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© 2017 Malvern Instruments Limited
DSC troubleshooting
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トラブルシューティング
›トラブルの原因の95 %以上が不完全な溶液充填 とセル汚れです
▪ 溶液充填法をマスターしましょう
▪ セルはこまめに洗浄しましょう
▪ サンプル前の緩衝液測定を繰り返し実施しましょう
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よくある現象
›ベースラインの再現性が悪い
› Cp値が低く出る
›ノイズが大きい
›レスポンスのドロップオフ(凝集)
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ベースラインの再現性が悪いとき その1
›熱履歴を安定させるために
›サンプルを測定する前に最低でも3回以上、緩衝液-緩衝液、または水-水測定を実施しましょう
›溶液の充填は測定間に行い、流れを止めないようにしましょう
20 40 60
0.0000
0.0002
Cp
(ca
l/oC
)
Temperature (oC)
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ベースラインの再現性が悪いとき その2
›緩衝液-緩衝液、または水-水測定を何度繰り返してもベースラインの再現性が悪いときはセルが汚れています
❖洗剤と大量の水を用いてセルの洗浄を行いましょう
0 40 80 120
-0.004
-0.002
0.000
0.002
Cp
(ca
l/oC
)
Temperature (oC)
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気泡の混入
›気泡が混入した場合、DP値はマイナスになります
›溶液を充填する際、気泡が混入しないよう十分に練習を行いましょう
›セル汚れが原因で気泡が生じることもあります
❖何度充填しても改善されないようであれば、セルの洗浄を実施しましょう
不安定なタンパク質を扱う場合、セルを加熱する前に
タンパク質がセルに付着し、それが原因となり、気泡
が生じることもあります
DPDPReferen
ce
Sample
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Cp値が低くでる場合
›セル汚れが原因でCp値が異常になることがあります
›セルと導管の境目に気泡がトラップされやすいので注意しましょう
›緩衝液がミスマッチの場合もCp値が異常になります
›長時間、リファレンスの緩衝液を置き換えず測定をすると、蒸発によってCp値が乱れることがあります
サンプル測定時はCp値は必ず
コントロール測定よりも下に現れます
0Cp(cal/°C)
0.001
-0.001
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›セルが汚れているとサンプル充填時に気泡が混入しやすくなります
MicroCal VP-Capillary DSC baseline results with ‘poor' cell filling
Temp (deg.c)
0 10 20 30 40 50 60 70-20
-15
-10
-5
0Scans #4-#8
Scan #3
Scan #2
Scan #1
DP (
mCal/
min
)
Scans #4 - #8 are close to 0 on the DP axis, are repeatable.
クリーニング
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›サンプルは透析か緩衝液置換をしましょう
›透析外液はキープし、コントロール測定やリファレンスセル充填用に使用します
緩衝液ミスマッチ
0 20 40 60 80 100
-0.0015
-0.0014
-0.0013
-0.0012
-0.0011
-0.0010
-0.0009
-0.0008
-0.0007
-0.0006
-0.0005
-0.0004
-0.0003
-0.0002
-0.0001
0.0000
0.0001
Cp
(ca
l/oC
)
Temperature (oC)
サンプル測定
緩衝液測定
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ノイズが高い場合
›セルを洗浄しましょう
›サンプル濃度を上げてみましょう
› Scan rateを上げてみましょう
› Feedback modeはnoneかlowを使用しましょう
(タンパク質の場合)
›長めのFilter periodを使用しましょう
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ノイズ対策1: Feedback mode の影響
High gainnoisy
No Gain(passive mode) quiet
Feedback modeは短期のノイズに影響します
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ノイズ対策2: scan rateを上げてみる
10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 110 120
-0.08
-0.07
-0.06
-0.05
-0.04
-0.03
-0.02
water vs. water at 90 deg/hr
MicroCal™ VP-DSC water vs.water characteristic baselines at 60 & 90 Deg/Hr.
DP
(m
Cal/m
in)
Temp (deg.c)
water vs. water at 60 deg/hr
Scan rateを上げるとノイズが低くなります
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Scan rateを上げるときの注意点
› Scan rateを上げると得られるレスポンスが高くなり見やすくなりますが、データがゆがむことがあります
›ピークが複数得られる可能性があるサンプルの場合は、各々のピークが識別できなくなることがあるので注意が必要です
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凝集の影響MicroCal VP-DSC とMicroCal VP-Capillary DSC
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90
-100
-80
-60
-40
-20
0
20
40 0.72 m g/m l (18.4 mM)
1.44 m g/m l (36.8 mM)
Cp
(k
ca
l/m
ole
/oC
)
Temperature (o
C)
20 30 40 50 60 70 80 90
-25
-20
-15
-10
-5
0
5
10
15
20
25
30
Cp
(k
ca
l/m
ole
/oC
)
Tem perature (oC)
20 30 40 50 60 70 80 90
-25
-20
-15
-10
-5
0
5
10
15
20
25
30
Cp
(k
ca
l/m
ole
/oC
)
Temperature (o
C)
VP-DSC VP-Capillary DSC
同一濃度のセルロースをセルの形状が異なるシステムで測定
キャピラリーセルでは凝集が起こりにくいです
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まとめ
▪セルはこまめに洗浄しましょう
▪溶液充填法をマスターしましょう
▪サンプル前の緩衝液測定を繰り返し実施しましょう