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◆研究助成金による研究成果報告 5 調査によ 妥当性 縦断的 Oxford Hip Score 本語版の 信頼性 の検証 一人工股関節置換術患者の QOL尺 度― 神戸大学医学部保健学科看護学専攻 大阪大学大学院医学系研究科博士後期課程 【目 的】 昨今、治療の患者アウ トカムを患者自身の評価による QOL(Qualiけ of life)尺 度で測定する ことが推奨されるようになってきたが、我が国には患者 自身が評価する人工股関節置換術 (以 T「 IAl患 者用 QOL尺 度が現存 しない。そ こで本研究ではイギ リスで開発 されたThへ 患者 用尺度 Oxford Hip Score(以 OHSを 日本語 に翻訳 し、縦断的調査で OHS日 本語版の信頼 妥当性の検証を行い本邦での使用可能性を確認することを目的とした。 【方 法】 OHSを 尺度翻訳の手法 に則 って翻訳 しOHS日 本語版 とした。 手術前、手術後 6ヶOHS日 本語版、和式生活動作項 目3問 (和 式 トイ レ、正座 、足指の爪 き り )、 包括的健康関 QOL尺 SF-36v2を 用いて縦断的に調査を行い。OHS日 本語版の内的整合性か ら信頼性 を、 OHS日 本語版 とS卜 36■ /2と の相関、術前 と術後の尺度得点の変化か ら妥当性を確認 した。 【結 果】 m牡 術前か ら術後6ヶ月の追跡が可能であった患者のうち欠損値をはず した有効回答115名 で検討を行った。対象者の特徴は平均年齢 58歳(SD± 12.0)、 性別は女性が 80.9%と 多数を 占め、疾患は変形性股関節症が 84.4%で 最も多かった。 術前術後の得点の推移はOHS日 本語版、和式生活動作項 目、 S卜36v2す ての 項 目にお い て有意 に改善 して いる ことが明 らか とな った (p<0.01:paired t test)。 また、各尺度間の 相関係数 (Speanllall)は OHS日 本語版と SF― &汁 2の べての下位項 目において 1%未 の有意な相関が認められ、特に身体的側面との相関が高く (範 囲 r=o.60~ 0.80)、 精神的側面 との相関は低かった (範 囲 r=o.o6~ 0.29)。 以上の結果よりOHS日 本語版は術前術後の患者 の変化を捉えることができ、 S卜 3缶 2の 身体的側面との相関が高い身体機能を把握できる妥当 性のある尺度であることが明らかとなった。 クロンバ ック α係数は術 前 0.92、 術後 6ヶ月 0.93と 高い値であったため、信頼性の指標で ある内的整合性が認められた。 【考 察】 OHS日 本語版は信頼性 妥当性が認められ、本邦で使用できる尺度であることが検証され た。現在、 OHSは 各国での使用が増加 してお り、 患者の国際比較が可能な患者アウ トカ ムの有用な指標となると考える。 28

る Oxford Hip Score日 本語版の 信頼性 の検証 QOL尺検証を行うことを目的とした。2.研究目的 Oxford Hip Score日本語版の信頼性・妥当性 を縦断的調査で検証し、本邦で使用できる尺度

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Page 1: る Oxford Hip Score日 本語版の 信頼性 の検証 QOL尺検証を行うことを目的とした。2.研究目的 Oxford Hip Score日本語版の信頼性・妥当性 を縦断的調査で検証し、本邦で使用できる尺度

◆研究助成金による研究成果報告 5 ◆

調査 によ口妥当性

縦断的 るOxford Hip Score日 本語版の

信頼性 の検証

一人工股関節置換術患者の QOL尺度―

神戸大学医学部保健学科看護学専攻

大阪大学大学院医学系研究科博士後期課程 上 杉 裕 子

要 旨

【目 的 】

昨今、治療の患者アウトカムを患者自身の評価によるQOL(Qualiけ of life)尺 度で測定する

ことが推奨されるようになってきたが、我が国には患者自身が評価する人工股関節置換術 (以

下 T「IAl患者用 QOL尺度が現存しない。そこで本研究ではイギリスで開発されたThへ患者

用尺度 Oxford Hip Score(以 下OHSを 日本語に翻訳し、縦断的調査でOHS日 本語版の信頼

性・妥当性の検証を行い本邦での使用可能性を確認することを目的とした。

【方 法 】

OHSを尺度翻訳の手法に則って翻訳しOHS日 本語版とした。…

手術前、手術後 6ヶ 月

にOHS日 本語版、和式生活動作項目3問 (和式 トイレ、正座、足指の爪きり)、 包括的健康関

連QOL尺度 SF-36v2を 用いて縦断的に調査を行い。OHS日 本語版の内的整合性から信頼性

を、OHS日 本語版とS卜 36■/2と の相関、術前と術後の尺度得点の変化から妥当性を確認した。

【結 果 】

m牡術前から術後6ヶ 月の追跡が可能であった患者のうち欠損値をはずした有効回答115名

で検討を行った。対象者の特徴は平均年齢 58歳 (SD± 12.0)、 性別は女性が 80.9%と 多数を

占め、疾患は変形性股関節症が 84.4%で最も多かった。

術前術後の得点の推移はOHS日 本語版、和式生活動作項目、S卜36v2すべての項目におい

て有意に改善していることが明らかとなった (p<0.01:paired t test)。 また、各尺度間の

相関係数 (Speanllall)は 、OHS日 本語版とSF―&汁2のすべての下位項目において 1%未満

の有意な相関が認められ、特に身体的側面との相関が高く (範囲r=o.60~ 0.80)、 精神的側面

との相関は低かった (範囲r=o.o6~ 0.29)。 以上の結果よりOHS日 本語版は術前術後の患者

の変化を捉えることができ、S卜3缶2の 身体的側面との相関が高い身体機能を把握できる妥当

性のある尺度であることが明らかとなった。

クロンバックα係数は術前 0.92、 術後 6ヶ 月0.93と 高い値であったため、信頼性の指標で

ある内的整合性が認められた。

【考 察 】

OHS日 本語版は信頼性 。妥当性が認められ、本邦で使用できる尺度であることが検証され

た。現在、OHSは各国での使用が増加しており、…

患者の国際比較が可能な患者アウトカ

ムの有用な指標となると考える。

28

Page 2: る Oxford Hip Score日 本語版の 信頼性 の検証 QOL尺検証を行うことを目的とした。2.研究目的 Oxford Hip Score日本語版の信頼性・妥当性 を縦断的調査で検証し、本邦で使用できる尺度

1.研究の背景

人工関節の中で最も多い人工股関節全置換術

(Total Hip Arthroplasty、 以下ThOは 変形性

股関節症、関節 リウマチ、大腿骨頭壊死症などで

関節が高度に破壊された場合に行われる術式で

あり、社会の高齢化 と人工股関節の改良により

年々増加している。日本での2002年の人工股関

節の出荷総数は 28,566ユニットであったが (矢

野経済研究所,2003)、 現在では 3万ユニッ トを

越えると言われてお り、今後はThへ患者の増加

だけでなく術後年数を経過 した再置換術の増加

も予測される。

THAを 受けた患者の多 くは痛みか ら解放さ

れ、関節可動域 も改善するが、手術前後の身体機

能、日常生活動作などの回復過程は様々であり、

その変化は患者の生活の質 (Qualiけ of hfe、 以

下QOL)に大きく影響する。悪性腫瘍の切除手

術などは術後の生存期間がアウ トカム指標 とし

て重視されることが多いが、関節機能の再建で

ある皿 手術患者には術後 QOLがアウ トカム

指標の重要な位置を占める。

QOLに ついての定義は様々に論じられている

が、その多 くはWHOの 示す健康の定義と同様に

身体的、心理的、そして社会的な側面を含むと考

えられている (鈴木 &福 山,1995)。 医療現場に

おいては、患者のQOLを 向上させることが治療

の目的であるといわれるようにな り、患者 自身

のアウ トカム評価 としてQOLを 測定する試みが

様 々に模索 され るよ うにな って きた (福原 ,

2001)。 健康の影響を受ける QOLは健康関連

QOLと 言われ、包括的尺度と疾患特異的尺度の

二つに大 きく分 け られている。包括的尺度は

SF-36(MOS 36 Short―Forin Hαllth Sun7ey)

のように身体機能か ら心の健康にわたって広い

領域を測定できる質問項 目で構成されてお り、

疾患特異的尺度は対象となる疾患特性に特化 し

た質問項 目で構成されている。 こういった尺度

の二元化は疾患の特性に合わせた尺度の選択や

その両者を併用 してより詳細にQO馴 定を行 う

ことへと発展 してきている。

我が国のTHA患 者の QOL評 価は、既存の

TIIA疾患特異的 QOL尺度が開発されていない

ため、SF-36な どの包括的尺度が使用されてい

るのが現状である。Thへ に特異的な尺度 として

はその身体機能を測定するために日本整形外科

学会が作成 した「股関節機能判定基準」 (日 本整

形外科学会,1999)(以下」OAス コア)が汎用さ

れているが、JOAス コアは医師が患者を評価す

るもので患者自身が手術による生活への影響を

評価する尺度ではない、昨今のQOL評価の重要

性の高まりに伴い患者自身の自己記入による疾

患特異的 QOL尺度が求められている。

QOL研究が発展 している欧米では、1988年

に関節疾患特異的尺度 WOMACが 開発 され

(BeLmシret al.,1988)股 関節症の評価 として普

及 している。加えて 1996年 には新たにⅢ A用

尺度 として Oxford Hip Score(以 下 OHS)が 開

発された。OHSは Dawsonが 20人の患者への

インタビューと文献検討を経て作成 した、痛み

と日常生活動作に関連する12の質問項 目か らな

る質問紙である(Dかvson et al.,1996a,Dav/son

et al.,1996b)。 大規模な縦断調査で尺度の信頼

性、妥 当性が確認され (Fitzpatrick et al.,

2000,Dawson et al.,2001)、 整形外科医が術後評

価に用いる文献も見 られるようになった(Mishra

et al.,2000。 また、いくつかの調査票を比較検

討した結果 Thへ に感受性の高い OHSが適 して

いるという報告もあ り、その有用性が示されて

いる (Qtendorf et al.,2004)。

筆者は OHS日 本語版の必要性を感 じ、OHS日本語版を尺度翻訳の手法に則って作成 し

…術後患者を対象とした横断的調査で信頼性・妥

当性を検証 した (上杉 et al.,2006)。 しかし術

前患者を対象としての縦断的な調査はなされて

いないため、本研究ではOHS日 本語版の内的整

合性、基準関連妥当性、構成妥当性を、縦断的調

査で確認し、その尺度としての信頼性 。妥当性の

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Page 3: る Oxford Hip Score日 本語版の 信頼性 の検証 QOL尺検証を行うことを目的とした。2.研究目的 Oxford Hip Score日本語版の信頼性・妥当性 を縦断的調査で検証し、本邦で使用できる尺度

検証を行うことを目的とした。

2.研究目的

Oxford Hip Score日 本語版の信頼性・妥当性

を縦断的調査で検証し、本邦で使用できる尺度

であることを確認する。

3.研究方法

1)OHS日 本語版作成プロセスと表面妥当性の

検証

日本語版作成の手順は翻訳研究者により提唱

され(Brishn,1970)、 先行研究で各国語間の翻訳

で数多く用いられている逆翻訳の手法を用いた

(Koiima et al.,2002,Mimura&Griffiths.,

2003)。 尺度原作者から翻訳許可を得て、OHS原

版を入手した。逆翻訳の手順に準じての翻訳に

は、看護領域の専門家 3名、ネイティプスピー

カー、看護学に精通した翻訳業者などがかかわ

り、英語表現が適切に反映されているか、日本語

の表現が適切なものかについて検討した。翻訳

表現の検討をした部分は間3の public trallsport

を「公共交通機関」としていたが、「バスや電車」

と具体的表記にした。最終的に整形外科入院中

の患者 5名 と健康な高齢者 3名 に予備調査を行

い、症状の表現と文章の理解しやすさについて

検討した。

看護領域の専門家はリハビリテーション看護

を専門とする研究者、…

患者の質的研究経験

のある研究者、整形外科看護経験のある看護師

であった。予備調査の対象者は、質問紙が股関節

に障害を持つ患者への日常生活に関する内容で

あることから、その経験を持つ整形外科病棟入

院中のTh牡術後女性患者 5名 (40歳代から80

歳代までの各年代層から1名ずつ)と 、高齢であ

る対象者へ理解できるかを確認するために健康

な高齢者3名 (70歳代の男性 1名、女性2名 )に

行った。

予備調査の対象者には質問紙への回答のあと

面接し、質問内容に表現の分か りにくさがな

かったか、文字の大きさは適切であったか、記入

しにくい様式ではなかったかについて尋ねた。

2)調査方法

m手 術前、手術後 6ヶ 月に質問紙を用いた

縦断的QOL調査を行った。用いた尺度は疾患特

異的尺度 OHS日 本語版、和式生活動作項 目3問

(和式 トイレ、正座、足指の爪き り)、 包括的健康

関連 QOL尺度 S卜36v2である。

対象者はA大学病院、B私立病院にm目 的

で入院した成人患者で調査への同意が得られ、

質問紙に自己記入できる患者とした。調査期間

は2004年 5月 ~ 2007年 10月 である。質問紙の

配布と回収に関しては手術前は病棟で配布し回

収、手術後はA大学病院は外来受診時に配布し

郵送にて回収、B私立病院は郵送にて配布し回収

とした。

またカルテから患者の疾患、手術方法、在院

日数、入院期間中のリハビリテーション記録な

どの情報を収集した。

3)調査票の内容

① OHS日 本語版

OHS日 本語版は人工股関節疾患特異的尺度

で、「股関節の痛みの程度」「階段を昇れるか」「買

い物ができたか」などの股関節に関連した痛み

と生活者として自立するための社会的諸活動に

関係する手段的日常生活動作に関する12の質問

項目からなる。回答形式は、「全く痛くなかった」

を 1と し「激しい痛みだつた」を5と する5段階

リカー トスケールで、合計配点は12点から60点

であり得点が低いほどQOLが良い。

② SF-36v2

SP36は 1980年代に行われたMedid Out―

come Study(MOS)を 通じて作成された包括的

健康尺度である。世界的に広く普及している

QOL尺度で、日本語版は1998年 に福原らによっ

て作成され、信頼性、妥当性共に検証されている

(Fukuhara et al,■ 99&,Fllkllllara et al,.1998b,

30

Page 4: る Oxford Hip Score日 本語版の 信頼性 の検証 QOL尺検証を行うことを目的とした。2.研究目的 Oxford Hip Score日本語版の信頼性・妥当性 を縦断的調査で検証し、本邦で使用できる尺度

福原 &鈴鴨 2001)。 本研究では2004年 に発表さ

れたS卜3~2を使用 した(福原 &鈴鴨,2004)。 下

位尺度は身体機能 (PF)、 日常役割機能(身体 )

(RP)、 身体の痛み (BP)、 全体的健康感 (GH)、

活力 (Vつ 、社会生活機能 (SF)、 日常役割機能

(精神)(RE)、 心の健康 (MH)の 8項 目で構成さ

れている。3段階 (素点の配点は 1か ら3)か 5

段階 (素点の配点は 1か ら5)の リカー トスケー

ルで、質問項 目により配点が変化 し、SF 36v2

特有の計算式にあてはめて計算する。下位尺度

毎に 0点か ら 100点 までの配点で得点が高いほ

どQOLが良い。 (表 1)

③ 和式生活関連の項目 (足指の爪きり、和

式 トイレ、正座 )

和式生活である日本の特徴に即した 3項 目を

あげて「簡単にできた」を 1と し「極度に困難」

を5と した 5段階で問い、得点が低いほどQOLが良い。

4)倫理的配慮

倫理的配慮として、調査結果は外部に漏洩し

ないよう厳重に管理し、本調査で得られた結果

はこの研究目的にしか使用しない。調査に同意

をしないことでなんら不利益をこうむらない、

また途中で記入を中止したくなった場合はいつ

でも中止することができることを文書および口

頭で説明し、同意を得 られた患者にのみ調査を

行った。本研究は大阪大学大学院医学系研究科

倫理委員会の承認を得て行った。

5)分析方法

OHS日 本語版の信頼性 (内 的整合性 )、 妥当

性 (基準関連妥当性の一致妥当性、予測妥当性、

構成妥当性の収束妥当性、弁別妥当性)の確認

は以下の手順で行った。

OHS日 本語版の信頼性検討には、Cronbach

α係数を使用した。OHSは身体機能や 日常生活

機能に特化 した枷 憲者用尺度であるため、一

致妥当性、収束妥当性はOHSと S卜36■・2の下

位尺度で身体機能や 日常生活機能 を測定する

「身体機能」、「日常役割機能 (身体 )」 、「体の痛

み」、の 3つ について検討 し、弁別妥当性はSト

3缶2の下位尺度で精神面を測定する「全体的健

康感」、「活力」、「社会生活機能」、「日常役割機

能 (精神 )」 、「′いの健康」の 5つ について関連性

を検証 した。相関係数は尺度が順序尺度である

ことか らSpeanllal■ の相関係数を用いた。予測

妥当性はThへ術前術後の差を対応のあるt検定

を用いて検証 した。

4.結 果

Ъ 代術前患者281名 に調査を行い、そのうち

術後 6ヶ 月の追跡が可能であったのは 133名

(47.3%)で あった。欠損値をはずした有効回答

115名 (86.5%)で検討を行った。対象者の特

徴は平均年齢 58歳 (SD± 12.0)、 性別は女性

が80.9%と 多数を占め、疾患は変形性股関節症

が 84.4%で最も多かった。施設はA病院 58名

(50.4%)、 B病院57名 149.6ん であった (表 2)。

術前術後の得点の推移はOHS、 和式の項目、

SF-3“2すべての項目において有意に改善して

いることが明らかとなった (p<0.01:画Кdt

test)。 得点推移の特徴としてはOHS12項 目の

表 l SF-36v2の下位尺度と内容

下位項目 表記 内 容

身体機能 PF 運動や階段の昇降、歩行能

力、身体保清などの能力

日常役割機能 (身体) RP 仕事や普段の活動が身体的

な理由で妨げられたか

体の痛み BP 涌 み に よ つ C伍 争 η こ` ま た

げられたか

全体的健康感 GH 現 仕 の 促 尿 状 態 を と つ 愚 し

ているか

活 力 Tヽ 元気いっぱいだったか、疲

れはてていたか

社会生活機能 SF 人との付き合いが身体的、

心理的に妨げられたか

日常役割機能 (精神) 駆 仕事や普段の活動が精神的

な理由で妨げられたか

心の健康 MH 現在の精神状態

31

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女性

年齢

疾患変形性股関節症大腿骨頭壊死症その他

A病院

B病院

93 80.9

58 12.0

表 2 対象者の特徴

人数 (人)% 平均 (歳)SD男性 22 19.1

本語版が身体的側面との相関が高く、精神的側

面 との相関が低いことを確かめた。相関係数

(Speam■ an)を 求めたところ、OHS日 本語版

とSF-36■72の すべての下位項 目において 1%未

満の有意な相関が認められたが、身体的側面と

の相関が高く、精神的側面との相関は低かった。

身体的側面は術前術後 ともに PF(身体機能)と

「OHS5-買 い物」、「OHS7-階段を昇る」の相関

は高く (範囲r=o.62~ 0,7)、 RP(日 常役割機能 (身

体 ))と 「OHS7-階段を昇る」「OHSll― 痛みで

仕事が妨げられた」の相関も高かった (範 囲

r=0.64-0.74)。 術前の BP(身体の痛み)と OHSの痛みに関する4項 目も高い相関であった (範

囲r=0.60-Cl.80)。 精神的側面は術前のRE(日 常

役割機能 (身体 ))、 MH(心の健康 )、 GH(全体

的健康感)と 「OHS6-歩行時の痛み」との相関

が低く (範囲r=0.o6-0.27)術 後の Tヽ(活力)、

MH(心の健康)、 GH(全体的健康感)と「OHS6-

歩行時の痛み」 との相関が低かった (範 囲

r=0.24~ 0.26)。

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84

 

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49

 

n-115

平均得点の上昇率は類似していたが、和式項目

の和式 トイレについては術後も困難度が高い患

者が多かった。またSF-3a2は PF、 BPな どの

身体的側面についての変化は大きく、MH、 GHなどの精神的側面の変化は小さかった (表 3)。

クロンバックα係数は術前 0.92、 術後 6ヶ 月

0.93であった。

基準関連妥当性の一致妥当性、構成妥当性の

収束妥当性、弁別妥当性の確認のためにOHS日

表 3 術前と術後の比較 :OHSと SF-36v2

平鱈盾点 SD 平鱈看点 SD 弾藁異婁ηぞ喬 〒 得点の解釈

OHSlOHS20HS30HS40HS50HS60HS70門80旧90「 lS 1 0

0「lSl l

OHS120HS合言十

和式項 目

通常の痛み体を洗った りする乗 り物の乗 り降り靴下やス トッキングをはく買い物歩行時の痛み階段を昇るイスから立つときの痛み破行突然の痛み痛みで仕事が妨げられた睡眠時の痛み

足の爪切 り正座和式 トイレ

身体機能日常役割機能 (身体 )

身体の痛み全体的健康感活力社会生活機能日常役割機能 (精神 )

心の健康

10 1809 1311 1412 1613 1410 1312 1610 1314 141.3 131.1 131.4 1_3

10.2 16_9

09060808090.7

09060707070668

OHS

得点が低 い法が よ い

(配 点 1-5、 合計 は 12-60)

和式項 目

得点が低 い法が よ い

(配 点 15)

SF36v2

得点が高 い法が よい

(配 点 0-100)

RP

BP

GH

VT

RE

MH

32

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表 4 0「Sと SF 36v2の相□計数 (Spearl■ an)術 前

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以上の結果より、OHS日 本語版はその作成過

程から表面的妥当性がEBめ られ、SF 36v2との

相関から身体的側面との相関が高く、精神的側

く 0●● 有tを 'く 001

面との相関が低いということが明らかとなった.

般関飾疾患特異的尺度として基準関連妥当性の

一致妥当性、構成妥当性の収東妥当性、弁別妥当

性が認められ、術前術後の変化を捉える予測妥

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当性 も認められた。またクロンバ ックαの値が

高く内的整合性が認められた。

OHS日 本語版の測定する QOL概念は、質問

項 目か ら股関節障害に関連 した痛みと手段的 日

常生活動作である。手段的 日常生活動作 とは日

常生活動作よ り広い概念で、交通機関の乗降や

買い物などを含み生活者として自立するための

社会的諸活動 に関係す る動作である (富重 ,

2006)。 これ らの内容は人工股関節置換術の始

まった1960年代より欧米で使用されてきた医師

によるTIIA評価尺度である Harris hip score、

Merle d'Aubigne score(Aldillger,P.R.,2003,

Kligman,M.&Roffmm,M.,2000)や 、日本整形

外科学会の股関節機能判定基準にも共通 した内

容であ り、OHS日 本語版はTHへ 患者の疾患特

性を捉えていると考えられる。

最近の QOL評価の必要性の高まりか らOHSは各国で使用 されるようになってきてお り、今

後の普及も予測される。OHS日 本語版によ り我

が国の

…評価が確立するばか りでなく国際比

較 も可能 とな り、将来m4ア ウ トヵム評価の有

用な指標 となるであろう。

OHS日 本語版は

…患者に適切な信頼性妥

当性の認め られた 日本での使用に耐える尺度で

あることが検証されたが、 日本独特の和式生活

に対応 していないという残された課題がある。

和式項 目の質問の中でも和式 トイレの困難度は

術後 6ヶ 月も依然高いことが明 らかになってお

り、日本のThへ患者の QOLを評価するには日

本独 自の設間を加えることも今後検討する必要

がある。

6.結 語

本研究の目的はOxford Hip Score(OHS)日

本語版の信頼性・妥当性を縦断的調査で検証す

ることであった。T比q術前患者 115名 (男性 22

名、女性 93名、平均年齢 58(SD± 12.0)歳 )

の術後 6ヶ 月追跡調査の結果 OHS日 本語版の信

頼性、基準関連妥当性の一致妥当性、予測妥当

性、構成妥当性の収東妥当性、弁別妥当性が確

認された。よって OHS日 本語版は我が国で

m患 者の信頼性妥当性のあるQOL調査票 と

して用いることが可能である。ただしOHS日 本

語版の限界として 日本独特の和式生活に関する

項 目がない。海外へ発信するT比ヘアウ トカムと

して用いるためには海外 との共通認識となる尺

度OHS日 本語版が求められるが、我が国の生活

様式にかかわる質問項 目を追加する必要性 も示

唆された。

本研究は『平成 17年度 財団法人 日本股関

節研究振興財団研究助成金』の助成により行っ

た。

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股 関節 につ いての質 問表 (OHS)

二の 4遣腱Ωユとについておたずねします。

それぞれの質問について、最も自分にあてはまるものを 1つ運 、□にOをつけてください。

1.こ の 4週間の 間 に、通常感 じた股 関節 の痛み はどの程 度で したか ?

全く ほんの軽い 軽い痛み 中くらいの 激しい

痛くなかった 痛みだつた だった 痛みだった 痛みだった

□ □ □ □ □

2.こ の 4週間の間に、股関節の障害のため、自分の体を洗ったりふいたりすることが

難しいことがありましたか ?

全く 少し 中くらい とても できなかった

難しくはなかった 難しかった 難しかった 難しかった

□ □ □ □ □

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3.こ の 4週間の間に、股関節の障害のため、車の乗り降り、バスや電車の乗り降リ

(いずれかいつもお使いのもの)が難しかったことがありますか ?

全く 少し 中くらい とても できなかった

難しくはなかった 難しかった 難しかった 難しかった

□ □ □ □ □

4.こ の 4週間の間 に、靴 下や ス トッキ ング、 タイツを 自分で はけま したか ?

簡単に 少し 中くらい とても はけなかった

はけた 難しかった 難しかった 難しかった

□ □ □ □ □

5.こ の 4週間の間 に、一人 で生活必需品の買 い物が で き ま したか ?

簡単に 少し 中くらい とても できなかった

できた 難しかった 難しかった 難しかった

□ □ □ □ □

6.こ の 4週間の間に、どのくらい歩くと股関節がひどく痛むようになりましたか ?

(杖 をお使いの場合でもお使いでない場合でもかまいません)

全く痛まなかった、 16分 から 5分 から 家の中 (5分くらい)歩 こうとすると

あるいは 30分 歩くと 15分 歩くと しか歩けな 痛みがひどく、

30分以上歩くと 痛くなった 痛くなった かった 全く歩けなかった

痛くなった

□ □ □ □ □

7.こ の 4週間の間 に、 階段 を昇 る ことが で き ま したか ?

簡単に 少し 中くらい とても 昇れなかった

昇れた 難しかった 難しかった 難しかった

□ □ □ □ □

8.こ の 4週間の間に、食後にイスから立ち上がる時に、股関節障害による痛みは

どの程度でしたか ?

全く 軽い 中くらいの 強い 耐えられないほどの

痛くなかった 痛みだつた 痛みだつた 痛みだった 痛みだった

□ □ □□ □

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9. この 4週間の間に、股 関節の障害が原因で、歩 く時 に足をひきず るよ うな ことが

あ りま したか ?

ほとんどなかった、 時々、あるいは 歩き始めだけではなく ほとんどの場合 常に

あるいは全くなかった 歩き始めにあった しばしばあった あった ぁった

□ □ □ □ □

この 4週間の間に、股関節に突然ひどい痛み (ず きずき、刺し込むような痛み、

けいれん)を感じることがありましたか?

1日 もなかった 1日 か2日 数日だった

10.

だけだった

中くらい

さまたげられた

全く 1晩 か 2晩 ときどき

さまたげられなかった さまたげられた さまたげられた

□ □ □

ほとんど毎晩 毎晩

さまたげられた さまたげられた

□ □

ほとんど

毎日だった

毎日だった

11.こ の 4週間の間に、股関節の痛みが原因でいつもの仕事 (家事も含む)がどの程度

さまたげられましたか ?

全 く 少 し かなり 完全に

さまたげられた さまたげられた

□ □

□□

□□

さまたげられなかった さまたげられた

12.こ の 4週間の間に、夜眠つている時に股関節の痛みで眠 りが さまたげられた こと

があ りましたか ?

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