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【症例】79歳 女性【材料】気管支鏡下擦過、気管支鏡下穿刺吸引【臨床経過】ⅹ年8月CT検診にて左下葉S10周囲にGGOを有する陰影
ⅹ年9月気管支鏡検査でClassⅡその後 経過観察、著変を認めず
ⅹ+3年11月胸部CTで以前と比較し増大
ⅹ+3年12月気管支鏡実施(本日提示)
胃型の形質発現とは・・
HIK1083: 胃固有腺の糖鎖に対する特異抗体MUC 5AC, MUC 6: コア蛋白に対する抗体で胃に特異的でなく、肺や子宮頸部にも発現*
表
層
粘
膜
固
有
腺
HIK1083
胃型肺腺癌の特徴① 臨床的には画像で炎症様の所見を呈する事が多い
② 細胞診では異型が乏しく結合性が強い黄色調粘液細胞塊が出現。異型が増すとオレンジ調となり気管支腺粘液との色の差が消失
(異型が乏しいと見落とされがち!黄色とピンクのtwo-color pattern に注目!)
③ 組織では肺胞壁に沿って異型が乏しい粘液細胞が増殖。AB/PASにて赤い中性粘液発現部分を認める(非胃型腺癌の粘液は一様で青い)
④ 免疫染色ではTTF-1陰性(HIK1083:特異的, MUC5AC/ MUC6, HNF4α + )
⑤ 遠隔転移は少ないが、経気道性播種(spread through air spaces: STAS)し易く、再発起こす(他側伸展も有り)
⑥ EGFR変異は無く、KRAS変異が多い(稀にALK変異あり)
⑦ 肺粘液性腺癌の7~8割を占める