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横浜市国際学生会館ニュース2018No.98
学生会館のマスコットラブアースベア
横浜市国際学生会館ニュース
横浜市国際学生会館は、留学生等への宿泊施設の提供と市民の国際理解を目的として横浜市が開設し、公益財団法人横浜市国際交流協会が指定管理者として管理・運営しています。
館長の「コミュニケーションコラム」館長の「コミュニケーションコラム」館長の「コミュニケーションコラム」館長の「コミュニケーションコラム」館長の「コミュニケーションコラム」館長の「コミュニケーションコラム」winter冬
留学生によるスピーチ大会&交流パーティ留学生によるスピーチ大会&交流パーティ留学生によるスピーチ大会&交流パーティ 10月20日(土)のスピーチ大会には、高校生を含む40人が来場し、5人の留学生のスピーチに耳を傾けました。司会はレジデントアシスタントの日本人学生 2人が務めました。エチオピアとコロンビアの留学生は英語で発表したので、日本語訳を会場で配布し、質疑応答の際は司会者が通訳しました。
子どものころから走ることが大好きだった台湾の黄さんは、選手として表彰台に上がりたいという最初の夢を中学時代に叶えましたが、陸上競技で使っていたスポーツ用品がどれも日本製だったことから日本に興味を持ち、日本に留学するという新たな夢を持つようになったそうです。 アディスさんは橋梁技術者としてエチオピアで働いていた時、JICAを通じてエチオピアへ来ている日本企業のエンジニアと知り合い、彼らの勤勉さと技術の高さに感心して日本で学びたいと考えるようになりました。来日してからは日本語がわからず苦労しながらも、研究の一環で日本各地の橋を見て回るなど忙しい日々を送っています。 リナさんはアニメの影響で、子どものころから日本文化に夢中だったそうです。フランス人の習い事として一般的な柔道を4年間習った後、12歳から剣道を始め、今ではナショナルチームのメンバーです。フランスの大学でEUと日本の条約について研究する過程で、日本留学を決めました。彼女の夢は、剣道の腕を磨きながら国際法も極め、フランスの大学で教授になることです。 パブロさんはコロンビアで大学を3回卒業。交通システムのテクニカルアドバイザーとして働いていた2016年に、JICAのプログラムで来日し、日本の交通システムに魅了されたそうです。必ずまた日本へ戻ってこようと心に決め、それを実現しました。大学院を卒業した
ら日本で就職し、十分な経験を積んでから母国に戻るつもりです。交通省の高官として国民生活の向上のために尽くしたいと考えています。 姜さんは韓国人の父と日本人の母のもと、韓国で育ちました。韓国の教育や韓国のメディアが伝える日本の情報をそのまま受け入れていいものか悩み、留学して日本の教育を受け、客観的な視野を持てるようになりたいと思ったそうです。日本の大学で人間関係に苦労する中で、人間として成長することができたと感じています。将来は、日韓関係の改善のため、朝鮮半島の統一のために、外交の分野で貢献したいと願っています(3面をお読みください)。
夢に向かって一歩一歩進んでいる5人の学生たちに、会場からは惜しみない拍手が送られました。
申込は<045-507-0318>まで詳細は学生会館HP<http://yoke.or.jp/yish/>をご覧ください。
参 加 者 募 集 !学生会館からのお知らせ
入居希望者に居室をはじめ館内施設をご案内します。電話でお申し込みください。
◆2019年度入居者募集
■発行:横浜市国際学生会館 〒230-0048 横浜市鶴見区本町通4-171-23 Tel.045-507-0121 Fax.045-507-2441 ホームページ:http://yoke.or.jp/yish/■印刷/デザイン:ツルミ印刷株式会社
2018年 冬号2018年12月1日発行 第98号
横浜市国際学生会館ニュース
湖と森とオーロラの国(フィンランド)シリーズ
本町通4丁目
本町通入口
仲通1丁目
街店商通町本
●スーパー
コンビニ
コンビニ
至横浜
至横浜
至京急川崎
至川崎
東口横浜銀行
潮鶴橋 鶴見川 潮見橋
仲通り歩道橋
鶴見区役所
鶴見警察署前
商店街みずほ 銀行
鶴見駅入口
国道15号(第一京浜)
鶴見警察署
コンビニ
停スバ
目丁3通町本
り通大風潮 ●郵便局
JR鶴見駅
京急鶴見駅
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●
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●マンション
横浜市国際学生会館
線JR京浜東北線・京浜急行 「鶴見駅」より徒歩15分JR鶴見駅東口より横浜市営バス15系統(4番乗り場)に乗車5分、本町通3丁目にて下車、徒歩1分
火曜日~土曜日 9:00~21:00日曜日、月曜日、祝日9:00~17:00休館日 毎月第4月曜日、年末年始
フィンランドは、人口がわずか550万人の北ヨーロッパの国です。フィンランドの一番の自慢は、手つかずの美しい自然と新鮮な空気です。国土はわずかな丘と、湖や森林で覆われた平原です。冬には大量の雪が降り、厳しい寒さとなります。フィンランドの北の端、ラップランドでは2か月もの間太陽が昇りません。でも雲が晴れると、息を飲むほどの美しいオーロラを見ることができます。夏は深夜まで太陽が沈まず、真夏には太陽が地平線より下に沈まない「白夜」を楽しむことができます。
(横浜市立大学 サラ マホネン)
◆オープンハウス 12/18(火)・1/13(日)
●12/18(火) 18:00集合・1/13(日) 14:00集合日 時
2019年度入居者募集案内及び申請書を、学生会館窓口と学校の留学生担当窓口で配布中です。
●1/4(金)~31(木)必着申請期間※申請にあたっては、学校に確認してください。
オーロラ
今年はどうやら夏からすぐに冬がやってきた感じです。どうぞお身体にお気をつけください。 さて昨年の下半期から最近まで取組んだ『カイゼン』について触れたいと思います。この『カイゼン』とは、現場の作業者が中心となり知恵を出し合うことで問題を解決し、効率性や安全性を見直す活動のことで、欠点を是正する意味の『改善』と区別されるためカタカナ表記となっています。特にトヨタ自動車の『カイゼン』は有名で、1951年に導入した「創意くふう提案制度」が発端であるとされ、今では海外でも「Kaizen」として通用する言葉となっています。 学生会館では、この『カイゼン』を採用し、指定管理者制度の主旨に沿うべく効率性とサービス向上を検討・実践してきました。取組みにあたり、自由なアイデア出しや工夫から始めました。 先ずは最も重要な課題の経費節約・財源確保からでした。限られた予算内で管理運営、また国際交流事業を進めるために、「塵も積もれば山となる」の気持ちで無駄を省く努力をしました。使用していない携帯電話の解約や、NHK受信料の見直し、2019年度からの契約料金の交渉により経費を浮かせました。また、人気の高い外国語サロンでは開催回数を増やし収益増につなげ、節約と収益のトータルで年間数十万円を圧縮す
ることができました。業務の効率化では入館・退館の手続きの簡素化を図り、留学生とスタッフの負担を軽くしました。そして年度末には館内のWi-Fi環境を整え、モバイルやパソコンが格安な料金で使えるようになりました。 しかし、2018年度に入り原油高騰のあおりを受け光熱水費が値上がりし、更なる『カイゼン』が必要となりました。そこで入居者が作る「留学生会」と話し合い、不要照明の消灯やエレベーター休止など節電に努めました。これらの取り組みを通して、スタッフだけでなく留学生の間にも省エネ意識が浸透しました。 皆様のご来館の際には少し暗いと感じられるかもしれませんが、どうかご理解のほどお願いいたします。 「夢をかなえる女」/黄 千
「日本での経験」/ボンガー アディス「二つの夢:国際法を極めること、剣道でもっと強くなること」/リナ マーズィズ「人生の第5章:日本」/ペレズ ピント ジュアン パブロ「外交の舞台で活躍するために」/姜 基愛
スピーチのタイトル
節電のため深夜~早朝と休館日にエレベーターを休止しています
レベル別に分かれて、少人数で会話を楽しみましょう。◆留学生をかこむ英会話/中国語/フランス語サロン <1-3月>
●
●●
日 時
参加費申込み
1/19・2/2・16・3/9(土) 午前の部/11:00~12:30(英語、フランス語)午後の部/13:30~15:00(英語、中国語)3,200円(4回分)1/6(日) 午前9時から受付開始
フランス人の一日をユーモアたっぷりに紹介します。◆留学生による文化講座~フランス人のélégantな一日~ 1/26(土)
●●●
1/26(土)13:30~15:00600円(茶菓代)1/12(土) 午前9時から受付開始
日 時参加費申込み
オープンハウス
よこはま地球村 2018 No.98 冬 よこはま地球村 2018 No.98 冬
国際屋台村メニューナシクニン(インドネシア)
フィッシュボール(台湾&中国)
中華風サラダロール(中国)
セルロティ(ネパール)
チキンビリヤニ(パキスタン)
10月14日(日)、学区の汐入小学校グラウンドで近隣5町会合同の運動会が行われました。学生会館からは韓国、インドネシア、イタリア、スペイン、エジプト、エチオピア、タンザニア、カナダの8か国の留学生とその家族15名が参加しました。学生たちは500メートル競走などの得意種目で活躍したほか、ボール送り、騎馬戦、玉入れなど日本で初めて体験する競技の前には全員で綿密な作戦を立て、勝ちにこだわって戦いました。 小学生たちは初めて見る世界各国の留学生に興味津々の様子で、留学生から日本語でやさしく話しかけられたりハイタッチを求められると、とても嬉しそうでした。住民の皆さんも、「みなさん日本語が上手ね」「スペインの学生さんとテニスやナダルのことを話せて楽しかった。地球儀を買おうと思っているのよ」「学生会館には何人くらい住んでいるの?今日はその中の運動が好きな人が来ているんですね」など、温かい言葉をかけてくださいました。学生たちはさわやかな秋風の中、充実した一日を過ごしました。そして、地域交流の楽しい思い出と、たくさんの参加賞をお土産に持ち帰りました。
さわやかな秋晴れの中、横浜市国際学生会館が入居する潮田交流プラザの秋まつりが開催されました。
<国際屋台村>5カ国・地域の留学生たちが、それぞれの国の料理を作って販売しました。人気料理は店頭に並べると同時に売り切れてしまいました。
<インターナショナルカフェ>9カ国・地域(エジプト、エチオピア、カナダ、韓国、台湾、中国、バングラデシュ、ベトナム、マレーシア)の留学生とその家族や友人が、飲み物とお茶菓子を来場者に振る舞いました。今年は600人以上が来場し、会場のホールにはさまざまな言語が飛び交い、大変賑わいました。
<屋外ステージ>建物の前ではフィリピンの留学生、レジデントアシスタントの日本人学生とその友人たちが、得意のギターとダンスを披露。秋まつりを大いに盛り上げてくれました。
<学生ボランティアの活躍>約30人の高校生・大学生がボランティアとして活躍してくれました。初めはぎこちなかった留学生との会話も、最後にはすっかり打ち解けて楽しく談笑する姿があちこちで見られました。
秋まつり さがさ9/23(日)9/23(日)
教育とは、その国の立場を国民に知らせる最も効果的であり主観的な手段であると思います。私は日本の教育も受け、日韓関係についてより客観的な視野を持ちたいと思っています。また、私は家庭の中では母と日本語を使っていたのですが、読み書きなどはあまり完璧ではなかったので、日本留学を通してこの日本語能力を上達させたいと思います。なぜなら外交という仕事をするためには、誤解を作り出さない完璧に近い言語能力が要求されるからです。 今、私は“西洋外交史”を主に研究するゼミに属し、西洋外交だけではなく、現在の国際政治全般について学び研究しています。このほか学内の外交勉強会のサークルにも入っています。2年生の後半からは、シンクタンクの外交・安保チームでインターン活動を行っています。日本でビジネスの知識を生かしたインターン活動は数多くあると思うのですが、このように国際政治や外交分野の知識を現場で生かす機会は非常に少ないので、校内で学んだ知識を現場で生かすことのできる貴重な機会になっています。 留学生活ではつらいこともたくさんありました。一番大変だったことは“人間関係”です。私の母は日本人ですが、私にとって日本はほぼ“外国”でした。そのため、韓国とは違う日本の文化圏でうまくやっていくのは大変でした。友達関係や先輩との関係では、文化や言語の壁を感じました。そしてそれが重なるにつれ、学内のサークルやゼミの飲み会に出ることが嫌になっていきました。“ここが韓国だったらもっと楽だったのに”という感情がたびたび浮かび、大変な思いもたくさんしました。しかしこのような中でも、私は良い人に恵まれた気がします。韓国で生まれ育ち、韓国で大学生活を送ることは楽かもしれませんが、外国に出て辛い思いをし、悩んだ分、私は内的に成熟することができたと思います。国際学生会館は留学生が集まる寮なので、私のように日本人ではない留学生という立場の人が共に暮らしています。この空間は“日本”ではなく、多文化が共存する場所であると思います。このような環境のおかげで、私は心の悩みを共有することのできる友達を作ることができ、本当に感謝しています。 将来の進路は、大学院、または日本での就職の間の中で迷っています。しかし、“外交”という分野を活かし、国際社会に貢献する職業に就くことが私の最終目的です。 ご清聴ありがとうございました。
私は幼い頃から外交という分野に興味を持っていました。それには2つの理由があります。一つ目の理由は、日本人である母と韓国人である父のもとで生まれたという特別な家庭環境によるものです。私が日本の教育を受けるのは大学が初めてであり、小中高の時代を全て韓国で過ごしたのですが、韓国のメディアが日本に対して報道をする時や、中学時代に学校で日本の植民地時代の西大門刑務所に訪問の経験などをする度に、私の個人的な感情は非常に複雑でした。周りの友達や先生は“日本が悪い”とよく言っていたのですが、私は韓国人の血が流れているだけではなく日本人の血も流れているので、日本を恨むことはできないと思っていたからです。このような環境で育ってきた私は、幼い頃から日韓関係について悩み、両国の関係改善に役立つ仕事をすることが夢でした。このような目標があった私は、高校生の頃から韓日交流祭りで通訳のボランティアをしたり、自分のような国際家庭のためのボランティア活動をするなど、自分の持っている言語能力や自分の置かれた特別な環境と立場を、他の人々や社会に貢献したいという思いを強く抱いてきました。 二つ目の理由は、中学時代に北朝鮮と韓国の境界線である非武装地帯に行った経験と強く関連しています。当時韓国の中学校からは、北朝鮮と韓国は同じ民族であるので将来統一するべき国であると教育を受けていたのですが、自分が直接見た北朝鮮の姿は韓国とは異なる、脅威を抱いている国家でした。 このような2つの理由から、私は日韓関係の改善に役立ち、朝鮮半島の統一に貢献できる“外交”という仕事に携わりたいという夢を抱くようになりました。そして私はこの夢を叶えるために、日本への留学を決めました。日本に留学して視野を広げ、日本語能力を上達させたいと思ったのです。 韓国のメディアが報道する慰安婦の問題や、歴史の授業を通して感じた日本に対する悪感情を母に言うと、母はいつも冷静に、日本の立場や見方からそのことに対する意見を述べてくれました。その都度私は、自分も知らないうちに韓国の立場からのみ物事を判断することしかできていない、主観的な自分自身に気が付きました。
け は しし留学生によるコラム
か け は しか け は し
「外交の舞台で 活躍するために」
慶應義塾大学姜 基愛(韓国)
*これは11月に開催した「留学生によるスピーチ大会」の原稿を、紙面の都合で一部割愛したものです。
留学生と英語で話そう! 8月の毎週木曜日の夜、鶴見国際交流ラウンジを会場に’Let’s learn and talk about CAMEROON’を開講しました。英語を聞くこと・話すことに重点を置いた、中級レベル以上の英語力のある人が対象です。講師手作りの資料を使って、アフリカ中部の国、カメルーンの教育や産業、歴史、インフラ、料理、祭り、観光、日本との関係、社会問題などについて学びました。また、講師のエコレさんが友人のナイジェリア、タンザニアの留学生をゲストスピーカーとして招いた回では、彼らの国とカメルーンとの関係にまで話題が広がりました。受講者が積極的に質問できたのも、少人数クラスの良さだと思います。 終了時には、「またこんな講座を開いてほしい。いろいろな国について学びたい」というリクエストをいただきました。
潮田西部地区さわやか運動会
台湾、モンゴルの留学生といっしょにエチオピア カフェ ネパールの民族衣装を着た学生たち