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10 章 2 v2.2 - 1 -
2. 3K型遊星歯車機構の効率 2.1 3K型の分類
(1) 対象とする3K型遊星歯車機構の構造 3K型の効率も基本的には 2K-H 型の例
と同じ方法で求められるが、式の形を分類するために 3K 型の構造をA、B の 2 種類に分け、
更にそれらを表10.2-1のようにそれぞれ2個に分類する(分類方法については(2)項で述べる)。
ここで分類の対象とした3K型は、3K型としてはもっとも単純な構造をしたものであ
る。また歯車の組み合わせとしては 2 個の内歯歯車と太陽歯車、あるいは 2 個の太陽歯車
と 1 個の内歯歯車からなる 2 通りの組合わせを考えている。そして3K型の定義からキャ
リアは外部 3 端子のいずれとも接続されず、内部構造の中に埋め込まれている構成をして
いる。表のような3K型は広く用いられているが、3K型の中には例えば図 10.2-1 のよう
な機構なども考えられる。しかしここではこれらを除外した。これらの効率は以下に述べ
る方法を援用すれば求めることはできる。
図 10.2-1 K 要素が全て太陽歯車または内歯歯車から成る 3K 型機構の例
(2) A、B 型の分類方法 表 10.2-1 に示す構造の3K型では 1 個の太陽歯車と内歯歯
車が 低限必要な構成要素となる。そこで、この 2 個の要素に結合される端子として、①
端子が太陽歯車に、②端子が内歯歯車に結合されていることにすれば③端子につながれる
要素が太陽歯車になるか、内歯歯車になるかによって、その構造は基本的に変わるので、
このやり方で分類する。
ここで③端子が内歯歯車に結合されている構成のものをA型、太陽歯車に結合されてい
るものを B 型とする。したがってA型は 2 個の内歯歯車と太陽歯車、B 型は 2 個の太陽歯
車と内歯歯車から構成されている。そして 2 個の同種の歯車の大小関係は③端子につなが
れた方が歯数は小さいものとする。つまりA型では②端子の内歯歯車の歯数の方が③端子
の内歯歯車の歯数より大きい(Z2 > Z3)。また B 型では①端子の太陽歯車の歯数の方が③端
子の太陽歯車の歯数のより大きい(Z1 > Z3)構造になっている。
10 章 2 v2.2 - 2 -
さらにA、B 型共通の分類として、③端子の要素と噛み合っている遊星歯車 z 12が、③端
子以外の他の要素と噛み合っているかどうかで分類した。つまり z 12が③端子以外の要素と
噛み合っていない場合を 1 型、噛み合っている場合を 2 型とした。この様にすることによ
って一般的な3K型を表 10.2-1のように 4 個に分類することができる。
表 10.2-1 3K型遊星歯車機構の分類 1 型 2 型 Z2 > Z3
A 型
③
②
①
z z
z
11
2 3
H
z 12
z
1
(A1)
③
②
①
z
z
z
11
2 3
H
z
1
z12
(A2)
Z1 > Z3
B 型
③
②
①
z
z
z
11
2
3
H
z12
z
1
(B1)
③
②
①
z
z
z
11
2
3
H
z12
z
1
(B2)
(3) 不思議歯車の取り扱い 3K型の変形形態として不思議歯車と呼ばれる機構が
ある。その機構はA型機構において 2 個の遊星歯車の歯数が等しい(Z11=Z12)にも関わらず、
それらに噛み合う内歯歯車の歯数が異なる組み合わせである。このような組合わせを標準
歯車で構成しようとしても噛み合わすことができないが、転移歯車を使うことによってこ
の組合わせを実現できる。
このような組合わせでは、太陽歯車がどちらの遊星歯車に噛み合うかは考えなくても良
い。その見方から言えばA1でもA2でもない構造であるのでA0型とも呼ぶべきものか
もしれない。ここでは伝達比の関係は歯数 Z2と Z3の関係に注目するだけで十分である。し
たがって、以下に述べる効率の算出式の中にある伝達比をピッチ円半径の比と考えずに、
不思議歯車を構成する歯数の比をそのまま使うことで求められる。
10 章 2 v2.2 - 3 -
2.2 A2型の効率
(1) 端子③を固定、端子①を入力とした場合の効率 図 10.2-2 の3K型(A2)におい
て端子③を固定し、端子①を入力、端子②を出力としたときの効率 E321 を求める問題を考
える。
この場合3K型特有の問題点としては、力の作用点の一つが遊星歯車中心にはなく、全て
歯車の噛み合い点にあることが 2K-H 型などとは異なる。その結果、ここでは 2 個の内歯歯
車の歯数差(z2―z3)が小さいと作用点 b、c の間隔が小さくなり、梃子の理からこの部分(b,
c)の力がa点の力に比べて大きくなる。不思議歯車はこのような状態にある。
③
②
①
MM
zz
z
11
2 3
ωω
H
1
1 2
2
z
1 ωω
ω1 2H
η
a
b
c
η
ηa
b c
c点の相対動力
a点の動力
b点の相対動力
z12
z 2 z3>
b点の動力
相対動力a点の
図 10.2-2 3K型(A2) ③端子固定の運動状態
一方、この機構での基準伝達比と歯数の関係は以下の通りである。
jz zz z
jzz
jz zz z
H H H1 2
2 12
1 11
1 33
1
2 33 11
2 12
, , ,, ,= − = − =
これから派生する他の伝達比は既に述べたように、次の伝達比の相互関係から求めること
ができる(3 章 3.2)。
j1
2 3
H
12
H
13
=1-
1-
j
j
分子、分母の添字第2項
分子の添字第1項 分母の添字第1項
共通添字
j j jj
1 3 1123 21 23
32
1 1= − =, (伝達比の相互関係)
さてここでの損失発生箇所は3カ所ある。2K-H 型では2カ所であった。そして 2K-H 型
の効率はキャリアを固定した場合に、この2ヶ所の効率をまとめてη0とし、これをもとに
算出した。しかし、ここではそのような処理はできない。なぜなら3K型ではキャリアを
(3K型伝達比の基準伝達比との関係)
10 章 2 v2.2 - 4 -
固定しても、3個所ある損失発生個所に流れる動力の方向が、後に述べるように、条件に
よって変わるので、2ヶ所の効率をまとめて扱うことができないからである。したがって
個別に扱わざるを得ない。ここではそれぞれの噛み合い個所でキャリアを固定した場合の
効率をηa、ηb、ηcのように表すことにする。
まずa点での損失をLa とすれば、その損失は太陽歯車z1 と遊星歯車z12 の噛み合い点
での、キャリアに対する相対速度で決まる。図 10.2-2 に示す運動状態の場合、a 点では遊星
歯車の力の方向と相対速度の方向が同じ向きであるので、その相対動力は太陽歯車の方か
ら流れ込む。したがって太陽歯車側の相対動力を入力とすることにより、 )()1( 11 Haa ML ωωη −−= (10.2-1)
次にb点では、力と相対速度の方向が逆向であるので、相対動力の方向は遊星歯車から
内歯歯車 Z2に向かう。そしてその損失Lbは内歯歯車の相対動力が出力の振る舞いをするこ
とにより
)()1( 221
Hbb ML ωωη −−= − (10.2-2)
同様にしてc点での損失Lc は内歯歯車 Z3 は固定(ω3=0)しているが、その部分の相対動
力が入力であることから )()1( 33 Hcc ML ωωη −−= (10.2-3)
一方、全損失量Lはエネルギバランスより
L M M M= + +1 1 2 2 3 3ω ω ω (10.2-4)
さらにこの全損失量は各噛み合い点での損失量 La、Lb、Lcの総量に等しいから
)()()(
)()()()()1()()1()()1(
33221
11
332211
33221
11
HcHbHa
HHH
HcHbHa
MMM
MMMMMML
ωωηωωηωωη
ωωωωωωωωηωωηωωη
−−−−−−
−+−+−=−−+−−+−−=
−
−
(10.2-5)
式(10.2-5)の2行目の式はエネルギバランス(式(10.2-4)の関係)とモーメントバランス(モー
メントの和が 0 に等しい関係)を考えるとLに等しい。 )()()( 332211 HHH MMML ωωωωωω −+−+−= (10.2-5')
したがって、式(10.2-5)の関係は3行目の式が0に等しくなり、次の関係が得られる。
)()()( 331122 HbcHbaH MMM ωωηηωωηηωω −−−−=− (10.2-6)
ここでモーメントバランスの関係をM3に代入して上式を整理すると )}()({)}()({ 131232 HbaHbcHHbc MM ωωηηωωηηωωωωηη −−−−=−−− (10.2-7)
同様にして式(10.2-7)の M2にモーメントバランスを導入することにより、 ( ) ( ){ } ( ) ( ){ }HbcHHHba MM ωωηηωωωωωωηη −−−=−−− 323211 (10.2- 8 )
さらに式 (10.2-7)、(10.2-8)の両辺を (ω2-ωH) で除し、伝達比の関係を用いれば、次のモ
10 章 2 v2.2 - 5 -
ーメント比の関係が得られる。
( )Hba
Hba
Hbc
Hbc j
Mjj
Mj
M
12
3
1232
2
32
1
11 ηηηηηηηη −−=
−=
− (10.2-9)
このモーメント比の関係では分母の和が0に等しい。
今、求めようとする効率は E 321で表されるが、その定義と上の式(10.2-9)式から得られ
る M2/M1の関係を用いれば
3,1
3,2
3,2
3,1
0311
322
11
2221
3
11
11
1
)()(
3
H
H
H
bc
H
bc
ba
jj
j
j
MM
MME
−−
−
−=
−−
−=−= =
ηη
ηηηη
ωωωω
ωω
ω
(10.2-10)
(2) 端子②を固定、端子①を入力の場合の効率 (1)項で述べたのと同じ機構(A2 機構)
で入力端子はそのままにして固定端子を③から②に変えた場合(図 10.2-3)、各部の相対速度
と力の関係は図 10.2-2 の場合と変わらない。このことは上述の式(10.2-9)を求めた誘導過程
をそのまま使えることを意味する。つまりモーメント比の関係としては式(10.2-9)と同じ関
係が得られる。
③②
①
MM
zz
z
11
2 3
ωω
H
1
13
3
z
1 ωω
ω1 2H
η
a
b
c
η
ηa
b c
b点の 相対動力
a点の動力
c点の
相対動力
z12
z 2 z3>
c点の動力
相対動力
a点の
図 10.2-3 3K 型(A2) ②端子固定の運動状態
( )Hba
Hba
Hbc
Hbc j
Mjj
Mj
M
12
3
1232
2
32
1
11 ηηηηηηηη −−=
−=
− (10.2-9')
したがって式(10.2-9)から効率式を得たのと同じ方法により、この場合の効率E231 の算出式
として次式が得られる。
H
H
Hbc
Hba
jj
jj
MM
MME
12
32
32
12
021
23
1
3
11
33231
11
11
2
−−
⋅−
−=
−−
⋅−=−= =
ηηηη
ωωωω
ωω
ω
(10.2-11)
10 章 2 v2.2 - 6 -
2.3 その他の場合の効率
A2 型で得た効率の関係は A1 型機構(図 10.2-4)でも成立する。図 10.2-4 の例では②端子を
固定し、①端子を入力とした場合である。ここでの機構は内歯歯車z2 とz3 の大きさの関
係は同じである(z2>z3)が、太陽歯車がかみ合っている遊星歯車が異なる。しかし角速
度の相互関係および、遊星歯車に作用する力の相互関係は図 10.2-3 の例と変わらない。そ
のため伝達比で表される効率式の上では図 10.2-3 の場合と全く同じ式(10.2-11)の形で表す
ことができる。
③②
①
MM
zz
z
11
2 3
ωω
H
1
13
3
z
1 ωω
ω1 2H
η
a
b
c
η
ηa
b c
b点の 相対動力
a点の動力
c点の
相対動力
z12
z 2 z3>
c点の動力
相対動力
a点の
図 10.2-4 3K 型(A1)機構の運動状態
H
H
Hbc
Hba
jj
jj
MM
MME
12
32
32
12
021
23
1
3
11
33231
11
11
2
−−
⋅−
−=
−−
⋅−=−= =
ηηηη
ωωωω
ωω
ω
(10.2.-11')
当然のことながらモーメント比の関係も崩れることはない。ここで異なることは伝達比
の中身が異なり、その基準伝達比の歯数との関係は次のようになる。
jzz
jz zz z
jz zz z
H H H1 2
2
1
1 311 3
1 12
2 33 11
2 12
, , ,, ,= − = − =
その他 B 型に対しても同じ方法を用いて簡単に求めることができる。その式の誘導は省
略するが、代表的な 3K 型遊星歯車機構の効率式の関係をまとめて後の 2.5 項に示す。
2.4 両角(もろずみ)の式との不一致
(1) 同じ結果の得られる機構 両角は遊星歯車機構の効率算出式を表にして示して
いて1、その表記が具体的であるためにこれらの式は広く使われている。例えば図 10.2-5 π
1 両角宗晴、遊星歯車と差動歯車の設計計算法、産経出版社、(1984)、同改訂版、日刊工業新聞社、(1989)
10 章 2 v2.2 - 7 -
の機構において①を入力としたときの効率式は、I-a型遊星歯車機構の効率式として示さ
れているが、この式を図 10.2-5 の符合に対応して表すと、次のようになる2。
③②
①
MM
zz
z
11
2 3
ωω
H
1
1 3
3
z
1
ηη
ηa
b c
z12
=④
②
①
z
z
11
2
H
z
1
③②④
zz112 3
H
z
z12
+
π1 π2π
図 10.2-5 両角の3K型の分解法
0
0
0
021 1
1''
1i
ii
i
bc
ba
+−
⋅−
+=
ηηηη
η (10.2-12)
ここで速度伝達比 i0、i'0 は
122
3110
1
20 ',
zzzzi
zzi ==
この速度伝達比を伝達比 j で表すと次のようになる。
HH jiji 230120 ', =−=
この関係を用いて上式(10.2-12)を整理すると
H
H
Hbc
Hba
jj
jj
12
32
32
1231 1
111
−−
⋅−
−=
ηηηη
η (10.2-13)
この式は前項で得た式(10.2-11')と同じである。つまり図 10.2-5 のπに関しては両角の方法で
も同じ結果が得られる。
H
H
Hbc
Hba
jj
jj
E12
32
32
12231 1
111
−−
⋅−
−=
ηηηη
(10.2-11')
(2) 両角の式の問題点 両角による 3K 型の効率を求める方法は、図 10.2-5 のπの
システムを図に示すように 2 個の 2K-H 型機構π1、π2 の合成として考えている。このよ
うに機構(図 10.2-5 のπを分解する方法は、固定要素は両方とも共通の要素とし、それぞれ
のキャリア同士で 2 個の機構を結合する。このようにすればπ1 とπ2 はキャリアを介して
のみ動力が伝えられる。ここではキャリア内でモーメントの平衡が保たれているので、機
構全体のモーメントに対して、影響をおよぼすことがないという発想が基礎になっている。
2 同上文献における表 2-10、 駆動 A、従動 E、固定 C
10 章 2 v2.2 - 8 -
そしてこのように3K型を 2 個の 2K-H 型に分解すると、2K-H 型機構の効率がわかってい
れば、全体の効率はそれぞれの機構の効率の積として求められるとする考え方をしている。
ここではこの考え方の当否を検証する。そのため前節(10 章 1)で得た 2K-H 型機構の効率式
を使って、図 10.2-5 の系の効率を求める。
まず機構π1 において②が固定されて、①入力、④出力の場合の効率は前節(10 章 1)にお
いてはN型の効率として次のようにして与えた。
H
Hba
jjE
12
12241 1
1−
−=
ηη (10.2-14)
また機構π2 において②が固定、④入力、③出力の場合の効率は、P 型の機構の効率として
次のようにして与えられている。
Hcb
H
jjE
32
32234 1
1ηη−
−= (10.2-15)
ここでπ1 の出力はキャリアを介してπ2 に伝えられるので、両角の方法では全体の効率は
この二つの効率の積として求められる。したがって求める効率は次のようになる。
H
H
Hcb
Hba
jj
jj
EEE
12
32
32
12
234
24131
11
11
−−
⋅−−
=
⋅=
ηηηη (10.2-16)
ここで得られた 3 個の式(10.2-11')、(10.2-13)、(10.2-16)、つまりE231、η31,E31は互いに等
しいにも係わらず、これらを求めるために使った手段は互いに異なっている。このことは
3K型の効率を求める方法としてはどの方法を使っても良いように思える。しかし以下の
結果を見るとその結論は留保しなければならない。
(3) 異なる結果の得られる機構 図 10.2-6 の系において③端子を固定、①端子を
入力としたときの効率式として、既に 2.2 項において次の式(10.2-10')を得ている。
③
②
①
MM
zz
z
11
2 3
ωω
H
1
1 2
2
z
1
ηη
ηa
b c
z12
z 2 z3>
図 10.2-6 A2型の運動条件
10 章 2 v2.2 - 9 -
3,1
3,2
3,2
3,1
213
11
11
1
H
H
H
bc
H
bc
ba
jj
j
jE
−−
⋅−
−=
ηη
ηηηη
(10.2-10')
一方、両角は機構の分解手法によってこの系を I-b 型として分類し、その効率式を次のよう
な形で示した。この式を図 10.2-6 の符合に対応して表すと、次のようなる3。
( )( )( )( )00
0021 '11
'11ii
ii
cb
bacb
ηη−+−ηη+ηη
=η (10.2-17)
ここで速度伝達比 i0、i'0 と、これらの伝達比との対応は次の関係で与えられているので
113
2120
1
30 ',
zzzz
izz
i == HH jiji 320130 ', =−=
この関係を本文での伝達比jを用いて上式(10.2-17)を整理すると
H
H
H
cb
Hba
jj
j
j
13
23
23
1321 1
111
1−−
⋅−
−=
ηη
ηηη (10.2-18)
この関係は両角の式を本文の表現法によって書き改めたもので、両角の式に等しい。
③
①
z
z
3
H1
ηc
z12
ηa
π1
③②
zz11
2 3
H
z ηηb c
z12
π2
+
図 10.2-7 分解した機構
さて両角の方法にならって図 10.2-6 の機構を分解すると、端子配置は左右逆になってい
るが、図 10.2-7 のようになる。そこでこれに前節(10 章 1)で得た 2K-H 型の効率式を適用す
る。まずπ1 の機構はN型の効率式を適用できる。ここでは①端子が入力、H 端子が出力の
関係より
H
Hca
H jj
E13
1331 1
1−
−=
ηη (10.2-19)
またπ2 の機構に対してはH端子が入力、②端子が出力の関係から P 型 2K-H 機構の効率式
3 同上文献における表 2-11、 駆動 A、従動 E、固定 C
10 章 2 v2.2 - 10 -
を適用すれば
H
ca
H
H
j
jE23
2332 11
1
ηη−
−= (10.2-20)
そこでこの 2 個の効率の積をとると
H
H
H
cb
Hba
jj
j
jE
13
23
23
1321 1
111
1−−
⋅−
−=
ηη
ηη (10.2-21)
式(10.2-21)の誘導手法は両角の方法と同じである。しかし、π1、π2 の 2K-H 型の効率式
は両角のものではなく、前節(10 章 1)の式から算出した結果を用いている。そして、式
(10.2-18)のη21と式(10.2-21)のE21は同じになった。このことは 2K-H 型の効率式に関しては
両角の式と本文の式とは同じであることに他ならない。しかし、これら両式(10.2-18)、
(10.2-21)は式(10.2-10')のE321 とは効率項のある分子部分が異なる。ここで前項(1)で行った
分解法での算出結果ではこのような不一致は見られなかった。このことを考えると、どち
らかの手法は部分的には正しい結果を得られるが、場合によっては誤った答えを導いてい
る可能性のあることを示している。
(4) 不一致の原因 本文で用いた方法は対象とする機構の運動状態を考え、相対動
力を追いかけて損失を出している。そして 2K-H 型の効率を用いることなく、直接 3K 型の
効率を求めた。したがって相対動力の方向を間違えなければ誤る可能性は少ない。しかし
分解法(両角の方法)に関しては、機構の分解の妥当性に関しては十分な考察がされていない。
そこで分解法において相対動力と損失がどのように扱われているかを考察してみる。
ωω
ω1 2H
a
b
c
c点の相対動力
a点の動力
b点の相対動力
b点の動力
Vrb
Vrc
Vra
相対動力
a点の
図 10.2-8 異なった結果の得られたA2 型の運動状態
図 10.2-8 は異なった結果の得られたA2 機構(図 10.2-6)の運動状態と、遊星歯車に作用す
る力の関係である。機構を分解して考える場合、これらの条件が崩れることがあってはな
らない。図 10.2-9 は分解した機構(図 10.2-7)の力学状態を示している。この図 10.2-9 におい
て、分解後の速度vの関係は図 10.2-8 の状態がそのまま保たれている。また力の関係も両
10 章 2 v2.2 - 11 -
方を合成したときには図 10.2-8 の条件を満足している4。その結果入力と出力の大きさも元
の機構の大きさに等しい。そしてこれらを統合するために、π1 の機構からπ2 の機構へキ
ャリアを介して動力が受け渡しされる。その大きさは互いに等しくなる。この範囲におい
ては分解法に問題はない。
ωω
1
H
Vrc
ωω2
H
Vrb
Vrc
相対動力
c点の b点の動力相対動力
b点の
キャリアからの入力
c点の
a点の動力
相対動力
キャリアの出力
a点の相対動力
a
bc
H
π1
a
bc
H
π2
Vra
ωω
ω1 2H
Vrb
Vrc
π
Vra
図 10.2-9 結果の異なる機構の分解
一方、損失に関係する相対動力は b 点では元の機構(図 10.2-8)の相対動力の大きさ、方向
とも等しい。しかし c 点の相対動力に関しては、π1 とπ2 の相対速度は互いに等しいが、c
点に働く力が異なるためにこの両者の間では、相対動力の方向および大きさとも異なった
ものとなる。すなわちπ1 では遊星歯車から出ていく方向に向かうのに対して、π2 では遊
星歯車に入って来る方向に向かい、その大きさはπ1 の相対動力よりも大きい。
この方向の異なる相対動力の代数和つまり差分の大きさは、図 10.5-8 の c 点での相対動
力の大きさと等しく、その向かう方向も遊星歯車へ入ってくる方向に向かっている。この
ことによりc点の相対動力もまた元の機構の相対動力と大きさ、方向とも合っていること
4 π1、π2 の力の関係は梃子の理が成立していて、全体としては個々の作用点の力の和が系全体の力に等
しい関係が成立する。
10 章 2 v2.2 - 12 -
になる。この限りにおいては、機構を分解して考えることによる間違いはないといえる。
しかしこの相対動力によって算出される損失の大きさが、図 10.2-8 のものと同じかどうか
は検討を要する課題である。
まず、π1 での損失はa点での効率ηaと c 点での効率ηcの積としてまとめて取り扱われ、
個々の部分での損失を扱ってはいない。このことはπ2 での損失の扱い方も同じで、b 点で
の損失と c 点での損失を分離して扱われていない。このような扱いの中でもπ1 でのa点で
の損失(ηaが関わる損失)は、元の機構と分解された機構でのa点での運動状態が全く同じ
であるので、同じ大きさの損失として扱われていると見られる。同じ理由でπ2 の b 点での
損失も元の機構と同じように扱われていると見なせる。しかし c 点での損失はそのように扱
われていない。
ここで、損失は相対動力の大きさで決まる量として取り扱われているが、相対動力の方
向が逆になってもその損失の符合を変えていない。つまり、逆向の相対動力の損失と,順方
向の相対動力による損失は同じ符合で扱われている5。その結果、ここでの損失は加算され
ることになる。このことから相対動力の大きさ、方向とも分解手段によって収支は合って
いても、損失に関しては元の機構の損失を反映していないことがわかる。
一方、分解法で得られた結果と本文で得られた結果は図 10.2-5 の例では同じであった。
この理由については次のように説明できる。まず、結果の一致したケースの運動状態は図
10.2-10 に示す通りであった。これを分解したときの力と速度の状態を図 10.2-11 に示す。
ωω
ω1 2H
a
b
c
b点の 相対動力
a点の動力
c点の
相対動力c点の動力
a点の相対動力
図 10.2-10 同一結果の得られる機構の運動状態
ここでは b 点での力はπ1、π2 機構で発生し、2 個に分かれることになる。しかしその力
の方向は分解後も同一方向を向いているので、その相対動力の方向も分解された 2 個の場
合とも同じである。その結果、ここで算出される損失は 2 個の場合の和に等しいとしても、
元の系の損失と変わらない。このことが結果が合うかどうかの決め手となる。
5 このような扱いは数学的には問題がない。しかし相対動力の方向による損失を区別するために、損失に
符合をつければ良いかということについては、符合のもつ意味を十分考察した上で決めるべきもので、簡
単に肯定するわけにはいかない。
10 章 2 v2.2 - 13 -
以上の結果として分解法を使う場合はその相対動力の方向を良く考慮して使わないと誤
った結果をもたらすことになる。この観点から両角の式の内3K型に関するものについて
はすべてが正しいとはいえない。
a
bc
b点の
相対動力a点の動力
a点の
相対動力
ωω
1
H
キャリアの出力
ωω
ω1 2H
a
b
c
b点の 相対動力
キャリアへの入力
c点の
相対動力c点の動力
ωω2
H
H H
図 10.2-11 同一の結果の得られる機構の分解
2.5 効率の一覧表と効率曲線
(1) 効率の一覧表 3K型の効率式については、筆者はその昔日本機械学会誌(1967)
6に 12 個の式からなるクドリャフツエフの式7を紹介したことがある。しかしその内容は抽
象化されているために非常にわかりにくく、一部ミスプリントなどがあったことと、式の
適用に対する条件が複雑であったためにあまり役に立たなかった。クドリャフツエフの著
作ではその式の誘導過程は示されていないが、その式はここで得た式と同じ形をしている。
このことを更に展開すれば、両角の式は3K型に関してはクドリャフツエフの式とも合わ
ない部分があることを示している。
またクドリャフツエフの 12 個の式はここで対象としたA型あるいは B 型機構以外に 2.1
節図 10.2-1 に示したように、すべてが太陽歯車あるいは内歯歯車からなる3K型機構の式
6 矢田恒二、遊星歯車機構の伝達比と能率の計算、日本機械学会誌、71(1967)590、356-365 7 В,Н,Кудрявцев, Планетарные передачи, Машиностроение, Москва (1966)
10 章 2 v2.2 - 14 -
も含んでいる。そのために式の適用が煩雑になったといえるかもしれない。本文ではやは
り式の数は 12 個であるが、具体的な構造とともにその効率算出式を表 10.2-2、表 10.2-5 の
ようにまとめた。そのかわり特殊な構造のものは除いた。なお 3K 型の効率算出式を一覧表
の形で示した文献は、筆者の知る限りクドリャフツエフ、両角、それに本文以外にはない。
(2) 効率曲線の見方 3K型の効率式から計算される効率曲線の例を表10.2-3、10.2-4
および表 10.2-6、10.2-7 に示した。ここでは遊星歯車が内歯歯車と太陽歯車の両方にかみ合
う機構部分、つまり 1 型では端子①と②の組み合わせ、2 型では端子②と③の組合わせを基
準に考えた。そして、その部分の基準伝達比をjH=-0.28 とし、もう一方の遊星歯車とか
み合う機構部分を変数として取り扱っている。そしてその変化範囲を-0.3~-0.6 の間に選
んだ。また2個の噛み合い点の効率の積は全て等しい(η1η2=0.97)として計算した。な
お表中の曲線の実線は効率を表し、点線は(出力角速度/入力角速度)を示している。
これらの表からA、B 型に関するそれぞれの効率式の間では、一部似たものはあるものの、
互いに異なった形をしていることが見て取れる。一方、A、B 型で更に細分化された 1 型、
2 型においては、共通の式の形で表されている。しかし実際の効率曲線は、1 型と 2 型とは
全く異なった形をとる。このように3K型では歯車の組合わせの数が多いので、それだけ
様々な計算結果が得られることになる。
(3) 効率曲線が負になる部分 表 10.2-3、10.2-4、10.2-6、10.2-7 において、ある条
件のもとでは横軸の値が-0.28(基準伝達比の値)に近づくにしたがって、効率が負になる部
分がある。そのような箇所を表中の曲線図ではSLで示した。例えば表 10.2-6 のB1 機構に
おいて入力端子③、出力端子②の場合の効率E123 はjH
23=-0.275 において、効率E123=-
0.68 となる。この負記号の意味はこの様な入出力の端子関係では動力が流れないことを意
味し、負の数字にはあまり意味がない8。
一方、この拘束条件のもとで入力と出力を入れ換えた場合の効率E132はjH
23=-0.275 に
おいてE132=0.366 である。つまりこの端子の組合せでは、効率はよくないながら動力は伝
えられる。このことはjH21=-0.28、jH
23=-0.275 の構成では②端子から③端子への動力
は伝えられるが、逆方向には動力は伝達されないことを示している。この様な現象を自縛
現象(Self Locking)と呼びその発生領域を網目で示した。この現象の もよく知られた機
構はウオームギヤである。通常のウオームギヤではウオームからホイールの方向に動力は
伝えられるが、ホイールからウオームを駆動できない。
表を縦覧してわかることはこの自縛現象が発生する歯車の構成例(B1 型のjH21=-0.28、
jH23=-0.275 、入力端子③)では、入出力の速度関係が非常に大きい増速状態(j 123=-70.4)
になっている。これを逆方向に使えば大きい減速状態(j 132=-0.0142)の得られる機構である。
この構成では、仮に自縛現象が起らない方向で運転しても高い効率は期待できない。自縛
現象がなぜ起こるか、また効率計算結果が負になることの意味は次節に述べる。
8 この意味については次節において述べる。
10 章 2 v2.2 - 15 -
2.6 効率算出の簡便式
効率曲線の図を見ると、同じような経過をたどるもののあることに気がつく。たとえば
表 10.2-8 におけるE321、E3
12は図の縦軸のスケールが少し異なるがその経路は非常によく
似ている。この両者の差はEの値が 0.8 以上の領域(ここではjH31>-0.23)では、E3
21、
E312 の大きさは小数点以下 3 桁以上の差はない。他の場合でも同じで、一般的にいえるこ
とは効率の良いところ (E>0.8)では、計算式におけるEの上添字が同じ場合(上例では上
添字:3)は下添字の順序とは無関係でどちらを使っても良い。この関係は2K-H型に
ついても適用することができる。したがって効率の良いところでは式の数は半減する。
このことは効率の良い領域では入出力を入れ替えても、効率の大きさには変化がないこ
とを意味する。しかしこの意味はそれぞれ噛合い点での基準効率が動力の流れとは無関係
に一定であることを前提としている。
10 章 2 v2.2 - 16 -
表 10.2-2 3K型(A)の効率式
③
②
①
zz
z
11
2 3
H
z12
z
1
ηη
ηa
b c
z2 z 3>
(A1)
③
②
①
zz
z
11
2 3
H
z
1
ηη
ηa
b c
z12
z 2 z3>
(A2)
jzz
jz zz z
jz zz z
H H
h
1 22
1
1 311 3
1 12
2 33 11
2 12
, ,
,
, ,= − = −
=
jz zz z
jzz
jz zz z
H H
H
1 22 12
1 11
1 33
1
2 33 11
2 12
, ,
,
, ,= − = −
=
出力 要素 A型 太陽歯車 ① 内歯歯車 ② 内歯歯車 ③
E321 E2
31
入
太陽歯車 ① * 1
1 111
1 3
2 3
2 3
1 3
−
−
−−
η ηη η
η η
a b
c b
H
b c
H
H
H
j
j
jj
,
,
,
,
11
11
1 2
3 2
3 2
1 2
−−
−−
η ηη η
a bH
b cH
H
H
jj
jj
,
,
,
,
力 E312 E1
32 要
素 内歯歯車 ② 1
1
11
2 3
1 3
1 3
2 3
−
−
−−
η ηη ηη η
c bH
c b
a b
H
H
H
j
j
jj
,
,
,
,
* 1
1 111
2 1
3 1
3 1
2 1
−
−
−−
η η
η η
a bH
a c
H
H
H
j
j
jj
,
,
,
,
E213 E1
23 内歯歯車 ③ 1 1
1 111
3 2
1 2
1 2
3 2
−
−
−−
η η
η η
b c
H
a b
H
H
H
j
j
jj
,
,
,
,
1
1 111
3 1
2 1
2 1
3 1
−
−
−−
η η
η η
a cH
a b
H
H
H
j
j
jj
,
,
,
,
*
η η ηa b c, , :1組の歯車の基準効率
10 章 2 v2.2 - 17 -
表 10.2- 3 3K型(A1)の効率曲線
A
1
③
②
①
zz
z
11
2 3
H
z12
z
1
ηη
ηa
b c
z2 z 3>
jzz
jz zz z
jz zz z
jj
H
H
h
H
H
2 11
2
3 112 1
3 11
2 33 11
2 12
21
31
1 2
0 280 27 0 1
0 97
,
,
,
,
,
.
. ..
= −
= −
=
= −
= − ⇒ −=η η
①
0.3 0.2 0.1 00.4
0.6
0.8
1
0.2
0.1
0
E213
j
j
3
21
H31
0.3 0.2 0.1 00.4
0.6
0.8
1
0
0.1
0.2
E3112
j
j 231
H31
入 力 端 子
②
0.3 0.2 0.1 00
0.5
1
150
100
50
0
E123
j H
31
j123
SL
0.3 0.2 0.1 00.8
0.9
1
0.986
0.988
0.99
0.992
E32
1j
j H31
132
③
0.2 0.1 00
0.5
1
0.30
50
100
150
E13
2
j
j H31
213
SL
0.3 0.2 0.1 00.986
0.988
0.99
0.992
1
1.1
1.2
E231 j
j H31
123
効率(左目盛) 出力速度
入力速度(右目盛)
η η η η η η η η1 2 = = =a b b c a c
10 章 2 v2.2 - 18 -
表 10.2- 4 3K型(A2)の効率曲線
A
2
③
②
①
zz
z
11
2 3
H
z
1
ηη
ηa
b c
z12
z 2 z3>
97.055.029.0
28.0
,
,
21
1,2
1,3
122
1133,2
3
11,3
122
1111,2
=−⇒−=
−=
=
−=
−=
ηη
H
H
H
H
H
jj
zzzzj
zzj
zzzzj
①
0.6 0.5 0.4 0.3 0.20.4
0.6
0.8
1
0.3
0.2
0.1
0
E21
3
j
j3
21
H21
E 31
2
j
j H
31
21
2
0.6 0.5 0.4 0.3 0.20.4
0.6
0.8
1
0
0.1
0.2
入 力 端 子
②
0.6 0.5 0.4 0.3 0.20
0.5
1
150
100
50
0
E123
j
j H21
3
12
SL
0.6 0.5 0.4 0.3 0.20.982
0.984
0.986
0.988
0.8
0.9
1
E32
1
j
j H21
132
③
0.6 0.5 0.4 0.3 0.20
0.5
1
0
50
100
150
E132
j
j H21
213
SL
0.6 0.5 0.4 0.3 0.20.982
0.984
0.986
0.988
1
1.1
1.2
1.3
E231
j
j H21
123
効率(左目盛) 出力速度
入力速度(右目盛)
η η η η η η η η1 2 = = =a b b c a c
10 章 2 v2.2 - 19 -
表 10.2- 5 3K型(B)の効率式
③
②
①
z
z
z
11
2
3
H
z12
z
1
η
η
ηa
b
c
z1 z3>
(B2)
③
②
①
z
z
z
11
2
3
H
z12
z
1
η
η
ηa
b
c
z1 z3>
(B1)
jzz
jz zz z
jz zz z
H H
H
1 22
1
3 22 12
3 11
1 33 11
1 12
, ,
,
, ,= − = −
=
jz zz z
jzz
jz zz z
H H
H
1 22 11
1 12
3 22
3
1 33 11
1 12
, ,
,
, ,= − = −
=
出力 要素 B型 太陽歯車 ① 内歯歯車 ② 太陽歯車 ③
E 321 E 231
入
太陽歯車 ① * 1 1
1 111
1 3
2 3
2 3
1 3
−
−
−−
η η
η η
a c
H
b c
H
H
H
j
j
jj
,
,
,
,
1
1 111
1 2
3 2
3 2
1 2
−
−
−−
η ηη η
η η
a c
b c
H
b c
H
H
H
j
j
jj
,
,
,
,
力 E 312 E 132 要
素 内歯歯車 ② 1
111
2 3
1 3
1 3
2 3
−−
−−
η ηη η
b cH
a cH
H
H
jj
jj
,
,
,
,
* 1
1 111
2 1
3 1
3 1
2 1
−
−
−−
η ηη η
η η
b c
a c
H
a c
H
H
H
j
j
jj
,
,
,
,
E 213 E 123 太陽歯車 ③ 1
1
11
3 2
1 2
1 2
3 2
−
−
−−
η ηη ηη η
b cH
b c
a c
H
H
H
j
j
jj
,
,
,
,
1
1
11
3 1
2 1
2 1
3 1
−
−
−−
η ηη ηη η
a cH
a c
b c
H
H
H
j
j
jj
,
,
,
,
*
η η ηa b c, , :1組の歯車の基準効率
(B1) (B2)
10 章 2 v2.2 - 20 -
表 10.2- 6 3K型(B1)の効率曲線
B
1
③
②
①
z
z
z
11
2
3
H
z12
z
1
η
η
ηa
b
c
z1 z3>
jzz
jz zz z
jz zz z
jj
H
H
H
H
H
2 11
2
2 33 11
2 12
1 33 11
1 12
2 1
2 3
1 2
0 280 275 0 6
0 97
,
,
,
,
,
,
,
.
. ..
= −
= −
=
= −
= − ⇒ −=η η
① E21
3
j
j
H
23
321
0.3 0.2 0.1 01
0
1
0
50
100
SL
0.3 0.2 0.1 00.972
0.974
0.976
0.978
1
2
3
E31
2
j
j
H23
231
入 力 端 子
② E12
3
j
jH23
12
3
0.3 0.2 0.1 00
0.5
1
0
0.5
1
0.3 0.2 0.1 00
0.5
1
2
1
0
E321
j
j
H23
321
③
E132
j
jH
23
132
0.3 0.2 0.1 00.972
0.974
0.976
0.978
0
0.5
1
0.3 0.2 0.1 01
0
1
100
50
0
E231
j
jH
23
123
SL
効率(左目盛) 出力速度
入力速度(右目盛)
η η η η η η η η1 2 = = =a b b c a c
10 章 2 v2.2 - 21 -
表 10.2- 7 3K型(B2)の効率曲線
B
2
③
②
①
z
z
z
11
2
3
H
z12
z
1
η
η
ηa
b
c
z1 z3>
jz zz z
jzz
jz zz z
jj
H
H
H
H
H
2 11 12
2 11
2 33
2
1 33 11
1 12
2 3
2 1
1 2
0 280 29 0 6
0 97
,
,
,
,
,
,
,
.
. ..
= −
= −
=
= −
= − ⇒ −=η η
① E21
3
j
j
H
21
21
3
0.7 0.6 0.5 0.4 0.3 0.20
0.5
1
0
20
40
0.7 0.6 0.5 0.4 0.3 0.20.975
0.976
0.977
0.978
1
1.5
2
E312
j
j
H21
231
入 力 端 子
②
0.7 0.6 0.5 0.4 0.3 0.20.4
0.6
0.8
1
0
0.2
0.4
0.6
E12
3j
j H
21
312
0.7 0.6 0.5 0.4 0.3 0.20.4
0.6
0.8
1
1
0.5
0
E32
1 j
jH
21
32
1
③
E13
2 j
j H21
2
13
0.7 0.6 0.5 0.4 0.3 0.20.975
0.976
0.977
0.978
0.4
0.6
0.8
1
0.7 0.6 0.5 0.4 0.3 0.20
0.5
1
40
20
0
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21 SL
効率(左目盛) 出力速度
入力速度(右目盛)
η η η η η η η η1 2 = = =a b b c a c