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様式2 本郷小学校「緑の子ども会議」企画書・実施報告書 日 時:平成20年7月3日(木) 8:25 ~10:05 10:40~ 11:25 場 所:本郷小学校校庭内の森、図工室 参加者:3年生 11人 講 師:本郷小学校校長 佐野 浩一 補 助:飛騨高山森林組合 細洞 光弘 進 行:本郷小学校校長 佐野 浩一、担任 横田郁代 (テーマ)ネイチャーゲームを通して森に興味を持とう 項 目 ね ら い 活動場所 講師 導入部分 (10分) 講師紹介 グループ名を決める。 ネイチャーゲームの内容 を知る。 本時の学習内容を知る。 学校の森 本郷小学校校長 佐野 浩一 ステップ1 (40分) 『ネイチャーゲーム』 ・学校の森の中に白いロー プで道筋を作り、ロープの左 側に人工物を隠しておき、 児童が発見する。 人工物を探すことで森の 木々や草花、花を細部まで 興味を持って観察する意 欲を養う。 学校の森 本郷小学校校長 佐野 浩一 飛騨森林組合 細洞 光弘 担任 横田郁代 ステップ2 (20分) 『発表』 ・見つけた物を交流し、全員 で再度森に入り、確かめな がら人工物を回収する。 見つけた物を交流し、見 つけられなかった物を再度 探し、さらに、森に対する興 味や観察の意欲を養う。 学校の森 ステップ3 (45分) 『竹の笛作り』 ・竹とプラスチックを使い、竹 笛を作る。 自然の材料を使い、のこ ぎりなどを使用して笛を作 り、作った笛がなる喜びを 体験する。 図工室 持ち物 学校:人工物(おもちゃの動物、花、ぬいぐるみなど)、カメラ 竹、プラスチックの容器、のこぎり、セロハンテープ、 (児童の感想・活動の様子)※写真の添付 ・普段から遊び場になっている 学校の森だが、ネイチャーゲ ームを取り入れることで、森 の草木を見る目が新鮮で真 剣だった。 ・竹笛をのこぎりを使って切り、 四苦八苦して音を出した。一 人一人違う音色に感動し、 音が出たときは大喜びをして いた。 (担任の感想) 人工物を探すネーチャーゲームをする中で、細部まで森の草木を見ようという意欲をもって活動できた。 葉の裏についていた小さな蜂の巣や、森に住む小さな虫なども活動の中で発見でき驚いた。思いの他、虫 が多く食われる子もいたが、森にあるどくだみの汁をぬるなど、普段していないような体験もできた。

様式2 本郷小学校「緑の子ども会議」企画書・実施報告書 · 様式2 本郷小学校「緑の子ども会議」実施報告書 〈7月10日が晴れたため、たたき染めのみ、7月16日に行いました。

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様式2

本郷小学校「緑の子ども会議」企画書・実施報告書

○ 日 時:平成20年7月3日(木) 8:25 ~10:05

10:40~ 11:25

○ 場 所:本郷小学校校庭内の森、図工室

○ 参加者:3年生 11人

○ 講 師:本郷小学校校長 佐野 浩一

○ 補 助:飛騨高山森林組合 細洞 光弘

○ 進 行:本郷小学校校長 佐野 浩一、担任 横田郁代

(テーマ)ネイチャーゲームを通して森に興味を持とう

項 目 内 容 ね ら い 活動場所 講師

導入部分

(10分)

・ 講師紹介

・ グループ名を決める。

・ ネイチャーゲームの内容

を知る。

本時の学習内容を知る。 学校の森 本郷小学校校長

佐野 浩一

ステップ1

(40分)

『ネイチャーゲーム』

・学校の森の中に白いロー

プで道筋を作り、ロープの左

側に人工物を隠しておき、

児童が発見する。

人工物を探すことで森の

木々や草花、花を細部まで

興味を持って観察する意

欲を養う。

学校の森 本郷小学校校長

佐野 浩一

飛騨森林組合

細洞 光弘

担任

横田郁代 ステップ2

(20分)

『発表』

・見つけた物を交流し、全員

で再度森に入り、確かめな

がら人工物を回収する。

見つけた物を交流し、見

つけられなかった物を再度

探し、さらに、森に対する興

味や観察の意欲を養う。

学校の森

ステップ3

(45分)

『竹の笛作り』

・竹とプラスチックを使い、竹

笛を作る。

自然の材料を使い、のこ

ぎりなどを使用して笛を作

り、作った笛がなる喜びを

体験する。

図工室

持ち物

学 校 :人 工 物 (おもちゃの 動 物 、 花 、ぬいぐ るみなど)、 カメラ

竹、プラスチックの容器、のこぎり、セロハンテープ、

(児童の感想・活動の様子)※写真の添付

・普段から遊び場になっている

学校の森だが、ネイチャーゲ

ームを取り入れることで、森

の草木を見る目が新鮮で真

剣だった。

・竹笛をのこぎりを使って切り、

四苦八苦して音を出した。一

人一人違う音色に感動し、

音が出たときは大喜びをして

いた。

(担任の感想)

人工物を探すネーチャーゲームをする中で、細部まで森の草木を見ようという意欲をもって活動できた。

葉の裏についていた小さな蜂の巣や、森に住む小さな虫なども活動の中で発見でき驚いた。思いの他、虫

が多く食われる子もいたが、森にあるどくだみの汁をぬるなど、普段していないような体験もできた。

様式2

本郷小学校「緑の子ども会議」実施報告書

〈 晴 れ 〉 日 時:平成20年 7月10日(木) 8:20~ 12:20

○ 場 所:本郷イサゴ山

○ 参加者:3年生 11人

○ 講 師:飛騨高山森林組合 上宝営業所 細洞 光弘

○ 補 助:横田 郁代(担任)

○ 進 行:細洞 光弘(飛騨高山森林組合)

(テーマ)山を五感で感じとる

項 目 内 容 ね ら い 活動場所 講師

導入部分

(10分)

・講義

今、山ではどんなものがあるかの

か。

注意事項

山への興味をひきだす。 学校の森 横田郁代

細洞光弘

ステップ1

(40分)

・移動

林道まで歩く。

林道までの道や用水周辺で、生き

物を五感で感じ取った。

生き物を 五感で感じ取

る。

イサゴ山 細洞光弘

ステップ2

(170分)

・探検

・散策

山の中(林道)を歩く。

葉っぱのにおいをかぐ。かじる。特

性に気付く。木の実を食べてみる

。割ってみる。においをかぐ。虫を

見る。動物の跡を探すなど。

山や山にすむ生き物を

五感で感じて、ただ歩いて

いるだけでは気づかない

ものに気づく。個人で感じ

たことを みんなで共有す

る。

イサゴ山 細洞光弘

ステップ3

(20分)

・ふりかえり

・片付け

山での姿の振り返り。

道具などの片付け。

草木で作った物やとって

きた物を見せ合ったり、確

かめ合ったりする。

教室 横田郁代

細洞光弘

持ち物

学校: 救 急 セ ット

生徒:飲み物、帽子、探険バッグ、ワークシート

※焼きみょうばん及び木綿のハンカチについて、雨天の場合に「たたき染め」を行うために準

備していたが、当日晴天だったため、後日実施することとした。 (児童の感想・活動の様子)※写真の添付

(担任の感想)

社会見学のときは、30分ほどで歩いたところを、2時間30分くらいかかって歩いた。その間、次から次へ

と葉や木の実、虫などの興味を持ち、細洞講師に質問をしたり、友達に見つけた物を見せたりし、山やそこ

へ済む生き物への興味、関心が持続した。担任自身も知らなかったことがほとんどで、児童と共に、さまざ

まなにおいの葉っぱや、葉の特徴、茎でつくるおもちゃなどに感動した。

一度、社会の学習で通っ

た林道だが、細洞講師の興

味付けをきっかけに、葉っ

ぱ、虫など林道のさまざま

な物に目を向け、質問をし

ていた。 「泡が虫のおしっこだと

知ってびっくりした。」な

ど新しい発見に感動する言

葉がずっと聞こえてきた。

様式2

本郷小学校「緑の子ども会議」実施報告書

〈 7 月 1 0 日 が 晴 れ た た め 、 た た き 染 め の み 、 7 月 1 6 日 に 行 い ま し た 。 〉

○ 日 時:平成20年 7月16日(水) 午後2:55~ 4:00

○ 場 所:図工室

○ 参加者:3年生 11人

○ 補 助:横田 郁代(担任)

(テーマ)葉っぱのたたき染め

項 目 内 容 ね ら い 活動場所 講師

ステップ1

(65分)

・作業

葉っぱのたたき染め

身近なもので遊ぶことを覚

える。

山のものを生活に取り入

れるきっかけを作る。

図工室 細洞光弘

持ち物

児童:採集のための袋

県 :焼きみょうばん、木綿のハンカチ

(児童の感想・活動の様子)※写真の添付

(児童の感想) 笹みたいなすべすべの葉っぱは叩いても色がつかないことが分かった。

反対に毛の生えた葉っぱは色がよくつくことが分かった。

(活動の様子) 学校の森から葉っぱを採ってきて、たたき染めをした。たたき染めを初めてする子が多く、

葉っぱの色や形がハンカチにしみ出てくる様子に感動したり、叩いても叩いても色がつかな

い葉っぱに困惑したり、更に葉っぱに関する発見ができた。

学校の森でよく知っていることもあって、さまざまな種類の葉っぱを採取することができた。

(担任の感想) 単純な作業ではあるが、一心不乱にたたき染めをしていた。少しずつしみ出る緑の色を見

ながら感嘆の声をあげたり、思うようにしみ出ないと力を入れてたたいたり、木槌の角を使って何とかしみ出

させようとして、工夫していた。また、ハンカチがずれないように互いに押さえ合うなど、助け合う姿も見られ

た。完成したハンカチを洗って広げたときの顔が印象的だった。

様式2

本郷小学校「緑の子ども会議」実施報告書

○ 日 時:平成20年 9月24日(水) 8:20~ 12:20

○ 場 所:本郷小学校、イサゴ山

○ 参加者:3年生 11人

○ 講 師:飛騨高山森林組合 上宝営業所 細洞 光弘

○ 補 助:横田 郁代(担任)、飛騨農林事務所 丸茂美義

○ 進 行:細洞 光弘(飛騨高山森林組合)

(テーマ)木を伐採し皮をむいて、お墓の仕切りに使う木を自分たちで調達しよう

項 目 内 容 ね ら い 活動場所 講師

導入部分

(10分)

・講義

木の伐採の目的の確認

現地までの安全指導

木の伐採から、適当な長さに切

りコールタールを塗るまでの作

業の流れを知る。

教室 細洞光弘

横田郁代

ステップ1

(30分)

・移動

現地までの移動

山の木々の様子に目を向け

ながら現地まで移動する。

うさぎの墓のしきりにふさわしい

太さや、自分たちにも切れそう

な木はどのようなものか考える。

学校から

イサゴ山

細洞光弘

横田郁代

ステップ2

(110分)

・伐採体験

木の伐採をする。

道具の使い方を知る。

講師が現地で作った皮むき

の道具を使って皮をむく。

枝を落とす。

目的にあった太さの木を選び、

伐採をする。

のこぎり等の道具の使い方を知

る。

講師が現地で道具を作るのを

見て、自然の活用方法を知る。

イサゴ山 細洞光弘

ステップ3

(30分)

・移動

伐採した木を学校まで運ぶ 安全に長い木を運ぶ方法 を考

え、学校まで安全に気をつけて

木を運ぶ。

イサゴ山

から学校

細洞光弘

横田郁代

ステップ4

(20分)

・振り返り

伐採、皮むき体験で気付い

たことを発表しあう。

自然の中で活動する中で、気

付いたこと、学んだことを発表し

あう。

教室 細洞光弘

横田郁代

持ち物

学校: 救 急 セ ット 児童:飲み物、ヘルメット、ロープ 講師:のこぎり

(活動の様子)

のこぎりで木を切ることが難しく

初めはのこぎりが動かなくなって

しまった子も多かったが次第にコ

ツをつかみ、軽快に歯を動かせ

る子が増えた。

木の皮を剥くことに夢中になり

剥けきると歓声があがった。

(児童の様子)

・ 皮をむいた木の中がじとっとしてきれいなのにびっくりした。

・ 細洞さんが作ってくれた木の皮を剥く道具を使って、三好のじいちゃんに教えてもらった方法で皮を剥

いたら、一度にたくさんの皮をむくことができておもしろかった。

・ 重たい木を学校まで運ぶのは大変だったけど、みんなで力を合わせたから運ぶことができた。

(担任の感想)

・ 全員が木を切る、枝を落とす、皮を剥くなどの体験ができ、特に皮むきに夢中になった。木の皮を剥くと

中の木が湿っていることや、色や光沢が美しいことに感動していた。また、上手に剥くと一度に広い面積

の皮を剥くことができ、大きな皮がめくれたときは、互いに見せ合って感動していた。

様式2

本郷小学校「緑の子ども会議」実施報告書

○ 日 時:平成20年 10月1日(水) 8:20~ 10:20

○ 場 所:本郷小学校

○ 参加者:3年生 11人

○ 講 師:飛騨高山森林組合 上宝営業所 細洞 光弘

○ 補 助:横田 郁代(担任)飛騨農林事務所 丸茂美義

○ 進 行:細洞 光弘(飛騨高山森林組合)

(テーマ)木にコールタールを塗って、腐らないようにしよう

項 目 内 容 ね ら い 活動場所 講師

導入部分

(20分)

・講義

作業内容の確認、安全面

の注意事項を聞く。

なぜコールタールを塗るのかしる。

コールタールの危険性を知り、安

全に作業ができるようにする。

学校作業

細洞光弘

ステップ1

(80分)

・体験活動

材木にコールタールを塗

る。

コールタールを塗る方法を知り、

安全に気をつけて作業をする。

学校から

イサゴ山

細洞光弘

横田郁代

ステップ2

(20分)

・振り返り

作業の意義や安全に作

業をすることについて気付

いたことを発表する。

長持ちさせるためには工夫が必要

なことや作業には安全確認が必

要なことを確かめる。

教室 細洞光弘

横田郁代

持ち物

学校:使い捨て用ビニール手袋、コールタール、はけ

(活動の様子)

コールタールをぬる前に、枝を落とした後が

少し残っていたので、切り落とした。その後、

60㎝の長さに切りそろえた。また、前回、固

くて剥けなかった皮をなたを使って剥いた。こ

こまでは、前回の作業の続きのような感じで

どの子も楽しんでいた。しかし、コールタール

ぬりになってからは、「においがきつい」「ぬる

ぬるして運びにくい。」「手についてしまった。

」「ついたコールタールが洗っても落ちない。」

などと集中して作業に取り組めない子も出だ

した。

(児童の様子)

・ コールタールをぬった後、ぬるぬるして、運ぶのが大変だった。

・ 木の枝を切ったり、幹を切ったりするのが、前のときよりも上手になった。のこぎりがよく動かせるように

なった。

・ コールタールがつかないようにゴムの手袋をしたけど、とるときについてしまった。あわてて洗ったけど、

なかなか落ちなくて大変だった。

(担任の感想)

コールタールを扱うということで、事前の指導を十分に行った。しかし、「危険」な面を伝えすぎて、少々つ

いただけでも、洗うのに必死になって作業をぬけたりする子も出てきた。

先日の伐採、皮むきとは違って、独特のにおい、ついたらなかなか落ちない汚れ、持ったときのぬるぬる

感などがあり、「楽しかった」というよりも「大変だった」という感想が多かった。しかし、「動物のお墓を作る」

という目的を達成するためには、必要な作業であることから、生活一般においても、目的を達成するために

は、楽しいことだけではなく、大変なこともやっていかなくてはならないことを、今回の体験から学ぶことがで

きた。しかし大半は、このように大変な作業にもかかわらず、体験を喜び楽しんでいた。

様式2

本郷小学校「緑の子ども会議」実施報告書

○ 日 時:平成20年 10月28日(火) 8:20~ 12:20

○ 場 所:本郷イサゴ山

○ 参加者:3年生 11人

○ 講 師:飛騨高山森林組合 上宝営業所 細洞 光弘

○ 補 助:丸茂 美義(林業課) 横田 郁代(担任)

○ 進 行:細洞 光弘(飛騨高山森林組合)

(テーマ)山を五感で感じとる・夏との違いを感じとる

項 目 内 容 ね ら い 活動場所 講師

導入部分

(10分)

・講義

自己紹介

今、山ではどんなものがあるかの

話。

注意事項

山への興味をひきだす。 教室 横田郁代

細洞光弘

ステップ1

(120分)

・散策

林道歩き

移動時間含む

味わう、触る、匂う、目、耳を養う

夏との違いを感じる

山を五感で感じる練習 イサゴ山 細洞光弘

ステップ2

(60分)

・探検

山の中を歩いてみる

移動時間を含む

動物の跡を探す

夏との違いを感じる

山を五感で感じて、ただ歩

いているだけでは気づかな

いものに気づく

イサゴ山 細洞光弘

ステップ3

(20分)

・ふりかえり

思ったことの発表

疑問に思ったこと

個人で感じたことをみんな

で共有する。

学校の森 横田郁代

細洞光弘

持ち物

学校: 救 急 セ ット

児童:飲み物、帽子、探険バッグ、ワークシート

(活動の様子)

夏にできた木の幹で作った剣をまた作ってほしいと細洞さ

んにねだったが、夏はできたのに今はできないことを実演か

ら知り、幹の中の仕組みまでは理解できなくても実感として、

夏と秋の違いを感じていた。

また、夏は主に葉っぱのにおいをかいだり虫に関わる様子

を見つけたりしたが、今回は、きのこの胞子を飛ばしたり木に

からまったつるをほどいてリースを作ったりして楽しんだ。

(児童の感想)

・夏行ったときと、今日行ったときを比べたら、今日は葉っぱ

が紅葉していたし、夏にはできた剣ができなかったことが分

かりました。

(担任の感想)

キノコに興味を持つと、キノコをつついて胞子を出したり、葉っぱから生えている小さなキノコを見つけたり

土の中を掘るとキノコが出てくることに気付き、あちこち掘って見つけたりして活動を広めていた。また、つる

でリースを作れることを知ると、太いつる、細いつる、草などさまざまなつるを見つけ、リース作りに夢中にな

った。学校に帰ってからは、木の皮をむき、9月頃に木の皮をむいたときとは違う感触を感じていた。

主に夏とは違うキノコ、つる、動物が通った跡などに興味を持っていたが、葉の色、剣ができるかなど、夏

の様子と比べる姿も見られた。