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電気回路上を動く電圧電気回路上を動く電圧の情報を持ったランダムウォーカー情報を持 ラ ダ ォ
理工学部 数理情報学科
T030051 竹村 直人
指導教員 飯田 晋司指導教員 飯田 晋司
目次目次0 はじめに0.はじめに
1.基本的なランダムウォーク
2.グラフと調和関数
3.電気回路とランダムウォーク
4.電気回路の知識
5 電気回路上を動くランダムウォーカー5.電気回路上を動くランダムウォ カ
6.最後に
0 はじめに0.はじめに
最初は 簡単なゲ ムをもとに1次元最初は、簡単なゲームをもとに1次元でのランダムウォークについて話していき す 次 和関数を 般的なきます。次に調和関数を用いて一般的な2次元グラフ上で考えていき、それが電気回路と意外な関係を持っていることを説明していきます説明していきます。
また、基本的な電気回路の知識を身にけて 電気回路上を動くランダウつけて、電気回路上を動くランダウォー
カーを考えていきます。
1.基本的なランダムウォーク1.基本的なランダムウォ ク
ゲームのルールゲ ムのル ル
Aさんの所持金は1000円、Bさんの所持金をAさんの所持金は1000円、Bさんの所持金を2000円とし、2人で行います。
コイン投げを行い、表が出ればAさんの勝ち。裏が出ればBさんの勝ちとするが出ればBさんの勝ちとする。
負けた方から勝った方へ100円ずつの移動する負けた方から勝った方へ100円ずつの移動する。
最終的に3000円に到達した方を勝ちとする最終的に3000円に到達した方を勝ちとする。
Aさんの勝つ確率Aさんの勝つ確率
最初 Aさんが 枚の100円玉を持っているとするk最初、Aさんが 枚の100円玉を持っているとする
Aさんが勝つ確率は( の下で となる確率)
k
X k 30XAさんが勝つ確率は( の下で となる確率)0X k= 30nX =
1 11 1 (1 29)2 2k k kP P P k+ −= + ≤ ≤
1 1k k k kP P P P+− = −(増加が一定)
1 12 2k k k+
0 30k = 0 1P P= =
1 1k k k kP P P P− +
の場合0, 30k = 0 300, 1P P= =
(0 30)kkP k= < <
の場合
の場合でAさんが勝つ確率は となります
(0 30)30kP k< <
10k = 1の場合でAさんが勝つ確率は となります10k = 3
2.グラフと調和関数2.グラフと調和関数
グラフグラフ
状態 に移動する推移確率を とすると'ss→ )|'( ssp
かつ0)|( ' ≥ssp 1)|()(
'
'
=∑∈ sLs
ssp
調和関数
グラフ上で
∑
を満たすもの
'
( ) ( ' | ) ( ')s S
f s p s s f s∈
= ∑
を満たすもの
調和関数とグラフのゲーム調和関数とグラフのゲ ムから出発0S
AかBのどちらかに到着
は から出発してAに到着する確率なので、 を考えると( )f i i 1 0i =
(10) (2|10) (2) (9|10) (9) (12|10) (12)f p f p f p f= + +1 1 11 1 1(2) (9) (12)3 3 3
f f f= + +
勝つ確率 = Aに達する確率 = 調和関数
3.電気回路とランダムウォーク電気回路
抵抗だけで作られる電気回路では 各点の電位抵抗だけで作られる電気回路では、各点の電位と勝つ確率(到達確率)に関係がある。
li
Cssp i)|( =
totalsi C
p,
)|(
11 ,ll
CR
= , 1 2 3s totalC C C C= + +
交流回路では?
4.電気回路の知識
キルヒホ フの法則キルヒホッフの法則
第 法 第 法第一法則 第二法則
0iI =∑ 0i i iV R I− =∑ ∑0ii
I∑ i i ii i∑ ∑
インピーダンス・アドミッタンスイ ダ アドミ タ
インピーダンス アドミッタンス
,j t j tE E e I I eω ω• •
= =1,j = −インピーダンス アドミッタンス
抵抗EZ R•
•= =1YR
=
コイル
I R
E• jY
コンデンサ
EZ j LI
ω•= = YLω
= −
コンデンサ1EZ
j CI ω
•
•= = Y j Cω=I
:R 抵抗, :L インダクタンス, :C キャパシタ:ω 交流の周波数,
5 電気回路上を動くランダムウォーカー5.電気回路上を動くランダムウォーカー
この電気回路の電圧を求めるこの電気回路の電圧を求める
オームの法則 キルヒホッフの法則
1 1 1I Y V=1 2 3I I I= +
2 2 2I Y V=
3 3 3I Y V=
1 2 3
これよりこれよりこれよりこれより
( )YV Y Y V1 1 2 3 2( )YV Y Y V= +
1 2V V V+ =
解く解く 1 2 3( )Y Y YI YV V+くとくと
1 2 31 1 1
1 2 3
( )I YV VY Y Y
= =+ +
ランダムウォークするときのルール
まず、回路の各接点に番号をつける。電位がVの右端が1番 電位が0の左端をN番としておの右端が1番、電位が0の左端をN番としておきます
(各ランダムウォ カ(各ランダムウォーカー
はある数字を持って
います)
ランダムウォーカーは最初全て場所1にいて数字Vを持っている字Vを持っている
各場所から出ている線の向きに等確率で動く各場所から出ている線の向きに等確率で動く
次の場所へ動く際には持っている数字が変化する
場所1 動く際には数字をVにする・場所1へ動く際には数字をVにする
・場所Nへ動く際には数字を0にする
・下の図のように、n本の線が出ている場所aから
m本の線が出ている1でもNでもない場所bへ移動
する際には、持っている数字に がかけられる(ただし は場所bから出る線のアドミ
1
1 2 m
n YY Y Y+ + ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ +
1 2, , , mY Y Y⋅⋅⋅⋅ッタンスを表している)
以下、ランダムウォーカーが持つ数字を「電圧」と呼びます
ランダムウォーカーが回路上を動く
3Y
V
2
1 2 3
3Y VY Y Y+ +
0 V0
3Y 3
1 2 3
3Y VY Y Y+ +
ランダムウォーカー
ランダムウォーカー
その場での「電圧」の
のもつ「電圧」
ウ カの人数 期待値
場所1 V f V f×場所1 V 1f 1V f×
23Y Vf
23Y V f×
場所2
1 2 3Y Y Y+ +
33Y V
2f 1 2 3
fY Y Y+ +
33Y V g+ ×場所2 3
1 2 3
VY Y Y+ + 2g 2
1 2 3
V gY Y Y
+ ×+ +
0
場所3
2h 20 h+ ×
場所30 3f 30 f×
ここで 定常状態にな た時の各場所のランダムここで、定常状態になった時の各場所のランダム
ウォーカーの人数の関係を連立方程式にしてまとめると
1 3 2 2 21 2( )2 3
f f f g h= + + +2 1
1f f=2 3
2 113
f f=
2 131
f f
g f=2 1
131
g f= 2 131
g f=
2 312
h f=
1 1( )f f h f
2 1132
h f=
3 2 2 2 11 1( )3 3
f f g h f= + + +3 1
23
f f=
ランダムウォーカー
ランダムウォーカー
その場での「電圧」の
のもつ「電圧」
ウ カの人数 期待値
場所1 V f V f×場所1 V 1f 1V f×
23Y Vf
23Y V f×
場所2
1 2 3Y Y Y+ +
33Y V
2f 1 2 3
fY Y Y+ +
33Y V g+ ×場所2 3
1 2 3
VY Y Y+ + 2g 2
1 2 3
V gY Y Y
+ ×+ +
0
場所3
2h 20 h+ ×
場所30 3f 30 f×
結 を場所2 期待値 代 す とこの結果を場所2の期待値に代入すると
3 1 3 1Y Y Y Y+2 31
1 2 3 1 2 3
3 1 3 13 3
Y YV f V fY Y Y Y Y Y
× + ×+ + + +
2 31
1 2 3
Y YV fY Y Y
+=
+ +
6 最後に6.最後に電気回路上とランダムウォークがつながっていることに驚いたのですが、その事を例で示せたと思います。
今回挙げた例以外にも、簡単なゲームや身近な出来事がランダムウォークと深く係わっています。
今回の研究では主に電気回路との結びつきを考えていきましたが、この他にも、実生活に応用できるランダムウォークや、ランダムウォークとして有名な話 数多くあ れを機会有名な話は数多くあるので、これを機会により、そういったものにも勉強して、知識として活かしていきたいと思いますていきたいと思います。