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梯/-lO4...[写真1]真空管外観.左から6DJ8, 6NIP-EV(6H 1 ∩-EB), 6N30P (6H30H) としてよく知られている5687Gb- 1.56kQ)と比べても約半分に過 ぎません

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Page 1: 梯/-lO4...[写真1]真空管外観.左から6DJ8, 6NIP-EV(6H 1 ∩-EB), 6N30P (6H30H) としてよく知られている5687Gb- 1.56kQ)と比べても約半分に過 ぎません

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はじめに

小型で可愛くて音のよいアンプ

という欲張りなコンセプトで ロ

シア製の双3極管6N6P (dHdH)

を使って,出刀l.2Wの無帰還プ

ッシュプルパワーアンプを製作,

本誌今年1月号に発表しました

よい音のアンプに仕上がりました

が 出力1.2Wというのはちょっ

と物足りないかもしれません.そ

こで もう少し出力が欲しいとい

う読者のために,製作記事の中で

触れた,やはりロシア製の超低プ

レート抵抗のeN30P(eH30Ⅱ)

62

自作した各種真空管アンプの音を楽しんだあと,真

空管を替えたり,合理の改造をして聴き比べするの

は,自作アンプのもう1つの楽しみともいえる.令

回は,今年1月号で発表したバックグラウンドミュージック用出力1.2Wの6N6P無帰還プッシュプル

アンプの出力管を6N30Pに替え,初段も6NIPを

6DJ8 (ECC88)にし,負帰還3dBで出力を2.4W

に改造した.ただし,改造でなく新たに6N30Pプ

ッシュプルパワーアンプを製作する人のために, 1

月号の言醇と重複する箇所がある.

を使って出力を2倍にするという

方法を考えました

ピン配置が同じなので 単に差

し替えれ!漣的ミ出るには違いあり

ませんが アンプ作りとしてはも

う一歩最適化を図らないと納得が

いきません.

前作で出力段に使用したeNeP

の特性は増幅率〟が20,プレー

ト抵抗が1.8kQ,プレート損失

が2ユニットで8Wなのに対し

て. eN30Pはプレート損失は変

わらないものの,プレート抵抗が

830Qと非常に小さい真空管です.

これは低プレート抵抗の双3極管

[写真1]真空管外観.左から6DJ8, 6NIP-EV(6H1 ∩-EB), 6N30P (6H30H)

としてよく知られている5687Gb

- 1.56kQ)と比べても約半分に過

ぎません.

初段にはあまり馴染みのない

eNIPを使いましたが 直線性が

よいといった理由から人気のある

類似管eD」8 (ECC88)を使った

場合の回路の変更点についても検

討します.それらeDJ8, 6NIP-

EB, eN30Pの外観を写真1に示し

ます.

本稿では出力管 初段管の変

更に伴って.回路のどこに手を

入れたのかを中心に書き進めます

eN6Pプッシュプルパワーアンプ

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プレート電圧〔Ⅵ

[図1] 6N30Pのプレート特性と負荷直線

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Page 2: 梯/-lO4...[写真1]真空管外観.左から6DJ8, 6NIP-EV(6H 1 ∩-EB), 6N30P (6H30H) としてよく知られている5687Gb- 1.56kQ)と比べても約半分に過 ぎません

i/26NIP(6DJ8'l/26NIP(器47kO(3鮒/2WV2蒜,65VE

vlb/Veb0-068uF400V7 V.aN3日3第,2,'間--8 二∴∴:∴∴∴ 68 7、①39.3V <⊆220HF63V Nー罵,.3. 三〇籍Fv2品bl 「、 H寸 5lP 凵ェ竺 PMF-8P-lOk :∴ 169V Vl.V2:R-ch V3.V4日-ch

4684Vl52V lG(73V)(153V)

轍轟碕他∴ FHmwpMC-95M.40V_。,86V措HA 冓/2W型、 > 罵[図2]6h パワーア`

∴∴「 電源スイッチl ��二一′ Cは変更占を

⊂⊃ を6DJ8と 電圧はカツ

に変更となる抵抗と電圧はカッコ

内に記しました.ここで たとえ

ば図中の記号Vlaは真空管番号1

のユニットaを表しています.

出力トランスのアンバランス電

流に起因して,低域での歪みが大

きくなっていることが歪率測定か

らわかりました 出力段に直流バ

ランス調節回路を追加すればある

程度改善できますが それでは製

作のしやすさ力犠牲になってしま

います.このままでも出力0.01W

で歪率0.1%なので問題はないの

64

[写真2] 6N30P (6H30

∩)左と6N6P (6H6日)右

の電極構造の違い 外観は6N30Pのほうが5mm

ほど背が高い

ですが ユニット間のバランスの

取れたeN30Pを選別することが

現実的な対応といえるでしょう.

使用部品

eNIPは低歪みで低雑音とい

う理由でロシア製のeNIP-EB

(eHlH-EV)を使っています.こ

こをeDJ8 (2cc88)に変更した

ときは東芝製を使っています.

出力段には超低rpの双3極管

eN30Pを使います. eN30Pの

プレート損失は8W/2ユニットを

プの回路図.矢印示す.また,初段したときの抵抗とコ内に示す

のでeNePと変わりはありませ

んが ヒーター電流が0.75Aに対

して0.825Aと20%も大きく,プ

レート抵抗に至っては半分以下の

8300しかありません.したがっ

て,実際に出力管として使ったと

きには,かなりの出力の増加が期

待できます.

eN30PとらNePの電極のよう

すを写真2に示します. eN30P

の主な構造上の違いは,

(1)プレートを支えるマイカが二

重になっているだけでなく,上

部にマイカが追加されている

(2)プレートに放熱フィンが追加

されている

(3)箱形カソードの厚みが増して

いる

などです.

出力トランスには オリエント

コアを使ったノ_グチトランス販売

の小型プッシュプル用出力トラン

スPMF-8P-10k (最大出力は8W,

MJ

白鳥 「L_脂_…十号rLi-___ILlr_..i_  _

Page 3: 梯/-lO4...[写真1]真空管外観.左から6DJ8, 6NIP-EV(6H 1 ∩-EB), 6N30P (6H30H) としてよく知られている5687Gb- 1.56kQ)と比べても約半分に過 ぎません

6N30Pプッシュプルパワーアンプ

ロ6N1 ●6Nt O6DJ 儕l6N6P P/6N50P 8/6日30P 劔 � ��i 剿��

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入力電圧 Ⅳ〕

[図6] 6N6Pプッシュプルパワーアンプと初段を6NIPあるいは6DJ8としたときの入出力特性

(80出力, 1kHz)

D

iま

.4

よってカットオフ周波数が決まっ

てしまっているようです.帯域幅

(-ldB)はeNI Pでは17Hz~40

kHz, eDJ8では17Hz~55kHz

となっています.

ダンピングファクターの測定

はオン・オフ法で行いました 初

段にeNIPあるいはeD」8のどち

らを使ったときでも, NFBなし

では2.25でしたが 3dBのNFB

をかけることにより, 50Hzから

5kHzにわたって約3.8となって

います(図8).

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10        100        1k        10k       100k

周波数〔Hz〕

[図7]初段を6NIPあるいは6DJ8としたときの周波数特性(OdB-0 1W)

100        1k       10k

周波数〔]Z〕

[図8]ダンピングファクター特性

[図9] 6N30Pプッ

シュプルパワーアン

プの1kHzにおける歪

率特性(400Hzロー

周波数lkHzにおける歪率特性  カットフィルターを

を図9に示します.最大出力を歪使用)

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出力電力〔W〕

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ミミ-、灘懇轡、擬態 ・∴)∴∴ I"言驚認-\隷※÷'i~ 劔●∴

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ニ写真9]電源部の配線は1L6Pの立てラグ板を加工使用して, SiC高耐圧ショットキーバリアダイオードのSCS106AGCや各パーツを取り付けている(左右2枚の写真は向きを逆にしたアングル)

2015/4 69

 

 

 

 

 

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Page 4: 梯/-lO4...[写真1]真空管外観.左から6DJ8, 6NIP-EV(6H 1 ∩-EB), 6N30P (6H30H) としてよく知られている5687Gb- 1.56kQ)と比べても約半分に過 ぎません

(C) 10kHz

[図10]初段が6NIPのと5, 80

純抵抗負荷での方形波応答波形

率4%のときとすると, eN30P

を出力段としたとき最大出力は初

段管によらず2.4Wとなりました

0.1Wでの歪率は,初段がeNIP

の場合100Hz, lkHz, 10kHz

でそれぞれ0.21, 0.ll, 0.27%,

eD」8の場合はそれぞれ0.26,

0.13. 0.29%で似たような傾向に

あります.同図に破線で載せてお

いたNFBなしのeNePプッシュ

プルの特性と比較すると,わずか

3dBのNFBにもかかわらず 盃

率が大幅に改善されていることが

わかります.

方形波応答波形

負荷を8Qの純抵抗としたとき

の100Hz, lkHz, 10kHzの方

形波応答波形を図10に示します.

ここでは初段をeNIPとしたとき

の波形のみを示しますが らDJ8

を使ったときも同様の結果となっ

ています. 100Hzの波形に若干

のサグが見られるものの.全体と

しては十分満足のいく結果となっ

70

(b) 01 uF容量のみ

[図11]初段が6NIPのと8,容量

性負荷での1 0kHz方形波応答波形

ています.さらに10kHzで負荷

を抵抗8Qと容量0.1LLFを並列と

した場合 ならびに容量0.11lFの

みとしたときの方形波応答波形を

それぞれ図11に示します. 8Qと

0.1LLFの並列では8Qのみとほと

んど変わりませんし,容量O.lllF

のみの場合でもリンキングが現れ

るもののすぐに減衰し,まったく

動作の安定性に問題ありません

試聴とまとめ

気軽に音楽を聴きたいというこ

とで製作したeNePミニワットア

ンプを,出力管をeN30Pに変更

するだけで出力を2.4Wと倍増す

ることができました 本稿が 真

空管アンプの製作記事をそのまま

作るのではなく,真空管を変更し

たりしてアレンジするときのお役

に立てば幸いです.

出力管の変更だけでなく,負帰

還をかけたことでも音質が変わる

のは当然のこと. CDを試聴して,

どのように違うのか印象をキーワ

ードで表してみました

(I) eNIPeNePアンプ(NFBな

し)

小出力にもかかわらず 艶やか

で伸び伸び躍動感に溢れた音

(2) eNIP-eN30Pアンプ(NFB

- 3dB)

明瞭感 ストレートな音楽再生

(3) eDJ8-8N30Pアンプ(NFB

- 3dB)

活き活きとしている,みずみず

しい音楽再生

CDはeNePプッシュプルアン

プのヒアリングで使用したThe

Dave Brubeck Quartet 『Angel

Eyes』 (SICP 3970)です.ヒ

アリングを繰り返すなかで ア

ルテックの大型スピーカーに

は, eN30Pプッシュプルアンプ

ではNFBをさらに減らして2dB

(6D」8. Rf-47kQ)としたほう

が音質的には適しているとの印象

でした

本機でBGMを流しながら,

KT150大型シングルアンプの測

定をしています.少し離れていて

もヒーターの熱気が伝わってきて,

冬でさえこれでは KT150アン

プを真夏に聴き続けられるのか心

配になります.本機のようなミニ

ワットアンプ(最大出力2.4Wな

ので もうミニではないかもしれ

ませんが)は個人の日常使いのア

ンプとしては魅力的な存在と思え

てきます.

本楼eN30Pプッシュプルパワ

ーアンプとフオステクスの10cm

フルレンジユニットFE103-SOL

16を組み合わせた小型サウンド

システムをMJ編集部で検討中と

のこと,ご期待ください.

試聴はCDプレーヤー:マラン

ツSA-llS2, WE418A自作ライ

ンアンプ(本年2月号掲載),スピ

ーカー:アルテック6048Hのウ

ーファー+アルテック802D/811B

フォーン+CORALH-100(ネッ

トワークは自作),サブスピーカ

ー:アコーステック・ラボ"ボレロ"

で行っています.

MJ

2(