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日本の大学における音楽健康医学教育に関する比較研究
-DGfMMのガイドラインをベースに-
東京大学大学院 学際情報学府 博士課程赤池美紀
2019年10月20日 (日)
日本音楽教育学会第50回大会@東京藝術大学研究発表S-6
(背景 about MHME• 演奏行為に起因する疾病予防への関心拡大に伴い,演奏者の健康に関連する教育を提供する音楽大学が近年増加(Matei et al, 2018; Baadjou et al, 2019)
• 音楽, 健康科学, 医科学教育(Music, Health, and Medical Education; MHME)• 演奏に起因する身体的/心理的負荷軽減のための教育を指す• 特にドイツ語圏の多くの音楽大学で提供されている教育プログラムは,DGfMM(Deutsche Gesellschaft für Musikphysiologie und Musikermedizin)のガイドラインに準拠(DGfMM, 2012)
• その背景の一つとして,教育における質保証の要求の高まりが挙げられる
(課題• 2017. 10 ‒ 2018. 9. ベルリン & ウィーンにてフィールドワーク実施
→ 大学間のカリキュラムにおける2つの異質性が存在
ケア対象の相違自分自身のケア方法を学ぶMHMEを受けた/受けている/受けようとしている者は,その知識/スキルをもとに自分の生徒に対する教育メソッドの一つとして取り入れ始めている状態を指す。
教育内容の相違教員の専門性により同一名称の科目でも学習内容は様々であり,教授内容や学習を通して学生が身につける知識が一定でない状態を指す。
1 2
(課題
• 学習を通して身につけるコンピテンス=知識+スキル+態度&信念(OECD,2018)
• 学習者として備えるコンピテンスと,専門家/教育者としてのそれは異なるにも関わらず,その違いがMHMEでは曖昧
• ヘルスケアに関わりながらも,学習者のコンピテンスに意図しない異質性を持ち人材育成を行うという危険性を孕んでいる
• しかしこれら2つの異質性について,これまで十分議論されてこなかった
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(RQと研究目的• リサーチクエッション(RQ)
• 日本にある音楽を学べる大学のMHMEカリキュラムの現状とは?
• 研究目的• 日本におけるMHMEのあるべき姿を議論するための土台として,比較により自己相対化を図る
• 日本にある音楽を学べる大学のMHMEカリキュラムの現状とは?
• 日本におけるMHMEのあるべき姿を議論するための土台として,比較により自己相対化を図る
(明らかにすること特に音楽・健康科学・医科学教育(MHME)に関連がある科目が,1. どの程度提供されているのか?2. どのような内容を教授しているのか?3. 学習成果(アウトカム)/学習の達成目標はどのように設定されているのか?4. どのような資格をもつ教員が教えているのか?5. 2つの異質性は日本にも存在するのか?
(調査手順1. 文科省のホームページで公開されている2019年4月時点の日本の大学一覧の中から音楽を学べる大学を特定
2. その大学で行われている音楽・健康科学・医科学に関連する授業情報(シラバス/授業カタログ)を収集(ウエブ/メール)
3. 収集したデータを保管するデータベースを作成
4. 収集したデータを分類
5. 3つの項目(授業内容/アウトカム/教員の保有資格)を分析
(対象:大学
• 音楽を学べる4年制の大学• 対象外:教職課程 & 音楽療法コース
学生数 2018年学校基本調査• 大学全体 290万人
• 音楽系 2.8万人• 教職系 1.3万人• 音楽学部 1.5万人
(全体の0.5%)
786校
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対象:大学
36校
(収集するデータソース• 2019年4月��1年間
•大学がWEBで公開しているシラバス/授業カタログ
•健康科学と医科学に関連する科目
(データベース作成上のルール教員 時期
(前期/後期,春学期/夏学期)
時限(1限/2限・・)
授業内容 科目名称
1つの科目として登録
○ ○ ○ - -○ × ○ ○ -○ ○ × ○ -
2つの科目として登録
○ × ○ × -○ ○ × × -
対象音楽療法のコースに在籍している学生向けに開講している授業であったとしても,他のコースに在籍している学生も受講可能な科目例えば札幌大谷大学が音楽療法コースの学生を対象に開講している人体の構造や機能を系統的に学習することができる「臨床医学」は,ピアノコースや管弦打楽コースの学生も履修可能。シラバス等で履修対象者が本調査の対象者に含まれることが目視確認できるものは対象
対象外 シラバスに掲載されていない場合(イベントとして開催する関連する講義やセミナーなど)
(科目の分類方法
科目 概要音楽生理学 臨床科学的根拠に基づくものであると同時に,音楽家に関わる実践的なもの演習/セミナー
音楽生理学を補完する実践的な科目 (例)身体予防, フェルデンクライスメソッド, アレキサンダーテクニック, ヨガ, ピラティス, ディスポキネシス, 太極拳, 気功, フランクリンメソッド, 呼吸, 舞台プレゼンス/パフォーマンストレーニング, ストレス克服, コーチング, スポーツトレーニング
DGfMM (2012)
音楽生理学(ドイツ語:Musikphysiologie)の定義Seidel (2005) 演奏時の人体組織の機能に関わる生理学・解剖学・バイオメカニクスを用いたものSpahn, Bernatzky, Kreutz (2015) 声楽や器楽演奏時の解剖学や運動学など機能に関するもの,パフォーマンス改善のための
様々な身体メソッド。その中には難聴予防のための聴覚保護も含むSchuppert, Altenmüller (2016) 音楽家が健康になるための身体的・心理的な基礎,教育学的視点から身体的・心理的な不適
応/過負荷の一次予防として健康維持のための意識を醸成するもの,臨床科学的根拠に基づいており,実践を重視し,資源強化と個人の健康促進を促すことに重点を置くもの
(
結果
(全体の結果•収集したデータ数 356件
• 6つのカテゴリーに分類1. 医科学2. 身体知覚/認知3. 健康科学4. 身体トレーニング5. 心理学6. 音楽療法
7%
/1,02.
357
6
57%
48 %
5
全体の3割心理学,身体トレーニング,医科学の3つの科目群が全体の8割を占める (
各分類の傾向
(
1. 医科学
(医科学
• 特に音楽に関連づけられた授業は18件(医科学全体の40.9%)
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• 医科学は全44件(全体の12.4%)
(医科学>音声学• 教員は7名(6名は耳鼻咽喉科の専門医,1名は日本語教育を専門)
主なアウトカム/学習の達成目標• 様々な発声法の違いと自分の発声法の状態が理解できる
• 声帯に負担をかけない発声が理解できる
• 発声を医学的側面・音楽的側面の両者から理解できる
主な授業内容• 音声器官(肺/喉頭/咽頭/口腔/鼻腔)の構造と機能
• 発声のメカニズム(喉頭原音/声帯振動)• 音を認知する脳機能(大脳生理学)• 声の疾患(音声障害/構音障害)/原因/検査法/治療法/予防法
• 鼻声など共鳴のメカニズム• 呼吸法・発声法・年齢・性・心理(あがり症)の違いによる声の変化
1 2
(医科学>音楽生理学• 教員は4名(身体運動学/運動制御学,理学療法士,ピラティスを専門)
主なアウトカム/学習の達成目標• 演奏家が生涯に渡り身体を傷めずに思い描いた演奏を行うために必要となる脳と身体と心についての知識と技術の習得する
• 自分の姿勢や身体の動かし方の癖を知り,効率的なからだの使い方を考え修正するアイデアを得ることができるようになる
• 解剖学や運動学などの理論を演奏や音楽表現に活用する
主な授業内容• 骨格筋の名称と動き方• 音楽家やダンサーなど体を使って芸術表現を行うパフォーマーの運動制御や巧みな運動や演奏を可能にする筋・神経・脳のコントロールのメカニズム
• プロとアマチュアの体の使い方の違い• 舞台におけるアガリのメカニズムとその回避法
• 暗譜に関わる脳の働きと暗譜を促進するトレーニング方法/効率的な練習方法
1 2
(音声学 と 音楽生理学• 類似点
• 授業内容 & 学習成果(アウトカム)/学習の達成目標解剖学・生理学・運動学の視点からそのメカニズムを知り,その知識を演奏という行為の中に関連付け,最終的に効率的・健康的・審美的な演奏を目指す
• 相違点• 対象としている身体の部位
音声学 は 声 音楽生理学 は 筋骨格
(教員の保有資格• DGfMM(2012)ガイドライン
• 音楽生理学/音声学を教授できるのは,音楽における深い知識を持つ医師もしくは理学療法士を強く推奨
• 理由演奏者の疾患の症例報告とその治療や予防方法についても,授業の中で同時に説明が求められているため
H M
(教員の保有資格• 音声学の授業
• 7名中6名が医師であり,それ以外の1人も深く関連した資格を保有していた
• 音楽生理学の授業• 1名がDGfMM(2012)の基準と一致する。その他2名は医学博士保有者であり,この資格も当該分野における近似した資格だと言える
2(
2. 身体知覚/認知
(身体知覚/認知• 特徴
• 身体知覚/認知は全38件(全体の10.7%)あった。• どの科目も音楽に密接に関連づけられている。• メソッド志向10種類ある分類のうち7種類は,ある特定のメソッドを用いた授業を展開
• メソッド志向の科目すべての教員(15名)は,メソッドが発行する資格を保有リトミック,アレキサンダーテクニック,太極拳,ディスポキネシス,フェルデンクライス,ロルフィング,ミツヴァ・テクニック
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(身体知覚/認知>メンタルトレーニング• 教員は3名(2名はコーチング学の修士号,1名は健康・スポーツ分野の博士号)
主なアウトカム/学習の達成目標• 音楽家としての日常生活の送り方/ 練習/本番の基本を身につける
• 力を発揮するためのメンタルコントロールを身につける
• セルフコントロールに必要な心理的スキルの獲得
主な授業内容• 練習の考え方/効率を上げる練習法
• 本番の考え方/準備/対応• あがりへの対処法• 自分の演奏のビデオ確認/イメージトレーニング
• 音楽の悩み/疑問への解決方法
1 2
(
3. 健康科学
(健康科学• 健康科学は全26件(全体の7.3%)あった。そのなかで特に音楽に関連づけられた授業は1件,ダンスに関連づけられた科目だが音楽専攻の学生も履修可能な科目は3件あった。
(健康科学>健康• 科目数が17件と最も多かった• 主な授業内容
• 10代~20代前半の青年期に起こりやすい健康問題(ストレス・ネット依存・性意識・性行動),体型(メタボリック症候群),体脂肪量,減量,ストレス反応要素とその対処法,飲酒・喫煙が健康に及ぼす影響,座り過ぎと健康,睡眠,老化,体内時計,妊娠・出産を学ぶ,ウエルネス,栄養・食生活・ダイエット・癌や生活習慣病・免疫・アレルギー・スキンケアなど幅広い視点から健康を考える,女性特有の疾患やホルモンの働きとその対処法/付き合い方,心の健康(思春期の心的特徴・発達障害・うつ病・認知症)や対人関係の問題とストレスについて学ぶ
• 主な学習成果(アウトカム)/学習の達成目標• 音楽専攻者として効果的な心身コンディション作りや健康維持・増進のための生活習慣を確立する,健康の意味と重要性を理解する,Quality of Lifeの向上のため生涯にわたり自分で健康管理ができるようになる,身体の特性と健康との関係について説明できる,健康の阻害因子や健康体力づくりのための基本的知識と方法論や健康の維持・増進に必要な情報をもとに,生涯に渡り健康に保つための健康観を持つ,実生活において健康的な生活習慣を実践できるであった。
(
考察
(
2つの異質性について
(教育内容は相違していたのか?
教育内容の相違教員の専門性により同一名称の科目でも学習内容は様々であり,教授内容や学習を通して学生が身につける知識が一定でない状態を指す。
1
(教育内容は相違していたのか?
• 学習内容は,教員の専門性に依存していたはい
(ケア対象は相違していたのか?
ケア対象の相違自分自身のケア方法を学ぶMHMEを受けた/受けている/受けようとしている者は,
その知識/スキルをもとに
自分の生徒に対する教育メソッドの一つとして
取り入れ始めている状態を指す。
2
(ケア対象は相違していたのか?
• 把握するためには学習者へヒアリングが必要不明
(
しかし
(ケア対象は相違していたのか?• 1校のみが違った!
• 京都市立芸術大学・前期集中講義「音楽生理学」
→ ドイツのプログラムにはない発展的な授業をすでに展開していた!
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新たなRQ
(新たなRQ• 藤村(2012)
• MHMEでいうと・・• Procedural Knowledgeは,解剖学・生理学・運動学など• Conceptual Knowledgeは,音楽生理学,メンタルトレーニングなど
• DGfMM (2012) 音楽生理学は基礎科目と位置づけられている• MHMEとしては,すべての科目の基礎となる重要な科目(専門基礎科目)• 学問としてみた場合,複数の科目がミックスされた科目(学際的な応用科目)
2
Procedural Knowledge 学習内容に関する知識獲得過程,スキル,繰り返しにより自動化される
Conceptual Knowledge 関連付けによる精緻化・再構造化,非定型的問題解決を図る
(
結論
(日本における今後の課題と展望• 各学問領域をブリッジできる人材の育成
• 音楽家医学の面接・診療・治療に関する経験やナレッジの蓄積• (医療系 or 身体知覚/認知系) and 音楽 ←2つの軸を持つキャリア
• 組織的な動きの必要性• 中央教育審議会 (2018)日本の少子高齢化による若年層の学生数の減少,大学の施設/教員などの資源は限定的
→ 国公私立の枠組みを超え,各大学の強みを活かした連携のあり方• 全国の大学へ提供する体制の構築• 対象の拡大
• 音大生 → オーケストラ団体,ブランスバンド部/オーケストラ部(小学校~大学),プロやアマチュアの演奏者,保護者
(世界的な取り組みの必要性• 相互認知された世界標準的な教育プログラムのガイドラインの策定
• 授業範囲/内容,学習成果,学習目標,教員の役割の明確化• グローバル視点での健康リテラシー教育の重要性(Baadjou et al, 2019)
(本研究の残された課題1. 科目の分類方法シラバスをベースに科目を分類したため,記述された情報以外に存在する事象における分類への影響を排除しきれなかった。例えば東京藝術大学の授業「演奏身体論Ⅱ」は,教員が保有している資格とその授業内容から分類を「ディスポキネシス」としたが,後日教員へヒアリングしたところ「フェルデンクライス」の資格も取得しており,両者のメソッドを織り交ぜた教授法を用いているということだった。より精緻な分析を行うことを目的とした場合,ウエブで公開された情報を対象としたリサーチデザインに課題が残った。
2. 潜在的な比較要素の混在著者はこれまでドイツ語圏の音楽大学で行われているMHMEの現状のフィールドワークを行なってきた。そのため,本研究は日本の現状を国内比較しながら自己相対化を図ることを目的としたが,その比較分析過程には,著者のこれまでの経験という潜在的な比較要素が混在していることを否定できない。
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RQ 目的
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(RQ 目的D M G E
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音声学23%
生物学20%
解剖学/生理学14%
概論11%
音楽生理学9%
運動学/動作学7%
ダンス生理学7%
医学史5%
病理学2%
リハビリテーション2%
7%
/1,02.
357
6
57%
48 %
5
RQ1. どの程度提供されているのか?
RQ2&3. 学習内容・学習成果/学習の達成目標は?
RQ4. 教員がもつ資格は何?
RQ5. 2つの異質性は日本にも存在する?教育内容 → はい
ケア対象 → 不明
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NEWRQ
基礎/体系的な学習が十分でない?2 s
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• 人材育成• 経験やナレッジの蓄積• 複数の軸を持つキャリア
• 組織的な動き• 全国の大学へ提供する体制構築• 音大生以外の教育対象の拡大
• グローバル目線での協働• 世界標準的なガイドライン策定
(参考文献• Altenmüller, E., Jabusch, H.C., (2019). Nervenkompressionssyndrome bei Musikern: Phänomenologie, Ursachen und Behandlungsmöglichkeiten. Musikphysiologie und Musikermedizin 2019, Nr. 1, Jg. 26
• Baadjou, V. A., Wijsman, S. I., Ginsborg, J., Guptill, C., De Lisle, R., Rennie-Salonen, B., ... & Ackermann, B. J. (2019). Health Education Literacy and Accessibility for Musicians: A Global Approach. Report from the Worldwide Universities Network Project. Medical problems of performing artists. 34 (2), 105.
• DGfMM. (2012). AG Lehre Empfehlungen für das Fach Musikphysiologie und Musikermedizin/Musikergesundheit an Musikhochschulen, Sitzung vom2. November 2012 im Rahmen des 11. Symposiums der Deutsche Gesellschaft für Musikphysiologie und Musikermedizin e.V. (DGfMM). Musikphysiologie und Musikermedizin. Nr. 2, Jg. 20
• ESG (2015). Standards and Guidelines for Quality Assurance in the European Higher Education Area
• 藤村 (2012) 数学的・科学的リテラシーの心理学 --子どもの学力はどう高まるか. 有斐閣
• Ghani, M.,(2019). Die Haltung beim Querflötenspiel und mögliche ergonomische Maßnahmen gegen körperliche Beschwerden sowie Fehlhaltungen. Musikphysiologie und Musikermedizin 2019, Nr. 2, Jg. 26
• Matei, R., Broad, S., Goldbart, J., & Ginsborg, J. (2018). Health education for musicians. Frontiers in psychology. 9, 1137.
• OECD (2018). The future of education and skills Education 2030
• Schuppert, M., Altenmüller, E. (2016). Musikermedizin in Deutschland: eine Standortbestimmung. Musikphysiologie und Musikermedizin. Nr. 3, Jg. 23
• Seidel, E.J. (2005). Scripte zur Vorlesungsreihe. Musikermedizin und Musikphysiologie. http://pdes.de/literat/Scripte%20V3.pdf (Accessed:20 September 2019)
• Seidel, J. E., & Schuppert, M. (2017). Musikermedizinische Versorgung ‒ Stand und Ausblick, Musikermedizin und Musikphysiologie. 24(2), 85‒97.
• Spahn, C., Bernatzky, G., & Kreutz, G. (2015). Musik und Medizin‒ein Überblick. In Musik und Medizin (pp. 17-24). Springer, Vienna.
• Spahn, C., (2018). Psychosomatische und psychische Erkrankungen bei Musikern. Musikphysiologie und Musikermedizin 2018, Nr. 3, Jg. 25
• 中央教育審議会 (2007) 認証評価について. 文部科学省. http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/004/gijiroku/attach/1408676.htm (
Vielen Dank für Ihre Aufmerksamkeit
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