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これから大人に向かう君たちへ これから大人に向かう君たちへ
仕事も家庭も、よくばろう!
NPO法人 コヂカラ・ニッポン 代表
NPO法人 ファザーリング・ジャパン 理事
川島 高之
某高校で、生徒達に対して行った講演(授業)の資料です。
(情報管理の観点から、高校名は記載しておりません)
2
Fatherhood;
it’s the best job on the planet
いきなり質問です
夫(男性)は外で働き、
妻(女性)は家庭を守るべきだ。
つまり、家事育児をあまりやらない夫と、
専業主婦という夫婦関係に、
A) 賛成 ? B) 反対 ?
3
Fatherhood;
it’s the best job on the planet
夫は外で働き、妻は家を守るべきか?
日本
韓国
ドイツ
アメリカ
イギリス
スウェーデン
男性の回答 女性の回答
賛成 賛成
内閣府「男女共同参画に関する国際比較」(H14)
日本が高い、女性よりも男性が高い
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
もう一つ、質問
何割くらいの大人が、
仕事に満足しているか?
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
「仕事に満足」は、減少傾向 内閣府 国民生活調査 2005年
生活のため(雇用安定と収入)と、
精神のため(やりがいと休暇)が、ともに減少。
今日の内容
仕事も
バリバリ
(Part-2)
地域や社会
に貢献
(今日は割愛)
男も女も、
家庭や子育て
(Part-1)
オトナって、
楽しい
<仕事>
三井物産 (系列会社の社長)
<社会貢献>
NPOの代表
PTAの会長、etc
<家事育児>
子育てのために転勤を拒否
息子の弁当作り(毎朝)、etc
今、メチャ
楽しい
自己紹介
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
NPO法人 コヂカラ・ニッポン
「子どものチカラで、大人が輝く」 「社会に役立つことで、子どもが伸びる」
これをモットーに、
子ども・若者の教育と、企業や地域の活性化
を、同時に目的としているNPO。
http://www.kodikara.org/
Part-1
仕事も
バリバリ
地域や社会
に貢献
男も女も、
家庭や子育て
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
親へのアンケート (1)
全国の30~60代の既婚男女800人アンケート(06年/第一生命)
結婚して
良かった
56%
どちらか
といえば
良かった
32%
結婚して 子どもを持って
良かった
75%
22%
どちらかといえば
良かった
子どもを持って
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
親へのアンケート (2)
子どもを持って
良かったこと
8% 命の尊さを知った
5% 他人の優しさを知った
3% 社会に関心が広がった
23% 親に感謝の気持ちが生まれた
20% ともかく、かわいい
15% 新たな経験ができた
13% 人間関係が広がった
10% 自分が成長した
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
親からのコメント例
●「育児」は「育自」、親も一緒に成長!
・自分も子どもと一緒に成長。(女性・20 代)
・日々教えられることばかりです。(女性・30 代)
●泣いたり、笑ったり。子どもの成長を日々感じる
・嬉しい事は倍に、悲しい事は半分に感じる。(女性・20 代)
・子の成長を見られることは素晴らしい。(女性・50 代)
●「ありがとう」の温もり
・子どもが「好き」と言って抱きしめてくれる。(女性・30 代)
・「ありがとう」という言葉に、幸せを感じる。(女性・30 代)
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
親からのコメント例
●「優しさ」の輪が広がる
・人に対して思いやりをもてるようになった。(女性・20 代)
・人と人との輪が広がり、人間関係が強まった。(女性・30 代)
●笑顔、スマイル、また笑顔!!
・何と言っても楽しそうな笑顔。(男性・40 代)
・10の苦労も、1の笑顔で帳消し。(女性・40 代)
●癒し~悩みも解消
・子どもの笑顔が一番の癒し。(男性・40 代)
・子どもがさらっと言った言葉に気付かされる。(女性・40 代)
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
親からのコメント例
●家族のキズナ
・夫婦のキズナが強くなる。(男性・40 代)
・家庭に会話や笑顔を増やしてくれる。(女性・30 代)
●親への感謝
・親への感謝の気持ちを認識させてくれる。(女性・30 代)
・親の気持ち、家族の大切さがよくわかる。(女性・20 代)
●生命、未来
・命の大切さを感じる。(男性・50 代以上)
・子の将来を考え、環境や地域の事も真剣に。(女性・20 代)
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
結婚し、子どもを持つこと
要は、
絶対的に、素晴らしいことだ!
そこに、理屈や理論は、必要ない。
ところで、
今の親たちの、子育て環境は?
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
「共働き」が増えている
専業主婦の世帯
共働きの世帯
内閣府 子育て白書 2010年
17
Fatherhood;
it’s the best job on the planet
なぜ共働きが増加? (消極的理由)
父親の収入だけで、家族を養うことが、
難しくなってきたから。
稼いでくるから、
家事や育児を
全面的に頼むぞ。
家の事は任せて。
あなたは、今日
も深夜の帰宅ね。
・給料の減少
・リストラ
・会社が倒産
私も働かないと。
だから、あなたも
家事育児よろしく。
昔
今
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
増える低所得者
年収300万円以下の人口割合の推移
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
非正社員の増加
非正社員の割合(25~34才の男)
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
なぜ共働きが増加? (積極的理由)
男:仕事オンリーから、ワーク・ライフ・バランスへ
女:男女共同参画、子育てサービスの活用
仕事が人生。
家事育児は女の
やること。
女は家庭。
外で仕事するな
んてとんでもない。
子育てやりたい。
料理もやるぞ。
地域にも参加だ。
キャリアを捨てた
くない。
仕事を続けたい。
昔
今
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
夫婦とは
英語で夫婦とは「Partner」、その意味は、
「協力者」、「助け合う人」、「補完関係者」。
昔は、夫は外で妻が家が、当たり前。
今後は、性別で仕事や家事の分担を決めつける
のではなく、互いに「出来ることを補完し合う」 という夫婦が、当たり前になる(なってほしい)。
しかし、まだまだ日本は、後進国!?
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
男の家事育児、国際比較
家事時間全体 (ピンク色は育児時間)
総務省「社会生活基本調査(2006年)
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
バリバリ働く女性、国際比較
管理職に占める女性の割合
研究者に占める女性の割合
未来のパパ、ママへ
【男も 子育て 】 子育ては、義務ではなく「権利」で、しないと損。
また、共働きなら、子育ても「共に」が当然。
【 海外では 】 単身赴任や専業主婦、欧米では珍しい。
Global人材とは、仕事・家族・地域を大切にする。
【 夫婦ともにWLB 】 夫婦で子育て、楽しさ倍増、辛さは半減!
ワーク・ライフ・バランスは、人生の基本!
Part-2
仕事も
バリバリ
地域や社会
に貢献
男も女も、
家庭や子育て
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
仕事もバリバリ
家庭や子育てを楽しみながら、仕事もやる。
そのためには、「仕事ばっかりの人」よりも、
短時間で高い成果を出す必要がある。
それは言い換えると、
Professionalな仕事人(=手に職がある人)になるということ。
手に職とは、スポーツ選手、作家、職人、技術者、
などだけではない。普通の会社の「営業マン」だって、「販売するプロ」という手に職がある。
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
今までの就活、これからの就活
20世紀 21世紀
概念 就職ではなく、就社 就社ではなく、就職
合否の判断
どの大学を出たか? 何をやってきたか?
就職後の待遇
どの会社に勤務か? 何が出来るか?
従来は、どの「会社」にするかで良かったが、
今後は、どの「職」にするかで判断すべき。
手に職をつける=Professional
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
プロフェッショナルになるには
多様性を備える
問題解決能力
強み(武器)を持つ
Professional
「好きなこと」は、持続力がある
「得意なこと」は、人の役に立つ
「持続力」と「役に立つこと」で、強みを持てる。
強み(武器)を持つ
「好きなこと」x「得意なこと」 = 強み(武器) = Professional = 職業
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
好き x 得意 =強み(職業)
企画 = コンサート会社
家庭科 = Cafeの店長
英語 = 洋楽の解説
X
=
=
音楽
好きなこと
音楽
得意なこと
ミュージシャン
強み(職業)
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
好き x 得意 =強み(職業)
オーガナイズ = 総合商社
料理 = 和食の海外紹介
ボランティア = 国際的NGO
X
=
=
海外
(英語)
好きなこと
英語
得意なこと
同時通訳
強み(職業)
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
好き x 得意 =強み(職業)
まとめ役 = 球場の運営
勉強 = 学校野球部顧問
物理 = 用具メーカー
X
=
=
野球
好きなこと
野球
得意なこと
プロ野球選手
強み(職業)
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
英語 = アメリカでiphoneの研究所 パソコン
化学 = 製薬会社でアロマ創薬 アロマ
思考 = 評論家、コンサルタント 読書
数学 = コック 兼 自分の店の経営 料理
几帳面 = 会社の経理部(会計) パズル
好き x 得意 =強み(職業)
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
同じ業界でも、たくさんある職業
美術館に関係する職業
調査研究、保存修復、教育、企画、広告宣伝
経理、人事、掃除、大工仕事、写真撮影、接待交渉
美術館以外で、美術に関係する職業
新聞社の展博事業部、展示会社、通訳、輸送会社
イベント会社、美術用品の製造会社、店舗
美術が好き
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
スティーブ・ジョブズ、ビル・ゲイツ、ビートルズ
といった成功者たちは皆、若い頃に寝る間も
惜しんで一つのことに打ち込み、
その総数が1万時間を越えた人だという。
1日8時間を365日続ければ、2,920時間。
約3年半で1万時間に到達する。
このような圧倒的な努力の先に成功はある。
そして、彼らはそれを「努力」とは思っていなかった。
「続けたい、極めたい」という意思だけだ。
偉人たちも、「好き」x「得意」
多様性を備える
なぜ、多様性が必要か?
① 「自分の小さな箱」にとどまらないため
② 異なる価値観の人と、仕事をするため
多様性は、Professionalになる必要条件
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
① 自分の小さな箱にとどまらない
(成績優秀だが)、「残念な」人とは
・自分の考え方にとらわれ、異なった思考
に見向きもしない。
・他人の短所を誇張し、他人を批判ばかりする。
自己を過大評価し、自己を正当化する。
このように、「自分の小さな箱」にとどまっている人
は例外なく、「仲間が少ない」、「発想が貧弱」、
「テストの点数は高いが、仕事の成績は低い」。
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
② 異なる価値観の人と仕事を
【外人と一緒、が当たり前に】 パナソニック、ユニクロ、新卒採用の8割が外人。
日本企業の海外シフトが、加速。
【働き方が、多様化】 家事、子育て、介護などをしながらの社員が増加。
モーレツ社員と、ワークライフバランス型社員。
このように、従来の「同僚は日本人」、「仕事第一」 が、当たり前でなくなってきている。
=異なる価値観を持った人との仕事が増えていく。
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
「多様な視点」 x 「多様な人材」
要は、
① 自分の箱にとどまっている「狭い視野」 ② 同じ価値観の人だけを理解する「同質化」 では、Professionalにはなれない。
Professionalになるには、
① 幅広く多面的な、思考や視野
② 異なる価値観や文化の人への理解
が必要。
⇒ 色んな体験を通じ、多様性を身に付ける
問題解決能力
問題の抽出(悪い事の発見) ↓
課題の設定(問題解決のための仮説を策定)
↓
仮説の実行
↓
結果の分析
↓
新しい問題の発見
このサイクルが、
Professionalの基本
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
問題解決能力アップには ① 批判
批判=クリティカル・シンキングとは、
・情報や意見を鵜呑みにせず、論理的に考え吟味。
・情報源の信頼性など、根拠を重視する。
・物事を一面的ではなく、複数の観点から見る。
・自分の思考に偏りがないか、チェックする。
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
「クリティカル・シンキング」を、やってみる
「今どきの若者は、自主性が無い」という意見
に対して ↓↓
・今どきとは、ここ何年間のこと?
・若者とは、何歳のこと?
・何を根拠にしているのか?
・そもそも、自主性とは?
・これは、誰に反省を促しているのか?
若者? 親? 教師? 社会? 日本?
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
問題解決能力アップには ② 問い
「問い」とは、ある事柄に対し
「なぜ(Why ?)」を繰り返す行為。
トヨタは、「Why ?」を5回繰り返す。
「●●が常識だ」というステレオタイプに対し、
あるいは、目の前の解決すべき問題に対し、
「Why ?」を繰り返していくと、
必ず、新しい発想や解決先が、見えてくる。
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
「Why ?」を、やってみる
Q なぜ、日本は多額の借金を抱えてしまったのか?
A 収入(税金)が減り、支出(社会保障)が増えたから。
Q なぜ、収入(税金)が減っているのか?
A 企業の利益が減少しているから。
Q なぜ、企業の利益は減少しているのか?
A 日本企業の国際競争力が低下しているから。
Q なぜ、日本は国際競争力が低下しているのか?
A 円高で輸出価格が高くなったのと、政治が不安定だから。
Q なぜ、政治が不安定なのに円高なのか?
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Fatherhood;
it’s the best job on the planet
実際に、問題解決してみる
リアル(直接)の場
・授業を邪魔する生徒がいる
・忙しすぎ、趣味の時間が無い
・文化祭が、年々盛り下がっている
・勉強、部活、仲間、家族、地域、etc
バーチャル(社会全体)の場
・日本の国力が低下(20年前;1位、現在;27位)
・学力格差、貧富の差
・仕事と家庭の両立が難しい日本社会
・政治、経済、行政、国際、教育、etc
未来の仕事人(Professional)へ
多様性を備えよう
問題解決能力を高めよう
強み(武器)を持とう
Professional
「好き(=持続力)」 x
「得意(=役に立つ)」で、
「幅広い視野」 x
「異質への理解」で、
「クリティカル・シンキング」 x
「Why?」で、
Now, look forward to your OTONA journey
せっかく生まれたんだから、
仕事と、家庭・子育ての両方とも、楽しもう!
そして、楽しむためにProfessionalを目指そう。
人は、何気ない人生にするか、
感動の人生にするか、選ぶ権利を与えられている。
権利を行使するかどうかは、君次第。
NPO法人 コヂカラ・ニッポン
NPO法人 ファザーリング・ジャパン 川島 高之