半径は 5cm積の表し方
円周率はπ半径は 5cm積の表し方
円周率はπ半径は 5cm積の表し方
文字と式⑴◆指導ページ P.14 ~ 17 ◆
4
中学入門新演習 春期テキスト 中 1数学 指導のポイント
【指導のねらい】★文字式の文字に数をあてはめて,式の値を求められるようにする。★項と係数,1次式の意味を理解し,1次式における項と係数を答えることができるようにする。★文字の部分が同じ項をまとめ,1次式の加減の計算ができるようにする。
はじめに
<導入> 本課では,まず,文字式の文字に数を代入し,式の値を求める手順を学習する。文字に数や式を代入することは,今後,方程式や関数等で多く使う手法であるので,確実に理解できるように指導したい。 また,1次式の項や係数を学び,1次式の加減をできるようにする。これは,今後取り扱う「式の計算」における基礎になるので,しっかり計算できるように身につけさせておきたい。
<事前確認>学習1・代入…式の中の文字に数をあてはめることを,代入するという。・式の値…代入して計算した結果の値。
学習2・項…加法だけの式になおしたとき,+の記号で結ばれた 1つ 1つ。・係数…文字をふくんだ項の数の部分。・1次の項…文字が 1つだけの項。・1次式… 1次の項だけ,または,1次の項と数の項の和で表される式。
学習3・文字の部分が同じ項は,分配法則を使って 1つの項にまとめ,簡単にすることができる。・分配法則 mx+ nx =(m+ n)x
学習4・2つの 1次式の加法・減法を行うには,それぞれの 1次式にかっこをつけてから,+,-でつなぐ。かっこをはずすには,かっこの前が+のときはそのまま,かっこの前が-のときはかっこの中のすべての項の符号を変えて,かっこをはずし,式を簡単にする。
学習内容・補足事項など
学習1 式の値 A1,A2,B1,B2 a=- 2,b= 3のとき,次の式の値を求めなさい。
▷ 3a = 3×(- 2) =- 6 ▷ a2 - 1 =(- 2)2 - 1 = 4- 1 = 3
▷ 4a - b2
= 4-2 - 32
=- 2- 9 =- 11
学習2 項と係数 次の式の項と,文字の項の係数を答えなさい。
▷ 3a - 2 ▷ 5x + y4 = 3a +(-2) = 5x + 14 y
項は,3a,- 2 項は,5x,y4
aの係数は 3 x の係数は 5,yの係数は14
学習3 式を簡単にする A3 次の式を簡単にしなさい。
▷ 3x - 6x =(3- 6)x =- 3x ▷ 5a + 2 + 7a + 3 = 5a + 7a + 2 + 3 =(5+ 7)a+ 2+ 3 = 12a + 5■補足 ※分配法則を使うときは,xは 1x,- xは- 1x と考えるとよい。 5a + a 4x + 3 - x - 7 =(5+ 1)a = 4x - x + 3 - 7 = 6a =(4- 1)x + 3 - 7 = 3x - 4
学習4 1次式の加法と減法 A4,A5,B3~B5 次の計算をしなさい。
▷ (2x + 5)+(3x - 7) = 2x + 5 + 3x - 7 = 2x + 3x + 5 - 7 =(2+ 3)x + 5 - 7 = 5x - 2 ▷ (a+ 6)-(5a - 2) = a+ 6- 5a + 2 = a- 5a + 6 + 2 =(1- 5)a+ 6+ 2 =- 4a + 8
a =- 2累乗の計算a=- 2累乗の計算
a=- 2,b= 3
約分と累乗の計算
a=- 2,b= 3
約分と累乗の計算
a=- 2a =- 2
分配法則分配法則
文字が同じ項,数の項をそれぞれまとめる文字が同じ項,数の項をそれぞれまとめる
そのままかっこをはずすそのままかっこをはずす
文字が同じ項,数の項をそれぞれまとめる文字が同じ項,数の項をそれぞれまとめる
文字が同じ項,数の項をそれぞれまとめる文字が同じ項,数の項をそれぞれまとめる
ひく式の各項の符号を変えて,かっこをはずすひく式の各項の符号を変えて,かっこをはずす
文字と式⑵◆指導ページ P.18 ~ 21 ◆
5
中学入門新演習 春期テキスト 中 1数学 指導のポイント
【指導のねらい】★ 1次式と数の乗法と除法が正しく計算できるようにする。★ 1次式の加減・1次式と数の乗除を複合した四則混合計算が正しくできるようにする。★不等号の意味について理解し,数量の関係を等式・不等式で表すことができるようにする。
はじめに
<導入> 前課では,1次式の加減を学習したが,本課では,1次式と数の乗除を学習し,また,これらを組み合わせた四則混合計算を学習する。これらは式の計算の基礎となり,中学 2年以降の本格的な式の計算につながっているので,確実に計算できるようにさせたい。 また,不等号について学び,数量の関係を等式・不等式で表せるようにする。数量の関係を正しく式に表せることは,方程式の文章題を解くときに必要となるので,確実に身につけるようにしたい。
<事前確認>学習1・項が 1つの文字式と数の乗除では,文字式の数とその数を計算する。・項が 2つ以上の式と数の乗除は,分配法則を使って,各項とその数を計算する。・分数の形の式と数の乗法では,その分数の分母とかける数を約分してから,分配法則を使う。
学習2・1次式の加減と,1次式と数との乗除の混じった式の計算は,計算の順序を考えて,これまでの学習内容のとおりに計算していけばよい。
学習3・等式…数量の関係を等号(=)を用いて表した式。・不等式…数量の関係を不等号>,<,≧,≦を用いて表した式。・不等式の表し方 xは●より大きい:x>● xは●より小さい:x<● xは●以上である:x≧● xは●以下である:x≦● xは●未満である:x<●
学習内容・補足事項など
学習1 1次式と数の乗法と除法 A1 次の式を計算しなさい。
▷ 3x ×(- 2) = 3× x ×(- 2) = 3×(- 2)× x =- 6x ▷ 4(3x - 1) = 4× 3x + 4 ×(- 1) = 12x - 4
▷ a+ 12 × 4
=(a+ 1)× 2 = a× 2+ 1× 2 = 2a + 2
学習2 1次式の四則混合計算 A1,B1,B2 次の計算をしなさい。
▷ 2(4a + 3)- 3(3a - 2) = 2× 4a + 2 × 3 +(- 3)× 3a +(- 3)×(- 2) = 8a + 6 - 9a + 6 = 8a - 9a + 6 + 6 =(8- 9)a+ 6+ 6 =- a+ 12
▷ x+ 32 - x - 23 = 3(x + 3)- 2(x - 2)6 = 3x + 9 - 2x + 46 = x+ 136
学習3 不等号を用いた式の表し方 A2,A3,B3 aと bの和= a+ b これが 10 より大きい → a+ b 10 → a+ b> 10
これが 10 以下 → a+ b 10 → a+ b≦ 10
※「≧」は,「>」か「=」であることを表しているので,a≧ bは,「aは b以上」を表す。
「≦」は,「<」か「=」であることを表しているので,a≦ bは,「aは b以下」を表す。
■補足
▷ 「1個 x 円のあめを 12 個買ったときの代金は,y円以上である。」を不等式で表せ。
1個 x 円のあめを 12 個買ったときの代金
(代金)=(値段)×(買った個数)= 12x(円)
これが y円以上なので,12x ≧ y
※文章題で式に表しにくいときは,ことばの式で表してから,文字や数をあてはめるとよい。
約分
分配法則
約分
分配法則
分配法則分配法則
3x = 3 × x になおす数のかけ算を前に数の部分のかけ算
3x = 3 × x になおす数のかけ算を前に数の部分のかけ算
分配法則分配法則
文字が同じ項,数の項をそれぞれまとめる文字が同じ項,数の項をそれぞれまとめる
通分する
分配法則を使って計算
文字が同じ項,数の項をそれぞれまとめる
通分する
分配法則を使って計算
文字が同じ項,数の項をそれぞれまとめる
大大 小小
小小 大大
文字と式⑶◆指導ページ P.22 ~ 25 ◆
6