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1 ACUPUNCTURE GIFU ACUPUNCTURE & MOXIBUSTION ASSOCIATION 報告-連絡-情報誌 平成 29 年度 3 号(通算第 186 号) 平成 30 2 28 日発行 一般社団法人 岐阜県鍼灸師会 505-0041 岐阜県美濃加茂市太田町 1954-2 事務局:TEL/FAX 0574-26-6116 URLhttp://gifu.harikyu.or.jp/ E-mail[email protected]

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ACUPUNCTURE

GIFU ACUPUNCTURE & MOXIBUSTION ASSOCIATION

報告-連絡-情報誌

平成 29年度 第 3号(通算第 186号) 平成 30年 2月 28日発行

一般社団法人 岐阜県鍼灸師会

〒505-0041 岐阜県美濃加茂市太田町 1954-2

事務局:TEL/FAX 0574-26-6116

URL:http://gifu.harikyu.or.jp/

E-mail:[email protected]

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【E-mailアドレス登録のお願い】

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「ACUPUNCTURE」や鍼灸師会のお知らせなどを E-mailで素早くお知らせできるよう

になります。

登録方法は、(一社)岐阜県鍼灸師会ホームページより一番上にある「お問い合わ

せ」に入っていただき、お名前、アドレスをそれぞれ入力して送信してください。

ご協力、よろしくお願いします。

【中部ブロック会議 in静岡】

報告者 会長 林 浩一

平成 29年 9月 23・24日に静岡県熱海市において中部ブロック会議が開催されま

した。今年は、静岡県師会様の担当で行われました。中部ブロック会議は毎年、山

梨、長野、静岡、愛知、岐阜の各県の活動状況の報告、又は日本鍼灸師会への要望・

質問などを行う会議でした。

今回は、少し視点を変えて「10年後の鍼灸師像を考える」と題して、各県師会長、

副会長がそれぞれの立場で、10年後私達鍼灸師の有るべき立場を考え、各自の意見

を取り交わしました。その中で、共通した意見として、「資質の向上」を如何に担保

できるか、どの程度の資質が必要なのか、看護師と同等の知識・見識迄必要なのか

等意見交換を行いました。もちろん、その場で答えの出る事ではなく、これからも

考えながら日本鍼灸の将来に思いをはせました。

また、3年後の東京オリ・パラ大会に鍼灸師が多職種協働では有りますが、選手

村にメディカルブースの中で活躍出来る環境が整いつつある事を改めて確認が出来

ました。その為のスキルアップを必要とし、今年度 11月よりスポーツ鍼灸トレーナ

ーのリーダー養成を始めないと間に合わない新たな課題も出てきました。大会期間

中には、今後各県又は地方でスポーツ鍼灸トレーナーの養成が始まります。岐阜県

からも多くの先生にご参加頂き、一生に一度の祭典に参加出来るように今から心の

準備をお願いします。

会議後、意見交換会を行い、来年は山梨県師会担当で開催する事を確認して今回

は終了しました。

【スポーツ鍼灸トレーナー研修会】

報告者 萱垣 隆史

11月 3日から 3日間の研修に参加してまいりました。全国から最前線でトレーナ

ー活動をされた先生方など様々な先生方と触れ合う事ができ、とても刺激になりま

した。

研修会の内容としては、アンチドーピング、医療連携、国際人としてのマナー、

鍼灸治療の安全面での配慮、トレーナーの現状、障がい者スポーツの現状、競技大

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会での理学療法サービス内容、ワークショップなど非常に勉強になる内容でした。

中でも、医療連携に関わる内容が多く、実際の現場では自分一人の判断ではなく、

各分野との連携が非常に重要で有る事を再確認する事ができました。

私自身、普段の業務の中でも医師やケアマネ、ご家族と情報交換する機会は多々

ありますが、これらの関係性は非常に重要である事は肌で感じております。

また、ワークショップではグループごとに実際の現場を再現し、医療テントに訪

れた方の状態把握、病状予測、対処方法など、制限時間のある中で行いましたが、

グループで行う事により、自分の考え以外にも様々な考え方、診方などの意見交換

ができ大変勉強になりました。

東京オリンピック・パラリンピックまで残り 2年半ほどですが、それまでに自分

が出来る事、しなくてはいけない事が明確になったと思います。

以上、簡単ではございますが報告とさせて頂きます。

【第 51回三県合同鍼灸研修会】

報告者 会長 林 浩一

平成 29年 11月 19日に三重県「アクト津」において、恒例の三県合同研修会が(一

社)三重県鍼灸師会主催にて開催されました。

午前中に和歌山県鍼灸師会会長萩野利赴先生より日本鍼灸師会における災害支援

に対する取り組みと、「災害医療対策関連の各種書式」について、JIMTEFでの研修

の様子、DMATでのミーティングへの参加、熊本県庁の災害対策本部会議の参加の様

子などご紹介頂きました。

さて。今大地震が発生したならの視点から大きな気付き、小さな気付きを踏まえ、

個人として家族として鍼灸師会として、何から始めますか?を問いかけていただき

ました。

ほとんどの方が、まさか私が災害に遭遇するとはと言われる。

「平時には出来ない事は、災害時に出来ない。まずは準備と訓練!」

午後より、高橋 徳先生より「AMDA」医療支援チームによる、岩手県大槌町にお

いての災害鍼灸の様子を取り上げた、ニュースレポート番組を紹介いただき、災害

現場において鍼灸は、最強の治療方法である事を紹介頂きました。

熊本においても医師・看護師・鍼灸師のチームで熊本地震の災害現場に赴き、5

週間の鍼支援活動を行ったことの報告で患者総数のうち、西洋医学:1068名 鍼治

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療:1438名であった事などから、今後来るべき大災害に備えて鍼灸師のネットワー

ク「AMDA災害鍼灸プロジェクト」を作り、医師・看護師とのコラボをする為に鍼灸

師を教育する必要知る事を訴えられました。

最期に、避難所運営シミレーションゲームを行い、実際に大災害に遭遇した事を

想定して、避難所の運営を参加者と協力して運営して避難生活にどんな難しさがあ

るか、自分たちに何が出来るか、普段からどんな備えをしておいたらよいかといっ

た点について、具体的に考えるきっかけを作る事が出来ました。

来年は、(一社)愛知県鍼灸師会様の担当で三県合同鍼灸研修会が行われます。

報告者 副会長・広報部長・IT委員 藤吉 徳孝

平成 29年 11月 19日、三重県にて開催されました「三県合同鍼灸研修会」に参加

してきました。今年度のテーマは「災害医療」。昨年度は、私自身 JIMTEF災害医療

研修ベーシックとアドバンスを受講し、9 月には熊本県被災地支援活動も参加しま

した。そんな事もあり、事前に三重県鍼灸師会の一見会長より、「研修会で行う避難

所運営ゲーム(以下、HUG)ではファシリテーターとして参加してください。」と仰

せつかりましたので、そのように参加してきました。

午前中は、和歌山県鍼灸師会会長萩野利赴先生が、現在の日本鍼灸師会としての

取組、有事の際の実際、そして報告書等の各種書式についての紹介がありました。

おそらく、鍼灸師会に所属していても、この書式が有る事をあまり知られていない

と思います。いざという時の為に訓練してはどうかという話も出ておりました。

午後からは、講師に高橋徳先生をお迎えし、災害医療の現場での活動についてご

紹介頂きました。その後、グループに別れ、少

し三重県版に改良された HUGを行いました。こ

のゲームは、避難所を運営する上で、様々な起

こりうるイベントに対してどの様に対処するの

かをグループで行っていくものです。私は、JI

MTEFの研修時に行ったことがありましたので、

今回はファシリテーターとして参加しました。色々出てくるイベントに皆さんかな

りパニックになっていました。実際の災害時にはもっと大変だと思います。心構え

を作る事にも良いゲームだと思います。ゲーム終了後には、実際に災害が起きた場

合どうするのか。グループにてディスカッションを行い、各グループでどうするの

かを発表。発表後には、高橋徳先生より総評を頂きました。

昨今、医師会を始め様々な医療団体が災害医療に力を入れてきております。もち

ろん、日本鍼灸師会もその波に乗り遅れる事のないよう全国各地で研修会が開催さ

れております。こういった準備を怠っていては、いざ有事の際にはどの師会からも

サポートしていただけなくなるでしょう。岐阜県鍼灸師会も世の中の動きに乗り遅

れる事の無いよう準備をしていかなければなりません。

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【平成 29年度全国師会長会議】

報告者 会長 林 浩一

平成 29年度全国師会長会議が、11月 26日(日)、

日本鍼灸師会館で開催されました。仲野会長はじめ

執行役員、全国の師会長 44名の出席の下、会議を

開始しました。

最初に大阪府鍼灸師会 得本誠先生より全国大会

に 937名の参加者、9,550個のたこ焼き(1,910

パック)、その他多数の先生のご参加いただいた事の

お礼の挨拶がありました。続いて、日本鍼灸師会の本年度 10月 31日までの事業報

告、各ブロック会議の報告がなされた後、各県の会員数、免許保有申請数、メルマ

ガ登録数、スマートライフ登録数、スポーツケア活動等を通して各県の現状報告が

行われました。

次に、日本鍼灸師会の基本方針として次の 7項目を今後の目標として掲げる事の

説明がありました。

1 伝統医療推進基本法の制定

2 地域包括ケアシステムの中の鍼灸師の機能訓練指導員の導入

3 あはきの療養費の委任制度の構築

4 ICD11の推進のために予算化の必要性

5 東京オリ・パラを控えスポーツ鍼灸トレーナー制度の推進事業

6 ベトナム・キューバに日本鍼灸の交流と普及

7 研修事業の業界編成

上記について、今後日本鍼灸師会が推進していく事業であり、方向性である事の

説明がされた。

師会長からの質疑応答、30年度の行事の予定、国民年金機構の合併について、要

望事項の報告などを行った後、閉会となりました。

【日本鍼灸師会介護予防運動指導員スキルアップセミナー研修】

報告者 会長 林 浩一

平成 30年 1月 21日(日)、JR岐阜駅前のじゅうろくプラザ 5階小会議室にて、

日本鍼灸師会主催「介護予防運動指導員スキルアップ研修」が開催されました。

午前は、東京都鍼灸師会の檜山先生、主任介護予防運動指導員の高田先生を講師

として、認知症サポーター養成講座を行い、認知症の方に対しての知識を深めると

共に認知症の方にどのように対応する事が適切かを学ぶ研修会を行いました。終了

後、認知症サポーターの証として「オレンジリング」を参加者にお渡しする事が出

来ました。

午後より、介護予防運動の実際の運動を全員で行いました。今回は、特に「骨盤

底筋体操」を中心に行われ、骨盤底筋運動を行う事で尿失禁の予防が出来るように

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なる事、又その他の下肢筋力強化運動、上肢筋力強化運動の行い方などを実際に講

師の檜山先生と一緒に身体を動かし地元に帰って介護予防運動教室が開催出来るよ

うになる事を目指した。

最後に、修了証をお渡しして終了となりました。

【岐阜スキンタッチ会】

報告者 普及部長 松浦 朱里

今年度より始まりました岐阜スキンタッチ会の「親子スキンタッチ教室」は、岐

阜市、美濃加茂市、岐阜市と 3回行いました。多くの保護者の方やお子さんが参加

してくださり、私達運営する側も非常に勉強になる活動でした。まだまだ不慣れな

点もありましたが、来年度もこの活動を継続していく事になりました。来年度は、7

月に高山市、11月に関市、2月に岐阜市で開催する予定です。今年度の反省を踏ま

え、来年度はさらにパワーアップしたよりよい教室を開催出来るよう準備しており

ます。詳細が決まり次第、ホームページでお知らせします。

◆◇◆岐阜スキンタッチ会スタッフ募集のお知らせ◆◇◆

岐阜スキンタッチ会では、一緒に活動できるス

タッフを募集しています。スタッフは未就学児が

いる鍼灸師も活躍しています。もちろん親子スキ

ンタッチ教室にも一緒です。今後も継続的に行っ

ていきたい活動のスキンタッチを、ぜひ一緒に広

めていきませんか?子供が大好きな方、教室を通

して自身も成長していきたい方等、やる気のある

方は大歓迎です。スタッフ間の連絡は、迅速に行うため LINEにて行っています。皆

様と活動できることを楽しみにしています。よろしくお願いします!!

(問い合わせ 担当理事 松浦 TEL:058-264-7657)

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【キャラバンメイト活動報告】

報告者 組織・青年部長 森 智弘

日 時:平成 29年 9月 9日(水) 10:00~11:30

場 所:安桜ふれあいセンター3F会議室 岐阜県関市千年町 23-18-1

参加者:20名

今回は、安桜地域の住民の方を対象に認知症の講義、寸劇、グループワークを行

いました。講義では、認知症の中核症状、周辺症状の違い、周りの理解により認知

症になっても生活できる事、認知症予防の脳トレ体操などを行いました。

私は、寸劇を担当し、認知症の母に対して声を荒げる息子役を演じました。寸劇

の後に「我が家の光景と一緒だ」、「同じことを言う」と感想を頂き、実態に近い寸

劇が出来たのだと思いました。

参加された方々も実際に親族の中に認知症の方を面倒みている人もあり、「この講

座で復習してまた頑張る」といった声も頂けたので、続けることの大切さを実感い

たしました。

日 時:平成 29年 11月 29日(水) 10:00~11:30

場 所:倉知ふれあいセンター2F和室 岐阜県関市倉知 927-1

参加者:7名(6名+引率 1名)

今回は、未就園児のお子さんをお持ちで「地域子育て支援センター ははこぐさ」

を利用されている親を対象に認知症講義、寸劇、グループワークを行いました。

認知症の講義は私が担当し、認知症の種類や中核症状についてお話ししました。

寸劇は、初めての子育て世代を対象としたので、その世代に親しみを持ってもらえ

るようドラマや子供の話題などを織り交ぜながら行いました。グループワークでは、

「もし、認知症の人をみかけたら」というテーマを皆さんに話し合ってもらいまし

た。参加者の多くは、高齢者と接する機会があまりなく、「地域の民生委員や地域包

括支援センターの連絡先も知らないからどうしていいのか分からない」という意見

がありました。また、「認知症の人と不審者の見分けがつかないし、子供を守らない

といけないから気軽に話しかけられない」といった子育て世代ならではの意見も出

ました。

子育て世代の方々には、認知症は馴染みがなく、実感がわかないテーマなのかと

思いましたが、講座後のアンケートでは、「認知症の事が知れてよかった」、「相談先

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が分かって良かった」といった声を頂き、知る事の大切さを実感いたしました。も

っとたくさんの人に認知症の事を知ってもらえるよう継続して活動していきます。

【熊本県被災地支援活動 活動報告】

報告者 理事 小椋 賢二

今年度 2回目の大分・熊本県地震被災者支援ボランティア活動として、熊本被災

地で仮設住宅生活をしている方々に、鍼師・灸師として鍼・灸治療と介護予防のた

めの運動指導を行ってきました。

昨年の初秋に初めて熊本県に訪れてから半年近くが経過していますが、未だに仮

設住宅での生活を余儀なくされている方が多くみえました。

熊本地震の発生当初では、熊本城の石垣が崩落しそうな映像をマスメディアによ

ってニュースに取り上げられていた事は既に記憶に久しく感じますが、今も熊本城

の敷地に観光客が入れない状態にあり、市街地においても土塀が崩れたままでブル

ーシートが掛けてある所や、用水路のブロック壁が崩れたままである等、地震後一

年半が経過し、復旧・復興が進むなかにおいても地震による被害跡が垣間見られま

した。

さて、一年半ほど前の地震で被災された方々は、少しずつ行政や地域・近隣の市

県民、様々な団体の協力・支援によって、九州の各県や地元のアパートやマンショ

ン等に引っ越す方、自宅を新築する方もあると現地で聞きました。しかし、長期に

亘って未だ仮設住宅での生活を余儀なくされる方は、特に高齢者や生活弱者であっ

て、引っ越す糧は無く、孤独な方も多くみえるようで、わざわざ岐阜から来てくれ

た等と心より喜んで頂けました。

今回を含め、我々、岐阜から鍼灸師として震災地に赴き、被災者に直接合ってケ

アを行って得られた貴重な経験は、今後、発生するかもしれない東海・東南海地震

の準備としても非常に有意義なものであったと考えています。

所謂「百聞は一見に如かず」です。

現場では、今も心身ともに長期に亘るストレスに曝されている方が多くみえると

いう事は、震災による被災者への長期によるケア活動が必要であるという事です。

今後、いつ自分が被災者の立場になるか分りませんが、自助、共助についても深く

議論が必要であろうと思いました。

この度は、日本鍼灸師会、熊本県鍼灸マッサージ師会、熊本市鍼灸マッサージ師

会、赤い羽根募金を通じて被災地に入りました。ご協力を賜りました方々に深く感

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謝申し上げます。

報告者 副会長・広報部長・IT委員 藤吉 徳孝

2月 11・12日の 2日間、岐阜県鍼灸師会会員の小椋賢二先生、私、全日本鍼灸学

会所属の高橋順子先生の 3名が、(一社)熊本県鍼灸マッサージ師会さんご協力のも

と、熊本県被災地支援活動を行いました。今回は、9 月に続き岐阜県鍼灸師会とし

て、二度目の被災地支援活動となりました。活動に当たり、セイリン株式会社様よ

りセイリン鍼、パイオネックス、セイリンパレット、エスクリンαONE の備品を提

供していただくことが出来ました。

今回の活動場所は、前回同様、熊本市南区城南町の藤山仮設住宅に伺いました。

前回は 9月の暑い中でしたが、今回は真逆の寒い冬。今年の九州は寒さも厳しいよ

うで、活動の両日とも雪が舞う寒い日となりました。長期の大変な生活が続いてお

り、そして寒さも影響しているのか、痛みや痺れを訴える方が多くおられました。

2日間の活動で延べ人数 17名、初日の小椋賢二先生が行った介護予防体操は 9名

が寒い中来てくださいました。施術することで、痛みや痺れが改善されたようで、

こういった慢性期はまだまだ鍼灸は出来る事が沢山あると感じました。

この度の活動に当たり、日本鍼灸師会堀口正剛先生、熊本県鍼灸マッサージ師会

高橋武良先生に大変お世話になりました。そして、備品を提供して頂いたセイリン

株式会社様。この場をお借りしまして、心より感謝、御礼申し上げます。

報告者 会員外 高橋 順子

今回小椋先生、藤吉先生に誘っていただいた縁で、熊本県被災地支援活動に参加

させていただきました。既に昨年先生方が行っていた事もあり、熊本県鍼灸マッサ

ージ師会の先生方と地元地域包括との連帯を引き継ぎ円滑に活動させていただけま

した。本当に有り難く感謝します。

そこの空気に触れることで、正解不正解ではなく私なりに多くを感じることが出

来ました。システム的なところでは「ボランティアの形」です。今回組織の一員と

して活動しました。県外からの不定期な我々であっても、熊本県鍼灸マッサージ師

会さんの積み上げのお陰で地域包括の流れを汲んで活動が出来ました。逆に制限の

中の活動にはなりますので、その辺りは個人的な活動が長けています。しかし気持

ちがあれば!と思っていた私でしたが、基準がないとどこに向かうかわからなくな

りますし、公の活動を乱すことにもつながると感じました。

また記録や先生方より、以前はいわゆる不定愁訴が多かったとお聞きしました。

仮設住宅の期限が間近にもかかわらずあてもなく不安だったのでしょうか。今回は

それを主訴にする方は少なかったと思います。期限が先延ばしにはなりましたが、

当てがないのには変わりません。不安があるのは当たり前のことで特別ではないの

でしょうか。しかし脉や腹診から気滞がやはり多く、体は正直に反応するのですね。

お話を伺うと眠剤の使用も多く、当然と言えば当然です。

日本に次々と起こる自然・人的災害。活動の日も異常な降雪による列車の運休も

あったようでした。また国際情勢からも日本に縁の薄い難民問題が今後の課題とな

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りうることを視野に入れ、システムの構築及び導入を岐阜県としてできるのかが帰

りのお題となりました。どこまでもまじめな先生方です。

最後に、被災者の方々のお心遣いにこちらが癒やされ、新たなモチベーションを

いただきました。ぼちらがボランティアかわかりません。こうやって気のやり取り

で人は成り立つのでしょうね。実行動はさることながら、「想いをはせる」ことでも

支援活動になると信じます。

【来年度における学術部の活動目標】

学術部長 高田 幸枝

今年度から学術部長を引き受けて、一年が過ぎようとしています。私自身、日鍼

会の活動にも消極的で、日鍼会がどのような活動をしているのか把握できていませ

んでした。しかし、今年度の学術部長会議に参加し、メーリングリストによる各県

の活動報告を拝読することで、岐阜県鍼灸師会が今後どのような活動を行ったらい

いか私なりに考えてみました。

そこで、来年度からは「介護予防」と「救急蘇生法」の二大柱で活動していきた

いと思っています。

「介護予防」については、1月 21日に開催された認知症サポーター養成講座を始

め、介護予防に関する様々な活動があります。本会で全て活動を行うことは難しい

かと思いますが、介護の現状についての記事を会報に掲載していきたいと思います。

「救急蘇生法」については、日鍼会のホームページにも掲載されていますが、突

然の災害、マラソンやスポーツの現場において、AED を使う場面が増えると予想さ

れます。そこで、本会でも総会の午後(5月 27日 13:00~14:30)に岐阜市消防本

部中署の方を講師に招き、「救急入門コース」を開催する予定となりました。講習内

容は、応急手当の重要性(講義)、基本的な心肺蘇生法(実技及び呈示)、胸骨圧迫

(心臓マッサージ)と AEDの使い方などです。受講料は無料(参加証が発行されま

す)で、会員外の方も参加出来ます(但し、会員関係に限る)。是非、ご家族(小学

四年生以上)やお友達の方とご一緒に受講されてはいかがでしょうか。開催決定は、

総会の案内にてご確認ください。

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【来日本鍼灸師会治療院検索「鍼灸ネット」登録のオススメ】

学術部長 高田 幸枝

中日新聞大垣支局記者の吉本様が下記の原稿を作成するために、「山正」からお灸

を実際に体験してほしいと言われ、日鍼会の「鍼灸ネット」で検索して当院を受診

されました。吉本様曰く「鍼灸を受けたことがなく、どこから調べていいかわかり

ませんでした。しかし、公益社団法人である日本鍼灸師会会員の方なら信頼出来る

と思い予約しました。」

灸施術の感想はたった一行でしたが、実際に足三里にお灸をして興味を抱いてい

ただいたようです。法人の会員であることを自覚してさらなる資質向上に努めたい

と思います。

※岐阜県における鍼灸ネットの登録は 19件でした。日本鍼灸師会の検索サイトです

ので信用性があります。未登録の方は、登録されることをお勧めします。

【厚生労働大臣免許保有者証について】

必要な方は、(一社)岐阜県鍼灸師会事務局にお尋ねください。

公益財団法人東洋療法研修財団 公式サイト http://www.ahaki.or.jp/

膝の下、「足三里」のツボに据えるとアチチッ。でも、すぐにふーっと癒やしが染み渡るぅ~。

諸国を旅した俳聖松尾芭蕉だって、お灸(きゅう)が欠かせなかった。

江戸時代、本陣や旅籠(はたご)が軒を連ねた中山道の柏原宿(滋賀県米原市)。

伊吹山(一、三七七メートル)の南麓にあり、美濃(岐阜県)との国境(くにざかい)を

越えて東西の人々が街道を行き来した。今も重厚な商家などがたたずむ。

往時、全国に知られたのが、お灸に使う「伊吹艾(もぐさ)」だ。江戸の遊女に元祖

CMソングを歌わせるなどのブランド戦略が大当たり。十軒近くの艾店が並んだ。

途絶えていた原料のヨモギ栽培を、元米原市職員谷口隆一さん(61)が復活させたのは

三年ほど前。同市内の耕作放棄地で年二トン収穫し、和菓子店に出荷する。

五十七歳で市を退職し「いぶきファーム」を起業。今年は鍼灸(しんきゅう)材料製造販売

「山正」(滋賀県長浜市)と栽培方法の共同研究を始めた。「将来は化粧品など効能に着目

した使い道を見いだしたい」と夢は広がる。青々と良質なヨモギは、雪多く冷涼な川が流れ、

朝晩は霧が立ち込める伊吹山麓の恵み。そして先人たちの思いがこもっている。

文・吉本章紀

県境ものがたり

2017 年 12 月 12 日中日新聞 夕刊 岐阜 1 頁

<関ケ原・米原(3)旅人癒やした灸の熱>

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【日本鍼灸師会メールマガジンにご登録お願いします】

(公社)日本鍼灸師会メルマガ登録 WEBページ

http://www.harikyu.or.jp/mailmagazine/index.html

登録後、登録の有無がメールで返信されます。登録後に必ずご確認ください。

【使い捨て鍼の医療廃棄物処理委託】

医療廃棄物処理法の改正により、「会」で回収が出来なくなりましたので、各個人、

各治療院で、下記団体に加盟されている感染性廃棄物処理業者と個人契約をし、使

用鍼と衛生材料(綿花等)の医療廃棄物処理をお願いします。

業者は、県内各地にありますので、下記ホームページで閲覧してください。

岐阜県産業環境保全協会 http://www.gifu-hozen.jp/

岐阜県産業環境保全協会で検索し、処理業者の検索をクリック。「特定産業廃棄物」

を選択、「地域」を選択、「感染性廃棄物」を選択、収集運搬にチェックを入れ検索

すると、お近くの専門業者が分かります。

【使い捨て鍼の医療廃棄物処理委託後の「罰金」に注意してください】

はり等の(医療)廃棄物に関して、平成 29年 4月 1日~平成 30年 3月 31日の廃

棄分の報告を、翌年度の 6月 30日までに「産業廃棄物管理票交付等状況報告書」を

提出する義務があります。

業者によっては、この報告書を作成してくれるようですが、ご自分で作成しなけ

ればならない業者も希にあるようです。怠った場合は、30万円の罰金が科せられま

すので、十分ご注意ください。

岐阜市ですと、岐阜市役所の「緩急事業部産業廃棄物指導課」に提出ですが、詳

細等、正しくは各市町村役場担当課にお尋ねください。

会への質問、ご意見、ご要望等は(一社)岐阜県鍼灸師会ホームページ又は直接

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