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スコアブックのつけ方 杉七少年野球部
1.はじめに
スコアブックは、試合の経過が分かるようにつけるものであり、スコアの説明本にもいろいろなつけ
方があります。試合中分からないことがあったら、状況を文字で書いておいても大丈夫です。気楽にス
コアブックをつけてください。
2.守備番号
スコア上では、各ポジションに与えられている数字になります。守備番号は以下のとおりになります。
1 ・・・ 投手(ピッチャー)
2 ・・・ 捕手(キャッチャー)
3 ・・・ 一塁手(ファースト)
4 ・・・ 二塁手(セカンド)
5 ・・・ 三塁手(サード)
6 ・・・ 遊撃手(ショート)
7 ・・・ 左翼手(レフト)
8 ・・・ 中堅手(センター)
9 ・・・ 右翼手(ライト)
3.スコアブックのマスの意味
スコアブックのマスは、右下から反時計回りに1塁、2塁、3塁、本塁と分かれています。
例)ピッチャーからファーストへ送球した
プレーは「1-3」と記入します。
送球は「-」(ハイフン)で記入します。
4.ボールカウントの記号
ボールカウントはマスの左横にある空白の部分に書きます。
・・・ ボール
・・・ 見逃しストライク
・・・ 空振りストライク
・・・ ファウル ・・・ バント空振り ・・・ バントファウル
5.アウト記号
アウト記号は、真ん中のダイヤ部分の中に記入します。1アウトの時は「Ⅰ」、2アウトの時は「Ⅱ」、
3アウトの時は「Ⅲ」と記入します。
6.チェンジ記号・試合終了記号
各回、3アウトチェンジになった場合は、マスの右下の斜線を2本引きます。試合終了時は3本引き
ます。次の回、誰から始まるのか分かりやすくするためです。牽制アウトで3アウトになった時などは、
3アウトの場所と違う場合がありますので注意してください。
7.残塁記号
ランナーが塁に出たままその回の攻撃が終了した場合、そのランナーは残塁になります。残塁になっ
た場合はダイヤ部分に「Left on base」の「L」の小文字の筆記体「ℓ」を記入します。
8.得点記号
ランナーが生還した場合には、ダイヤ部分に「●」を記入します。
9.ゴロの記号
ピッチャーゴロでピッチャーがファーストに送球してアウトにした場合
ファーストゴロをファーストが捕り、自分でベースを踏んでアウトにした場合
ファーストゴロを一塁手が捕り、ピッチャーがベースカバーしてベースを踏ん
でアウトにした場合
ランナー二塁で、サードゴロをサードが捕球し、サードベースを踏んでアウト
にした場合
注意)ダイヤ部分には、アウト記号、残塁記号、得点記号のいずれか
が必ず入ります。空白は記入漏れになります。
1 塁をA、2塁をB、3塁をC、本塁をH(D)と記します。
10.フライの記号
ファーストフライでアウトにした場合
キャッチャーファウルフライでアウトにした場合。
ファウルフライの場合は、後ろに「F」をつけます。
ショートへのインフィールドフライでアウトになった場合。
インフィールドフライの場合は、前に「IFF」をつけます。
11.ライナーの記号
ショートライナーでアウトになった場合。
ライナーの場合は、上に「-」をつけます。
12.三振の記号
三振でアウトになった場合は、「K」を記入します。
空振り三振の場合は、「K」だけでも「SK」と記入しても良いです。
記録上は見逃し三振も空振り三振も同じ三振になりますので、特にこだわらな
くても大丈夫です。
振り逃げ後、キャッチャーからファースト送球でアウトになった場合は、Kの
記号の下に「2-3」と記入した方が良く分かりますが、記録上は通常の三振と同
じなので、最初の例のとおり「K」だけで問題ありません。
13.振り逃げの記号
振り逃げの場合は、「K」を反転したものを記入します。
振り逃げの場合、自責点の計算上のために振り逃げ理由を書いてもらえると助
かります。ピッチャーの暴投(ワイルドピッチ)の場合は、「KW」、捕手の後
逸(パスボール)の場合は、「KP」と書いてください。
14.安打の記号
安打の記号は、赤色で書くことが正しい書き方になりますが、黒色でも構いま
せん。シングルヒット(単打・一塁打)の場合は、本塁から一塁まで線を引き
ます。
同じようにツーベースヒット(二塁打)の
場合は二塁まで、スリーベースヒット(三
塁打)の場合は三塁まで、ホームラン(本
塁打)の場合は、本塁まで線を引きます。
二塁打 三塁打 本塁打
安打の場合は、赤色の線の他に飛んだ野手の守備位置とボールの位置を記入し
ます。
この場合は、レフト前ヒットになります。
レフトの横に飛んだヒットの場合。
ホームから見たボールの位置を記入してください。もし分からない場合は、守
備位置だけでも大丈夫です。
レフトオーバーのツーベースヒットの場合。
レフト前ヒットの場合で、三遊間を抜けたヒットの場合、このような書き方も
オッケーです。
15.内野安打の記号
内野安打の場合、通常のヒットの線に加えて半円で囲みます。
サードへの内野安打の場合。
サードが捕球し、ファーストに送球したけれど間に合わなかった場合。
送球まで書いても大丈夫。また、上の例のように「5」だけでも大丈夫です。
16.四死球の記号
四球(フォアボール)の場合。
杉七では「H」と記入していますが、現在の一般的な記入方法では「B」となり
ますので、どちらでも良いかと思います。
四球(フォアボール)の場合。
死球(デッドボール)の場合。
敬遠四球の場合。普通の四球と区別するために「I」を付けて「IB」と記入しま
す。
17.暴投の記号
暴投(ワイルドピッチ)の場合は、「WP」と記入します。
捕手後逸(パスボール)の場合は、「PB」と記入します。
18.ボークの記号
低学年ではボークは取られませんが、高学年になると取られます。
投球後のボークの場合は、そのボールカウントはノーカウントとなり、ランナ
ーが一つ進塁することができます。ボークは「BK」で記入します。
フォアボールで出塁したランナーが、ボークで進塁した場合。
19.エラーの記号
捕球エラーの場合は、Eを前に付け、送球エラーの場合は、E を後に付けます。
ショート捕球エラーの場合。ファーストに送球しても捕球エラーが原因でセー
フになった場合も、このように記入します。
サード送球エラーの場合。
セカンドゴロ、ファースト捕球エラーの場合。
ワイルドピッチかパスボールかどうかはスコアラーが判断しま
す。基本的に、ワンバンのボールの場合や大きく外れたボールを後逸
した場合はワイルドピッチ。ストライクのボールを弾いたり、大きく
外れていないボールを後逸した場合はパスボールとなります。
センターフライ捕球エラーの場合。
20.フィルダースチョイスの記号
フィルダースチョイス(野手選択)は、ランナーがいる時に発生するプレーに
なります。
この例の場合、レフト前ヒットのランナーが一塁にいる状態で、次のバッター
がセカンドゴロを打ち、セカンドが捕球しセカンドにいるショートに送球した
が間に合わなかった場合。
この場合は、内野安打とはならず、フィルダーチョイスとなります。
センターオーバースリーベースヒットのランナーが三塁にいる状態で、次のバ
ッターがサードゴロを打ち、サードがホームに投げようかファーストに投げよ
うか迷っている打ちにどちらもセーフになった場合。送球をしていないため、
「FC5」と記入します。
エラーかどうかはスコアラーが判断します。基本的にはグローブ
に触って落球したり弾いた場合はエラーになりますが、打球が速くと
ても捕れないような打球を弾いた場合は、サード強襲ヒットとしたり、
完全に落下点に入っているのに触らず落としてしまった場合はエラー
としたりと、スコアラーでの判断をお願いします。
21.盗塁の記号
盗塁は「S」で記入します。
ダブルスチール(重盗)の場合は、「DS」と記入します。
盗塁死の場合は、「CS」と記入します。
またプレーの内容を下に書いておきます。この場合は、キャッチャーがショー
トに送球してアウトにしたプレーになります。
22.妨害・その他の記号
打撃妨害の場合は、インターフェアランスの「IF」を記入します。
打撃妨害はほとんどキャッチャーによるものになります。キャッチャーグラブ
がバットに当たった場合も打撃妨害となります。キャッチャーの 2を付けて
「2IF」と記入します。
走塁妨害の場合は、オブストラクションの「OB」を記入します。
走塁妨害は、塁間に野手が立っていたりしてぶつかった場合なども当てはまり
ます。
守備妨害は、イリーガルプレーの「IP」を記入します。
ランナーが打球に当たった場合も守備妨害でアウトとなります。
バッターボックスから出た打者が打ったボールに当たった場合や、キャッチャ
ーの送球を妨害したときも守備妨害でアウトとなります。
反則打球の場合は、その他のアウトで使われる「×」を記入します。
バッターボックスから足が出た状態で打つと反則打球となります。スクイズの
時やセフティバントの時など多く起こるプレーになります。
23.進塁の記号
四番バッターがレフト前ヒットで出塁し、次の五番バッターがデッドボール担
った場合、このように記入します。
四番バッターは、五番バッターのおかげで二塁に進塁できたので、四番バッタ
ーの二塁のマスに五番バッターの「五」を記入します。
六番バッターがレフト前ヒットで出塁し、次の七番バッターがセンターオーバ
ーのツーベースヒットを打ち、六番バッターが三塁まで到達した場合は、この
ように線を引き、三塁のマスに七番バッターの「七」を記入します。
上記例と同じように、先頭がレフト前ヒットで出塁し、次のバッターがセンタ
ーオーバーのツーベースヒットを打ったけど三塁でアウトになった場合は、こ
のように矢印を付けた線を引き、センター→ショート→サードとプレーの内容
を記入します。
一番バッターがセンターオーバーのスリーベースヒットで出塁し、二番バッタ
ーがレフト前ヒットを打ち、一番バッターがホームに生還すると、二番バッタ
ーのおかげで得点できたため、打点がつきます。打点がつく場合のみ括弧付き
の番号を記入します。この場合、二番バッターの打点になりますので、「(二)」
と記入します。
同じ場面で、ピッチャーゴロを打ち、ファーストの捕球エラーだった場合は、
エラーでの得点となるため打点はつかず、括弧無しの「二」だけを記入します。
注意 括弧付きの番号は打点を意味し、二塁や三塁のマスには括
弧はつきません。
24.犠打・犠飛の記号
犠飛(犠牲フライ)の場合は、フライのプレーの下に二重波線を引きます。
犠飛の場合は打点がつきますので、括弧付きの番号を本塁に記入します。
犠打(スクイズ・送りバント)の場合も同様に、プレーの下に二重波線を引き
ます。
25.ランダウンプレーの記号
ランダウンプレーの場合は、送球順序をそのまま記入します。
26.ダブルプレーの記号
ダブルプレーの場合は、2つのプレーを}で囲み、ダブルプレーの「D.P」を
記入します。
レフト前ヒットで出塁したランナーが次のバッターのショートライナーの時
に飛び出してしまい、戻れず送球されアウトになったプレーはこのように記
入します。
トリプルプレーの場合は、ダブルプレーと同じように関係するプレーを}で囲
み、トリプルプレーの「T.P」を記入します。
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