35
3 メメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメ 2005 メメメメメメメメメ メメメメメ () メメメメ メメメメメメメメメメメ () メメメメメ メメメメ メメメメメメメメメ () •メメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメ メメメメメメメメメメメメメメメメメメメ 、、 メメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメ•メメメメメメメメメメメ メメメメメメメメメメメ メメメメメメメメメメメメメ メメメメメメメメメ メメ 、、、・ メメメメメメメメメ メメメ メメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメ メメメメメメメメメメメメメメメメメメ メメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメ メメメメメメメメメメメメメメメメメメメメメ メメ 16 メ メメメメ メメメメメ 7、 2004 メ 10 メメメ 22 メメメメメメメメ メメメメメメメメメメ 2006.1.24

3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

  • Upload
    les

  • View
    63

  • Download
    0

Embed Size (px)

DESCRIPTION

予報研究部コロキウム 2006.1.24. 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験. 2005 年気象学会秋季大会(神戸大学) 斉藤和雄(気象研究所予報研究部) 経田正幸・山口宗彦(気象庁数値予報課). メソ現象はその時間スケールの短さから決定論的な予測には限界、実用的なリスクマネジメントのためには、予測に信頼度情報が付加されることが望ましい。 メソアンサンブル手法は、まだ確立されておらず、早急に基盤研究に取り組み、様々な手法を比較・評価して行く必要がある 本研究 週間アンサンブル予報の摂動をメソモデルに与えて以下を調査 - PowerPoint PPT Presentation

Citation preview

Page 1: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

2005年気象学会秋季大会(神戸大学)斉藤和雄(気象研究所予報研究部)経田正幸・山口宗彦(気象庁数値予報課)

•メソ現象はその時間スケールの短さから決定論的な予測には限界、実用的なリスクマネジメントのためには、予測に信頼度情報が付加されることが望ましい。

•メソアンサンブル手法は、まだ確立されておらず、早急に基盤研究に取り組み、様々な手法を比較・評価して行く必要がある

本研究 週間アンサンブル予報の摂動をメソモデルに与えて以下を調査

 ・メソモデル予報における境界条件の影響 ・短期降水予測の観点からの週間アンサンブル摂動の特徴 ・メソアンサンブル予報に向けた初期摂動の扱い 平成 16 年7月新潟・福島豪雨、 2004 年 10 月台風 22 号のケースを対象

予報研究部コロキウム 2006.1.24

Page 2: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

3.1 平成 16 年新潟・福島豪雨の全球 EPS ダウンスケール実験

(序報:春季学会ポスター発表)

実験ケース : 2004年7月 13日を対象に実験。1図に示すように新潟県(佐渡の南)から福島県にかけてライン状降水域が停滞、新潟県で大きな被害。

2004年 7 月 13日レーダーアメダス3時間雨量 左) 00 UTC, 中) 03 UTC, 右) 06 UTC

Page 3: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

2004 年 7 月 12 日 12UTC 初期値 10kmNHM 前 3 時間雨量 左) FT=12, 中) FT=15, 右) FT=18

7 月 12 日 00UTC 初期値 RSM  左) FT=24, 中) FT=27, 右) FT=30

現業メソモデル 10kmNHM (上)とRSM(下)の予報

主要な雨域は北にずれ 強雨の集中の持続は予測されず メソモデルの予報は境界値を提供したRSMの予報に類似

Page 4: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

メソモデル(MSM程度を想定 )の降水予測は親モデルの予測の影響をどの程度受けるのか?初期値の違いで予報はどの程度変わるか?

境界条件の影響は内部に伝播

気圧場(運動場):音波、重力波で伝播温度場:重力波、風速で伝播水蒸気場:風速で伝播

・メソモデルを全球アンサンブル予報にネスティングし、初期値と境界値を変えてそれらの影響を調べる・メソアンサンブルにとっての全球BVの特徴

Page 5: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

気象庁現業週間アンサンブル予報システム

2001 年 3 月~ 12UTC 初期値、 25 メンバー、 T106(1.125 度 ) 40 層 BGM 法 (12 モード、 12 時間サイクル)

摂動作成方法:①12 時間の摂動ラン②予報誤差を北半球で求め、 500hPa 高度場振幅が気候値 変動の 10 %になるように係数を決め、誤差成長を規格化 * ③上記を 00,12 UTCに行って Breeding 12 UTCに摂動の直交化 (直交化係数 0.75)④アンサンブル予報用摂動は、直交化を行わず、 500hPa 高度場振幅が気候値変動の 15 %になるように規格化 * 、 海陸での解析誤差の違いを考慮し、低波数パターンンの 0.7 ~ 1.0 の重み分布をかける

* QV については、 Breeding 、予報用摂動ともに5割増にインフレーション (熱帯域の成長率を高めるため)

(経田、 2000)

Page 6: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

メンバー M03p

コントロール

気象庁週間アンサンブル予報7月 12日 12UTCを初期値とする週間アンサンブル予報前6時間降水量

メンバーM03p降水域をやや南に予測FT=12-18 に新潟付近の降水を増大

左) FT=00-06右) FT=12-18(色分けは1,5,10 mm )

コントロールM00雨域を北にずれて予報FT=12-18 では雨を弱めている

Page 7: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

東北地方 400×250kmの領域全球EPS降水量 (mm)

FT=00-06

FT=

12-18

平均降水量(左) 極値(右)降水の集中は表現されない豪雨予測には解像度が不足

摂動を加えたメンバーは殆どが立ち上がりの降水過少

RA

コントロール

0

2

4

6

8

10

12

14

16

18

20

0 10 20 30 40 50 60 70

01p-12p01m-12m

コントロールRA

ENSmean

M03p

M10mM03mM01p,10p

M01m

コントロール

0

10

20

30

40

50

60

70

80

0 20 40 60 80 100

01p-12p01m-12m

コントロールRA

mean

M03p

M10m

M01p M03m M01m

M10p

Page 8: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

メソモデルによるダウンスケール実験

気象庁現業非静力学メソモデル( JMANHM; Saito et al., MWR in press)10km 40 層、 3600×2880km 、 H=22km物理過程、力学過程等の設定は現業モデルと同じ   KF スキーム、側面境界緩和 24 格子、   32 層 (14km) より上にレーリーダンピング

・現業版NHM初期値:メソ 4次元変分法解析 (MA)境界値: 6-12 時間前の領域モデル予報値 (RF)  更新1時間おき ・ダウンスケール実験NHM初期値:全球アンサンブル初期値 (M**) 境界値:全球アンサンブル予報値 (M**) 更新6時間おき

・インクリメンタル実験NHM初期値:メソ 4次元変分法解析 (MA)+全球 BV による摂動 (M**)境界値: 12 時間前の領域モデル予報値 (RF) 更新3時間おき

Page 9: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

メソモデル (10kmNHM)によるダウンスケール実験コントロールランではルーチン予報と同様弱い降水しか表現されなかったが、

メンバー 'M03p'では、持続するライン状雨の集中が表現された。

10kmNHM前6時間雨量。コントロールラン 左) FT=06 右) FT=18

上図と同じ。メンバー 'M03p'

拡大図 M03p FT=15-18

拡大図 M00 FT=15-18 3時間雨量

Page 10: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

週間アンサンブル予報のダウンスケール実験7月 12日 12UTCを初期値とする T106EPSモデル面ファイル (1.125

度、 40層、 6 時間おき ) を初期値・境界値に用いて 10kmNHMによる 24時間予報。東北地方降水量。

FT=00-06

FT=

12-18

平均降水量(左) 極値(右)M03p では降水の集中を表現、実測よりはまだ弱い

ほとんどのメンバーは実況 (RA)やメソ解析初期値 (MARF) より少ない

RA

コントロール

0

2

4

6

8

10

12

14

16

18

20

0 10 20 30 40 50 60 70

01p-12p01m-12mコントロールRAMARFENSmean

M03p

M03pM00

M00pM03p

MARF

M10m

M03m

M01m

M01p,10p

RA

コントロール

0

20

40

60

80

100

120

140

160

180

200

0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200

01p-12p01m-12mコントロールRA

6系列mean

M03p

M03pM00

M00pM03pMARF

M10m

M10pM03m

M01mM01p

Page 11: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

誤差の成長と境界条件の影響コントロールランに対するメンバー‘ M03p’における各予報変数の誤差 (RMSE)とエネルギー(型)ノルム

IKTMpMv

I

MpMMpMMpMK

EEEdVC

E

dVWWVVUUE

,})({2

1

})()(){(2

1

20003

20003

20003

20003

初期値における水平風の RMSEは 1m/s程度で、 24時間予報で約2倍に成長している。これに対して、温位や水蒸気、海面気圧の誤差成長は緩慢である。エネルギーノルムは4倍弱になっているが、主に運動エネルギーノルムの増大によっている。

7図 左)メンバー‘ M03p’における各予報変数の誤差 (RMSE)  U,V (m/s*Kg/m3), W (cm/s*Kg/m3), PT (K), QV(g/Kg), QC(0.01g/Kg), PSEA (hPa) 右)エネルギー型ノルム

0.0

0.5

1.0

1.5

2.0

2.5

3.0

3.5

0 3 6 9 12 15 18 21 24 27 30 33 36 39 42 45 48

U

V

W

PT

QV

QC

PSEA

0.00E+00

1.00E+00

2.00E+00

3.00E+00

4.00E+00

5.00E+00

6.00E+00

0 3 6 9 12 15 18 21 24 27 30 33 36 39 42 45 48

Energy Norm (Wind)

Energy Norm (CvT)

Energy Norm (Total)

Page 12: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

境界条件の影響 初期摂動なしで境界条件だけを 'M03p'にかえたもの:  'M00M03p'2) 初期条件のみ 'M03p'で与え、境界条件はコントロールのままのもの:  'M03pM00'

7 月 12日 12UTC初期値全球アンサンブル予報の10kmNHMによるダウンスケーリング。 FT=18の前3時間降水量。左)コントロールラン('M00') 右)’ M03p’

気圧場は比較的早く境界条件の影響を受けるが、

FT=18でも降水は初期場の摂動の影響を強く受けている。

‘M00M03p’ (境界条件のみ変更 ) 気圧場は‘ M03p’に近いが、降水パターンはコントロールランと類似

‘M03pM00‘ (境界条件変更せず )  気圧場はコントロールランに近いが、降水パターンは‘ M03p’と類似

Page 13: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

誤差成長の特徴初期摂動なしでも気圧場、水平風の誤差は比較的速やかに増大するが、上昇流や水蒸気,雲水の誤差の成長は緩慢。一方、境界条件が同じでも上昇流や雲水の誤差成長は速やか。エネルギーノルム(下図)は、約 30時間で境界の影響と初期値摂動の影響が同程度となる。

左上) ‘ M00M03p’ 右上) 'M03pM00‘気圧場は境界条件の影響をすぐに受ける‥6時間で誤差の大きさが逆転水蒸気場への境界条件の影響は緩慢に伝播‥初期値の影響が長く残る

10 図 各実験の全エネルギーノルム

0.0

0.5

1.0

1.5

2.0

2.5

3.0

3.5

0 3 6 9 12 15 18 21 24 27 30 33 36 39 42 45 48

UVWPTQVQCPSEA

0

1

2

3

4

5

6

0 3 6 9 12 15 18 21 24 27 30 33 36 39 42 45 48

TotalNorm (M03p)

Total Norm (M00M03p)

TotaNorm (M03pM00)

0.0

0.5

1.0

1.5

2.0

2.5

3.0

3.5

0 3 6 9 12 15 18 21 24 27 30 33 36 39 42 45 48

U

V

W

PT

QV

QC

PSEA

海面気圧

水蒸気 海面気圧

水蒸気

Page 14: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

全球 EPSコントロールランは、平均雨量が観測よりかなり少ない。メソ解析を初期値とした場合の方が雨量は多い。

10kmNHM前6時間雨量。メソ解析を初期値として RSM予報を境界値 左) FT=06 右) FT=18

10kmNHM前6時間雨量。全球 EPSコントロールランからのダウンスケール 左) FT=06 右) FT=18

→メソ解析を初期値として、全球 EPSの摂動をインクリメントとして与える

Page 15: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

新潟豪雨 M03p の摂動の特徴

500hPa 付近の風上層の谷を東日本南部まで深める

700hPa 付近の水蒸気本州付近をやや乾燥化する一方、日本海西部以西を湿らせる

Page 16: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

インクリメント実験7月 12日 12UTCのメソ解析を初期値として、全球 EPSによる摂動をインクリメントとして与えた場合。東北地方降水量。

FT=00-06

FT=

12-18

平均降水量(左) 極値(右)降水の集中を表現、 100mm近い極値

RA

コントロール

0

2

4

6

8

10

12

14

16

18

20

0 10 20 30 40 50 60 70

01p-12p01m-12mコントロールRAEnsmean

8系列

M03p

M04p

M10mM10p

M03m

M01mM01p

RA

コントロール

0

20

40

60

80

100

120

140

160

180

200

0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200

01p-12p01m-12m

コントロールRA

mean

M03p

M03m

M04pM12m

M10mM10p

M01p

M01m

降水量をかなり改善極端なメンバー残る

Page 17: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

新潟豪雨 M01p と M01m の摂動( 700hPa 付近の Qv )

M01p 日本付近下層を著しく乾燥化 M01m 日本付近を下層著しく湿潤化

現在の週間 EPS 初期摂動は、メソモデルには大きすぎ・5日予報の誤差が気候値誤差になるように摂動の大きさを調整・物理過程の不確定さ未考慮、初期摂動のみで予報スプレッド・熱帯のスプレッドを得るために Qv をインフレーション

→解析誤差を見積って規格化する必要

Page 18: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

メソ 4DVAR解析で使っている背景誤差:PS: 0.7 hPaU,V: 対流圏中下層で約 2 m/s、ジェット付近で約 3.5 m/sT: 対流圏中下層で約 0.8K、対流圏上部で約 1KRH: 対流圏下層で約 10 %、対流圏中層で約 15 %

‥解析誤差の大まかな見積もりとして、背景誤差の80-85 %程度を見込む

NMC法によって求めたメソモデルの Qvの鉛直誤差共分散行列

0

0.5

1

1.5

2

2.5

3

3.5

1 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 31 33 35

NMC分散NMC誤差QV 10%層平均QV 15%層平均RH*10%RH*1 %5M03pM01p採用

規格化の目安として

PS: 0.6 hPaU,V: 1.8 m/s*(Kg/m3)

: 0.7 KQv: 対流圏中層で RHの 12%,   850hPaで RHの 8%

今回:摂動 RMSが解析誤差の目安値を超える場合に層ごとに規格化

Page 19: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

インクリメント規格化7月 12日 12UTCのメソ解析を初期値として、全球 EPSによる摂動を規格化してインクリメントとして与えた場合。東北地方降水量。

FT=00-06

FT=

12-18

平均降水量(左) 極値(右)極端なメンバー減る多くのメンバーで後半の強雨を予測

極端なメンバー減る正摂動は実況の周りに分布

RA

コントロール

0

2

4

6

8

10

12

14

16

18

20

0 10 20 30 40 50 60 70

01p-12p

01m-12m

コントロールRA

ENSmean

M03pM04p

M04m

M05p

M03m M01m

M01p

M02pM05m

M02m

RA

コントロール

0

20

40

60

80

100

120

140

160

180

200

0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200

01p-12p01m-12m

コントロールRA

mean

M03p

M03m

M04p

M05m

M05p

M01p

M01m

M04mM02p

M02m

Page 20: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

インクリメント実験(規格化前)7月 12日 12UTCのメソ解析を初期値として、全球 EPSによる摂動をインクリメントとして与えた場合。東北地方降水量。

FT=00-06

FT=

12-18

平均降水量(左) 極値(右)

RA

コントロール

0

2

4

6

8

10

12

14

16

18

20

0 10 20 30 40 50 60 70

01p-12p01m-12mコントロールRAEnsmean

8系列

M03p

M04p

M10mM10p

M03m

M01mM01p

RA

コントロール

0

20

40

60

80

100

120

140

160

180

200

0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200

01p-12p01m-12m

コントロールRA

mean

M03p

M03m

M04pM12m

M10mM10p

M01p

M01m

極端なメンバー残る

Page 21: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

M03p FT=12-15 M04p FT=12-15

M08p FT=15-18 M06p FT=12-15 M12m FT=12-15

インクリメント規格化多くのメンバーで後半の強雨を予測70mm 以上の雨を予報しているメンバーが5つ60mm 以上では 8 、 40mm 以上では 19

RA

コントロール

0

20

40

60

80

100

120

140

160

180

200

0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200

01p-12p01m-12m

コントロールRA

mean

M03p

M03m

M04p

M12m

M10m

M10p M01pM01m

M08pM06p

Page 22: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

最初の 10メンバーでは

FT=00-06

FT=

12-18

平均降水量(左) 極値(右)10メンバーでもそれなりの散らばり摂動を直交化すると?

RA

コントロール

0

2

4

6

8

10

12

14

16

18

20

0 10 20 30 40 50 60 70

01p-12p

01m-12m

コントロールRA

ENSmean

M03p

M04p

M04m

M03mM01m

M01p

M02pM05p

M02m

M05m

RA

コントロール

0

20

40

60

80

100

120

140

160

180

200

0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200

01p-12p01m-12m

コントロールRA

mean

M03p

M03m

M04p

M04m

M01p M01m

M05pM02p

M02m

M05m

Page 23: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

1)メソモデルによるダウンスケールでは、高分解能化のメリットを生かしながら。全球EPSの各メンバーの特徴が引き継がれる。豪雨発生時の雨量を増やしたメンバーでは実況に良く似たライン状の降水の集中が表現された。

2)全球EPSの正摂動は降水域で殆どが初期値を乾かす側に入っていた。負摂動では、初期場を過剰に湿らせて、初期場の大気を非現実的に不安定にしてしまうメンバーが見られた。

5)気圧場は比較的早く境界条件の影響を受けるが、降水予報の違いは1日予報までは小さかった。境界条件の影響が降水予報に及ぶ時間については、事例や領域の大きさにより異なることが予想される。→台風のケースでは?

3)摂動をインクリメントとしてメソ解析に加えた場合では、より多くのメンバーで豪雨期の降水集中が表現された。

4)摂動を解析誤差程度に規格化することにより極端なメンバーをなくすことが出来る。多くのメンバーで豪雨期の降水集中が表現された。

新潟・福島豪雨のケース、とりあえずのまとめ

Page 24: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

推測:

メソモデル(MSM程度を想定 )の降水予測は親モデルの予測の影響を強く受ける

‥新潟福島豪雨のケースでは  ×降水は初期場の水蒸気分布が重要!ただし気圧場は境界条件の影響を強く受ける

推測2

台風進路予報は親モデルの予測の影響を強く受けるこれによって、台風のケースではメソモデルの降水予測は親モデルの予測の影響を強く受ける

Page 25: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

3.2 2004 年台風 22 号のケース

2004 年 10 月 8 日 12UTC 初期値。日本の南海上にあった台風が関東に上陸。全球EPSの 24 時間予報は四国から房総沖までばらつき、コントロールランでは中部地方に台風を予想

台風 0422 号のアンサンブル予報

M07p

M07m

コントロール

Page 26: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

全球 EPS の予報、 FT=24

コントロール M07p M07m

M07p

Page 27: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

NHM の予報、 FT=24

M07p M07mコントロール(M00)

メソモデルの台風進路予報・降水予報は、全球 EPS 予報の傾向をよく反映

新潟・福島豪雨のケースでは気圧場は境界条件の影響を強く受けた

→境界条件を変えると台風進路はどの程度変わるか ?

Page 28: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

NHM の予報、境界条件の影響

M07pM00 M07mM00コントロール(M00)

M00M07p M00M07m

上段:境界条件を M00 に下段:境界条件だけを変化

台風進路予報に対する境界条件の影響は思いの他小さい

→進路は初期値摂動の影響が大

何が進路を決めている?

Page 29: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

M07p の摂動の特徴

台風付近の指向流に北西向きの偏差 台風北東側の下層大気を乾燥化

Page 30: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

M07m の摂動の特徴

台風付近の指向流に南東向きの偏差 台風北東側の下層大気を湿潤化

Page 31: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

推測2

台風進路予報は親モデルの予測の影響を強く受けるこれによって、台風のケースではメソモデルの降水予測は親モデルの予測の影響を強く受ける

‥台風 0422号のケースでは  ×

‥では何が進路を決めているのか ?

推測3

台風進路予報は熱の出方で決まり、水蒸気の初期場の違いの影響を強く受ける

Page 32: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

NHM の予報、初期条件の影響

M07p_uvptM00 M07m_uvptM00コントロール(M00)

M07p_uvM00 M07m_uvM00

上段:比湿の摂動ゼロ雨域はコントロールに近づく M07p の台風進路は余り違わない

下段:比湿・温位の摂動ゼロ、 M07m では台風位置がかなり変わっている

Page 33: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

NHM の予報、初期条件の影響

M07p_qvptM00 M07m_qvptM00コントロール(M00)

上段:比湿・温位の摂動のみ

降水予報は変わる。M07p では台風位置はそれほど変わっていない。 M07p では風速場・地表気圧の摂動がなくても、台風進路は変わる。

降水域が西に台風位置は少し西に

降水域が東に台風位置は東に

Page 34: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

1)台風 22 号のケースでは、台風進路への境界条件の影響は、1日予報では大きくなかった * 。ただし局地的な雨量については進路の僅かな違いが結果を大きく変える場合がある。

2)初期値摂動のうち、進路予報に与える影響は運動場の影響の方が水蒸気摂動や温位摂動よりも大きかった。転向後の動きの早い台風だったことがあるかも知れない。ただし水蒸気と温位摂動のみでも降水予報は変わり、進路予報はその影響を受ける。

*解析予報サイクルを通じた親モデルの重要性は別

台風 22号のケース、とりあえずのまとめ

Page 35: 3 .メソモデルによる全球アンサンブル予報のダウンスケール実験

・境界条件の影響内部伝播の位相速度を調べる・境界条件影響が及ぶ時間と領域の大きさの関係

・トータルノルムの再定義による摂動規格化方法の見直し・摂動直交化と直交化手法の検討→・ NHMによる BGMのテスト

・アンサンブル平均、スプレッドの評価・同化システムによる解析誤差の場所依存性・ 4DVAR同化システムの LT,ADJによる SV(大関・國井)との比較

・ SV法による全球 EPS(台風)のダウンスケーリング (THORPEX)・ 2008年北京オリンピック FDP/RDPへの適用

3.3 今後