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片麻痺患者のポジショニング ~肩痛と誤嚥性肺炎を 予防するためのポイント~

片麻痺患者のポジショニング...2019/09/01  · まとめ 麻痺側を下にして側臥位は基本的にOK 肩関節の疼痛、著しい拘縮、 重度の感覚障害では

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Page 1: 片麻痺患者のポジショニング...2019/09/01  · まとめ 麻痺側を下にして側臥位は基本的にOK 肩関節の疼痛、著しい拘縮、 重度の感覚障害では

片麻痺患者のポジショニング

~肩痛と誤嚥性肺炎を 予防するためのポイント~

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臨床での疑問

1 麻痺側を下にして肩を 痛くするのでは?

2 誤嚥性肺炎の予防に有効な 体位とは?

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麻痺側を下にした側臥位

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麻痺側を下にした側臥位の注意点

① 枕の高さは高く

麻痺側

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麻痺側を下にした側臥位の注意点

① 枕の高さは高く

② 麻痺側

② 肩を引き出す

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麻痺側を下にした側臥位の注意点

① 枕の高さは高く

② 麻痺側

② 肩を引き出す

③ ③ 尖足・腓骨頭の除圧

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考慮すべきこと

1.既に肩関節に疼痛がある

2.上下肢の拘縮が著しい

3.重度の感覚障害がある

60度側臥位まで

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誤嚥性肺炎 (aspiration pneumonia )

食事・嘔吐

不顕性誤嚥

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不顕性誤嚥のリスクファクター

脳卒中

嚥下障害

口腔の汚染 唾液の垂れ込み

意識障害

誤嚥性肺炎

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不顕性誤嚥のメカニズム

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不顕性誤嚥予防に有効な体位

① 側臥位

② 腹臥位

③ ヘッドアップ座位

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不顕性誤嚥予防に有効な体位

45°側臥位 90°側臥位 前傾側臥位

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腹臥位

腹臥位の デメリット

◆ 時間と手間を要する ◆ 最低2人以上の介助者が必要 ◆ ライン類の整理が大変

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ヘッドアップ座位

60°以上 角度をつける

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まとめ

● 麻痺側を下にして側臥位は基本的にOK ● 肩関節の疼痛、著しい拘縮、 重度の感覚障害では 60度まで

● 不顕性誤嚥は体位の設定が重要 ● 不顕性誤嚥を予防する体位は側臥位、 腹臥位、60度以上のヘッドアップ座位