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Automation Automation October 2009 TODAY ASIA PACIFIC Japan Inside 中国本社を上海に開設 ウィンドウ上の「ダッシュボード」 で、製造プロセスのデータを 分析 安全ソリューションが時間と コストを削減 DCSのマイグレーション FactoryTalk ® AssetCentreでダウンタイム を短縮 卓越した プロセス オートメーションの 実践を支援

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AutomationAutomationOctober 2009

TODAY ASIA PACIFICJapan

Inside中国本社を上海に開設

ウィンドウ上の「ダッシュボード」 で、製造プロセスのデータを分析

安全ソリューションが時間とコストを削減

DCSのマイグレーション

FactoryTalk® AssetCentreでダウンタイムを短縮

卓越したプロセスオートメーションの実践を支援

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卓越したプロセスオート メーションの実践を支援

プロセスオートメーションを 利 用している製 造 業 者は、多くの課題に直面して

います。刻々と変化する生産条件に対応しながら、最大限の運用効率を維持しなければなりません。今日の世界経済で競争力を高めるには、 コストの削減、資源の節約、資産 パフォーマンスの向上も必要になります。

ロックウェル・オートメーションのPlantPAx™スイートは、このような課題の解決を支援します。PlantPAxポートフォリオには、広範囲にわたる機能が組み込まれています。これらの機能は、全体として戦略的なビジネス価値を高め、卓越したプロセスオートメーションの実践を支援します。

PlantPAx™はロックウェル・オートメーションの統合アーキテクチャに基づいており、Logix制御プラットフォームと呼ばれるオートメーションセグメントと、FactoryTalk®統合生産やパフォーマンススイートと呼ばれる情報セグメントで構成されます。PlantPAxは、工場全体でのエンド・ツー・エンドの制御、優れたスケーラビリティ、プロセス制御プラットフォームとパワー制御プラットフォームのシームレスな統合を提供する唯一のソリューションです。

また、PlantPAxは、プロセス運用の継続性を維持するための高可用性システムを提供します。ロックウェル・オートメーションのコントローラは、TÜV SIL (Safety-Integrated Levels) 1~3認証を取得しており、フェイルセーフとフォールトトレランスの両方を提供します。PlantPAxには、プロセスセーフティやクリティカル制御のリーディング企業であるICS Triplexのシステムが統合されています。

さらに、ロックウェル・オートメーションは、パートナーであるエンドレスハウザーと協力して、システムエンジニアリングの迅速化、リスクの軽減、プラント資産の保護を支援する新しいツールを開発しました。このツールは、広く使用されているエンドレスハウザーのプロセス機器で利用できます。ツールには、エンジニアリング済みのコントローラコード、事前に設定されたオペレータフェイスプレート、統合ドキュメントが含まれます。このツールは、あらゆるレベルでオープンな標準技術を使用し、エンドレスハウザーのプロセス機器とPlantPAxシステムを統合します。

長年にわたり、ロックウェル・オートメーションは、プラグ・アンド・プレイによる統合のメリットと、ディスクリート環境でのハードウェア、ソフトウェア、サードパーティー製品の接続性を提供してきました。ロックウェル・オートメーションは、現在ではこうしたメリットをプロセス制御アプリケーションでも提供し、コストの削減、資産の最適化、資源の節約に貢献しています。情報と制御の世界的リーダーであるロックウェル・オートメーションは、このようなビジネス価値の創造を通じて、グローバルな競争力の向上を支援します。

ケイラン・カールトン

ケイラン・カールトンロックウェル・オートメーションアジア・パシフィック地域社長

CONTENTS

Features3 News & Events ロックウェル・オートメーションに関する世界各国から

のニュース

4 Feature Story – プロセスオートメーション ロックウェル・オートメーションのPlantPAxプロセス・

オートメーション・システムが、制御、資産最適化、意思決定支援の各ツールを、1つのポートフォリオに統合

6 Technology Watch 操作性の良い制御パネルにより、オペレータ、プラント

のスーパーバイザ、上級管理者は、運用状況の分析・改善が可能

8 Safety Focus グッドイヤー社の工場では、ロックウェル・オートメーシ

ョンのセーフティソリューションにより、オペレータの安全を確保し、ダウンタイムを34%削減

9 Partners in Process ロックウェル・オートメーションとエンドレスハウザー

は、業務提携により、プロセス統合コストの削減に役立つツールを提供

10 Technology Watch 安全管理とプロセス制御を統合したプラットフォーム

により、ライフサイクルコストの削減と情報フローの改善を支援

12 Value Proposition – インド DCSのマイグレーション

14 Value Proposition – 韓国 韓国の浄水プラントが運用コストを削減

15 Product Focus ロックウェル・オートメーション製品の最新情報

EDITORIAL

2 October 2009 AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC

Automation Today is published byROCKWELL AUTOMATION ASIA PACIFIC LTD

Level 14, Core F, Cyberport 3, 100 Cyberport Road, Hong Kong Tel: (852) 2887 4788 • Fax: (852) 2508 1846

Editor: Ricky AuYeung – [email protected]

ロックウェル・オートメーション ジャパン株式会社〒104-0033 東京都中央区新川1-3-17

Automation Today に関するお問い合わせ先E-mail: [email protected]

Copyright© 2009 Rockwell Automation, Inc. All rights reserved. ロックウェル・オートメーションの許可なく本書の一部または全部を複製することを禁じます。

Allen-Bradley, CompactLogix, Complete Automation on the Move, ControlLogix, Encompass, FactoryTalk, GuardLogix, Integrated Architecture, PanelView, PlantPAx, PowerFlex, Rockwell Automation, RSLogix, SmartGuard,

Stratix 8000は、Rockwell Automationの商標または登録商標です。その他の商標は各社に帰属します。

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NEWS & EVENTS

AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC October 2009 3

中国本社を上海に開設

ロックウェル・オートメーション・チャイナは、このたび本社を上海に開設し、グラン

ドオープニング、展示会、フォーラムなど一連の祝賀イベントを開催しました。これらのイベントには、ロックウェル・オートメーションの経営陣、 製造業の世界的リーダー、業界の専門家、戦略的意思決定者が参加しました。

ロックウェル・オートメーション・ チャイナ取締役会長兼社長のトム・オライリーは、「上海での中国本社の設立は、当社の歴史に新たな1ページを開き、中国でロックウェル・オートメーションの現地化が順調に進んでいることを象徴する出来事です。ロックウェル・オートメーションでは、付加価値製品、サービス、ソリューションを中国のお客様に継続的に提供していきます」と語っています。「Complete Automation® on the Move (コンプリート・オートメーション・

オン・ザ・ムーブ)」と題した展示会では、製品の展示、テクニカルセッション、インタラクティブラボが開催され、広範囲にわたるロックウェル・オートメーション製品とソリューションが披露されました。「製造業の融合と持続可能な生産」をテーマとするフォーラムでは、これらの構想が、各企業の業績の向上、エネルギー利用効率の向上、安全性の向上、環境に対する責任と資源管理の保証にどのように貢献するかについて議論が交わされました。

ロックウェル・オートメーションは、香港や台湾を含め、1,600名を超える従業員と25の営業所を中国に展開しています。Cao He Jin新興技術開発区にある上海拠点には、ロックウェル・オートメーション・チャイナ研究開発センターとロックウェル・オートメーション・アジア太平洋シェアード・サービス・センターが併設されています。

中国海洋石油総公司(CNOOC)から140万米国ドルの電力およびエネルギー管理契約を受注

中国最大の沖合原油と天然ガス会社である中国海洋石油総公司(CNOOC)は、このたびロックウェル・オートメーションとの間で、140万米国ドルの 電力およびエネルギー管理システム(PEMS)契約を締結しました。

ロックウェル・オートメーションは、CNOOCに対して、電力システムプランニングおよび保護設計、PEMSシステム制御設計、プロジェクト管理、ハードウェアおよびソフトウェアエンジニアリング、検証と立上げのサービスを提供します。CNOOCは、ベンダー3社からの提案を評価した結果、ロックウェル・オートメーションのソリューションが他社の提案よりも総合的かつ堅牢であると一致して判断しました。

買収による石油およびガス産業用機能の拡充

ロックロックウェル・オートメーションは、カナダの上場企業Rutter社の全額出資子会社であるRutter Hinz社の資産の過半数を買収します。買収対象には、カナダや米国におけるRutter Hinzのエンジニアリング事業とオ

ートメーション事業が含まれます。同社のニューファンドランド州におけるコンサルティングエンジニアリング事業およびRutter Technologies社の資産は、買収対象から除外されます。

Rutter Hinzは、石油やガス産業に特化した産業用オートメーション、プロセス制御、配電のエンジニアリングに関する豊富なノウハウを持っています。同社の技術は、パイプライン、公益事業、鉱業、林業、食品や飲料などの業種にも活用されています。同社の管理チームと約220名の従業員は、ロックウェル・オートメーションのシステム&ソリューション事業部に配属されます。

トピックス

ロックウェル・オートメーションがProLeiTとのグローバルな契約を発表 ロックウェル・オートメーションは、ドイツのProLeiT社とのグローバルな契約を発表しました。この契約により、ProLeiTのPlant iT産業用ソリューションと、ロックウェル・オートメーションのLogix制御プラットフォームをより緊密に統合できるようになります。この契約は、特に醸造業、酪農業および関連産業を想定しており、オープンなアーキテクチャ開発環境でのアプリケーションのより迅速なスタートアップと立上げを可能にします。

ロックウェル・オートメーションが各賞を受賞 最近数カ月で、ロックウェル・オート メーションは、Ethisphere Institute、 Uptime Institute、CONTROL誌の各賞を受賞しました。

世界で最も倫理的な企業 Ethishpere Instituteは、2年連続でロックウェル・オートメーションを

「世界で最も倫理的な企業」のうちの1社に選出しました。選出の過程では、35業種にわたる100カ国以上のグローバル企業について倫理的で法律的な業績が評価され、99社がこの賞を受賞しました。

2009年グローバルグリーン100企業 世界的な調査機関で企業アドバイザであるUptime Instituteは、エネルギー効率に対するロックウェル・オートメーションの優れた取組みを評価し、同社を2009年グローバルグリーン100企業に選出しました。ゴールデングリーン100は、エネルギー消費量およびCO2排出量削減への取組みとその成果の両面で、優れた業績をあげた企業を表彰する賞です。

『CONTROL』誌の読者大賞 ロックウェル・オートメーションは、

『CONTROL』誌の2008年読者大賞において、読者が選ぶ最高のプロセス制御オートメーションシステム、セーフティシステム、高度プロセス制御プロバイダに選ばれ、2009年も読者大賞を受賞しました。プロセス、ディスクリート、バッチ、モーション、そして情報の各分野を統合し、工場全体で単一の制御プラットフォームを構築しようとするロックウェル・オートメーションの取組みは、ほかのプロセスオートメーションのサプライヤより多くの票を集めました。

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4 October 2009 AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC

適切なプロセス制御ソリューションを導入すれば、スタートアップ時間の短縮、システムメン

テナンスの簡略化、コストの削減など、 企業のビジネス価値の向上に大きく貢献します。例えば、Murphy Oil社では、カナダのブリティッシュコロンビア州ドーソンクリーク付近にある新しいガスプラントで、統合プロセス制御システムを 導入しました。

Murphy Oil社は、分散制御システム(DCS)と多数のサードパーティー製制御システムを使用するのではなく、わずか2つのソフトウェアパッケージでメイン制御から圧力制御、パイプライン制御に至るまでの各種プロセスを処理する統合システムを導入しました。

作業効率に関しては、プロセスアーキテクチャの開発に要する時間が2分の1に短縮され、プログラミング時間が30%短縮されました。また、光ファイバー配線と無線通信技術による高速接続を導入したことで、保守作業が簡素化されました。オペレータはあらゆる場所からプラントに電話で接続し、制御システムのあらゆる箇所のトラブルシューティングが行なえます。しかも、このソリューションは、従来のDCSベースのシステムよりはるかに低いコストで、2倍の機能を提供しています。

Murphy Oil社のプロセス制御ソリュ ーションは、ロックウェル・オートメーションのPlantPAx™プロセス・オートメーション・システムをベースとしています。PlantPAxは、中核をなすロックウェル・オートメーションの技術と、OSIsoftやエンドレスハウザーなどの市場をリードしているパートナーや、 Incuity、Pavilion Technologies、

ICS Triplex、ProsConなどの買収先企業の技術を統合し、共通のシステムとソリューションのもとで、プロセス産業のお客様に革新的な機能と価値を提供しています。

プロセスの成功のための フレームワーク

P l a n t P A x は 、ロック ウェ ル・ オートメーションの統合アーキテクチャをベースとした、Logix制御プラットフォームからなるオートメーションセグメントと、FactoryTalk™生産統合ソフトウェアからなる情報セグメントで構成されます。PlantPAxは、サポート停止後の既存DCSソリューションから移行する場合や、工場全体に単一プラットフォームを初めて導入する場合など、広範囲にわたるプロセスアプリケーションに対応する拡張性を備えています。

コントローラは、高度なプロセス制御システムで多数のループ制御ができる処理能力を提供します。各コントローラは、ソフトウェアアプリケーションと統合される独自のタグベースのリアルタイムデータベースを備えています。

このシステムは、EtherNet/ IP、 ControlNet、DeviceNetなどのネット ワーク階層をサポートしています。各ネットワークは、共通の通信言語であるCIP (Common Industrial Protocol)を使用し、通信サービスの汎用セットを共有することで、プロセスアプリケーションに重要な透過的な情報の流れを可能にします。

制御システム制御システムは、再利用可能なモジュ

ール式オブジェクトを使用して構成されるので、設計、立上げ、メンテナンスが簡略化され、時間とコストを節約できます。例えば、連続制御では、オブジェクト指向のドラッグ&ドロップ構成によって複雑なプロセス機能を構築できます。命令に関連したフェイスプレートを使用することで、各要素のセットアップ、チューニング、制御が簡単に行なえます。追加や変更は、プロセスの稼働中にオンラインで実行できます。

APC (Advanced Process Control) では、PlantPAxプラットフォームは、高度な規制制御用のオプションのファンクションブロックを提供します。これらの機能により、複数の対話式入出力または長い停止時間がある、制御が難しいアプリケーションに対処できます。また、ファジーロジック設計環境では、ロックウェル・オートメーションのコントローラ内で使用するためのカスタムアルゴリズムを作成できます。

最近のPavilion Technologiesの買 収により、PlantPAxプラットフォームにプロセス最適化機能が追加されました。これは推定測定、監視制御、リアルタイムテクノロジで構成され、モデル予測制御、動的なシミュレーションやモデリング、ニュートラル・ネットワーク・テクノロジ、持続可能性と環境規制への適合が含まれます。

制御システムは、アドオン命令とプロセスライブラリによって拡張できます。アドオンインストラクション機能を使用して、カスタム命令を作成できます。また、プロセス制御と視覚化オブジェクトのユーザ独自のライブラリを作成し、標準の組込み機能を補強することもできます。

卓越したプロセスオートメーションの実践を支援

ロックウェル・オートメーションのPlantPAxプロセス・オートメーション・システムは、制御、資産最適化、意思決定支援の各ツールを、1つのポートフォリオに統合したソリューションです。

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AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC October 2009 5

必要なときに必要な情報にアクセス

プロセスアプリケーションでは、データにリアルタイムでアクセスできることが重要です。PlantPAxプラットフォームはリアルタイムの視覚化をサポートしているため、担当者は、生産現場から得られるプロセスステータスなどのリアルタイム情報を追跡し、的確な判断を下すことができます。

例えば、アラーム&イベント管理手法により、アラームを効率的に利用して起こり得る問題を診断できます。現行の業界標準に従って、ネイティブアラートと、制御対象のサードパーティー製装置に関連するアラートを管理できます。

また、すべての装置は、ポンプからバルブ、計装に至るまで、標準のフェイスプレートオブジェクトを使用して管理できます。さらに、グローバル・オブジェクト・テクノロジを使用すると、標準の視覚化オブジェクトを使用してユーザ独自の再利用可能ライブラリを作成できます。これにより、装置の固有の部分の制御、装置に関連するすべてのイベントの追跡、手動または自動による制御ループの調整が可能になります。

PlantPAxは、OSIsoftのPIシステムをベースにしてロックウェル・オートメーションのFactoryTalkスイートに統合された履歴機能により、工場全体でプロセスデータ管理が行なえます。さらに、新しいFactoryTalk VantagePointエンタープライズ・マニュファクチャリング・インテリジェンスとレポーティング・ソフトウェアを使用すると、プラント情報の集約、分析、表示が簡単に行なえます。

信頼性の高い安全なシステムプロセスオートメーションでは、シス

テム可用性とは特定の障害に耐え、運用の継続性を維持するシステムの能力を示します。PlantPAxは運用の継続性を維持するための高可用性システムを提供します。このシステムは、運用を継続しながら、修理、交換、オンラインでの変更や追加が可能であり、生産性の向上に大きく貢献します。

また、PlantPAxコントローラはTÜV SIL (Safety-Integrated Levels) 1~3認証を取得しており、フェイルセーフとフォールトトレランスの両方を提供します。LogixコントローラはTÜV SIL 1およびSIL 2認証を取得しており、単一構成とI/Oを含むフォールトトレランス構成に対応しています。

PlantPAxには、プロセスセーフティ およびクリティカル制御のリーディン

グ企業であるICS Triplexのシステムが統合されています。同社の主力製品であるTrusted Controllerは、TMR (Triple Modular Redundancy:三重冗長化)技術をベースとしており、ロックウェル・オートメーションのプロセスセーフティ製品をSIL 3レベルに強化します。また、EtherNet/IP上での統合により、ICS Triplexセーフティソリューションのユーザは、ロックウェル・オートメーションの統合アーキテクチャのメリットを享受できます。

ICS Triplexの新しいAADvanceソリューションは、スケーラブルなモジュール式のアーキテクチャであり、SIL 2およびSIL 3ループに必要とされるレベルのセーフティとフォールトトレランスを構成する能力を提供します。単一、二重、または三重構成に対応するシステムを構成できます。

常時接続現場での運用レベルや経営判断レベ

ルでデータに簡単にアクセスできるように、PlantPAxは、外部の装置からビジネス統合システムに至るまでの情報フローを提供し、プラント資産の最適化とコストの削減を支援します。PlantPAxプラットフォームは、HART、Foundation Fieldbus、Profibus PAなどの主要なプロセス・デバイス・ネットワークへの接続性を提供します。

主な接続レベルには、デバイスからコントローラへのデータフローと、オペレータ作業ステーション上のデータ視覚化が含まれます。また、ロックウェル・オートメーションの資産管理ソフトウェアによるデータアクセスも含まれます。

オペレータレベルでは、フェイスプレートによって機器ステータス、デバイス固有診断、プロセス変数を見ることができます。PlantPAx資産管理ソリューションはアーキテクチャを介して通信し、プロセスデバイスの立上げと保守を可能にします。

資産管理資産管理により、プラント資源に関連

する全体的なセキュリティ、インテリジェンス、予測可能性が向上します。装置やネットワークの状態、全体的なリソースの可用性の監視と監査により、より良いメンテナンスとプラント運用の基盤が得られます。

PlantPAxシステムの重要な要素であるロックウェル・オートメーションの資産管理スイートの拡張された機能には、新しいデータ配信機能、各資

産とそのパフォーマンスを追跡するツールやプロシージャなどが含まれます。PlantPAxは、制御システムへのアクセスの保護、ユーザの動作の追跡、資産構成ファイルの管理、プロセス機器の設定、運用資産構成のバックアップとリカバリを行ないます。

ロックウェル・オートメーションの資産管理は、業界をリードするFDT/DTM(Field Device Type/Device Type Manager)技術に基づいています。また、デバイスDTMと通信DTMのライブラリの拡張にも対応しています。

ユーザへの付加価値の提供PlantPAxポートフォリオは、広範囲に

わたる機能を備えています。これらの機能は、全体として戦略的なビジネス価値を提供し、卓越したプロセスオートメーションの実践を支援します。

PlantPAxは、刻々と変化する生産条件への対応と、最大限の運用効率の維持を支援しします。そして、コストの削減、資源の節約、資産パフォーマンスの向上に貢献します。

PlantPAxポートフォリオは、製造業者の品質、整合性、柔軟性、TTM (Time-to-Market)の向上と、各種規制への対応を支援します。さらに、リアルタイム制御を実行し、重要なプロセスパラメータを維持することもできます。オートメーションと情報のインフラストラクチャを統合した単一のソリューションにより、リスクと総保有コストを軽減できます。

ロックウェル・オートメーションのアジア太平洋地域プロセスソリューションのマネージャであるジョン・ワッツは次の用に語っています。「PlantPAxは、最高の技術を結集して、お客様のプラントの制御方法を変革します。PlantPAxは工場全体でのエンド・ツー・エンドの制御、優れたスケーラビリティ、プロセス制御プラットフォームとパワー制御プラットフォームのシームレスな統合を実現します。また、PlantPAxには、プロセスセーフティ、リアルタイム意思決定支援、モデル予測制御、資産管理のための最高レベルの技術が組み込まれています。これにより、お客様は、プロジェクトの導入、運用、保守のコストを大幅に削減でき ます」。 AT

on the web

PlantPAxシステムに関する詳細は下記をご覧ください。( 英語) www.rockwellautomation.com/solutions/process

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6 October 2009 AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC

プロセス製造業はレーシングチームによく似ています。ピークパフォーマンスで運用を続

けるには、適切な時間に適切な情報を得る必要があります。「ダッシュボード」と呼ばれるソフトウェ

アツールは、プロセス製造業者が必要とする的確な情報を提供します。このツールにより、適切な生産情報の収集、整理、表示が行なえます。このツールは、企業のあらゆるレベル間でコミュニケーションを促進し、企業の競争力を強化します。

業績向上に直結産業用ダッシュボードは、複数のアプ

リケーション、ネットワークデバイス、またはマシン用のソフトウェアベースの制御盤です。ダッシュボードは、ユーザにわかりやすく、簡単にデータを収集できるように、自動車のダッシュボードによく似た計器を表示します。

ダッシュボード、レポーティングおよび分析ツール、オペレータインターフェイスを組み合わせて使用すると、コンテキストの中にデータを位置づけられます。これにより、マシン、生産ライン、プラント、企業レベルのローカライズされた役割ベースの情報が得られ、より迅速かつ的確な意思決定が可能になります。

ロックウェル・オートメーションのプロダクトマネージャのトッド・スミスによると、ダッシュボードは、廃棄物の削減や生産量の増加などの業績向上の主要な推進要因にもなり得ます。ダッシュボードは、簡単なグラフィック表示により、KPI (Key Performance Indicators:主要業績評価指標)を企業全体で可視化します。

ダッシュボードにはいくつかの特徴があります。第一に、ダッシュボードは役割指向のツールであり、それぞれのレベルと職種を想定して設計されています。

第二に、ダッシュボードは高度なグラ

フィック表示を提供します。例えば、トレンドを表示するダッシュボードは、早期警告機能や予防的管理機能の鍵となる可能性があります。

第三に、ダッシュボードはポリシー策定の基礎になります。ダッシュボードにより、経営陣やプラント管理者は、自分たちがどのような行動を達成しようとしているのかを明確にできます。製造業者はダッシュボードを利用して、組織のあらゆるレベルで目標と目的を慣行化できます。

プロセスの改善を促進パフォーマンス指標を見れば、運用が

どの程度進歩しているか理解できますが、指標だけではパフォーマンスは向上しません。スミスによると、根本原因分析を実行して、状況を変えられる人員に対して警告を送るか、あるいはシステムに接続されたダッシュボードを運用のガイドにして、提供される情報に基づいてユーザが行動を起こすとき、このツールの

メリットはフルに発揮されます。ダッシュボードを効果的に使用すれば、KPIの掘り下げた分析をして、問題の原因と考えられる項目または領域を見つけることができます。パフォーマンスが低下した場合はメンテナンスまたはサポートスタッフに警告を送るように、ダッシュボードを設定することも可能です。

多くの製造業者では、大量のデータを収集した後、そのままでは情報が多すぎて使いにくいため、必要とされるデータのみを操作して表示しています。ここでは、ダッシュボードソフトウェアの高度なレポーティング機能が重要な役割を果たします。

またスミスによると、事前に定義されたWebベースのレポートにアクセスすることで、性能、効率、品質の評価であるOEE (Operational Equipment Effectiveness)に影響を与える主要な要因を監視できます。このレポートは、時間間隔(シフト、日、週など)、オペレータ、部品番号、機器/作業セル、または生産ラ

ウィンドウ上の「ダッシュボード」で製造プロセスのデータを分析操作性の良い制御パネルにより、オペレータ、プラントのスーパーバイザ、上級管理者は、それぞれに運用状況を分析し、改善できます。

WATCHTECHNOLOGY

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インごとにデータを整理します。ダッシュボードの便利な使い方の1つ

に、複数のプラントの測定と比較があります。例えば、現在の高度なソフトウェアパッケージの多くは、OEEモデルを使用して、製造業企業の工場、生産ライン、マシン、生産チームのパフォーマンスの測定または比較を実行できます。

OEEモデルは、単一のパフォーマンス評価とともに、マシンの詳細なイベント履歴とパフォーマンスの記録を提供します。これにより、プラントの担当者は、特定の製造活動または資産がどのようなパフォーマンスをあげているかを確認できます。このデータは、非効率、無駄、能力の損失、機器の状態の真の原因を理解するための基礎になります。

プラントを超えた応用 先進的な企業では、受注および追

跡用の顧客ポータル技術にダッシュボードを組み合わせて実装し、供給メーカーや顧客との対話を向上させています。こうした統合は、営業スタッフがアクセスするCRM (Customer Relationship Management)システムや供給メーカーのネットワークに製造システムを接続することで、顧客サービスの向上をもたらします。リアルタイムでデータを共有できるため、売上の増加とともに、顧客の選択の幅を広げ、市場の需要に対する応答性を高められます。

ダッシュボードを利用して、パフォーマンスベンチマークを超えたメリットを得ている企業もあります。こうした企業では、より幅広い運用チームがパフォーマンスデータを利用できるように、ダッシュボードを利用しています。例えば、ある企業では、マシンの稼働

時間とダウンタイムを追跡しています。この企業では、自動イベントログ機能により、各スーパーバイザのデータ入力時間を1シフト当たり最大1時間短縮できました。こうしてスーパーバイザとオペレータの双方が、事務的作業を減らし、プラントの運用に多くの時間をあてられます。

プラントフロアの可視性と関連テクノロジの価値は、それをどのように使用するかによって決まります。企業の社内チームとの共同作業により、オートメーションやITパートナーは、ダッシュボードソリューション実装の最適戦略に向けた、豊富な分析を提供します。この技術とノウハウを活用した企業は、将来にわたって高い競争力を維持できるでしょう。 AT

AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC October 2009 7

on the web

ダッシュボード・ソフトウェア・ツールの詳細は、以下のサイトをご覧ください。(英語)www.rockwellautomation.com/rockwellsoftware/performance/

ダッシュボードは、ユーザにわかりやすく、簡単にデータを収集できるように、自動車のダッシュボードによく似た計器を表示します。

適切なレベルに適切な情報を提供

今日の制御システムは、膨大な量の生データを生成します。この

データを上手に利用すれば、製造プロセスとビジネスプロセスを飛躍的に向上させることができます。しかし、このデータを有益な情報に変換することは簡単ではありません。幸いなことに、現在では、データを収集し、データを解釈する基準を採用し、カスタマイズ可能な読み取りやすいダッシュボード用にデータをフォーマッティングする新しいソフトウェアツールが利用可能です。 例えば、生産ラインのオペレータは、担当するラインまたはマシンの状態に関する情報を必要としています。したがって、オペレータのダッシュボードには、読み取りやすいゲージとディスプレイが必要です。オペレータは、温度やサイクル時間などのプロセス変数を常時追跡し、マシンが正常に動作していることを確認しなければなりません。ヒューマン・マシン・インターフェイス(HMI)とダッシュボードを組み合わせれば、マシンまたはライン固有の迅速な意思決定に必要な、リ

アルタイムのきめ細かいデータをオペレータに提供できます。プラントのスーパーバイザは、異なるデータを必要としています。スーパーバイザは生産情報の戦略的な分析に携わるため、1つのラインまたは1台のマシン、あるいは複数のマシンまたは生産ラインから得られるデータを集約できるソフトウェアが必要です。最適なダッシュボードシステムは、履歴ログシステムやダウンタイム分析プログラムなどのさまざまな領域から、必要な情報を取得できるシステムです。スーパーバイザにとって最も価値あるダッシュボードには、時間経過データへのアクセスと分析、各プロセス変数に関連する主要業績評価指標(KPI)の特定を支援するツールが組み込まれています。KPI分析により、特定の基準に対してチームやラインがどのようなパフォーマンスをあげているかを的確に評価できます。プラント管理者は、さらに異なるデータを必要としています。管理者は、プラント

のマシンのメンテナンスにどの程度時間がかかるかを知る必要があります。管理者は、日々の生産情報を活用して、プラントフロアの運用の向上に必要な、的確なメンテナンスを提供できます。上級管理者は、各チームがどのように機能しているか、企業が最大限の効率で運用されているかを分析する必要があります。そのためには、プラントで使用されているKPIと、経営陣が全体的な企業の成功の測定に使用している財務指標およびビジネス指標を、効果的に結びつけることが非常に重要です。エグゼクティブチームは、プラント全体または企業の複数のプラントに関する幅広い情報に目を通す必要があります。迅速かつ効率的にデータの読み取りと解釈を行なえるように、データの表示は明確でわかりやすいものでなければなりません。上級管理者は、企業全体のあらゆる面の的確な理解に基づいて、主要なプロセスの改善を進める権限を持っています。このため、上級管理者に正確なデータを提供することは非常に重要です。

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8 October 2009 AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC

1898年に米国オハイオ州アクロンに設立されたザ・グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバ-・カンパニーの事業は、

自転車用タイヤと当時新製品であった自動車用タイヤの販売から始まりました。現在グッドイヤー社は、アジア太平洋、欧州、ラテンアメリカ、中東、アフリカ、北米地域に業務展開する世界的メーカーとして、約200億米国ドルの売上を誇る企業に成長しました。

タイヤの製造工程には多くの段階があります。タイヤメーカーは、工場のいたるところで大きなロールに巻かれているゴムの材料からタイヤを成型します。タイヤ生産の過程で、ゴムは

「ワインドアップ 」と呼 ばれる大きな ロールに巻き上げられた後、ロールから巻き出しされて次の工程に進みます。 米国OSHA (Occupational Health and Safety Administration:労働安全衛生庁) の報告によると、米国のタイヤおよび ゴム産業では毎月3~5件の重大な人身事故が発生しています。RMA (Rubber Manufacturing Association:米国ゴム工業会)では、巻上げ操作と解放操作の 安全性を改善する必要があると判断しています。

オペレータは、巻き取りおよび巻き出し装置に常に注意していないと、事故に遭う危険があります。スチールコードで補強されたゴムシートを自動で裁断するカッター装置の近くのセル内で、オペレータは手動で材料の投入と取り出しを行います。またオペレータは、グリーンタイヤの製造時に各材料を正確な位置に巻き付けるために、回転している成型ドラムに手を伸ばす必要があります。

グッドイヤー社の経営陣は、世界各地にあるグッドイヤー社の工場の安全性格付けを改善するように指示しました。まず重視されたのは、巻上げマシンと解放マシンでした。世界中の工場で、これらの機械にレベル1の安全性格付けを達成するため

に、MSR (Mandatory Safety Release)が規定されました。

グッドイヤー社のガズデン工場では、安全上の要件の評価をロックウェル・オートメーションに依頼しました。ロックウェル・オートメーションは、存在検知装置と光起動バリアを含むキットベースのモジュール式ソリューションを提案しました。これらのデバイスは、オペレータが巻き取り装置や巻き出し装置に手を差し込むと、機械の動作を停止します。このキットには、従来の安全ケーブルとベリーバーに代わる非常停止装置や、新しい安全インターロックとフェンスが含まれます。

このソリューションは、既存のタイヤ製造機に増設することでマシンの安全性を高めるように設計されており、既存の制御システムの撤去や置換えは不要です。キットはモジュール式になっているため、グッドイヤー社ガズデン工場の67の巻き取りおよび巻き出し装置に、20週間でこのソリューションを実装できました。

ロックウェル・オートメーションの市場開発担当取締役を務めるスコット・ホウは、

「当社のソリューションの価値はその単純さにあります。ソリューションがオペレータの存在を検知し、それに従って動作モードを調整するため、安全性のために生産性が

犠牲になることはありません。」と語っています。

グッドイヤー社の保健および安全担当取締役であるCharles Skaggs氏によると、ガズデン工場の安全成績は大幅に改善され、ソリューションの導入から約12カ月で61%も向上しました。この安全プロジェクトにより、ダウンタイムも34%短縮されました。

2009年2月、ロックウェル・オートメーションは、タイヤ、金属、紙の製造企業向けの構成済み安全制御ソリューションであるアレン・ブラドリー® Wind-up and Let-offを発表しました。その中核となる技術は、アレン・ブラドリーGuardLogix®セーフティコントローラまたはアレン・ブラドリーSmartGuard™ 600コンパクト・プログラマブル・セーフティ・コントローラに基づいています。

このソリューションには、非常停止およびトリップデバイス、存在検知デバイス、ゲートインターロック、統合安全機能付きの両手操作制御装置とドライブなどのプラグインデバイスの接続をサポートする、標準化されたソフトウェアが付属しています。このソリューションは、組立て済みおよびテスト済みで動作可能な状態のプラグイン・モジュールを基盤としたセーフティアーキテクチャを提供します。全体的な設置面積を最小限に抑え、フィールド配線を減らして、簡単に導入できるようにしました。

柔軟な設計により、機械メーカーや製造業者は、最小限のコストとエンジニアリング時間で既存のラインにソリューションを導入できます。ロックウェル・オートメーションのグローバル・コンサルティング・エンジニア・チームのスタッフが、システムの設計と構成を支援します。また、監査の実施と各種の安全規格への準拠の検証や記録作業についても、製造業者と機械メーカーをお手伝いします。 AT

タイヤメーカーの工場で安全を推進ザ・グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバ-・カンパニーの工場では、ロックウェル・オートメーションのセーフティソリューションにより、オペレータの安全を確保し、ダウンタイムを34%削減しました。

FOCUSSAFETY

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AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC October 2009 9

IN PROCESSPARTNERS

on the web

詳細は下記をご覧ください。( 英語) www.rockwellautomation.com/ solutions/process.

1990年代初頭からロックウェル・オートメーションとの包括的な業務提携を行っているエンドレスハウザーは、

ロックウェル・オートメーションとの協力により、クラス最高の計測ソリューション、オートメーションソリューション、情報ソリューションを提供し、顧客の成功を支援してきました。2005年5月、エンドレスハウザーはロックウェル・オートメーションの戦略的アライアンスパートナーとなり、さらに協力関係を強化しました。このアライアンスは、技術革新、統合資産管理、協調型エンジニアリングサービスという3つの主な戦略的構想に焦点を合わせたものです。

こうした業務提携の下、両社は共同研究開発とフィールドバスの相互運用性テストを進めています。また両社は共同して、共通のテスト手順の実施によって検証される性能基準を規定しました。

これまでに50種類のエンドレスハウザー製デバイスの評価が完了しました。両社が提供する相互運用性宣言は、エンドレスハウザーのフィールドデバイスが、両社が共同で規定した、ロックウェル・オートメーション統合アーキテクチャの相互運用性性能基準に適合することを保証するものです。

このたびロックウェル・オートメーションとエンドレスハウザーは、システムエンジニアリングの迅速化、リスクの軽減、プラント資産の保護を支援する新しいツールを発表しました。このツールは、あらゆるレベルでオープンな標準技術を使用し、エンドレスハウザーのフィールドデバイスとロックウェル・オートメーションのPlantPAx™プロセス・オートメーション・システムを統合します。

例えば、コントローラレベ ルのネットワークでは、Ethe rNet / IPなどのCIP (Common Industrial Protocol™)に基づくネットワークを使用して、エンタープライズ接続サービスを提供します。HART、Foundation Fieldbus、Profibus PAなどのプロセスデバイス通信プロトコルは、デバイス

インテリジェンスを提供します。こうした高度な統合により、幅広い産業アプリケーションに対応する、コスト効率に優れたスケーラブルなプロセス制御ソリューションを構築できます。すべてのプロトコルの統合に関するドキュメントは、2009年中に公開される予定です。

両社のアライアンスにより、エンジニアリング、立上げ、スタートアップ全体を通して、統合コストが削減されます。これにより、製造業者はプラントの可用性と生産量を最適化し、各種規制に対応したトレーサビリティを提供します。さらに、製品の品質と整合性の管理、インテリジェントデバイスによる予防的メンテナンスも可能になります。

このツールは、レベル測定器、流量計、圧力計、温度計、分析機器など、広く使用されているエンドレスハウザーのプロセス機器で利用できます。ツールには、エンジニアリング済みのコントローラコード、事前に設定されたオペレータフェイスプレート、統合ドキュメントが含まれます。

例えば、フェイスプレートは、タグ名、説明、メッセージ/ラベル、エンジニアリング単位、ゼロおよびスパン、アナログ・フォルト・ステータスなど、機器から得られたデータを直接表示します。診断情報として、HART PV (第1、第2、第3)とHART PVフォルトステータスも表示されます。フェイスプレートの設定により、モードおよびアラームを表示できます。さらに、アドオン命令(AOI)を使用すると、フェイスプレートとロックウェル・オ

ートメーションのControlLogixコントローラの間でデータの双方向変換を実行できます。統合ドキュメントには、フィールド機器、制御システム、仕様の詳細が記載されています。

デバイス統合は、資産管理の向上にもつながります。ロックウェル・オートメーションのデバイス統合担当セグメントマネージャのKevin Norrisは、「デバイスから得られた主要な診断情報が表示されるので、お客様はエラーコードと警告を解釈してサービスとメンテナンスを向上させることができます。」と述べています。

デバイス統合ツールの利点は、プロジェクトのライフサイクル全体を通じて明らかです。例えば、デバイス統合ツールにより、システムのエンジニアリングにかかる時間が大幅に短縮されます。また、定評あるデバイス統合ツールの採用により、システムのセットアップを行なうための特殊なトレーニングの多くが不要になります。さらに、診断機能の拡張により、オペレータおよびメンテナンス担当者はデバイス性能の監視、フォルトの検出、修正処置がより効率的に行なえるようになり、運用パフォーマンスが向上します。 AT

シームレスなデバイス統合 プロセス制御業界での優位性を確立ロックウェル・オートメーションとエンドレスハウザーは、業務提携により、プロセス統合コストの削減に役立つツールを提供します。

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10 October 2009 AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC

世界的な競争の激化につれて、特殊化学製品業界は、各種安全規制の厳格化、エネルギー

や原料価格の高騰、工場と設備の老朽化など、多くのビジネス課題に直面しています。また、化学プラントでは、コストの増大、顧客の要求の増大、製品の特許切れや価格競争圧力に対応して、綿密な利益管理が必要とされます。

近年では、人員、プロセスそれ自体、プ

ロセスを取り巻く環境の保護における安全性の価値がますます重視されています。特殊化学製品メーカーは、さまざまな制御システムストラテジを使用して、安全の問題に取り組んでいます。普及してきたストラテジの1つは、安全管理とプロセス制御を緊密に統合したプロセス・オートメーション・システム(PAS)を導入することです。

継続的なプロセス制御特殊化学製品メーカーは、さまざま

な制御システムを使用して、温度、流量、圧力、重量、粘度などのパラメータを継続的に管理しています。プロセスが制御不能になると危険な状況が発生するおそれがあるため、基本プロセス制御システム(BPCS)に障害が発生した場合、重要なデバイス(排気ファン、ポンプ、バルブ、モータなど)は動作を継続しなければなりません。従来、BPCSには

分散制御システム(DCS)が使用されていましたが、PASもBPCSとして機能します。

B P C S に 障 害 が 発 生 し た 場合、BPCSはプロセスを制御できなくなるおそれがあります。そこで、安全計装システム(SIS)とBPCSを組み合わせて制御の中断を防ぎ、必要な場合は(人員、装置、プラントを保護し、生産の損失を最小限に抑えるような手順で)プロセ

スをシャットダウンしていました。一般的なタイプの安全システムには、緊急シャットダウン、火災やガス漏れモニタ、クリティカルプロセス制御、バーナ管理、ターボマシン制御などがあります。

BPCSの主な機能は、動的な環境で特定のプロセス変数とパラメータをあらかじめ定義されたレベルに保つことです。一方、SISは静的なシステムです。SISは、プロセスが制御不能になり、BPCSが機能しない場合にのみ、何らかの処置を講じてプロセスを安全な状態にします。

通 常 、特 殊 化 学 製 品 メ ー カ ーは、BPCSとSISを別々のシステムとして実装してきました。それぞれのシステムには、別々のオペレータインターフェイス、エンジニアリングワークステーション、構成ツール、データおよびイベント履歴、ネットワーク通信が使用されていました。この手法では、交換部品、サ

ポート、トレーニング、メンテナンス、サービスなどのライフサイクルコストの増加を招きます。

しかし、安全機能と制御機能を別々のコントローラで処理させることには、多くの正当な理由があります。例えばこの方法では、BPCSとSISが同時に故障するリスクを最小限に抑えられます。2つのシステムを物理的に切り離しておけば、BPCSの構成変更によって、関連するSISが変更されたり破壊されたりすることを防げます。また、SISとBPCSでは必要条件が異なります。SISは、より高いレベルのセキュリティが要求され、一度実装されると通常は変更されません。BPCSは、通常は構成変更を受け入れるように設計されます。

新しい制御ストラテジ最近まで、特殊化学製品メーカーな

どの企業には、制御用と安全用に独立した別々のシステムを使用する以外の選択肢はほとんどなく、BPCSとSISの供給を別々のベンダーから受ける場合もありました。しかし現在では、多くのビジネスおよび財務上の理由から、PASなど、工場内の安全とプロセス制御を統合したプラットフォームの採用が増えてきました。

PASは、共通のベースまたはタグベース、アラームおよびイベント、ネットワーク、ソフトウェアおよび開発ツールを使用できる共通のインフラ基盤を実現し、よりコスト効率に優れたソリューションを提供します。これにより、資産管理が簡略化され、運用、メンテナンス、トレーニングのコストを削減できます。

さらに、特殊化学製品メーカーは、企業内の情報フローの改善を必要としています。その最終的な目標は、ライフサイクルコストの管理または削減です。おそらく、プロセス制御プラットフォームの統合の最大のメリットは、BPCSとSIS間の拡張された情報共有機能が持つ潜在能力にあります。現在の厳しい競争環境では、プラントフロアから得られるデータフローを活用する能力はますます重要になっています。

安全管理とプロセス制御を統合したプラットフォームにより、ライフサイクルコストの削減と情報フローの改善を支援

特殊化学製品プラントにおけるプロセスの安全性

WATCHTECHNOLOGY

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テクノロジの最前線制御テクノロジの進化により、現在で

は、DCSテクノロジと安全制御の高い信頼性を、それぞれの歴史的制約に縛られずに結合できます。BPCSとSIS供給メーカーでは、同じ構成ツール、プログラミングソフトウェアやコンポーネントを組み込んだ、BPCSとSISに共通のシステムを提供しています。ここでは、2つのシステムが共通のハードウェア、ソフトウェア、ネットワークを共有しながら、機能的には分離されていることが鍵となります。これにより、ユーザは、共通プラットフォームの運用面のメリットを確保しながら、BPCSとSISの分離という機能的な安全要件に対応できます。

ただし、すべての制御プラットフォームが同等の機能を備えているとは限りません。BPCSとSISが、コスト効率に優れた情報対応環境の実現に必要な機能を持っていることが重要です。

ロックウェル・オートメーションなどの制御システムメーカーは、必要とされる統合、多様性およびパフォーマンスのレベルに応じたさまざまな選択肢を提供しています。ロックウェル・オートメーションでは、SIL (Safety Integrated Level) 1, 2, 3; フェイルセーフ、フォルトトレラントなど、必要な安全性および可用性と統合レベルに対応するソリューションを用意しています。高度な統合と共通のハードウェアプラットフォームをお求めのユーザには、フェイルセーフおよびフォルトトレラント対応のロジ

ック制御プラットフォームをお勧めします。このプラットフォームは、SIL 2レベルまでのBPCSとSISに使用できます。すべてのソリューションは統合アーキテクチャに属しているため、ユーザは同じ視覚化機能、情報機能、ネットワーク、開発ツールを使用でき、トレーニングコストの削減とメンテナンスの簡略化が可能になります。

プロセス産業向けクリティカル制御とセーフティソリューションの世界的供給メーカーであるICS Triplexの買収により、ロックウェル・オートメーションは、プロセス・セーフティ・ソリューションとコンサルティング能力の幅を広げ、極めて厳しい高可用性要件にも対応します。ICS Triplexには、40年以上にわたって石油およびガス会社などの重工業向けプロセス・セーフティ・ソリューションおよびサービスを提供してきた経験があります。

プロセス業界での確かな実績を持つロックウェル・オートメーションは、特殊化学製品メーカーが直面している課題を徹底的に分析し、その解決に必要なツールについて深く理解しています。ロックウェル・オートメーションのリソース、テクノロジおよび提携関係は、企業の効率向上および運用コスト削減とともに、各種規制や環境基準の遵守を支援します。 AT

AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC October 2009 11

安全性に関するソリューションの高度なノウハウ

ICS Triplexの主力製品であるTrusted™ Controllerは、TMR

(Triple Modular Redundancy:三重冗長化)技術に基づいたシステムです。このシステムはTÜV認証を取得し、NFPA 72, 85, 86およびIEC 61508基準に準拠しており、ロックウェル・オートメーションのプロセス・セーフティ・ソリューションをSIL 3レベルまで拡張します。また、Trustedセーフティシステムは、TMRフォールトトレランスの追加レベルである3-3-2-0フォールトトレランスに対応しており、安全システムの可用性と信頼性を大幅に向上させます。 新しいAADvanceソリューションは、SIL 2およびSIL 3アプリケーションに必要なレベルの安全性とフォールトトレランスを構成できる、スケーラブルなモジュール式のアーキテクチャをサポートします。このシステムは、単一、二重または三重構成で構成できます。Trusted TMRシステムとAADvanceシステムは、いずれもPlantPAx™ソリューションに統合されました。ICS Triplexとロックウェル・オートメーションは、世界中のお客様に向けて両社の高度なノウハウを統合し、現在提供されている最も包括的なオートメーションソリューションを創造しています。

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12 October 2009 AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC

DCSのマイグレーションにより、プラントの運用を容易に

Godrej Industries Limitedは、インドの大手天然油脂化学メーカーです。同社の製品は、化粧

品、医薬品、パーソナルケア、ゴム加工、石油採掘に使用されています。同社は植物油を原料とする化学製品を100種類以上生産しています。 同社の化学事業部門は、グジャラート州Valiaとムンバイ近郊のVikhroliの2箇所でプロセスプラントを運用しています。Valia工場はパーム核油などの原料から年間30,000トンの天然脂肪アルコールを生産しています。脂肪アルコールを製造するには、まず原料油を脂肪酸に変換する必要があります。

原料油から脂肪酸への変換は、「脂肪分離」と呼ばれる化学プロセスで行なわれます。このプロセスは、反応炉または分離器内で原料油を非常に高い温度に熱して高圧をかけます。その後、再び熱と圧力を加えて、脂肪酸をアルデヒドに還元します。次に、分留と呼ばれるプロセスで、触媒を加えた高圧反応炉内でアルデヒドを脂肪アルコールに変換します。Godrej Industries社では、このプロセスの制御と監視のために、DCSベンダー2社の分散制御システム(DCS)を導入しました。選ばれたシステムは、1つは脱塩タンク内のpHおよび誘電率などの操作を実行し、もう1つは反応炉内の流

量、レベル、圧力、温度を一定に保ちます。さらに、プラント内の3つのボイラーを制御するために、従来のリレーベースの制御システムも導入されました。時間の経過とともに、同社は既存の制御システムの欠点を認識しました。例えば、DCSシステムはメンテナンスが難しく、配線が複雑なためにトラブルシューティングにも手間がかかります。また、DCSシステムは非標準システムであり、変更やアップグレードが難しくなります。さらに、複数のシステムを統合することは簡単ではありません。古いシステムに対して、Godrejは元のベンダーから限られたハードウェアおよびソフト

ウェアサポートしか受けていませんでした。Godrej Industries社では、限られた数のロックウェル・オートメーション製品をプラントに導入しました。そして、ロックウェル・オートメーションの現地のシステムインテグレータであるServilink Systems Limitedに、プラント全体のプロセス制御ソリューションについて相談しました。ロックウェル・オートメーションのチームは、ロックウェル・オートメーションのプロセス制御用統合アーキテクチャに基づくソリューションを提案しました。Logix制御プラットフォームがソリューションの基盤となり、脱塩タンク、反応

炉およびボイラーの制御システムを稼動します。また、Godrej Chemicalで は 、ボ イ ラ ー 給 水 ポンプ 用 として、PowerFlex®ドライブを搭載した新しいインテリジェントなモータ制御ソリューションを導入することにしました。このシステムは、PanelView™ Plusオペレータ・ワークステーション上のFactoryTalk® Viewヒューマン・マシン・インターフェイス(HMI)ソフトウェアによってモニタされます。このソリューションは、ControlNet™、Data Highway Plus™、およびEtherNet/IPネットワーク上で稼動します。EtherNet/IPにより、このシステムはエンタープライズレベルのシステムに統合されます。Logixソリューションはネットワーク接続に基づいているため、設置時の配線コストを10%以上削減できました。アプリケーション全体でRSLogix 5000とFactoryTalk Viewソフトウェアを使用できるため、プログラミングとトレーニングの時間も最小限に抑えられました。さらに、1台のワークステーションからプラント全体をモニタでき、制御室から初期トラブルシューティングを実行できます。しかも、1つの制御システム供給メーカーがプラント全体を担当するため、メンテナンスコストも大幅に減少しました。Godrej Industries社の計装担当マネージャを務めるK. S. Malwania氏は、次のよう語っています。「この統合されたワークステーションは、必要なときに必要な情報を提供してくれます。したがって、新しいシステムの診断と保守は、従来よりはるかに簡単になりました。ロックウェル・オートメーションは、合理的な手順による自社テクノロジへの移行作業に豊富な経験を積んでいます。私たちは選択の正しさに自信を持っています。」 AT

インドの化学プラントでは、システムの性能向上のために、DCSソリューションに 代わってロックウェル・オートメーションのプロセス制御用統合アーキテクチャを採用

PROPOSITIONVALUE

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Copyright © 2009 Rockwell Automation, Inc. All Rights Reserved. AD RS2113-R4PPlantPAx is a registered trademark of Rockwell Automation, Inc.

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14 October 2009 AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC

PROPOSITIONVALUE

韓国の浄水プラントが運用コストを削減

韓国の漢江は総延長514km、ソウル市を通ってイムジン川に合流し、黄海に注ぐ川です。漢江

は大河とは言えませんが、多くの都市の飲料水の水源となる重要な川です。 京 幾 道 南 楊 州 市 に あるH w a d o浄 水 プ ラ ント は 、漢 江 の 水 を 浄 化し、Hwado, Hopyung, Pyungnae, Soodong、Choanの住民と企業に安全できれいな水を供給する施設です。このプラントは、各種の水処理プロセスを管理する制御システムを使用して、1日に55,000立方メートル以上の水を供給しています。このプロセスには、取水、凝集、フロキュレーション、沈澱、ろ過、浄化(消毒)、配水が含まれます。2005年以前は、Hwadoプラントでは分散制御システム(DCS)を使用してこれらの処理を行なっていました。しかし、 DCSはメンテナンスコストが高くつく上、一貫性のある迅速なテクニカルサービスを常に受けられるとは限りません。Hwadoプラントでは、DCSシステムに使用されるヒューマン・マシン・インターフェイス(HMI)ソフトウェアにも問題がありました。浄水プロセスでは、コントローラがポンプのオン/オフ、バルブの開閉を制御し、動作状態(温度、電気、流量レベルなどの関連データ)をメイン制御室のマスタコントローラに送信します。 すべてのパラメータの監視と追跡はHMIソフトウェアを使用して行なわれるため、HMIソフトウェアは非常に重要です。しかし、Hwadoプラントで使用しているデータベースソフトウェアは、一度に最大20日分のデータしか表示できませんでした。また、大量のトラフィックのために、ネットワークを介したデータの取得

にも時間がかかっていました。さらに、HMIの 設 定 を 変 更 ま たは操作を追加する場合、HMIがインストールされているすべてのコントローラ上でソフトウェアを更新する必要がありました。Hwado浄水プラントでは、新たな制御ソリ

ューションの採用を決定しました。このプラントでは、他のDCSシステムに投資するのではなく、ロックウェル・オートメーションの統合アーキテクチャに基づくプログラマブル・オートメーション・コントローラ(PAC)に移行しました。Hwadoプラントでは、CompactLogix™ およびControlLogix®完全冗長コントローラを導入しました。この完全冗長アーキテクチャは、重要なプロセスを予想

外のシャットダウンから保護し、プライマリコントローラに障害が発生した場合、制御は自動的にセカンダリシステムに切り替えられます。このシステムはEtherNet/IPネットワーク上で稼動します。PACのプログラミングにはRSLogix™ 5000ソフトウェアを使用します。Hwado水処理施設のプラントマネージャであるJi, Eung-Su氏は、「私たちは既存のDCSシステムの高いメンテナンスコストに不満があったので、どうしても制御プラットフォームを変更する必要がありました。私たちはより費用効率の高い柔軟なソリューションを探していました。ControlLogixベースのロックウ

ェル・オートメーションのPACと先進的なEthernet/IPネットワークの組合せにより、この施設は効果的に稼動しています」と語っています。Hwado水処理施設では、大きなコスト 削減と生産性の向上が見られたため、 PACと相互運用性のあるHMIを求め、 FactoryTalk® Viewスイートを採用しました。このソフトウェアは、オペレータがネットワーク上のどこからでもアプリケーションを設定でき、稼働中のシステムに対する変更も簡単に行なえます。2007年後半にFactoryTalk Site Edition 4.0を導入し、2008年前半にSite Edition 5.0にアップグレードした後、Hwadoプラントでは、リアルタイムのデータを高速で収集できるFactoryTalk Historianの導入を決定しました。このソリューションは、履歴データの分析によってプロセスを最適化できます。Ji, Eung-Su氏は、「ロックウ

ェル・オートメーションのコントローラとHMIソフトウェアで良い結果を得ていたので、躊躇せずにHistorianを採用しました」と述べています。Hwadoプラントでは、DCSシステムからロックウェル・オートメーションのプロセスシステムへの移行により、2年間で運用コストを13%削減しました。同様に、導入コストも50%以上削減され、総保有コストが向上しました。ロックウェル・オートメーションの統合アーキテクチャに基づくソリューションにより、Hwado水処理施設は、安全できれいな水の供給という本来の業務に専念できるようになりました。 AT

Hwado水処理施設では、従来のDCSからロックウェル・オートメーションのPlantPAxシステムへの移行により、運用コストを13%も削減しました。

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AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC October 2009 15

ロックウェル・オートメーションのStratix 8000™産業用Ethernetスイッチシリーズは、ITスタッフがよく理解しているツールを使用して、エンタープライズネットワークとの安全な統合を実現します。同時に、モジュールで管理されるこのスイッチシリーズは、製造スタッフがよく理解しているツールを使用して、ロックウェル・オートメーションの統合アーキテクチャ内から簡単にセットアップと診断を実行できます。

Stratix 8000リリース2は、PTP (Precision Time Protocol)をサポートしています。PTPは、IEEE 1588規格で定義されたプロトコルで、ネットワーク上の複数のデバイスのリアル・タイム・クロックをナノ秒の精度で同期させます。

リリース2では、Smartportマクロもサポートされます。スイッチ、デスクトップ、ルータおよびワイヤレスSmartportマクロは、産業用オートメーショントラフィック向けにさらに最適化されています。

また、CIP (Common Industrial Protocol)に関連する拡張機能にも対応しています。スイッチ上でCIPが有効になっていれば、CIPインターフェイスとして使用するVLAN IDを指定できます。また、Device Manager WebインターフェイスのExpress Setupページには、CIP VLAN用のIPアドレスとマスクを指定するフィールドがあります。さらに、コンパクト・フラッシュ・カードが挿入されていないかまたは動作し

ていない場合は、CIPがそのことを指示します。リリース2では、ポートごとにDHCP (Dynamic Host

Configuration Protocol)がサポートされるため、保有コストを削減できます。この機能では、IPアドレスを要求するエンドデバイスの物理的ポート位置に基づいて、スイッチがデバイスにIPアドレスを割り当てることができます。

詳細は下記のサイトをご覧ください。( 英語)www.ab.com/networks/switches/stratix8000.html

Stratix 8000でエンタープライズネットワークとの安全な統合を実現

規制産業のメーカーは、日々変化する規制環境、ポートフォリオを通じた付加価値提供への圧力の増大、競争の激化といった課題に直面しています。新しいロックウェル・オートメーションのFactoryTalk® Pharma Suiteスイートは、研究開発、医療用医薬品製造、市販医薬品製造のプロセスを管理します。

このモジュール式ソフトウェアは、スタンドアロンシステム として構成することも、ERP (Enterprise Resource Planning:企業資源計画)やLIMS (Laboratory Information Management System:ラボラトリ情報管理システム)などの業務システムと緊密に統合することも可能です。FactoryTalk Pharmaスイートの最初のバージョンは、生産管理アプリケーションと調剤アプリケーションで構成されます。

生産管理アプリケーションは、レシピ管理、装置管理、例外管理の機能を持ち、複数の生産プロセスの同期を向上させます。このアプリケーションは、材料、装置、人員のトラック・アンド・トレース機能を提供します。機能には、レシピ管理、オーダ管理、WIP管理、インベントリ管理、装置管理、例外管理が含まれます。

FactoryTalk Pharmaスイートの調剤アプリケーションは、GxPで規制された環境での秤量操作と調剤操作をサポートし、操作リスクの最小化とコストの削減を支援します。

この新しいスイートは、企業の製造リスクおよびコストの削減と、cGMPや米国FDA (食品医薬品局)の21 CFR Part 11などの規制の遵守を支援します。このスイートには包括的なドキュメントとテンプレートも含まれ、顧客サイトでの動作

確認作業が軽減されます。ロックウェル・オートメーションでは、医療機器、食品、飲料、

車載機器のメーカー向けの業界固有アプリケーションもリリースしていきます。また、ディスクリート産業、ハイブリッド産業、プロセス産業での利益創出までの時間の短縮とモビライゼーションを促進する、生産実行機能とパフォーマンス管理機能も追加される予定です。

詳細は下記のサイトをご覧ください。( 英語)http://literature.rockwellautomation.com/idc/groups/literature/documents/pp/ftalk-pp027_-en-p.pdf

FactoryTalk Pharmaスイートで優れた運用環境を実現

FOCUSPRODUCT

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16 October 2009 AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC

FOCUSPRODUCT

このソフトウェアは1台のワークステーション上で最大25のデバイスのデータの収集、管理、保護を実行できる集中管理ツールを提供します。FactoryTalk® AssetCentre Machine Editionは、生産システムのセキュリティ向上、リスクの軽減、稼働時間の向上、運用効率の向上を支援する一連のツールを提供します。

• ソース制御:Microsoft SQL 2005 Expressデータベースを活用して、適切なファイル管理とシングルマスタ関係を可能にする自動バージョン制御機能を提供します。

• 監査:監査証跡に、ユーザ、デバイス、コンピュータ、時間、実行した操作を詳細に記録します。

• イベント:イベント情報には、時間、イベントの発生源またはメッセージの発信源が含まれます。

• セキュリティ:FactoryTalk Securityに基づくセキュリティモデルにより、オペレータインターフェイス、ヒストリアン、エンジニアリングワークステーションおよび保守ワークステーション上で、ユーザとパスワードを管理する労力が最小限に抑えられます。

• レポーティング:予定された検索と必要に応じた検索を実行できます。監査、イベント、ソース制御の各機能から得られたトレーサビリティ情報を追加できます。

機械メーカーは、FactoryTalk AssetCentre Machine Editionを利用して、エンドユーザに付加価値を提供できます。新しいバージョンでは、保管されたファイル、プリント、図面の電子版を作成して、エンドユーザに配布できます。また、この新しいバージョンを利用して、デバイスの元の構成の電子記録を保証の目的で保存しておくこともできます。

詳細は下記のサイトをご覧ください。( 英語)http://discover.rockwellautomation.com/go/ac

ControlLogix®冗長システムでは、1対の冗長コントローラが1つのユニットとして動作し、プライマリのコントローラシャーシに障害が発生した場合はセカンダリのシャーシが制御を引き継ぎます。TÜVによってフォルトトレラントSIL 2安全アプリケーションでの使用を認証されたControlLogix冗長システムは、極めて高い可用性を要求するあらゆるシステムに利用できます。

RSLogix™ 5000 V16.80により、拡張されたControlLogix冗長プラットフォームは、FactoryTalk™ アラームおよびイベントとフェーズマネージャをサポートします。

FactoryTalkアラームおよびイベントを使用すると、ユーザはアラーム命令を一度だけプログラミングすれば済み、プログラミングの時間と労力を軽減できます。コンピュータがダウンしている場合でも、アラーム状態はコントローラによって管理、処理、保存されます。また、アラームステータスは状態が変化したときにのみ送信されるため、ネットワークのオーバーヘッドとコントローラの処理が軽減され、全体的なシステム性能が向上します。

フェーズマネージャは、S88準拠フェーズ状態モデルをLogixベースのコントローラに直接埋め込みます。

このプラットフォームは、選択可能なシンクポイント構成をサポートしており、クロスローディングのオーバーヘッドを削減できます。また、アドオン命令(AOI)もサポートしており、特定のコードを同じアプリケーションまたはほかのプロジェクトに再利用できます。

拡張されたControlLogix冗長プラットフォームは、最大2台のL61, L62, またはL63コントローラを構成できます。冗長コントローラのファームウェアは、稼働中のシステムに影響を与えずに、実行中に簡単にアップグレードできます。

詳細は下記のサイトをご覧ください。( 英語)www.rockwellautomation.com

FactoryTalk AssetCentre Machine Editionでダウンタイムを短縮

コントローラの冗長性により、優れた可用性を実現

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ロックウェル・オートメーションのナレッジベースは、インターネットを通じて24時間365日体制で技術情報を提供するリソースです。現在は、英語での対応となっています。ロックウェル・オートメーションの製品、ソリューション、サービスに関連するあらゆる問題の解決策を迅速に見つけることができるので、時間と予算を節約できます。

ロックウェル・オートメーションのナレッジベースでは、最新のトピックや新機能をホームページ上で閲覧でき、製品シリーズおよびカテゴリごとに予防保守情報を設定できます。複数の検索オプションを利用して、様々な資料を見つけることができます。ソフトウェアパッチのダウンロードもできます。

ナレッジベースにユーザ登録したお客様には、ナレッジベースの新しい回答と更新された回答、製品リリースノート、製品の安全に関する推奨事項、製品のお知らせを、自動配信の電子メールでお送りします。製品の製造停止とソフトウェア/ファームウェアの更新についてもお知らせします。

ロックウェル・オートメーションのナレッジベースは、最も一般的な回答が上位に表示され、ほかのお勧めの回答も表示される、インテリジェントな検索エンジンを利用できます。また、より正確な検索結果が得られるように、検索基準を設定できます。

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・ 60マイル(96km) 以上離れた距離まで対応

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光ファイバ通信モジュールロックウェル・オートメーション/アレン・ブラドリーControlNetⓇ、Ethernet、Ethernet IPデータ・ハイウェイ・プラス、リモートI/O

DH-485、DF1、Modbus、Modbus PlusおよびRS-232/485通信ネットワーク

Page 18: Automation...Automation October 2009 TODAY ASIA PACIFIC Japan Inside 中国本社を上海に開設 ウィンドウ上の「ダッシュボード」 で、製造プロセスのデータを

Modbusインターフェイス

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