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AdRoll
KPI?デジタル広告の技術が進化する一方、新規顧客の獲得や収益拡大への貢献という課題が生じている。そうした中で、AdRollが指摘するインターネット広告の抱える2つの問題点と、その解決策を紹介する。
(その数値目標、間違っていませんか?)
デジタルマーケティングの最前線で起きていること
図タイトル図タイトル図タイトル図タイトル図タイトル図タイトル
図入る
ネット広告の評価方法
ユーザーターゲティングの種類
出稿単価
ユーザーターゲティングの精度
費用対効果
出稿の利便性(簡単・手軽に出稿できるかどうか)
配信面・配信先のクオリティーや安全性
76.5
45.0
43.0
36.0
27.5
21.0
リターゲティング広告出稿の課題
ユーザーの興味度合いに応じた頻度で配信されているかわからない
中長期的な活用ができない
費用対効果があるのかどうかが不明
課題はとくにない
新規ユーザーの獲得ができない
61.7
55.8
43.5
20.8
7.1
( % )重視しているインターネット広告出稿時の効果指標(KPI)
クリック数
コンバージョン率(CVR)
ROAS
クリック単価(CPC)
ROI
ユーザーリーチ数
コンバージョン数
クリック率(CTR)
コンバージョン単価(顧客獲得単価)
64.5
57.0
39.5
35.0
37.0
28.0
31.5
13.0
10.5
ネット広告を意識して見るか
( % )
たまにある
ほとんどない
よくある
あまりない
10.1
37.0
30.0
22.9
ネット広告をクリックするか
( % )
たまにクリックする
全くクリックしない
よくクリックする
ほとんどクリックしない
6.4
36.7
36.4
20.5
ネット広告を見た後の行動( % )
広告をクリックして、クリックした先のホームページですぐに購入申し込みをした
広告をクリックして、クリックした先のホームページを見て、後日再度ホームページから購入申し込みをした
広告をクリックして、クリックした先のホームページを見て、後日お店に行って購入申し込みをした
広告をクリックせず、その後検索サイトなどからホームページを訪問して購入申し込みをした
広告をクリックせず、その後検索サイトなどからホームページを見て、その後お店に行って購入した
41.0
62.7
18.0
18.3
5.6
( % ) ( % )
11
その「KPI」は本当に正しいか?“効率主義の罠”から今すぐ脱出する方法
AdRoll 小林圭介代理店リレーションマネージャー
著しい発展を遂げてきた「デジタルマーケティング」だが、近年、施策や運用面でさまざまな課題が生じ始めている。現場は、SNSやアドテク、マーケティングオートメーションなど、技術面での対応を次 と々迫られ、ツールの導入のみが目的化してしまっている例も少なくない。とはいえ、そうした現場の適応力の高さが日本企業の強みの1つともいえる。だからこそ、経営層がデジタルマーケティングについて理解不十分でも、現場が一生懸命に取り組み、それなりに成果を上げることができたのだ。ただ、部署としてしっかり機能しているように見える一方、広告宣伝部署、CRM部署などとの連携が取れていないことも問題視されている。 近年、特に指摘されているのは、多くのマーケターが「KPI(重要業績評価指標)が良いのに売り上げが伸びなくなってきた」という問題を抱えている点だ。そもそもKPIの設定に誤りがあり、目標数値を達成してもKGI(重要目標達成指標)につながらない可能性もある。担当者の視野が狭く、いつの間にかKPIの達成が目的化してしまったのかもしれない。今こそ、経営者やマーケティング責任者が企業全体を俯瞰し、デジタルマーケティング戦略を見直すべきときだろう。
実際、AdRollが実施した『マーケターとユーザーのインターネット広告への意識』調査※によると、ネット広告の評価できる点として、マーケターの76.5%が「費用対効果」を挙げた。だが、リターゲティング広告については、半数以上の61.7%のマーケターが「費用対効果があるのかどうかが
2010年代前半、リターゲティングに代表されるアドテクノロジーの進化の下、ディスプレイ広告による顧客獲得効率が劇的に改善した。しかしその一方で、近年、新規顧客の獲得や収益拡大への貢献とその可視化という課題が生じている。こうした中、AdRollでは原点に立ち返りマーケター(マーケティング担当者)とユーザーを対象に『インターネット広告への意識調査』を実施した。その結果から見えてきた、インターネット広告が抱える2つの問題点とその解決策を紹介する。キーワードは「ラストクリック依存からの脱却」だ。
KPI?デジタルマーケティングの最前線で起きていること
インターネット広告が今抱える課題とは?
ふ か ん
2
不明」と答えている。つまり、マーケターはインターネット広告の費用対効果を認めながらも、リターゲティング広告などの行動ターゲティング広告についてはその効果を正しく評価できていないと思っているわけだ。
また、同調査によると、費用対効果を測る際に重視しているKPIは、1位が「ユーザーリーチ数(配信数)」、2位は「クリック数」という結果が出ている。多くのマーケターは、ユーザーリーチとクリックをKPIとして、インターネット広告に投資を続けているのだ。 しかし、これらのKPIは測定しやすいのがメリットだが、ここに来て「ラストクリック(購入決定に至る最後の一打)をKPIとする広告の投資対効果が落ちている」、あるいは「KPIを達成しているものの、収益向上につながらない」という声も聞かれるという。
なぜ、こうした現象が起きているのか。そこには、以下のような2つの大きな問題点がある。
※2016年9~11月にマーケター200人およびインターネット広告ユーザー1000人を対象に調査。
KPI?デジタルマーケティングの最前線で起きていること
ネット広告の評価方法
ユーザーターゲティングの種類
出稿単価
ユーザーターゲティングの精度
費用対効果
出稿の利便性(簡単・手軽に出稿できるかどうか)
配信面・配信先のクオリティーや安全性
76.5
45.0
43.0
36.0
27.5
21.0
リターゲティング広告出稿の課題
ユーザーの興味度合いに応じた頻度で配信されているかわからない
中長期的な活用ができない
費用対効果があるのかどうかが不明
課題はとくにない
新規ユーザーの獲得ができない
61.7
55.8
43.5
20.8
7.1
( % )重視しているインターネット広告出稿時の効果指標(KPI)
クリック数
コンバージョン率(CVR)
ROAS
クリック単価(CPC)
ROI
ユーザーリーチ数
コンバージョン数
クリック率(CTR)
コンバージョン単価(顧客獲得単価)
64.5
57.0
39.5
35.0
37.0
28.0
31.5
13.0
10.5
( % ) ( % )
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そもそも現在のデジタルマーケティング(Webマーケティング)の施策の大半がその企業と何らかの接点を持った(クッキーを取得した)ユーザーに対するアプローチであることに大きな問題があると、AdRollの小林氏は指摘する。「当社の調査によると、インターネット広告を意識して見るユーザーは全体の約1割(10.1%)、そしてよくクリックするユーザーは1割にも満たない(6.4%)という現状が明らかになりました。つまり、質を意識せずにリーチやクリックを追いかけ、その結果をKPIにすると、マーケターは全体の1割のユーザーとしかコミュニケーションを取れていないということになります」 その結果、広告が優良な新規顧客の流入のきっかけになりにくく、ビジネスの成長鈍化に頭を悩ませることになる。
にもかかわらず、多くの企業ではこのわずか1割のユーザーに対して「これでもか」と広告を浴びせ続けているわけだ。「リアルな買い物の場合を考えてみてください。道行く人に割引クーポンを配ってお店に誘導するのは有効な方法といえるでしょう。ですが、デジタル広告で今やっているのは、レジに並んでいる人や買ったばかりの人に対して、割引クーポンを配りまくっているようなもの。レジに並んでいる人は、もう何もしなくても買ってくれるのに、割引クーポンを渡したら安く買われてしまう。効果がないどころか、逆効果になることもあるのです」
数字として見えている1割のユーザーだけをターゲットにして広告を打ち続けていけば、いずれ顧客は枯渇してしまうだろう。また、それを食い止めるためにより効果的な広告をしようとすれば、広告費がかさみ、さらに効率が悪くなるという悪循環が起きる。 急務は、残りの9割のユーザーにどう働きかけていくかを考えることなのだ。
問題点その1 顧客が枯渇する1割のユーザーとしかコミュニケーションを取れず
ネット広告を意識して見るか
( % )
たまにある
ほとんどない
よくある
あまりない
10.1
37.0
30.0
22.9
ネット広告をクリックするか
( % )
たまにクリックする
全くクリックしない
よくクリックする
ほとんどクリックしない
6.4
36.7
36.4
20.5
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KPI?デジタルマーケティングの最前線で起きていること
小林氏は、デジタル広告で重視される、商品を購入する際の「ラストクリック」への依存を問題視する。以下に述べるように、効率よく購入させることばかりに心血を注ぐと、肝心の売り上げが少なくなってしまう恐れがあるからだ。「最終顧客に近いネットユーザーにターゲットを絞って広告を出せば出すほど、その施策のコスト効率は良くなります。ですが、人数を絞るわけですから、当然広告を見る人の絶対数はどんどん少なくなっていき、気づけば全体の売り上げが落ちていた、ということにもなりかねません」
つまり、こういうことだ。Webページの広告反応率は「クリック÷表示回数」で、通常0.1%程度と言われている。この割合をKPIとするなら、見かけの効率を良くするには反応率の高いユーザーに対してだけ広告を出せばいいわけだ。結果として、割り算の母数(表示回数)をできるだけ少なくすれば、反応率は上がり、KPIを達成しやすくなる。
具体的に言うと、これまでは100万人に対して1000クリックだったところを、ターゲットを10万人に減らし、「200クリックです」と報告すれば、KPIは2倍になる。だが、よく考えてみればわかるように、売り上げは5分の1に減ってしまう。これでは事業として失敗なのは明らかだ。
この仕組みを自動化すると、さらに問題は悪化する。 企業の広告の配信現場では、より安く広告を出すために、広告配信サーバ(DSP)を提供する複数の企業と契約して、最も安いサーバが自動的に入札できる仕組みを構築している。一見、いいことのように思えるが、実は全く逆のことが起きているのだ。 例えば、1社の広告予算を3つのDSPに振り分けたとすると、各DSPは入札できないと売り上げが立たないため、その広告に反応しているユーザーに対して殺到する。同じWebページの中に入札枠が複数あるため、同じ広告で埋め尽くされてしまうことがあるのはそのためだ。結局、広告予算が重複して同じユーザーのために使われていることになる。これも誤ったKPIの効率を高めようとする誤った行動の結果である。
以上のような問題は、日本企業の現場力の高さ、真面目さとも微妙に絡んでいる。現場のマーケターたちは、目先の効果を追求することに頑張り過ぎるあまり、広告は利益を生むための手段であるという本来の目的を忘れてしまいがちだ。 そうならないためにも、キャンペーンなどのKPIだけを重視せず、全体の売り上げも俯瞰するマネージャーの存在や、そうした視点を持つ組織づくりが必要だ。もちろん経営者にも、目に見える細かいコストだけにこだわるのではなく、一段高い視点で現場を見渡し、どうすればより効率よく働けるかを考える姿勢が不可欠といえるだろう。
KPI?デジタルマーケティングの最前線で起きていること
問題点その2 誤ったKPIへの猛進ラストクリックに依存すると売り上げが減少する!?
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ではどうすれば、自社に潜在的に興味を持っているユーザーを見つけ、顧客に育てていくことができるのか。 その前に、マーケターの課題を解決する糸口となる消費者の行動傾向を紹介しよう。 インターネット広告には、クリックで測れる効果と、クリックでは測れない効果がある。前述の調査からも、クリックをせずに購買に結び付いたケースは「その後ホームページを訪問して購入した」ケースが18.3%、そして「その後、お店に行って購入した」ケースが5.6%と、一定の割合で存在することがわかっている。
この調査結果からも小林氏は、「ユーザーが買う直前にクリックした広告だけを評価してPDCAを回すのは、短期的かつ部分的な最適化をもたらしますが、中長期的かつ全体的な最適化につながるとはいえないのではないでしょうか」と指摘。企業のデジタル広告全体設計の転換を次のように提案する。「ネット上での、自社の製品に興味を持つか未知の人に対する働きかけが、ますます重要になっています。それをどう実施するか。例えば、これまで接触がなくても自社の製品やサービスに大きな関心を寄せると思われるサイト訪問者を発掘し、購入意欲を押し上げるプロスぺクティングという方法があります。AdRollのプロスぺクティング・アプローチは、広告主が利用可能な世界最大規模の協働データセット、IntentMap™に蓄積されている世界12億を超えるプロファイルの中から、既存顧客と類似した行動パターンを示すユーザーに対して広告を表示させることができます。マーケティング用語でいう『最も大きいファネル(最も大きなユーザーグループ)』への広告が新しい顧客を見つけ、育てるためには必要なのです」
解決策 新しい顧客を見つけ、育てる世界12億を超えるプロファイルを持つAdRollのプロスぺクティング
KPI?デジタルマーケティングの最前線で起きていること
ネット広告を見た後の行動( % )
広告をクリックして、クリックした先のホームページですぐに購入申し込みをした
広告をクリックして、クリックした先のホームページを見て、後日再度ホームページから購入申し込みをした
広告をクリックして、クリックした先のホームページを見て、後日お店に行って購入申し込みをした
広告をクリックせず、その後検索サイトなどからホームページを訪問して購入申し込みをした
広告をクリックせず、その後検索サイトなどからホームページを見て、その後お店に行って購入した
41.0
62.7
18.0
18.3
5.6
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同時に小林氏は、見せるターゲット層によって、広告の内容(ストーリー)を変えていくことも重要、と話す。 例えば、マンション開発会社の場合、自社のことを知らない層に対しては「健康や安全」といったライフスタイルや価値観への訴えを中心としたバナーやWebページを見せるべきで、いきなり物件の紹介をしても効果は見込めない。そうして次に、関心が高まってきた人には、物件の立地や性能、価格などの詳細な情報を届け、最後に物件選択中の人に対しては期間限定のキャンペーンなどで背中を押す。このような広告の作り分けによって、大きなファネルから徐々に顧客を最後の購買にまでつなげていくことができるようになるわけだ。
「ネット広告は万能のように思われがちですが、それを見て判断するのはあくまで人間です。機械的に推し進めてもユーザーは離れてしまいます。人間の気持ちに寄り添う、くどくない働きかけが見直されてきているのです」と、小林氏。どんなにIT技術が発達しても、やはり最後は“人間の心”というアナログな部分が決め手となるのかもしれない。
KPI?デジタルマーケティングの最前線で起きていること
■提供 AdRoll株式会社
■お問い合わせ先 [email protected] www.adroll.jp
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