丹羽佳人 ( 京大人環・国立天文台 ) 　新井宏二　上田暁俊　 ( 国立天文台 ) 阪上雅昭 ( 京大人環 ) 　郷田直輝　小林行泰　矢野太平　

JASMINE-Geometry Monitor WGJASMINE-Geometry Monitor WG

2008 5/2 　重力波研究交流会　1/21

丹羽佳人 (京大人環・国立天文台 )　新井宏二　上田暁俊　 (国立天文台 )　阪上雅昭 (京大人環 )　郷田直輝　小林行泰　矢野太平　 (国立天文台）山田良透（京大理）　　　　　他 JASMINE ワーキンググループ

レーザー干渉計型JASMINE 望遠鏡ジオメトリーモニターの開発


2008 5/2 　重力波研究交流会　2/21

1. Motivation 　　　 - 望遠鏡ジオメトリモニターの必要性 -

　　　　　　　　2. 測距装置　 - ヘテロダイン型マッハ・ツェンダー干渉計 - 　　3. 開発状況 - 多自由度 (Length,Pitch,Yaw) 同時測定 -

4. future work 　　　 - 干渉計感度実証実験 -

5. Summary

Outline

ヘテロダイン型レーザー干渉計を用いた複数自由度の微小変動量測定


2008 5/2 　重力波研究交流会　3/21

•JASMINE PROJECT

1. Motivation

(Japan Astrometry Satellite Mission for INfrared Exploration)

はじめて我々の銀河系の構造が明らかになる

現在の星図の範囲

JASMINE の目標

⇒近赤外線による位置天文観測を衛星を用いて行う計画

300 光年

3 万光年


2008 5/2 　重力波研究交流会　4/21

•JASMINE の観測原理

1. Motivation

年周視差　⇒距離の情報横断速度　⇒固有運動の情報

o 観測領域の全体像　　　　スナップショット ( 小フレーム ) を無矛盾に連結

o 位置天文観測


2008 5/2 　重力波研究交流会　5/21

1. Motivation

•望遠鏡に対する requirement

o 望遠鏡の各コンポーネントの変形⇒各小フレームの拡大率変動

o JASMINE の目標精度

拡大率 3.3×10-11

以内が必要

JASMINE 望遠鏡

～ 1m

～ 1m

～ 0.3m

主鏡

副鏡

赤外線検出器

⇒角度変動　～ 10prad⇒長さ変動　～ 10pm


2008 5/2 　重力波研究交流会　6/21

•対処方法

1. Motivation

o 熱構造設計o 材料o 熱制御etc. レーザー干渉計で安定度を監視する

それでもやはり 10pm ～ 100pm ほど動く


2008 5/2 　重力波研究交流会　7/21

I. 複数自由度を矛盾なく測定できることを実証

II. 干渉計で 10 時間の RMS 値で 10pm の精度で測定できることを実証

III. 1m スケールの構造体の安定度を 10 時間の RMS 値で 10pm の精度で実測

•望遠鏡ジオメトリモニターの開発の流れ

レーザー干渉計を用いて鏡の動きを 3 自由度で同時に測定する

•本実験の目的　Ⅰの実証

1. Motivation


2008 5/2 　重力波研究交流会　8/21

δx

Laser

ν- δf/2

ν+ δf/2ν

ヘテロダイン型マッハ・ツェンダー干渉計

•測距信号検出方式

うなりの位相変化 δφ を測定し、長さ変動量 δx を検出

2.測距装置

δf のうなり

Reference 信号

位相比較

AOM

AOM

ヘテロダイン干渉法

測距信号


2008 5/2 　重力波研究交流会　9/21

•多自由度測定への応用

o 鏡の 3 自由度の動きをモニター (Length , Pitch , Yaw)

⇒4 箇所での長さ変動を測定⇒3 自由度の変位に読み替える

Length

PitchYaw

2.測距装置


2008 5/2 　重力波研究交流会　10/21

Target mirror

Laser bench(0.3m×0.3m)

Optical bench (0.6m×0.6m)

•3 自由度ジオメトリーモニター光学系

５組のマッハ・ツェンダー干渉計をセットアップ

2.測距装置


2008 5/2 　重力波研究交流会　11/21

•多自由度測定の検証

① 4 つのヘテロダイン干渉計を同時に動作② 3 自由度の動作を分離して測定③ Reconstruction の精度 (Cal誤差、カップリング )評価 * 　

*JASMINE の主鏡をモニターしていると考えると…

reconstruction

Length [m] Pitch [m] Yaw [m]

Length [m] 1±0.23 ≦0.063 ≦0.063

Pitch [m] ≦1.34 1±0.15 ≦1.34

Yaw [m] ≦1.34 ≦1.34 1±0.15

各自由度の変位伝達関数に対する要求⇒

3. 開発状況

主鏡

副鏡


2008 5/2 　重力波研究交流会　12/21

①4ch 同時測定

1ch

3ch

2ch

4ch

Ref.

干渉計信号～ 50KHz デジタル位相比較器 (4046-PC3)

4ch で同時に変位測定ができていることを確認

3. 開発状況

Length 方向に PZT で三角波を入力 ⇒


2008 5/2 　重力波研究交流会　13/21

②3 自由度動作の分離各自由度に PZT で同時に正弦波を入力(L,Y,P)=(1Hz,2.3Hz,3.3Hz)

⇒1ch ～ 4ch で測定

3 自由度の動きの分離に成功

3. 開発状況


2008 5/2 　重力波研究交流会　14/21

③Reconstruction の精度評価

reconstruction

Length [m]

Pitch [m] Yaw [m]

Length [m] 0.97 0.040 0.043

Pitch [m] 0.037 0.90 0.039

Yaw [m] 0.0082 0.042 0.85⇒Cal誤差　 : 15% 以下⇒カップリング : 4.3% 以下

各自由度の変位伝達関数を測定

JASMINE の要求精度を満たすレベル

3. 開発状況


2008 5/2 　重力波研究交流会　15/21

4. future work

I. 複数自由度を矛盾なく測定できることを実証　⇒　

II. 干渉計で 10 時間の RMS 値で 10pm の精度で測定できることを実証

III. 1m スケールの構造体の安定度を 10 時間の RMS 値で 10pm の精度で実測

•望遠鏡ジオメトリモニターの開発の流れ

Ⅱの実証

検証完了

感度実証実験 : ヘテロダイン干渉計を用いて 10 時間の RMS 値で 10pm の精度で測定する


2008 5/2 　重力波研究交流会　16/21

•JASMINE モニターの要求精度と雑音レベル

Requirement 雑音レベル

位相雑音[rad]

10-4 ～ 10-3 [/10h] ～ 10-10 [/1day]～ 10-11 [/1day]～ 5×10-5 [1/10h]

水晶発振器Rb 発振器デジタルロックインアンプ

温度ドリフト [m]

10-11 ～ 10-10 [/10h]

～ 10-11 [/10h] 温度安定度 1mk でULE10-8[m/K] を 1m使用

周波数雑音 [δf/f] 10-11 ～ 10-10 [/10h]

～ 7.4×10-14

[/8day]ヨウ素安定化レーザー(産総研　波長標準グループ )

4. future work

10 時間の RMS 値で 10pm は達成できる見込み


2008 5/2 　重力波研究交流会　17/21

•干渉計の雑音レベル

•10 時間での RMS 値　⇒　 0.1um •数時間のタイムスケールのドリフト ⇒ 温度変化による光路長変化　　　　　　　　　　　

o 大気中における 1m スケールの干渉計雑音レベル

温度変動の影響を受けにくい干渉計設計が必要

4. future work


2008 5/2 　重力波研究交流会　18/21

δx

Laser

ν+ f2

ν+ f1ν

AOM

AOM

PLL

測距信号

Reference 信号

位相比較

Reference 信号の位相を安定化することによって同相雑音を抑える

o Reference 信号の安定化

•感度実証実験のための準備

4. future work


2008 5/2 　重力波研究交流会　19/21

緑 : 　 reference 信号の雑音レベル (in loop ) ⇒ 要求値まで残りfactor紫 : 　位相比較器の雑音レベル青 : 　干渉計の雑音レベル　 (out of loop) 　　　　　　　　　

o Reference 信号の雑音レベル

In loop での 10pm の雑音レベル達成の見込み

4. future work


2008 5/2 　重力波研究交流会　20/21

o 感度実証実験のための光学系設計

4. future work

理想的には 4 つの BS が配置されたエリアの安定度で感度が決まる　　⇒現在セットアップ中

Vacu

um

cham

ber


2008 5/2 　重力波研究交流会　21/21

•Summary

5. Summary

o JASMINE PROJECT

o 望遠鏡モニターの必要性　⇒レーザー干渉計型望遠鏡ジオメトリーモニター

o 多自由度測定の検証　○① 4 つのヘテロダイン干渉計を同時に動作　○② 3 自由度の動作を分離して測定　○③ Reconstruction の精度評価

o 感度実証実験 (今年度実験予定 )　　ヘテロダイン干渉計で JASMINE の目標感度で　　の測定を目指す

Documents

丹羽佳人 ( 京大人環・国立天文台 ) 新井宏二 上田暁俊 ( 国立天文台 ) 阪上雅昭 ( 京大人環 ) 郷田直輝 小林行泰 矢野太平

丹羽佳人 ( 京大人環・国立天文台 ) 　新井宏二　上田暁俊　 ( 国立天文台 ) 阪上雅昭 ( 京大人環 ) 　郷田直輝　小林行泰　矢野太平　