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1 2011年03月06日改訂 ホームページ http://www.autonc.jp 円切削サイクル NCデータ作成マニュアル 確認用データは、面取に使用できます。 オフセット G41 【円固定サイクル】 Zの同じ高さで、オフセットモードで何回か回る動きをします。 連続で回るので、アプローチは1回だけです。 主に、仕上げ用に、使います。 また、下穴のあいている荒取りにも、使用できます。 【ヘリカル Z上面】 ある深さの穴を掘り込みます。 上面のZ値を基準に、下に穴を掘り込みます。 特に、ヘリカル切込は、下穴の無い、ムクの鋼材に穴を明けるのに

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2011年03月06日改訂

ホームページ http://www.autonc.jp

円切削サイクル NCデータ作成マニュアル

確認用データは、面取に使用できます。

オフセット G41

【円固定サイクル】

Zの同じ高さで、オフセットモードで何回か回る動きをします。

連続で回るので、アプローチは1回だけです。

主に、仕上げ用に、使います。

また、下穴のあいている荒取りにも、使用できます。

【ヘリカル Z上面】

ある深さの穴を掘り込みます。

上面のZ値を基準に、下に穴を掘り込みます。

特に、ヘリカル切込は、下穴の無い、ムクの鋼材に穴を明けるのに

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適しています。(ドリルを使う必要はありません。)

底面円データ書出を追加しました。(2009.11.04 変更)

深穴サイクルを改良しました。(2010.2.19 変更)

確認ファイル2を追加しました。 上面から数mmだけ切削して平面を作成し

ます。(2010.9.13 変更)

工具中心

【円固定サイクル】

Zの同じ高さで、工具中心で何回か回る動きをします。

(その他は、オフセットモードと同じ)

(2010.9.14 追加)

【ヘリカル Z上面】

工具中心で、ある深さの穴を掘り込みます。

穴径が(工具径x2)より大きい時は、ヘリカル加工で1周した後、

内側を切削します。

(その他は、オフセットモードと同じ)

(2010.9.14 追加)

【位置決め】

テキストデータ、CSVデータ(EXCEL)の穴位置表を読み込んで、

位置決めのNCデータが作成できます。

NCデータを読み込んで、Z値無しのNCデータも出力できます。

もちろん、手入力でもOKです。

【 NC作図(重ね書き) 】

「円切削」「掘り込み」「荒取りPRO」に同じ機能を追加しました。

NCデータの作図(重ね書き)マニュアルを ご覧ください。

【English】

このボタンを押すと、英語表示になります。

(日本語 Windows 上での英語表示ですが、英語 Windows 上での英語版は、

別にあります。)

【設定】

編集用のエディターを指定します。

プログラムの「編集」ボタンで、ここで指定されたエディターを起動します。

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【設定】

使用エディターの初期値は、メモ帳(ノートパッド)になっています。

普段使用しているエディターに変更してください。

「選択」ボタンを押すと、プログラムが選択できます。

加工時間の計算の為に、X軸、Y軸、Z軸の早送り速度を入力します。

また、早送りでは、加速と減速を考慮していないので、早送り補正時間を入力して、

G00の行毎に、早送り補正時間を追加します。少数点以下の数字も0Kです。

G01の行毎に、追加する必要がある時は、切削送り補正時間を入力します。

例) 0.5秒

NCフォーマット (2010.10.1 追加)

G90G00Z100.000

G00X0Y0 G00X0Y0ありの時、入ります。

S1500

F1000

G00Z100.000

G00X0Y0 G00X0Y0ありの時、入ります。

M05

M02

%

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【円固定サイクル】(オフセット G41)

加工条件 データ・エリア

NC出力

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データ・エリア

データは、一行ずつ手入力できます。 少数点以下がない時は、小数点は省略できます。

データの選択をして、「Delete」ボタンを押すと、青色に変った行が削除できます。

「データクリアー」ボタンを押すと、

データ・エリアがクリアーされます。

クリックすると、一行選択

できます。

クリックして、ドラッグする

と、複数行が選択できます。

「Tab」キーを押すと、右に移動します。

「Enter」キーを押すと、下に移動します。

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「データ追加読込」ボタンでNCデータ、テキストデータ、CSVデータ等を

読み込むことができます。

「データ書出」で、名前を付けて保存できます。

NCデータ 1/1000 読み込み

読み込むデータに少数点

がない時は、単位がどれ

なのかを選択します。

少数点がある時は、関係

ありません。

NCデータか、その他を選択

します。その他は、データが

一行毎に独立しています。

NCデータは、X軸だけ移動

しても、Y軸Z軸は、前の位

置が保たれています。

「データ追加読込」ボタンを押すと、

ファイル選択画面が表示され、選択

できます。

% (test) (X100.0Y200.0Z300.0) N0001G90 N0002G92X0Y0Z0 N0003M03 (test) (X100.0Y200.0Z300.0) N0004G00X-145000Y-5000 N0005X-675000Y35000 N0006X-665000Y-195000 N0007X640000Y-125000 N0008X660000Y95000 N0009G80 N0010G00X0Y0 N0011M02 %

NCデータの読み込みでは、以下の行は読み

飛ばします。

1.( )の行

2.X0Y0の行

3.移動の無い行

NCデータからは、X、Y、Z以外は読み込

めません。

ここで、読み込むデータは円中心の位置決め

データにして下さい。

例えば、円切削データを読み込むと、アプロ

ーチ位置、円始点位置、円終点位置、エスケ

ープ位置等が読み込まれてしまいます。

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Z値を一行毎に追加します。または、「Z一定値代入」でまとめて追加できます。

直径を一行毎に追加します。または、「一定直径代入」でまとめて追加できます。

「Z一定値代入」ボタンの上

の水色のテキストボックス

に、Z値を入れ

ボタンを押すと、表の全ての

行に同じZ値が入ります。

「一定直径代入」ボタンの

上の水色のテキストボッ

クスに、直径を入れ

ボタンを押すと、表の全て

の行に同じ直径が入りま

す。

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その他のデータの読み込み

100 200 -50 60 40 300 400 -50 70 40 -110 -300 -60 80 50

( これは CSVファイルのテストデータです。) 100,200,-50,60,40 300,400,-50,70,40 -110,-300,-60,80,50

X100 Y200 Z-50 60 40 X300 Y400 Z-50 70 40 X-110 Y-300 Z-60 80 50

100 200 300 400 -110 -300

テキストファイル

テキストファイル

テキストファイル

CSVファイル

NCデータ以外(測定値)で、X、

Y、Zと、記号の無い数値がある

時は、記号を優先します。

この場合、X、Y、Z以外は読み

込めません。

記号の無い数値の時は、X、Y、

Z、Dの順序で、読み込みます。

データが4個より多い時は、残り

のデータは捨てます。

また、先頭が ( の行は読み飛ば

します。

データが4個に足らない時

は、残りは0として扱いま

す。

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データの追加読み込み

Zに一定値を加算または減算できます。

テキストファイル

NCファイル

「データ追加読込」は、文字通

り、データを追加して読み込め

ます。

Z値調整の水色のエリア

に数字を入れて、「+Z」

ボタンを押すと、Zの全行

に加算されます。

減算をしたい時は、マイナ

スの値を入れて下さい。

Z値を、調整したい時に

使います。

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データ行の挿入

Z値の入らないNCデータの作成

データ行の先頭を選択して、

「データ挿入」ボタンを押すと、

その上に一行入力できます。

早送り高さ <= Z値 のとき

Z値と早送り高さが同じ時、またはZ値が早送り高さより高い時は、

Z値の代わりにM01、M03が入ります。

これを利用して、早送り高さ=0でZ=0にして、NCデータを作成すると

Z値が入らないNCデータが作成されます。

M01で停止したらマニュアルでZ値を合わせて加工する事ができます。

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加工条件

早送りZ高さ

切削送り高さ

Z値

G01F2000

F100

データのDが60㎜(半

径30㎜)で、円の半径

とアプローチ円の差が1

㎜なので、

30-1=29㎜

アプローチ円弧はR29

になります。

----- G01G41X120.506Y71.506D2 G03X100.000Y80.000I-20.506J-20.506 G03X100.000Y80.000I0J-30.000 G03X100.000Y80.000I0J-30.000 G03X79.494Y71.506I0J-29.000 G01G40X100.000Y50.000 -----

切削回数2回なので、アプローチ

したまま2回まわります。

Z値より 10㎜上

【G92】のあり、なしを選択します。

ありにすると、G90G92X0Y0Z(早送り高さ)が入ります。

なしは、G90G00Z(早送り高さ) が入ります。

(詳細は、NCデータを参照)

確認用NCデータでは、「Z+データ確認

高さ」で、1 回円を回ります。

G00

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NC出力

「時間」ボタンを押すと、下図が表示されます。

「選択」ボタンで、書き込みフォルダー

を選択します。

ファイル名を入力します。

位置確認ファイルは、Z値より

データ確認高さ上で一回円を回

ります。 データをすべて埋めた後に、「実行」

ボタンを押すと、書き込みフォルダ

ーにファイル名のNCデータが作

成されます。

NCデータの作図確認ができます。

キャンセル」ボタンで終了

します。終了時に入力デー

タは保存され、次回復元さ

れます。

「編集」ボタンを押すと、エディターが起動し、

ファイルを開きます。

加工時間と加工長

を表示します。

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NCデータの描画 「NC図形描画」で下図が描画されます。この図は、「VIEW1」で描画した図です。

「確認図形描画」で下図が描画されます。一旦切削位置まで下がった後、

データ確認高さだけ上にあがって、1 回円を回ります。

工具径を黄色で表示し

ています。(円の描画が

ONのため)

黄色が早送り、水色が

切削送りです。

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描画メニュー

描画方向は、XY平面、XZ平面、YZ平面と、

View1、View1a、View2、View3、View3a、View4が選択できます。

View は斜め上から見た描画です。

View1、View2、View3、View4は、真横から30度上から見た描画です。

View1a、View3a は、真横から60度上から見た描画です。

また、カーライン、センターライン、座標系、円の描画ボタンがONになっています。

「カーライン」をOFFにすると、青の10㎜の格子が消えます。

「センターライン」をOFFにすると、黄緑のX軸、Y軸、Z軸が消えます。

「座標系」をOFFにすると、X、Y、Zの座標系が消えます。

「円の描画」をOFFにすると、工具表示が消えます。

「閉じる」で前画面に戻ります。

マウスで、クリックして、ドラッグすると部分を拡大表示できます。

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【ヘリカル Z上面】(オフセット G41)

加工条件 データ・エリア

NC出力

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データ・エリア

データは、一行ずつ手入力できます。 少数点以下がない時は、小数点は省略できます。

データの選択をして、「Delete」ボタンを押すと、青色に変った行が削除できます。

「データクリアー」ボタンを押すと、

データ・エリアがクリアーされます。

クリックすると、一行選択

できます。

クリックして、ドラッグする

と、複数行が選択できます。

「Tab」キーを押すと、右に移動します。

「Enter」キーを押すと、下に移動します。

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「データ追加読込」ボタンでNCデータ、テキストデータ、CSVデータ等を

読み込むことができます。

「データ書出」で、名前を付けて保存できます。

NCデータ 1/1000 読み込み

読み込むデータに少数点がない時

は、単位がどれなのかを選択します。

少数点がある時は、関係ありません。

NCデータか、その他を選択しま

す。その他は、データが一行毎に

独立しています。

NCデータは、X軸だけ移動して

も、Y軸Z軸は、前の位置が保た

れています。

% (test) (X100.0Y200.0Z300.0) N0001G90 N0002G92X0Y0Z0 N0003M03 (test) (X100.0Y200.0Z300.0) N0004G00X-145000Y-5000 N0005X-675000Y35000 N0006X-665000Y-195000 N0007X640000Y-125000 N0008X660000Y95000 N0009G80 N0010G00X0Y0 N0011M02 %

NCデータの読み込みでは、以下の行は読み飛

ばします。

1.( )の行

2.X0Y0の行

3.移動の無い行

NCデータからは、X、Y、Z以外は読み込め

ません。

ここで、読み込むデータは円中心の位置決めデ

ータにして下さい。

例えば、円切削データを読み込むと、アプロー

チ位置、円始点位置、円終点位置、エスケープ

位置等が読み込まれてしまいます。

「データ追加読込」ボタンを押すと、

ファイル選択画面が表示され、選択

できます。

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Z値を一行毎に追加します。または、「Z一定値代入」でまとめて追加できます。

直径を一行毎に追加します。または、「一定直径代入」でまとめて追加できます。

「Z一定値代入」ボタンの上の水色

のテキストボックスに、Z値を入れ

ボタンを押すと、表の全ての行に同

じZ値が入ります。

「一定直径代入」ボタンの上の水色

のテキストボックスに、直径を入れ

ボタンを押すと、表の全ての行に同

じ直径が入ります。

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Hを一行毎に追加します。または、「H一定値代入」でまとめて追加できます。

その他のデータの読み込み

X100 Y200 Z-50 60 40 X300 Y400 Z-50 70 40 X-110 Y-300 Z-60 80 50

100 200 300 400 -110 -300

テキストファイル

テキストファイル

NCデータ以外(測定値)で、X、Y、Zと、

記号の無い数値がある時は、記号を優先します。

この場合、X、Y、Z以外は読み込めません。

データが5個に足らない時は、

残りは0として扱います。

「H一定値代入」ボタンの上の水色

のテキストボックスに、掘り込み深

さを入れ、ボタンを押すと、表の全

ての行に同じHが入ります。

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データの追加読み込み

Zに一定値を加算または減算できます。

100 200 -50 60 40 300 400 -50 70 40 -110 -300 -60 80 50

( これは CSVファイルのテストデータです。)100,200,-50,60,40 300,400,-50,70,40 -110,-300,-60,80,50

テキストファイル

CSVファイル

記号の無い数値の時は、X、Y、Z、D、H の順序で、読み込みます。

データが5個より多い時は、残りのデータは捨てます。

また、先頭が ( の行は読み飛ばします。

テキストファイル

NCファイル

「データ追加読込」は、文字通

り、データを追加して読み込め

ます。

Z値調整の水色のエリアに数字を入れて、

「+Z」ボタンを押すと、Zの全行に加算

されます。

減算をしたい時は、マイナスの値を入れて

下さい。

仕上げ代を残したい時に使用します。

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データ行の挿入

底面円データの書き出し

データの先頭を選択して、

「データ挿入」ボタンを押すと、

その上に一行入力できます。

「底面円データ書出」ボタンを押

すと、【円固定サイクル】用のデー

タを出力します。

(Z-H)を新たなZ値とします。

(2009年10月30日追加)

以下のデータが出力されます。

100 200 -60 50

200 400 -50 40

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X値、Y値のミラー

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加工条件

早送りZ高さ

切削送り高さ

Z値

G00

F2000

データのDが60㎜(半径

30㎜)で、円の半径とア

プローチ円の差が1㎜な

ので、

30-1=29㎜

アプローチ円弧はR29

になります。

1周で1mmずつ切り込ん

でいる。

Z値より 10㎜上

Hの長さ掘り込む

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深穴サイクル 深穴サイクルは、ヘリカル円加工、ピッチ円加工に、深穴ドリルサイクルの機能を取り込み

ました。 深穴サイクルの「あり」を選択すると、「設定」ボタンを押すことができます。

「設定」ボタンを押すと、以下のウインドウが表示されます。

それぞれの行データの切削開始点(Z値)から、「1回当たり切削深さ」を切削後、

Zが早送りで「戻り点」まで上がります。早送り高さ(スタート高さ)まで戻すか、

それぞれの切削開始点から何mm上まで上げるか、選択します。

その後、入力された行を追加します。M01、M03やドウェルG04P20等を入力しま

す。ドウェルは、FANUCやOSPのコントローラーにより指定の仕方や時間の単位が異

なります。「一回当たり切削深さ」がデータのHより大きい時は、1回でHの深さまで切削し

ます。

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加工時間の表示では、ドウェル時間は除いています。(単位が分からない為)

深穴サイクルの時、「表示」ボタンで以下の図が表示されます。

下図は、「VIEW1」で表示しています。

黄色い円は、工具径を表示しています。

一番上は早送り高さ、2番目は戻り点、3番目は切削開始点、それ以降は一回当たり切削深

さです。最後はデータのH深さの位置です。

3番目の切削開始点は、データのZ値の位置で円を描画しています。

早送り高さ

戻り点

1回当たり切削深さ H

切削開始点

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NC出力

【G92】のあり、なしを選択します。

ありにすると、G90G92X0Y0Z(早送り高さ)

が入ります。

なしは、G90G00Z(早送り高さ) が入ります。

(詳細は、NCデータを参照)

データをすべて埋めた後に、「実行」

ボタンを押すと、書き込みフォルダ

ーにファイル名のNCデータが作

成されます。

NCデータの作図確認

ができます。

キャンセル」ボタンで終了します。終了時に入力データ

は保存され、次回復元されます。

「編集」ボタンを押すと、エディターが起動し、ファイルを開きます。

「時間」ボタンを押すと、加工時間と加工長を表示します。

ファイル名を入力します。

位置確認ファイルは、Z値の高さで

1 回まわるNCデータを作成しま

す。(面取りに使えます。)

「選択」ボタンで、書き込み

フォルダーを選択します。

確認ファイル2は、最初の数mmだけ切削するNCデータです。

この例では、上から3mmだけ切削しています。

斜めの形状がある場所にヘリカル加工する前に、上面を平らにして、センタードリル、

ドリルで穴明けをしたい場合に使用します。(2010.9.7追加)

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NCデータの描画 「NC表示」で下図が描画されます。この図は、「VIEW1」で描画した図です。

「確認表示」で下図が描画されます。 Z値の高さで 1 回まわります。

工具径をZ値の位置

に、黄色で表示してい

ます。(円の描画がON

のため)

黄色が早送り、水色が

切削送りです。

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28

描画メニュー

描画方向は、XY平面、XZ平面、YZ平面と、

View1、View1a、View2、View3、View3a、View4が選択できます。

View は斜め上から見た描画です。

View1、View2、View3、View4は、真横から30度上から見た描画です。

View1a、View3a は、真横から60度上から見た描画です。

また、カーライン、センターライン、座標系、円の描画ボタンがONになっています。

「カーライン」をOFFにすると、青の10㎜の格子が消えます。

「センターライン」をOFFにすると、黄緑のX軸、Y軸、Z軸が消えます。

「座標系」をOFFにすると、X、Y、Zの座標系が消えます。

「円の描画」をOFFにすると、工具表示が消えます。

「閉じる」で前画面に戻ります。

マウスで、クリックして、ドラッグすると部分を拡大表示できます。

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【円固定サイクル】(工具中心)

【円の固定サイクル】(オフセット G41)との違いだけ説明します。

データの直径(D)の内側を、指定工具径の工具中心で回るNCデータを作成します。

仕上げ代(残し量)を0.5にすると、0.5mm小さく加工します。

リストのデータは、(オフセット G41)と(工具中心)で共通のデータになります。

この画面を閉じて、(オフセット G41)を開くと、同じデーが表示されます。

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【ヘリカル Z上面】(工具中心) 【ヘリカル Z上面】(オフセット G41)との違いだけ説明します

データの直径(D)の内側を、指定工具径の工具中心でヘリカル切削します。

仕上げ代(残し量)を0.5にすると、0.5mm小さく加工します。

コーナーRは、穴径(D)> 工具径×2 の場合にだけ必要です。

コーナーRが重なるように内側を切削します。

リストのデータは、(オフセット G41)と(工具中心)で共通のデータになります。

この画面を閉じて、(オフセット G41)を開くと、同じデーが表示されます。

穴径(D)> 工具径×2 の場合に、外側を切削した後

内側を切削するか、外側だけ切削するかを選択します。

その時、切削する必要のない内側の円の径を入力します。(10.18 改良)

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穴径(D)> 工具径×2 の場合で、 工具の実際のコーナーRが 8Rの時

コーナーR = 0 を入力した時 コーナーR = 8 を入力した時

コーナーRを8にすると、0の時より、工具の距離は16mm内側になります。

計算上、最内周に1R等の小さな円ができる場合があります。

コーナーRの調整で、最内周の小さな円を、取り除けます。

(例 8R → 7Rにする)

左の穴径φ140、 右の穴径φ120(濃いピンクの円)

工具径φ50、コーナー8R、仕上げ代0.5の場合 (工具径は黄色の円)

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View2で拡大表示した図

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【位置決め】

以上

位置決めNCデータの先頭と最後

に追加する文字列を入力します。

保存されて、次回も使用できます。

ここに位置決めデータを入力

します。

入力の仕方は、【円固定サイク

ル】と同じです。

位置決めNCデータの出力は、XYだけか、

Zも含めるか選択します。