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④ 海水には2.7%のNaClが含まれている。実験が終わったときのAの
NaCl濃度(重量パーセント)を求めなさい。
Ⅱ 次のような実験を行った。操作1と操作2を読んで、以下の問に答えなさい。た
だし、原子量はH=1.0、C=12.0、O=16.0、アボガドロ数は6.0×1023とする。
操作1(a)シュウ酸二水和物(H2C2O4・2H2O)1.89gをビーカーに正確にはかりと
り、蒸留水を加えて溶解した後、100mLのメスフラスコに移した。ビー
カーを少量の蒸留水で洗って、同メスフラスコに移した。標線まで蒸留水
を加え100mLとし、よく振って均一にした。
操作2 この(b)シュウ酸水溶液10.0mLを、 ア を用いて三角フラスコにとり、
指示薬として イ を加えた後、ビュレット内の水酸化ナトリウム水溶液で
滴定した。中和するのに水酸化ナトリウム水溶液15.0mLが必要であった。
問1 下線部(a)に示すシュウ酸二水和物1.89gの物質量は何molか、また、その
物質量のなかに水素原子は何個含まれるか、それぞれ求めなさい。
問2 下線部(b)に示すシュウ酸水溶液のモル濃度を求めなさい。
問3 ア に最も適当なガラス器具名を書きなさい。
問4 イ に適切な指示薬名を書きなさい。
問5 この中和反応の化学反応式を書きなさい。
問6 水酸化ナトリウム水溶液のモル濃度を求めなさい。
−71−
2010年度入学試験(A日程・1月23日)【60分】
化 学 試 験 問 題栄養科学部:健康栄養学科・管理栄養学科短期大学部:食物栄養学科
Ⅰ 以下の問に答えなさい。
問1 物質①〜⑦を単体、混合物、化合物に分け、解答欄に番号を書きなさい。
① 水 ② 石油 ③ 牛乳 ④ ドライアイス
⑤ ヘリウム ⑥ 塩酸 ⑦ 白金(プラチナ)
問2 図に示した装置を使って、Aには海水500mLを入れ、バーナーで加熱して
Cの三角フラスコ(受け器)に液体300mLをためる実験を行おうとしている。
① この装置の名称を書きなさい。
② Bの部分には冷却のために水を流す必要がある。アとイのどちらのゴム
管を水道につないだら良いか答えなさい。
③ この装置の組み立てで間違った部分が2つあることがわかった。どのよ
うに直したら良いか簡潔に説明しなさい。
温度計
枝付きフラスコ
沸騰石
リービッヒ冷却器
アダプター
三角フラスコ (受け器)
アイ
A B
C ゴム栓バーナー
化 学
Ⅴ 次の文を読んで、以下の問に答えなさい。
油脂に水酸化ナトリウム水溶液を加えて加熱すると、油脂は ア されて イ
と脂肪酸ナトリウム(セッケン)になる。セッケンは高級脂肪酸のナトリウム塩であり、
セッケン水には衣服に付いた油汚れを落とす洗浄作用がある。この作用は、セッケン
分子がその分子中の ウ 性部分を外側に、 エ 性部分を内側にして油を包み込
み、水に溶けない油を細かい粒子として水中に分散させることによる。セッケンの
この作用を オ という。
一方、合成洗剤には、高級アルコールの硫酸エステル塩である硫酸アルキルナトリ
ウムや長鎖のアルキルベンゼンから合成されるアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
などがある。これらはいずれも分子内に カ 性の高級炭化水素基の部分と キ
性のイオンの部分をもち、セッケンと同じように洗浄作用がある。
問1 上の文のア〜キにあてはまる語句を書きなさい。
問2 1molの油脂から何molのセッケンができるか答えなさい。
問3 ( )内から正しいものを選んで○で囲みなさい。
① セッケンの水溶液は(酸性、中性、アルカリ性)を示す。
② 合成洗剤の水溶液は(酸性、中性、アルカリ性)を示す。
問4 次の文で正しいもの1つを選び記号で答えなさい。
a 硬水(Ca2+やMg
2+を含む水)や海水にセッケンを溶かすと泡立ちが良く
なる。
b 硬水や海水にセッケンを溶かすと沈殿が生ずる。
c 硬水や海水に合成洗剤を溶かすと沈殿が生ずる。
d 硬水や海水に合成洗剤を溶かすと泡立ちが悪くなる。
Ⅲ 以下の問に答えなさい。ただし、木炭は純粋な炭素とし、空気の組成は窒素80%、
酸素20%、原子量はC=12.0、N=14.0、O=16.0とする。
問1 空気中で木炭が燃焼する反応を化学反応式で書きなさい。
問2 木炭の不完全燃焼では一酸化炭素が発生する。この反応を化学反応式で書き
なさい。
問3 標準状態における一酸化炭素と空気の1molの質量を求め、一酸化炭素が空気
よりも軽いか重いか答えなさい。
問4 1molの一酸化炭素が燃焼すると283kJ発熱がある。問1の反応熱は394kJ
であることがわかった。このときの一酸化炭素の生成熱を求めなさい。
Ⅳ 次の反応①〜④について、以下の問に答えなさい。
① エチレンに臭素を作用させた。
② サリチル酸に無水酢酸を作用させた。
③ トルエンを過マンガン酸カリウムの酸性溶液に加え煮沸した。
④ ベンゼンに濃硫酸と濃硝酸の混合物を作用させた。
問1 それぞれの反応は、以下の反応のうちのどれか。解答欄に記号で答えなさい。
a.置換反応 b.付加反応 c.エステル化反応 d.酸化反応
問2 それぞれの反応による生成物の構造式を書きなさい。
−72−
化 学
Ⅱ 以下の問に答えなさい。
問1 次に示す化学反応式の ア 〜 キ にあてはまる係数を書きなさい。た
だし、係数が1の場合も、解答欄には1と記入しなさい。
(1) ア H2O2 → イ H2O + ウ O2
(2) エ H2SO4 + オ Al(OH)3 → カ Al2(SO4)3 + キ H2O
問2 標準状態において、エチレンC2H4が燃焼した場合以下の問に答えなさい。
(1)この反応の化学反応式を書きなさい。
(2)エチレン7.0gが完全燃焼して生じる二酸化炭素の量を求めなさい。
① 質量は g である。
② 体積は L である。
③ 物質量は mol である。
④ 分子数は 個 である。
Ⅲ 次の文を読んで以下の問に答えなさい。
硫酸酸性の(a)0.21mol/Lの過マンガン酸カリウム(KMnO4)水溶液に過酸化水素
水を加えていくと、酸素を発生し、過マンガン酸カリウムの ア 色が消え、無色に
なった。
この時のイオン反応式は 2MnO4− + 5H2O2 + 6H+ → 2Mn2+ + 5O2 + 8H2O であ
る。この反応で、MnO4−の中のMnの酸化数は イ であるが、硫酸水溶液中では
H2O2から電子を奪って酸化数+2のMn2+になりやすいので、MnO4−は ウ 剤と
して働く。一方、H2O2は エ 剤として作用する。
問1 上の文の ア 〜 エ にあてはまる語句や数値を書きなさい。
問2 下線部(a)に示す水溶液1.0mLを作るには何mgの過マンガン酸カリウムが
必要かを求めなさい。四捨五入して小数点以下第1位まで答えなさい。
問3 下線部(a)に示す水溶液4.0mLを脱色するのに必要な過酸化水素の量(mg
数)を求めなさい。四捨五入して小数点以下第1位まで答えなさい。
−73−
Ⅰ
必要なら原子量はH=1.0、C=12.0、O=16.0、K=39.1、Mn=54.9、ア
ボガドロ数は6.0×1023個を使用しなさい。
次の各文の ア 〜 シ にあてはまる語句を下の欄から選んでその番号を記
入しなさい。
(1)周期律表の全ての元素は、典型元素と遷移元素に分類される。遷移元素は全て
金属元素であり、遷移元素の原子は電子を失って ア になりやすい。例えば、
イ の元素記号で表される鉄は、電子を失って二価の ア である ウ
や三価の ア である エ になる。一方、典型元素のうち非金属元素の原
子は、水素原子や希ガス原子を除くと オ になりやすいものが多い。例えば、
Brの元素記号で示される カ は キ で示される オ になる。
(2)単体や化合物に含まれる成分元素の種類を知るためには、各元素に固有の性質
を調べればよい。ガスバーナーの炎に化合物を入れると特有の炎の色を出す。
これを ク という。ナトリウムは ケ 、銅は コ の ク を示す。ま
た、沈殿が生ずるような化学変化を起こさせて成分元素を検出することができ
る。塩化ナトリウムに サ 水溶液を加えると白色の沈殿が生ずる。これは塩
化ナトリウムには成分元素として シ が含まれていることがわかる。
① 塩素 ② 陽イオン ③ Fe ④ Br
⑤ 赤色 ⑥ 褐色 ⑦ 臭素 ⑧ 塩化銀
⑨ Fe3+ ⑩ Cl− ⑪ 陰イオン ⑫ 分子
⑬ 呈色反応 ⑭ 黄色 ⑮ Br− ⑯ ナトリウム
⑰ 炎色反応 ⑱ Fe2+ ⑲ 青緑色 ⑳ 硝酸銀
Cu
2010年度入学試験(B日程・1月31日)【60分】
化 学 試 験 問 題栄養科学部:健康栄養学科・管理栄養学科短期大学部:食物栄養学科
Ⅳ 次の各化合物について、下線部の炭化水素基または官能基の名称を答えなさい。
(1)CH3CH2 −OH (2)CH3 −CHOa b a b
(3)CH3−CO−CH3 (4)CH3−COOH (5)C6H5 −NO2
a b
(6)C6H5−NH2 (7)C6H5−SO3H
Ⅴ 次の文を読んで、以下の問に答えなさい。
油脂は、3価のアルコールである ア と種々の(a)高級脂肪酸が縮合して生じた
ものであり、エステル化合物の一種である。
油脂に水酸化ナトリウム水溶液を加えて加熱すると、 イ されて、 ア と高
級脂肪酸の塩であるセッケンが得られる。セッケンは1分子中に、 ウ 性の炭化
水素基の部分と、 エ 性のイオンの部分とがある。セッケンを水に溶かすと、セッ
ケン分子は水表面において、 ウ 性部分を空気中に、 エ 性部分を水中に向け
て会合するため、水の表面張力を著しく減少させる。このセッケンのような性質を
示す化合物は、 オ 剤という総称で呼ばれている。
セッケンは水中では、 エ 性の部分を外側にして粒子を作り、細かく分散して
いる。この粒子を カ という。油脂をセッケン水に入れて振とうすると、油脂は
セッケンの ウ 性部分に囲まれ、微粒子となり水中に分散する。セッケンのこの
作用を キ 作用と呼ぶ。セッケンは、これらの作用により、油汚れなどを落とす
ことができるのである。
(b)セッケンは硬水に溶かすと、泡立ちが悪くなり、洗浄力が低下する性質がある
が、多くの合成洗剤の場合はそれがなく、硬水や海水中でも泡立ちは変わらない。
問1 上の文の ア 〜 キ にあてはまる語句や数値を下の欄から選んでその番
号を記入しなさい。
① 酸化 ② 還元 ③ けん化 ④ 乳化 ⑤ 昇華
⑥ 硬化 ⑦ メタノール ⑧ グリセリン ⑨ フェノール ⑩ 親水
⑪ 脱水 ⑫ 疎水 ⑬ ミセル ⑭ 芳香族 ⑮ 界面活性
−74−
問2 下線部(a)に示した高級脂肪酸のうち、構成炭素数が同一のもの3種を(1)
〜(3)に示した。【A群】〈分類〉、【B群】〈示性式〉から、それぞれの脂肪酸
に該当するものを選び、記号や番号で答えなさい。
(1)オレイン酸 (2)リノレン酸 (3)ステアリン酸
【A群】<分類>:
a.飽和脂肪酸 b.不飽和脂肪酸
【B群】<示性式>:
① C17H29−COOH ② C17H31−COOH
③ C17H33−COOH ④ C17H35−COOH
問3 下線部( b)に示したように、硬水中ではセッケンの洗浄作用が低下する理由
を60字以内で説明しなさい。
Ⅱ 以下の問に答えなさい。
問1 次に示した酸と塩基が完全に中和するときの反応を、化学反応式で表しなさい。
(1)塩酸と水酸化カリウム
(2)シュウ酸と水酸化ナトリウム
(3)リン酸と水酸化マグネシウム
問2 問1の(2)の中和反応について、次の(1)〜(4)に答えなさい。ただし、原子
量は、H=1.0、C=12.0、O=16.0、Na=23.0とする。
(1)シュウ酸と水酸化ナトリウムの正しい関係はどれか、記号で答えなさい。
ア.弱酸と弱塩基 イ.弱酸と強塩基
ウ.強酸と弱塩基 エ.強酸と強塩基
(2)シュウ酸溶液を水酸化ナトリウム溶液で中和滴定した場合、中和点を判
定するのに最も適した指示薬は次のうちのどれか、記号で答えなさい。
ア.メチルオレンジ イ.メチルレッド ウ.フェノールフタレイン
(3)0.1molのシュウ酸を中和するのに必要な水酸化ナトリウムは何gか計算
しなさい。
(4)2.0gの水酸化ナトリウムを中和させるには、0.5mol/Lのシュウ酸溶液
は何mL必要か計算しなさい。
Ⅲ 次の(1)〜(5)に示したカルシウム化合物に関する以下の問に答えなさい。
(1)塩化カルシウム (2)酸化カルシウム (3)水酸化カルシウム
(4)炭酸カルシウム (5)硫酸カルシウム
問1 (1)〜(5)を化学式で書きなさい。
−75−
Ⅰ 以下の問に答えなさい。
問1 次の文の空欄ア〜スに入る適切な語句または数値を書きなさい。
原子は、中心に存在する一個の ア とその周囲を運動する イ で構成
されている。
イ は、 ウ の電荷をもつ粒子であり、 エ と呼ばれるいくつかの層
に分かれて配置されており、その層は、 ア に近い内側から順に、 オ 殻、
カ 殻、 キ 殻、 ク 殻と呼ばれる。
これらの各 エ に収容できる イ の数には限度があり、 オ 殻には
ケ 個、 カ 殻には コ 個、 キ 殻には サ 個、 ク 殻には
シ 個と決まっている。
最も外側の エ に入っている イ を ス という。原子がイオンになっ
たり、互いに結合したりするときに重要な役割を果たすこの イ を、特に
「価電子」と呼び、内側の層の イ とは区別される。
問2 次の(a)〜(h)の価電子数をもつ原子は何か。選択肢に示した原子名を元素
記号で答えなさい。なお、該当する原子がない場合、解答欄には「なし」と
記入しなさい。
(a)1 (b)2 (c)3 (d)4 (e)5
(f)6 (g)7 (h)0
【選択肢】
アルミニウム 硫黄 塩素 リン アルゴン
マグネシウム カリウム
2010年度入学試験(C日程・2月23日)【60分】
化 学 試 験 問 題栄養科学部:健康栄養学科・管理栄養学科短期大学部:食物栄養学科
問2 (1)〜(5)のカルシウム化合物について説明した内容を、[ア]〜[ク]の文から
それぞれ一つ選び記号で答えなさい。
[ア]重曹ともよばれる白色粉末の物質。加熱による発泡性があるので、ふく
らし粉として利用されている。
[イ]消石灰ともよばれる。水に少し溶け、水溶液は強塩基性を示す。この飽
和溶液を一般に石灰水という。
[ウ]自然界では、セッコウとして産出する白色粉末状の結晶である。建築材
料や医療用のギプスなどに加工されている。
[エ]極めて水に溶けにくい。この物質は、X線をさえぎる性質があるので、
X線撮影時の造影剤として用いられている。
[オ]この物質の無水物は溶解度が大きく、空気中で潮解する性質がある。吸
湿性が強いので、乾燥剤として利用されている。
[カ]石灰岩や大理石や貝殻の主成分として存在する。自然界で地下にできる
鍾���
乳���
洞��
は、この物質が、二酸化炭素を含んだ水に溶ける作用によって
生じたものである。
[キ]生石灰ともよばれる。水と激しく反応して、多量の熱を発生する。乾燥
剤として利用されている。
[ク]無色の水溶性の結晶。水の清��
澄���
剤��
や皮のなめし剤などに用いられるミョ
ウバンの原料である。
問3 カルシウムとカルシウム化合物の主な反応を図示した。図のa〜eに入るカ
ルシウム化合物は何か、(1)〜(5)の記号で答えなさい。
aカルシウムCa
空気中で酸化b
d
+二酸化炭素
熱分解
+水
c
+硫酸
+塩酸
熱分解+塩酸
e
+硫酸
+二酸化炭素
−76−
Ⅳ 下表について以下の問に答えなさい。
化合物名 構造式 官能基
エタノール ア カ
アセトアルデヒド イ キ
アセトン ウ ク
酢酸 エ ケ
ジエチルエーテル オ コ
問1 それぞれの化合物の構造式を書きなさい。
問2 それぞれの化合物に含まれる官能基の名前を書きなさい。
問3 エタノールと酢酸の混合液に濃硫酸を加えて温めると脱水縮合してエステル
が生じる。
(1)このエステルの名称と構造式を書きなさい。
(2)脱水縮合反応で生成する水の酸素原子は、エタノールと酢酸のどちらに
由来するか、書きなさい。
Ⅴ 次の文を読んで、以下の問に答えなさい。なお、サリチル酸の化学式は
である。
サリチル酸はわずかに水に溶けるが、その水溶液は[ 酸性・中性・アルカリ性 ]を
示す。
サリチル酸に塩化鉄(Ⅲ)水溶液を加えると ア 色になる。これはサリチル酸の
イ 基が反応したためである。
サリチル酸は、消炎鎮痛剤������
として外用塗�
布�
薬��
に用いられる(1)サリチル酸メチルや、
解�
熱��
鎮痛剤として内服薬に用いられる(2)アセチルサリチル酸(アスピリン)の原料に
なる。
OH
COOH
問1 上の文の[ ]内より正しい語句を選び、解答欄に記入しなさい。
問2 ア と イ にあてはまる語句を書きなさい。
問3 サリチル酸から下線部(1)の化合物を合成する化学反応式を書きなさい。
問4 サリチル酸から下線部(2)の化合物を合成する化学反応式を書きなさい。
−77−