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北海道 青森 秋田 岩手 山形 福島 新潟 宮城 栃木 埼玉 群馬 長野 富山 石川 福井 茨城 神奈川 千葉 山梨 東京 愛知 三重 静岡 岐阜 滋賀 奈良 和歌山 大阪 京都 東通原発所 女川発電所 福島第一発電所 福島第二発電所 東海・東海第二発電所 (日本原子力発電) (東京電力) (東京電力) (東北電力) (東北電力・東京電力) 六ケ所再処理工場 (日本原燃) 川内発電所 伊方発電所 浜岡発電所 (九州電力) (四国電力) (中部電力) 玄海発電所 島根発電所 高浜発電所 大飯発電所 敦賀発電所 美浜発電所 (日本原子力発電) もんじゅ・ふげん (関西電力) (関西電力) (関西電力) (日本原子力研究開発機構) (中国電力) (九州電力) 志賀発電所 柏崎刈羽発電所 泊発電所 大間原発所 (東京電力) (北陸電力) (電源開発) (北海道電力) 兵庫県南部地震(1995 年) 鳥取県西部地震(2000 年) 芸予地震(2001 年) 十勝沖地震(2003 年) 新潟県中越地震 能登半島地震(2007 年) 新潟県中越沖地震 岩手・宮城内陸地震(2008 年) 東北地方太平洋沖地震 熊本地震(2016 年) 北海道胆振東部地震(2018 年) (2004 年) (2007 年) (2011 年) (中国電力) 上関発電所 プレート境界 活断層 1995 年以降の 大規模地震 主な活火山 稼働中 停止中 廃炉・ 建設・ 原発 計画中 2020 年 1 月 9 日時点 出典 < プレート境界> 瀬野哲三「日本付近の新プレート境界と50 万年前の変動」『科学』57(2), 1987, p85. < 地震・活火山 > 気象庁ウェブサイト、< 活断層 > J-SHIS「地震ハザードステーション」、< 原発 > JAIF ウェブサイト (気象庁が名称を定めた地震) (火山予知連絡会が「火山防災のために 監視・観測体制の充実等が必要な火山」 として選定した火山) 廃止措置中 札幌ドーム (サッカー) 札幌オリンピック (1972 年) 釣ヶ崎海岸サーフィンビーチ 陸上自衛隊朝霧訓練場 霞ヶ関カンツリー倶楽部 江の島ヨットハーバー 横浜スタジアム 横浜国際総合競技場 富士スピードウェイ 伊豆ベロドローム 伊豆 MTB コース (ゴルフ) (射撃) (サーフィン) (セーリング) (野球・ソフトボール) (サッカー) (自転車競技) (自転車競技) 東京スタジアム 武蔵野の森総合スポーツプラザ 武蔵野の森公園 (バドミントン・近代五種 (サッカー・近代五種・ラグビー) 福島第一原子力発電所 福島第二原子力発電所 さいたまスーパーアリーナ 埼玉スタジアム 2002 茨城カシマスタジアム 福島あづま球場 宮城スタジアム (サッカー) (野球・ソフトボール) (サッカー) (サッカー) (バスケットボール) 聖火リレー スタート地点 Jヴィレッジ 聖火リレー ゴール地点 国立競技場 長野オリンピック (1998 年) 車いすバスケットボール) (自転車競技) B A C あづま球場の目と鼻の先にある多目的広場には市内各地から集められた 福島県大熊町の帰宅困難区域 住民宅へ続く路地などはすべてバリケードで封鎖されていた。 (2019 年 3 月車内より撮影) 長野オリンピック 自然を破壊し巨額の公費を投じて 98 年冬季五輪を開催した長野は、 除染土のフレコンバッグがうず高く積まれている。 (2019 年 3 月 12 日撮影) その後 20 年間負債に苦しんだ。シーズンにも関わず閑散とした 白馬ジャンプ競技場。 (2017 年 2 月撮影) B A C 福島あづま球場 原 発 被 害 と オ リ ン ピ ッ ク 「復興五輪」と銘打って、2011 年原発事故があった東京電力福島第一原発から 20 キロに ある Jヴィレッジが聖火リレーの出発点となり、東京の新国立競技場へと向かいます。行 政は 2020 年に向けて避難者への支援を打ち切ろうとしていますが、福島県民の 32,769 人は県外へ、9,323 人が県内へ未だ避難しており(復興庁 2019 年発表)、放射能被害によ るストレスや心的トラウマなどを抱えながら不安定な生活を強いられています。事故後に、 国が県内各地に設置した 3000 台の放射線量観測装置(モニタリングポスト)の8割を今 年、撤去しようとしましたが、住民たちの強い反対によって撤回されました。原子力緊急 宣言は未だ解除されていません。史上最も高いレベル7と定められた原発事故の収束作業 はまったく見込みがなく、労働者たちの被ばくが深刻化しています。こういった状況を無 視しつづける安倍首相は、原発輸出のために “日本の原発は安全” “復興は終了” と印象付 ける格好の舞台としてオリンピックを利用しようとしています。

A Nuclear impacts and the 2020 Olympics 原 発 被 害 と オ リ ン … · 2020-02-04 · Nuclear impacts and the 2020 Olympics J-Village, located just 20km from the site of TEPCOʼs

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Page 1: A Nuclear impacts and the 2020 Olympics 原 発 被 害 と オ リ ン … · 2020-02-04 · Nuclear impacts and the 2020 Olympics J-Village, located just 20km from the site of TEPCOʼs

Nuclear impacts and the 2020 OlympicsJ-Village, located just 20km from the site of TEPCO’ s 2011 nuclear accident at Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant, has been designated as the departure point for the Tokyo 2020 Olympic torch relay to Tokyo’ s New National Stadium under a banner of a “Recovery Olympics” . The Japanese government has been trying to cut aid to evacuees by 2020, although 32,769 people still stay in shelters outside Fukushima prefecture and 9,323 in prefectural shelters (2019 Reconstruction Agency announcement) where their day-to-day lives remain insecure and complicated by stress and psychological trauma from radiation exposure. This year officials tried to remove 80% of Fukushima’ s 3000 radiation monitoring posts installed across the prefecture after the 2011 accident, but abandoned the plan following strong local opposition. It bears remembering that the nuclear emergency declaration has not yet been lifted. Prospects for completing cleanup operations at the site of the 2011 Level 7 nuclear accident, measuring higher than any in history, are poor; moreover, serious problems of radiation exposure are increasingly affecting workers at the clean-up site. Prime Minister Abe continues to disregard the gravity of the situation. Moreover, in the interest of increasing exports in nuclear power technology, he has been using the Olympic Games as a platform for conveying to the world that Japan's “nuclear power plants are safe” , and “reconstruction has ended” .

Plate boundary

Active fault line

Major earthquakes since 1995

Major active volcanosIn operation

Operations haltedDecommissionedUnder construction

Nuclear power plant

/Planned8 July 2019

source

   <Plate boundary> Tetuzo Seno (1987)<eartgquakes> Japan Meteorological Agency, <Active fault line> J-SHIS Map, <Nuclear power plant> JAERO/JAIFwebsite

Higashidori

Tokai and Tokai Dai-ni (No. 2)

Fukushima Dai-ichi (No. 1)

Fukushima Dai-ni (No. 2)

Onagawa

Rokkasho

Sendai

Ikata

Hamaoka

Shimane

Tsuruga

Monjyu, Fugendecommissioning

Takahama

Oi

Mihama

Genkai

Kashiwazaki-Kariwa

Tomari

Shika

Oma

Southern Hyogo

Western Tottori Earthquake (2000)

Geiyo Earthquake (2001)

Tokachi-Oki (Offshore)

Niigata Chuetsu

Noto Hanto Earthquake

Niigata Chuetsu-Oki (Offshore)

Iwate-Miyagi Nairiku Earthquake (2008)

Tohoku-Pacific Ocean Earthquake

Kumamoto Earthquake (2016)

Hokkaido Eastern Iburi Earthquake (2018)

Earthquake (2004)

Earthquake (2007)

(2011 年)

earthquake (2003)

(2007)

Prefecture Earthquake (1995)

Reprocessing Plant

Sapporo Dome (soccer)

Tsurigasaki Surfing Beach

Asagiri Training Grounds for the

Kasumigaseki Country Club

Enoshima Yacht Harbor Yokohama Stadium

Yokohama International Stadium

Fuji International Speedway

Izu VelodromeMountain Bike Course

(golf)

Japan Ground Self-Defense Forces

(surfing)

(sailing)(baseball, softball)

(soccer)

(cycling)

(cycling)

Tokyo Stadium

Musashino-no-Mori Sports Plaza (badminton, pentathlon,

(soccer, pentathlon, rugby)

Fukushima Dai-ichi (No. 1) and

Saitama Super Arena

Saitama Stadium 2002

Ibaraki Kashima Stadium

Miyagi Stadium

Miyagi Stadium (soccer)

(baseball, softball)

(football)

(soccer)

(basketball)

Torch Relay Departure Point

J-village

Torch RelayDeparture Point

National Stadium

Nagano 1998 Winter Olympics

wheelchair basketball)

Musashino-no-Mori Park (cycling)

Dai-ni (No. 2) Nuclear Power Plant

(shooting)

Sapporo 1972 Winter Olympics

あづま球場の目と鼻の先にある多目的広場には市内各地から集められた

福島県大熊町の帰宅困難区域

住民宅へ続く路地などはすべてバリケードで封鎖されていた。(2019 年 3月車内より撮影)

長野オリンピック

自然を破壊し巨額の公費を投じて 98 年冬季五輪を開催した長野は、

除染土のフレコンバッグがうず高く積まれている。

(2019 年 3月 12 日撮影)

その後 20 年間負債に苦しんだ。シーズンにも関わず閑散としたスケートリンク「エムウェーブ」。

(2017 年 2月撮影)

北海道

青森

秋田

岩手

山形

福島新潟

宮城

栃木

埼玉

群馬

長野

富山

石川

福井

茨城

神奈川

千葉山梨

東京

愛知

三重

静岡

岐阜

滋賀

奈良

和歌山

大阪

兵庫

京都

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2019 年 7月 8日時点出典

   <プレート境界>瀬野哲三「日本付近の新プレート境界と 50 万年前の変動」『科学』57(2), 1987、)p85.< 地震・活火山>気象庁ウェブサイト、<活断層 > J-SHIS「地震ハザードステーション」、<原発 > JAERO/JAIF ウェブサイト

東通原発所

女川発電所

福島第一発電所

福島第二発電所

東海・東海第二発電所(日本原子力発電)

(東京電力)

(東京電力)

(東北電力)

(東北電力・東京電力)

六ケ所再処理工場(日本原燃)

川内発電所

伊方発電所

浜岡発電所

(九州電力)

(四国電力)

(中部電力)

玄海発電所

島根発電所

高浜発電所

大飯発電所 敦賀発電所

美浜発電所

(日本原子力発電)

もんじゅ・ふげん

(関西電力)

(関西電力)

(関西電力)

(日本原子力研究開発機構)

(中国電力)

(九州電力)

志賀発電所

柏崎刈羽発電所

泊発電所

大間原発所(東京電力)

(北陸電力)

(電源開発)

(北海道電力)

兵庫県南部地震(1995 年)

鳥取県西部地震(2000 年)

芸予地震(2001 年)

十勝沖地震(2003 年)

新潟県中越地震

能登半島地震(2007 年)

新潟県中越沖地震

岩手・宮城内陸地震(2008 年)

東北地方太平洋沖地震

熊本地震(2016 年)

北海道胆振東部地震(2018 年)

(2004 年)

(2007 年)

(2011 年)

(中国電力)上関発電所

プレート境界

活断層 1995 年以降の大規模地震

主な活火山

稼働中

停止中廃炉・

建設・

原発

計画中

2020 年 1月 9日時点

出典

   <プレート境界>瀬野哲三「日本付近の新プレート境界と 50 万年前の変動」『科学』57(2), 1987, p85.< 地震・活火山 >気象庁ウェブサイト、<活断層 > J-SHIS「地震ハザードステーション」、<原発 > JAIF ウェブサイト

(気象庁が名称を定めた地震)

(火山予知連絡会が「火山防災のために監視・観測体制の充実等が必要な火山」として選定した火山)

廃止措置中

札幌ドーム(サッカー)

札幌オリンピック(1972 年)

釣ヶ崎海岸サーフィンビーチ

陸上自衛隊朝霧訓練場

霞ヶ関カンツリー倶楽部

江の島ヨットハーバー 横浜スタジアム

横浜国際総合競技場

富士スピードウェイ

伊豆ベロドローム伊豆MTB コース

(ゴルフ)

(射撃)

(サーフィン)

(セーリング)(野球・ソフトボール)

(サッカー)

(自転車競技)

(自転車競技)

東京スタジアム

武蔵野の森総合スポーツプラザ

武蔵野の森公園

(バドミントン・近代五種

(サッカー・近代五種・ラグビー)

福島第一原子力発電所福島第二原子力発電所

さいたまスーパーアリーナ

埼玉スタジアム 2002

茨城カシマスタジアム

福島あづま球場

宮城スタジアム(サッカー)

(野球・ソフトボール)

(サッカー)

(サッカー)

(バスケットボール)

聖火リレースタート地点

Jヴィレッジ

聖火リレーゴール地点

国立競技場

長野オリンピック(1998 年)

車いすバスケットボール)

(自転車競技)

B

A

C

あづま球場の目と鼻の先にある多目的広場には市内各地から集められた

福島県大熊町の帰宅困難区域

住民宅へ続く路地などはすべてバリケードで封鎖されていた。(2019 年 3月車内より撮影)

長野オリンピック

自然を破壊し巨額の公費を投じて 98 年冬季五輪を開催した長野は、

除染土のフレコンバッグがうず高く積まれている。

(2019 年 3月 12 日撮影)

その後 20 年間負債に苦しんだ。シーズンにも関わず閑散とした白馬ジャンプ競技場。

(2017 年 2月撮影)

B

A

C

福島あづま球場 原 発 被 害 と オ リ ン ピ ッ ク「復興五輪」と銘打って、2011 年原発事故があった東京電力福島第一原発から 20 キロにある Jヴィレッジが聖火リレーの出発点となり、東京の新国立競技場へと向かいます。行政は 2020 年に向けて避難者への支援を打ち切ろうとしていますが、福島県民の 32,769人は県外へ、9,323 人が県内へ未だ避難しており(復興庁 2019 年発表)、放射能被害によるストレスや心的トラウマなどを抱えながら不安定な生活を強いられています。事故後に、国が県内各地に設置した 3000 台の放射線量観測装置(モニタリングポスト)の8割を今年、撤去しようとしましたが、住民たちの強い反対によって撤回されました。原子力緊急宣言は未だ解除されていません。史上最も高いレベル7と定められた原発事故の収束作業はまったく見込みがなく、労働者たちの被ばくが深刻化しています。こういった状況を無視しつづける安倍首相は、原発輸出のために “日本の原発は安全” “復興は終了” と印象付ける格好の舞台としてオリンピックを利用しようとしています。