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平成 24 年度 特別支援教育総合推進事業 (平成 27 年2月 改訂版) 十勝教育局管内特別支援連携協議会 十勝子ども発達支援部会 十勝版 個別の教育支援計画「かちっと」(モデル) カチッとつなげる、カチッとつながる ~地域における一貫した支援を目指して~ 作成・活用マニュアル

十勝版 個別の教育支援計画「かちっと」...平成24 年度 特別支援教育総合推進事業 (平成27 年2月 改訂版) 十勝教育局管内特別支援連携協議会

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平成24年度 特別支援教育総合推進事業

(平成27年2月 改訂版)

十勝教育局管内特別支援連携協議会

十 勝 子 ど も 発 達 支 援 部 会

十勝版 個別の教育支援計画「かちっと」(モデル)

カチッとつなげる、カチッとつながる

~地域における一貫した支援を目指して~

作成・活用マニュアル

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も く じ

1 「十勝版 個別の教育支援計画『かちっと』(モデル)」について

(1) 「十勝版 個別の教育支援計画『かちっと』(モデル)」の特徴 ・・・・・・1

(2) 「かちっと」の評価・計画の見直しについて ・・・・・・1

(3) 連携ツールとしての支援シート ・・・・・・1

(4) 所属機関の連携による支援:支援シートⅠ(現在の様子とこれまでの支援) ・・・・・・2

(5) 関係機関との連携による支援:支援シートⅡ(これからの支援と役割分担) ・・・・・・2

(6) 同意書と委任状 ・・・・・・2

2 支援シートⅠの記入方法と作成時期

(1) 支援シートⅠ(現在の様子とこれまでの支援) ・・・・・・3

(2) 支援シートⅠの記入方法 ・・・・・・3

(3) 作成時期 ・・・・・・3

3 支援シートⅡの記入方法と作成時期

(1) 支援シートⅡ(これからの支援と役割分担) ・・・・・・4

(2) 支援シートⅡの記入方法 ・・・・・・4

(3) 作成時期 ・・・・・・4

4 「支援シートⅠ」の記入について

(1) 記入に当たって ・・・・・・5

(2) 「本人の様子」の項目における記入の観点 ・・・・・・5

(3) 「支援の内容」の項目における記入の観点 ・・・・・・5

(4) 「特筆すべき生育歴など」の項目における記入の観点 ・・・・・・5

5 「支援シートⅡ」の記入について

(1) 記入に当たって ・・・・・・6

(2) 各項目における記入の観点 ・・・・・・6

6 おわりに ・・・・・・7

○ 「十勝版 個別の教育支援計画『かちっと』(モデル)」<記入例>

● 支援シートⅠ(現在の様子とこれまでの支援)幼稚園 → 小学校 ・・・・・・8

● 支援シートⅠ(現在の様子とこれまでの支援)小学校 → 中学校 ・・・・・・9

● 支援シートⅠ(現在の様子とこれまでの支援)中学校 → 高等学校 ・・・・・10

● 支援シートⅠ(現在の様子とこれまでの支援)高等学校 → 就労先 ・・・・・11

● 支援シートⅡ(これからの支援と役割分担) ・・・・・12

● 同意書 ・・・・・13

● 委任状 ・・・・・13

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1 「十勝版 個別の教育支援計画『かちっと』(モデル)」について

(1) 「十勝版 個別の教育支援計画『かちっと』(モデル)」の特徴

「十勝版 個別の教育支援計画『かちっと』(モデル)」(以下「かちっと」)は、学校間の引継

の充実と関係機関等との連携という「個別の教育支援計画」の重要な役割を果たせるよう「支援

シートⅠ(現在の様子とこれまでの支援)」「支援シートⅡ(これからの支援と役割分担)」という

2枚のシートにまとめたものです。また、「かちっと」は作成者の負担を軽減するよう、学校間の

引継や関係機関等との連携に必要な情報を書き込むことができるよう構成しています。

なお、「かちっと」の様式は、モデルとして示したものであり、2枚のシートでは十分に情報を

伝えきれないという場合は、各学校において、シートを追加してもかまいません。必要な情報を

一緒にファイリングするなどして活用してください。

(2) 「かちっと」の評価・計画の見直しについて

「かちっと」は、幼児期から学校卒業後までのライフステージに沿って、必要に応じた的確な

支援が受けられるようにすることを目的としたものです。ですから、「かちっと」はある程度長期

的な計画を意味します。計画は常に点検されることが必要ですが、次のステージへの移行期を含

め、低学年から高学年へ移行するときや、担任の先生が変わるときなどに、必ず評価・計画の見

直しを行います。また、幼児児童生徒が転校する場合は各学校等が転出入時に評価・計画の見直

しを行います。

特定の課題やニーズに対して関係機関と協働して取り組む場合は、計画を立てたときに適切な

見直し時期を設定します。現在は支援が必要ないということで、「かちっと」が作成されていない

幼児児童生徒についても、支援が必要となった段階で、すぐに作成する必要があります。

(3) 連携ツールとしての支援シート

障がいのある幼児児童生徒の支援は、図1のように、ライフステージに沿った所属機関におけ

る支援と、医療、保健、福祉、労働等の関係機関の連携による支援という、縦、横2つの軸で整

理することができます。「かちっと」は、この連携ツールとしての「個別の教育支援計画」を2枚

の支援シートにまとめました。

支援シートⅡこれからの支援と役割分担

医療 保健 福祉 労働

図1 十勝版 個別の教育支援計画(かちっと)における支援の二つの軸

幼稚園・保育所

小学校

中学校

高等学校

大学

卒業後

支援シートⅠ

現在の様子とこれまでの支援

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(4) 所属機関の連携による支援:支援シートⅠ(現在の様子とこれまでの支援)

一人一人の生活をライフステージに沿ってみると、幼稚園、保育所等から小学校、中学校、高

等学校、大学、卒業後までの移行があります。これらの学校等がバラバラに対応するのではな

く、保育や教育内容を引き継ぎながら一貫した支援を行っていくために、「支援シートⅠ」を使っ

て学校間の円滑な引継を行っていきます。これが、縦軸による連携です。

(5) 関係機関との連携による支援:支援シートⅡ(これからの支援と役割分担)

幼児児童生徒の生活全体を支援するためには、教育、医療、保健、福祉、労働等の関係機関が

連携を図る必要があります。「支援シートⅡ」を使って、生活全般を考慮した必要な支援と、それ

ぞれの役割分担を明確にし、各機関における、具体的な計画が展開されていくことになります。

これが、横軸による連携です。

幼児児童生徒の成長に応じて関わる機関は変わっていきますが、学校等と関係機関の連携がし

っかり行われることで、地域における一貫した支援につながっていきます。

(6) 同意書と委任状

「かちっと」自体が個人情報ですので、本人・保護者のものとして、その保管・管理や活用に

ついては、慎重に取り扱う必要があります。

「かちっと」の作成に当たって、本人・保護者の同意を同意書により明らかにすることとして

おり、保管・管理を学校に委任することについても、委任状による意思表示を必要としていま

す。

「かちっと」は本人・保護者のものであることから、卒業時には本人・保護者に返却し、保護

者から次の学校等へ確実に引き継ぐようにする必要があります。

図2 十勝版 個別の教育支援計画(かちっと)イメージ

幼稚園保育所

小学校 中学校 高等学校大学就労先

支援シートⅠ 支援シートⅠ 支援シートⅠ 支援シートⅠ 支援シートⅠ

支援シートⅡ 支援シートⅡ 支援シートⅡ 支援シートⅡ

小学校入学 低学年から高学年 中学校入学 高等学校入学 卒業・各進路先へ

本人・保護者、担任、特別支援教育コーディネーター

医療・保健・福祉・教育・労働等との連携

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2 支援シートⅠの記入方法と作成時期

(1) 支援シートⅠ(現在の様子とこれまでの支援)

「現在の様子とこれまでの支援」は、学校間の円滑な引継を行うことを通じ、幼児児童生徒に

対する一貫した支援を行うことを目的としています。「支援シートⅠ」は、主に学校間の円滑な接

続の役割を担います。

(2) 支援シートⅠの記入方法

① 本人の様子

現在の本人の様子を「学習(遊び)」「社会性」「コミュニケーション」「認知・記憶」「注意集

中」「身体・運動」「生活」の7つの項目を家庭での様子と学校での様子に分けて記入します。

家庭での様子と学校での様子を記入することにより、家庭ではできているけど、学校ではでき

ていないことを把握したり、家庭と学校での共通理解を図ったりすることが可能になります。

各項目の記入に当たっては、5ページの『4 「支援シートⅠ」の記入について』と8~11ペ

ージの「支援シートⅠ(現在の様子とこれまでの支援)」を参考にしてください。なお、特に該

当することがない項目については、記入する必要はありません。

② これまでの支援

これまで、家庭、学校、関係機関それぞれにおいて、どのような支援を行ってきたのかを、

受け取った次の学校等へ伝えたい内容を記入します。支援会議などを開催して、記入していく

ことが望ましいですが、難しい場合には、保護者に関係機関に行く際に持参してもらい、記入

してもらうなどしてください。

③ 特筆すべき生育歴

これまでの育ちの中で、「交通事故に遭い、頭部に損傷を負った。」「4歳から 6歳まで家庭の

事情で児童養護施設に入所していた。」など、特筆すべき内容を記入します。

(3) 作成時期

「支援シートⅠ」は主に成長の節目として、次の学校に移行するときに作成します。作成に当

たっては、特別支援教育コーディネーターが必要に応じて、必要な人を集めて作成することが望

まれますが、まずは、担任と本人・保護者が相談しながら書くことから始めます。

次の学校への移行の例として、小学校 6年生が中学校に進学する場合で考えると、小学校での

指導、支援の継続性を保障するために、小学校から引継がれた支援シートⅠの内容を受け、中学

校入学後の実態を踏まえて、中学校における取組に反映して行く必要があります。

このように、学校間の引継を行う場合は、「支援シートⅠ」を活用して引継を行うことにより一

貫した支援につながっていきます。

幼稚園

保育所

療育センター

小学校

中学校

高等学校

大学・専門学校等

企業

ハローワーク

福祉施設

作業所

支援シートⅠを活用した学校間の引継

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3 支援シートⅡの記入方法と作成時期

(1) 支援シートⅡ(これからの支援と役割分担)

幼児児童生徒が必要とする支援は、学校等の教育機関だけでは十分ではない場合がありますの

で、関係機関との連携が必要になります。そこで、実際に他機関と連携して支援を行う際に、そ

れぞれの機関がどのような支援を行っていくのか明確にし、支援の目標や内容等を共有すること

が大切になります。「支援シートⅡ」では、学校等における課題を解決するために、これからの支

援とその役割分担も明らかにしていきます。

関係機関が連携した支援の例

(2) 支援シートⅡの記入方法

① 本人・保護者の願い

現在の本人・保護者の希望と将来の希望を記入します。本人・保護者の願いは年齢やその時

に課題に応じて変化していきますので、一定期間での見直しを行っていきます。期間は長期目

標の見直しと同時に行います。その間に、本人・保護者の願いが変わった場合には随時見直し

を行います。

② 課題・支援の目標

現在の課題と支援の目標(長期)を記入します。課題は「支援シートⅠ」の現在の様子や前

年度の「支援シートⅡ」の課題などから設定します。長期目標の期間は幼児児童生徒の実態に

応じて2~3年の期間を設定します。幼稚園、保育所においては卒園時の姿を見通した設定、

小学校においては、低学年、中学年、高学年という設定や、低学年、高学年といった設定、中

学校、高等学校においては卒業後の姿を見通した設定になります。

③ 支援内容・機関

ここでは、それぞれの機関の役割分担を明確にしていきます。支援の目標(短期)は 1年間

の目標を設定します。長期目標と短期目標の内容が正対するように目標の設定を行います。ど

の機関がどのような手立てで、どのような支援を行っていくのかを情報共有し、学校における

より適切な指導・支援につなげていきます。

支援者が集まって支援会議を行い、記入することが望ましいですが、支援会議の開催が難し

い場合には、「支援シートⅠ」と同様に、保護者が関係機関に出向いた際に、記入してもらうな

どします。

(3) 作成時期

短期目標は設定期間が1年間ですので、支援の内容・機関は毎年評価を行う必要があります。

ですから、年度のはじめに短期目標を設定し、年度末にその評価を行います。評価の際には、今

後の課題を記入し、次年度の目標につながるようにしておく必要があります。

長期目標は、2~3年の期間で評価を行い、次のステージへ移行した年度の初めに、再度、目

標を設定します。その際に、本人・保護者の願いの見直しも行います。

なお、記入にあたっては、6ページの『5 「支援シートⅡ」の記入について』と12ページの

「支援シートⅡ(これからの支援と役割分担)」を参考にしてください。

小学校

発達支援センター 特別支援学校

保健師 病院

家庭

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4 「支援シートⅠ」の記入について

(1) 記入に当たって

「支援シートⅠ」は、現在の様子とこれまでの支援について記入します。ここに記載している

観点は、あくまでも例として記載していますので、これらを参考に、幼児児童生徒の課題やよさ

などを「支援シートⅠ」に記入してください。

(2) 「本人の様子」の項目における記入の観点

課題だけでなく、支援がなくてもできることや支援があればできること、また、本人のよさな

ども記入し、次のステージへ引継ぐことが大切です。

学習(遊び)

この項目は、学習面についての内容を記入します。幼稚園、保育所においては遊びの様子で

特徴的なことを記入します。

・読む、書く、聞く、計算する、推論するなどの得意なことや課題となること、家庭学習の様

子などを記入します。

・一人遊びや集団遊びでの様子、おもちゃなどの貸し借り、好きな遊び、兄弟などとの遊びの

様子などを記入します。

社会性

この項目は、対人関係や行動面などについて記入します。

・対人関係においては、大人(教師)との関わりや、友達との関わり、兄弟などとの関わり、

人見知りの有無、順番を守るなどの集団参加のルールを守る、周りの空気を読むことができ

るかなどについて記入します。

・行動面については、指示に対する行動や集団やグループでの活動、はじめての行く場所での

様子、場所や場面、時間の変更時の様子などをについて記入します。

コミュニケーション

この項目は、場や相手に応じてコミュニケーションを円滑に行うことができるかなどについ

て記入します。

・サインなどで気持ちを表出する、コミュニケーション機器の活用、表情を読む、相手の話を

最後まで聞く、自分の話を一方的に話す、大人(教師)との会話、友達との会話、声の大き

さ、場所や場面、状況に応じた言葉づかいができるかなどについて記入します。

認知・記憶

この項目はどのような認知特性があるのか、どのくらいの記憶力があるのかなどについて記

入します。

・目から情報を得ることが得意、耳から情報を得ることが得意、全体像を示した方が理解しや

すい、順番に説明した方が理解しやすい、短期的な記憶を保持すること、長期的な記憶を保

持することなどについて記入してください。

注意集中

この項目は、集中して活動できる時間、集中できることはどのようなことなのか、どのよう

なことに注意がいってしまうのかなどについて記入します。

・授業中に集中できる時間、作業等に集中して取り組むことができる時間、ゲームや遊びに集

中して取り組むことができる時間、見たものにすぐ反応してしまう、音に敏感に反応するな

どについて記入します。

身体・運動

この項目は、姿勢の保持や移動能力、手を使った活動、体を動かすこと、バランス感覚など

について記入します。

・体幹を保持すること、寝がえりや四つ這いなどの移動能力、歩行の安定、細かな作業への取

組、はさみなどの道具の操作、体を大きく動かすこと、ボールなどの道具を使った運動など

について記入します。

この項目は、食事、排泄、着替え、整理整頓など、家庭や学校での生活にかかわることにつ

いて記入します。

・スプーンや箸など道具を使って食事をすること、決められた時間に排泄を行うこと、排泄後

の処理、衣服の表裏、前後の理解、季節や気温などに応じた衣服の選択、学校での給食の準

備や掃除の時間の様子、机の中や部屋の整理整頓などについて記入します。

(3) 「支援の内容」の項目における記入の観点

家庭も含めた、これまでの各関係機関の支援内容について、主に有効だった方法を記入します。

(4) 「特筆すべき生育歴など」の項目における記入の観点

これまでの育ちのなかで、特筆すべき内容がある場合は記入します。

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5 「支援シートⅡ」の記入について

(1) 記入に当たって

「支援シートⅡ」は、これからの支援と役割分担について記入します。誰が、いつまでに、ど

のような支援を行うのかを明確にしておく必要があります。

(2) 各項目における記入の観点

本人・保護者の願い

この項目は、本人と保護者の現在の希望、将来の希望について記入します。

・支援の方向性を決めるための要素の一つとなります。将来についての漠然とした夢や希望でかま

いませんので、本人・保護者が必ず記入するようお願いします。

・本人が、現在や将来の希望を書いたり話したりできない場合には保護者が記入し、「保護者代筆に

よる」と記入します。

課題・支援の目標

この項目は、幼児児童生徒の実態や障がいの特性に応じた課題を把握し、長期的な支援の目標と評

価について記入します。

・「課題」については、「支援シートⅠ」の現在の様子や前年度の「支援シートⅡ」の課題などを参

考に設定します。

・「支援の目標(長期)」については、幼児児童生徒の実態に応じて、概ね2~3年後の目指す姿を

目標にして設定します。

・「評価」については、評価時期を設定し、支援内容や方法に基づいて客観的な評価をします。保護

者も含めた関係機関で共通理解を図る必要があります。

支援機関・内容

この項目は、上記「課題・支援の目標」の内容を踏まえ、短期的な支援の目標、支援機関、支援内

容、支援の手立て、評価について記入します。

・「支援の目標(短期)」については、幼児児童生徒の実態に応じて、概ね1年後の目指す姿を目標

にして設定します。できるだけ具体的に数値化したり、評価規準を設けたりする必要があります。

また、長期目標と短期目標が正対するように目標の設定をしてください。

・「支援機関」については、目標を達成するために関わる人・機関を記入します。複数の人・機関が

関わることもあります。

・「支援内容」については、目標を達成するために行う活動や題材等を記入します。目標達成のため

の最適な活動を設定する必要があります。

・「支援の手立て」については、「支援内容」に対して、どのような手立てを行うのかを具体的に記

入します。

・「評価:成果(○)と課題(●)」については、各支援機関で行ってきた支援についての成果と課題

となる事項を記入します。併せて、「支援の手立て」についても見直しをします。

合理的配慮の内容

この項目は、平成26年度に新たに追加した項目です。当該学校で受けることのできる合理的配慮に

ついて、4つの観点に沿って記入してください。観点については、記入しやすいように変更してもか

まいません。

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6 おわりに

最初にも触れましたが、「かちっと」はモデルとして示したもので、必ずこの様式で作成しなければ

ならないというものではありません。各市町村や各学校等において地域や幼児児童生徒の実態などに

応じて、「かちっと」を参考に様式を作成してもかまいません。

障がいのある幼児児童生徒が自立や社会参加を目指して、心豊かにたくましく育つよう、きめ細か

な教育を進めるためには、幼児期から学校卒業後までを通じて関係機関等と連携し、一貫した指導や

支援が行われる必要があります。そのために「かちっと」を作成・活用し、幼児児童生徒一人一人の

ニーズを的確に把握して、教育、医療、福祉、保健、労働等の関係機関の連携による適切な教育的支

援を効果的に行うことができるよう努めていただければと思います。

地域における一貫した支援を行うために、家庭、学校、関係機関等が「カチッと」つながるための

一助として「十勝版 個別の教育支援計画『かちっと』(モデル)」を御活用いただければ幸いです。

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支援シートⅠ(現在の様子とこれまでの支援)

園名・学校名 ○○町立ぽてと幼稚園 学 年 年長 学 級 通常の学級

ふ り が な かちっと げんき 性別 生 年 月 日 平成20年6月18日

幼児・児童・生徒名 勝十 元気 男 家 族 構 成 父・母・祖父・祖母・弟(2歳)

手帳の有無 療育手帳(A・B)、身体障害者手帳( 種 級)

主 障 が い 知的障がい 診 断 名

記 入 者 甘野 好子 作成年月日(修正日) 平成25年4月22日(平成27年3月10日)

本人の様子

家 庭 か ら 園 ・ 学 校 か ら

学習(遊び)

・プラレールやミニカーで一人遊びをしていることが多い。

・3まで数えられるようになった。

・集団で遊ぶことが苦手で、一人で砂場で遊んでいることが多い。

・教師と一対一で遊ぶことを好む。

・平仮名で自分の名前を読むことができるようになった。

・数字は、1、2までは理解しているが、3以上になると難しい。

社会性

・人見知りはせず、誰にでもついて行ってしまう。

・大人と関わることは好むが、同世代の友だち関わることが苦手である。

コミュニケーション

・不明瞭な言葉があり、聞き取れないことがある。

・言語発達に遅れが見られ、特に「サ行」「ラ行」については、聞き取ることが難しい。

・言葉がうまく伝わらないことが多いからか、友だちと話をすることを嫌がる。

認知・記憶

・前の日に覚えていたことを、次に日には覚えていないことが多い。

・一度に2つのことを指示すると、1つは忘れてしまう。

・写真カードなどの視覚的な支援をすることで、自分の道具をしまう場所などを理解することができる。

注意集中

・30分以上1つのことに集中することは難しいが、アンパンマンや戦隊ヒーローのDVDを見ているときは、1時間以上集中して見ている。1時間以上集中して見ている。

・先生の話を最後まで、聞くことが難しい。

・1つの活動を決められた時間まで取り組むことが難しく、すぐに飽きてしまう。

身体・運動

・補助輪なしの自転車に乗ることができない。

・運動全般が苦手である。

・肥満傾向にあり、体を動かすことが嫌いである。

・縄跳びを跳ぶことができない。

・折り紙などの細かな作業が苦手である。

活 ・食事は、スプーンやフォークで食べることができる。

・好き嫌いはなく、何でも食べる。

・トイレは一人で行けるが、大便後の拭き取りが不十分である。

・トイレは自立しているが、決められた時間ではなく、自分がしたくなった時に行くことが多い。

・食事はスプーン、フォークを使い一人で食べることができるが、食べこぼしが多い。

これまでの支援の内容

関係機関 支援の内容

家 庭 ・少しでも自分でできることが増えるように、自分のことは自分でやらせるように心がけた。

園・学校

・視覚的な支援を活用し、元気くんが一人で分かる状況を作るような支援を行った。

・不明瞭な言葉のときは、指導するのではなく、教師が正しい発音で言い直して聞かせるようにした。

子ども発達支援センター

すくすく

・言語訓練を行い、言語発達を促すようなトレーニングを行った。

・運動発達を促すために、感覚統合訓練を行った。

保健師 ・保護者の子育ての悩みを聞いたり、福祉サービスについての情報提供を行ったりした。

特筆すべき生育歴など

幼稚園 → 小学校

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支援シートⅠ(現在の様子とこれまでの支援)

園名・学校名 ○○町立十勝小学校 学 年 第6学年 学 級 通常の学級

ふ り が な かちっと いちろう 性別 生 年 月 日 平成14年11月15日

幼児・児童・生徒名 勝十 一郎 男 家 族 構 成 父、母、兄(中2)、弟(小3)、祖母

手帳の有無 療育手帳(A・B)、身体障害者手帳( 種 級)

主 障 が い 発達障がい 診 断 名 ADHD

記 入 者 日勝 登 作成年月日(修正日) 平成24年4月13日(平成27年3月2日)

本人の様子

家庭から 園・学校から

学習(遊び)

・家庭での学習は、そばについて教えながら行うことにより、宿題が終わるまで取り組むことができる。

・漢字の読みはできるが、書くことは3年生程度である。

・計算は得意であるが、計算間違いが多い。

・文章題が苦手で、「合わせて」や「残りは」などに注目して立式することが難しい。

・グラフや目盛りを読み取ることが苦手である。

社会性

・旅行などで初めていく場所は苦手で、不安定になることがあるが、慣れると楽しんで活動することができる。

・人と関わることが苦手で、親しい人以外には自分から話しかけることはほとんど見られない。

・初めての場所は苦手で、慣れるまで時間がかかる。

・初めて出会う人は苦手で、自分から話しかける場面はほとんどみられない。

コミュニケーション

・兄弟に対して、すぐにカッとなり乱暴な言葉づかいをする。

・同居している祖母には、カッとなることもなく、優しく接することができる。

・思ったことを口走ってしまうため、友だちとのトラブルが多い。

・言葉の裏側にある意味など、言葉のニュアンスを理解することが難しい。

認知・記憶

・昆虫が好きで、昆虫の名前をたくさん知っている。

・一度に3つ以上のことを指示すると、最初に指示したことを忘れてしまう。

・視覚から情報を得ることが得意で、聞いたことはなかなか覚えることができない。

・忘れ物が多い。

注意集中

・DSをやり始めると、止めるまでやり続ける。

・外出先で、勝手にどこかに行ってしまうことがある。

・集中力が短く、興味のあるものが目に入ると、そちらに注意が向いてしまう。

・授業中に、突然関係のないことを口走ることが多くみられる。

・授業に集中できる時間は、長くて20分程度である。

・興味のある活動であれば、何時間でも取り組むことができる。

・集会活動に最後まで参加することが難しい。

身体・運動

・走ることが得意で、特に短距離走では学年で1番になるなど自信をもって取り組むことができる。

・ボール運動の動作はぎこちない。

・手先が不器用で、折り紙などの細かい作業が苦手である。

活 ・睡眠の状態が不安定で、眠れないことがある。

・好き嫌いが多く、特に野菜はきゅうりとキャベツ以外はほとんど口にしない。

・家事の手伝いを進んで行ってくれる。

・自分の部屋を片付けるのが苦手である。

・給食当番は、自分から進んで積極的に取り組んでいる。

・掃除の場面で、友達とトラブルになる場面が多くみられる。

・好き嫌いはあるが、給食では何とか食べることができている。

これまでの支援の内容

関係機関 支援の内容

家 庭 ・毎晩、次の日の学校の準備を一緒に行った。

・兄弟に乱暴な言葉を使った時には、正しい言葉づかいを教えた。

園・学校

・友達とのトラブルがあった場合においては、なぜトラブルになったのかを伝え、正しい友達との接し方を伝えるようにした。

・教室の前面の掲示物を極力少なくし、集中しやすい教室環境にした。

西十勝発達支援センター ・週に1回コミック会話を活用したソーシャルスキルトレーニングに取り組んだ。

プラットホームとかち ・「プラットホームとかち」に来ているときに、安心して過ごせるように心がけた。

帯広西

特別支援学校

・パートナー・ティーチャー派遣事業を通して、一郎くんの障がいの実態に応じた支援の方法を担任に助言した。

・校内全体で特別支援教育の充実を図るよう、校内研修において特別支援教育に関する講義を行った。

特筆すべき生育歴など

小学校 → 中学校

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支援シートⅠ(現在の様子とこれまでの支援)

園名・学校名 ○○町立十勝中央中学校 学 年 第3学年 学 級 通常の学級

ふ り が な かちっと まきこ 性別 生 年 月 日 平成11年8月5日

幼児・児童・生徒名 勝十 牧子 女 家 族 構 成 父、母

手帳の有無 療育手帳(A・B)、身体障害者手帳( 種 級)

主 障 が い 発達障がい 診 断 名 アスペルガー症候群

記 入 者 山野 美雪 作成年月日(修正日) 平成24年4月8日(平成27年2月16日)

本人の様子

家 庭 か ら 園 ・ 学 校 か ら

学習(遊び)

・自分で決めた家庭学習の時間があり、その時間はしっかりと取り組んでいるが、時間になると課題が途中でもやめてしまう。

・当該学年の漢字は読んで書くことができるが、物語文では登場人物の心情などを読み取ることが苦手である。

・数学では、計算は得意だが、文章題は問題の意味を理解することが難しい。

・音楽が好きで、曲を聴くとすぐに歌詞を覚えることができる。

社会性

・家では明るく過ごしているが、人の目を気にするためか、あまり外出したがらない。

・対人関係を築くことに困難さが見られ、集団での活動が苦手である。

・女性教諭とは普通に接することができるが、男性教諭に接することはほとんどみられない。

コミュニケーション

・母親とはよく話をするが、父親とはあまり話はすることはない。

・言葉の意味の裏側を読み取れなかったり、冗談を本気にしてしまい友だちとトラブルになったりすることが多い。

・相手の気持ちや表情などを読み取ることに困難さがみられる。

認知・記憶

・頼んだことをよく忘れてしまったり、自分で何をどこにしまったのかを忘れてしまったりすることがある。

・耳から得た情報を記憶することは得意だが、目で見た情報を記憶することに困難さがみられる。

・朝伝えたことを、帰るときには忘れてしまうことが多くみられる。

注意集中

・ビーズ細工など自分の好きなことをやっているときは、何時間でも集中しているが、好きなこと以外のことには集中して取り組むことが苦手である。

・50分間集中して授業を受けることが難しい。

・興味のあることには集中して取り組むことができるが、その活動をやめさせるのが難しい。

身体・運動

・家ではあまり体を動かすことはない。 ・運動は苦手で、特にマット運動などの器械体操はほとんどできない。

・手先は比較的器用で、ビーズ細工が好きである。

活 ・料理が好きで、家では晩御飯を作ってくれることもある。

・就寝時間を 10時と決めており、10時ちょうどにならないと布団に入らない。

・掃除の仕方に本人なりの決まったやり方があるようで、それを注意されるとパニックになることがある。

これまでの支援の内容

関係機関 支援の内容

家 庭 ・高等学校進学に向けて、家庭学習をしっかりやるように声かけを行った。

・あまり外出をしたがらないので、なるべく買い物などに一緒に行くようにした。

園・学校

・家庭や関係機関、特別支援学校と連携して、当該生徒に対する適切な支援が行うことができるように努めた。

・他者と関わることが苦手なので、教室の座席などは当該生徒の人間関係を考慮して配置するようにした。

西十勝発達支援センター ・ソーシャル・ストーリーを活用した、ソーシャルスキルトレーニングを行った。

十勝高等支援学校 ・担任の先生に、特性に応じた指導方法を伝えるとともに、学校全体で特別支援教育を取り組んでいくよう校内研修を行った。

特筆すべき生育歴など

中学校 → 高等学校

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支援シートⅠ(現在の様子とこれまでの支援)

園名・学校名 北海道十勝東高等学校 学 年 第3学年 学 級 通常の学級

ふ り が な かちっと はるお 性別 生 年 月 日 平成8年5月6日

幼児・児童・生徒名 勝十 晴夫 男 家 族 構 成 母、兄(22歳)、祖父、祖母

手帳の有無 療育手帳(A・B)、身体障害者手帳( 種 級)

主 障 が い 発達障がい 診 断 名 広汎性発達障がい

記 入 者 柳 月子 作成年月日(修正日) 平成24年5月13日(平成27年3月7日)

本人の様子

家 庭 か ら 園 ・ 学 校 か ら

学習(遊び)

・家庭学習は2時間するという自分なりのルールを決めており、毎日家庭学習には取り組んでいる。

・パソコンが得意で、ワードやエクセルについての知識は高いものがある。

・校内での成績は学年でも上位で、特に数学が得意である。

・ディベートなどの活動は苦手で、自分の考えを否定された時には、カッとなってしまうことがある。

社会性

・外出先で知らない人にも話しかけてしまうようなことがある。

・自分のルールを決め、家族にも従わせようとすることがある。

・他者との距離をとることが難しく、誰にでもベタベタしてしまうことがある。

・自分なりのルールを決めてしまい、そのルールを乱されるとパニックになってしまうことがある。

コミュニケーション

・家族とは明るく、楽しく会話を楽しむことができる。

・兄に対しては乱暴な言葉づかいをしてしまい、兄から注意を受けることがある。

・思ったことを、そのまま口に出してしまうため、友だちとトラブルになることが多い。

・言葉の裏の意味を理解できず、言ったことをそのまま理解してしまい、友だちとトラブルになることが多い。

認知・記憶

・買い物を頼んだ時にメモを渡さないと、必ず何か買い忘れをしてくる。

・前日に伝えて事を次の日には忘れてしまってることが多い。

・目からの情報はよく理解しているが、聞いたことは覚えていないことが多い。

・記憶力が弱いのか、自分で次に何をしなければならないのかを忘れてしまうことがある。

注意集中

・パソコンが好きで、インターネットは何時間でもやることができる。

・パソコンとゲーム以外は何をやっていてもすぐに飽きて、次のことをしてしまう。

・パソコンは好きなのでパソコンを使った学習では集中して取り組むことができるが、それ以外の学習だと集中力が持続しない。

身体・運動

・歩くのが早く、常に自分のペースで歩き、家族に合わせることが難しい。

・運動は得意で、どのような運動にも積極的に取り組むことができる。

・手先を使った細かな作業は苦手である。

生 活

・毎日見るテレビ番組を決めており、何をしていてもその時間になったらテレビを見る。最近は野球中継などでその番組が放送されなくなっても、パニックになることはなくなった。

・何時ごろの概念がなく、決められた時間どおりに予定が進まないと、パニックになってしまうことがある。

これまでの支援の内容

関係機関 支援の内容

家 庭 ・自分のルールが、常に正しいわけではないということを教えるようにしてきた。

・乱暴な言葉づかいなどをしたときには、適切な言葉づかいを教えるようにしてきた。

園・学校

・高等支援学校の進路指導のノウハウを参考とした進路指導を行った。

・障がい者就労・生活支援センター大空と連携して職場体験実習を行い就労につなげることができた。

障がい者就労・生活支援

センター大空

・職場体験実習先を見つけるとともに、就労した後の適切なかかわり方について、就職先に伝えた。

・就職後もジョブコーチを派遣し、継続した就労支援を行っていく。

西十勝発達支援センター ・就労後、人間関係でのトラブルを少なくするため、ソーシャルスキルトレーニングを行い、適切な人とのかかわり方などのトレーニングを行った。

十勝高等支援学校 ・職場体験実習先の開拓や、進路指導に対するノウハウを学校に伝えてきた。

特筆すべき生育歴など

高等学校 → 就労先

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支援シートⅡ(これからの支援と役割分担)

園名・学校名 ○○町立十勝西中学校 学 年 第1学年 学 級 自閉症・情緒障がい特別支援学級

ふ り が な だいち ひろし 性別 生 年 月 日 平成13年7月18日

幼児・児童・生徒名 大地 広志 男 学級担任名 狩勝 進

作成年月日(修正日) 平成27年4月25日(平成 年 月 日)

本人・保護者の願い

現在の希望 将来の希望 本人

・友だちと仲良くしたい。 ・オリンピックの 100m走で金メダルをとりたい。

保護者

・人とうまくコミュニケーションがとれるようになり、友

達とのトラブルをなくしたい。

・自立した生活をおくってもらいたい。

課題・支援の目標

課 題 支援の目標(長期) 評 価

・授業に集中して取り組むこ

とができない。

・集中して学習に取り組むことができ

るような学習環境を設定し、学習意

欲を高める。

・思ったことを口に出してし

まうため、友達と1日に何

度もトラブルをおこす。

・適切な言葉づかいや友達とのかかわ

り方を身に付ける。

・じっとしていることができ

ないため、集会活動などに

参加することが難しい。

・言葉がけなどがなくても、最後まで集

会活動に参加できる力を身に付け

る。

支援機関・内容

支援の目標(短期) 支援機関 支援内容 支援の手立て 評価:成果(○)と課題(●)

①20分集中して授業に参加する。

○○町立十勝西中学校

担任:狩勝 進

コーディネーター:大地広志

・教室環境の調整や机上の整理を行う。

・教室の前面に、必要なもの以外を掲示しないようにする。

・机上の整理を行うよう、定期的な言葉がけを行う。

○教室環境を整えることで、20分集中して授業に参加することができた。

●机上や机の中の整理ができていないので継続した指導が必要である。

帯広西特別支援学校

コーディネーター:■■教諭

・障害の特性に応じた

指導・支援の方法に対する助言を行う。

・パートナー・ティーチャー派遣事業を

通して、適切な指導支援の方法についての指導助言を行う。

・校内研修を実施し、校内全体での特別

支援教育の推進を図る。

○生徒の実態に応じた適切な指導助言を行うこと

ができた。

●校内での理解をより進めていく必要がある。

②友達とのトラブルが1

日3回になる。

○○町立十勝西中学校

担任:狩勝 進

コーディネーター:大地広志

・適切な関わり方が身

に付くような指導を行う。

・ロールプレイなどを通して、適切な関

わり方を指導する。

・西十勝発達支援センターからの指導助言をもとに指導を行う。

○視覚的な情報を活用したことで、適切な人との

関わり方が身に付いてきた。

●感情の変化などが読み取れないことが多いので、継続した指導が必要である。

西十勝発達支援センター

○□指導員

・ソーシャルスキルトレーニングを行う。

・コミック会話やソーシャルストーリーなどを活用し、視覚からも情報を得る

ことができるような指導を行う。

○言葉がけを行うことで、集会活動に参加できる時間が長くなった。

●最後まで参加できるよう継続して言葉がけを続けていく必要がある。

③集会活動に最後まで参

加できるようになる。

○○町立十勝西中学校

担任:狩勝 進

支援員:大雪清美

・集中が途切れそうに

なったときには、言葉がけなどを行う。

・否定的な言葉がけでなく、どのような

行動をとったよいのかを伝えるようにする。

○言葉がけを行うことで、集会活動に参加できる

時間が長くなった。

●最後まで参加できるよう継続して言葉がけを続けていく必要がある。

合理的配慮の内容

観 点 支援の内容

教育内容 ・学習上又は生活上の困難を改善・克服

するための配慮

・学習内容の変更・調整

・「適切な対人関係の困難さ」や「言語発達の遅れや異なった意味理解」があることから、学習内容の習得の困難さを補完する指導を行う。

教育方法

・情報・コミュニケーション及び教材の配慮

・学習機会や体験の確保

・心理面・健康面の配慮

・視覚を活用した情報を提供する。(写真や図形、模型、実物等の活用)

・行事等では見通しをもった活動となるよう、活動予定表を作成する。

・パニックの予防と対応策を活動場面ごとに整理する。

支援体制

・専門性のある指導体制の整備

・幼児・児童・生徒や教職員、保護者へ

の理解啓発

・災害時の支援体制の整備

・指導方法等について○○養護学校から助言を受ける。

・周囲の児童に対し、本児の特性を踏まえた関わり方を日々の活動の中で、さり気なく伝え、理解を深める。

・学校の防災計画の中に支援体制を明記する。

施設・設備

・校内環境のバリアフリー化

・発達、障がいの状態及び特性等に応じ

た施設・設備

・災害時等への対応に必要な施設・設備

・各教室に絵文字の表示パネルを設置する。

・興奮が収まらないときは、クールダウンの部屋に移動させ、心を落ち着かせる。

・体育館にパーテーションを設置する。

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同 意 書

貴校が、(氏名) に係る個別の教育支援計画

を、本人・保護者を中心とし、関係する支援者(機関)と連携協力して作成の

上、当該計画に基づいた支援を行うことに同意します。

平成 年 月 日

学校長 様

本 人 印

保護者 印

委 任 状

(氏名) に係る個別の教育支援計画の保管・管

理を貴校に委任します。

委任する機関は本人が貴校へ就学している期間中とします。

なお、当該期間中においても、本人・保護者からの申し出により、随時計画

の保管管理を本人・保護者へ戻すものとします。

平成 年 月 日

学校長 様

本 人 印

保護者 印

489314
ノート注釈