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1. 企業の「女性活躍推進」と女性の「キャリアプラン」セミナー
1.1 概要
【事業の概要】
先進企業における女性活躍推進の取り組みと、実際に活躍している女性社員の体験を紹介するセミナー「企
業の『女性活躍推進』と女性の『キャリアプラン』セミナー」を全国 3 会場(大阪:3/4、名古屋:3/5、東京:3/6)で開
催しました。
【セミナーの開催趣旨】
少子高齢化が進む中、我が国最大の潜在力である「女性の力」を十分に発揮できる社会を実現することが求
められています。その中で、先進的な企業においては、女性をはじめとした多様な人材を活かした経営を行い、
イノベーションや生産性の向上等の成果を上げる取組が進みつつあります。
一方で、我が国においては、結婚や出産、子育て等のライフイベントを理由に職場を離れる女性は未だに多
く、また、女性の役員・管理職比率は先進国の中で最低水準となっています。こういった状況においては、女性
が自身の将来的なキャリアイメージを持ちづらいことも課題となっています。
本セミナーは、経済産業省が行っている「ダイバーシティ経営企業 100 選」や「なでしこ銘柄」に選定された、
先進的な企業の女性活躍推進に向けた取組を紹介するとともに、そこで輝く女性社員に自身の経験を直接語
って頂き、企業の女性活躍推進を後押しすることを目的としました。
【開催概要】
タイトル 企業の「女性活躍推進」と女性の「キャリアプラン」セミナー
日 時 大 阪: 平成 27年 3月 4日(水) 13時~16時(受付 12時 30分~)
名古屋: 平成 27年 3月 5日(木) 13時~16時(受付 12時 30分~)
東 京: 平成 27年 3月 6日(金) 13時~16時(受付 12時 30分~)
場 所 大 阪: グランフロント大阪 北館
ナレッジキャピタル カンファレンスルーム Tower B 10階(Room B01+02)
名古屋: TKPガーデンシティ名古屋新幹線口 バンケットホール 7A
東 京: TKP東京駅大手町カンファレンスセンター ホール 22A
主 催 経済産業省
対 象 企業関係者(企画担当者・人事担当者・女性活用担当者・女性社員)、女子学生 他
各会場 100名程度
参加費 無料(事前申込み制)
告 知 HP・案内チラシ・メールマガジン
申込み方法 電子メール([email protected])
(案内チラシ裏面の申込み欄記載の必要事項を記載の上)
プログラム構成 第 1部基調講演、第 2部ディスカッション
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1.2 実施報告:大阪会場
名称:企業の「女性活躍推進」と女性の「キャリアプラン」セミナー in 大阪
日時:平成 27年 3月 4日(水) 13時~16時
場所:グランフロント大阪 北館 ナレッジキャピタル カンファレンスルーム Tower B 10階(Room B01+02)
参加者数:72名(事前申込み:90名/当日申込み:6名)
●プログラム概要
■主催者挨拶 近畿経済産業局 地域経済部次長 岡村 敦子氏
主催者を代表し、セミナーの開催趣旨や目的、また経済産業
省が行っている「ダイバーシティ経営企業 100 選」や「なでしこ銘
柄」についてのご紹介を交えて挨拶しました。
■第1部基調講演 ①
「JFEグループにおけるダイバーシティ推進活動について」
JFEホールディングス株式会社 総務部 副部長 秋本 なかば 氏
JFE グループが進める女性、外国人など多様な人材の採用や、製鉄現場における積極的な女性の新卒採用、
育児や介護との両立支援制度の充実化など、グループ各社の具体的な活動内容を紹介。
グループ内の女性
管理職を 2014年 8月
時点 94 人に対して
2020年に3倍にするこ
とを目標にしている事
などをご紹介頂きまし
た。
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■第1部基調講演 ②
「『女性の感性で差別化』 女性による女性のためのお酒作り」
菊水酒造株式会社 総務部長 春田 和城 氏
菊水酒造では男性前提の仕組みを変え、女性だけの“企画営業課”を 2005 年に発足。さらに「女性による女
性のためのお酒づくりプロジェクト」を 2009年にスタート。5年間で 100アイテム以上の商品を発表。売上 2億円
以上を達成し、海外へ
の輸出、他業種との共
同開発を行うまでにな
った“女性による女性
のためのお酒作り”に
ついてご紹介頂きまし
た。
■第2部ディスカッション
「輝き続けるプロフェッショナルへ! ~活躍する女性のキャリアプラン~」
参加者のロールモデルとなりうる、多様な企業で活躍している、テーマにそって 3 人のパネリストの皆さまに自
身の経験や考え等をディスカッション形式でお話し頂きました。
【テーマ】
Part 1 : 会社概要と自己紹介
Part 2 : 入社した頃…
Part 3 : 仕事の日常風景
Part 4 : 10年後のキャリア
part 5 : 質疑応答
【パネリスト】
凸版印刷株式会社
西日本事業本部 総務部 主任 阿保 志津恵 氏
2 度の育児休暇を経て現職。自身の経験を活かして、2009 年度から
始まった仕事と育児の両立を目指す制度「育みプロジェクト」を推進。ワ
ークライフバランスにおいては、時間の制約のある中での時間の使い方、
意識の持ち方が重要であり、ローモデルが無いからと諦めたり悩んだり
せず、自分なりのモデル作りが重要であることなどをお話し頂きました。
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キリンビバレッジ株式会社
近畿圏地区本部 法人営業部 課長 北脇 円香 氏
体育教員を目指していた学生時代から一転、飲料メーカーへ就
職した経緯、今後は女性のリーダーとして先輩、後輩からも信頼され、
同僚、お客さまとのコミュニケーションを持ちながら、働く女性のロー
ルモデルとなれるよう、頑張りたいことなどをお話し頂きました。
TOTO株式会社
関西支社 リモデル営業推進課 坪之内 綾 氏
全国の住宅改装等を手掛ける“女性リモデラー”との交流の事例を
ご紹介頂きました。また、ご自身の今後については様々な仕事にチャ
レンジして自身の可能性を探りたいとの抱負を語られました。「意志あ
るところに道は開ける」(リンカーン)の言葉が好きで、人生の岐路に
立つとき、迷って選んだ道は最良の選択だったと信じて歩んで欲しい
とお話しされました。
【モデレーター】
日興フィナンシャル・インテリジェンス株式会社
社会システム研究所 CSR調査室長 中嶋 幹
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1.3 実施報告:名古屋会場
名称:企業の「女性活躍推進」と女性の「キャリアプラン」セミナー in 名古屋
日時:平成 27年 3月 5日(木) 13時~16時
場所:TKPガーデンシティ名古屋新幹線口 バンケットホール 7A
参加者数:38名(事前申込み:45名/当日申込み:0名)
●プログラム概要:
■主催者挨拶 経済産業省 経済産業政策局 経済社会政策室 戸田 悠子氏
主催者を代表し、セミナーの開催趣旨や目的、また経済産業省
が行っている「ダイバーシティ経営企業 100 選」や「なでしこ銘柄」
についてのご紹介を交えて挨拶しました。
■第1部基調講演 ①
「LIXILのダイバーシティ推進 - 経営戦略として -」
株式会社 LIXILグループ 人事総務本部 ダイバーシティ推進室長 成田 雅与 氏
LIXIL グループが進めるダイバーシティの位置付けと取組み方針、さらに取組みと実績を紹介。推進体制を
整え、人事施策では積極的に女性管理職比率アップ、新卒女性採用率アップを進め、女性管理職数は、2012
年 3 月期と比較すると 2014 年 11月期時点では約 5.7 倍と、急速に増加しています。加えて、女性の管理職登
用者と新卒採用者をと
もに 30%以上とする数
値目標などをご紹介
頂きました。
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■第1部基調講演 ②
「女性が活躍する会社は、好い会社!」
株式会社メトロール 代表取締役社長 松橋 卓司 氏
女性従業員が 65%を占め、女性を積極的に社員として採用するとともに、女性が働きやすい職場環境を整備
していること、若手女性社員のソーシャルメディア活用によって業績が大幅に伸びたことなど、会社の成長には
女性の力が欠かせないことを紹介。主婦のパートタイマーや熟練の技術者など多様な人材の活用やフラットな
組織、「職場改善はあ
なたの気づきから」とい
う投書をはじめとする
社員のアイデアの採用
など、男女ともにキャリ
アと家庭を両立できる
支援策などの具体例
が紹介されました。
■第2部ディスカッション
「輝き続けるプロフェッショナルへ! ~活躍する女性のキャリアプラン~」
参加者のロールモデルとなりうる、多様な企業で活躍している、テーマにそって 3 人のパネリストの皆さまに自
身の経験や考え等をディスカッション形式でお話し頂きました。
【テーマ】
Part 1 : 会社概要と自己紹介
Part 2 : 入社した頃…
Part 3 : 仕事の日常風景
Part 4 : 10年後のキャリア
part 5 : 質疑応答
【パネリスト】
株式会社髙島屋
人事部能力開発・採用担当次長 小林 栄子 氏
女性従業員が 53%(14年 2月末)を占め、女性が活躍しないと成り
立たない業態である事、そして 1991 年育児勤務制度が始まった当初
の平均年齢が 26.3 歳、平均勤続年数が 6.2 年であったが、制度の拡
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充等により平均勤続年数は男女合計 22.5 年(女性のみ 22.3 年)となっている事を紹介。自身の経験をもとに、
上司、チーム内の理解、両親の協力によりこれまで歩んで来られた事、また今後の 10年は、今後キャリアを積む
人の支援をしていきたいと話されました。
日産自動車株式会社 組織開発部 主担 池田 彩子 氏
短大卒業からフォトグラファーを目指しイギリスへ留学。フォトグラフ
ァーの道を断念し、帰国後就職するにあたっての苦労話、日産自動
車に入社されるまでの経緯などもお話し頂きました。ワークライフバラ
ンスは自分で考えるものとし、①友人との時間を大切にする。②週末
の OFF の時間を大切にする。(ON と OFF の切替え)③ポジティブで
いる事、不満はためない事。をポリシーとしている事をお話し頂きまし
た。
サイボウズ株式会社
執行役員 事業支援本部長 中根 弓佳 氏
日本の 7割にあたる SI事業者の SEの男性が占める割合が約 9割の
業界にあって、女性が 4割を占める自社の会社制度を紹介頂きました。
様々な勤務体系(時間・場所)により、優秀な人材を確保し、長く働ける
環境づくりを行い、2 児の母として自らも制度を利用し、仕事と育児の両
立を図っている事お話し頂きました。「100 人いたら 100 通りの働き方が
あり」、「個人の幸せはチームの幸せ」と話され、ワークライフバランスの
多様性に対応した制度を紹介頂きました。
【モデレーター】
日興フィナンシャル・インテリジェンス株式会社
社会システム研究所 CSR調査室長 中嶋 幹
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1.4 実施報告:東京会場
名称:企業の「女性活躍推進」と女性の「キャリアプラン」セミナー in 東京
日時:平成 27年 3月 6日(金) 13時~16時
場所:TKP東京駅大手町カンファレンスセンター ホール 22A
参加者数:73名(事前申込み:104名/当日申込み:1名)
●プログラム概要:
■主催者挨拶 経済産業省 経済産業政策局 経済社会政策室長 福地 真美 氏
主催者を代表し、セミナーの開催趣旨や目的、また、「国際的な傾向と海外からの日本の評価」「企業におけ
るダイバーシティのメリット」「女性活躍推進の経営効果」「就職市場における女性活躍推進の『見える化』」につ
いて説明し、経済産業
省が行っている「ダイバ
ーシティ経営企業 100
選」や「なでしこ銘柄」に
ついてのご紹介を交え
て挨拶しました。
■第1部基調講演
「違いが価値に ~女性活用を進めた理由~」
株式会社光機械製作所 代表取締役社長 西岡慶子 氏
ご自身のキャリアをはじめ、トップとして経営や人材に関する基本理念、目指すべき企業像、女性活用を
進めた理由・経緯について、具体的な取組内容、成果等についてご紹介頂きました。さらに、同社の 70 周
年に向けての施策等
についてもお話し頂き
ました。
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■第2部ディスカッション
「輝き続けるプロフェッショナルへ! ~活躍する女性のキャリアプラン~」
参加者のロールモデルとなりうる、多様な企業で活躍している、テーマにそって 4 人のパネリストの皆さまに自
身の経験や考え等をディスカッション形式でお話し頂きました。
【テーマ】
Part 1 : 会社概要と自己紹介
Part 2 : 入社した頃…
Part 3 : 仕事の日常風景
Part 4 : 10年後のキャリア
part 5 : 質疑応答
【パネリスト】
富士通株式会社
ビジネスマネジメントセンター 契約支援部
マネージャー 曽根 妙子 氏
自身の留学体験などから、結婚・出産しても働き続けられる会社を
考え富士通に入社。2児の母として、週 2回の在宅勤務制度を利用し
マネージャーとして業務を行っている事を紹介。また、在宅勤務、時
短制度など制度の拡充は進んでいるが、女性だけでなく、男性が取
得しやすい環境と意識の改革が必要である事をお話し頂きました。
KDDI株式会社
ネットワークサービス企画部
グローバルサービスG グループリーダー 石丸 亜希 氏
裁量労働制度、在宅勤務制度などの制度の紹介や自身のキャリア
から、2 児を育てながら現職に就いた時のお話し、さらに女性のグルー
プリーダーとして求められる管理職像を紹介。自身の体験をもとに、時
短等の育児制度は整いつつあるが、男性(夫)も育児に協力する事(環
境を整える事)で、女性の働き続けるモチベーションを上げる必要性がある事などをお話し頂きました。
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株式会社ニコン
コアテクノロジー本部 研究開発統括部
バイオイメージング開発部
第一開発課長 大内 由美子 氏
研究・開発職と 3 児の母として両立できた事は会社(制度)と制度取
得に関して上司の理解と勧めにあった事を自身の海外出張の際など
の経験からお話し頂きました。女性が働き続け、キャリアアップする為
には、パートナー(夫)とケアし合える仕組みが必要である事。また、子
供とのコミュニケーションをとれるようなワークライフバランスが必要である事などをお話し頂きました。
有限会社ゼムケンサービス
社長室・コンセプトデザイン事業部 鴛海 奈緒子 氏
約 8割が男性という建築業界において、女性である事と建築士で
ある事を両立する為には、自己の意識改革が必要であった事を自
身の経験からお話し頂きました。「仕事と家庭の相乗効果で経営に
独自性と高付加価値をつくる」という会社でのワークライフバランス
定義づけを行い、女性の生活、視点で建築、街づくりに活かしてい
る事などをご紹介頂きました。
【モデレーター】
日興フィナンシャル・インテリジェンス株式会社
社会システム研究所 CSR調査室長 中嶋 幹