ビジネスの生命線となる情報を守るため デスクトッ...

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ビジネスの生命線となる情報を守るためデスクトップ仮想化の導入を決断セキュリティ強化と業務の効率化を実現将来的な仮想デスクトップ基盤ユーザの増加も視野に入れ、サーバ/ストレージ仮想化も採用し、柔軟性と拡張性に優れたIT基盤を実現

課題• 企業向けに法人・消費者情報データベースを提供するランドスケイプでは、様々なルートから発生する情報漏えいに対するリスクを排除するため、さらなるセキュリティ強化の実現が課題となっていた。

ソリューション• セキュリティを強化するための方策として選択されたのがVDIの導入であり、そのハードウェアプラットフォームとして採用されたのが、デルのPowerEdgeサーバ、EqualLogicストレージ、そして、Dell Wyseシンクライアントソリューションだった。さらにデル・プロサポートプラスを活用することで、不測の事態にも迅速に対応可能な運用体制を築くことができた。

導入効果• VDIにより、強固なクライアントセキュリティを実現すると共に業務の大幅な効率化を実現

• 仮想サーバ、ストレージ環境の導入により、将来的なシステム拡張にも柔軟に対応可能なシステム基盤を構築

• プロ・サポートプラスの利用で、万が一の障害発生時にも迅速に対処可能な体制を整備するとともに、デルからの日常的なアドバイスにより運用業務も改善

ソリューションエリア• VDI• サーバ仮想化

カスタマー・プロファイル

「昨今、私たちの想像の範疇を超えた大規模情報漏えい事件が頻発、世間を騒がせており、当社においても、さらなるセキュリティ強化が課題となっていました。そうした要望に対して、デルは私たちの要件をうまく取り入れたVDI環境を構築してくれました」株式会社ランドスケイプシステム本部マネージャー時田真一氏

企業名 株式会社ランドスケイプ業種 データベースマーケティングの

支援事業所在国 日本従業員数 正社員:120名

(2016年3月1日現在)Webサイト www.landscape.co.jp/

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導入システム

サービス

デル・プロサポートプラス

ハードウェア

Dell PowerEdge R630

Dell EqualLogic PS6210XS

Dell Networking S4820T

Dell Wyse 3290

ソフトウェア

VMware vSphere Standard/vCenter Server Standard

Microsoft RDS CAL/OS CAL

Windows Server 2012 R2 Datacenter Edition

「VDIの導入にあたり、拡張性をいかに担保するかが課題となっていましたが、外部ストレージの採用など、デルからは私たちの要望をうまく取り入れた提案をもらえました」

株式会社ランドスケイプシステム本部マネージャー時田真一氏

東京都新宿区に本社を構える株式会社ランドスケイプ(以下、ランドスケイプ)は、独自に構築した国内最大級の法人・消費者情報データベースを軸に、企業のマーケティング、営業活動を支援し続けている。そうした同社にとって“情報”はビジネスの生命線であり、情報漏えいなどのリスクを回避するため、様々なセキュリティ対策を講じてきた。そして今回、さらなるセキュリティ強化を目指し導入されたのが、VDIである。

 820万件の法人情報を保有する「LBC」をはじめとした国内最大級のデータベース商品を軸に、企業のマーケティング活動やCRM戦略立案をサポートするランドスケイプ。1990年に設立された同社は、時代と共に変化するマーケティング手法を捉え、ダイレクトメール代行事業、テレマーケティング事業とビジネス領域を拡大。2000年代以降はデータベースを活用したマーケティング支援ツールの開発にも精力的に取り組んできた。 その成果の1つが、市場開拓や営業支援のためのデータ統合ツール「uSonar」である。同ツールは、企業が保有する顧客データとランドスケイプの

LBC、さらには多彩なWebからの情報を統合したデータ基盤の構築を可能とするもの。ランドスケイプ システム本部でマネージャーを務める時田真一氏は、「uSonarはAPIを公開しているので、自社構築のシステムや、他社CRM/SFAサービス等との連携も行えます。これにより、手間や時間をかけることなく、顧客データや市場環境を正確に把握可能なデータ基盤を構築できます」と、その特長を説明する。

セキュリティのさらなる強化を目指し、VDIの導入を決定

 法人・消費者データは、ランドスケイプのビジネスの生命線と言えるものであり、同社は「固有名詞の一元化により、社会に効率と安全とプライバシーを提供する」という企業理念を掲げ、強固なセキュリティ管理と適切な個人情報管理に努めてきた。システム部の志水研人氏は、「社外にデータを持ち出せないよう、未認証のPCのブロックをはじめ、USBデバイスやアップロードサイトの使用制限、添付ファイルメールの送信制御など、情報システムに関してあらゆるセキュリティ対策を実施する一方、ファシリティ面でも、早くから電子カードによる入退室管理や監視カメラによる24時間365日の監視を行ってきました」と説明する。 さらには社員への定期的なセキュリティ教育や、社長をトップに据えたセキュリティ委員会の設置など、システムと設備、人、組織に亘ったセキュリティ対策を推進してきた。 しかし、「昨今、私たちの想像の範疇を超えた大規模情報漏えい事件が頻発、世間を騒がせており、当社においても、さらなるセキュリティの強化が課題となっていました」と時田氏は話す。 より強固なセキュリティ対策について議論を重ねる

中で、最終的に出された結論が、「万が一、PCが盗難にあっても重要なデータを取得不可能な環境の実現」、すなわち、VDIの導入だった。実はランドスケイプでは、以前からVDIの導入を検討していたが、当時は技術的に成熟しておらず、またコストも高額であったことから、導入に踏み出すことができなかったという。 「しかし、情報漏えいを引き起こしてしまったら、金銭的な被害だけでなく、企業としての信頼を大きく損なってしまいます。そこで2014年、VDIの導入を決断したのです」(時田氏)

VDI環境構築のパートナーにデルを選択

 ランドスケイプでは、以前から取引のあったSIベンダーの提案に基づきVDIソフトウェアを決定した後、ハードウェアの選定に着手。複数のベンダーに提案を募った結果、最終的にVDI基盤構築のパートナーとして選択されたのが、デルだった。 志水氏は、「当社は以前からデルのサーバを利用しており、コストと性能、安定性のバランスを評価していました。また、今回のプロジェクトを進めるにあたっても、こちらからの質問や要望に対して、都度、

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「今回のプロジェクトを進めるにあたり、こちらからの詳細な質問や要件に、デルはきめ細かく対応してくれました。そのうえで、当社の将来の姿までを見据えたシステム構成を提案してくれました」

株式会社ランドスケイプシステム部志水研人氏

の理由だ。なお、今回のプロジェクトでは、VMware vSphereによるサーバ仮想化も合わせて実施されており、柔軟性の高い環境が実現されている。 一方ストレージには、SSDとディスクを搭載した「Dell EqualLogic PS6210XS」が採用された。梶原は、「VDIの仮想イメージを配備するストレージがボトルネックとならないよう、SSDによる高速なストレージアクセスを実現する一方、ディスクのメリットである容量も考慮し、EqualLogic PS6210XSを提案しました。さらに将来的には標準機能のレプリケーション機能により、重要なデータを保護できるようになることも、選択の理由です」と説明する。 さらに、シンクライアント端末として、15台の「Dell Wyse 3290」も導入された。デュアルコアプロセッサを搭載し、省電力とCPU/GPU処理性能を両立させたWyse 3290は、OSにWindows Embedded Standard 7(WE7)を採用。導入・展開時には、Windows OSのカスタマイズも可能だ。志水氏は、「VDI端末として既存のクライアント

PCを利用する一方、新入社員にはシンクライアント端末を配布しようと考えました。そこで、以前からセミナーなどで知っていたDell Wyseの導入も合わせて検討していたのです。なお、採用にあたっては、当社が選択したVDIソフトウェアが問題なく稼働できること、またWE7に対してユーザの操作を制限できること、の2つの条件を基にデルから実機を借りて検証を行いました。結果、問題がないことが分かり、導入を決定しました」と説明する。 このような過程を経てシステムが選択される一方で、デルの専任エンジニアがサポートする「デル・プロサポートプラス」も採用された。 「VDI基盤は、セキュリティ上、重要なシステムとなるため、トラブルが発生してもすぐに普及できるような万全なサポート体制が不可欠と考えていました。そこで、デル・プロサポートプラスを契約したのですが、こちらからの問い合わせに対して迅速かつ丁寧に答えてくれるだけでなく、適切なアドバイスや提案も行ってくれます。そうした手厚いサポートには、日々の運用を進めていくにあたり、とても助けられています」(志水氏)

デルのスタッフはきめ細かく対応してくれました。そのうえで、私たちの予算を考慮しながら、将来の姿までを見据えたシステム構成を提案してくれたのです」と、デル採用の理由を話す。 今回のプロジェクトを担当したデル ビジネス営業統括本部 アカウント エグゼクティブの井上孝宏は、「訪問時に要件を伺いながら、全社的なVDIの展開を考慮した拡張性やデータのバックアップなど、ランドスケイプ様にとって理想となるシステムの未来図を描き、提示させていただきました。特に気を使ったのは、リスクや作業負担を考慮し、段階的にVDI環境を導入していけるような構成を目指したことです。一方で、既存のクライアントPCもVDI端末として転用可能にするなど、限られた予算を有効活用できるような提案を心がけました」と話す。 また、システムの設計を担当したデル エンタープライズ・ソリューションズ事業本部 セールスエンジニアの梶原康男も「当初、ランドスケイプ様ではサーバハードウェア上にローカルストレージを搭載し、スタンドアロンで稼働することを想定されていましたが、別途、ストレージシステムの導入を提案させていただきました。外部ストレージの活用により、システム全体の可用性を向上させるとともに、将来的にVDIユーザが増えた際にも、必要となるディスク容量を追加できるようになるからです」と説明する。 デルからの提案を受けた時田氏は、「VDIの導入にあたり、リスクを考えてスモールスタートから徐々に社内に広げていこうと考えていましたが、拡張性をいかに担保するかが課題となっていました。対して、外部ストレージの採用など、デルはこちらの要望をうまく取り入れた提案をしてくれました」と評価する。

拡張性を考慮しサーバ仮想化と外部ストレージを採用

 最終的にVDI環境を稼働させるサーバとして、3台の「Dell PowerEdge R630」が導入された。1プロセッサあたり最大18コアのCPUを2基搭載可能であるほか、メモリも最大1.5TBが搭載できるなど、処理能力と拡張性の高さを兼ね備えている点が採用

ランドスケイプが導入したVDI環境の概要図

シンクライアントDell Wyse 3290×15

VDIクライアント

OS:Windows 7 SP1CPU:2vCPUメモリ:4~ 8GBディスク容量: 80GB※OS領域40GB、ユーザ領域40GBを想定

Server1,2,3(VDI用仮想サーバ)PowerEdge R630×3VMware vSphere Standard(ESXi 5.5U2)

10/40GbE トップオブラックスイッチDell Networking S4820T ×2

10Gb iSCSIストレージDell EqualLogic PS6210XS×2

ユーザ導入事例ウェブサイトにて、他にも多くの事例をご覧いただけます。www.dell.co.jp/casestudy

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April 2016. Dell Japan Inc.● Dell ロゴは、米国Dell Inc. の商標または登録商標です。●その他の社名及び製品名は各社の商標または登録商標です。●取材 2016 年3月 デル株式会社 〒212-8589 川崎市幸区堀川町580番地 ソリッドスクエア東館20FTel. 044-542-4047 www.dell.co.jp

セキュリティ強化に加え業務の大幅な効率化を実現

 2015年1月から、まずは役員とシステム部スタッフを対象に導入が開始。以後、営業社員、全社員へと順次、VDI環境は拡充され、現時点では約 155ユーザに対してVDI環境が提供されている。今後はパート、アルバイトも含めた全スタッフを対象としたクライアント環境のVDI化を推進していく計画だ。 今回のVDI環境の導入によって、当初の目的であったセキュリティの強化が図られただけでなく、業務面でも様々な効果がもたらされているようだ。志水氏は、「クライアント端末さえあれば、どこにいても業務ができるようになったことは大きなメリットです。例えば、休日にシステムトラブルが発生した場合でも、自宅からセキュアにアクセスし、迅速なトラブルの把握と対応が可能となりました」と話す。時田氏も「最もメリットを享受しているのは、外出の多い営業部門のスタッフですね。これまでもリモートデスクトップ環境は提供されていたのですが、操作が煩雑であることを理由に、あまり利用されていませんでした。対して、今回構築したVDI環境は操作が簡単であるほか、パフォーマンスもまったく問題なく、移動の合間に資料作成などの作業も行えるようになりました。このように、従来は社内に戻らなければできなかった作業がオフィス外でもできるようになり、大幅な業務の

効率化が実現されています」と評価する。 また、ユーザの業務内容や要望に応じて、クライアントのメモリやCPUを即座に拡張できるようになったことも、現場から喜ばれているという。 システム導入に関するコストも削減することができた。時田氏は、「確かに、VDIの導入時にはある程度の初期投資が発生しました。しかし、クライアント端末は、VDIを稼働させるための最低限のスペックさえあればいいので、新規PCの導入コストが半分以下に抑制できています。クライアントOSに関する保守費用も、今後、削減できるのではないでしょうか」と、コスト削減効果について語る。 今回のプロジェクトを振り返り、志水氏は「当社のシステムにおいて、何よりも優先すべき事項はセキュリティの確保です。今回のVDI環境の構築は、そのための施策の1つでしたが、今後ともデルには、よりセキュアな環境を実現していくための提案をお願いしたいですね」と語る。 そして、時田氏もデルに対して次のように期待と要望を述べる。 「システムを効果的に強化、改善していくためには、私たちが持っている知識だけでは限界があります。これまでと同様に、デルには、私たちが目指していることの本質を捉えた、より優れた提案をお願いしたいと考えています」(時田氏)

ランドスケイプのVDI化を支援したデルのアカウントチーム

デル株式会社ビジネス営業統括本部アカウント エグゼクティブ井上孝宏

デル株式会社エンタープライズ・ソリューションズ事業本部インサイド プロダクト スペシャリスト大塚裕貴

デル株式会社エンタープライズ・ソリューションズ事業本部セールスエンジニア梶原康男

デル株式会社ビジネス営業統括本部アカウントセールス

岡敬之

デル株式会社エンタープライズ・ソリューションズ

事業本部インサイド プロダクト スペシャリスト

小山田雄一郎

株式会社ランドスケイプシステム本部マネージャー時田真一氏

株式会社ランドスケイプシステム部志水研人氏

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