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Embrace Change for Unchangeability. ~エンタープライズのためのアジャイル~
グロースエクスパートナーズ株式会社
和智 右桂 / 関 満徳
[B-4]
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紹介
• グロースエクスパートナーズ株式会社は、
–100人規模で受託請負開発を中心にしている
–エンタープライズ案件をプライムでやっている
» SI部隊とデザイン部隊
» コンサル~IT企画~構築~保守運用まで
–顧客は医療、百貨店、情報提供サービス、 住宅設備、製造などの大手企業
» 売上上位5社の平均社歴は100年越え
–社名の由来は 「顧客と共に成長するパートナーになる」
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紹介
• http://www.gxp.co.jp/
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紹介
• http://www.facebook.com/gxpinc
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CONFIDENTIAL
本文書は、グロースエクスパートナーズ株式会社が著作権その他の権利を有する営業秘密(含サプライヤー等第三者が権利を有するもの)です。
当社の許可なく複製し利用すること、また漏洩することは「著作権法」「不正競争防止法」によって禁じられております。 本資料内の社名・製品名は各社の登録商標です。
https://www.flickr.com/photos/11368020@N03/
「Embrace Change for Unchangeability.」と題して我々の経験をお話しします
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アジェンダ
• Embrace Change for Unchangeability
• 開拓
• 持続
• まとめ
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Embrace Change for Unchangeability
変化ヲ抱擁セヨ 変わらずにいるために
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7 https://www.flickr.com/photos/69338537@N06/6325471917/
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Embrace Change -変化ヲ抱擁セヨ
• 変化を嫌うのでなく、 変化を積極的に受け入れていこうとする アジャイルの基本姿勢
• アクションに対するフィードバックこそがアジャイルの本質
–フィードバックループを加速させることで変化が推進される。
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Unchangeability – 不変の価値
• 変化の中でも、企業として提供するべき「不変の価値」が存在する
–その不変の価値を提供してこそ、社会の中での企業の位置が確立される
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10 https://www.flickr.com/photos/rafarian/6513548555/
変わらないために動き続ける
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開拓と持続
• 「不変の価値」を実現するために、変化を抱擁してきた軌跡
–開拓:コア技術を元にした新規顧客層開拓
–持続:既存サービスのリプレイス・保守
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開拓
• これまで提供して来た価値を、形を変えることで今までとは別の顧客層に提供する
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提供するもの
顧客層
価値
新しい顧客層
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持続
• これまでに提供して来た価値を変わらず提供するために変化する。
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提供するもの
世の中
価値
提供するもの
世の中
価値
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Embrace Change for Unchangeability
開拓
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15 https://www.flickr.com/photos/53573914@N08/5256531331
新規の顧客層を開拓
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新しい人に届けること
• コアとなる要素技術を持っている企業は、その価値を知らなかった人に、適切な形でその価値を届ける社会的な責任を担っている。
–変わることが社会に利益をもたらす
–開発者もこの責任を担う
–環境の変化に対して、改善し続けなければならない
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フィードバックサイクル
• 『作って、見せて、調整していく』ことを ひたすら繰り返す
–フィードバックサイクルを数多く回す
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利用価値 利用価値
アーキテクトの視点
• 『ITサービスを作る』とは
Inspired by JISX0129-1 ソフトウェア製品の品質 第1部 品質モデル
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プロセス 構造/構成 提供機能 利用価値
依存する
影響する
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誰の何のためのITサービスなのか
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プロダクトにおける「課題構造」と「解決手段」
なぜ顧客は購入するのか? 購入意思の発生条件、頻度はもとより、 根本的な課題・動機・原因。
購入における最終意志決定者は誰か? 買わなければいけない緊急性があるのか? 本当に買う必要があるのか?を判断する人。
競合は何か? 買わなかった場合の代替手段。
競合を使い続けている理由は何か? [競合]から[別の手段]へ乗り換えない理由、 環境、背景、その他要因。
競合から乗り換えるメリットは何か? 競合を捨ててまで採用する動機。[金額][時間] [知識][スキル][熱意]等の観点も利用可。
キャッチコピーは何か? 課題について自分事である人々が目にした時に、 視線が止まる、興味を持つ一言。
キャッチコピーに惹かれる顧客の状況は? 課題について自分事である人々の状況。
顧客に会うにはいつどこへ行けばいいか? 課題について自分事である人々を見つける条件。
プロダクトが提供する解決手段は何か? 購入の決め手となった解決手段。 購入に至った根本的な課題・動機・原因に 対してプロダクトが提供し、解決した項目。
「治療薬」か「痛み止め」か? 「治療薬」 :課題を根本的に解決 「痛み止め」:課題を和らげる 顧客の期待値と解決策の一致を検証。
顧客にお願いする事項は何か? ①購入・利用開始に必要なコスト ②競合からデータや運用を移行するコスト ③競合を捨てるコスト ④使い続けるのに必要なコスト 競合からの乗り換えを躊躇する原因。
競合にはなかった「独自の価値」は何か? 購入検討者が心を惹かれる理由。 マーケットの中で生き残れる理由。
売るために行った戦略は何か? 競合に対する優位性、差別化要因。
購入検討者の心に 我々の提案は
本当に響くのか?
4つのコストを負担 してでも、競合から 乗り換える必要が 本当にあるのか?
「課題構造」の妥当性 「解決手段」の妥当性
プロダクトの価値 購入する顧客
他の選択肢
顧客が抱えていた ニーズは実在したか? プロダクトを購入する
と解決するのか?
購入
双方向の論理整合を検証
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プロダクトビジョンの検証
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プレスリリースに記載する項目 No. 項目 記載内容
1 見出し 顧客が商品を理解できるタイトル
2 副題 ターゲット層と、彼らのメリットを1行で
3 概要 商品の特徴と利点をまとめるこの段落で全てを理解できるように
4 課題 このプロダクトが解決する課題を説明
5 解決 プロダクトがどのように課題を解決するかを説明
6 コメント 自分による紹介コメント(社長のコメント的なもの)
7 使い方 どれくらい使い方が簡単かを説明
8 ユーザーからの声 仮想ユーザーからのコメント
9 締め 最後にしめ、次にユーザーがどうすればいいかを示す
No. 項目 記載内容
1 プレスリリース そのプロダクトの存在意義と魅力を説明できるプレスリリースを作成 ユーザーに響かなければ、プロジェクトは終了
2 Q&A プレスリリースを元にQ&Aを作成 プレスを読んだ人が疑問に思うことを想定し、プロダクトの魅力を理解できるようにする
3 ユースケース このプロダクトのユーザーが、いつ、どのように使うのかのシナリオをまとめる ここでリアリティが無ければ作成しなおす 必要に応じてモックアップやエピソード、デモビデオなどを作成
4 マニュアル このプロダクトは何か?どのように使うか?注意することは?といった 「お客様が知るべきこと」をまとめた簡単なユーザーマニュアルを作成
プレスリリースを補完する目的で同時に作成する場合の成果物
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ユーザーエクスペリエンスデザイン
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1.インタラクションデザイン
•ユーザーにとって効率のいいタスク
やナビゲーションやフローを考案
2.ビジュアルデザイン
•ユーザーインタフェースの見た目と
雰囲気を創作
3.ラピッドプロトタイピング
•アイディアを反映したプロトタイプ
を作って、実際のユーザーでテスト
4.ユーザービリティテスト
•ユーザーのやりたいことが容易に達
成出来るかどうかを判定
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スクラムをベースとしたアプリケーションライフサイクルマネジメント
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ツールを活用したチケット駆動開発
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Embrace Change for Unchangeability
持続
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100年続いている企業
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変わらないこと
• すでに社会の中で一定の役割を担っている企業は、これまでと変わらない価値を提供し続ける社会的な責任を担っている。
–変わることが社会にダメージを与えうる
–開発者もこの責任を担う
–環境の変化があっても、持続させなければならない
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しなやかな柔軟性が安定を生む
• 企業のコンテキストは常に変化する
–外的要因:エンドユーザーの変化、競合他社の変化、技術の変化
–内的要因:人の入れ替わり
• 変化の中で持続的な価値を提供し続けるためには、変化を吸収する柔軟性が必要となる
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安定を生む柔軟性
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作りきらなければ意味がない
• “Elephant carpaccio” – Alister Cockburn
–アジャイルの本質は、「イテレーティブかつインクリメンタル」
–しかし、既存サービスのリプレイスである以上、今まで提供して来た価値をすべて提供しなければならない。
–それも、一定の期間内に
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大規模オフショア開発
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0.0
5.0
10.0
15.0
20.0
25.0
30.0
35.0
40.0
45.0
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時期に応じた要員の分布
要員
企画
調整 移行
運用 アーキ 初期構築 追加構築
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大きく構築
細かく調整
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リリースが始まり
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計画
• 決めすぎない、投げ出さない
–将来の像を読むことと、その読みをやめることとのバランスが重要
–決めすぎてもすぐに現実とかい離する
–投げ出してしまえばすぐに崩壊する
• 手広く、選択肢を残す
–やっておかなければならないことと、後からやればよいことの見極め
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アーキテクチャ
• 固定する場所と柔軟にしておく場所
–大人数のオフショア開発が前提となっていたため、ある程度の標準化により品質を均質化する必要
–仕様面、技術面で変化が想定される場所は、固定化する場所とは切り離しておく
• 業務要件とシステムの構造
–両方をバランスさせながらモジュールの境界を策定していく
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プロセス
• ウォーターフォールからタイムボックスによるショートリリースへの着地
–タイムボックスは回り始めればスムーズ
–過渡期のコントロールがもっとも難しい
• プロセスはロールと合わせて作る
–一定のリズムを刻むためには、それを推進する力が必要
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フィードバック
• リリースしてからが本当のスタート
–リリースして初めて、サービスが価値を提供できるようになる。
–サービスを維持することの重要性
• エンドユーザーが求めているものを知る
–顧客の先にいるエンドユーザーがフィードバックループに加わる
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まとめ
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まとめ
• 企業にとって「不変の価値」が存在する
• その価値は変化することでしか提供できない
• 提供すべき価値は様々であり、その提供に開発者は責任を負う
–変化ヲ抱擁スルための原則は変わらない
–プラクティスは現場の中で模索していくしかない
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ご清聴ありがとうございました