Embed Size (px)
Citation preview
1
クイックスタートガイド
Quick Start Guide
ACD/2D NMR Processor:基本トレーニング
Version 12
富士通株式会社
TC ソリューション事業本部
計算科学ソリューション統括部
目次
はじめに ....................................................................................................................................................... 3
Raw データのインポート............................................................................................................................. 3
スペクトルデータをインポートするには ................................................................................................ 3
高速フーリエ変換......................................................................................................................................... 5
フーリエ変換実行するには ...................................................................................................................... 5
等高線表示の閾値......................................................................................................................................... 6
等高線表示の閾値を調節するには ........................................................................................................... 6
フェーズ補正 ................................................................................................................................................ 6
スペクトルのフェーズを自動で補正するには ......................................................................................... 6
Peak Picking................................................................................................................................................ 7
スペクトルにてピークピッキングを行うには ......................................................................................... 7
スペクトル中のピークラベルを削除するには ......................................................................................... 8
スペクトルへの構造式の添付 ...................................................................................................................... 8
スペクトルへ構造式を添付するには........................................................................................................ 8
スペクトルから構造式を削除するには .................................................................................................... 9
2D NMR スペクトルへの 1D NMR スペクトルの添付............................................................................. 10
2D NMR スペクトルに 1D NMR スペクトルを添付するには .............................................................. 10
手動でのピーク帰属 ................................................................................................................................... 12
構造式中の対応する水素原子（または炭素原子）とピークを帰属するには........................................ 12
スペクトル-構造式の帰属テーブルを確認するには............................................................................... 13
レポートの作成 .......................................................................................................................................... 14
ChemSketch にてレポートをプレビューするには ............................................................................... 14
2
クイックスタートガイド
レポートを PDF 形式にて出力するには ................................................................................................ 14
まとめ......................................................................................................................................................... 15
3
クイックスタートガイド
はじめに
このドキュメントでは、ACD/2D NMR Processor を用いた 2D NMR スペクトルの処理・構造式帰属・レポー
ト作成について説明します。
Raw データのインポート
ACD/2D NMR Processor または Manager を起動します。
スペクトルデータをインポートするには
1. メインツールバーにて をクリックし、Import ダイアログボックスを表示します。
2. Look InリストにてRawデータが保存されているフォルダを選択します。
3. インポートしたいファイルを選択し、 をクリックします。
4
クイックスタートガイド
Note もし、目的のファイルが見つからない場合には、File of Typeにて(Autodetect)を選択してくださ
い。これにより、ファイルの拡張子にて絞り込むことなく全ファイルが表示されます。
＜演習＞
インストールフォルダにある Example_1 FID の FIR ファイルを開いてみましょう。
C:\Program Files\ACDFREE12\EXAMPLES\SPECMAN\2DNMR\EXAMPLE_1.FID\FID
5
クイックスタートガイド
高速フーリエ変換
フーリエ変換実行するには
1. オペレーション･ツールバーにて をクリックします。
2. Fourier Transformダイアログボックスが表示されるので、必要に応じてパラメーターを調整し、
をクリックします。
3. 処理結果に問題がなければ をクリックしてフーリエ変換結果を確定します。
＜演習＞
デフォルトの設定にて Example_1 FID をフーリエ変換してみましょう。
6
クイックスタートガイド
等高線表示の閾値
等高線表示の閾値を調節するには
1. ViewメニューからThresholdを選択します。
2. 表示されたThresholdダイアログボックスにて閾値を設定し、Enterを押すと閾値の設定が適用されます。
First Level の初期値は検出されたノイズレベルから自動計算されます。
Note または、PAGE UP/PAGE DOWNキーやマウスのスクロールボタンを利用すれば、いつでも閾値
を調節することが可能です。
フェーズ補正
スペクトルのフェーズを自動で補正するには
1. オペレーション･ツールバーにて をクリックします。
2. Phase Correctionツールバーにて をクリックします。
3. 処理結果に問題がなければ をクリックしてフェーズ補正結果を確定します。
＜演習＞
現在読み込んでいるスペクトルに自動フェーズ補正を適用してみましょう。
＜演習＞
閾値の First Lebel を 5%に設定してみましょう。
7
クイックスタートガイド
Peak Picking
スペクトルにてピークピッキングを行うには
1. オペレーション･ツールバーにて をクリックします。
2. Peak Pickingツールバーにて をクリックします。
3. F1、F2方向の投影スペクトルとマウスポインタとともに表示される水平・垂直方向のガイドラインを基に
ピークをクリックしてピッキングします。
手動でピークピッキングされたピークに対して、ピークラベルの他に上図のようにグリッドラインを追加する
ことも可能です。グリッドラインを追加していくことで、関連するピークのピッキングが容易になります。
Note 構造式との帰属を行うには、ピークピッキングをしておく必要があります。
8
クイックスタートガイド
スペクトル中のピークラベルを削除するには
手動ピークピッキングと同じ手順で、既にピッキングされたピークを再度クリックすることで削除で
きます。
スペクトルへの構造式の添付
構造式を張り付けると、構造式情報が ACD/Labs 形式のスペクトルデータに埋め込まれ、スペクトルファイル
を直接構造式にて検索することが可能となります。
スペクトルへ構造式を添付するには
1. 画面下部のウィンドウ･スイッチングバーにて ボタン上にマウスポインタを移動します。ショ
ートカット･メニューが自動的に表示されます。
2. 表示されたショートカット･メニューから Draw in ChemSketchをクリックします。構造式作図ツール
（ChemSketch）が起動します。
—または—
Attach from Fileを選択し、Attach Structure(s) fromダイアログボックスにて張り付けたい構造式ファイ
ルを選択します。
＜演習＞
現在読み込んでいるスペクトルをピークピッキングしてみましょう。
9
クイックスタートガイド
3. 構造式作図後、 ボタン上にマウスポインタを移動し、表示されたショートカッ
ト･メニューからAttach Structure to the Current Spectrumを選択すると、構造式がスペクトルに添付され
ます。
張り付けた構造式は、スペクトルからレポートを作成した際にも自動でレポートに出力されます。またスペク
トルの帰属や検証にも利用可能です。
スペクトルから構造式を削除するには
EditメニューからClearをポイントし、Structureを選択します。
＜演習＞
Strychnine の構造式をスペクトルに添付してみましょう。
Note 製品版では、構造式を作図する代わりに、構造式辞書 から構造式を検索し、見つかっ
た構造式を作業スペースに張り付けることが可能です。
10
クイックスタートガイド
2D NMR スペクトルへの 1D NMR スペクトルの添付
2D NMR スペクトルに 1D NMR スペクトルを添付するには
1. ToolsメニューからSetup 1D Curvesを選択します。
2. Setup 1D Curvesツールバーにて張り付けたい軸のボタン（ または ）をクリックし、続い
て をクリックします。表示されたImportダイアログボックスにて予めACD形式で保存してお
いた１D NMR スペクトルを開きます。（
3. 張り付けた1D NMRスペクトルを2D NMRスペクトルのピーク位置に合わせるには、基準にする2D NMR
スペクトル中のピークから対応する1D NMRスペクトルのピークまでドラッグします。
11
クイックスタートガイド
＜演習＞
現在読み込んでいるスペクトルの水平方向の投影スペクトル（1H）を対応する 1D NMR スペクトルに張り
替えてみましょう。（サンプルの 1D NMR スペクトルは C:¥Program
Files¥ACDFREE12¥EXAMPLES¥SPECMAN¥2DNMR¥1D_SPEC に保存されています。）
12
クイックスタートガイド
手動でのピーク帰属
構造式中の対応する水素原子（または炭素原子）とピークを帰属するには
1. オペレーション･ツールバーにて をクリックします。
2. スペクトル上にて帰属したいピークをドラッグ、またはクリックして選択します。選択されたピークはハ
イライト表示されます。
または
3. 構造式上で対応する原子（または原子団）をクリックすると、選択したピークと帰属されます。
4. 帰属する原子によっては、追加帰属情報を選択するショートカット･メニューが表示されることがありま
す。そのような場合には、適切なものをショートカット･メニューから選択します。
5. 相関に関連する他の原子もクリックすると帰属が完了します。
13
クイックスタートガイド
Note HSQCなどのように、ひとつの原子団に水素-炭素間の相関ピークを帰属したい場合には、同じ
原子団を2回クリック（またはダブルクリック）します。
スペクトル-構造式の帰属テーブルを確認するには
ジェネラル･ツールバーにて をクリックすることで確認できます。
＜演習＞
他のピークと構造式中の原子も帰属してみましょう。
14
クイックスタートガイド
レポートの作成
ChemSketch にてレポートをプレビューするには
ACD/1D NMR ProcessorのEditメニューにてCreate Reportをポイントし、Standardを選択します。
ChemSketch にて表示されたレポートは印刷するだけでなく、ChemSketch 形式にて保存することや PDF 形
式に出力することができます。
Note 情報量が多い場合には、自動的に複数ページにまたがってレポートが作成されます。そのような
場合、画面下部の にてページを切り替えることができます。
ChemSketch に出力したレポート上の各オブジェクトはコピー＆ペーストにて Microsoft® Word など他のソ
フトへ張り付けることが可能です。
レポートを PDF 形式にて出力するには
ACD/1D NMR ProcessorのEditメニューにてExport to PDFをポイントし、Standardを選択します。
—または—
ChemSkletchにてレポートをプレビューした後に、ACD/ChemSketchの EditメニューからExport to
PDFをポイントし、Standardを選択します。
＜演習＞
PDF 形式のレポートを作ってみましょう。
15
クイックスタートガイド
まとめ
ここまで、ACD/2D NMR Processor での基本的な処理フローの概要を説明しましたが、この製品にはさらに
多くの機能・設定があります。それら機能を利用することで処理・解析作業をより便利に進めていただくこと
が可能です。
ここでご紹介した ACD/2D NMR Processor や ACD/ChemSketch の各機能やその他の機能の詳細については、
以下フォルダ内のマニュアルをご確認ください。
C:¥Program Files¥ACDFREE12¥DOCS
または、各機能に切り替えた際に表示されるダイアログボックスから、機能紹介ムービーを閲覧することも可
能です。
