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1 平成 28 年度 経済産業省委託調査報告 平成 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動向等に関する調査) 調査報告書 平成29年2月 株式会社 矢野経済研究所

28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

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1

平成 28 年度 経済産業省委託調査報告

平成 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動向等に関する調査)

調査報告書

平成29年2月

株式会社 矢野経済研究所

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平成28年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動向等に関する調査) 調査報告書 目次

1.件名 2.事業目的 3.事業内容及び事業実施方法 4.事業期間

Ⅰ.国内市場動向の把握 ................................................................................................................................................................... 7

1.真珠生産の状況

(1)真珠浜揚げ量と生産額及び kg 単価の長期的推移 (2)核母貝の輸入 (3)全国共販実績と水産庁統計の差 (4)地域別浜揚げ量と生産額及び kg・貫単価の推移 (5)真珠母貝の販売量と生産額 (6)淡水真珠の生産量と生産額 (7)アコヤ真珠種別生産数量(大玉、中玉、小玉、厘玉、半円真珠) (8)地域別事業者数(製造、卸、小売等) (9)製品種別出荷金額 (10)1事業者当たり売上高 (11)真珠養殖業の経営状態

2.日本の真珠輸出入の状況 (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く) (2)国別輸出入数量・金額 (3)日本から世界への輸出

3.国内流通の状況(輸出入品の国内流通ルート)、規制等 4.アコヤ真珠の未加工珠と加工珠の輸出入 5.国内産地におけるインバウンド需要の状況 6.真珠宝飾品産業の参考となり得る伝統的工芸品の海外展開の成功事例

(1)金子眼鏡株式会社 (2)株式会社能作

Ⅱ.海外市場動向の把握 ................................................................................................................................................................... 52

1.生産の状況 (1)世界における主要生産地域の生産数量と動向 (2)国別の生産量と今後の生産見通し

① 世界シェア ② 世界の中の日本のシェア ③ アコヤ真珠のシェア変化 ④ 主要生産国の動向

1.オーストラリア 2.タヒチ 3.インドネシア 4.フィリピン 5.ミャンマー 6.中国 7.ベトナム

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8.その他 (3)国別の需要量と今後の需要予測

① 将来推計 ② 現状の趨勢での10年後の予測方法

(4)各国(産地)における真珠産業育成政策 ① 主要国別の流通ルート ② 各国の真珠に関する規制等

ア.オーストラリアの規制事例 イ.タヒチの規制事例

③ 国別の開拓ツール(当該国における展示会、商談会等) ア.世界の主要展示会スケジュール イ.主な各国の入札会

(5)将来的な市場 ① 世界の GDP 増加 ② 世界の人口増加 ③ 世界の富裕層及び中間層の増加 ④ 中国以外の市場開拓余地と有望国(シンガポール、ドバイ、ロシア他)

Ⅲ.輸出入手続き等の実務の把握 ....................................................................................................................................... 79 1.主要な貴重品物流会社 2.関税率(日本又は他国から香港又は中国本土等) 3.主要需要国における自由貿易区の活用等の新しい動き 4.輸入国におけるその他税制(消費税、奢侈税、増値税等)

Ⅳ.日本の真珠宝飾品業界の海外展開における課題の把握 ........................................................ 81

1.業界の課題と改善策 2.中国国内での販売拡大、中国以外の市場開拓(インド、ASEAN、中東など) 3.国内販売拡大のための方策(訪日外国人への売り込み含む)競争力強化、他国製品との差別化

(ブランド化含む) 4.課題に取り組むための連携強化(業界内、官民、他国の機関等)

参考 経産省、水産庁、他の支援諸施策・補助金等

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1.件名

平成28年度製造基盤技術実態等調査事業(真珠宝飾品に係る市場動向等に関する調査) 2.事業目的

世界で流通する真珠の約7割は神戸において加工され、世界に輸出されており、神戸は一大輸出拠点

となっていると言われている。しかしながら、近年では、日本国内の消費低迷、中国本土への輸出にあ

たっての関税障壁等も背景に取引の拠点が香港へ移行しつつあり、我が国の真珠産業の国際競争力の強

化が重要な課題となっている。 このような状況の中、平成 28 年 6 月に公布・施行された「真珠の振興に関する法律」において、真

珠産業の振興を目的として、国及び地方公共団体は、真珠の加工及び流通の高度化、真珠の輸出の促進

等の必要な措置を講ずるよう努めることとされている。真珠宝飾品に対する国内需要が低迷する中、我

が国の有力な地域資源である真珠をブランド化して付加価値を高め、国際競争力を強化し、国内外での

販路開拓を進めることが重要である。一方で、最大の真珠マーケットである中国本土への真珠加工品の

輸出に関して、真珠加工業者らは中国の関税障壁等を指摘し、輸出時の困難さを抱えている。 そこで本事業では、中小零細企業が大多数を占める真珠加工業者による真珠加工品の輸出をサポート

するため、真珠宝飾品に係る国内及び海外の市場動向を調査するとともに、海外展開において課題とさ

れる輸出実務に関する対応策の収集等について調査を行うことを目的とする。

3.事業内容及び事業実施方法

(1)真珠宝飾品等の市場等の実態調査 真珠宝飾品等に関して、日本、最大の市場である中国及び香港における市場動向等について、以下の

事項を調査すること。

① 国内市場動向の把握 (ア)国内市場の状況 (イ)国内流通の状況、規制等 ② 海外市場動向の把握 (ア)生産の状況 (イ)流通の状況 (ウ)将来的な市場 ③ 輸出入手続き等の実務の把握 (ア)貿易手続関係、国際展示会における保税手続等 (イ)関税率 (ウ)輸入国におけるその他税制 ④ 日本の真珠宝飾品業界の海外展開における課題の把握 (ア)制度上の問題点の洗い出しと改善策 (イ)中国国内での販売拡大、中国以外の市場開拓 (ウ)競争力強化、他国製品との差別化 (エ)国内販売拡大のための方策 (オ)上記の課題に取り組むための連携強化

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(2)調査方法 上記(1)の調査は、文献、公開情報及び事業者等関係者へのヒアリング等(20団体・事業者程度

を想定)を実施。加えて、ヒアリングについては伝統的工芸品産業等の海外展開に関して真珠宝飾品産

業の参考となる海外展開事例に関する項目を盛り込むこと。 なお、ヒアリング調査先については真珠養殖生産、加工等の事業者及びその団体(生産業者、加工業

者、流通業者、輸出入の事業者、組合等の団体)など関連業界分野が網羅できるように留意し、事前に

経済産業省と相談すること。 また、国内真珠産地におけるインバウンド需要の取込みを目的として、真珠産地におけるインバウン

ド需要の成功事例などの実態等についても調査・とりまとめを行うこと。 (3)資料作成(パンフレット等) 上記(1)の調査を通じて、文献、公開情報及び該当する事業者等関係者へのヒアリング結果を分析

し、真珠加工業者等が販路開拓及び海外展開のために有効と考えられる振興策や市場規模の拡大に繋げ

ていくための対応策等に関するパンフレットを作成すること。 当該パンフレットの作成にあたっては、真珠加工品を中国等へ輸出しようとする事業者向けに、平易

かつ視覚的にも理解しやすいものとし、事業者が成果物を活用し、実際の輸出へ繋がるような資料を作

成すること。

4.事業期間

平成29年2月28日まで。

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Ⅰ.国内市場動向の把握

下図は、素材別のジュエリーの小売市場規模の推移である。

2002 年の 1 兆 2,961 億円と比較した 2015 年の全体市場規模は、9,691 億円と 75%に落ち込んでいる

のに対して、真珠ジュエリーは 66%とダイヤモンドジュエリーや地金ジュエリーと比較して落ち込みが

大きい。

この要因としてダイヤモンドジュエリーや地金ジュエリーは国際的な販促機関が日本国内において

プロモーション活動を行っているのに対し、真珠ジュエリーの販促が少ないことが挙げられる。

日本の宝飾小売店は、4,747 社、15,666 店(2015 年、矢野経済研究所発刊、宝石貴金属市場年鑑より)

となっているが、その殆どの店舗で真珠ジュエリーを扱っている。真珠ジュエリーはダイヤモンドジュ

エリーや色石ジュエリーと比較してデザインバリエーションも少なく、冠婚葬祭用として既に保有して

いる消費者が多い。そのため小売店は更なる購入を勧めにくい商材である。しかし今後ダイヤモンドジ

ュエリーなどと同様に販売促進が実施されれば、市場拡大の可能性は十分にある。事実昨今では皆が保

有していることを活かして、真珠のクリーニングを呼びかけて集客するなどの工夫がなされたり、まだ

保有の少ない南洋真珠の提案が行われていたりして真珠ジュエリーの拡販をする小売店が出てきてい

る。

素材別ジュエリー小売市場の推移 (億円)

年真珠

ジュエリー

ダイヤモンド

ジュエリー

色石

ジュエリー

地金

ジュエリー

ジュエリー小売

市場合計

2002(平成14)

2,145 5,793 3,137 1,940 12,961

2003(平成15)

1,889 5,824 3,007 1,814 12,534

2004(平成16)

1,820 5,956 2,929 1,716 12,421

2005(平成17)

1,838 6,221 2,947 1,672 12,678

2006(平成18)

1,896 6,323 2,889 1,620 12,728

2007(平成19)

1,858 5,921 2,663 1,547 11,989

2008(平成20)

1,709 4,976 2,304 1,550 10,538

2009(平成21)

1,531 4,422 1,988 1,342 9,238

2010(平成22)

1,520 4,356 1,901 1,327 9,104

2011(平成23)

1,491 4,318 1,804 1,332 8,945

2012(平成24)

1,478 4,411 1,810 1,411 9,110

2013(平成25)

1,482 4,651 1,954 1,530 9,617

2014(平成26)

1,376 4,776 1,962 1,612 9,726

2015(平成27)

1,423 4,763 1,920 1,585 9,691

矢野経済研究所「宝石貴金属年鑑」

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2015 年は、真珠ジュエリーが唯一金額を伸ばし、ダイヤモンドジュエリーが横這い、色石ジュエリー

と地金ジュエリーが落ち込んだ。真珠ジュエリーは国内催事や店頭販売が好調で、インバウンドの中国

人観光客も「日本に来て真珠を購入したい」というニーズから高額品を購入して市場拡大に寄与した。

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

2002

(平成14)

2003

(平成15)

2004

(平成16)

2005

(平成17)

2006

(平成18)

2007

(平成19)

2008

(平成20)

2009

(平成21)

2010

(平成22)

2011

(平成23)

2012

(平成24)

2013

(平成25)

2014

(平成26)

2015

(平成27)

(億円)

素材別ジュエリー小売市場の推移(矢野経済研究所推定) 真珠

ジュエリー

ダイヤモンド

ジュエリー

色石

ジュエリー

地金

ジュエリー

(年)

ダイヤモンド

ジュエリー

47.8%

色石ジュエ

リー

20.9%

真珠ジュエ

リー

16.7%

地金ジュエ

リー

14.6%

2010年 素材別小売市場規模

ダイヤモンド

ジュエリー

49.1%

色石ジュエ

リー

19.8%

真珠ジュエ

リー

14.7%

地金ジュエ

リー

16.4%

2015年 素材別小売市場規模

2015年小売市場規模

9,691億円

2010年

小売市場規模

9,104

億円

(単位:億円)

構成比 構成比 構成比 構成比 構成比 構成比

ダイヤモンドジュエリー 4,356 47.85% 4,318 48.27% 4,411 48.42% 4,651 48.36% 4,776 49.11% 4,763 49.15%

色石ジュエリー 1,901 20.88% 1,804 20.17% 1,810 19.87% 1,954 20.32% 1,962 20.17% 1,920 19.81%

真珠ジュエリー 1,520 16.70% 1,491 16.67% 1,478 16.22% 1,482 15.41% 1,376 14.15% 1,423 14.68%

地金ジュエリー 1,327 14.58% 1,332 14.89% 1,411 15.49% 1,530 15.91% 1,612 16.57% 1,585 16.36%

計 9,104 100.00% 8,945 100.00% 9,110 100.00% 9,617 100.00% 9,726 100.00% 9,691 100.00%

矢野経済研究所「宝石貴金属年鑑」

2014(平成26) 2015(平成27)2010(平成22) 2011(平成23) 2012(平成24) 2013(平成25)

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下図はジュエリーのチャネル別の小売市場シェアの変化である。近年宝飾専門店のシェアが縮小し、

百貨店や宝飾チェーン店、通販のシェアが伸びている。

日本全国には宝飾専門店が数多く存在するが、これらの専門店は零細企業も多く、そのシェアを百貨

店やショッピングセンターにテナント出店する全国チェーン店が奪っているという図式である。

矢野経済研究所「宝石貴金属市場年鑑」

*チェーン店=10 店舗以上又は年商 10 億円以上の店を想定。厳密にはそれ以外も含まれる。 *単独店=チェーン店以外の店。時計・宝石・、眼鏡店を想定。 *百貨店はテナント売上を一部含むが海外ブランド等は専門店売上としている *量販店にはディスカウントストア、ホームセンター、スーパーなど *呉服は宝石チェーンとして展開しているものを除く呉服店での売上。但し一部サロン・ショールーム店舗は含む

訪販2.1%

呉服4.1%

百貨店18.5%

宝飾チェーン

40.4%

専門店17.2%

量販店6.1%

アパレル

2.7%

通販7.2%

その他1.8%

2015年宝飾小売チャネル内訳1995年宝飾小売チャネル内訳

百貨店14.1%

宝飾チェーン

33.5%専門店32.4%

量販店6.1%

呉服6.5%

アパレル

2.4%

通販2.3%

訪販1.6%

その他1.2%

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1.真珠生産の状況

日本の真珠養殖は 1893 年(明治 26 年)の御木本幸吉の半円真珠養殖から始まり、1916 年(大正5年)

から真円真珠の商業生産が本格化した。ヨーロッパでの養殖真珠排斥運動を乗り越え、市場に受け入れ

られた日本の養殖真珠生産は 1938 年(昭和 13 年)には戦前のピークを迎えていた。しかし 1940 年(昭

和 15 年)に奢侈品製造販売禁止令が交付され、真珠の生産は中止となった。

終戦後の 1948 年(昭和 23 年)には真珠の国内販売や輸出が一部解禁され、真珠輸出は外貨獲得高で

はトップクラスの品目となった。1954 年には真珠生産の 95%が輸出に回されていた。三重県には真珠

養殖業者の 9 割以上が集まっていたが、1956 年に三重県で赤潮による貝の大量斃死が発生して 1957 年

に規制に乗り出すと、養殖業者は四国や九州など西日本一円に広がっていった。

1967 年(昭和 42 年)には 125 トンとピークを迎えたが、海外市場は生産量拡大に伴う価格暴落を警

戒して買い控えが始まり、販売額は下降線を辿り出し1968年にはkg単価が182,107円と前年比で26.2%

もダウンした。それを見て海外筋はさらに買い控えを行い、以降「昭和 40年代不況」といわれる低迷

状態が続き、真珠養殖業者の倒産・転廃業・縮小が相次いだ。

水産庁と養殖業者は生産調整や不況カルテルによる価格維持、在庫の国家買取・保管などの手を打ち、

品薄感が広がった海外バイヤーによる需要増で 1973 年(昭和 48 年)には輸出が増加に転じた。また 1970

年以降は国内需要が伸び始め、1980 年代に入ると生産も回復し、kg単価も上昇した。

バブル経済前後は生産量も上向き、生産額も高水準を維持していたが、1996 年(平成 8年)に真珠貝

の感染症である赤変病が発生しアコヤ貝が大量死する減少が始まった。1999 年には全国のアコヤガイの

斃死率は 75%になったとされ、生産量は 25トンに落ち込んだ。

この結果多くの養殖業者の撤退が続き、2000 年以降の生産量は抑制されると同時に、海外市場で南洋

真珠や淡水真珠との競合もあり、緩やかに 20 トン台を割り込む状況で推移してきている。

生産額は 2009(平成 21 年)に 1960 年以来 49 年ぶりに 80 億円台と底を打ったが、2013 年以降は海

外販売の好調を受けて回復しつつある。

2008 年(平成 20 年)の浜上げ価格は前年度対比で 40%下落した影響で、養殖業者の生産意欲が大き

くそがれ、休業または廃業する業者が増えた。これを受けて平成 21年の生産量に大きく影響し、各生

産地で軒並み生産数量がダウンした。そこにリーマンショックによる消費不振が追い討ちをかけ、2009

年(平成 21 年)は浜揚げ数量・金額共に大幅ダウンした。2010 年は天候不順により減産気味となり、

2011 年には東日本大震災の津波で三重県の養殖場が損害を受けて減産傾向が続いたが、価格は強含みと

なった。

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

30,000

35,000

2003年

(平

成15年

2004年

(平

成16年

2005年

(平

成17年

2006年

(平

成18年

2007年

(平

成19年

2008年

(平

成20年

2009年

(平

成21年

2010年

(平

成22年

2011年

(平

成23年

2012年

(平

成24年

2013年

(平

成25年

2014年

(平

成26年

(100万円)(kg)最近の真珠生産量と生産額

農林水産省「漁業養殖業生産統計」「漁業生産額調査」

生産量

生産額

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(1)真珠浜揚げ量と生産額及び kg 単価の長期的推移

養殖真珠の生産量と生産額推移水産庁「漁業・養殖業生産統計年報」「養殖魚種別収獲量累年統計」

0

20

40

60

80

100

120

140

1952(

昭和

27)

1957(

昭和

32)

1959(

昭和

34)

1961(

昭和

36)

1963(

昭和

38)

1965(

昭和

40)

1967(

昭和

42)

1969(

昭和

44)

1971(

昭和

46)

1973(

昭和

48)

1975(

昭和

50)

1977(

昭和

52)

1979(

昭和

54)

1981(

昭和

56)

1983(

昭和

58)

1985(

昭和

60)

1987(

昭和

62)

1989(平

成元

)

1991

(平

成3)

1993

(平

成5)

1995

(平

成7)

1997

(平

成9)

1999(

平成

11)

2001(

平成

13)

2003(

平成

15)

2005(

平成

17)

2007(

平成

19)

2009(

平成

21)

2011(

平成

23)

2013(

平成

25)

(トン)

0

10000

20000

30000

40000

50000

60000

70000

80000

90000

100000

(100万円)

浜揚げ量

生産額

*生産額は昭和35年から記載

(年)

0

200,000

400,000

600,000

800,000

1,000,000

1,200,000

1,400,000

(円/kg) 養殖真珠Kg単価の推移水産庁「漁業・養殖業生産統計年報」「養殖魚種別収獲量累年統計」

(年)

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養殖真珠の生産量と生産額

年 生産額 kg単価 貫単価

t 貫 100万円 円/kg 円/貫

1952(昭和27) 10 2,6671956(昭和31) 27 7,2001957(昭和32) 26 6,9331958(昭和33) 41 10,9331959(昭和34) 48 12,8001960(昭和35) 49 13,067 8,717 177,898 667,1171961(昭和36) 81 21,600 17,669 218,136 818,0091562(昭和37) 69 18,400 16,877 244,594 917,2281963(昭和38) 83 22,133 21,638 260,699 977,6201964(昭和39) 86 22,933 21,954 255,279 957,2971965(昭和40) 99 26,400 26,553 268,212 1,005,7951966(昭和41) 118 31,467 36,782 311,712 1,168,9191967(昭和42) 125 33,333 30,821 246,568 924,6301968(昭和43) 112 29,867 20,396 182,107 682,9021969(昭和44) 97 25,867 22,600 232,990 873,7111970(昭和45) 85 22,667 20,105 236,529 886,9851971(昭和46) 49 13,067 10,823 220,878 828,2911972(昭和47) 42 11,200 13,893 330,786 1,240,4461973(昭和48) 34 9,067 16,297 479,324 1,797,4631974(昭和49) 30 8,000 14,473 482,433 1,809,1251975(昭和50) 30 8,000 18,510 617,000 2,313,7501976(昭和51) 34 9,067 22,158 651,706 2,443,8971977(昭和52) 39 10,400 25,456 652,718 2,447,6921978(昭和53) 37 9,867 22,128 598,054 2,242,7031979(昭和54) 40 10,667 32,176 804,400 3,016,5001980(昭和55) 42 11,200 46,062 1,096,714 4,112,6791981(昭和56) 46 12,267 48,925 1,063,587 3,988,4511982(昭和57) 52 13,867 47,817 919,558 3,448,3411983(昭和58) 58 15,467 59,825 1,031,466 3,867,9961984(昭和59) 64 17,067 65,682 1,026,281 3,848,5551985(昭和60) 62 16,533 57,833 932,790 3,497,9641986(昭和61) 67 17,867 53,571 799,567 2,998,3771987(昭和62) 66 17,600 51,413 778,985 2,921,1931988(昭和63) 70 18,667 61,163 873,757 3,276,5891989(平成元) 69 18,400 62,187 901,261 3,379,7281990(平成2) 70 18,667 88,519 1,264,557 4,742,0891991(平成3) 68 18,133 84,919 1,248,809 4,683,0331992(平成4) 69 18,400 77,906 1,129,072 4,234,0221993(平成5) 73 19,467 80,355 1,100,753 4,127,8251994(平成6) 65 17,333 78,043 1,200,662 4,502,4811995(平成7) 63 16,800 68,603 1,088,937 4,083,5121996(平成8) 57 15,200 54,858 962,421 3,609,0791997(平成9) 48 12,800 57,787 1,203,896 4,514,6091998(平成10) 29 7,733 35,289 1,216,862 4,563,2331999(平成11) 25 6,667 27,884 1,115,360 4,182,6002000(平成12) 30 8,000 29,220 974,000 3,652,5002001(平成13) 35 9,333 26,063 744,657 2,792,4642002(平成14) 32 8,533 23,081 721,281 2,704,8052003(平成15) 32 8,533 22,361 698,781 2,620,4302004(平成16) 29 7,733 18,597 641,276 2,404,7842005(平成17) 29 7,733 19,247 663,690 2,488,8362006(平成18) 27 7,200 18,158 672,519 2,521,9442007(平成19) 27 7,200 17,988 666,222 2,498,3332008(平成20) 24 6,400 13,280 553,333 2,075,0002009(平成21) 22 5,867 8,449 384,045 1,440,1702010(平成22) 21 5,600 9,700 461,905 1,732,1432011(平成23) 20 5,333 9,428 471,400 1,767,7502012(平成24) 20 5,333 9,903 495,150 1,856,813

2013(平成25) 20 5,333 11,207 560,350 2,101,313

2014(平成26) 20 5,333 13,554 677,700 2,541,375

水産庁「漁業・養殖業生産統計年報」「養殖魚種別収獲量累年統計」

浜揚量

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13

(2)核母貝の輸入 真珠の核には主にアメリカ・ミシシッピ川産のドブ貝が使われてきたが、真珠の生産量減少と共に輸

入も減少している。またドブ貝そのものも生息数の減少や環境保護の影響で採取が制限されている。

日本国内の製核業者は主に大阪府松原市、兵庫県洲本市、長崎県佐世保市などにあり、最盛期は全国

に 30~40 社ほどあったと思われるが、現在は半減。ドブ貝の輸入も行わず、在庫を消化しているか、

中国の製核業者から輸入している業者も多い。中国からの輸入核利用は真珠の流通量の5~6 割といわ

れる。

核の生産数は、アコヤ貝の斃死や不良品を含めて真珠の生産量の約 1.5~2 倍程度とされている。

アメリカからの核母貝輸入の推移年 数量(t) 金額(100万円) 単価(円/kg) 数量(貫) 単価(円/貫)

1990(平成2) 10,796 7,821 724 2,878,933 2,716.61991(平成3) 8,724 7,618 873 2,326,400 3,274.61992(平成4) 5,447 3,725 684 1,452,533 2,564.51993(平成5) 6,044 3,422 566 1,611,733 2,123.21994(平成6) 4,956 2,975 600 1,321,600 2,251.11995(平成7) 6,440 4,450 691 1,717,333 2,591.21996(平成8) 4,214 3,866 917 1,123,733 3,440.31997(平成9) 1,830 1,458 797 488,000 2,987.71998(平成10) 890 581 653 237,333 2,448.01999(平成11) 1,335 678 508 356,000 1,904.52000(平成12) 1,491 692 464 397,600 1,740.42001(平成13) 1,387 635 457 369,867 1,716.82002(平成14) 904 294 326 241,067 1,219.62003(平成15) 947 332 350 252,533 1,314.72004(平成16) 610 221 363 162,667 1,358.62005(平成17) 542 214 395 144,533 1,480.62006(平成18) 782 358 458 208,533 1,716.82007(平成19) 795 450 566 212,000 2,122.62008(平成20) 476 243 511 126,933 1,914.42009(平成21) 252 83 328 67,200 1,235.12010(平成22) 321 97 302 85,600 1,133.22011(平成23) 336 95 283 89,600 1,060.32012(平成24) 176 53 299 46,933 1,129.32013(平成25) 230 51 223 61,333 831.5

財務省貿易統計

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

9,000

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

1990(平

成2)

1991(平

成3)

1992(平

成4)

1993(平

成5)

1994(平

成6)

1995(平

成7)

1996(平

成8

1997(平

成9)

1998(平

成10

1999(平

成11

2000(平

成12

2001(平

成13

2002(平

成14

2003(平

成15

2004(平

成16

2005(平

成17

2006(平

成18

2007(平

成19

2008(平

成20

2009(平

成21

2010(平

成22

2011(平

成23

2012(平

成24

2013(平

成25

(100万円)(t)

アメリカからの核母貝輸入の推移財務省貿易統計

数量(t)

金額(100万円)

(年)

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14

(3)全国共販実績と水産庁統計の差 真珠養殖業者の販売形態は、漁協・組合単位で行われる仕入れ会である共販での入札方式によるもの

と、卸業者と個別に行われる「示談」の2通りある。示談でも組合を通すものと直接取引するものがあ

る。水産庁の数字はこの全てを合計したもので、水産庁統計と共販実績の差は、大半が組合を通さない

示談分と見ることができる。 共販での入札と示談との差は徐々に縮まってきており、入札及び組合を通す比重が高まってきている

ものと思われる。

全国共販実績数量・金額と水産庁浜上げ量・生産額の差の推移kg、貫、億円

2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年

共販実績数量(kg) 19,673 20,011 19,135 17,650 17,091 15,234 17,448 15,895 14,686 16,669 15,407 14,955

浜揚げ量(kg) 31,557 29,210 28,846 27,355 27,225 23,813 22,016 21,287 19,502 19,709 20,385 19,506

共販実績金額 115 127 123 117 108 55 74 73 72 84 96 115

生産額(浜揚げ) 223 186 192 182 180 133 84 97 94 99 112 136

共販実績数量(貫) 5,246 5,336 5,103 4,707 4,558 4,062 4,653 4,239 3,916 4,445 4,109 3,988全国真珠養殖漁業協同組合連合会/水産庁「漁業養殖業生産統計」

0

50

100

150

200

250

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

30,000

35,000

2003

(平

成15)

2004

(平

成16)

2005

(平

成17)

2006

(平

成18)

2007

(平

成19)

2008

(平

成20)

2009

(平

成21)

2010

(平

成22)

2011

(平成

23)

2012

(平

成24)

2013

(平

成25)

2014

(平

成26)

(億円)(kg) 全国共販実績と浜揚げ量・生産額の推移全国真珠養殖漁業協同組合連合会/水産庁「漁業養殖生産統計

共販実績数量

浜揚げ量(kg)

共販実績金額

生産額(億円)

(年)

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15

(4)地域別浜揚げ量と生産額及び kg・貫単価の推移

(注)統計調査結果について、調査対象数が2以下の場合には調査結果の秘密保護の観点から、当該結果を「x」表示とする

秘匿措置を施している。なお、全体(計)からの差引きにより当該結果が確定できる場合には、本来秘匿措置を施す必要の

ない箇 所についても 「x 」表示としてい る。「-」表示 は統計上有意で ない数字 。以下の表も同じ。

(kg表示)都道府県別真珠養殖浜揚げ量と真珠生産額

単位:kg 100万円

2003年(平成15年)

2004年(平成16年)

2005年(平成17年)

2006年(平成18年)

2007年(平成19年)

2008年(平成20年)

2009年(平成21年)

2010年(平成22年)

2011年(平成23年)

2012年(平成24年)

2013年(平成25年)

2014年(平成26年)

浜揚げ量 31,557 29,210 28,846 27,355 27,225 23,813 22,016 21,287 19,502 19,709 20,385 19,506

生産額 22,361 18,597 19,247 18,158 17,988 13,280 8,449 9,700 9,428 9,903 11,207 13,554

kg単価 0.71 0.64 0.67 0.66 0.66 0.56 0.38 0.46 0.48 0.50 0.55 0.69

浜揚げ量 77 100 63 73 91 19 73 70 42 36 39 x

生産額 52 106 54 43 46 6 19 20 16 12 13 x

kg単価 0.68 1.06 0.86 0.59 0.51 0.32 0.26 0.29 0.38 0.33 0.33 -

浜揚げ量 8,248 7,591 7,455 6,790 5,596 5,079 4,693 5,149 4,341 3,899 3,919 3,735

生産額 6,778 5,274 5,478 4,980 4,058 3,305 1,934 2,098 2,171 2,002 2,013 2,466

kg単価 1 1 1 1 1 1 0 0 1 1 1 1

浜揚げ量 5 5 x x x x x x x x x x

生産額 4 3 x x x x x x x x x x

kg単価 0.80 0.60 - - - - - - - - - -

浜揚げ量 8,497 7,849 9,128 8,456 9,489 7,667 7,981 8,163 7,293 7,350 8,025 7,451

生産額 4,890 4,865 5,938 5,594 6,626 5,714 3,222 4,261 3,759 3,914 4,565 5,142

kg単価 0.58 0.62 0.65 0.66 0.70 0.75 0.40 0.52 0.52 0.53 0.57 0.69

浜揚げ量 22 4 24 x x x x x x x x x

生産額 x x 17 x x x x x x x x x

kg単価 x - 1 - - - - - - - - -

浜揚げ量 x 673 670 769 672 518 458 311 287 284 220 264

生産額 x 295 264 303 251 118 66 72 73 56 64 101

kg単価 x 0.44 0.39 0.39 0.37 0.23 0.14 0.23 0.25 0.20 0.29 0.38

浜揚げ量 10,373 10,154 8,911 8,709 8,955 8,547 7,130 6,436 6,387 6,904 7,088 6,867

生産額 8,093 6,171 5,838 5,444 5,556 3,170 2,509 2,699 2,819 3,284 3,908 5,008

kg単価 0.78 0.61 0.66 0.63 0.62 0.37 0.35 0.42 0.44 0.48 0.55 0.73

浜揚げ量 2,025 1,592 1,415 1,250 1,074 1,061 793 481 498 591 490 517

生産額 954 726 699 690 405 320 238 171 192 238 237 318

kg単価 0.47 0.46 0.49 0.55 0.38 0.30 0.30 0.36 0.39 0.40 0.48 0.62

浜揚げ量 471 402 380 457 343 x 246 316 x x x x

生産額 412 304 276 304 238 x 126 146 x x x x

kg単価 0.87 0.76 0.73 0.67 0.69 - 0.51 0.46 - - - -

浜揚げ量 894 x x x x x x 267 239 224 179 222

生産額 501 x x x x x x 108 126 108 93 138

kg単価 0.56 - - - - - - 0.40 0.53 0.48 0.52 0.62

浜揚げ量 x x x x x x - - - - - -

生産額 x x x x x x - - - - - -

kg単価 - - - - - - - - - - - -

浜揚げ量 x x x x x x x - - - - -

生産額 x x x x x x x - - - - x

kg単価 - - - - - - - - - - - -

浜揚げ量 - x x x x x x x - - - -

生産額 x x x x x x x x - - - -

kg単価 - - - - - - - - - - - -

浜揚げ量 x - - - - - - - - - - -

生産額 - - - - - - - - - - - -

kg単価 - - - - - - - - - - - -

浜揚げ量 - x x x x - x - - x - x

生産額 x x x x x - x - - x - x

kg単価 - - - - - - - - - - - -

浜揚げ量 - - - - - x x x x x x x

生産額 - - - - x x x x x x x x

kg単価 - - - - - - - - - - - -

浜揚げ量 x x x x x x x x x x x x

生産額 x x x x x x x x x x x x

kg単価 - - - - - - - - - - - -浜揚げ量 9,442 840 800 851 1,005 922 642 94 415 421 425 450生産額 677 853 683 800 808 647 335 125 272 289 314 381kg単価 0.07 1.02 0.85 0.94 0.80 0.70 0.52 1.33 0.66 0.69 0.74 0.85

農林水産省「漁業養殖業生産統計」「漁業生産額調査」

統計調査結果について、調査対象数が2以下の場合には調査結果の秘密保護の観点から、当該結果を「x」表示とする秘匿措置を施している。

なお、全体(計)からの差し引きにより当該結果が確定できる場合には、本来秘匿措置を施す必要のない箇所についても「×」表示としている。「-」表示は統計上有意でない数字。以下の表も同じ。

京都

鹿児島

全国

佐賀

高知

愛媛

広島

三重

福井

非表示

合計

沖縄

福岡

徳島

長崎

熊本

岡山

大分

島根

和歌山

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16

(貫表示)都道府県別真珠養殖浜揚げ量と真珠生産額

単位:貫 100万円2003年

(平成15年)2004年

(平成16年)2005年

(平成17年)2006年

(平成18年)2007年

(平成19年)2008年

(平成20年)2009年

(平成21年)2010年

(平成22年)2011年

(平成23年)2012年

(平成24年)2013年

(平成25年)2014年

(平成26年)

浜揚げ量 8,415.2 7,789.3 7,692.3 7,294.7 7,260.0 6,350.1 5,870.9 5,676.5 5,200.5 5,255.7 5,436.0 5,201.6

生産額 22,361 18,597 19,247 18,158 17,988 13,280 8,449 9,700 9,428 9,903 11,207 13,554

貫単価 2.66 2.39 2.50 2.49 2.48 2.09 1.44 1.71 1.81 1.88 2.06 2.61

浜揚げ量 20.5 26.7 16.8 19.5 24.3 5.1 19.5 18.7 11.2 9.6 10.4 x

生産額 52 106 54 43 46 6 19 20 16 12 13 x

貫単価 2.53 3.98 3.21 2.21 1.90 1.18 0.98 1.07 1.43 1.25 1.25 -

浜揚げ量 2,199 2,024 1,988 1,811 1,492 1,354 1,251 1,373 1,158 1,040 1,045 996

生産額 6,778 5,274 5,478 4,980 4,058 3,305 1,934 2,098 2,171 2,002 2,013 2,466

貫単価 3.08 2.61 2.76 2.75 2.72 2.44 1.55 1.53 1.88 1.93 1.93 2.48

浜揚げ量 1.3 1.3 x x x x x x x x x x

生産額 4 3 x x x x x x x x x x

貫単価 3.00 2.25 - - - - - - - - - -

浜揚げ量 2,265.9 2,093.1 2,434.1 2,254.9 2,530.4 2,044.5 2,128.3 2,176.8 1,944.8 1,960.0 2,140.0 1,986.9

生産額 4,890 4,865 5,938 5,594 6,626 5,714 3,222 4,261 3,759 3,914 4,565 5,142

貫単価 2.16 2.32 2.44 2.48 2.62 2.79 1.51 1.96 1.93 2.00 2.13 2.59

浜揚げ量 5.9 1.1 6.4 x x x x x x x x x

生産額 x x 17 x x x x x x x x x

貫単価 - - 2.7 - - - - - - - - -

浜揚げ量 x 179.5 178.7 205.1 179.2 138.1 122.1 82.9 76.5 75.7 58.7 70.4

生産額 x 295 264 303 251 118 66 72 73 56 64 101

貫単価 x 1.64 1.48 1.48 1.40 0.85 0.54 0.87 0.95 0.74 1.09 1.43

浜揚げ量 2,766.1 2,707.7 2,376.3 2,322.4 2,388.0 2,279.2 1,901.3 1,716.3 1,703.2 1,841.1 1,890.1 1,831.2

生産額 8,093 6,171 5,838 5,444 5,556 3,170 2,509 2,699 2,819 3,284 3,908 5,008

貫単価 2.93 2.28 2.46 2.34 2.33 1.39 1.32 1.57 1.66 1.78 2.07 2.73

浜揚げ量 540.0 424.5 377.3 333.3 286.4 282.9 211.5 128.3 132.8 157.6 130.7 137.9

生産額 954 726 699 690 405 320 238 171 192 238 237 318

貫単価 1.77 1.71 1.85 2.07 1.41 1.13 1.13 1.33 1.45 1.51 1.81 2.31

浜揚げ量 125.6 107.2 101.3 121.9 91.5 x 65.6 84.3 x x x x

生産額 412 304 276 304 238 x 126 146 x x x x

貫単価 3.28 2.84 2.72 2.49 2.60 - 1.92 1.73 - - - -

浜揚げ量 238.4 x x x x x x 71.2 63.7 59.7 47.7 59.2

生産額 501 x x x x x x 108 126 108 93 138

貫単価 2.10 - - - - - - 1.52 1.98 1.81 1.95 2.33

浜揚げ量 x x x x x x - - - - - -

生産額 x x x x x x - - - - - -

貫単価 - - - - - - - - - - - -

浜揚げ量 x x x x x x x - - - - -

生産額 x x x x x x x - - - - x

貫単価 - - - - - - - - - - - -

浜揚げ量 - x x x x x x x - - - -

生産額 x x x x x x x x - - - -

貫単価 - - - - - - - - - - - -

浜揚げ量 x - - - - - - - - - - -

生産額 - - - - - - - - - - - -

貫単価 - - - - - - - - - - - -

浜揚げ量 - x x x x - x - - x - x

生産額 x x x x x - x - - x - x

貫単価 - - - - - - - - - - - -

浜揚げ量 - - - - - x x x x x x x

生産額 - - - - x x x x x x x x

貫単価 - - - - - - - - - - - -

浜揚げ量 x x x x x x x x x x x x

生産額 x x x x x x x x x x x x

匁単価 - - - - - - - - - - - -

浜揚げ量 2,517.9 224.0 213.3 226.9 268.0 245.9 171.2 25.1 110.7 112.3 113.3 120.0

生産額 677 853 683 800 808 647 335 125 272 289 314 381

貫単価 0.27 3.81 3.20 3.53 3.01 2.63 1.96 4.99 2.46 2.57 2.77 3.18

農林水産省「漁業養殖業生産統計」「漁業生産額調査」統計調査結果について、調査対象数が2以下の場合には調査結果の秘密保護の観点から、当該結果を「x」表示とする秘匿措置を施している。

福岡

沖縄

非表示合計

和歌山

島根

岡山

徳島

熊本

大分

鹿児島

京都

佐賀

長崎

全国

福井

三重

広島

愛媛

高知

Page 17: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

17

真珠

生産

量ラ

ンキ

ング

(kg

)単位

:kg

 

全国

31,

557

全国

29,

210

全国

28,8

46

全国

27,3

55全

国27,

225

全国

23,8

13

全国

22,

016

全国

21,2

87

全国

19,5

02全

国19,

709

全国

20,3

85

全国

19,5

06

長崎

10,

373

長崎

10,

154

愛媛

9,1

28

長崎

8,709

愛媛

9,48

9長

崎8,5

47愛

媛7,

981

愛媛

8,1

63

愛媛

7,2

93愛

媛7,

350

愛媛

8,0

25

愛媛

7,4

51

愛媛

8,4

97

愛媛

7,84

9長

崎8,9

11

愛媛

8,456

長崎

8,95

5愛

媛7,6

67長

崎7,

130

長崎

6,4

36

長崎

6,3

87長

崎6,

904

長崎

7,0

88

長崎

6,8

67

三重

8,248

三重

7,59

1三

重7,4

55

三重

6,790

三重

5,59

6三

重5,0

79三

重4,

693

三重

5,1

49

三重

4,3

41三

重3,

899

三重

3,9

19

三重

3,7

35

熊本

2,025

熊本

1,59

2熊

本1,4

15

熊本

1,250

熊本

1,07

4熊

本1,0

61熊

本793

熊本

481

熊本

498

熊本

591

熊本

490

熊本

517

鹿児

島894

佐賀

673

佐賀

670

佐賀

769

佐賀

672

佐賀

518

佐賀

458

大分

316

佐賀

287

佐賀

284

佐賀

220

佐賀

264

大分

471

大分

402

大分

380

大分

457

大分

343

福井

19大

分246

佐賀

311

鹿児

島239

鹿児

島22

4鹿

児島

179

鹿児

島222

福井

77福

井10

0福

井63

福井

73福

井91

京都

x福

井73

鹿児

島26

7福

井42

福井

36

福井

39

福井

x

高知

22広

島5

高知

24

京都

x京

都x

和歌

山x

京都

x福

井70

広島

x広

島x

広島

x広

島x

京都

x鹿

児島

x和

歌山

x島

根x

島根

x広

島x

島根

x島

根x

高知

x高

知x

高知

x高

知x

和歌

山x

京都

x島

根x

広島

x広

島x

高知

x岡

山x

広島

x福

岡x

福岡

x福

岡x

福岡

x

岡山

x和

歌山

x岡

山x

徳島

x徳

島x

福岡

x広

島x

高知

x大

分x

大分

x大

分x

大分

x

沖縄

x徳

島x

福岡

x鹿

児島

x鹿

児島

x鹿

児島

x福

岡x

福岡

x沖

縄x

沖縄

x沖

縄x

沖縄

x

沖縄

x鹿

児島

x沖

縄x

沖縄

x沖

縄x

鹿児

島x

沖縄

x

沖縄

x沖

縄x

×県

合計

950

×県

合計

840

×県

合計

800

×県

合計

851

×県

合計

1,00

県合

計922

×県

合計

642

×県

合計

94

×県

合計

415

×県

合計

421

×県

合計

425

×県

合計

450

水産

庁「漁

業養

殖業

生産

統計

真珠

生産

量ラ

ンキ

ング

(貫

)単

位:貫

全国

8,415

全国

7,78

9全

国7,6

92

全国

7,295

全国

7,26

0全

国6,3

50全

国5,

871

全国

5,6

77

全国

5,2

01全

国5,

256

全国

5,4

36

全国

5,2

02

長崎

2,766

長崎

2,70

8愛

媛2,4

34

長崎

2,322

愛媛

2,53

0長

崎2,2

79愛

媛2,

128

愛媛

2,1

77

愛媛

1,9

45愛

媛1,

960

愛媛

2,1

40

愛媛

1,9

87

愛媛

2,266

愛媛

2,09

3長

崎2,3

76

愛媛

2,255

長崎

2,38

8愛

媛2,0

45長

崎1,

901

長崎

1,7

16

長崎

1,7

03長

崎1,

841

長崎

1,8

90

長崎

1,8

31

三重

2,199

三重

2,02

4三

重1,9

88

三重

1,811

三重

1,49

2三

重1,3

54三

重1,

251

三重

1,3

73

三重

1,1

58三

重1,

040

三重

1,0

45

三重

996

熊本

540

熊本

425

熊本

377

熊本

333

熊本

286

熊本

283

熊本

211

熊本

128

熊本

133

熊本

158

熊本

131

熊本

138

鹿児

島238

佐賀

179

佐賀

179

佐賀

205

佐賀

179

佐賀

138

佐賀

122

大分

84

佐賀

77佐

賀76

佐賀

59

佐賀

70

大分

126

大分

107

大分

101

大分

122

大分

91

福井

5大

分66

佐賀

83

鹿児

島64

鹿児

島60

鹿児

島48

鹿児

島59

福井

21福

井27

福井

17

福井

19福

井24

京都

x福

井19

鹿児

島71

福井

11福

井10

福井

10

福井

x

高知

6広

島x

高知

6京

都x

京都

x和

歌山

x京

都x

福井

19

広島

x広

島x

広島

x広

島x

京都

x鹿

児島

x和

歌山

x島

根x

島根

x広

島x

島根

x島

根x

高知

x高

知x

高知

x高

知x

和歌

山x

京都

x島

根x

広島

x広

島x

高知

x岡

山x

広島

x福

岡x

福岡

x福

岡x

福岡

x

岡山

x和

歌山

x岡

山x

徳島

x徳

島x

福岡

x広

島x

高知

x大

分x

大分

x大

分x

大分

x

沖縄

x徳

島x

福岡

x鹿

児島

x鹿

児島

x鹿

児島

x福

岡x

福岡

x沖

縄x

沖縄

x沖

縄x

沖縄

x

沖縄

x鹿

児島

x沖

縄x

沖縄

x沖

縄x

鹿児

島x

沖縄

x

沖縄

x沖

縄x

×県

合計

253

×県

合計

224

×県

合計

213

×県

合計

227

×県

合計

268

×県

合計

246

×県

合計

171

×県

合計

25

×県

合計

111

×県

合計

112

×県

合計

113

×県

合計

120

統計

調査

結果

につ

いて

、調

査対

象数

が2

以下

の場

合に

は調

査結

果の

秘密

保護

の観

点か

ら、

当該

結果

を「x

」表示

とす

る秘

匿措

置を

施し

てい

る。

水産

庁「漁

業養

殖業

生産

統計

2003

年(平

成15年

)200

4年

(平

成16年

)200

5年

(平

成17

年)

2006年

(平成

18年

2006年

(平成

18年

)20

03年

(平

成15年

)200

4年

(平

成16年

)200

5年

(平

成17

年)

200

8年(平

成20

年)

201

3年

(平

成25年

)20

12年

(平

成24年

)201

1年(平

成23

年)

2010

年(平

成22年

)20

09年

(平成

21年

)2007

年(平

成19年

2014年

(平成

26年

)2007

年(平

成19年

)200

8年(平

成20

年)

2009

年(平

成21年

)2010

年(平

成22年

)201

1年(平

成23

年)

2012

年(平

成24年

)201

3年

(平

成25年

2014年

(平成

26年

Page 18: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

18

真珠

kg単

価ラ

ンキ

ング

単位

:kg 

100万

全国

0.7

1全

国0.6

4全

国0.6

7全

国0.6

6全

国0.6

6全

国0.5

6全

国0.3

8全

国0.4

6全

国0.4

8全

国0.5

0全

国0.5

5全

国0.6

9大

分0.8

7福

井1.0

6福

井0.8

6三

重0.7

3三

重0.7

3愛

媛0.7

5三

重0.4

1愛

媛0.5

2鹿

児島

0.5

3愛

媛0.5

3愛

媛0.5

7長

崎0.7

3三

重0.8

2大

分0.7

6三

重0.7

3大

分0.6

7愛

媛0.7

0三

重0.6

5愛

媛0.4

0大

分0.5

1愛

媛0.5

2三

重0.5

1長

崎0.5

5愛

媛0.6

9

広島

0.8

0三

重0.6

9大

分0.7

3愛

媛0.6

6大

分0.6

9長

崎0.3

7長

崎0.3

5長

崎0.4

2三

重0.5

0鹿

児島

0.4

8鹿

児島

0.5

2三

重0.6

6

長崎

0.7

8愛

媛0.6

2高

知0.7

1長

崎0.6

3長

崎0.6

2福

井0.3

2熊

本0.3

0三

重0.4

1大

分0.4

6長

崎0.4

8三

重0.5

1鹿

児島

0.6

2

福井

0.6

8長

崎0.6

1長

崎0.6

6福

井0.5

9福

井0.5

1熊

本0.3

0福

井0.2

6鹿

児島

0.4

0長

崎0.4

4熊

本0.4

0熊

本0.4

8熊

本0.6

2愛

媛0.5

8広

島0.6

0愛

媛0.6

5熊

本0.5

5熊

本0.3

8佐

賀0.2

3佐

賀0.1

4熊

本0.3

6熊

本0.3

9福

井0.3

3福

井0.3

3佐

賀0.3

8鹿

児島

0.5

6熊

本0.4

6熊

本0.4

9佐

賀0.3

9佐

賀0.3

7京

都x

和歌

山x

福井

0.2

9福

井0.3

8佐

賀0.2

0佐

賀0.2

9徳

島x

熊本

0.4

7佐

賀0.4

4佐

賀0.3

9京

都x

京都

x和

歌山

x島

根x

佐賀

0.2

3佐

賀0.2

5徳

島x

福岡

x福

岡x

京都

x京

都x

京都

x和

歌山

x和

歌山

x島

根x

徳島

x島

根x

福岡

x福

岡x

沖縄

x沖

縄x

和歌

山x

和歌

山x

和歌

山x

島根

x島

根x

岡山

x福

岡x

福岡

x沖

縄x

沖縄

x岡

山x

島根

x島

根x

徳島

x徳

島x

福岡

x沖

縄x

沖縄

x佐

賀x

徳島

x徳

島x

沖縄

x沖

縄x

沖縄

x

沖縄

x沖

縄x

沖縄

x

×県

平均

0.0

県平

均1.0

県平

均0.8

県平

均0.9

県平

均0.8

県平

均0.7

県平

均0.5

県平

均1.3

県平

均0.6

県平

均0.6

県平

均0.7

県平

均0.8

5

水産

庁「漁

業養

殖業

生産

統計

」「漁

業生

産額

調査

真珠

貫単

価ラ

ンキ

ング

単位

:貫

 100万

全国

0.1

9全

国0.1

7全

国0.1

8全

国0.1

8全

国0.1

8全

国0.1

5全

国0.1

0全

国0.1

2全

国0.1

3全

国0.1

3全

国0.1

5全

国0.1

9大

分0.2

3福

井0.2

8福

井0.2

3三

重0.2

0三

重0.1

9愛

媛0.2

0三

重0.1

1愛

媛0.1

4鹿

児島

0.1

4愛

媛0.1

4愛

媛0.1

5長

崎0.1

9

三重

0.2

2大

分0.2

0三

重0.2

0大

分0.1

8愛

媛0.1

9三

重0.1

7愛

媛0.1

1大

分0.1

4愛

媛0.1

4三

重0.1

4長

崎0.1

5愛

媛0.1

8

広島

0.2

1三

重0.1

9大

分0.1

9愛

媛0.1

8大

分0.1

9長

崎0.1

0長

崎0.0

9長

崎0.1

1三

重0.1

3鹿

児島

0.1

3鹿

児島

0.1

4三

重0.1

8

長崎

0.2

1愛

媛0.1

7高

知0.1

9長

崎0.1

7長

崎0.1

7福

井0.0

8熊

本0.0

8三

重0.1

1大

分0.1

2長

崎0.1

3三

重0.1

4鹿

児島

0.1

7福

井0.1

8長

崎0.1

6長

崎0.1

7福

井0.1

6福

井0.1

3熊

本0.0

8福

井0.0

7鹿

児島

0.1

1長

崎0.1

2熊

本0.1

1熊

本0.1

3熊

本0.1

6愛

媛0.1

5広

島0.1

6愛

媛0.1

7熊

本0.1

5熊

本0.1

0佐

賀0.0

6佐

賀0.0

4熊

本0.0

9熊

本0.1

0福

井0.0

9福

井0.0

9佐

賀0.1

0

鹿児

島0.1

5熊

本0.1

2熊

本0.1

3佐

賀0.1

1佐

賀0.1

0京

都x

和歌

山x

福井

0.0

8福

井0.1

0佐

賀0.0

5佐

賀0.0

8徳

島x

熊本

0.1

3佐

賀0.1

2佐

賀0.1

1京

都x

京都

x和

歌山

x島

根x

佐賀

0.0

6佐

賀0.0

7徳

島x

福岡

x福

岡x

京都

x京

都x

京都

x和

歌山

x和

歌山

x島

根x

徳島

x島

根x

福岡

x福

岡x

沖縄

x沖

縄x

和歌

山x

和歌

山x

和歌

山x

島根

x島

根x

岡山

-福

岡x

福岡

x沖

縄x

沖縄

x岡

山x

島根

x島

根x

徳島

x徳

島x

福岡

x沖

縄x

沖縄

x

佐賀

x徳

島x

徳島

x沖

縄x

沖縄

x沖

縄x

沖縄

x沖

縄x

沖縄

x

×県

平均

0.0

県平

均0.2

県平

均0.2

県平

均0.2

県平

均0.2

県平

均0.1

県平

均0.1

県平

均0.3

県平

均0.1

県平

均0.1

県平

均0.2

県平

均0.2

3統

計調

査結

果に

つい

て、

調査

対象数

が2

以下

の場

合に

は調

査結

果の

秘密

保護

の観

点か

ら、

当該

結果

を「x

」表示

とす

る秘

匿措

置を

施し

てい

る。

水産庁

「漁

業養

殖業生

産統計

」「

漁業

生産額

調査」

2007年

(平

成19年

)2008年

(平

成20年

)2003年

(平

成15年

)2004年

(平

成16年

)2005年

(平

成17年

)2006年

(平

成18年

)2009年

(平

成21年

)2010年

(平

成22年

2003年

(平

成15年

)2004年

(平

成16年

)2005年

(平

成17年

)2006年

(平

成18年

)2007年

(平

成19年

)2008年

(平

成20年

)2009年

(平

成21年

)2010年

(平

成22年

2011年

(平

成23年

)2012年

(平

成24年

)2013年

(平

成25年

)2014年

(平

成26年

2011年

(平

成23年

)2012年

(平

成24年

)2013年

(平

成25年

)2014年

(平

成26年

Page 19: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

19

都道

府県

別真

珠養

殖生

産額

ラン

キン

グ単

位:100万

全国

22,3

61

全国

18,5

97

全国

19,2

47

全国

18,1

58

全国

17,9

88

全国

13,2

80

全国

8,449

全国

9,700

全国

9,4

28全

国9,9

03

全国

11,2

07

全国

13,5

54

長崎

8,0

93

長崎

6,1

71

愛媛

5,9

38

愛媛

5,5

94

愛媛

6,6

26

愛媛

5,7

14

愛媛

3,222

愛媛

4,261

愛媛

3,7

59愛

媛3,9

14

愛媛

4,5

65

愛媛

5,1

42

三重

6,7

78

三重

5,2

74

長崎

5,8

38

長崎

5,4

44

長崎

5,5

56

三重

3,3

05

長崎

2,509

長崎

2,699

長崎

2,8

19長

崎3,2

84

長崎

3,9

08

長崎

5,0

08

愛媛

4,8

90

愛媛

4,8

65

三重

5,4

78

三重

4,9

80

三重

4,0

58

長崎

3,1

70

三重

1,934

三重

2,098

三重

2,1

71三

重2,0

02

三重

2,0

13

三重

2,4

66

熊本

954

熊本

726

熊本

699

熊本

690

熊本

405

熊本

320

熊本

238

熊本

171

熊本

192

熊本

238

熊本

237

熊本

318

鹿児

島501

大分

304

大分

276

大分

304

佐賀

251

佐賀

118

大分

126

大分

146

鹿児

島126

鹿児

島10

8鹿

児島

93

鹿児

島138

大分

412

佐賀

295

佐賀

264

佐賀

303

大分

238

福井

6佐

賀66

鹿児

島108

佐賀

73佐

賀56

佐賀

64

佐賀

101

福井

52

福井

106

福井

54

福井

43

福井

46

広島

x福

井19

佐賀

72

福井

16福

井12

福井

13

福井

x

広島

4広

島3

高知

17

広島

x広

島x

高知

x広

島x

福井

20

広島

x広

島x

広島

x広

島x

徳島

x徳

島x

広島

x徳

島x

徳島

x福

岡x

徳島

x広

島x

高知

x徳

島x

高知

x徳

島x

香川

x高

知x

徳島

x高

知x

高知

x大

分x

高知

x高

知x

福岡

x高

知x

福岡

x高

知x

高知

x鹿

児島

x鹿

児島

x鹿

児島

x鹿

児島

x鹿

児島

x福

岡x

福岡

x大

分x

福岡

x大

分x

福岡

x

佐賀

x沖

縄x

沖縄

x沖

縄x

沖縄

x沖

縄x

鹿児

島x

沖縄

x沖

縄x

大分

x沖

縄x

大分

x

沖縄

x沖

縄x

沖縄

x沖

縄x

×県

合計

677

×県

合計

853

×県

合計

683

×県

合計

800

×県

合計

808

×県

合計

647

×県

合計

335

×県

合計

125

×県

合計

272

×県

合計

89

×県

合計

314

×県

合計

381

水産

庁「漁

業生

産額

調査

都道

府県

別真

珠母

貝養

殖生

産額

ラン

キン

グ単

位:100万

全国

1,4

98

全国

1,2

39

全国

1,3

03

全国

1,6

44

全国

1,5

27

全国

1,2

34

全国

707

全国

740

全国

943

全国

947

全国

794

全国

897

愛媛

1,0

77

愛媛

884

愛媛

979

愛媛

1,1

84

愛媛

1,1

80

愛媛

907

愛媛

454

愛媛

527

愛媛

766

愛媛

824

愛媛

677

愛媛

765

長崎

314

長崎

290

長崎

220

長崎

314

長崎

244

長崎

274

長崎

235

長崎

210

長崎

170

長崎

103

長崎

96

長崎

110

高知

38

三重

18

三重

16

高知

23

大分

13

三重

0高

知2

三重

x三

重x

三重

4三

重3

三重

3三

重28

和歌

山x

高知

14

三重

14

三重

x和

歌山

x三

重x

和歌

山x

和歌

山x

和歌

山x

和歌

山x

高知

x鹿

児島

18

高知

x和

歌山

x和

歌山

x和

歌山

x熊

本x

和歌

山x

高知

x高

知x

高知

x高

知x

熊本

x沖

縄3

大分

x熊

本x

熊本

x熊

本x

大分

x熊

本x

熊本

x熊

本x

熊本

x熊

本x

鹿児

島x

和歌

山x

鹿児

島x

大分

x大

分x

鹿児

島x

鹿児

島x

鹿児

島x

鹿児

島x

鹿児

島x

鹿児

島x

大分

x沖

縄x

鹿児

島x

鹿児

島x

沖縄

x沖

縄x

×県

合計

20

×県

合計

47

×県

合計

74

×県

合計

109

×県

合計

90

×県

合計

53

×県

合計

16

×県

合計

県合

計7

×県

合計

16

×県

合計

18×

県合

計19

統計

調査

結果

につ

いて

、調

査対

象数

が2

以下

の場

合に

は調

査結

果の

秘密

保護

の観

点か

ら、

当該

結果

を「x

」表示

とす

る秘

匿措

置を

施し

てい

る。

水産

庁「漁

業生

産額

調査

2007年

(平

成19年

)2008年

(平

成20年

)2009年

(平

成21年

2009年

(平

成21年

)2007年

(平

成19年

)2008年

(平

成20年

2003年

(平

成15年

)2004年

(平

成16年

)2005年

(平

成17年

)2006年

(平成

18年

2003年

(平

成15年

)2004年

(平

成16年

)2005年

(平

成17年

)2006年

(平成

18年

)201

4年

(平

成26年

2010年

(平

成22年

)2011年

(平

成23

年)

2012年

(平

成24

年)

2013

年(平

成25年

)201

4年

(平

成26年

2011年

(平

成23

年)

2012年

(平

成24

年)

2010年

(平

成22年

)2013

年(平

成25年

Page 20: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

20

平成 15 年当時は、長崎、愛媛、三重の3県のシェアは約 8 割であり、その他の地域でも真珠養殖が

行われていた。しかし平成 26 年の時点では愛媛、長崎、三重のシェアは 9 割以上に上っており、寡占

化が進んでいる。

長崎

32.9%

愛媛

26.9%

三重

26.1%

熊本

6.4%

鹿児島

2.8%

大分

1.5%

福井

0.2%高知

0.1%その他

3.0%

2003(平成15年)真珠生産シェア

愛媛

38.2%

長崎

35.2%

三重

19.1%

熊本

2.7%

佐賀

1.4% 鹿児島

1.1%

その他

2.3%

2014(平成26年)真珠生産シェア

Page 21: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

21

(5)真珠母貝の販売量と生産額 真珠母貝の養殖生産においては、愛媛と長崎で9割以上のシェアを占めている。真珠母貝の生産量と

販売額は若干の上下はあるもののほぼリンクしており、販売単価に変化がない。真珠価格が低下傾向に

ある時は母貝代は養殖業者にとって負担が増すことを意味する。しかし良い母貝を確保することは真珠

養殖業者にとって肝であり、良い母貝の安定供給が真珠業界の大きな課題となっている。

都道府県別真珠母貝販売量(t)の推移 (t)

2003年(平成15年)

2004年(平成16年)

2005年(平成17年)

2006年(平成18年)

2007年(平成19年)

2008年(平成20年)

2009年(平成21年)

2010年(平成22年)

2011年(平成23年)

2012年(平成24年)

2013年(平成25年)

2014年(平成26年)

全国 1,772 1,418 1,509 1,797 1,623 1,300 943 892 1,037 1,134 972 999三重 29 28 22 18 x 0 x x x 0 0 0和歌山 x x x x x x x x x x x x愛媛 1,264 1,002 1,094 1,256 1,231 946 690 722 838 981 806 796高知 38 12 18 26 - - 2 x x x x x長崎 394 338 285 374 273 298 232 165 190 131 142 177熊本 - - x x x x x - - - - -大分 x x x x 14 x - - - - - -鹿児島 19 x x 14 x x x x - x x x沖縄 7 - - - - - - - - - - -×印県合計 21 38 90 109 105 56 19 5 9 22 24 26統計調査結果について、調査対象数が2以下の場合には調査結果の秘密保護の観点から、当該結果を「x」表示とする秘匿措置を施している。

都道府県別真珠母貝販売量(貫)の推移 (貫)

2003年(平成15年)

2004年(平成16年)

2005年(平成17年)

2006年(平成18年)

2007年(平成19年)

2008年(平成20年)

2009年(平成21年)

2010年(平成22年)

2011年(平成23年)

2012年(平成24年)

2013年(平成25年)

2014年(平成26年)

全国 472,533 378,133 402,400 479,200 432,800 346,667 251,467 237,867 276,533 302,400 259,200 266,400三重 7,733 7,467 5,867 4,800 x 0 x x x 0 0 0和歌山 x x x x x x x x x x x x愛媛 337,067 267,200 291,733 334,933 328,267 252,267 184,000 192,533 223,467 261,600 214,933 212,267高知 10,133 3,200 4,800 6,933 - - 533 x x x x x長崎 105,067 90,133 76,000 99,733 72,800 79,467 61,867 44,000 50,667 34,933 37,867 47,200熊本 - - x x x x x - - - - -大分 x x x x 14 x - - - - - -鹿児島 5,067 x x 14 x x x x - x x x沖縄 1,867 - - - - - - - - - - -×印県合計 5,600 10,133 24,000 29,067 28,000 14,933 5,067 1,333 2,400 5,867 6,400 6,933

都道府県別真珠母貝養殖販売額の推移 単位:100万円

2003年(平成15年)

2004年(平成16年)

2005年(平成17年)

2006年(平成18年)

2007年(平成19年)

2008年(平成20年)

2009年(平成21年)

2010年(平成22年)

2011年(平成23年)

2012年(平成24年)

2013年(平成25年)

2014年(平成26年)

全国 1,498 1,239 1,303 1,644 1,527 1,234 707 740 943 947 794 897三重 28 18 16 14 - - x x x 4 3 3和歌山 x x x x x x x x x x x x愛媛 1,077 884 979 1,184 1,180 907 454 527 766 824 677 765

高知 38 x 14 23 - - 2 x x x x x

長崎 314 290 220 314 244 274 235 210 170 103 96 110

熊本 - - x x x x x x x x x x大分 x x x x 13 x - - - - - -鹿児島 18 x x x x x x x - x x x

沖縄 3 x x x - - - - - - - -

×印県合計 20 47 74 109 90 53 16 3 7 16 18 19水産庁「漁業生産額調査」

Page 22: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

22

真珠母貝養殖販売量と販売額の推移水産庁「漁業養殖業生産統計」「漁業生産額調査」

0

200

400

600

800

1,000

1,200

1,400

1,600

1,800

2,000

2003

年 (平

成15

年)

2004

年 (平

成16

年)

2005

年 (平

成17

年)

2006

年 (平

成18

年)

2007

年 (平

成19

年)

2008

年 (平

成20

年)

2009

年 (平

成21

年)

2010

年 (平

成22

年)

2011

年 (平

成23

年)

2012

年 (平

成24

年)

2013

年 (平

成25

年)

2014

年 (平

成26

年)

(kg)

0

200

400

600

800

1,000

1,200

1,400

1,600

1,800

(百万円)

販売量(kg)

販売額

(年)

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23

(6)淡水真珠の生産量と生産額 琵琶湖の淡水真珠養殖は 1910 年代から進められ、1946 年以降は隆盛を極めて 1958 年には無核 40.7

万個、有核 1.3 万個の施術を行っていた。1980 年には淡水真珠養殖の生産額が 40億円を超えていたが、

水質汚濁などにより 1992 年にはイケチョウガイ収穫量がゼロになり、淡水真珠養殖は危機に瀕した。

一方霞ヶ浦では 1990 年代に入ってから淡水真珠の収穫量・漁獲高は年々伸び、2003~2004 年にかけ

てイケチョウガイの斃死に見舞われたが、2007 年にはピークの 158kg を収穫した。その後は 70kg 台で

推移している。

淡水真珠の生産量と生産額

霞ヶ浦 琵琶湖 霞ヶ浦 琵琶湖

2000(平成12) 135 46 722 36.0 12.3

2001(平成13) 145 33 723 38.7 8.8

2002(平成14) 127 70 816 33.9 18.7

2003(平成15) 58 38 412 15.5 10.1

2004(平成16) 56 20 391 14.9 5.3

2005(平成17) 93 20 267 24.8 5.3

2006(平成18) 71 28 288 18.9 7.5

2007(平成19) 158 32 186 42.1 8.5

2008(平成20) 87 15 139 23.2 4.0

2009(平成21) 98 15 148 26.1 4.0

2010(平成22) 38 12 67 10.1 3.2

2011(平成23) 73 12 123 19.5 3.2

2012(平成24) 69 11 110 18.4 2.9

2013(平成25) 73 12 85 19.5 3.2

2014(平成26) 73 12 82 19.5 3.2

水産庁「内水面漁業生産統計調査」

生産量(貫)生産量(kg) 生産額(100万円)

0

100

200

300

400

500

600

700

800

900

0

20

40

60

80

100

120

140

160

180

2000(平

成12

2001(平

成13

2002(平

成14

2003(平

成15

2004(平

成16

2005(平

成17

2006(平

成18

2007(平

成19

2008(平

成20

2009(平

成21

2010(平

成22

2011(平

成23

2012(平

成24

2013(平

成25

2014(平

成26

(100万円)(kg)

淡水真珠の生産量と生産額(水産庁「内水面漁業生産統計調査」)

霞ヶ浦生産量

琵琶湖生産量

淡水真珠生産額

(年)

Page 24: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

24

淡水真珠のグラム単価推移

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

2000

(平成

12)

2001

(平成

13)

2002

(平成

14)

2003

(平成

15)

2004

(平成

16)

2005

(平成

17)

2006

(平成

18)

2007

(平成

19)

2008

(平成

20)

2009

(平成

21)

2010

(平成

22)

2011

(平成

23)

2012

(平成

24)

2013

(平成

25)

2014

(平成

26)

(円/g)

(年)

Page 25: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

25

(7)アコヤ真珠種別生産数量(大玉、中玉、小玉、厘玉、半円真珠) 地域別の特徴として、愛媛は大玉化が進んでおり、三重は小さなサイズが多い。一般的に大玉になる

ほど収益性は良いが、相場商品である真珠は大玉が供給過剰になれば価格は下がってしまう。三重県の

幾つかの養殖業者は、技術的に難しく、生産性が悪い厘珠に力を入れているが、これは愛媛との差別化

でありそれぞれの漁場の特徴を出すことで経営の安定化を図っている。

都道府県大きさ別浜揚げ量(kg)の推移 単位:kg

2003年(平成15年)

2004年(平成16年)

2005年(平成17年)

2006年(平成18年)

2007年(平成19年)

2008年(平成20年)

2009年(平成21年)

2010年(平成22年)

2011年(平成23年)

2012年(平成24年)

2013年(平成25年)

2014年(平成26年)

計 31,557 29,210 28,846 27,355 27,225 23,813 22,016 21,287 19,502 19,709 20,385 19,506大  玉 7,316 8,042 8,967 9,656 10,020 9,725 9,319 8,805 8,674 10,048 11,488 10,749中  玉 22,691 19,595 18,583 16,160 15,724 12,774 11,449 11,358 10,037 8,938 8,262 8,035小  玉 720 724 677 863 759 677 584 x x 346 x x厘  玉 286 405 383 374 275 283 357 398 310 x 242 216

半円真珠 545 444 236 302 447 355 307 x x x x x

計 77 100 63 73 91 19 73 70 42 36 39 x大  玉 38 78 33 28 45 4 33 40 28 19 21 x中  玉 38 22 30 40 44 15 38 29 14 16 18 x小  玉 - - - 5 2 - 2 - - - - -厘  玉 - - - - - - - - - - - -

半円真珠 - - - - - - - - - - - -計 8,248 7,591 7,455 6,790 5,596 5,079 4,693 5,149 4,341 3,899 3,919 3,735

大  玉 3,209 3,116 3,499 3,211 2,305 2,692 2,145 1,972 1,950 1,820 1,959 1,774中  玉 4,316 3,627 3,140 2,757 2,496 1,703 1,820 2,337 1,767 1,489 1,436 1,450小  玉 437 444 433 450 520 404 390 446 315 284 283 296厘  玉 286 405 383 372 274 280 338 394 309 306 242 215

半円真珠 - - - - - - - - - - - -計 - x x x x - x - - x - x

大  玉 - - x x x x x - - x - x中  玉 - 5 x x x x - - - - - -小  玉 - 1 x x x x - - - - - -厘  玉 - - x x x - - - - - - -

半円真珠 - - x x x - - - - - -計 8,497 7,849 9,128 8,456 9,489 7,667 7,981 8,163 7,293 7,350 8,025 7,451

大  玉 1,794 2,272 2,870 3,973 3,236 3,884 3,909 3,865 4,542 5,733 5,510中  玉 6,029 6,844 5,556 5,479 4,405 4,058 4,234 3,414 2,802 2,287 1,935小  玉 25 12 30 37 26 25 20 14 6 5 6厘  玉 x - - - - - 15 - - - - -

半円真珠 x - - - - - - - - - - -計 22 4 24 x x x x x x x x x

大  玉 9 - 11 x x x - - - - - -中  玉 13 4 13 x x x x x x x x x小  玉 - - - x 4 - - - - - - -厘  玉 - - - x - - - - - - - -

半円真珠 - - - x - - - - - - - -計 x 673 670 769 672 518 458 311 287 284 220 264

大  玉 x 202 217 246 285 235 260 188 233 198 133 158中  玉 x 464 450 519 386 280 x 120 54 86 87 105小  玉 x 7 3 2 - 0 0 0 - - 0 x厘  玉 x 0 - 2 1 3 x 3 0 - 0 x

半円真珠 x - - - - - - - - - - -計 10,373 10,154 8,911 8,709 8,955 8,547 7,130 6,436 6,387 6,904 7,088 6,867

大  玉 2,094 2,380 2,283 2,592 2,632 2,947 2,548 2,323 2,259 3,071 3,229 2,819中  玉 8,117 7,651 6,528 5,828 6,213 5,402 4,485 4,002 4,044 3,822 3,824 3,955小  玉 161 122 100 289 111 198 97 112 84 x 35 93厘  玉 - - - - - - - - 0 x - -

半円真珠 - - - - - - - - - - - -計 2,025 1,592 1,415 1,250 1,074 1,061 793 481 498 591 490 517

大  玉 249 188 255 224 304 358 239 104 81 140 143 168中  玉 1,710 1,300 1,081 989 724 681 490 313 408 413 318 301小  玉 67 104 80 37 46 22 64 64 9 38 29 x厘  玉 - - - - - - - - - - - x

半円真珠 - - - - - - - - - - - -計 471 402 380 457 343 x 246 316 x x x x

大  玉 40 72 39 67 40 35 33 26 x x x 62中  玉 415 317 304 350 268 249 210 286 x x x x小  玉 16 13 37 39 35 x 3 4 x x x 3厘  玉 - - - - - - - - - - - -

半円真珠 - - - - - - - - - - - -計 894 x x x x x x 267 239 224 179 222

大  玉 257 x x x 337 x x x x x x x中  玉 99 x x x x x x - x x x -小  玉 3 x x x - - - - x x x -厘  玉 - x x x - - - - - - - -

半円真珠 536 x x x x x x x x x x x水産庁「漁業養殖業生産統計」

真円真珠 大玉:直径 (8.0mm以上)、中玉: 直径 (6.0mm以上8.0mm未満)、小玉: 直径 (5.0mm以上6.0mm未満)、厘玉: 直径 (5.0mm未満) 

半円真珠 (スリー・クォーターサイズを含む。)

熊本

大分

鹿児島

愛媛

高知

佐賀

長崎

全国

福井

三重

徳島

Page 26: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

26

都道府県大きさ別浜揚げ量(貫)の推移

2003年

(平成15年)

2004年

(平成16年)

2005年

(平成17年)

2006年

(平成18年)

2007年

(平成19年)

2008年

(平成20年)

2009年

(平成21年)

2010年

(平成22年)

2011年

(平成23年)

2012年

(平成24年)

2013年

(平成25年)

2014年

(平成26年)

計 8,415 7,789 7,692 7,295 7,260 6,350 5,871 5,677 5,201 5,256 5,436 5,202大  玉 1,951 2,145 2,391 2,575 2,672 2,593 2,485 2,348 2,313 2,679 3,063 2,866中  玉 6,051 5,225 4,955 4,309 4,193 3,406 3,053 3,029 2,677 2,383 2,203 2,143小  玉 192 193 181 230 202 181 156 x x 92 x x厘  玉 76 108 102 100 73 75 95 106 83 x 65 58

半円真珠 145 118 63 81 119 95 82 x x x x x

計 21 27 17 19 24 5 19 19 11 10 10 x大  玉 10 21 9 7 12 1 9 11 7 5 6 x中  玉 10 6 8 11 12 4 10 8 4 4 5 x小  玉 - - - 5 2 - 2 - - - - -厘  玉 - - - - - - - - - - - -

半円真珠 - - - - - - - - - - - -計 2,199 2,024 1,988 1,811 1,492 1,354 1,251 1,373 1,158 1,040 1,045 996

大  玉 856 831 933 856 615 718 572 526 520 485 522 473中  玉 1,151 967 837 735 666 454 485 623 471 397 383 387小  玉 117 118 115 120 139 108 104 119 84 76 75 79厘  玉 76 108 102 99 73 75 90 105 82 82 65 57

半円真珠 - - - - - - - - - - - -計 - x x x x - x - - x - x

大  玉 - - x x x x x - - x - x中  玉 - 1 x x x x - - - - - -小  玉 - 0 x x x x - - - - - -厘  玉 - - x x x - - - - - - -

半円真珠 - x x x - - - - - -計 2,266 2,093 2,434 2,255 2,530 2,045 2,128 2,177 1,945 1,960 2,140 1,987

大  玉 478 606 765 1,059 863 1,036 1,042 1,031 1,211 1,529 1,469中  玉 1,608 1,825 1,482 1,461 1,175 1,082 1,129 910 747 610 516小  玉 7 3 8 10 7 7 5 4 2 1 2厘  玉 x - - - - - 15 - - - - -

半円真珠 x - - - - - - - - - - -計 6 1 6 x x x x x x x x x

大  玉 2 - 3 x x x - - - - - -中  玉 3 1 3 x x x x x x x x x小  玉 - - - x 1 - - - - - - -厘  玉 - - - x - - - - - - - -

半円真珠 - - - x - - - - - - - -計 x 179 179 205 179 138 122 83 77 76 59 70

大  玉 x 54 58 66 76 63 69 50 62 53 35 42中  玉 x 124 120 138 103 75 x 32 14 23 23 28小  玉 x 2 1 1 - 0 0 0 - - 0 x厘  玉 x 0 - 1 0 1 x 1 0 - 0 x

半円真珠 x - - - - - - - - - - -計 2,766 2,708 2,376 2,322 2,388 2,279 1,901 1,716 1,703 1,841 1,890 1,831

大  玉 558 635 609 691 702 786 679 619 602 819 861 752中  玉 2,165 2,040 1,741 1,554 1,657 1,441 1,196 1,067 1,078 1,019 1,020 1,055小  玉 43 33 27 77 30 53 26 30 22 x 9 25厘  玉 - - - - - - - - 0 x - -

半円真珠 - - - - - - - - - - - -計 540 425 377 333 286 283 211 128 133 158 131 138

大  玉 66 50 68 60 81 95 64 28 22 37 38 45中  玉 456 347 288 264 193 182 131 83 109 110 85 80小  玉 18 28 21 10 12 6 17 17 2 10 8 x厘  玉 - - - - - - - - - - - x

半円真珠 - - - - - - - - - - - -計 126 107 101 122 91 x 66 84 x x x x

大  玉 11 19 10 18 11 9 9 7 x x x 17中  玉 111 85 81 93 71 66 56 76 x x x x小  玉 4 3 10 10 9 x 1 1 x x x 1厘  玉 - - - - - - - - - - - -

半円真珠 - - - - - - - - - - - -計 238 x x x x x x 71 64 60 48 59

大  玉 69 x x x 90 x x x x x x x中  玉 26 x x x x x x - x x x -小  玉 1 x x x - - - - x x x -厘  玉 - x x x - - - - - - - -

半円真珠 143 x x x x x x x x x x x水産庁「漁業養殖業生産統計」

真円真珠 大玉:直径 (8.0mm以上)、中玉: 直径 (6.0mm以上8.0mm未満)、小玉: 直径 (5.0mm以上6.0mm未満)、厘玉: 直径 (5.0mm未満) 

半円真珠 (スリー・クォーターサイズを含む。)

統計調査結果について、調査対象数が2以下の場合には調査結果の秘密保護の観点から、当該結果を「x」表示とする秘匿措置を施している。

全国

徳島

愛媛

福井

三重

大分

鹿児島

高知

長崎

佐賀

熊本

Page 27: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

27

水産庁「漁業/養殖業生産統計」

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

30,000

35,000

2003年

(平成15年)

2004年

(平成16年)

2005年

(平成17年)

2006年

(平成18年)

2007年

(平成19年)

2008年

(平成20年)

2009年

(平成21年)

2010年

(平成22年)

2011年

(平成23年)

2012年

(平成24年)

2013年

(平成25年)

2014年

(平成26年)

(kg) 全国大きさ別浜揚げ量の推移 計

大 玉

中 玉

小 玉

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

9,000

2003年

(平成15年)

2004年

(平成16年)

2005年

(平成17年)

2006年

(平成18年)

2007年

(平成19年)

2008年

(平成20年)

2009年

(平成21年)

2010年

(平成22年)

2011年

(平成23年)

2012年

(平成24年)

2013年

(平成25年)

2014年

(平成26年)

(kg) 三重県大きさ別浜揚げ量の推移大 玉

中 玉

小 玉

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

9,000

2003年

(平成15年)

2004年

(平成16年)

2005年

(平成17年)

2006年

(平成18年)

2007年

(平成19年)

2008年

(平成20年)

2009年

(平成21年)

2010年

(平成22年)

2011年

(平成23年)

2012年

(平成24年)

2013年

(平成25年)

2014年

(平成26年)

(kg)愛媛県大きさ別浜揚げ量の推移

大 玉

中 玉

小 玉

*愛媛県の15年は統計なし

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

9,000

2003年

(平成15

年)

2004年

(平成16

年)

2005年

(平成17

年)

2006年

(平成18

年)

2007年

(平成19

年)

2008年

(平成20

年)

2009年

(平成21

年)

2010年

(平成22

年)

2011年

(平成23

年)

2012年

(平成24

年)

2013年

(平成25

年)

2014年

(平成26

年)

(kg)長崎県大きさ別浜揚げ量の推移 大 玉

中 玉

小 玉

Page 28: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

28

水産庁「漁業・養殖業生産統計」

2003(平成15年)大きさ別浜揚げ量シェア

中  玉71.9%

厘  玉0.9%

大  玉23.2%

小  玉2.3%

半円真珠1.7%

2014(平成26年大きさ別浜揚げ量シェア)

大  玉55.4%

中  玉41.4%

小  玉2.1%

厘  玉1.1%

Page 29: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

29

全国的には真珠生産は大玉化が進んでおり、特に愛媛県では大玉生産にシフトしている。三重県は中

玉生産を堅持しており、長崎県は横這いで大玉をやや増やしつつある。小玉のシェアは圧倒的に三重県

が大きく、愛媛と長崎ではほとんど手がけていない。

水産庁「漁業・養殖業生産統計」

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

14,000

2003年

(平成15年)

2004年

(平成16年)

2005年

(平成17年)

2006年

(平成18年)

2007年

(平成19年)

2008年

(平成20年)

2009年

(平成21年)

2010年

(平成22年)

2011年

(平成23年)

2012年

(平成24年)

2013年

(平成25年)

2014年

(平成26年)

(kg)アコヤ真珠大玉の生産シェア

その他

長崎

愛媛

三重

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

2003年

(平成15年)

2004年

(平成16年)

2005年

(平成17年)

2006年

(平成18年)

2007年

(平成19年)

2008年

(平成20年)

2009年

(平成21年)

2010年

(平成22年)

2011年

(平成23年)

2012年

(平成24年)

2013年

(平成25年)

2014年

(平成26年)

(kg)アコヤ真珠中玉の生産シェア その他

長崎

愛媛

三重

0

100

200

300

400

500

600

700

800

900

1,000

2003年

(平成15年)

2004年

(平成16年)

2005年

(平成17年)

2006年

(平成18年)

2007年

(平成19年)

2008年

(平成20年)

2009年

(平成21年)

2010年

(平成22年)

2011年

(平成23年)

2012年

(平成24年)

2013年

(平成25年)

2014年

(平成26年)

(kg)アコヤ真珠小玉の生産シェア

その他

長崎

愛媛

三重

Page 30: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

30

(8)地域別事業者数(製造、卸、小売等) 真珠産業のすそ野は非常に広範である。 川上では真珠の稚貝から母貝を生産する経営体や、細胞貝の生産業者、そして真珠そのものの養殖業

者、真珠の処理加工を請け負う業者の他に材料提供会社として、真珠核の製造業者や養殖資材の提供業

者もいる。それらの経営体数は正確には把握できないが、ヒアリングを基に作成した経営体数と就業者

数は下記の表の通りとなっている。 それぞれの業態には例えば大手の宝飾メーカーは、自社で真珠の加工処理を実施しており、時に小売

展開を実施するなど、重複する部分がある。 下記以外にも穴あけ専門に実施している会社やネックレスを組むだけの業者もいる。しかしその殆ど

は産業分類が明確になっておらず捉えにくく個人も含めて裾野が広い。また生産現場では繁忙期(核入

れ時など)は臨時のアルバイトを雇うため、述べ従事者はさらに大きい可能性がある。

農林水産省「漁業センサス」より

真珠養殖業経営体数の推移

年真珠養殖

真珠母貝養殖

昭29 1954 1,016 …

昭33 1957 2,011 1,478

昭38 1963 2,767 5,587

昭43 1968 3,760 5,559

昭48 1973 1,878 1,468

昭53 1977 1,755 1,335

昭58 1983 1,882 1,443

昭63 1988 2,077 1,399

平5 1993 2,010 1,307

平10 1998 1,699 1,143

平15 2003 1,358 683

平20 2008 971 448

平25 2013 680 276 漁業センサス

1,016

2,011

2,767

3,760

1,878 1,755 1,882 2,077 2,010

1,699 1,358

971 680

0

1,478

5,587 5,559

1,468 1,335 1,443 1,399 1,307 1,143

683 448 276

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

(数)真珠養殖業・母貝養殖業経営体数の推移

(漁業センサス)

真珠養殖

真珠母貝養殖

経営体数 276 経営体数 112 経営体数 304就業者数 1,476 就業者数 596 就業者数 2,214経営体数 680 経営体数 341 経営体数 748就業者数 3,391 就業者数 1,698 就業者数 5,087経営体数 50 経営体数 25 経営体数 55就業者数 100 就業者数 50 就業者数 150経営体数 20 経営体数 10 経営体数 22就業者数 100 就業者数 50 就業者数 150経営体数 30 経営体数 15 経営体数 33就業者数 100 就業者数 50 就業者数 150経営体数 30 経営体数 15 経営体数 33就業者数 300 就業者数 150 就業者数 450経営体数 2,156 経営体数 1,940 経営体数 2,372就業者数 20,935 就業者数 18,842 就業者数 23,029経営体数 4,747 経営体数 4,747 経営体数 4,747就業者数 38,166 就業者数 38,166 就業者数 38,166経営体数 7,989 経営体数 7,205 経営体数 8,313就業者数 64,568 就業者数 59,602 就業者数 69,395

※真珠母貝、真珠養殖業の経営体数数字は2013年

合計

10年後(趨勢:何ら対策がされなかった時)

現在

真珠養殖業

真珠受託加工専門業(前処理、後処理)

関連産業(真珠核製造業)

関連産業(採苗業/稚貝生産業)

10年後(目標達成時)

真珠宝飾業(真珠加工処理業含むジュエリー卸/メーカー)

真珠宝飾品販売業

業種

真珠母貝/細胞貝養殖業

関連産業(養殖資材業:ネット、カゴ、ロープ他)

Page 31: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

31

※母貝及び真珠養殖業については漁業経営調査における漁業従事者数4.9人を経営体数に掛けて現在の

就業者数を算出。10 年後については、対策がなされない場合は過去 10 年の趨勢を当てはめて算出。対

策がなされた場合は、将来的な目標金額の増加を就業者数にはそのまま適用し、経営体数には 1社あた

りの就業者数を増やせば対応できるものとし、就業者数の増加に対して 20%の経営体の増加と仮定して

算出した。

※真珠関連産業については組合や関係者へのヒアリングから真珠養殖業に連動して増減するものとし

た。

※真珠宝飾業については、矢野経済研究所データベースより、真珠ジュエリー卸・メーカー 2,156 社、

平均従業員数 9.71 名なので、現状を 20,935 名とした。10 年後については、1 割程度の連動として 10%

の増減と仮定した。

※真珠宝飾品販売業については、矢野経済研究所データベースより、真珠ジュエリー小売(=ジュエリ

ー小売り)4,747 社 平均従業員数 8.04 名なので、現状を 38,166 名とし、10 年後については、真珠専

門店が殆どないために直接の養殖個数と連動しない。ジュエリーショップとしての増減はないものと判

断した。

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

9,000

10,000

1964(昭

和39)

1966(昭

和41)

1968(昭

和43)

1970(昭

和45)

1972(昭

和47)

1974(昭

和49)

1976(昭

和51)

1978(昭

和53)

1980(昭

和55)

1982(昭

和57)

1984(昭

和59)

1986(昭

和61)

1988(昭

和63)

1990(平

成2)

1992(平

成4)

1994(平

成6)

1996(平

成8)

1998(平

成10)

2000(平

成12)

2002(平

成14)

2004(平

成16)

2006(平

成18)

2008(平

成20)

2010(平

成22)

2012(平

成24)

2014(平

成26)

(数)真珠養殖と真珠母貝養殖業の経営体の推移

水産庁「漁業・養殖業生産統計年報」

真珠養殖

真珠母貝養殖

2007,2009~12、2014年は統計数字なし

Page 32: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

32

珠・

母貝

養殖

生産

の推

移(

1979年

・昭

和39年

~2014年

・平

成26年

生産

額1経

営体

あた

り生

産額

1経営

体あ

たり

kg

貫kg

貫100万

円100万

円(円

/Kg)

(円/貫

)kg

貫kg

貫100万

円100万

円(円

/kg

)(円

/貫

)1964(昭

和39)

4,2

57

84,7

26

22,5

94

19.9

5.3

21,9

54

5.2

259,1

18

971,6

91

7,9

74

-3,1

14

0.4

1965(昭

和40)

4,5

73

98,5

56

26,2

82

21.6

5.7

26,2

61

5.7

266,4

58

999,2

16

7,8

59

-4,6

66

0.6

1966(昭

和41)

4,6

62

117,6

23

31,3

66

25.2

6.7

34,8

30

7.5

296,1

16

1,1

10,4

33

8,6

03

-4,2

60

0.5

1967(昭

和42)

4,6

66

124,9

26

33,3

14

26.8

7.1

30,8

21

6.6

246,7

14

925,1

78

8,6

33

-2,8

74

0.3

1968(昭

和43)

4,6

06

111,9

63

29,8

57

24.3

6.5

20,3

96

4.4

182,1

67

683,1

27

8,0

84

-1,2

69

0.2

1969(昭

和44)

4,2

26

97,0

06

25,8

68

23.0

6.1

22,6

00

5.3

232,9

75

873,6

57

6,6

75

-1,6

78

0.3

1970(昭

和45)

3,6

35

85,3

83

22,7

69

23.5

6.3

20,1

05

5.5

235,4

68

883,0

07

4,6

93

-1,0

00

0.2

1971(昭

和46)

2,9

62

48,6

01

12,9

60

16.4

4.4

10,8

05

3.6

222,3

21

833,7

02

3,2

18

3,2

18

858

1.0

0.3

612

0.2

190,1

80

713,1

76

1972(昭

和47)

2,8

23

42,2

96

11,2

79

15.0

4.0

13,8

93

4.9

328,4

71

1,2

31,7

65

2,1

95

1,8

48

493

0.8

0.2

1,4

80

0.7

800,8

66

3,0

03,2

47

1973(昭

和48)

2,5

27

34,4

39

9,1

84

13.6

3.6

16,2

97

6.4

473,2

14

1,7

74,5

51

1,8

30

1,8

56

495

1.0

0.3

2,0

88

1.1

1,1

25,0

00

4,2

18,7

50

1974(昭

和49)

2,1

96

29,8

95

7,9

72

13.6

3.6

14,4

73

6.6

484,1

28

1,8

15,4

79

1,8

44

2,2

04

588

1.2

0.3

2,2

48

1.2

1,0

19,9

64

3,8

24,8

64

1975(昭

和50)

2,1

76

30,3

61

8,0

96

14.0

3.7

18,5

10

8.5

609,6

64

2,2

86,2

39

1,7

76

2,9

21

779

1.6

0.4

3,2

35

1.8

1,1

07,4

97

4,1

53,1

15

1976(昭

和51)

2,1

75

33,7

74

9,0

06

15.5

4.1

22,1

58

10.2

656,0

67

2,4

60,2

50

1,7

05

2,5

63

683

1.5

0.4

3,8

32

2.2

1,4

95,1

23

5,6

06,7

11

1977(昭

和52)

2,1

31

38,5

65

10,2

84

18.1

4.8

25,4

56

11.9

660,0

80

2,4

75,3

01

1,4

65

2,2

14

590

1.5

0.4

4,1

07

2.8

1,8

55,0

14

6,9

56,3

01

1978(昭

和53)

2,1

38

37,5

86

10,0

23

17.6

4.7

22,1

28

10.3

588,7

30

2,2

07,7

37

1,6

45

2,8

54

761

1.7

0.5

3,3

16

2.0

1,1

61,8

78

4,3

57,0

43

1979(昭

和54)

2,0

78

40,1

37

10,7

03

19.3

5.2

32,1

76

15.5

801,6

54

3,0

06,2

04

1,4

85

3,9

62

1,0

57

2.7

0.7

4,6

77

3.1

1,1

80,4

64

4,4

26,7

42

1980(昭

和55)

1,9

41

42,3

45

11,2

92

21.8

5.8

46,0

62

23.7

1,0

87,7

79

4,0

79,1

71

1,5

30

4,2

44

1,1

32

2.8

0.7

7,8

02

5.1

1,8

38,3

60

6,8

93,8

50

1981(昭

和56)

1,9

53

45,8

61

12,2

30

23.5

6.3

48,9

25

25.1

1,0

66,8

11

4,0

00,5

40

1,6

39

4,2

18

1,1

25

2.6

0.7

8,1

62

5.0

1,9

35,0

40

7,2

56,4

01

1982(昭

和57)

1,9

58

51,8

56

13,8

28

26.5

7.1

47,8

17

24.4

922,1

11

3,4

57,9

17

1,7

47

5,2

91

1,4

11

3.0

0.8

8,0

45

4.6

1,5

20,5

07

5,7

01,8

99

1983(昭

和58)

1,9

96

57,5

20

15,3

39

28.8

7.7

59,8

25

30.0

1,0

40,0

73

3,9

00,2

74

1,7

68

5,2

79

1,4

08

3.0

0.8

8,5

13

4.8

1,6

12,6

16

6,0

47,3

10

1984(昭

和59)

2,0

29

64,1

60

17,1

09

31.6

8.4

65,6

82

32.4

1,0

23,7

22

3,8

38,9

57

1,8

35

6,1

92

1,6

51

3.4

0.9

11,6

71

6.4

1,8

84,8

51

7,0

68,1

93

1985(昭

和60)

2,0

48

61,6

55

16,4

41

30.1

8.0

57,8

33

28.2

938,0

10

3,5

17,5

37

1,8

61

7,6

76

2,0

47

4.1

1.1

14,9

43

8.0

1,9

46,7

17

7,3

00,1

89

1986(昭

和61)

2,1

05

66,5

54

17,7

48

31.6

8.4

53,5

71

25.4

804,9

25

3,0

18,4

70

1,7

97

6,9

29

1,8

48

3.9

1.0

8,3

18

4.6

1,2

00,4

62

4,5

01,7

32

1987(昭

和62)

2,1

07

65,9

95

17,5

99

31.3

8.4

51,4

13

24.4

779,0

44

2,9

21,4

15

1,7

22

7,1

45

1,9

05

4.1

1.1

8,3

10

4.8

1,1

63,0

51

4,3

61,4

42

1988(昭

和63)

2,1

44

70,3

25

18,7

53

32.8

8.7

61,1

63

28.5

869,7

19

3,2

61,4

47

1,6

99

9,1

15

2,4

31

5.4

1.4

10,9

92

6.5

1,2

05,9

24

4,5

22,2

16

1989(平

成元

)2,1

00

69,1

25

18,4

33

32.9

8.8

62,1

87

29.6

899,6

31

3,3

73,6

17

1,4

56

9,3

88

2,5

03

6.4

1.7

11,4

13

7.8

1,2

15,7

01

4,5

58,8

78

1990(平

成2)

2,1

12

70,3

36

18,7

56

33.3

8.9

88,5

19

41.9

1,2

58,5

16

4,7

19,4

36

1,4

32

9,0

05

2,4

01

6.3

1.7

13,2

06

9.2

1,4

66,5

19

5,4

99,4

45

1991(平

成3)

2,0

98

67,9

21

18,1

12

32.4

8.6

84,9

19

40.5

1,2

50,2

61

4,6

88,4

80

1,4

46

9,4

47

2,5

19

6.5

1.7

13,7

92

9.5

1,4

59,9

34

5,4

74,7

54

1992(平

成4)

2,0

90

68,7

52

18,3

34

32.9

8.8

77,9

06

37.3

1,1

33,1

45

4,2

49,2

95

1,4

31

9,4

76

2,5

27

6.6

1.8

14,0

47

9.8

1,4

82,3

77

5,5

58,9

12

1993(平

成5)

2,0

86

72,7

11

19,3

90

34.9

9.3

80,3

55

38.5

1,1

05,1

29

4,1

44,2

32

1,4

42

8,2

93

2,2

11

5.8

1.5

12,6

81

8.8

1,5

29,1

21

5,7

34,2

04

1994(平

成6)

2,0

87

64,8

92

17,3

05

31.1

8.3

78,0

43

37.4

1,2

02,6

60

4,5

09,9

74

1,4

32

8,1

10

2,1

63

5.7

1.5

12,1

04

8.5

1,4

92,4

78

5,5

96,7

94

1995(平

成7)

2,0

52

63,3

30

16,8

88

30.9

8.2

68,6

03

33.4

1,0

83,2

62

4,0

62,2

34

1,4

17

7,9

58

2,1

22

5.6

1.5

11,4

72

8.1

1,4

41,5

68

5,4

05,8

81

1996(平

成8)

1,9

98

56,5

65

15,0

84

28.3

7.5

54,8

58

27.5

969,8

22

3,6

36,8

34

1,3

67

5,4

16

1,4

44

4.0

1.1

6,8

60

5.0

1,2

66,6

17

4,7

49,8

15

1997(平

成9)

1,9

49

48,3

07

12,8

82

24.8

6.6

57,7

87

29.6

1,1

96,2

45

4,4

85,9

18

1,3

29

3,2

58

869

2.5

0.7

5,4

54

4.1

1,6

74,0

33

6,2

77,6

24

1998(平

成10)

1,8

40

28,8

93

7,7

05

15.7

4.2

35,2

89

19.2

1,2

21,3

68

4,5

80,1

32

1,2

19

3,2

06

855

2.6

0.7

3,9

89

3.3

1,2

44,2

30

4,6

65,8

61

1999(平

成11)

1,7

90

24,5

76

6,5

54

13.7

3.7

27,8

84

15.6

1,1

34,6

03

4,2

54,7

61

1,1

35

2,4

03

641

2.1

0.6

3,3

89

3.0

1,4

10,3

20

5,2

88,7

02

2000(平

成12)

1,6

77

29,9

05

7,9

75

17.8

4.8

29,2

20

17.4

977,0

94

3,6

64,1

03

1,0

60

2,6

53

707

2.5

0.7

3,0

61

2.9

1,1

53,7

88

4,3

26,7

06

2001(平

成13)

1,6

36

34,5

16

9,2

04

21.1

5.6

26,0

63

15.9

755,0

99

2,8

31,6

22

979

2,0

68

551

2.1

0.6

1,7

64

1.8

852,9

98

3,1

98,7

43

2002(平

成14)

1,5

50

31,9

10

8,5

09

20.6

5.5

23,0

81

14.9

723,3

16

2,7

12,4

33

843

1,8

77

501

2.2

0.6

1,6

18

1.9

862,0

14

3,2

32,5

52

2003(平

成15)

1,4

03

31,5

57

8,4

15

22.5

6.0

22,3

61

15.9

708,5

91

2,6

57,2

16

810

1,7

72

473

2.2

0.6

1,4

98

1.8

845,3

72

3,1

70,1

47

2004(平

成16)

1,3

98

29,2

10

7,7

89

20.9

5.6

18,5

97

13.3

636,6

66

2,3

87,4

96

654

1,4

18

378

2.2

0.6

1,2

39

1.9

873,7

66

3,2

76,6

22

2005(平

成17)

1,3

76

28,8

46

7,6

92

21.0

5.6

19,2

47

14.0

667,2

33

2,5

02,1

23

584

1,5

09

402

2.6

0.7

1,3

03

2.2

863,4

86

3,2

38,0

72

2006(平

成18)

1,2

83

27,3

55

7,2

95

21.3

5.7

18,1

58

14.2

663,7

91

2,4

89,2

16

550

1,7

97

479

3.3

0.9

1,6

44

3.0

914,8

58

3,4

30,7

18

2007(平

成19)

-27,2

25

7,2

60

17,9

88

660,7

16

2,4

77,6

86

-1,6

23

433

1,5

27

940,8

50

3,5

28,1

89

2008(平

成20)

1,0

50

23,8

13

6,3

50

22.7

6.0

13,2

80

12.6

557,6

79

2,0

91,2

95

742

1,3

00

347

1.8

0.5

1,2

34

1.7

949,2

31

3,5

59,6

15

2009(平

成21)

-22,0

16

5,8

71

8,4

49

383,7

66

1,4

39,1

24

-943

251

707

749,7

35

2,8

11,5

06

2010(平

成22)

-21,2

87

5,6

77

9,7

00

455,6

77

1,7

08,7

89

-892

238

740

829,5

96

3,1

10,9

87

2011(平

成23)

-19,5

02

5,2

01

9,4

28

483,4

38

1,8

12,8

91

-1,0

37

277

943

909,3

54

3,4

10,0

77

2012(平

成24)

-19,7

09

5,2

56

9,9

03

502,4

61

1,8

84,2

28

-1,1

34

302

947

835,0

97

3,1

31,6

14

2013(平

成25)

722

20,3

85

5,4

36

28.2

7.5

11,2

07

15.5

549,7

67

2,0

61,6

26

519

972

259

1.9

0.5

794

1.5

816,8

72

3,0

63,2

72

2014(平

成26)

-19,5

06

5,2

02

13,5

54

694,8

63

2,6

05,7

37

-999

266

897

897,8

98

3,3

67,1

17

水産庁

「漁業

・養殖

業生産

統計年

報」

※農

林水

産統

計は

、暦

年集

計の

ため

、養

殖年

の翌

年1

~3

月開

催の

入札

会等

に 

おけ

る販

売実

績は

、翌

年の

生産

実績

に集

計さ

れる

※、

経営

体数

は営

んだ

営ん

だ経

営体

数1経

営体

あた

り生

産量

1経

営体

あた

り単

価営

んだ

経営

体数

真珠

養殖

真珠

母貝

養殖

単価

生産

Page 33: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

33

(9)製品種別出荷金額

都道府県別真珠養殖・真珠母貝養殖販売額の推移

単位:100万円

2003年(平成15年)

2004年(平成16年)

2005年(平成17年)

2006年(平成18年)

2007年(平成19年)

2008年(平成20年)

2009年(平成21年)

2010年(平成22年)

2011年(平成23年)

2012年(平成24年)

2013年(平成25年)

2014年(平成26年)

真珠養殖 22,361 18,597 19,247 18,158 17,988 13,280 8,449 9,700 9,428 9,903 11,207 13,554

真珠母貝養殖 1,498 1,239 1,303 1,644 1,527 1,234 707 740 943 947 794 897

真珠養殖 52 106 54 43 46 6 19 20 16 12 13 x

真珠母貝養殖 - - - - - - - - - - - -

真珠養殖 6,778 5,274 5,478 4,980 4,058 3,305 1,934 2,098 2,171 2,002 2,013 2,466

真珠母貝養殖 28 18 16 14 x 0 x x x 4 3 3

真珠養殖 x x x x x x - - - - - -

真珠母貝養殖 - - - - - - - - - - - -

真珠養殖 x x x x x x x - - - - x

真珠母貝養殖 x x x x x x x x x x x x

真珠養殖 x x x x x x x x - - - -

真珠母貝養殖 - - - - - - - - - - - -

真珠養殖 4 3 x x x x x x x x x x

真珠母貝養殖 - - - - - - - - - - - -

真珠養殖 x x x x x - x - - x - x

真珠母貝養殖 - - - - - - - - - - - -

真珠養殖 x - - - - - - - - - - -

真珠母貝養殖 - - - - - - - - - - - -

真珠養殖 4,890 4,865 5,938 5,594 6,626 5,714 3,222 4,261 3,759 3,914 4,565 5,142

真珠母貝養殖 1,077 884 979 1,184 1,180 907 454 527 766 824 677 765

真珠養殖 x x 17 x x x x x x x x x

真珠母貝養殖 38 x 14 23 x x 2 x x x x x

真珠養殖 - - - - - x x x x x x x

真珠母貝養殖 - - - - - - - - - - - -

真珠養殖 x 295 264 303 251 118 66 72 73 56 64 101

真珠母貝養殖 - - - - - - - - - - - -

真珠養殖 8,093 6,171 5,838 5,444 5,556 3,170 2,509 2,699 2,819 3,284 3,908 5,008

真珠母貝養殖 314 290 220 314 244 274 235 210 170 103 96 110

真珠養殖 954 726 699 690 405 320 238 171 192 238 237 318

真珠母貝養殖 x x x x x x x x x x x x

真珠養殖 412 304 276 304 238 x 126 146 x x x x

真珠母貝養殖 x x x x 13 x - - - - - -

真珠養殖 501 x x x x x x 108 126 108 93 138

真珠母貝養殖 18 x x x x x x x x x x x

真珠養殖 x x x x x x x x x x x x

真珠母貝養殖 3 x x x - - - - - - - -

水産庁「漁業生産額調査」統計調査結果について、調査対象数が2以下の場合には調査結果の秘密保護の観点から、当該結果を「x」表示とする秘匿措置を施している。

なお、全体(計)からの差引きにより当該結果が確定できる場合には、本来秘匿措置を施す必要のない箇所についても「x」表示としている。

沖縄

鹿児島

大分

熊本

愛媛

香川

徳島

広島

長崎

佐賀

福岡

高知

福井

全国

島根

和歌山

京都

三重

Page 34: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

34

真珠養殖と真珠母貝販売額の推移水産庁「漁業生産額調査」

22,361

18,59719,247

18,158 17,988

13,280

8,4499,700 9,428 9,903

11,207

13,554

1,498 1,239 1,303 1,644 1,527 1,234 707 740 943 947 794 897

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

2003

年 (平

成15

年)

2004

年 (平

成16

年)

2005

年 (平

成17

年)

2006

年 (平

成18

年)

2007

年 (平

成19

年)

2008

年 (平

成20

年)

2009

年 (平

成21

年)

2010

年 (平

成22

年)

2011

年 (平

成23

年)

2012

年 (平

成24

年)

2013

年 (平

成25

年)

2014

年 (平

成26

年)

(百万円) 真珠養殖

真珠母貝養殖

(年)

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35

(10)1事業者当たり売上高 下図は、地域別の生産額や経営体数である。ここで1事業者当たりの浜揚げ数量や生産金額を見ると、

3 大産地の三重、愛媛、長崎で大きく違っていることが分かる。三重は家族で行っている経営体が多く、

中には妻や子供も事業安定性の悪さから事業に従事せず他の仕事をしているケースもある。 一方、長崎は経営体の大規模化が進んでおり、10 人近くで行っている経営体もある。

ここで、効率性を考えると労働集約型産業である真珠養殖業は経営体の大規模化を進めるべきである

が、反面、恒常的なコストが大きいことと不況や赤変病などのリスクを吸収できないことが挙げられる。

また、沢山作れば価格が下がることや面積が増えることによる環境悪化も考慮しなければならず必ず

しも大規模化を進めることが良いことではない。

母貝の養殖に関しては、全国で愛媛が 83%と大きなシェアを占める。現在 6 漁協、245 の経営体が母

貝養殖を行っている。愛媛県では優良な母貝の生産に関する研究も進んでおり、耐性が強く品質の良い

真珠を作り出す母貝を県内のみならず全国に供給している。しかし近年では高齢化も進み、経営体の平

均年齢も 60 歳を超えているとみられる。

一方、母貝養殖業者の少ない三重では真珠養殖業者が自家で母貝も作っているケースが多い。全て自

身で使う分の母貝を自前で調達している経営体と母貝は愛媛等から買ってくる経営体の割合は半々程

度である。

自前で母貝の養殖まで実施すると生産効率が下がり収益を圧迫するからである。また稚貝のみを高知

の宿毛湾等の温暖地域で育成してもらうケースもある。

水産庁「漁業・養殖業生産統計」及び「漁業センサス」より

2013(平成25年)の真珠養殖業の経営体数と浜揚げ量(kg)と生産額 2013(平成25年)の真珠養殖業の経営体数と浜揚げ量(貫)と生産額

浜揚げ量(kg)

生産額(100万円)

kg単価(万円)

経営体数1事業者あた

り浜揚げ量(kg)

1事業者あたり生産額(万円)

浜揚げ量(貫)

生産額(100万円)

貫単価(万円)

経営体数1事業者あた

り浜揚げ量(貫)

1事業者あたり生産額(万円)

全国 20,385 11,207 549,767 680 30 16,480,882 全国 5,436 11,207 2,061,626 680 330 16,480,882

福井 39 13 333,333 3 13 4,333,333 福井 10 13 1,250,000 3 3.47 4,333,333

三重 3,919 2,013 513,651 283 14 7,113,074 三重 1,045 2,013 1,926,193 283 3.69 7,113,074

愛媛 8,025 4,565 568,847 262 31 17,423,664 愛媛 2,140 4,565 2,133,178 262 8.17 17,423,664

佐賀 220 64 290,909 9 24 7,111,111 佐賀 59 64 1,090,909 9 6.52 7,111,111

長崎 7,088 3,908 551,354 87 81 44,919,540 長崎 1,890 3,908 2,067,579 87 21.73 44,919,540

熊本 490 237 483,673 16 31 14,812,500 熊本 131 237 1,813,776 16 8.17 14,812,500

鹿児島 179 93 519,553 3 60 31,000,000 鹿児島 48 93 1,948,324 3 15.91 31,000,000

広島 x x - 2 広島 x x - 2

高知 x x - 1 高知 x x - 1

福岡 x x - 1 福岡 x x - 1

大分 x x - 11 大分 x x - 11沖縄 x x - 2 沖縄 x x - 2×印県小計 425 314 738,824 17 25 18,470,588 ×印県小計 113 314 2,770,588 17 6.67 18,470,588

2013(平成25年)の真珠母貝養殖業の経営体数と販売量(t)と生産額 2013(平成25年)の真珠母貝養殖業の経営体数と販売量(貫)と生産額

浜揚げ量(t)

生産額(100万円)

t単価(万円)

経営体数1事業者あた

り浜揚げ量(t)

1事業者あたり生産額(万円)

浜揚げ量(貫)

生産額(100万円)

t単価(万円)

経営体数1事業者あた

り浜揚げ量(貫)

1事業者あたり生産額(万円)

全国 972 794 816,872 276 4 2,876,812 全国 259,200 794 3,063 276 90,100 2,876,812

三重 0 3 3 0 1,000,000 三重 0 3 3 0 1,000,000

愛媛 806 677 839,950 245 3 2,763,265 愛媛 214,933 677 3,150 245 77,782 2,763,265

長崎 142 96 676,056 20 7 4,800,000 長崎 37,867 96 2,535 20 7,889 4,800,000

和歌山 × x - 1 和歌山 × x - 1

高知 × x - 4 高知 × x - 4

大分 - x - 1 大分 - x - 1

鹿児島 × x - 2 鹿児島 × x - 2×印県小計 24 18 750,000 7 3 2,571,429 ×印県小計 6,400 18 2,813 7 2,489 2,571,429

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36

(11)真珠養殖業の経営状態

真珠は母貝生産から始まり宝飾品として市場に出るまで5年程度必要とされているので、平成 21 年

のリーマンショックの翌年に漁労収入が急落し、その後癒えて、だんだんと漁労収入が上がってきた。

養殖業者の漁労収入はすなわち入札金額×生産量である。4~5%の組合の分金を除いたものが漁業者

の収入となる。下記は全国の入札及び組合を通した相対取引(示談取引)の全国合計の推移である。こ

れも上記の漁労収入と同様に推移を示している。入札金額の増加は単価の上昇によるところが大きなこ

とが分かる。その理由の一つに珠の大型化も挙げられる。珠の大型化は生産効率の上昇を生むので、支

出が減って収入が上がったという構図である。

また、この 5年で真珠養殖工程の一つである「養生」を低塩分海水で飼育するなどの技術向上がなさ

れてきたことも、品質向上に寄与してきている。

真珠養殖業の漁労収入・支出(千円)

漁労収入 漁労支出

2003年(平成15年)

11,910 7,410

2004年(平成16年)

11,221 7,187

2005年(平成17年)

7,338 7,097

2006年(平成18年)

11,222 11,358

2007年(平成19年)

15,633 8,553

2008年(平成20年)

6,377 7,346

2009年(平成21年)

9,728 10,796

2010年(平成22年)

6,242 3,825

2011年(平成23年)

12,330 8,604

2012年(平成24年)

10,687 12,151

2013年(平成25年)

14,522 8,140

2014年(平成26年)

16,741 10,135

水産庁「漁業経営調査報告」

*真珠養殖業者は東海地区と四国地区から抽出されている。平成22年は東海地区のみ。

*標本数は平成15~17年は概ね母体1284、標本16、平成18~21年は母体1114、標本11、平成22年は母体1114、標本5、平成23年以降は母体806、標本9。

*平成23年に期末の負債が大きく増加しているのは、東北大震災の津波によって三重県の養殖設備が破損したためと思われる。

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

14,000

16,000

18,000

2003年

(平成

15年

2004年

(平成

16年

2005年

(平成

17年

2006年

(平成

18年

2007年

(平成

19年

2008年

(平成

20年

2009年

(平成

21年

2010年

(平成

22年

2011年

(平成

23年

2012年

(平成

24年

2013年

(平成

25年

2014年

(平成

26年

(千円)

真珠養殖業の漁労収入・支出(水産庁「漁業経営調査報告」平成22年は東海のみ集計)

漁労収入

漁労支出

○は支出が収入を上回った年

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

3,500

200

3年

(平成

15年

2004年

平成

16年

200

5年

(平成

17年

200

6年

(平成

18年

200

7年

(平成

19年

200

8年

(平成

20年

200

9年

(平成

21年

201

0年

(平成

22年

201

1年

(平成

23年

201

2年

(平成

24年

201

3年

(平成

25年

201

4年

(平成

26年

201

5年

(平成

27年

(貫)全国共販実績数量・金額・単価推移

(全国真珠養殖漁業協同組合連合会)

数量(貫)

金額(1000万円)

単価(円)

2003年

(平成15年)

2004年

平成16年)

2005年

(平成17年)

2006年

(平成18年)

2007年

(平成19年)

2008年

(平成20年)

2009年

(平成21年)

2010年

(平成22年)

2011年

(平成23年)

2012年

(平成24年)

2013年

(平成25年)

2014年

(平成26年)

2015年

(平成27年)

数量(貫) 1,817 1,505 1,375 1,292 1,192 819 863 814 1,151 1,156 1,004 849 884金額(1000万円) 1,155 1,272 1,232 1,172 1,076 553 739 733 719 838 963 1,151 1,310単価(円) 2,201 2,384 2,415 2,490 2,360 1,361 1,587 1,729 1,836 1,884 2,343 2,885 3,045

全国真珠養殖漁業協同組合連合会

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37

真珠養殖業の経営主の平均年齢水産庁「漁業経営調査報告」

59.0

60.0

61.0

62.0

63.0

64.0

65.0

66.0

67.0

68.0

69.0

2003

年 (平

成15

年)

2004

年 (平

成16

年)

2005

年 (平

成17

年)

2006

年 (平

成18

年)

2007

年 (平

成19

年)

2008

年 (平

成20

年)

2009

年 (平

成21

年)

2010

年 (平

成22

年)

2011

年 (平

成23

年)

2012

年 (平

成24

年)

2013

年 (平

成25

年)

2014

年 (平

成26

年)

(歳)

(年)

真珠養殖業の養殖施設面積

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

2003

年 (平

成15

年)

2004

年 (平

成16

年)

2005

年 (平

成17

年)

2006

年 (平

成18

年)

2007

年 (平

成19

年)

2008

年 (平

成20

年)

2009

年 (平

成21

年)

2010

年 (平

成22

年)

2011

年 (平

成23

年)

2012

年 (平

成24

年)

2013

年 (平

成25

年)

2014

年 (平

成26

年)

(㎡) 水産庁「漁業経営調査報告」平成22年は東海のみ

(年)

真珠養殖業の延べ出漁日数

0

50

100

150

200

250

2003

年 (平

成15

年)

2004

年 (平

成16

年)

2005

年 (平

成17

年)

2006

年 (平

成18

年)

2007

年 (平

成19

年)

2008

年 (平

成20

年)

2009

年 (平

成21

年)

2010

年 (平

成22

年)

2011

年 (平

成23

年)

2012

年 (平

成24

年)

2013

年 (平

成25

年)

2014

年 (平

成26

年)

(日) 水産庁「漁業経営調査報告」平成22年は東海のみ

(年)

真珠養殖業の最盛期の漁業従事者数の内訳

3.2 3.2 3.0 2.9 2.6 2.9 2.9 2.9 2.9

3.5 4.0

2.4 2.6

1.0

2.5 2.1 2.0 2.0

0.0

1.0

2.0

3.0

4.0

5.0

6.0

7.0

8.0

2006

年 (平

成18

年)

2007

年 (平

成19

年)

2008

年 (平

成20

年)

2009

年 (平

成21

年)

2010

年 (平

成22

年)

2011

年 (平

成23

年)

2012

年 (平

成24

年)

2013

年 (平

成25

年)

2014

年 (平

成26

年)

(人)

雇用者

家族

水産庁「漁業経営調査報告」平成22年は東海のみ

(年)

真珠養殖業の資産

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

70,000

80,000

2003

年 (平

成15

年)

2004

年 (平

成16

年)

2005

年 (平

成17

年)

2006

年 (平

成18

年)

2007

年 (平

成19

年)

2008

年 (平

成20

年)

2009

年 (平

成21

年)

2010

年 (平

成22

年)

2011

年 (平

成23

年)

2012

年 (平

成24

年)

2013

年 (平

成25

年)

2014

年 (平

成26

年)

(千円)

期首

期末

水産庁「漁業経営調査報告」平成22年は東海のみ

(年)

真珠養殖業の負債

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

14,000

16,000

2003

年 (平

成15

年)

2004

年 (平

成16

年)

2005

年 (平

成17

年)

2006

年 (平

成18

年)

2007

年 (平

成19

年)

2008

年 (平

成20

年)

2009

年 (平

成21

年)

2010

年 (平

成22

年)

2011

年 (平

成23

年)

2012

年 (平

成24

年)

2013

年 (平

成25

年)

2014

年 (平

成26

年)

(千円)

期首

期末

水産庁「漁業経営調査報告」平成22年は東海のみ

(年)

Page 38: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

38

2.日本の真珠輸出入の状況 (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

真珠の輸出入数量と輸出入額の推移財務省貿易統計

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

70,000

80,000

2001(

平成

13)

2002(

平成

14)

2003(

平成

15)

2004(

平成

16)

2005(

平成

17)

2006(

平成

18)

2007(

平成

19)

2008(

平成

20)

2009(

平成

21)

2010(

平成

22)

2011(

平成

23)

2012(

平成

24)

2013(

平成

25)

2014(

平成

26)

2015(

平成

27)

(kg)

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

(百万円)輸入数量

輸出数量

輸入価額

輸出価額

真珠の輸出入単価の推移財務省貿易統計

0100200300400500600700800900

1000

2001(平

成13)

2002(平

成14)

2003(平

成15)

2004(平

成16)

2005(平

成17)

2006(平

成18)

2007(平

成19)

2008(平

成20)

2009(平

成21)

2010(平

成22)

2011(平

成23)

2012(平

成24)

2013(平

成25)

2014(平

成26)

2015(平

成27)

(円/グラム)

真珠の輸入量・輸入額・輸入単価推移

年 数量(kg) 数量(貫) 前年比 価額(100万円) 前年比 単価(円/g) 単価(円/匁)

2001(平成13) 33,399 8,906 102.8% 29,100 82.7% 871 3,267

2002(平成14) 41,853 11,161 125.3% 30,991 106.5% 740 2,777

2003(平成15) 36,950 9,853 88.3% 30,916 99.8% 837 3,138

2004(平成16) 39,406 10,508 106.6% 31,296 101.2% 794 2,978

2005(平成17) 68,245 18,199 173.2% 36,605 117.0% 536 2,011

2006(平成18) 75,561 20,150 110.7% 44,185 120.7% 585 2,193

2007(平成19) 71,948 19,186 95.2% 50,277 113.8% 699 2,620

2008(平成20) 58,208 15,522 80.9% 41,615 82.8% 715 2,681

2009(平成21) 55,654 14,841 95.6% 29,597 71.1% 532 1,994

2010(平成22) 58,250 15,533 104.7% 31,426 106.2% 540 2,023

2011(平成23) 61,594 16,425 105.7% 33,237 105.8% 540 2,024

2012(平成24) 50,654 13,508 82.2% 29,593 89.0% 584 2,191

2013(平成25) 49,752 13,267 98.2% 35,277 119.2% 709 2,659

2014(平成26) 49,588 13,223 99.7% 38,687 109.7% 780 2,926

2015(平成27) 54,772 14,606 110.5% 43,243 111.8% 790 2,961

財務省貿易統計

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39

※本書で使用する貿易統計コードについて 世界の標準となっている HS コードについては下記の 6 ケタの項目までの分類となっている。ここで

は注書きがない限り、基本的に各国を統一して 71.01 という真珠全体の数字を使用している。 HS コード 日本の財務

省による追加分類

該当する産品

71.01 天然又は養殖の真珠(加工してあるかないか又は格付けしてあるかないかを問わないものとし、糸通しし又は取り付けたものを除く。ただし、天然又は養殖の真珠を輸送のために一時的に糸に通したものを含む。)

7101.10 000 天然真珠

7101.21 養殖真珠 加工してないもの(バラ玉のもの)

110 - アコヤ真珠のもの

120 - 白蝶真珠及び黒蝶真珠のもの

190 - その他のもの

7101.22 養殖真珠 加工したもの(輸送のために一時的に糸を通したもの)

210 - アコヤ真珠のもの

220 - 白蝶真珠及び黒蝶真珠のもの

290 - その他のもの

(2)国別輸出入数量・金額

日本を取り巻く流通の相関図が次頁の図である。

基本的に各国の現地統計の数字を採用したが、香港の統計に数量が取られていないこともあり日本~

香港間の貿易については日本の貿易統計を採用した。

次頁の図は 2015 年の輸出入数字のまとめだが、オーストラリア、インドネシア、フレンチポリネシ

アなどの主要な南洋真珠の生産国から直接及び香港を経由して間接的に日本に真珠が輸入され、集積さ

れている様子が分かる。そして日本で加工され、日本で消費される分を除いて再び香港を経由して世界

へ輸出されている。

この図の中でタイへの低価格の真珠関連輸出量が極端に多くなっている。これは 2015 年に限ったも

のであり、業界関係者によると核を研磨するためにタイへ輸出している可能性があるとの話であった。

真珠の輸出量・輸出額・輸出単価推移

年 数量(kg) 数量(貫) 前年比 価額(100万円) 前年比 単価(円/g) 単価(円/匁)

2001(平成13) 63,819 17,018 100.8% 37,121 78.6% 582 2,181

2002(平成14) 46,191 12,318 72.4% 32,805 88.4% 710 2,663

2003(平成15) 51,480 13,728 111.5% 23,423 71.4% 455 1,706

2004(平成16) 48,050 12,813 93.3% 26,873 114.7% 559 2,097

2005(平成17) 46,234 12,329 96.2% 29,090 108.2% 629 2,359

2006(平成18) 46,561 12,416 100.7% 23,873 82.1% 513 1,923

2007(平成19) 51,206 13,655 110.0% 25,502 106.8% 498 1,868

2008(平成20) 55,987 14,930 109.3% 30,902 121.2% 552 2,070

2009(平成21) 42,180 11,248 75.3% 17,835 57.7% 423 1,586

2010(平成22) 38,454 10,254 91.2% 16,399 91.9% 426 1,599

2011(平成23) 32,402 8,641 84.3% 16,808 102.5% 519 1,945

2012(平成24) 36,134 9,636 111.5% 16,764 99.7% 464 1,740

2013(平成25) 39,588 10,557 109.6% 19,024 113.5% 481 1,802

2014(平成26) 38,950 10,387 98.4% 24,814 130.4% 637 2,389

2015(平成27) 39,691 10,584 101.9% 32,267 130.0% 813 3,049

財務省貿易統計

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40

※基本的に各国の現地輸出統計を使用。各国の統計において金額表示しかない場合など一部表示していない。※香港との取引はアコヤ

と南洋のみの合計 ※オーストラリアの現地統計が数量は個数統計しかないために、ヒアリングから得た同国の生産量 560 貫から個数

を 2.46g として計算した。インドネシアからタイは 2015 年のみのイレギュラーな取引。ミャンマーは 2010 年、ベトナムは 2014 年デ

ータ。

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41

現地輸出統計及び日本の貿易統計より作成。一部推定含む。

その他国には香港、中国、米国の南洋真珠の数字を含む。またベトナムのアコヤを含む。 ■世界から日本へ集積され、再び世界へ 下図は、前ページの世界の真珠流通図のまとめである。世界から日本へは主に南洋真珠が加工用に輸

入される。そして日本産のアコヤ真珠とともに国内消費される分を除いて香港や世界へ輸出される。 世界の海産真珠の流通量は 47,513kg と推定されるため、(P53 参照)7 割が日本に集積されているこ

とが分かる。 そして国内消費される分が日本に集積されるものの 2 割強、香港へ輸出される分が 6 割、香港以外へ

の輸出が 1 割強となっている。

日本の海産真珠輸入(2015)金額(US$M) 数量(kg) 数量(貫)

フレンチポリネシア 32 5,586 1,490

オーストラリア 15 1,275 340

インドネシア 9 1,287 343

フィリピン 8 556 148

ミャンマー 7 458 122

他(香港、ベトナム他) 38 3,644 972

合計 109 12,806 3,415

Page 42: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

42

(3)日本から世界への輸出

2015年

真珠

輸出

その

他数

量(kg

)数

量(貫

)金

額(千

円)

g単

価(円

)匁

単価

(円

)数

量(kg

)数

量(貫

)金

額(千

円)

g単

価(円

)匁

単価

(円

)数

量(k

g)

数量

(貫

)金

額(千

円)

g単

価(円

)匁

単価

(円

)数

量(k

g)

数量

(貫

)金

額(千

円)

g単

価(円

)匁

単価

(円

)香

港12.0

3.2

10,5

77

878

3,2

94

15,1

55.0

4,0

41.3

12,5

58,7

35

829

3,1

08

5,6

21.0

1,4

98.9

12,0

34,6

54

2,1

41

8,0

29

644.0

171.7

721,3

68

1,1

20

420

アメ

リカ

合衆

国1,3

96.0

372.3

2,0

90,3

27

1,4

97

5,6

15

312.9

83.4

1,0

64,6

43

3,4

03

12,7

60

13,1

39.1

3,5

03.8

536,2

33

41

15

タイ

448.4

119.6

367,7

08

820

3,0

75

180.7

48.2

227,0

11

1,2

57

4,7

12

18.6

5.0

7,4

12

398

149

イン

ド44.4

11.8

41,0

71

924

3,4

66

490.5

130.8

108,5

62

221

830

0.0

0.0

0.0

0.0

イタ

リア

343.8

91.7

268,7

37

782

2,9

31

13.4

3.6

27,2

69

2,0

30

7,6

14

98.3

26.2

51,9

97

529

198

ドイ

ツ264.0

70.4

215,4

21

816

3,0

60

18.5

4.9

13,6

60

738

2,7

66

69.2

18.4

7,7

96

113

42

中華

人民

共和

国89.1

23.8

220,6

98

2,4

77

9,2

89

178.8

47.7

270,2

24

1,5

12

5,6

69

4.5

1.2

9,2

12

2,0

44

767

大韓

民国

176.1

47.0

110,3

28

627

2,3

49

66.7

17.8

53,3

08

799

2,9

95

0.0

0.0

台湾

87.2

23.2

65,8

63

756

2,8

33

36.0

9.6

30,8

63

857

3,2

13

117.3

31.3

11,9

07

102

38

スイ

ス131.1

35.0

215,7

21

1,6

45

6,1

69

21.2

5.7

90,4

66

4,2

67

16,0

02

0.0

0.0

シン

ガポ

ール

33.0

8.8

50,8

80

1,5

41

5,7

80

69.2

18.5

216,9

55

3,1

34

11,7

54

1.6

0.4

5,3

80

3,4

03

1,2

76

フラ

ンス

88.4

23.6

114,8

29

1,2

99

4,8

70

0.2

0.1

1,8

37

8,3

88

31,4

55

2.0

0.5

7,3

94

3,6

90

1,3

84

英国

77.0

20.5

87,5

46

1,1

37

4,2

64

0.5

0.1

1,3

51

2,5

30

9,4

87

10.0

2.7

17,4

36

1,7

49

656

カナ

ダ32.8

8.7

43,0

86

1,3

15

4,9

32

8.0

2.1

26,0

36

3,2

70

12,2

61

7.5

2.0

7,4

15

992

372

マレ

ーシ

ア19.4

5.2

23,0

79

1,1

87

4,4

52

15.2

4.1

41,1

50

2,7

04

10,1

40

9.0

2.4

5,9

97

665

249

ベル

ギー

17.5

4.7

15,8

49

908

3,4

04

23.8

6.4

48,1

00

2,0

19

757

オー

スト

ラリ

ア19.1

5.1

16,5

42

866

3,2

48

1.5

0.4

939

647

2,4

25

3.3

0.9

5,8

18

1,7

82

668

スウ

ェー

デン

18.1

4.8

15,7

89

873

3,2

73

0.5

0.1

782

1,7

11

6,4

17

オー

スト

リア

17.9

4.8

12,4

88

697

2,6

14

スペ

イン

16.0

4.3

13,9

97

874

3,2

76

0.9

0.2

6,8

30

7,7

61

29,1

05

ベト

ナム

15.7

4.2

31,4

30

2,0

01

7,5

03

0.3

0.1

280

886

332

アラ

ブ首

長国

連邦

13.3

3.5

3,1

51

237

890

ロシ

ア11.9

3.2

17,1

98

1,4

41

5,4

05

0.8

0.2

537

691

2,5

92

デン

マー

ク6.4

1.7

8,9

75

1,3

93

5,2

22

マカ

オ5.7

1.5

4,7

68

836

3,1

36

レバ

ノン

4.5

1.2

2,6

37

586

2,1

99

ギリ

シャ

4.2

1.1

2,0

68

495

1,8

57

ニュ

ージ

ーラ

ンド

3.3

0.9

2,4

82

758

2,8

41

オラ

ンダ

1.5

0.4

631

430

1,6

11

1.2

0.3

782

626

235

蘭領

アン

ティ

ール

1.8

0.5

3,3

41

1,8

32

6,8

69

南ア

フリ

カ共

和国

0.7

0.2

779

1,1

32

4,2

46

0.8

0.2

301

376

141

ジブ

ラル

タル

(英

)1.3

0.3

1,4

87

1,1

80

4,4

26

カン

ボジ

ア1.1

0.3

1,2

76

1,2

14

4,5

53

ポル

トガ

ル1.0

0.3

1,0

88

1,0

88

4,0

80

チェ

コ0.8

0.2

647

776

2,9

09

米領

ヴァ

ージ

ン諸

島0.5

0.1

3,2

12

6,4

24

24,0

90

フィ

ンラ

ンド

0.5

0.1

434

927

3,4

78

イン

ドネ

シア

0.1

0.0

530

4,2

06

1,5

77

イス

ラエ

ル0.0

0.0

546

27,3

00

10,2

38

合計

と単

価平

均56

7.5

25,8

24

901

3,3

80

18,9

94.6

136.9

16,7

01,7

89

1,1

87

4,4

51

344.5

91.9

14,1

08,5

15

2,6

58

9,9

66

643.2

171.5

1,4

45,9

04

2,7

39

1,0

27

財務

省貿

易統

白蝶

・黒

蝶国

名ア

コヤ

天然

Page 43: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

43

※上記数字は各国の貿易統計による。南洋、アコヤ以外も含む

日本からの真珠の輸出先を見ると香港が圧倒的に多い。しかし香港は経由地であるために、その先を

見る必要がある。香港からの輸出では、インドが 739 百万ドルと半数を占め、その次に UAE が 343 百万

ドル、日本、米国と続く。そしてインドの輸入統計を見ると、UAE からの輸入が 506 百万ドルもある。

つまり、世界の真珠はまず日本に集まり、その多くが香港を経由して、インドへ送られるという構図

が見えてくる。しかしインドも需要国ではあるが主には加工国であるため、ここで真珠ジュエリーとし

て加工され世界へ輸出されている。ちなみにこの表には表れないが、インドから輸出されるゴールドジ

ュエリー(真珠の付いたものも含めて)は 8,609 百万ドルとなっている。真珠としてそのまま輸出され

るものは、上記表を見るとごくわずかである。

ここで注意しなければならないのは香港の真珠輸出の数字には淡水真珠も含まれているため大きな

数字となっていることである。前述の真珠流通世界図から見ると中国から香港へ輸出される真珠は 84

百万ドルであるが、中国~香港の国境間では正しい価値申告がされていないケースも多いようでかなり

の金額が中国から香港へ流れているようだ。

*上記数字は HS コードにおける真珠のバラ珠や連の数字であり、それがジュエリーに加工されるとそ

の使用金属によって「ゴールドジュエリー」や「プラチナジュエリー」といった括りになり上記表には

入っていない。

2015年日本からの真珠輸出 2015年香港から世界への真珠輸出 2015年インドから世界への真珠輸出数量(匁)

金額(千円)

金額シェア

金額(100万ドル)

シェア 金額(千ドル) シェア

香港 5,712,008 25,325,334 78% インド 739 53% アメリカ合衆国 872 31%アメリカ合衆国 3,959,458 3,691,203 11% UAE 343 24% 香港 539 19%タイ 172,730 602,131 2% 日本 135 10% UAE 433 15%中華人民共和国 72,630 500,134 2% アメリカ合衆国 57 4% バーレーン 359 13%イタリア 121,460 348,003 1% オーストラリア 41 3% オーストリア 202 7%スイス 40,623 306,187 1% 中華人民共和国 17 1% 日本 143 5%シンガポール 27,682 273,215 1% イタリア 12 1% イタリア 121 4%ドイツ 93,793 236,877 1% ドイツ 11 1% 英国 40 1%大韓民国 64,758 163,636 1% タイ 10 1% バハマ 35 1%フランス 24,174 124,060 0% フランス 9 1% スワジランド 32 1%台湾 64,118 108,633 0% その他 27 2% その他 83 3%インド 130,811 108,562 0% 合計 1401 100% 合計 2859 100%

各国の貿易統計

2015年インドの真珠輸入金額(100万ドル) シェア

香港 630 54%UAE 506 43%他 37 3%合計 1173 100%

各国の貿易統計

香港を

経由し

て世界

インドを経

由又は製

品化され

て世界へ

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44

香港から世界への真珠の輸出は 2012 年以降急激に伸びている。その増加分の輸出先はインドと米国

向けである。一方、日本向けの輸出は伸びておらず、輸出先に占める日本の割合は減少している。

0

200,000

400,000

600,000

800,000

1,000,000

1,200,000

1,400,000

1,600,000

(千ドル)

(年)

香港から世界への真珠輸出金額(千ドル)(現地の貿易統計より)

0

20,000

40,000

60,000

80,000

100,000

120,000

140,000

160,000

(千ドル) 香港から日本への真珠輸出金額(千ドル)(現地の貿易統計より)

(年)

香港の真珠輸出額に占める日本への割合(現地の貿易統計より)

0%

20%

40%

60%

80%

100%

1998

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

2015

others

JAPAN

(年)

Page 45: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

45

3.国内流通の状況(輸出入品の国内流通ルート)、規制等

真珠

ジュ

エリ

ー小

売市

場1,

423億

宝石

専門

真珠

専門

宝石

チェ

ーン

百貨

通信

販売

訪問

販売

アパ

レル

アク

セサ

リー

イン

ポー

トブ

ラン

呉服

ジュ

エリ

ー卸

ジュ

エリ

ーメ

ーカ

真珠

メー

カー

真珠

輸入

真珠

珠加

工業

者(前

処理

・後

処理

・調色

穴開

け業

者ネ

ック

レス

連組

業者

入札

示談

国内

真珠

養殖

業者

浜揚

げ13

5.54

億円

海外

真珠

養殖

中国

イン

ドネ

シア

フィ

リピ

フィ

ジー

オー

スト

ラリ

タヒ

ミャ

ンマ

ベト

ナム

香港

真珠

入札

会(海

外)

真珠

製核

業者

真珠

流通

市場

図(20

15年

)株

式会

社矢

野経

済研

究所

作成

香港

輸出

(加

工品

/半

製品

/完

成品

海外

真珠

製核

業者

<海

外市

場>

<国

内市

場>

出荷

115億

円*

(全

国共

販実

績)

ブラ

ンド

本国

*は

2014

年の

数字

母貝

業者

(宇

和島

、水

産試

験場

半製

完成

完成

稚貝

養殖

委託

クラ

スプ

・パ

ーツ

業者

真珠

核貝

生産

業者

輸入

輸入

(示

談)

現地

で養

殖・輸

入(SP

A)

輸入

南洋

真珠

・淡

水真

アコ

ヤ真

社内

加工

前処

理・後

処理

・調

色穴

開け

・ネ

ック

レス

連組

半製

タヒ

チな

アメ

リカ

など

仲買

業者

完成

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46

4.アコヤ真珠の未加工珠と加工珠の輸出入

下記は、未加工珠、加工珠別の輸出入推移のグラフである。ここでいう未加工珠とはバラ玉のもの。

加工珠は輸送のために一時的に糸通しがされているものである。 アコヤ真珠の海外での生産は現在ベトナムのみとなっており、したがって輸入数字もベトナムが殆ど

を占める。ただその量は日本のアコヤ生産量と比較して少量であり、単価も大きく変動するのが特徴と

して挙げられる。

アコヤ真珠未加工珠の輸出入

輸出 輸入 輸出 輸入 輸出 輸入2000 1,773 1,156 1,006 378 473 3082001 2,909 1,695 1,300 356 776 4522002 3,631 2,317 992 460 968 6182003 3,753 1,301 972 285 1,001 3472004 4,172 959 1,033 114 1,113 2562005 3,696 1,372 1,043 333 986 3662006 5,382 1,671 1,367 292 1,435 4462007 5,857 1,713 1,455 173 1,562 4572008 4,332 1,635 1,014 283 1,155 4362009 5,530 485 890 100 1,475 1292010 5,121 1,476 882 382 1,366 3942011 2,397 1,070 822 339 639 2852012 5,617 682 884 262 1,498 1822013 6,054 556 1,071 245 1,614 1482014 3,811 569 1,259 119 1,016 1522015 4,121 704 2,138 220 1,099 1882016 4,931 343 2,164 261 1,315 91

財務省貿易統計

アコヤ真珠加工珠の輸出入

輸出 輸入 輸出 輸入 輸出 輸入2000 13,064 2,644 15,227 914 3,484 7052001 12,248 1,844 13,467 564 3,266 4922002 11,292 1,317 11,149 230 3,011 3512003 8,584 1,034 8,018 297 2,289 2762004 8,411 1,761 7,972 563 2,243 4702005 7,796 2,364 7,561 652 2,079 6302006 7,767 3,046 8,122 643 2,071 8122007 10,741 1,550 9,331 322 2,864 4132008 10,645 936 7,681 365 2,839 2502009 7,961 1,673 4,800 531 2,123 4462010 8,872 1,933 5,413 266 2,366 5152011 9,149 919 5,459 175 2,440 2452012 8,647 839 5,007 172 2,306 2242013 9,799 800 5,921 192 2,613 2132014 10,515 1,576 8,043 325 2,804 4202015 11,661 1,636 10,301 320 3,110 4362016 12,537 809 10,915 294 3,343 216

財務省貿易統計

重量(貫)

重量(貫)

重量(kg) 金額(100万円)

重量(kg) 金額(100万円)

0

100,000

200,000

300,000

400,000

500,000

600,000

700,000

800,000

(kg/円)未加工珠の輸出入単価の推移

(財務省貿易統計)

輸出

輸入

(年)

0

200,000

400,000

600,000

800,000

1,000,000

1,200,000

1,400,000

(kg/円) 加工珠の輸出入単価の推移(財務省貿易統計)

輸出

輸入

(年)

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48

5.国内産地におけるインバウンド需要の状況

2016 年の訪日観光客数は 2,000万人を超え、政府は東京オリンピック、パラリンピックの年には 4,000

万人にまで増やす方針である。彼らの購買力は非常に大きいが、現在のところ真珠の購買は一部のブラ

ンドショップに限られている。

特に主要な訪日購買顧客である中国人は、ツアーでの来日が主体で、京都や富士山などの観光地でス

ケジュールは全て埋まっている。

その中に宇和島や伊勢などの産地はほとんど含まれていない。しかし最近では個人訪日客へのビザも

緩和され、お決まりのコースでなく日本を体験したいという観光客が増えてきているので、産地におい

ても観光養殖などの方向性が十分に考えられる。

5,2116,1376,7277,3348,3478,351

6,7908,611

6,2188,358

10,364

13,413

19,737

24,039

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

30,000

2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

(千人)外国人旅行者数

(国際観光振興機構(JNTO))

(年)

ビジットジャパンキャンペーン 東日本大震災

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6.真珠宝飾品産業の参考となり得る伝統的工芸品の海外展開の成功事例 海外で受け入れてもらうための条件:国際的な展示会への継続出展 国際的な展示会はマーケットの縮図であり、商品のサイズ・色などに関して現地をマーケティングでき

る。また、海外の著名なブランドとのスケールの大きな出会いもある。通訳や協力者などの人脈もでき

るため、得られるものは大きい。継続出展することで、良い小間を確保できるようにもなる。 海外で受け入れてもらうための条件:商品の現地化 「○○が地場産業である○○で作られた商品」といった地域ブランドが背景にあって初めて成立する商

品は、世界では通用しない。伝統工芸というと、「分かってくれる人だけ分かればいい」という独りよ

がりな発想も垣間見えるが、従来の伝統的なアプローチでは海外では伝わらない。技術力だけの勝負で

はなく、いかに現地マーケットを意識するかが重要となる。 海外で受け入れてもらうための条件:メイドインジャパン、プロデュースドジャパン 技術力だけの勝負では世界で通用しないが、徹底したマーケティングにより現地化した商品も、あくま

で日本の技術力、審美眼に基づいていることが条件となる。そこに日本的なサービスやおもてなしの精

神が加わっている成功事例も多い。 (1)金子眼鏡株式会社

【企業情報】

企業名 金子眼鏡株式会社

設立 1958 年 4月

資本金 5000 万円

本社所在地 福井県鯖江市吉江町 712-2

直営店 国内 44 店舗 米国 NY 1 店舗 (平成 25 年現在)

代表者 代表取締役 金子真也

従業員数 196 人(平成 25 年現在)

【事業内容】

1958 年に福井県鯖江市で創業。日本全国の主要都市に直営店「金子眼鏡店」を展開。金子眼鏡をはじ

め、日本で生産される上質なアイウエアを販売している。

1998 年からアイウエアの世界的な展示会「MIDO Eyewear Show」(ミラノ)や「Silmo Paris」(パリ)

に出展、世界からの賞賛を得る。2000年にはニューヨーク・ソーホーに海外初となる直営店「FACIAL INDEX

NEW YORK」をオープン。欧米・アジア諸国を中心に販売拠点を拡大している。

1.海外展開の経緯

福井県鯖江市は眼鏡の聖地とも称され、いまや日本のみならず、イタリア・中国と並ぶ世界的な眼鏡

の生産地となっており、市の就業人口のおよそ 6人に 1人が、眼鏡産業に従事しているというものづく

りの街である。

1980 年代当時、海外などの有名ブランドから名前を借りて製造するライセンスブランドによるフレー

ム製造が鯖江の眼鏡産業の主流だったが、1990 年代後半になると低価格の中国製眼鏡が大量に流入し、

高級品ではイタリアのルクソティカやサフィロがグッチやアルマーニなどの有名ブランドとライセン

ス契約を締結するなど、事業環境が大きく変化。ライセンスブランドによる製造が中心だった多くの福

井県内のメーカーは、海外大手企業によるライセンスの囲い込みなどにより、事業の縮小を余儀なくさ

れた。

そのような外部環境の変化を乗り切るため、金子眼鏡(株)が取った戦略が、消費者に直接販売する小

売事業の強化と海外進出であった。1987 年に自社ブランドを開発し、卸業から「ものづくり」業へと転

身。デザインや品質を追求する独自ブランドに活路を求めた。

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50

1998 年、函館に直営店第 1 号店をオープンするとともに、「MIDO Eyewear Show」(ミラノ)や「Silmo

Paris」(パリ)など国際的な眼鏡見本市への出展を開始。そして、日本の眼鏡づくりの「技」とニュー

ヨークの「アート」を融合させ、価格競争に巻き込まれない「ものづくり」をすることで、ファッショ

ン・アートの最先端を行くニューヨークへの進出を企図し、出店の準備を始めた。

ニューヨークのファッション・アート性を取り込み、日本の「技」をうまく発信するにはどこに出店す

るべきかを検討した結果、ハイセンスな流行の発信地として知られるソーホー地区に決定し、そのなか

でも、家賃は高額となるものの角地の物件を選んだ。日本の「技」を多くの人に発信できる立地にこだ

わり、通りに接する 2 面はガラス張りだった。

こうして約 2 年の準備期間を経て、2000 年 4 月、「フェイシャル・インデックス・ニューヨーク」を

オープン。福井の眼鏡メーカーが東京への出店より前に流行の最先端のニューヨークに進出したことは、

多くの新聞や雑誌に取り上げられ、大きな宣伝効果となった。

2.海外展開状況

ニューヨーク進出後に最も力を入れたのは、製品の良さを発信し続けることである。ニューヨークで

開催される「International Vision Expo」には毎年出展を続けている。出展当初は商談に至ることは

少なかったが、継続的に出展することで製品の良さが伝わり、具体的な商談が多くなってきたという。

「フェイシャル・インデックス・ニューヨーク」をオープンしているため、展示会終了後も、店舗でフ

ォローアップできるのが強みとなり、展示会の出展とニューヨーク店の相乗効果でバイヤーの認知度が

向上している。

また、「MIDO Eyewear Show」(ミラノ)や「Silmo Paris」(パリ)、そして日本で開催される IOFT

(International Optical Fair Tokyo)といった国際展示会に積極的に参加して世界からの注目を受け、

その後も多くの賞を得ている。

ニューヨーク店で取り扱っている製品はすべて福井県で製造されるが、米国人向けの最終調整は店舗

地下の工房で行っている。米国人と日本人では顔のつくりが異なるため、眼鏡のフィット感を高めるた

めの最終調整が欠かせないのである。また、ニューヨークの女性客は、まつ毛が長くマスカラを使用す

る人が多いため、眼鏡がマスカラで汚れないよう、レンズと目の間隔を広めにとるよう調整するなど、

現地のニーズに対応したきめ細かいサービスを行うことが不可欠であるようだ。

また、眼鏡購入後の調整や修理には、1 つ 1 つ丁寧に対応するなど、日本的なサービスを取り入れる

ことで米国人の固定客も増えている。修理に時間がかかる場合には、応急措置的に他の眼鏡の部品を使

って修理することもあるという。ただ商品を売るだけになりがちな海外で、眼鏡づくりの「技」とニュ

ーヨークの「アート」、そして「日本的サービス」が同店の強みになっている。

(2)株式会社能作

【企業情報】

企業名 株式会社 能作

設立 1967 年 4月(創業 1916 年)

資本金 1000 万円

本社所在地 富山県高岡市戸出栄町 46-1

直営店 国内 10 店舗 伊ミラノ 1 店舗

代表者 代表取締役 能作 克治

従業員数 50 人

【事業内容】

1916(大正 5)年創業。仏具、茶道具、花器の生地を製造していたが、ライフスタイルの変化に伴い

需要が減少したことを機に、伝統工芸品である高岡銅器の鋳造・加工技術を応用し、2000 年頃からベル

や風鈴等の真鍮製のインテリア雑貨の開発に着手。銅器製造の下請けから、自社開発製品による市場開

拓に成功している。同社が生み出した製品で最も知られているのは、柔らかい錫(すず)の特長を利用

した「曲がる KAGO シリーズ」。近年では、照明器具、オブジェや建築金物、医療器具等の開発製造にも

取り組み、分野を越えたものづくりに挑戦している。

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51

1.海外展開の経緯

富山県高岡市は 1600 年代始めに大阪から鋳物師を 7 人呼び寄せたことから始まった、400 年の歴史あ

る工業の街であり、日本唯一の銅合金鋳物の産地として幅広いジャンルの製品を製造している鋳物産地。

しかし、伝統工芸のご多分に漏れず、バブル期をピークとして、売上は 3分の 1程度にまで減少。ライ

フスタイルの変化とともに仏具や茶道具の需要が減り、(株)能美も売り上げが低迷した。そこで同社は、

従来の問屋からの受注生産とは別に、自社開発製品による市場開拓に乗り出した。

転機となったのは 2001 年。能作克治社長が自らデザインした真鍮(しんちゅう)製のハンドベルを東

京原宿のギャラリーで発表すると、素材の美しさを生かしたシンプルなデザイン、真鍮ならではの澄ん

だ音色のハンドベルが来場者から高い評価を受けた。また、ギャラリースタッフからの「風鈴にしたら

もっと売れるのでは」という意見により、早速、ハンドベルを風鈴にアレンジして販売したところ、3000

個を売り上げるヒット商品となった。

海外に進出を企図したのは、金属製品は欧州が本場であり、そこで評価を受けることにより世界ブラ

ンドになりたいと考えたからである。また、高岡銅器の中でも輸出に力を入れようという話が持ち上が

っており、そうであれば同社が先頭に立って轍を作ろうと考えたためだという。そこで 2010 年からパ

リのメゾン・エ・オブジェや上海の IHDD(インターナショナル・ホーム・デコール・アンド・デザイン)

に、2012 年からドイツのアンビエンテ、ニューヨークの国際ギフト・フェアーに、2013 年からフラン

ス・リヨンのシラ見本市に出展している。

2.海外展開状況

同社では、とにかく出展し続けることが重要だという実感を持っている。実際に、海外の展示会に出

展し始めて 2 年後に、フランス・パリの百貨店、ボン・マルシェからオファーが来たという。その他に

も多くの商談があり、ヨーロッパやアジアの企業からの受注やフランス大手セレクトショップとの取引

につながるなど、思っていた以上の成果を得ることができた。また、継続出展することで、小間位置も、

次第に良い場所を確保できるようになっている。国際的な展示会はマーケットの縮図であり、商品のサ

イズ・色などのマーケティングができ、海外の著名なブランドとのスケールの大きな出会いもある。ま

た、通訳や協力者などの人脈もできるため、得られるものは大きいという。出展に係る経費負担は大き

いが、年々売上げが増加しているため、現在ではその利益を出展費用に充てられるようになっている。

続けていくことが力となるため、海外の展示会への出展も最低5年は必要と考えている。

なお、海外では、基本的には日本国内で販売しているものとは異なる商品を展開。その理由は、その

土地にあった商品を作って売ることが大事だからという側面と、価格設定の観点からも、市場ごとに違

う商品を販売していれば各市場で価格を揃える努力をしなくて良いというメリットがあるためである。

ただし、すべての商品を現地化させることは容易ではないため、国内外の取引先や顧客から信頼を失わ

ないよう合理的な範囲で、各市場ごとに価格の設定をしているという。また、海外事業に関するノウハ

ウを社内に蓄積するため、海外事業の担当者を設け、メールの返答や展示会出展業務、契約書締結業務、

通関業務など、海外事業に関する全ての業務を内製化。これにより海外の人的ネットワークも、より強

固に繋ぐことができている。

現在はイタリアのミラノに直営店を出店。順調に売り上げを伸ばしているが、海外に直営店を出すの

は現地のニーズを把握するため。例えばイタリアでは、テーブルクロスを汚さないよう、赤ワインのグ

ラスを置くためのテーブルウェアとしてのお皿の市場があるが、そういった声は現地にいなければ耳に

入ってこない。そのほかにも、フランスでは盃をソース入れに、小鉢をフィンガーボールに使用したり、

中国は赤と金が好きなため梱包用の桐箱を真っ赤に塗ると高好評だったり、現地に出向くとその国なら

ではのニーズが分かるため、海外に赴いて現地の声を集め、日本で海外仕様の製品を開発し、海外へ販

売していくとしている。

Page 52: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

52

Ⅱ.海外市場動向の把握

1.生産の状況

(1) 世界における主要生産地域の生産数量と動向

2015 年の世界の真珠生産数量は、海産真珠で 47.5t(12,670 貫)、淡水も入れたすべての真珠では

1,598t(42.6 万貫)となっている。この数字は各国の現地統計、輸出統計及び業界関係者へのヒアリン

グにより算出したものである。

海産真珠のうち日本の占める割合は生産量で 42.1%、金額では 33.5%となっている。一方淡水真珠

を含めたすべての真珠においては圧倒的に中国の生産が多く、数量で 97%、金額で 87.3%ものシェア

を占める。

真珠の主要な産地としては、アコヤ真珠の日本と黒蝶真珠のフレンチポリネシア、白蝶真珠のオース

トラリア、インドネシア、フィリピン、ミャンマーである。

アコヤ真珠は日本とベトナムのみで、以前中国でアコヤ真珠が盛んに養殖されていたが、2016 年現在

ではほぼなされていない。なお南洋真珠は前処理はされるが、後処理は殆どされないので、日本に輸入

されるとすぐに香港へ持ち出される。

生産される

主な真珠の

種類

2015 年生産量

生産量

(kg)

生産金額

(億円)

生産量

(貫) 匁単価(円)

数量

シェア

金額

シェア 将来見通し

日本 アコヤ 20,000 134 5,333 2,513 42.1% 33.5%

オーストラリア 白蝶 2,100 67 560 12,008 4.4% 16.8% 700-800 貫

フレンチポリネシア

(タヒチ) 黒蝶 12,887 84 3,437 2,439 27.1% 21.0% 3000 貫

インドネシア 白蝶 6,649 38 1,773 2,129 14.0% 9.4% 1500 貫

ミャンマー 白蝶 1,500 40 400 9,983 3.2% 10.0% 600-700 貫

フィリピン 白蝶 2,071 24 552 4,382 4.4% 6.1% 650-700 貫

ベトナム アコヤ・南洋 2,250 12 600 2,017 4.7% 3.0% 700 貫

フィジー 黒蝶 56 1 15 4,033 0.1% 0.2% 30 貫

海産真珠合計 47,513 400 12,670 3,154 100% 100.0%

中国 1,550,000 2,739 413,333 663 97.0% 87.3% 45 万貫(政府の

2018 年予測)

海産+淡水合計 1,597,513 3,139 426,004 737

※日本は農林水産省「漁業生産統計」。ドル換算は 2015 年の年間平均為替レート 121 円を採用。日本では一部淡水真珠と

南洋真珠が生産されているが、ごく少量のため表の数字には含まれていない。

※オーストラリアの生産量は全体の 8 割を占めるパスパレイ関係者へのヒアリング数字を基に算出。生産金額は輸出統計

を基に計上した。将来推計についてもパスパレイ関係者へのヒアリング。

※タヒチは輸出統計を生産数字に当てはめた。将来予測はタヒチパールプロモーション(日本の主要タヒチアンパールの

輸入企業とタヒチの真珠生産者連合が広報事業協定を結び設立した組合)らへのヒアリングを基に算出。

※インドネシアはインドネシア真珠協会統計及び輸出統計による。ヒアリングによる金額は倍近い乖離があるが、ここで

は統計上の数値を採用した。

Page 53: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

53

※ミャンマーは、日本のミャンマー産真珠輸入関係者へのヒアリングから現状数字及び将来予測を推計。

※フィリピンは輸出統計を生産数字に当てはめた。

※ベトナムは養殖業者 3 社中のシェア大半を占める 2 社への取材により現状と 10 年後を推計した。

※中国は政府統計。但し金額は 2013 年度のもの。

(2)国別の生産量と今後の生産見通し

① 世界シェア

※P68 の調査方法による

日本

42.1%

オーストラリア

4.4%

フレンチポリネ

シア(タヒチ)

27.1%

インドネシア

14.0%

ミャンマー

3.2%

フィリピン

4.4%

ベトナム

4.7%

フィジー

0.1%

海産真珠生産量シェア

2015世界合計47.5t

日本

33.5%

オーストラリア

16.8%

フレンチポリネ

シア(タヒチ)

21.0%

インドネシア

9.4%

ミャンマー

10.0%

フィリピン

6.1%

ベトナム

3.0%

フィジー

0.2%

海産真珠生産金額シェア

2015世界合計

400億円

海産真珠合計

3.0%

中国(淡水)

97.0%

真珠生産量シェア

2015世界合計1,598t

海産真珠合計

12.7%

中国(淡水)

87.3%

真珠生産金額シェア

2015世界合計

3,139億円

Page 54: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

54

② 世界の中の日本のシェア 下図は、日本を取り巻く世界の真珠流通の総図である。日本は世界の海産真珠の生産の中で実に

69.1%の流通に関わるまさに真珠の中心地と言える。

※各国の貿易統計や生産統計数字等より矢野経済研究所が推定。推定方法については P68 参照

Page 55: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

55

③ アコヤ真珠のシェア変化

Seawater Cultured Pearl Industry by Andy Muller より

25年前に世界の海産真珠の9割以上の金額シェアを占めていたアコヤ真珠は現在3割を切る状況とな

っている。これはアコヤ真珠の生産減少と南洋真珠の生産拡大が要因である。

しかし、近年アコヤ真珠のシェアは再び拡大傾向にある。

■アコヤ真珠のシェア変化

アコヤ真珠

93.2%

白蝶真珠

5.6%

黒蝶真珠

1.2%

種別金額シェア

1983世界合計

429百万ドル

アコヤ真珠

75.5%

白蝶真珠

15.1%

黒蝶真珠

9.4%

種別金額シェア

1993世界合計795百万ドル

アコヤ真珠

26.8%

白蝶真珠

44.4%

黒蝶真珠

28.8%

種別金額シェア

1999世界合計

489百万ドル

アコヤ真珠

26.6%

白蝶真珠

48.8%

黒蝶真珠

24.6%

種別金額シェア

2005世界合計

508百万ドル

アコヤ真珠

17.7%

白蝶真珠

46.9%

黒蝶真珠

35.4%

種別金額シェア

2009世界合計

367百万ドル

アコヤ真珠

28.0%

白蝶真珠

48.4%

黒蝶真珠

23.6%

種別金額シェア

2013世界合計

397百万ドル

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56

④ 主要生産国の動向

1. オーストラリア

オーストラリアにおける養殖場所は、ノーザンテリトリー、クイーンズランド、西豪州の 3カ所であ

る。オーストラリアではクオータ制度(採貝割り当て制度)というシステムの基で、生産数量が割り当

てられている。この制度は 1987 年に PPA が結成された時に確立された。

クオータは貝と採苗貝と両方に設定されており、貝のクオータは使い切られているが、採苗貝のクオ

ータを使い切っている業者はいない。

その理由はオーストラリアでは人件費が高いために人工採苗に切り替えたいが、人工採苗の大量生産

が成功していないため、現状では天然採苗がメインで、クオータをすべて使うと費用がかかりすぎるか

らである。

貝のクオータは状況に応じて変わる。以前は 1 クオータ 800 から 1,400 貝だったが現在では 1,100 貝

で落ち着いている。

その意味で苗貝供給が上手くいけばクオータが拡大し、今後の生産拡大の可能性はあるものの、せい

ぜい 700-800 貫程度と予測される。ここ数年香港経由を含めてほぼ全量が日本に入っている。

以前はオーストラリアで 20 社以上あった養殖業者が、現在は、Paspaley(バスパレイ)、Autore(ア

ウトーレ)、Ellies(エリス)の 3 グループに集約された。グループという表現をしているのは、撤収

した会社の作業受託をしたり、実質的にはバスパレイなどの中心企業が運営しているケースも見られる

からである。

オーストラリアの輸出統計によると、生産量、生産金額ともに 2011 年から大きく減少している。こ

の要因はリーマンショック後の 2009 年に養殖業者の倒産が相次ぎ、その影響が収穫を迎える 2 年後か

ら出始めたことにある。またこの影響により 2010 年より稚貝の生産量も 4 割以上減らした。稚貝の影

響が出るのは 4年後になるので、丁度 2015 年の輸出に大きく影響した。

2015 年の輸出数量は 855,000 個であり、輸入業者へのヒアリングによる 1 個の重さが平均 0.6 匁(約

2.46g)であったため、560 貫(約 2,100Kg)となる。一方、輸出金額は 56百万ドル(約 68億円)であ

る。

ヒアリングによるオーストラリアの 2016 年の白蝶貝真珠の生産量の見込みは 500-550 貫

(1,875-2,063Kg)で、そのうち 75-80%はパスパレイがシェアを占めている。

なお、輸出量では日本がトップだが、輸出金額に於いては香港がトップである。これは高額品が香港

へ、中低価格品が日本へ輸出されている現れである。

現地貿易統計

オーストラリアの真珠輸出推移

0

500,000

1,000,000

1,500,000

2,000,000

2,500,000

3,000,000

1998

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

2015

(個)

0

50,000

100,000

150,000

200,000

250,000

300,000

(US千ドル)数量(個)

金額(USD千)

(年)

Page 57: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

57

現地貿易統計

現地貿易統計

020406080

100120140160180200

(USドル/個)

オーストラリア輸出推移 単価(US$)

(年)

日本

61%

香港

29.8%

米国

4.3%

タイ

2.3%

オーストラリアからの真珠輸出先(2015年・数量)

香港

37.8%

日本

27.2%

米国

21.8%

タイ

2.0%

ドイツ

2.2%

シンガ

ポール

1.6%その他

6.2%

オーストラリアからの真珠輸出先(2015年・金額)

オーストラリアからの真珠輸出量 (個数)Rank 国 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015

1 日本 142,546 177,493 147,810 127,928 310,563 507,467 841,292 766,582 1,055,817 906,012 955,112 1,218,977 949,100 1,127,975 1,030,989 874,299 816,975 519,0442 香港 91,383 99,020 115,136 181,318 292,668 755,028 724,175 597,334 882,334 577,521 830,022 982,783 865,655 891,566 303,585 634,152 358,939 255,0153 米国 47,252 68,121 86,222 58,931 92,198 111,919 102,928 72,711 76,114 95,651 86,465 27,120 38,158 45,956 46,683 40,239 35,727 36,7534 タイ 40,497 120,012 7,917 3,760 436 10,349 6,035 12,441 12,884 16,987 3,348 9,521 4,848 1,360 519 47,389 11,826 20,0355 ドイツ 2,556 16,572 5,266 11,323 17,329 24,806 37,960 22,432 26,172 28,883 8,339 3,424 4,827 1,995 2,346 8,631 578 5,7996 デンマーク 0 0 105 203 361 197 1,896 0 669 5,423 7,714 4,3317 ニュージーランド 639 3,715 9,044 3,301 3,459 3,227 5,094 9,035 6,536 2,463 2,586 909 2,778 4,002 7,388 11,811 4,923 3,5948 マレーシア 82 343 156 6 2,550 951 912 698 68 1 35 0 78 790 12 1,184 4,455 2,8719 シンガポール 7,779 16,325 45,857 78,619 11,910 7,447 5,592 6,964 6,378 8,082 8,665 2,683

10 英国 18,425 18,863 21,537 21,125 36,448 37,000 63,043 41,425 42,091 6,782 3,884 16,820 48,986 323 646 1,149 25 1,725その他 742,656 820,588 1,158,166 1,151,849 1,153,771 869,902 483,564 381,593 261,627 455,849 583,505 466,906 409,695 688,380 720,806 357,702 612,602 3,099Total 1,093,815 1,341,052 1,597,111 1,638,160 1,921,332 2,328,096 2,265,003 1,904,251 2,363,748 2,090,352 2,473,657 2,726,657 2,331,613 2,769,311 2,120,021 1,990,061 1,862,429 854,949

オーストラリアからの真珠輸出金額 (US千ドル)Rank 国 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015

1 香港 3,818,515 19,215,505 17,091,596 30,077,149 32,363,181 89,726,474 100,991,242 109,687,962 127,940,836 87,706,807 141,152,126 133,644,583 126,722,343 137,356,573 64,175,083 75,677,159 56,136,060 21,032,7292 日本 6,653,958 12,111,499 9,253,375 6,280,199 14,580,313 23,312,709 38,799,649 46,127,283 60,795,547 42,353,297 34,072,269 58,884,399 41,319,225 39,672,993 37,619,262 21,440,092 21,304,991 15,089,6273 米国 7,203,397 18,962,692 35,168,453 18,404,403 27,330,672 22,729,010 19,434,795 15,875,407 24,434,551 24,359,514 21,738,364 9,604,754 7,206,385 12,088,360 16,558,898 14,781,838 15,087,918 12,133,4354 タイ 1,160,443 187,810 65,744 101,195 100,967 508,189 454,392 1,281,571 378,870 3,949,240 556,526 786,488 742,587 617,044 3,079,850 2,128,388 1,533,876 1,129,6625 ドイツ 461,214 2,121,682 2,849,506 2,605,413 4,130,486 4,281,567 4,516,785 2,712,859 3,387,616 3,585,807 1,880,542 911,061 820,946 450,497 343,000 1,452,872 278,829 1,199,2126 シンガポール 3,637,709 1,403,198 970,139 1,749,448 1,270,709 1,321,436 808,507 1,238,692 1,499,775 1,574,905 1,546,151 891,0007 マレーシア 13,930 143,688 72,434 1,160 461,808 169,433 182,801 99,351 18,694 153 1,345 0 1,162 152,701 64,759 652,987 944,879 319,1678 英国 3,004,346 6,004,741 9,616,950 4,855,706 4,070,221 7,624,318 5,743,646 4,510,746 3,518,248 930,143 775,926 697,052 498,817 532,181 54,784 298,059 60,676 78,5149 ニュージーランド 148,434 307,563 331,553 183,449 457,323 479,775 468,577 637,343 797,196 529,926 227,295 216,021 328,022 467,921 405,490 194,368 253,471 203,167

10 デンマーク 0 0 16,110 19,579 38,688 29,554 104,658 0 33,329 24,617 71,787 32,619その他 116,920,057 188,339,219 168,903,944 127,263,497 120,848,975 69,390,027 38,116,560 36,672,570 26,408,690 43,726,697 47,122,734 50,076,003 37,033,907 57,905,043 49,434,636 22,638,568 24,027,555 3,463,442Total 139,384,294 247,394,399 243,353,555 189,772,171 204,343,946 218,221,502 212,346,156 219,008,290 248,666,497 208,910,611 248,836,524 256,171,351 215,586,559 250,482,005 173,268,866 140,863,853 121,246,193 55,572,574

Page 58: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

58

2. フレンチポリネシア(タヒチ)

現地貿易統計。現地統計において 2001~2003 までの数量統計はとられていない

フレンチポリネシア(タヒチ)は、世界の 95%以上の黒蝶真珠の生産国である。しかし近年温暖化や

密植による海洋環境の悪化などにより生産量は減少している。

2001 年の 4 月からタヒチ政府は輸出税を 1g につき 160 CFP (パシフィック・フラン)から 200CFP へ

と増税した。(0.00838 ユーロへ固定制)。しかし匁 800 円程度も掛かる輸出税に対して養殖業者の政府

に対する反発が大きく、2008 年に輸出税の徴収を廃止した。すると価格の暴落が起きて、さらに 2009

年にはリーマンショックによる倒産が相次ぎ収穫を迎える 2 年後の 2011 年から生産量減少の要因とな

った。

現地貿易統計

その後、黒蝶真珠の市況は徐々に回復しているが、平均単価がほとんど上がっていない。一方で日本

国内では黒蝶真珠の単価が上がっているが、これは、2012 年に円相場が円安に転じたからである。一方、

珠の大きさは近年大型化している。それはリーマンショックの後、あまりにも単価が安いために収穫せ

ずに海の中につけたままにする養殖業者が多く、浜揚げの時期を遅らせることによって、1 個当たりの

重量が重くなったからである。現在 8~9 ミリの玉が黒蝶真珠としてあまり多くないのはそれが理由で

ある。

フレンチポリネシアの真珠輸出推移

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

14,000

16,000

18,000

2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015

(kg)

0

20,000

40,000

60,000

80,000

100,000

120,000

140,000

(US千ドル)数量(kg)

金額(USD千)

(年)

12.7

15.314.4 13.6

10.9

5.7 5.1 5.1 5.36.3 6.6

5.4

0.0

2.0

4.0

6.0

8.0

10.0

12.0

14.0

16.0

18.0

2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015

(US$/g)単価推移

(年)

Page 59: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

59

現地貿易統計

香港

43.8%

日本

43.3%

米国

9.5%

フランス

1.0%

中国

1.0%ニューカ

レドニア

0.6% その他

0.8%

フレンチポリネシアの真珠輸出先

数量構成比(2015年)

日本

46.4%

香港

44.7%

米国

5.0%

ニューカ

レドニア

1.0%

フランス

0.9%その他

0.3%

フレンチポリネシアの真珠輸出先

金額構成比(2015年)

フレンチポリネシアからの真珠輸出量 (kg)Rank 国 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015

1 香港 2,970 3,270 3,299 3,701 6,157 8,743 9,040 7,830 7,207 6,345 7,530 5,6482 日本 4,391 3,870 3,519 3,164 1,936 5,651 5,907 5,627 6,155 6,845 6,149 5,5863 米国 380 430 313 304 402 345 518 796 509 221 227 1,2184 フランス 130 144 90 87 161 285 268 210 168 175 133 1325 中国 10 100 22 25 154 318 184 155 123 12 33 1276 ニューカレドニア 32 22 77 90 214 138 139 125 107 101 107 767 ニュージーランド 70 40 30 16 37 174 93 1 3 10 2 388 ヴェトナム 0 0 249 オーストラリア 34 41 46 172 26 55 48 4 6 7 17 11

10 デンマーク 1 2 3 5 7 7 3 7 5 11 25 8その他 0 0 0 1,024 521 296 257 259 184 132 269 53 50 353 19Total 9,042 8,440 7,695 7,821 9,353 15,900 16,332 15,024 14,336 13,777 14,576 12,887

フレンチポリネシアからの真珠輸出金額 (USドル)Rank 国 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015

1 日本 46,478,392 50,311,457 44,313,991 54,617,234 56,282,179 47,644,965 45,696,102 22,719,507 29,471,402 29,477,261 29,800,020 36,390,058 43,021,873 44,695,090 32,125,0602 香港 49,513,086 50,079,390 29,545,820 30,037,464 52,592,464 5,278,299 49,288,769 65,831,834 52,612,953 44,934,675 38,174,066 34,889,385 39,038,812 47,396,492 30,943,8783 米国 8,035,589 7,244,416 4,972,502 4,790,469 5,576,785 4,441,977 3,347,001 4,324,550 2,016,079 2,603,756 3,839,416 1,722,689 1,562,866 1,453,808 3,450,6834 ニューカレドニア 554,386 821,576 907,519 720,101 917,444 1,151,457 1,119,800 2,802,720 951,657 1,152,836 858,237 816,732 936,877 1,022,308 667,1695 フランス 4,395,843 2,417,240 1,475,868 1,622,944 1,968,742 1,264,921 922,399 1,841,159 1,739,013 1,824,244 1,588,956 977,066 1,299,687 954,636 645,5686 中国 277,619 738,482 1,585,834 782,494 729,016 865,958 60,770 192,656 401,2187 ニュージーランド 332,301 753,349 669,343 691,743 534,275 288,808 199,301 498,193 1,030,080 762,820 27,577 12,820 171,902 22,557 478,5408 ベトナム 0 0 224,2259 オーストラリア 804,636 2,096,366 405,990 360,782 386,599 512,076 1,520,228 365,042 752,027 746,277 12,514 10,539 34,196 83,993 75,493

10 デンマーク 0 0 31,399 16,717 39,492 34,111 67,925 109,337 95,834 62,134 109,706 77,089 114,846 301,920 73,172その他 6,930,811 3,696,391 15,572,196 22,297,683 10,513,072 50,269,804 4,276,541 3,088,664 702,232 737,878 1,097,747 421,549 393,380 536,281 175,114Total 117,045,044 117,420,185 97,894,628 115,155,137 128,811,052 110,886,418 106,715,685 102,319,488 90,957,111 83,084,375 76,237,255 76,183,885 86,635,209 96,659,741 69,260,120

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60

3. インドネシア

インドネシアでは現在全国で真珠の養殖がおこなわれている。中でもドボ、ロンボック、スラウェシ

などが主要地域であるが、多くの島に分散して行われている。そこには日系や現地系の会社が 80 社近

くある。主要なもので 20社程度であり、53,000 人の労働者が真珠産業に従事している。(インドネシア

の現地統計より)

インドネシアには最低賃金法があり、最低賃金は最も高いジャカルタで 3年間の上昇率が 42%、養殖

場も年平均 10%上昇しており、コスト増となっている。

今後の見通しについては貝の状況が思わしくないこと、高水温の影響で増産が難しいこと、最大手で

6 割のシェアを持つコンコルド社が量から質への転換を図っていることなどの要因により、減産する見

込みである。なお、下図における 2015 年のタイへの大量輸出は真珠そのものの輸出ではないと推計さ

れ、イレギュラーな数値である。

現地貿易統計

インドネシアの真珠輸出推移

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

70,000

80,000

1998

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

2015

(kg)

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

30,000

35,000

(US千ドル)数量(kg)

金額(USD千)

(年)

タイ

76.9%

香港

8.0%

日本

4.5%

中国

3.5%UAE3.5% オースト

ラリア

3.1%

真珠インドネシアからの輸出先(2015年・数量)

香港

37.9%

日本

29.5%

オースト

ラリア

23.2%

中国

4.4%

シンガ

ポール

3.0%

タイ

2.0%

インドネシアからの真珠輸出先(2015年・金額)

Export from IndonesiaQuantity kgRank Country 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015

1 Thailand 2,885 0 5 46 8 22,1222 Hong Kong 4,725 26,836 260 13,145 313 6 44 12,226 61 114 26 2,618 2,718 2,956 2,808 2,425 2,316 2,2903 Japan 68,980 1,781 7,400 6,070 2,945 644 648 586 820 1,128 780 9,495 2,396 17,547 1,010 859 1,126 1,2874 China 0 9 1 0 0 0 0 0 0 0 1,132 1,0205 UAE 0 0 0 0 18 0 0 0 2 0 0 0 0 0 0 0 0 1,0006 Australia 20 44,445 63 125 156 11,568 221 306 457 599 664 318 326 458 785 786 759 8797 Singapore 69 85 391 106 67 2 191 29 425 34 0 1 0 0 0 0 33 1678 USA 7 334 39 63 4 2 0 12 31 1 0 8 0 0 0 0 1,070 69 Korea 0 0 1,053 0 0 0 0 0 3 55 1 0 24 15 11 7 9 0

10 Switherland 0 0 0 0 1 0 0 0 6 0 59 0 0 0Othhers Othhers 22 14 2 2,244 2,363 0 607 98 6 11,241 161 776 32 109 0 0 61 0Total Total 73,823 73,495 9,208 21,753 5,867 12,222 1,711 13,266 1,806 13,172 1,632 13,216 8,387 21,085 4,678 4,123 6,514 28,771

Amount USDRank Country 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015

1 Hong Kong 3,194,669 1,903,946 2,739,957 6,704,587 2,130,920 40,364 381,966 257,588 213,292 1,394,682 310,332 8,497,353 11,048,210 13,668,040 13,902,040 12,185,411 10,248,170 11,811,2982 Japan 18,146,838 14,541,890 18,725,305 11,401,364 7,724,123 15,431,196 2,825,939 5,476,161 5,681,864 8,086,484 7,452,510 10,168,626 15,931,054 12,847,193 9,300,329 6,343,775 8,784,684 9,207,8853 Australia 612,163 2,096,022 2,339,411 3,628,112 831,468 1,655,700 2,083,920 4,834,188 7,315,218 2,960,803 6,421,382 3,261,053 3,954,296 4,941,953 5,992,867 6,991,188 8,606,791 7,239,4844 China 0 0 37,890 310 0 0 0 0 0 0 0 400,987 1,376,9665 Singapore 729,109 1,646,841 1,774,846 2,893,871 630,907 46 66,880 72,580 118,821 163,768 0 1,322 0 0 0 0 174,492 949,2226 Thailand 0 0 9,094 26,564 404 0 155,507 0 35,563 273,865 342,496 609,7857 USA 99,181 181,861 86,142 607,375 2,783 210 0 2,101 14,902 63 0 84,247 0 0 0 0 57,855 3,2408 UAE 0 0 0 0 104,303 0 0 0 8,346 0 0 9,520 0 0 0 0 0 2,7009 Korea 0 0 4,720 0 0 0 0 0 44,373 200 20,006 0 227,159 271,226 105,167 25,338 124,433 0

10 Switherland 0 0 0 0 190 0Othhers Othhers 80,000 55,000 15,291 22,025 46,254 0 507,453 54,079 2,327 11,919 90,607 309,525 104,864 61,991 95,659 2,000 200 0Total Total 22,861,960 20,425,560 25,685,672 25,257,334 11,470,948 17,127,516 5,866,158 10,734,587 13,408,547 12,644,483 14,295,241 22,331,646 31,421,090 31,790,403 29,431,625 25,821,577 28,740,108 31,200,580

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61

4. フィリピン

フィリピンは 1965 年位から天然貝による養殖が開始され、1989 年位から採苗貝による養殖が本格化

した。一般的な養殖期間は 18カ月で現在使用している母貝は 100%人工採苗貝である。特徴としては金

色系であり、黄色系の貝を交配させて金色の発色に成功した。この金色は 2012 年あたりから日本で人

気が出て金額の伸びは主に日本向けの伸びによるものである。

養殖業者は以前 7 グループほどあったが、現在は約 4 グループ。最大手のジュエルマ社は、日本でブ

ランディングをして販売している。

2015 年の輸出額から見た生産額は 20 百万ドル(2,400 億円)となっており、生産数量は増加傾向に

ある。2015 年の輸出数量は 2,071kg(552 貫)で生産数量もほぼ同様と見てよいだろう。

現地貿易統計。2012 年の米国向けの数量が 20t 近くになっているが。これは真珠貝の輸出等何らかの異常値によるものと考えられる。

フィリピンの真珠輸出推移

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015

(kg)

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

30,000

(US千ドル)

数量(kg)

金額(USD千)

(年)

香港

70.7%

日本

26.8%

米国

1.9%

フィリピンの真珠輸出先(2015年・数量)

香港

56.4%

日本

40.9%

米国

2.5%

フィリピンの真珠輸出先(2015年・金額)

フィリピンからの真珠輸出量 (kg)Rank 国 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 share

1 香港 1,290 10,469 5,403 1,577 936 1,610 1,907 2,236 2,170 1,622 1,770 1,464 70.7%2 日本 786 445 618 446 624 551 746 442 559 1,097 568 556 26.8%3 米国 80 147 95 89 115 85 96 160 19,881 38 36 40 1.9%4 インド 0 0 0 0 0 4 16 40 36 24 25 5 0.2%5 オーストラリア 137 275 0 0 3 5 1 5 3 2 5 2 0.1%6 フランス 12 15 41 34 13 19 44 14 9 26 4 1 0.0%7 マレーシア 0 0 0 0 0 1 0.0%8 スイス 92 47 126 32 0 0 1 1 0 0 0 1 0.0%9 イスラエル 0 0 0 0 0 1 0.0%

10 インドネシア 5 7 1 0 0 0 0 3 0 0 0 0 0.0%その他 135 75 39 67 72 25 82 53 1,019 42 31 0 0.0%Total 2,537 11,480 6,323 2,245 1,763 2,299 2,893 2,954 23,677 2,851 2,439 2,071

フィリピンからの真珠輸出金額 (USドル)Rank Country 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 share

1 香港 5,192,752 5,671,394 8,442,646 12,943,048 5,741,761 10,299,502 8,816,520 11,022,578 15,620,816 15,087,299 15,622,360 11,422,702 56.4%2 日本 1,610,124 2,663,886 1,306,460 2,461,158 4,156,140 3,080,315 3,618,329 3,830,165 6,254,953 8,272,881 10,238,365 8,278,828 40.9%3 米国 1,764,200 2,318,140 1,793,672 1,974,456 1,413,667 751,580 683,164 1,307,471 871,581 774,525 672,848 496,414 2.5%4 インド 0 0 0 0 0 19,650 37,928 104,443 92,100 64,450 106,050 30,000 0.1%5 スイス 1,094,738 821,033 751,000 356,601 0 0 2,800 12,384 0 0 0 11,625 0.1%6 フランス 131,713 147,636 427,684 307,464 106,833 173,609 497,889 125,588 114,595 231,139 82,736 7,745 0.0%7 オーストラリア 1,789,564 3,085,070 0 0 349,350 120,110 14,400 119,255 28,700 7,780 121,635 3,380 0.0%8 マレーシア 0 0 0 0 0 2,000 0.0%9 イスラエル 0 0 0 0 0 1,900 0.0%

10 インドネシア 34,600 30,000 8,450 0 0 0 0 34,660 0 0 0 0 0.0%その他 509,267 713,953 249,368 825,709 412,231 515,336 665,123 338,830 483,760 439,558 304,750 0 0.0%Total 12,126,958 15,451,112 12,979,280 18,868,436 12,179,982 14,960,102 14,336,153 16,895,374 23,466,505 24,877,632 27,148,744 20,254,594

現地貿易統計

Page 62: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

62

5. ミャンマー

ミャンマーは 1954 年頃から天然貝による養殖が開始されたが、1962 年の軍事クーデターにより撤収

された。その後 1998 年頃再開され、現在は人工採苗貝による養殖が再開されている。これを再開した

のは日本の会社で、生産者は現状 6社である。また現在立ち上げ中のものが 3-4 社ある。養殖期間は 18

カ月で、現在、主要なのは人工採苗貝である。特徴としては中間色から金色系。輸出統計が 2010 年ま

でしかないが、当時で 130 貫、2016 年の生産量はヒアリングによると、410~450 貫である。

ミャンマーは近年民主化が進んでいる。政府コントロール下で半分近く政府が買い上げていた養殖場

が、民間になり自由取引が始まった。金色だけでなく、今後高品質の白も拡大する可能性がある。いず

れにしろ今後増産される見込みで将来的には 600-700 貫になるという。

ミャンマーの真珠輸出

■ミャンマーからの真珠輸出 Quantity kg

Rank Country 2010 share

1 日本 458 93.1%

2 香港 34 6.9%

その他 0 0.0%

Total 492

Amount USD

Rank Country 2010 share

1 日本 6,540,004 93.2%

2 香港 480,289 6.8%

その他 1 0.0%

Total 7,020,294

現地貿易統計

2010数量(kg) 492金額(USD) 7,020,294単価(US$/g) 14

日本

93.1%

香港

6.9%

ミャンマーの真珠輸出先(2010年・数量)

日本

93.2%

香港

6.8%

ミャンマーの真珠輸出先(2015・金額)

Page 63: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

63

6. 中国

中国は世界一の淡水真珠生産国である。2015 年の淡水真珠生産量は 1,550t と、世界の 9 割以上を

占める。

中国における淡水真珠の生産地は浙江省、江西省、安徽省、湖南省、湖北省と江蘇省に集中しており、

中でも浙江省諸曁市は中国淡水真珠の中心地として有名である。市の中心部にある華東国際珠宝城は、

真珠卸市場として中国国内で最大規模を誇り、淡水真珠養殖の本場である江蘇省、浙江省をはじめ、各

地の淡水真珠がここに集められて取引される。

卸以外にも装飾加工、部品、ビジネスマッチングサービスなど、真珠に関連する店舗が 2,000 軒以上

ある。その中の最大手企業、东方神州珍珠集团は年間 20t の淡水真珠を生産しており、1社で日本の生

産量を超えている。

また、華東国際珠宝城がある山下湖の周辺では淡水真珠の養殖が盛んに行われ、ここで生産された淡

水真珠も華東国際珠宝城での取引を経て、北京や上海などの真珠市場に出荷される。香港で取引される

淡水真珠の 90%以上は華東国際珠宝城を経由している。

一方、中国は海水真珠(アコヤ真珠)の生産も始めた。主要な生産地は海南島、広東省と広西自治区

に集中しているが、近年生産を中止しているようである。

中国産淡水真珠ジュエリーの商品付加価値が低い現状の背景には、いまだに中国産淡水真珠の品質を

精査、選別する公平で客観的業界基準を設けることができていないことが挙げられる。

中国産淡水真珠の年間総生産量の一部が海外向けに輸出されている。2015 年の輸出量は 240 t に達

するが、単価が安いために輸出額はわずか 98 百万米ドルにとどまっている。輸出地を見ると、広東省

からの輸出が最も多く 69%を占め、浙江省が 16.9%と2番目に多い。

JETRO 調査より

一方、中国は真珠の輸入の多くは一旦中国の保税区へ入り、その後中国国内へと流通している。その

ため輸入先国が把握しにくい状況となっている。中国保税区経由の輸入は金額ベースで全体の約 33%を

占めている。次はマレーシア、日本、タイの順番となるが、この4国のパール輸入金額合計が全体の 87%

を占めている。

北京市、上海市、広東省は主な輸入目的地である。これら 3 都市の合計が全体の 87%に達する。

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64

現地貿易統計

中国の真珠輸出推移

0

100,000

200,000

300,000

400,000

500,000

600,000

700,000

800,000

2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015

(kg)

0

50,000

100,000

150,000

200,000

250,000

300,000

350,000

(US千ドル)数量(kg)

金額(USD千)

(年)

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65

現地貿易統計より

中国貿易統計及び JETRO 資料より

このように中国の真珠生産は世界の 94%以上を占めているが、真珠の国内宝石市場に占めるシェアは

僅か 10%に留まっている。高級品が少なく、商品付加価値が低いためであり、これが中国真珠業界の

現状といえよう。

近年中国において公務員を中心にした贅沢品の贈答禁止政策が、宝飾業界全体に逆風を吹かせている。

しかし中間層などの増加により消費者の需要は依然として高い。日本製品を始めとする高級品に対する

ニーズは大きなものがあるが、高い関税や増値税の障壁が中国マーケットとの直接取引を困難にしてい

る。

中国の真珠輸出量 (kg)Rank 国 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015

1 香港 294,512 145,364 18,440 14,510 38,635 113,820 205,026 297,603 297,679 408,956 348,180 392,120 493,795 526,636 519,788 307,357 162,836 131,5452 インド 52,747 57,053 44,431 45,752 73,568 75,642 102,438 162,235 161,011 167,381 166,492 183,398 130,808 90,940 96,786 60,400 49,585 34,0793 米国 6,296 36,547 9,849 5,678 36,045 9,982 15,211 36,790 72,485 62,091 69,588 27,561 36,302 14,914 19,367 14,304 23,795 27,0064 メキシコ 0 111 762 344 1 70 2,048 4,216 1,061 6,499 11,754 9,2765 タイ 778 0 0 63 57 443 105 62 216 2,031 1,413 2,621 2,819 7,229 2,686 4,405 5,186 6,2626 日本 4,091 5,288 4,927 6,146 3,633 2,471 6,421 5,446 9,073 13,896 10,575 3,699 4,603 3,621 3,044 4,627 4,010 5,1657 英国 14 16 79 93 386 185 37 459 209 710 588 1,517 5,562 106 14,184 5,313 5,635 4,5968 台湾 817 342 0 316 2,024 6,536 3,404 17,375 2,076 17,931 7,623 13,012 18,750 4,254 9,402 30 2,800 4,4339 イタリア 11 1 34 118 276 63 732 393 497 735 336 729 1,089 978 294 1,360 842 4,401

10 ドイツ 91 0 13 100 2,402 1,773 2,211 2,243 2,234 6,292 7,904 9,734 5,400 6,644 4,207 3,070 1,926 2,529その他 8,881 5,631 4,375 5,889 9,780 20,922 8,872 9,954 25,902 24,005 22,552 33,513 37,394 28,282 43,376 38,748 15,517 11,631Total 368,238 250,242 82,148 78,665 166,806 231,837 344,457 532,671 572,144 704,372 635,252 667,974 738,570 687,820 714,195 446,113 283,886 240,923

中国の真珠輸出金額 (USドル)Rank 国 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015

1 香港 42,954,042 14,058,353 10,312,514 8,455,032 23,100,072 59,032,038 114,543,725 124,595,173 120,767,604 178,104,066 184,292,158 191,518,281 229,954,122 270,421,180 259,287,712 166,892,107 102,578,267 84,294,0802 インド 369,454 1,280,287 2,422,006 1,825,644 2,549,930 2,688,133 4,113,706 13,535,507 12,590,625 19,629,855 20,272,576 18,933,621 13,946,247 12,451,401 15,084,555 12,763,418 9,996,578 4,190,1133 タイ 17,614 0 0 1,087 2,336 3,063 6,139 31,627 13,004 851,756 669,167 736,950 444,868 2,641,382 499,609 996,635 1,404,901 2,228,0864 米国 3,770,845 2,131,177 2,542,205 1,683,560 1,724,344 1,336,603 609,861 1,678,641 4,032,887 2,403,687 1,996,163 3,027,616 4,187,500 1,903,764 1,691,076 1,237,318 1,495,341 1,572,9915 日本 7,583,123 10,189,670 8,636,092 8,484,112 2,256,673 2,621,916 2,785,587 3,358,055 4,204,883 3,812,583 2,584,612 2,073,304 1,654,737 1,294,351 1,645,148 2,635,456 2,041,613 1,436,1386 イタリア 47,638 2,220 52,056 67,242 35,973 16,386 296,496 126,284 136,790 57,902 161,646 114,536 183,013 141,013 99,142 283,304 229,410 1,204,6267 ドイツ 28,688 0 38,162 104,148 31,969 131,248 328,619 691,924 217,932 359,309 287,426 695,599 620,679 1,199,515 691,490 485,278 431,662 592,7298 メキシコ 0 3,222 12,791 20,140 10,316 4,885 36,751 229,257 143,344 526,942 296,182 448,9579 英国 14,301 32,401 84,837 93,799 12,366 15,059 44,460 126,500 195,435 304,750 208,438 248,033 654,969 49,186 907,153 350,054 393,155 309,311

10 台湾 14,028 14,089 0 44,416 16,873 21,845 285,943 1,638,799 105,514 473,849 855,338 627,789 1,505,854 48,235 112,621 4,401 8,460 63,677その他 458,932 238,833 312,287 904,885 1,432,224 563,105 726,263 713,023 1,692,106 2,345,910 1,038,227 1,951,297 4,413,511 2,942,132 3,916,399 3,481,946 3,450,837 1,774,276Total 55,258,665 27,947,030 24,400,159 21,663,925 31,162,760 66,429,396 123,740,799 146,498,755 143,969,571 208,363,807 212,376,067 219,931,911 257,602,251 293,321,416 284,078,249 189,656,859 122,326,406 98,114,984

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66

現地貿易統計

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67

7. ベトナム

ベトナムは主にアコヤ真珠が生産されている。ベトナム南部、フーコック島付近では白蝶真珠の養殖

が一部されているがコマーシャルベースでない。

真珠の養殖は 1994 年に日系企業が初めて手掛け、その後オーストラリア企業が続いたが、金融危機

で外国企業が撤退し、その後地場業者が養殖場を受け継いでいる。島内の真珠養殖業者は数社しかなく

生産量が少ないため、販売は直営店のみに限られている。

今後は小さな養殖業者が増えつつあり、増産される予定である。

現地貿易統計

現地貿易統計

0

200000

400000

600000

800000

1000000

1200000

1400000

2009 2010 2011 2012 2013 2014

(USドル)

ベトナムの真珠輸出推移(金額)

(年)

タイ

42.4%

日本

40.7%

香港

16.9%

ベトナムの真珠輸出先(2014年・金額)

ベトナムの真珠輸出金額 (USドル)Rank 国 2009 2010 2011 2012 2013 2014

1 タイ 0 0 498,784 227,009 196,779 286,3482 日本 0 1,036,837 424,587 439,892 367,976 274,8883 香港 0 142,160 258,787 370,849 105,452 114,3524 スイス 0 0 0 0 0 4155 米国 0 0 1,012 0 0 06 ラオス 0 0 0 0 90,000 07 アフガニスタン 0 0 0 0 78,804 08 ドイツ 1,439 0 0 0 0 0

Othhers その他 0 0 0 0 -1 0Total Total 1,439 1,178,997 1,183,170 1,037,750 839,010 676,003

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68

8. その他

フィジーでは、現存する養殖業者は 1 社のみで、始まったばかりの市場である。今後 2 社が増える予

定となっている。

また、生産国ではないが主要な需要国としては米国が挙げられる。米国の真珠の輸入は年々減少して

おり、2015 年は 155 百万ドルと最盛期の半分以下となっている。輸入国は、日本が 26%を占め、次い

で中国、香港、オーストラリア、タヒチと続く。一方、輸出も年々減少しており、輸出先は香港が半数

を占める。

全体としては、日本を始め、世界の真珠は日本に集まり、その後香港へ輸出され、その後インドや UAE

へ輸出されているという構図である。

インドは需要国でもあるが、加工国なのでパールジュエリーとなって世界へ輸出される。

現地貿易統計

280

384392

321297

260

318

290

306 306297

178

272240

220194 182

155

0

50

100

150

200

250

300

350

400

450

(100万USドル)米国の真珠輸入金額推移

(年)

香港

51.3%

日本

15.1%

オーストラリ

7.3%

カナダ

4.3%

スイス

4.2%

英国

4.1%

タイ

2.4%

イタリア

1.9% ドイツ

1.4%

その他

7.1%

米国の真珠輸出先(2015年・金額)

インド

52.7%UAE

24.5%

日本

9.6%

米国

4.1%

オーストラリ

2.9%

中国

1.2%

イタリア

0.9%

ドイツ

0.8%タイ

0.7%フランス

0.6%その他

2.0%

香港からの真珠輸出先シェア(2015年)

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69

(3)国別の需要量と今後の需要予測 (下記について需要量=生産量として捉えた)

※日本は農林水産省「漁業生産統計」。ドル換算は 2015 年の年間平均為替レート 121 円を採用。

※オーストラリアの生産量は全体の 8 割を占めるとされるパスパレイ関係者へのヒアリングを基に算出。生産金額は輸出

統計を基に推計した。将来推計についてもパスパレイ関係者へのヒアリングを基に算出。クオータが 1,100 から 1,400

に拡大し生産量は増加、しかし増産により価格も低下し、単価は 10%減少と推定。

※タヒチは輸出統計を生産数字に当てはめた。10 年後の予測はタヒチパールプロモーション(日本の主要タヒチアンパ

ールの輸入企業とタヒチの真珠生産者連合が広報事業協定を結び設立した組合)らへのヒアリングを基に算出。現状の高

品質養殖可能面積が 10%減少。及び品質低下で単価は 10%減少と仮定した。

※インドネシアはインドネシア真珠協会統計及び輸出統計による。ヒアリングによる金額は倍近い乖離があるが、ここで

は統計上の数値を採用した。

生産の 6 割のシェアを持つといわれるコンコルド社関係者へのヒアリング等から 15%程度の減産予定、一方単価は 10%

上昇とした。

※ミャンマーは、日本のミャンマー産真珠輸入関係者へのヒアリングから現状数字及び将来を推計。養殖場の民主化によ

り業者数、生産数が拡大予定(160%)。金色人気もあり価格も 10%上昇と仮定した。

※フィリピンは輸出統計を生産数字に当てはめた。60%のシェアを持つジュエルマ社関係者へのヒアリング等から、現在

4 社の生産量は増加傾向(120%)。単価も 110%とした。

※ベトナムは養殖業者 3 社中のシェア大半を占める 2 社への取材により現状と 10 年後を推計した。

※中国は政府統計。但し金額は 2013 年度のもの。

生産量(kg)生産金額(MUS$)

生産量(貫)数量シェ

ア金額シェア 生産量(貫) 生産金額(MUS$)

日本 20,000 111 5,333 42.1% 33.5% 6,133 165

オーストラリア 2,100 56 560 4.4% 16.8% 760 68

フレンチポリネシア(タヒチ) 12,887 69 3,437 27.1% 21.0% 3,093 56

インドネシア 6,649 31 1,773 14.0% 9.4% 1,507 29

ミャンマー 1,500 33 400 3.2% 10.0% 640 53

フィリピン 2,071 20 552 4.4% 6.1% 675 27

ベトナム 2,250 10 600 4.7% 3.0% 700 12

フィジー 56 1 15 0.1% 0.2% 30 1

海産真珠合計 47,513 330 12,670 100% 100% 13,538 411

中国(淡水) 1,550,000 2,264 413,333 97.0% 87.3% - -

海産・淡水合計 1,597,513 2,594 426,004 - - - -

2015年生産量 10年後

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70

① 将来推計

今後の生産量を予測する時に、各国の人件費の高騰が養殖経営に与える影響は大きい。手厚い養殖が

品質向上には欠かせないという中で、需要の拡大によって単価が上昇し、生産における人件費を吸収で

きるかどうかが課題である。その中で将来的には下記の推計のように真珠の需要は大きくなることが予

想され、一時的には難しいものの中長期的には生産における人件費コストも吸収できるとみられる。

また各国が増産をすると、低品質の物が増えて全体としては価格が下がるが、僅かな高品質の物は価

格が上がるという構図も考えられる。しかし、中長期的には全体としては需要増に支えられて生産量、

生産金額ともに上がっていくだろう。

下図は、現在の種類別の真珠シェアと今後の予測である。現状の趨勢が続けば、日本産アコヤのシェ

アは 34%から 29%にまで落ち込むことが予想される。これはリーマンショックや赤変病等の大きな経

済、海洋環境の変化が無く、母貝の安定供給もできていた過去 10 年のアコヤ真珠の趨勢が、今後の 10

年も続くとした場合の仮説による推計である。一方、日本産アコヤ拡販の施策を実施し、10 年後に 200

億円に拡大した場合にはシェアは 40%になる。

② 現状の趨勢での10年後の予測方法

真珠養殖において母貝の供給が最も重要で関連性が強い。真珠生産量と真珠母貝の生産量の相関係数

は 0.88 と高いものとなっている。(次ページ表)

一方、真珠母貝の生産量と真珠母貝の経営体数の相関も次ページ表のように連動していることが分か

る。よって、今回は母貝の経営体数の10年後の予測から真珠生産量を予測した。

漁業センサスによると、海面養殖業の経営体の平均年齢は 64.6 歳であり、ヒアリングによると半数

は後継者がいない。現状のままの趨勢で新規参入も難しい中で 10 年後に母貝の経営体数が平均より上

のすなわち半数が廃業する可能性がある。仮に母貝の経営体数が半数になった場合に、母貝の生産量は

平成15年と25年のそれぞれの数値の係数から 68.8%となる。この 68.8%を 10 年後の母貝の生産量

に当てはめて、平成 17 年から平成 26 年の過去 10 年間の真珠母貝生産量と真珠生産量を回帰分析によ

って算出し、10 年後の真珠生産量を 4,711 貫と算出した。また、そこから単価を一定として真珠生産額

123 億円を算出した。

仮に 10 年後に日本産アコヤが現在から 15%増加して 6,133 貫となった場合には、現状のままでは母

貝の生産量を同様の割合で 15%増やすことは難しい。何故なら上記で述べたように母貝生産において高

齢化、後継者問題が真珠生産そのものよりも深刻化しているからである。とすると残された母貝業者は

効率的で収益性の高い事業に転換する必要があり、そのためには官民を挙げて強い母貝を開発し、歩留

りをよくしていくことが、真珠生産目標の達成に不可欠となってくる。

単位:貫、億円

種別生産量 種別金額 金額シェア 種別生産量 種別金額 金額シェア 種別生産量 種別金額 金額シェア日本アコヤ真珠 5,333 134 34% 4,711 123 29% 6,133 200 40%外国産アコヤ真珠 600 12 3% 700 14 3% 700 14 3%白蝶真珠 3,285 169 42% 3,582 214 51% 3,582 214 43%黒蝶真珠 3,452 84 21% 3,123 69 16% 3,123 69 14%合計 12,670 400 100% 12,116 420 100% 13,538 497 100%

2015 現状の趨勢での10年後 施策を実施した場合の10年後

Page 71: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

71

母貝生産量と母貝経営体の相関と減少率

平成15年から平成26年の真珠生産量と母貝生産量の相関係数=0.88

水産庁「漁業・養殖業生産統計」及び「漁業センサス」

t、事業所平成15年 平成19年 平成24年 15/25年

母貝生産量 1,772 1,300 972 1母貝経営体数 683 448 276 0

貫、t平成15年 平成16年 平成17年 平成18年 平成19年 平成20年 平成21年 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 10年後

真珠生産量 8,415.2 7,789.3 7,692.3 7,294.7 7,260.0 6,350.1 5,870.9 5,676.5 5,200.5 5,255.7 5,436.0 5,201.6 4,711母貝生産量 1,772 1,418 1,509 1,797 1,623 1,300 943 892 1,037 1,134 972 999 687

100万円平成15年 平成16年 平成17年 平成18年 平成19年 平成20年 平成21年 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 10年後

真珠養殖 22,361 18,597 19,247 18,158 17,988 13,280 8,449 9,700 9,428 9,903 11,207 13,554 12,275真珠母貝養殖 1,498 1,239 1,303 1,644 1,527 1,234 707 740 943 947 794 897 -

■現状(2015年)

■10年後(施策がなされなかった場合)

■10年後(施策がなされた場合)

日本アコ

ヤ真珠

42.1%

外国産

アコヤ真

4.7%

白蝶真

25.9%

黒蝶真

27.2%

種別生産量シェア

2015世界合計

12,670貫

日本ア

コヤ真

33.5%

外国産

アコヤ

真珠

3.0%

白蝶真

42.3%

黒蝶真

21.1%

種別金額シェア

2015世界合計

400億円

日本アコ

ヤ真珠

38.9%

外国産

アコヤ真

5.8%

白蝶真

29.6%

黒蝶真

25.8%

種別生産量シェア

10年後

(施策無)

世界合計

12、116貫

日本ア

コヤ真

29.2%

外国産

アコヤ

真珠

3.4%

白蝶真

50.9%

黒蝶真

16.5%

種別金額シェア

10年後

(施策無)

世界合計

420億円

日本アコ

ヤ真珠

45.3%

外国産

アコヤ真

5.2%

白蝶真

26.5%

黒蝶真

23.1%

種別生産量シェア

10年後

(施策有)

世界合計

13,538貫

日本ア

コヤ真

40.2%

外国産

アコヤ

真珠

2.8%

白蝶真

43.0%

黒蝶真

13.9%

種別金額シェア

10年後

(施策有)

世界合計

497億円

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72

(4)各国(産地)における真珠産業育成政策

全体的に真珠産業の育成策は各国ともそれほど見当たらない。ただ、タヒチに関しては、海外からの

全ての真珠の輸入を禁止しており、これは自国保護政策の一環であり、国内産業育成のためである。勿

論輸出したものの出戻りは問題ない。

また、中国については、海外の真珠及び真珠ジュエリーに関して高い輸入関税(関税 20~35%+増値

税 17%)を課して国内生産の真珠を保護する動きとなっている。また真珠養殖の集積地(浙江省等)に

ついては政府の助成があるようだ。

① 主要国別の流通ルート

生産国の多くは直接日本と香港などの海外に送られる。前述の真珠流通世界図を参照。 ② 各国の真珠に関する規制等

ア.オーストラリアの規制事例

1987 年に業界団体であるパールプロデューサーズアソシエーション(PPA)が西豪州のブルームで結

成され、現在のクオータ制度が確立された。一言でいうと“採貝割当制度”のことであり、1 クオータ

当たりの採取許可貝数が割り当てられるというのがこのシステムである。

例えば 1 クオータユニットを持つ企業は 2016 年現在で 1,100 貝を採取することが可能であり、それ

以上は採ってはいけないというのが規制である。今、西豪州の天然貝クオータは既存の 3社によって完

全に活用しきられているので、天然貝の増産はオーストラリアでは既に不可能となっている。

クオータには西豪州クオータとノーザンテリトリークオータがある。ノーザンテリトリークオータは、

実際問題として品質のあまり良くない真珠しか採れないので事実上機能していない。

西豪州のクオータにはブルームから南に約 80 マイルの 3分割されたエリアがあり、そこにはゾーン 1

からゾーン 3 と言われるエリアがある。そこで 1クオータ当たりの採取許可貝数は資源調査に基づいて

毎年政府によって設定されている。

クオータの制限数は少ない時で 800、多い時で 1200 というように変動する。2016 年現在では 1,100

である。

採貝クオータとは別に人工採苗貝による挿核限度数を定めるクオータも存在している。ノーザンテリ

トリーや西豪州における最大生産量は資源及び自然保護の観点という名目で政府によって限度管理さ

れている。これについては賛否両論あるが、採貝と違って挿核したからと言って天然資源を壊さないだ

ろうという説もある。

また新規の養殖場開拓においてノーザンテリトリーはアボリジニの地権問題もあり難しいという状

態である。

イ.タヒチの規制事例

タヒチから輸出される黒蝶真珠は輸出税がかかるこの輸出税の発案は日本人であり、世界でも珍しい

ものであるが、成長産業にするには足枷となっている。

1993 年に開始された時は、1 グラムにつき 100 パシフィックフラン(日本円で 100 円程度)。これは

徐々に増税され、2001 年から 200 パシフィックフランとなっている。

もう一つの規制は、輸出時の品質検査である。これはまず目視で傷が覆っている面積の 80%以上や、

稜柱層の割合が 20%以上だとはじかれる。ただこれは人間の目で見るのでやや曖昧である。

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73

さらにレントゲンによる巻厚検査も始め、すべての真珠をレントゲンにかけ、片側 0.8 ミリ以上の巻

厚がないと輸出できないことになっている。しかし 2016 年の 1 月からは任意であり、やってもやらな

くても良いこととなった。

3 番目の規制は、生産地特定制度である。真珠の生産島と生産者を特定して、それ毎にパックして販

売していこうという制度である。これも 2017 年から開始される。更に各生産者に年間生産量を割り当

て、生産量の増加を抑える制度も始める予定である。

③ 国別の開拓ツール(当該国における展示会、商談会等)

ア.世界の主要展示会スケジュール 時期 開催国

Vicenzaoro 1 月、9 月 イタリア

Bangkok Gems & Jewelry Fair 2 月、9 月 タイ

Hong Kong International Jewellery Show 3 月 香港

BASELWORLD 4 月 スイス

上海ジュエリーフェア 5 月 上海

JCK SHOW LASVEGAS 6 月 米国

6月香港ジュエリー&ジェムフェア 6 月 香港

IIJS - INDIA INTERNATIONAL JEWELLERY SHOW 8 月 インド

September Hong Kong Jewellery & Gem Fair 9 月 香港

Singapore Jewellery & Gem Fair 10 月 シンガポール

北京ジュエリーフェア 11 月 北京

台湾ジュエリー&ジェムフェア 11 月 台湾

香港国際宝飾製造展示会 11 月 香港

イ.主な各国の入札会 国 生産者 主催企業 回数 場所

オーストラリ

Paspalay Paspalay 年 3 回香港、年1

回日本

日本・香港

Autore Autore 年 1-2 回

Ellies アクアテックインタ

ーナショナル

年 3 回 東京

インドネシア コンコルド社 コンコルド 年 6 回 香港・神戸

マナドパール アクアテックインタ

ーナショナル

年 2 回 東京

クリパール アクアテックインタ

ーナショナル

年 2 回 東京

アトラス アトラス 年 2~3 貝 神戸

ミャンマー ベルパール 年 3 回程度 香港

リオパール 年 2 回 香港

フィリピン ジュエルマ 示談が多い 今までは香港の

み。今年初めてマ

ニラで実施。

タヒチ ロバート・ワン ロバート・ワン 年数回 タヒチ・香港

Poe O Rikitea 年 3 回 タヒチ

Poe O Tahiti 年 2 回 タヒチ

Poe Raua Nui 年 4 回 香港

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74

(5)将来的な市場

① 世界の GDP 増加

2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024 2025 2026 2027 2028 2029 2030

先進国 44,560 45,961 47,977 49,824 51,783 53,724 55,481 57,344 59,204 61,065 62,926 64,786 66,647 68,507 70,368 72,228

新興国 29,039 29,252 31,559 33,987 36,756 39,875 43,151 44,628 47,085 49,541 51,998 54,454 56,911 59,367 61,824 64,280

世界全体 73,599 75,213 79,536 83,811 88,539 93,599 98,632 101,972 106,289 110,606 114,923 119,240 123,557 127,874 132,191 136,508

世界全体の 2015 年から 2025 年の GDP の伸び=156.1%

ジュエリー需要国の GDP の伸び

中国、インド、ASEAN5(合計 A)の 2025 年までの GDP の伸び=208% ジュエリー需要国全体(合計 B)の 2025 年までの GDP の伸び=200%

② 世界の人口増加

年 次

世 界 先

(%)

開発

途上

(%)

日本 a 年平均増減率(%)

(100 万人) アジア 北アメ

リカ

南アメ

リカ

ヨーロ

ッパ

アフ

リカ

オセア

ニア 世界 日本

2015 7,349 4,393 574 418 738 1,186 39 17.0 83.0 127 1.2 -0.2

2025 8,142 4,775 624 456 738 1,504 45 15.7 84.3 121 1.0 -0.6

2030 8,501 4,923 646 471 734 1,679 47 15.1 84.9 117 0.9 -0.7

総務省統計局「国勢調査結果」,「人口推計」及び国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口」による。

2015 年に対する 2025 年の伸び=110.8%

10億ドル2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024 2025 最新の成長率

中国 10,983 11,383 12,263 13,338 14,605 16,144 17,762 18,828 19,957 21,155 22,424 6.0%インド 2091 2,289 2,488 2,735 3,007 3,315 3,660 3,942 4,246 4,572 4,925 7.7%ASEAN5 2,034 2,168 2,361 2,557 2,769 3,010 3,299 3,470 3,651 3,840 4,040 5.2%中東3カ国 427 408 443 476 512 549 586 603 621 640 659 3.0%ブラジル 1773 1535 1556 1609 1677 1749 1829 1856 1884 1912 1941 1.5%ロシア 1325 1133 1268 1355 1447 1531 1608 1627 1647 1667 1687 1.2%合計A 15,108 15,840 17,112 18,630 20,381 22,469 24,721 26,240 27,854 29,567 31,389 208%合計B 16,859 17,380 18,823 20,452 22,340 24,549 26,914 28,470 30,122 31,874 33,735 200%

IMF予測2017年1月

Page 75: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

75

③ 世界の富裕層及び中間層の増加

平成 24 年 7 月に発表された、新中間層獲得戦略 (新中間層獲得戦略研究会)によると、上位中間層

は、市場経済を楽しみ、様々な家電製品を購入し、医療、教育などのサービス支出を増加させ、週末や

夏期・冬期の長期休暇にレジャーを楽しむ余裕のある人々である。乗用車を購入することも上位中間層

入りの一つの目安となっている。2010 年から 2030 年までの推計では、上位中間層は 2.5 億人から 8.9

億人へと爆発的な増大を達成する見込みである。

富裕層の月額家計所得が 35,000 ドル以上、上位中間層の家計所得 15,000 ドル~35,000 ドルであるの

で、これらの層を真珠購買層とし、次ページのように 10 年後の需要を算出した。

① 現在(2015 年)と目標年(2027 年)との真珠需要国の購買人口を推定し、その購買人口の比を

現在の需要額(生産額)に乗じて算定した。

② 購買人口は国内外の真珠販売取扱業者に聞き取り調査をした結果、高所得者層と中間所得者層

の合計人口(年間所得 15,000 ドル以上(Euromonitor から引用))と仮定した。

③ 高所得者人口は、真珠需要国(日本、米国、欧州、中国、ASEAN5他)各国の高所得者層

と中間所得者層の合計人口を個別に求め合算した。各国別高所得者層と中間所得者層の合計人口の

算定式は次のとおり。

〈算定式〉

ア. 高所得者層と中間所得者層の合計人口 = 高所得者層と中間所得者層の合計人口(%)×

総人口

イ. 各国の高所得者層と中間所得者層の合計人口割合は、経済産業省「新中間層獲得戦略研究会」

が採用した「アジアの『内需』を牽引する所得層」((財)総合研究開発機構理事/東京大学大学

院経済学研究科准教授 柳川範之他著)で採用された最小二乗法回帰式を採用。

ウ. 同回帰式の因数である一人当たり GDP(PPP)について、2015 年は同文献が採用した世銀デ

ータを、2027 年は IMF が発表した最新の GDP 成長率予測を用いた。

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76

■需要国選定に当たっての根拠

現状の真珠需要国を選定するに当たり、下記の貿易統計を参考にした。

日本からの真珠輸出先の 8 割は香港である。これ以外の国は直接輸出されているので、そこを需要国と

して捉えた。また香港は経由地であるために、香港からの輸出先を調べるとインドやUAE、ヨーロッ

パとなっている。こちらも需要国として加えた。

2015年日本からの真珠輸出 2015年香港から世界への真珠輸出 2015年インドから世界への真珠輸出数量(匁)

金額(千円)

金額シェア

金額(100万ドル)

シェア 金額(千ドル) シェア

香港 5,712,008 25,325,334 78% インド 739 53% アメリカ合衆国 872 31%アメリカ合衆国 3,959,458 3,691,203 11% UAE 343 24% 香港 539 19%タイ 172,730 602,131 2% 日本 135 10% UAE 433 15%中華人民共和国 72,630 500,134 2% アメリカ合衆国 57 4% バーレーン 359 13%イタリア 121,460 348,003 1% オーストラリア 41 3% オーストリア 202 7%スイス 40,623 306,187 1% 中華人民共和国 17 1% 日本 143 5%シンガポール 27,682 273,215 1% イタリア 12 1% イタリア 121 4%ドイツ 93,793 236,877 1% ドイツ 11 1% 英国 40 1%大韓民国 64,758 163,636 1% タイ 10 1% バハマ 35 1%フランス 24,174 124,060 0% フランス 9 1% スワジランド 32 1%台湾 64,118 108,633 0% その他 27 2% その他 83 3%インド 130,811 108,562 0% 合計 1401 100% 合計 2859 100%

各国の貿易統計

2015年インドの真珠輸入金額(100万ドル) シェア

香港 630 54%UAE 506 43%他 37 3%合計 1173 100%

各国の貿易統計

香港を

経由し

て世界

インドを経

由又は製

品化され

て世界へ

Page 77: 28 年度製造基盤技術実態等調査事業 (真珠宝飾品に係る市場動 … · (1)真珠の輸出入の推移(アコヤ、南洋、淡水を含む。真珠製品を除く)

77

高所得者人口

(総人口×Y)総人口 Y

(高所得者率(%))

係数(固定)

EXPEXP係数1(固定)

EXP係数2

(0.907213^x)

x(GDP per

Capita/1000)

日本 126,205,238 126,573,481 99.70906779 100.000 0.9971 -2.797 0.0010 33米国 321,766,965 321,773,631 99.99792851 100.000 1.0000 -2.797 0.0000 56欧州 718,995,593 738,442,070 97.36655354 100.000 0.9737 -2.797 0.0095 22中国 817,945,818 1,376,048,943 59.44162249 100.000 0.5944 -2.797 0.1860 8

インドネシア 64,479,441 257,563,815 25.03435552 100.000 0.2503 -2.797 0.4952 3マレーシア 21,222,576 30,331,007 69.96990144 100.000 0.6997 -2.797 0.1277 10ベトナム 15,200,138 93,447,601 16.26594795 100.000 0.1627 -2.797 0.6494 2

タイ 29,904,382 67,959,359 44.00333154 100.000 0.4400 -2.797 0.2935 6シンガポール 5,603,481 5,603,740 99.99537161 100.000 1.0000 -2.797 0.0000 52

ロシア 96,213,998 143,456,918 67.06821762 100.000 0.6707 -2.797 0.1428 9インド 177,700,212 1,311,050,527 13.55403231 100.000 0.1355 -2.797 0.7146 2UAE 9,147,947 9,156,963 99.90153808 100.000 0.9990 -2.797 0.0004 38

オーストラリア 23,967,568 23,968,973 99.99414026 100.000 0.9999 -2.797 0.0000 51韓国 49,858,147 50,293,439 99.13449645 100.000 0.9913 -2.797 0.0031 27合計 2,404,385,789 4,481,408,055

高所得者人口

(総人口×Y)総人口 Y

(高所得者率(%))

係数(固定)

EXPEXP係数1(固定)

EXP係数2

(0.907213^x)

x(GDP per

Capita/1000)

日本 126,273,392 126,295,043 99.98285678 100.000 0.9998 -2.797 0.0001 46米国 354,045,437 354,045,762 99.99990807 100.000 1.0000 -2.797 0.0000 71欧州 754,831,943 760,149,523 99.3004561 100.000 0.9930 -2.797 0.0025 28中国 1,363,442,221 1,476,939,957 92.31534527 100.000 0.9232 -2.797 0.0286 17

インドネシア 152,509,557 285,601,916 53.39934649 100.000 0.5340 -2.797 0.2243 7マレーシア 34,362,198 35,857,269 95.83049491 100.000 0.9583 -2.797 0.0152 20ベトナム 32,518,234 105,144,563 30.92716619 100.000 0.3093 -2.797 0.4196 4

タイ 45,030,544 72,061,367 62.48916215 100.000 0.6249 -2.797 0.1681 8シンガポール 6,691,346 6,691,382 99.9994578 100.000 1.0000 -2.797 0.0000 62

ロシア 116,428,783 144,270,207 80.70188961 100.000 0.8070 -2.797 0.0767 12インド 438,569,284 1,484,723,339 29.53878832 100.000 0.2954 -2.797 0.4360 4UAE 10,904,633 10,904,969 99.99692174 100.000 1.0000 -2.797 0.0000 54

オーストラリア 28,146,432 28,146,471 99.99986122 100.000 1.0000 -2.797 0.0000 69韓国 55,043,928 55,082,089 99.93072034 100.000 0.9993 -2.797 0.0002 39合計 3,435,607,572 4,862,685,297

真珠購買人口比率

(2027年/2015年)1.429

2027年需要(億円) 569

2015年の真珠需要国における購買人口

2027年の真珠需要国における購買人口

2027年需要

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現在の需要と 2027 年の需給ギャップ

現在(2015) 2027 年

新規需要 0 72

日本アコヤ真珠 134 200

外国産アコヤ真珠 12 14

白蝶真珠 169 214

黒蝶真珠 84 69

合計 400 569

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④ 中国以外の市場開拓余地と有望国(シンガポール、ドバイ、ロシア他)

■主要な真珠販売先としての有望国

国名 状況

ロシア ロシア経済は 2015 年に大幅に落ち込んだ。原油価格の落ち込みのなか、原油・天然ガスに

大きく依存しているロシアの輸出と政府歳入は落ち込んだ。GDP(国内総生産)は 4%近く減

少。インフレ率は 13%近辺に達した。ルーブルの価値は 2014 年下期中に対ドルで半分に下

落。2015 年にはさらに 20%値下がりした。

ロシアは、世界のダイヤモンド原石市場の3割を占め、デビアスに次いで 2 番目の採掘者と

なっており、またロシアの原石の 99%がアルロサ社によって占められている。そのためマー

ケットに占めるダイヤモンドジュエリーのシェアが大きく、真珠ジュエリーに関してはそれ

ほど大きなシェアとなっていない。しかし世界の展示会においてロシアのバイヤーや富裕層

が多数来場しており、消費マーケットとして有望な国である。

中東 オイルマネーを背景にした中東の宝飾品需要は近年大きくなっている。サウジアラビアやバ

ーレーンなどの富裕層が多い国に対して、UAE ドバイが中東へのビジネス窓口を果たしてい

る。その理由は香港同様に輸入非関税国だからである。真珠に関してはかつて採取されてい

た経緯もあり、ニーズはある程度大きい。

ASEAN 今後もっとも有望なエリアが ASEAN である。中でも人口が最も多いインドネシアや急成長す

るマレーシア、ベトナム、タイの中間層~富裕層の拡大により真珠ジュエリーのニーズは今

後飛躍的に増加するとみられる。

輸出の中心は非関税という理由でシンガポールであり、毎年 7 月に開催されるシンガポール

ジュエリーフェアには多くの日本の出展社が参加している。

中国 中国は文字通り世界最大の真珠消費国である。GDP も米国に次ぐ世界第二位の市場であり、

成長速度は減速しているとはいえ、今後も最大の需要国であることは間違いないと思われ

る。

今後の減速懸念はあるものの、金融や不動産と違って実態消費については未だ伸びているこ

とや、地方都市の富裕層、上位中間層が増えていることから真珠の需要は底堅いと考えられ

る。特に品質重視の消費者の増加から安い淡水真珠からアコヤ、南洋真珠へと需要が変化す

るものと考えられる。

その他 グローバルで捉えた場合、成長国は世界中に点在している。世界の 2015 年の GDP 成長ラン

キングを見ると、上位はアイルランド、エチオピア 、パラオ、コートジボワール 、ウズベ

キスタンと続き日本とはあまり馴染みのない国が上位を独占している。今後こういった国も

真珠消費国として成長していくと考えられる。

各国の統計、公的なデータ等から矢野経済研究所作成

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Ⅲ.輸出入手続き等の実務の把握

1.主要な貴重品物流会社

輸出入に於いては基本的に貴重品輸送専門の会社に依頼し、保険付きの輸送を実施するのが一般的で

ある。手続きとしては、発送者がインボイス(送り状)に原産地、価額、数量、送り主、受取人などを

記入し、荷物とともに輸送会社に依頼する。 輸送会社は、申告書類の作成、税関での手続きや保険手続きなどの全てを行う。

■主要な貴重品物流会社

会社名 本社所在地 連絡先

ブリンクスジャパン株式会社 東京都港区新橋 5-13-1

新橋菊栄ビル 2階

http://www.brinks.co.jp/

TEL:03-6435-7830

マルカ・アミットジャパン株式会

東京都台東区上野 5-15−

14 御徒町 CY ビル 9F

http://www.malca-amit.com/

TEL:03-5818-6700

フェラーリ・ロジスティクス・ジ

ャパン 株式会社

東京都中央区京橋 3‐9‐

8 京橋白伝ビル 2 階

http://www.ferrarigroup.net/

Tel:03-5524-7760

G4S(ジーフォーエス) 東京都福生市福生 2299-4

武蔵野ヒルズ 202

http://www.g4s.jpn.com/ja-jp/

TEL:042-519-9303

センチュリー株式会社 東 京 都 文 京 区 千 駄 木

1-23-6

http://www.guard.co.jp/

TEL:03-3822-3211

ジェイ・ロジスティックサービス

株式会社

兵庫県神戸市東灘区向洋

町中 6-9 神戸ファッショ

ンマート 10W-02

http://www.j-logi.co.jp/

TEL:078-856-2115

また、輸出入の種類として下記の3種類がある。

① 通常輸出:輸入国の税制にしたがって関税を支払う通常の輸出手続き

② 再輸入免税手続き

③ カルネ

宝飾の展示会における輸出手続きとしては、香港のように国自体が非関税の場合と、タイのように国

としては関税が掛かるが、展示会に持ち込むのに保税となるものは、②の再輸入免税手続きとなり、中

国やインドのように展示会も保税とならない場合には、ATA カルネ手続きにより商品を持ち込むしかな

い。ただその場合には販売は出来ない。カルネの申請にあたっては、自身で ATA カルネ発給申請を申請

しなければならない。詳しくは一般社団法人 日本商事仲裁協会(https://www.jcaa.or.jp/)

主な国 主な展示会 輸出手続き 非関税国への輸出 香港 Hong Kong Jewellery

& Gem Fair Hong Kong International Jewellery Show

再輸入免税手続き

関税国の保税展示会へ

の輸出 タイ、シンガポール、

UAE Bangkok Jewelry Fair Singapole jewelry show

再輸入免税手続き

関税国の通常展示会へ

の輸出 中国、インド ジュエリー上海、IIJS ATA カルネ

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その他の輸出入手続きにおける注意点として、各国の事情により通関に要する時間や費用が変動する

ことである。特に中国やインド、ロシアなどは国の政策によってその都度制度が変わることも多く、急

に新たな税が掛かってきたり、日数も数週間掛かるケースがある。その都度専門家に確認する必要があ

る。 ジュエリーの場合には生活必需品で無く嗜好品であることから、各国ともに比較的高い関税が掛けら

れたり、非関税協定における品目から除外されるケースも多い。ただ、真珠に関しては糸通しをしただ

けのものであればジュエリーでなく素材として捉えられており、ジュエリーに比べると関税率が抑えら

れる傾向にある。 2.関税率(日本又は他国から香港又は中国本土等) ■主要国の消費税及び真珠に掛かる関税、その他税 消費税(%) 関税(%) その他税

シンガポール 7 0

中国 5 21 増値税 17%

タイ 7 0

フィリピン 12 10

インドネシア 10 10

韓国 10 8

イギリス 20 0

フランス 20 0

ドイツ 19 0

イタリア 22 0

ベトナム 10 3

UAE 0 GCC 共通関税 5%

インド 消費税の代わりに

VATとなっている。 10

VAT として 12.5-14.5%。但し金・銀・

宝飾品などは 1%

マレーシア 6 0

ロシア 20 10

米国 州別に 0-9.75% 0

JETRO 及び WorldTariff データより。2017 年 1 月現在。 3.主要需要国における自由貿易区の活用等の新しい動き

米国の TPP 離脱表明により、日本~ベトナム、日本~米国の非関税取引の可能性は低くなった。一

方で、香港1国へ集中していた真珠の海外輸出から抜け出す動きも出てきている。 特に、中国本土への直接輸出は真珠業界のみならずジュエリー業界全体にとっても重要な課題となっ

ている。現状では、上記の表のように、真珠ジュエリーで 37~52%、真珠素材で 38%(増値税込)の

関税が掛かるため、直接輸出は難しく、保税の展示会も行われていないためにカルネで持ち込む以外に

は方法がない。 但し、昨今では中国各地に保税地域が出来ている。保税地域までは関税を支払わずに商品を持ち込む

ことが出来るので、そこで商談を行い、売買契約が決まったら、一度日本に戻してから再度購入先へ輸

出をするという手続きで取引を行うことが出来る。 4.輸入国におけるその他税制(消費税、奢侈税、増値税等)

各国の消費税(国によって増値税、物品税などの呼び名あり)は上述の通りであるが、米国などでは

消費税が州別に違うのみならず、ユーザーフィーやボンドフィー、韓国では教育税や贅沢税など国によ

って様々な税金が課せられることがあるので、こちらも注意する必要がある。

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Ⅳ.日本の真珠宝飾品業界の海外展開における課題の把握 1.業界の課題と改善策

課題 1:価格の安定

養殖業者から加工業者まで幅広く望まれているもっとも大きな課題は取引価格の安定である。 養殖業者は多くの経費を掛けて年に一度の浜揚げをするが、入札が終わってみないと販売価

格が決まらず収入が見込めない。 このように通常の状況でも年間の収支が見えない状況下において、思ったような品質の珠が

出来ないケースや、赤潮の発生やリーマンショックのような経済状況の変化などの大きなリス

ク要因も多く、安定した事業になりにくい。そのため小規模な家族経営が大半である。相場商

品として捉えるならダイヤモンド業界のようにある程度市場コントロールをして価格を安定さ

せるべきである。 課題 2:次世代への継承問題

真珠養殖業、真珠母貝養殖業ともに高齢化が進んでおり、後継者不足、または収入が安定し

ないために後継者に継がせられないという課題に直面している。海面養殖業の経営体の平均年

齢は 64.6 歳であり、ヒアリングによると半数は後継者がいない。特に真珠母貝は真珠産業の生

命線であり、良い母貝の供給が無ければ産業は滅んでしまう。 一方で、農業と比較して漁業免許や収入の安定、ノウハウの習得年数が長い事など参入障壁

は高い。次の世代へ受け継いでいくためにも政府のサポートが必要である。 そのためにはこれまでの勘と経験に頼った労働集約型真珠養殖から、DNA 解析など IT も駆

使しつつ技術集約型真珠養殖への移行が望まれる。また、近年注目されている陸上養殖を真珠

養殖に導入することも、労働環境の改善や斃死リスクの軽減など価格の安定にも寄与する可能

性がある。

課題 3:品質問題

アコヤは、珠入れから浜揚げまで当年物が実質 7-11 カ月、越し物では 14-21 カ月あるものの

その比率は少ない。それに比べて南洋真珠の場合は 18 カ月~2 年に及び巻の厚さが厚いと言わ

れている。 期間が短い理由としては、真珠層が厚いと加工が反映されにくいことが挙げられる。現在巻

きが薄い傾向があるのは、真珠の価格における加工のウエイトが高くなりがちで、加工しやす

い薄巻きになっているからである。養殖業者の経営体力との兼ね合いはあるものの、越し物を

増やして品質を向上させることで、国内外における価格アップを目指すことが望ましい。また

昨今の日本の真珠の海外の評価は高い。ジャパンブランドが確立されてきた今こそ、更なる品

質向上を目指してジャパンブランドのステイタスを上げていくことが重要である。 課題 4:花珠鑑定問題

花珠(はなだま)とはそもそも養殖の現場で使われていた専門用語で、ほんの一握りの最高

級の真珠を指す言葉である。しかし昨今では、添付したほうが売りやすいという理由から、鑑

定機関によって花珠鑑定書が大量に発行されるようになった。この鑑定書志向が真珠卸や養殖

業者にも大きく影響をしている。花珠鑑定書を取るために、加工処理がしやすく、表面にキズ

が無いものを生産するようになった。つまり品質向上と逆行して薄巻きにした方が鑑定書を取

りやすいという場合もある。しかし過度の加工処理は経年変化を誘発しやすく、品質低下につ

ながる。それだけでなく、花珠鑑定を取るために実際に販売する珠とすり替える悪徳業者が出

てきたり、甘い鑑定をする鑑定機関も出現している。 日本真珠振興会では品質の高い真珠を「特選真珠」として認定するように始めたが、消費者

の認知をさらに進めることが重要である。

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課題 5:宝飾業界への教育問題

昨今真珠製品の輸出比率が高まり、国内市場がなおざりにされている。これは国内市場の低

迷もあるが、宝飾業界との連携が少ないこともある。真珠がジュエリーになった場合には、ダ

イヤモンドや色石と同じ百貨店や専門店チャネルで販売される。その際に、ダイヤモンドジュ

エリーはフォーエバーマーク、プラチナジュエリーはプラチナギルドインターナショナルなど

販促機関が小売店の啓蒙や販促協力を行っている。真珠業界においても、一般社団法人日本ジ

ュエリー協会と協力しながら百貨店や専門店などの小売店への真珠の知識の啓蒙を実施するべ

きである。 販促の機会としては、以前当たり前のように売られていた母から娘への「ブライダル3点セ

ット」の復活などが挙げられる。これはとりわけブライダルジュエリー業界の売上アップにも

つながるので、真珠業界とジュエリー業界の連携で実現可能となるだろう。

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2.中国国内での販売拡大、中国以外の市場開拓(インド、ASEAN、中東など)

中国の 2015 年の GDP 成長率は目標の 7%には届かなかったものの、6.9%、2016 年におい

ても 6.7%となっている。一方、消費財の伸びは 2016 年 1-5 月で 10%の伸びを示している。こ

の理由として中国の内陸部において消費が堅調なためである。 それでも日本が実質で 1%以下の成長を続けていることに比べると魅力的な数値である。昨今

中国の景気停滞懸念が出て、バブル崩壊説も聞かれるようになったが、中国は日本のように都

市部に経済が集中していない。東京と大阪の人口を合わせると日本全体の 2 割を占めるが、上

海と北京を合わせても中国全体の 2%しかない。そのため地方の成長がまだ続いている。 また株価下落による影響を考えても、中国で株式投資をしている人口は 1 億人弱と1割にも

満たない。投資の影響も限定的である。 ジュエリーに関しては、確かに高額品の販売は、国家公務員への贈答禁止などの施策により

減少しているが、ブライダルジュエリーなどの経済トレンドと無縁の消費者の財布の紐はそれ

ほど閉まっていない。 またもう一つの中国の特徴として、急速に成熟化をしていることである。中国市場では売れ

ないといわれていたプラチナジュエリーの普及や、婚約指輪も定着しつつある。淡水真珠との

競合はあるものの、日本の高品質のアコヤパールへの需要は高まっている。 一方で、インドや ASEAN、中東や南米、ロシアなども今後成長が期待される市場である。香

港の展示会などでは以前は中国人バイヤー一辺倒であったところが、これらの新興国から数多

くのバイヤーが来場するようになってきた。日本のジュエリーショップも TASAKI が中国で多

店舗出店をしているほか、ミキモトがタイとマレーシアへ出店、As-me エステールがカンボジ

アとベトナムに出店するなどジャパンブランドのショップ展開がグローバルに実施されている。 日本の真珠産業の競争力は非常に高い。ブランディングが成功して、香港の展示会においても

日本の真珠パビリオンは圧倒的な人気を誇る。この信頼は 5 年 10 年で簡単に覆されるものでは

ない。 一方で、ブランディングにおいては、現在の真珠の連やバラ珠の状態だけでなく、ジュエリー

として総合的にブランディングし付加価値を上げる戦略も考えられる。 日本のジュエリーは真珠の養殖、加工技術だけでなく、山梨産地のジュエリー製作技術やデザ

イン力も優れている。そのため、オールジャパンでの海外進出が成功のカギとなってくる。

3.国内販売拡大のための方策(訪日外国人への売り込み含む)競争力強化、他国製品との差別化(ブ

ランド化含む)

海外市場の活況と比較すると、国内市場において更なる需要拡大策が必要となっている。日本

の宝飾市場規模は最盛期の 3 分の 1 以下まで落ち込んでおり、昨今も低迷している。しかし前

述の課題で提起したように国内での販促活動があまりなされて来なかったため、拡大の余地はあ

る。 そのために必要なことは販売する小売店の啓蒙である。小売店が正しい真珠の知識を身に着け、

消費者に品質の良し悪しをきちんと伝えることにより、真珠に対する新たな購買欲求を生み出す

ことが出来る。具体的には、真珠は冠婚葬祭用に 1 本持っていれば十分ということでなく、デ

ザインやカラーバリエーションなども提案し需要を創造することが重要だ。また小売店が売りや

すい仕組み、小売店に代わって消費者へのプロモーションなどを実施することで需要を喚起する

ことも実施されたい。 昨今、インバウンドの消費も国内需要において重要な役割を占めてきている。インバウンドに

おいては観光養殖や核入れ体験なども有効である。

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真珠拡販策の成功事例

① ラペルピンの取り組み(三重県真珠振興協議会) 1. デザイナー連携による生産者とのコラボレーション 2. 3mm-5mmの英虞湾産真珠の活用 3. サミットを通じた世界への PR

② 立神漁協の女子部による直販及び組合改革 1. 観光養殖 2. インターネット通販 3. 組合による真珠の買い支え 4. トレーサビリティ

③ タヒチパールプロモーション 1. タヒチ側と日本側の双方拠出で黒蝶真珠のプロモーションを展開 2. 婦人雑誌での広告展開、DVD 作成、小売店への啓蒙などを実施 3. 国内において販売拡大できた ④ 養殖業者による直接販売(伊勢、田邊真珠養殖) 1. 7 年間で売上が 5 倍に 2. TV ショッピングや専門店で直接卸 3. 香港フェアをはじめ海外展示会に養殖業者としては唯一出店。 4. NHK などメディアにも取り上げられている

4.課題に取り組むための連携強化(業界内、官民、他国の機関等)

今後真珠産業拡大のためにもっとも重要なことは、末端需要の拡大である。需要が拡大すれば川上に

遡って養殖、加工段階においても利益の高い産業と成り得るし、儲かる職業として後継者問題や高齢化

にも歯止めが掛かるだろう。

需要の拡大に関して、海外においては、述べてきたように中国及び新興国需要(ASEAN、中東、他)

の伸びが、中間層への新たな真珠購買層を生み、それにつれて、世界の 7割の真珠に絡む日本の真珠関

連産業も拡大するであろう。

その際に、前述したように、生産及び輸入、加工、輸出という素材産業としての拡大の一方で、ジュ

エリー加工、ブランディング、輸出という流れを加えることにより、真珠産業を付加価値の高いビジネ

スモデルへと転換させることが出来る。その時にはジュエリーメーカーや小売店との連携が重要である。

今後日本ジュエリー協会と真珠振興会との連携によるプロモーション活動も必要となる。

一方、国内需要においては小売店や消費者への教育が急務である。真珠の加工についての知識や品質

基準などについてバラバラの説明がなされているのが現状で、その知識不足が前述の花珠鑑定などの問

題を生み出している。

生産現場ではキズや形、テリなど様々な真珠が作られる。ある一定の基準のみにフォーカスして価格

が上がるような仕組みでは、生産現場のロスが大きくなるだけである。正しい知識の啓蒙活動により幅

広い品質の真珠が流通する仕組みを業界団体と官民一体で進めていくことが必要である。

また、一方で生産拡大と品質向上のためには、産官学の連携が必要である。品種改良や良い母貝の安

定供給も取り組むべき課題である。

特に前述したように母貝が真珠業界の浮沈を担っているといっても過言ではない。良い母貝を開発し、

供給できるかが良い真珠を作る上で欠かせない。全国の漁連と連携をして天然採苗の実験を実施したり、

陸上養殖の可能性の模索や、DNA 鑑定なども含めて母貝データのデータベース化など取り組むべき課題

は多い。そういった問題を解決していくためにも産官学が連携することが重要である。

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参考 経産省、水産庁、他の支援諸施策・補助金等 *詳細は「J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト」http://j-net21.smrj.go.jp/等を参照。

<真珠振興法・漁業> 『真珠振興法に基づく支援策を知りたい』 ●「真珠養殖等連携強化・成長展開事業」 真珠振興法の成立を受けて、生産から市場・流通・販売に至るまで一気通貫のオールジャパンによる連

携強化を図るため、地方公共団体、事業者、大学等の研究機関等と相互に連携を図りながら、生産者の

経営の安定、輸出の促進、研究開発の推進等、新たな成長産業として真珠養殖業等を振興する施策を総

合的に実施する必要がある。 各種施策を効率的・総合的に実施するため、オールジャパンの目標・行動計画の下に、市場ニーズに応

える真珠生産の促進、新たな生産技法・手順の導入・普及、販売・輸出の統一キャンペーン、技能者等

の育成や技能伝承等を機動的に実施し、真珠養殖業等の生産性強化・効率化による国際競争力の強化が

急務である。 〔事業対象〕 真珠養殖業等連携強化協議会(仮称)及び関係部会を設立し、地方公共団体・業界・研究機関等が連携

強化する枠組みを構築するための支援を行う。この協議会等が、真珠養殖業等を成長産業として展開す

るために実施する毎年度の行動計画の策定・評価に対する支援を行う。また、この協議会等の下に、次

世代を担う中核的人材を認定し支援する。 応募書類の提出先及び問い合わせ先 水産庁栽培養殖課 電話:03-6744-2383 〔公募要領等の掲載先〕 URL:http://www.jfa.maff.go.jp/j/gyosei/supply/hozyo/170201_se25.html 『生産体制を改革して収益性を向上させたい』 ●「漁業構造改革総合対策事業」 我が国の漁業は、輸入水産物や外国漁船との競合、更には国際規制の影響等が懸念されるほか、燃油・

資材価格の高止まり等により経営環境が益々厳しくなっている。 このため、将来にわたる水産物の安定供給を確保し、「攻めの農林水産業」の発展に資するよう、省エ

ネ・省コスト等の取組を推進することによって、国際競争力のある、円安や燃油高・資源状況に振り回

されない収益性の高い操業・生産体制への転換を早急に図るとともに、地域の主要産業である漁業の競

争力を強化することで地域の活性化に繋げる。 〔事業対象〕 (1)漁業改革推進集中プロジェクト運営事業 漁獲から製品・出荷に至る生産体制を改革して収益性を向上する改革計画の策定・認定等に係る経費を

支援する。 (2)もうかる漁業創設支援事業 漁業の新しい操業・生産体制への転換を促進することで漁業の競争力を強化するため、改革型漁船の

導入等による収益性向上の実証への取組に必要な経費を支援する。 問い合わせ先:水産庁研究指導課 電話:03-6744-0205 水産庁栽培養殖課 電話:03-6744-2383 〔公募要領等の掲載先〕 URL:http://www.fpo.jf-net.ne.jp/gyoumu/hojyojigyo/01kozo/kozo_file/20160329gaiyo.pdf <創業・企業・再生> 『創業資金を借り入れたい』 ●新創業融資制度

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これから創業する方や税務申告を 2 期終えていない方が、事業計画(ビジネスプラン)等の審査を通じ、

無担保、無保証人で融資を受けることができる。 問い合わせ先:日本政策金融公庫(日本公庫) ・国民生活事業(個人企業・小規模企業向け事業資金) 事業資金相談ダイヤル:0120-154-505 沖縄振興開発金融公庫 電話:098-941-1795 『女性、若者、高齢者向けの創業資金を借り入れたい』 ●女性、若者/シニア起業家支援資金 女性、若者(30 歳未満)、高齢者(55 歳以上)の方であって新規開業して概ね 7 年以内の起業家への貸

付。 問い合わせ先:株式会社日本政策金融公庫(日本公庫) 事業資金相談専用ダイヤル:0120-154-505 沖縄振興開発金融公庫 電話:098-941-1795 『中高年齢層が起業した場合の支援策を知りたい』 ●生涯現役起業支援助成金 中高年齢層の方が、起業(いわゆるベンチャー企業の創業)に伴い、従業員(40 歳以上の者)の雇入れ

を行った場合に、募集・採用や教育訓練に係る経費の一部を助成する制度。 問い合わせ先:公共職業安定所(ハローワーク)又は都道府県労働局 URL(ハローワーク): http://www.mhlw.go.jp/kyujin/hwmap.html URL(労働局): http://www.mhlw.go.jp/general/sosiki/chihou/ 『企業再生のための資金の提供を受けたい』 ●中小企業再生ファンド(再生支援出資事業) 再生に取り組む中小企業に対し、再生計画上の必要に応じて、資金供給や経営支援を行う。 問い合わせ先: 独立行政法人中小企業基盤整備機構 ファンド事業部 電話:03-5470-1570 各地域の中小企業再生ファンドは、次の中小機構ホームページの「ファンド検索」で閲覧可能。 URL:http://www.smrj.go.jp/fund_search/cgi-bin/search.cgi 各都道府県の中小企業再生支援協議会 <技術開発・研究> 『効果的な共同研究及び実用化のための技術研究組合』 ●技術研究組合制度 各企業や大学・公的研究機関等が組合員となって技術研究組合を設立し、事業を実施するために必要な

資金、知的財産、研究者等を出し合って、組合員に共通する技術課題について共同研究を行うための制

度。 問い合わせ先:経済産業省 産業技術環境局 技術振興・大学連携推進課 電話:03-3501-1778(直通) URL:http://www.meti.go.jp/policy/tech_promotion/kenkyuu/kenkyuuindex.html 『研究開発を行う場合の減税措置について知りたい』 ●研究開発税制 資本金 1 億円以下の法人企業(中小企業)等、従業員数が 1,000 人以下の個人(税法上の中小企業者

等)に対する中小企業技術基盤強化税制の適用。

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問い合わせ先:制度に係る一般的な相談は、国税局の税務相談室または主要な税務署に設置している税

務相談室で対応。URL:http://www.nta.go.jp 『養殖事業に環境 IT 技術を導入したい』 ●環境 IT 技術を活用した新たな養殖技術開発事業(新規) IT技術や先端フォトニクス技術を活用した髙効率、高品質かつ漁場環境の悪化にも適応した新たな養

殖技術を開発し 「養殖業の成長産業化」 「持続的な養殖」を推進する。 (1)養殖魚のサイズ、肥満度や健康状態を水中画像データ、ソナー情報から分析する技術(プログラ

ム等)の開発 (2)給餌効率が高く衝突死や共食い等が軽減できる光条件の解明や、先端フォトニクス技術(LED

や光フィルタ等)を用いて生簀内の光環境を制御する技術の開発 (3)IT技術により漁場環境をモニタリングするシステムの開発 問い合わせ先:水産庁研究指導課 電話:03-3591-7410(直) <組合> 『組合の事業の調査や実現化について補助を受けたい』 ●「中小企業連携組織対策推進事業(中小企業活路開拓調査・実現化事業)」 中小企業が単独では解決することが難しい問題に対して、中小企業組合等で連携して取り組む事業の調

査やその実現化について支援を行うもの。 〔事業概要〕 中小企業が単独では解決することが難しい問題(ブランド化戦略、既存事業分野の活力低下、技術・技能

の承継の困難化、環境問題等)に対して、中小企業組合等で連携して取り組む事業の調査やその実現化に

ついて、全国中央会から補助を行う。 応募書類の提出先及び問い合わせ先 全国中小企業団体中央会振興部 電話:03-3523-4905 〔公募要領等の掲載先〕 URL:http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/kakushin/2017/170208katurokoubo.htm 『組合等が抱える諸問題を解決したい』 ●中小企業活路開拓調査・実現化事業 中小企業が問題解決のために連携(中小企業組合、技術研究組合、一般社団法人、任意グループ、共同

出資会社等)して取り組む事業の調査、その実現化を図る際に、補助を受けることができる。 問い合わせ先: 全国中小企業団体中央会 振興部 電話:03-3523-4905 URL:http://www.chuokai.or.jp <雇用> 『ワーク・ライフ・バランス実現のための支援策について知りたい』 ●職場意識改善助成金(職場環境改善コース)~中小企業事業主向け 年次有給休暇の取得促進、所定外労働の削減、その他労働時間等の設定の改善に取り組んだ際に、その

実施に要した費用の一部を助成。 問い合わせ先: 最寄りの都道府県労働局雇用環境・均等部(室) 詳しくは、事業所の所在地を管轄する労働局まで

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『経済上の理由により一時的な雇用調整を実施した場合の支援策を知りたい』 ●雇用調整助成金 景気の変動等経済上の理由により、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、一時的な雇用調整を実

施することによって、労働者の雇用の維持を図る場合に助成する制度。 問い合わせ先: 公共職業安定所(ハローワーク)又は都道府県労働局 URL(ハローワーク): http://www.mhlw.go.jp/kyujin/hwmap.html URL(労働局): http://www.mhlw.go.jp/general/sosiki/chihou/ 『就職が困難な方を雇い入れた場合の支援策を知りたい』 ●特定求職者雇用開発助成金 高年齢者や障害者などの就職が困難な方を公共職業安定所等の紹介により、継続して雇用する労働者と

して雇い入れる事業主に対して助成する制度。 問い合わせ先: 公共職業安定所(ハローワーク)又は都道府県労働局 URL(ハローワーク): http://www.mhlw.go.jp/kyujin/hwmap.html URL(労働局): http://www.mhlw.go.jp/general/sosiki/chihou/ 『非正規雇用労働者のキャリアアップに取り組む事業主を支援』 ●キャリアアップ助成金 有期契約労働者、短時間労働者、派遣労働者(以下「有期契約労働者等」)といったいわゆる非正規雇

用労働者の企業内のキャリアアップ等を促進するため、正社員化、人材育成、処遇改善の取組を実施し

た事業主に対して助成。 問い合わせ先:公共職業安定所(ハローワーク)または都道府県労働局 URL(ハローワーク): http://www.mhlw.go.jp/kyujin/hwmap.html URL(労働局): http://www.mhlw.go.jp/general/sosiki/chihou/ 『高年齢者の雇用環境の整備等を実施した場合の支援策』 ●高年齢者雇用安定助成金 生涯現役社会の実現に向けて、高年齢者の雇用環境の整備や高年齢の有期契約労働者を無期雇用に転換

する事業主に対して助成するものであり、高年齢者の雇用の安定を図ることを目的とする助成金。 問い合わせ先: (独)高齢・障害・求職者雇用支援機構 都道府県支部高齢・障害者業務課(東京・大阪においては高

齢・障害者窓口サービス課) URL: http://www.jeed.or.jp/location/shibu/

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<ブランド・販路開拓> 『ものづくりの研究開発や販路開拓の支援策を知りたい』 ●「戦略的基盤技術高度化連携支援事業」 我が国製造業の国際競争力の強化と新たな事業の創出を目指し、中小企業者が特定ものづくり基盤技術

の高度化に資する研究開発及び販路開拓への取り組みを一貫して支援します。 〔事業対象〕 この事業の応募対象は、中小ものづくり高度化法(以下「法」という。)第 3 条に基づき経済産業大臣が

定める「特定ものづくり基盤技術高度化指針」に沿って策定され、新たに法第 4 条の認定を受けた特定

研究開発等計画(以下「法認定計画」という。)を基本とした研究開発等の事業。 問い合わせ先:・中小企業庁 経営支援部 技術・経営革新課 電話:03-3501-1816(直通) 各経済産業局 〔公募要領等の掲載先〕 URL:http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/sapoin/2015/150413SenryakuKoubo.htm 『海外マーケットでブランドを確立したい』 ●ふるさと名物応援事業補助金(JAPAN ブランド育成支援事業)」 複数の中小企業などが連携して、優れた素材や技術などを活かし、その魅力をさらに高め、世界に通用

するブランド力の確立を目指す取組みに要する経費の一部を補助することにより、地域中小企業の海外

販路の拡大を図るとともに、地域経済の活性化および地域中小企業の振興に寄与することを目的として

いる。 〔事業対象〕 (1)戦略策定支援事業 地域中小企業が海外販路の拡大を図るため、優れた素材や技術等を活かした製品の魅力を高め、海外

のマーケットで通用するブランド力を確立する目的で、参画する中小企業等の共通認識を醸成し、自ら

の現状を分析し、明確なブランドコンセプトと基本戦略を策定するものであること。 (2)ブランド確立支援事業 地域中小企業が海外販路の拡大を図るため、優れた素材や技術等を活かした製品の魅力を高め、海外

のマーケットで通用するブランド力を確立するために必要な試作品開発や展示会出展などを行うもの

であること。 応募書類の提出先及び問い合わせ先 各経済産業局 〔公募要領等の掲載先〕 URL:http://www.chusho.meti.go.jp/shogyo/chiiki/japan_brand/2017/170213Jbrand-koubo.htm 『ふるさと名物の新商品・新サービスの開発や販路開拓をしたい』 ●「ふるさと名物応援事業補助金(地域産業資源活用事業、小売業者等連携支援事業)」 地域経済の活性化および地域中小企業の振興のため、地域資源を活用した新商品・新サービスの開発や

販路開拓に意欲的に取り組む中小企業等を支援するもの。 ※申請に当たって、中小企業による地域産業資源を活用した事業活動の促進に関する法律に基づく「地

域産業資源活用事業計画」等の認定を受けることが必要。 〔事業概要〕 (1)地域産業資源活用事業 地域の優れた資源(農林水産物または鉱工業品、鉱工業品の生産に係る技術、観光資源)を活用した新商

品・新サービスの開発や販路開拓に取り組む中小企業者に対し、市場調査、研究開発に係る調査分析、

新商品・新役務の開発(試作、研究開発、評価等を含む)、展示会等の開催または展示会等への出展、知

的財産に係る調査等の事業に係る経費の一部を補助。 (2)小売業者等連携支援事業 小売業者等が地域の優れた資源(農林水産物または鉱工業品、鉱工業品の生産に係る技術、観光資源)を

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活用した商品・役務に関する市場動向等の情報を地域の製造事業者等にフィードバックし、消費者嗜好

を捉えた商品づくりに繋げるための取組に対し、市場調査、研究開発に係る調査分析、展示会等の開催

に係る経費の一部を補助。 応募書類の提出先及び問い合わせ先:各経済産業局 〔公募要領等の掲載先〕 URL:http://www.chusho.meti.go.jp/shogyo/chiiki/2017/170207ChiikiShigenKoubo29.htm 『地域ブランドをプロデュースする方策を知りたい』 ●「JAPANブランド等プロデュース支援事業(ふるさと名物応援事業)」 中小企業や団体等が外部人材を活用し、魅力ある地域資源の磨き上げ、地域ブランディング、海外での

誘客プロモーション・セールス等を一貫してプロデースするプロジェクトを支援することにインバウン

ド消費拡大を通じた地域中小企業の売上げ拡大や地域経済の活性化等を図る。 応募書類の提出先及び問い合わせ先:各経済産業局 〔公募要領等の掲載先〕 URL:http://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/creative/index.html 『産地ブランドのために外部の人材を招聘したい』 ●「産地ブランド化推進事業(ふるさと名物応援事業)」 真珠等の宝飾品、伝統工芸や繊維等の産地への観光客誘致・海外販路開拓を後押しするため、各産地に

デザイナー等の外部人材を招聘する取り組み等を支援。 〔事業対象〕 自治体を含む複数の事業者・組合でグループを作り、産地ブランド化(海外販路開拓)や産地ブランド

化(国内効果)を図る事業に支援する。 問い合わせ先:経済産業省製造産業局生活製品課伝統的工芸品産業室 電話:03-3501-1713(直通) 〔公募要領等の掲載先〕 URL:http://www.meti.go.jp/information/publicoffer/kobo/k160405001.html 『地域ブランドの保護について支援をうけたい』 ●地域ブランド保護に関する支援(地域団体商標支援) 地域ブランドを地域団体商標として出願する際の専門家の助言や地域団体商標の活用事例を紹介。また、

地域ブランドを外国に商標出願する費用の一部助成や地域団体商標の海外展開を支援する。 *地域団体商標活用事例集:地域団体商標の登録案件や活用事例を紹介する冊子を毎年発行している。 URL:http://www.jpo.go.jp/torikumi/t_torikumi/tiikibrand.htm 問い合わせ先: 知財総合支援窓口 特許庁 商標課地域団体商標推進室 電話:03-3581-1101(2828) 特許庁 普及支援課 支援企画班 電話:03-3581-1101(2145) 『展示会を活用し、海外市場への販路を開拓したい』 ●中小企業・小規模事業者海外展開戦略支援事業 海外への販路開拓を目指す中小企業・小規模事業者を対象に海外展示会及び国内展示会を活用し、出展

の準備段階から、出展後の成約段階まで一貫した支援を受けることができる。 問い合わせ先: 独立行政法人 中小企業基盤整備機構 (中小機構) 販路支援部 販路支援課 電話:03-5470-1529 (直通) URL:http://www.smrj.go.jp/keiei/kokusai/

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『地域の支援機関の支援を受け海外展開を目指したい』 ●地域ネットワーク活用海外展開支援事業 複数の地域支援機関によるネットワークの支援を受けつつ、中小企業・小規模事業者のグループが行う、

海外展開を目指す事業を支援。 問い合わせ先: 各経済産業局 国際課等 中小企業庁 創業・新事業促進課 海外展開支援室 電話:03-3501-1767(直通) 『EC を使って、海外市場への販路を開拓したい』 ●EC を活用した海外販路開拓支援事業 中小企業基盤整備機構(中小機構)では、自社又は EC 関連業者等の EC サイトを利用して海外展開を

検討・計画している中小企業・小規模事業者のサイト構築費用補助に加え、EC 関連業者とのマッチン

グイベントの開催、EC サイトで販売しようとする商材のプロモーション等を支援。 問い合わせ先: 独立行政法人 中小企業基盤整備機構(中小機構) 販路支援部 販路支援課 電話:03-5470-1681(直通) Fax:03-5470-1588 URL:http://www.smrj.go.jp/keiei/kokusai/