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ベアリングレスポンプシステム BPS-1
www.levitronix.com
PL-2005-00, Rev03, 日本語版 DCO# 09-188
BPS-1
0.16 MPa
21 L/min
取扱説明書
この取扱説明書には、ベアリングレスポンプシステム BPS-1 を安全かつ適切にご使用いただくた
め、ポンプシステムの標準構成における仕様と操作・設置・調整・検査・保守をおこなうための情報
が含まれています。特別なポンプシステム構成における同様な情報は、その構成に伴う文書を参照
願います。
この製品を安全で効率的にお使いいただけるようこの説明書の内容を、熟読願います。お読みにな
った後は、この説明書を、いつでもすぐに参照できるよう、ポンプシステム運転責任者のそばに、保
管願います。
ベアリングレスポンプシステム BPS-1 www.levitronix.com
PL-2005-00, Rev03, 日本語版 DCO# 09-188 2
目次
1 安全にお使いいただくために ............................................................ 3
2 仕様 ................................................................................. 4
2.1 システム概要と一般仕様 ............................................................... 4
2.2 システム制御電子回路 ................................................................. 6
2.3 圧力/流量線図 ........................................................................ 7
2.4 一般外部環境条件 ..................................................................... 7
2.5 主要構成部品の基本寸法 ............................................................... 8
3 技術情報 ............................................................................. 10
3.1 ポンプの構造・シールと材料 ...........................................................10
3.2 消費電力 .............................................................................11
3.3 温度監視(モニタリング) ............................................................ 11
3.4 温度管理 .............................................................................12
3.4.1 モータ温度 .............................................................................. 12
3.4.2 コントローラ温度 ........................................................................ 14
4 接続方法 .............................................................................15
4.1 コントローラ LC24の接続 ..............................................................15
4.1.1 概観 ..................................................................................... 15
4.1.2 接続要領 ................................................................................. 16
4.2 電源の接続 ............................................................................17
4.3 PLC-A PLC-インターフェースモジュールの接続 ..............................................18
4.3.1 概要 ..................................................................................... 18
4.3.2 接続要領 ................................................................................. 19
4.4 ポンプモータの接続(機械的取付) ........................................................20
4.5 コントローラ LC24の接続(機械的取付)....................................................20
5 運転 .................................................................................21
5.1 主要運転モードの概要 .................................................................21
5.2 Levitronixユーザインターフェース LUI-Aでのシステム運転...............................22
5.3 PLC-A PLCインターフェースモデュールシステム運転 ....................................23
6 保守・点検 ...........................................................................25
6.1 インペラー(羽根車)の交換周期 .......................................................25
6.2 インペラー交換手順 ...................................................................25
6.2.1 準備...................................................................................................................................................................................25 6.2.2 交換手順 ................................................................................. 26
7 トラブルシュート .....................................................................27
7.1 PLCインターフェースモジュール PLC-A使用時のトラブルシュート ..........................27
7.2 レヴィトロニクスユーザインターフェース LUI-A使用時のトラブルシュート .................27
7.3 コントローラ LC24の LED状態によるトラブルシュート ....................................27
7.4 サービスソフトウェアによるトラブルシュート ...........................................27
8 テクニカルサポート....................................................................28
9 付録 .................................................................................29
9.1 各種規制対応 .........................................................................29
9.1.1 CEマーキング ........................................................................... 29
9.2 使用記号、絵文字 .................................................................... 30
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1 安全にお使いいただくために
注意
どのような状況であっても、ポンプのコントローラやモータを開けないでください。Levitronix はこれらを開けて発生した事故や損傷について責任を負いかねます。
注意
ポンプインペラーの高い磁力について.
このポンプシステムには、高い磁力を持つロータ磁石が含まれています。ポンプの近くに置いた高感度の電子機器や測定器を損傷または調整を狂わせることがあります。
コンピュータやモニターその他磁気記録媒体(例えば 磁気ディスク、クレジットカード、 オーディオ・ビデオテープなど) は安全な距離においてください。
! 警告
高電圧の存在
不適切な AC/DC 電源使用の場合入力電源の高電圧が存在します。 (システムが 24-48VDC で設計されていてもご注意ください)
ポンプコントローラは必ずアースをつなぎ水滴などがかからない場所に設置願います。電力が供給されているときにはコントローラを開けないでください。絶縁型の AC/DC 電源の使用を絶対にお勧めします。
! 警告
ポンプインペラーの高い磁力について
ベアリングレスポンプシステムには高磁力のロータ磁石が使われています。ペースメーカーに影響を与えますし磁石の力で打撲傷を負うことがあります。
ペースメーカーから遠ざけ、インペラーの取扱にご注意ください。
! 警告
有毒薬品の存在
薬液を移送する目的に使われる場合に、薬液が皮膚に付着したり有毒ガスにより健康を害する恐れがあります。
耐薬液仕様の手袋やその他適切な安全装備をご使用ください。
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2. 仕様
2.1 システム概要と一般仕様
図 1 はベアリングレスポンプシステム BPS-1 とその部品及び工具を示す。BPS-1 はデジタルとアナログ信号で制御でき、RS-232 を
介して LevitoronixⓇオプションの携帯型ユーザインターフェースでも制御ができます。アナログとデジタル信号でシステムを運転する時は
PLC インターフェースモジュールが必要です。
図 1: ベアリングレスポンプシステム BPS-1 とその部品(表 1 参照)
図2: システムブロック図
吸込
吐出
コントローラ
LC24
ベアリングレスポンプシステム BPS-1
ポンプヘッド
CP-3
24V DC
コントロールパネル -単独運転 -速度制御
モータ
BPS-1
耐化学薬品
(化学薬品の場所)
PC コネクタ -外部制御 -サービス
PLC 接続 -速度制御 -流量制御 -圧力制御
AC/DC
電源
AC 100-230V
PLCモジュール
PLC-A
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番号 構成ユニット ユニット名 品 番 特性・機能 数値・特徴
1 ポンプヘッド CP-1.3 100-90209
インペラ/ポンプケース
シールリング
PFA/PTFE Kalrez® perfluoroelastomer1
接続口 Flaretek 1/2“
最大流量
最大差圧
最大粘度
21L/min (5.5 gallons/min) 0.16MPa (23psi) 20cP
最大静圧
(モータ取付にて)
0.8MPa/116psi @25℃/77℉ 流体温度 0.39MPa/57psi @90℃/194℉ 流体温度
最高流体温度 90℃ (194℉)
2a モータ BSM-1.4 100-10005
モータハウジング -アルミ材・ETFE〈耐薬品〉塗装 -耐水性(ポンプ取付の場合は IP67)
最大速度
標準ファームウェア R2.48 Rev00 8000rpm、 ドライ運転の推奨は設定最大速度 5000rpm です。標準ファームウェア R2.48 Rev>00 では8000rpm でドライ運転中は 5000rpm に自動制御
温度保護 最高温度 90℃ (194℉)センサー付
騒音レベル <40dBA@8000rpm 1m にて
ケーブル/コネクタ FEP 被覆5mx1 本/D-SUB 制御ボックス直結、接続ケーブル不要
2b モータ BSM-1.3 100-10004 ケーブル/コネクタ FEP 被覆2mx1 本/IP67 丸型コネクタ (表 2 の延長ケーブル必要)
3 コントローラ LC24
100-30001 電源と起動用ケーブル
PSC-1.1 含む場合は
100-90319
電力/電圧 120W/24V DC
単独運転型
インターフェース
PLC インターフェース用アナログ、 デジタル,I/O 及び サービス PC 又は手元操作盤用 RS-232
温度保護 最大温度 70℃(158℉)の 内部温度センサー
アクセサリー 電源ケーブル PSC-1.1 が付属する場合は品番 100-90319 となる
表 1: 標準構成品の仕様 1 Kalrez は DuPont Dow エラストマーの登録商標です
番号 ユニット ユニット名 品 番 特性・機能 数値・特徴
4 延長アダプター
ケーブル
MCA-1.1-05 (0.5m)
MCA-1.1-10 (1m)
MCA-1.1-30 (3m)
MCA-1.1-50 (5m)
MCA-1.1-70 (7m)
MCA-1.1-100 (10m)
190-10005
190-10010
190-10015
190-10033
190-10050
190-10080
ケーブルとコネクタ PUR 被覆ケーブル
コントローラ側コネクタ: D-SUB Hummel 丸型コネクタ
5 PLC
モジュール PLC-A.1 100-30200
デジタル入力
デジタル出力
24VDCx3、ガルバニック絶縁
閉リレーx3 (30V,1A)
アナログ入力
アナログ出力
4-20mAx2、ガルバニック絶縁なし
0-5Vx2、 ガルバニック絶縁なし
6 単独運転用
手元操作盤 LUI-A.1 100-30300 インターフェース RS232
7 AC/DC
電源 TSL 120-124 100-40001
電源/出力電圧 120W/24V
入力電圧 110-230VAC
8 空冷モジュール ACM-1.1 190-10003 材質、接続口 PVDF/NPT1/4”
冷却材 圧縮空気又は窒素ガス
入力圧力 ~0.05-0.2MPa (7.3-29Psi)
9 取付板 MBP-1.1 190-10004 材質 PVDF
10
(a+b+c+d)
インペラ交換
キット IEK-1.1 100-90506
インペラ(a) IMP-1.2(PFA)
O リング(b) KalrezⓇ (コンパウンド 6375)、50.52x1.78
ネジ(c) PVDF ネジ 6 本、M4x15
交換工具(d) IET-1.1
表 2:アクセサリーの仕様
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システム名 品 番 ポンプヘッド モータ コントローラ 備考
BPS-1.5 100-90113 CP-1.3 BSM-1.4 LC24 付属品は表2に従って指定し、注文する必要があ
ります
BPS-1.4 100-90125 CP-1.3 BSM-1.3 LC24 アダプター、延長ケーブル(0.5-10m)と他の付属品
は表2に従って指定し、注文する必要があります
表 3: 標準システム構成
2.2 システム制御電子回路
図 3: BPS-1 電子回路のブロック線図と配線図
-標準ファームウェア P2.48 の PLC インターフェース接続状態、
-これ以外のファームウェア使用時の PLC インターフェース入力、出力については
該当するファームウェア仕様書を参照下さい。
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2.3 圧力/流量線図
図 4: 圧力‐流量線図 (ポンプヘッド CP-1.3 で測定、圧力は入口出口間の差圧)
2.4 一般外部環境条件
使用場所 室内 (ポンプヘッド付モータは室外設置可能)
高度(海抜) 2000 m 以内
運転環境温度 0 ~ 40℃
貯蔵環境温度 -20 ~ 80℃
運転環境湿度(相対湿度) 15 ~ 95% (結露なきこと)
貯蔵環境湿度(相対湿度) 15 ~ 95% (結露なきこと)
供給電源電圧変動 10% (名目電圧に対して)
耐過渡的過剰供給電圧 サージイミュニティー EN 61000-4-5
( AC/DC 電源 24VDC 使用時 TSL 120-124)
汚染度(Pollution degree) 2 (IEC60664 による)
表 4: BPS-1 ポンプシステム使用環境条件
注:1bar = 0.1MPa
比重=1g/cm3
粘度=1cP
液体温度=40C
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2.5 主要構成部品の基本寸法
図 5: ポンプヘッド CP-1.3 付モータ BSM-1.xの基本寸法mm[インチ] 注:一角法表記
(その他形状については仕様及び図面参照)
固定用取付け穴
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図 6: コントローラ LC24 の基本寸法 mm[インチ] 注:一角法表記
図 7: PLC インターフェースモジュール PLC-A..1
図8: 電源 TSL 120-124
標準ケーブル長さ 4000mm/157”
ユーザシスエム PLC モジュールへの接続用配線
寸法:85x45x22mm/3.3x1.8x0.9”
ケーブル長さ 400mm/15.7”
コントローラ LC325 ユーザ インターフェースへの接続用 コネクタ
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3.技術資料
3.1 ポンプの構造・シールと材料
図 9: CP-1.3 ポンプヘッド付き BSM-1.x モータの構造・シール材料
システム部品名 部品
材質 No 内容
ポンプヘッド
CP-1.3
1 ポンプケーシング (本体と蓋) PTFE
2 ポンプケーシング用 O-リング Kalrez
3 ポンプケーシング用ねじ(蓋固定用) PVDF 6 本
4 インペラー IMP-1.2 PFA
5 ロータ用磁石 ネオジミウム (NdFe)希土類材料
6 ポンプ/モータ結合ネジ PEEK 4 本
モータ
BSM-1。X
7 モータハウジング用 平ガスケット FPM ( = FKM)
8 ケーブルブッシング FPM, ケーブル被覆は FEP
9 モータハウジング アルミ材に ETFE 塗装, 防水(IP-67)
コイルと電磁回路はエポキシモールド(UL94 V0).
表 5: モータ BSM-1.x とポンプヘッド CP-1.3 に使用される材質 (その他形状については仕様及び図面参照)
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3.2 消費電力
図 10: コントローラ LC24 消費電力 (ポンプヘッド CP-1.3 付きコントローラ LC24 への DC 入力を測定)
3.3 温度監視(モニタリング)
システムの過熱を避けるために、コントローラとモータ温度は、常時内部センサによりモニターされています。コント
ローラの温度が70℃あるいはモータ温度が90℃を超えて10分以上続くと、システムはエラー状態となり、ポンプ
を停止させます。もしコントローラが80℃を超え、またはモータが100℃を越えるとシステムは直ちに停止します。
Start Temperature
Monitoring
WARNING YES Temperature > 70°C ?
Temperature > 80°C ?
YES
YES ERROR
Temperature higher than 70°C for more than 10
minutes?
NO
ERROR YES
NO
NO
Start Temperature
Monitoring
WARNING YES Temperature > 90°C ?
Temperature > 100°C ?
YES
YES ERROR
Temperature higher than 90°C for more than 10
minutes?
NO
ERROR YES
NO
NO
図 11: コントローラ温度監視状態図 図12: モータ温度監視状態図
3.4 温度管理
比重=1g/cm3
粘度=1cP
液体温度=40C
温度監視
警告
エラー
エラー
温度>70℃?
温度>70℃
10 分持続?
温度>80℃?
警告
エラー
エラー
温度>90℃?
温度>90℃
10 分持続?
温度>100℃?
温度監視
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3.4.1 モータ温度
モータ温度は周囲温度・液体温度及びポンプの運転条件(圧力・流量・回転数)に依存します。図 11、図 12 及び図
14 はこれらの変数によるモータの温度特性を示します。高温流体を使うときや高い負荷の運転条件の時には、強制
空冷すること、例えば空冷モジュール ACM-1.1(図 13、表 1、を参照)の使用を推奨します。
図 13: モータ BSM-1.x の運転温度特性(液体温度 25℃、ポンプヘッド CP-1.3、強制空冷なしの場合) - 温度はモータ内部を示します。表面の温度はこれより低いです。
図14: モータ BSM-1.x の運転温度特性(液体温度 70℃、ポンプヘッド CP-1.3、強制空冷なしの場合) - 温度はモータ内部を示します。表面の温度はこれより低いです。
周囲温度:25℃ 液体温度:25℃
比重:1g/cm3 粘度:0.7 cP
周囲温度:25℃ 液体温度:70℃ 比重:1g/cm3
粘度:0.7 cP
絶対温度限界
推奨運転温度限界
絶対温度限界
推奨運転温度限界
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図 15: モータ BSM-1.x の温度特性(液体温度 90℃、ポンプヘッド CP-1.3 空冷モジュール ACM-1.1 使用空気圧 0.05Mpa20℃時)
図 16: 液体温度(横軸 Y)がモータ温度(縦軸 X)に及ぼす影響 (温度測定は 7000rpm、9L/min でおこなわれているが温度の勾配は他の運転条件でも変わらない)
上記の温度特性は、特定の液体温度と周囲温度で測定されている。次ページの(式1)は、異なる液体温度・周囲
温度でのモータ温度をこれらの温度特性から求める方法を示している。
絶対温度限界
絶対温度限界
推奨運転温度限界
周囲温度:25℃ 液体温度:90℃ 比重:1g/cm3
粘度:0.7 cP
空冷モジュール ACM-1.1 空気圧:0.05Mpa, 20℃
周囲温度:25℃ 比重:1g/cm3 粘度:1cP 強制空冷なし
温度の勾配 = 0.49
(液体温度対モータ温度)
X
Y
ACM-1.1(0.05MPa)で強制空冷
温度の勾配 = 0.28 (液体温度対モータ温度)
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ポンプシステム配置設計時に熱的な変動を配慮をするため、(例えば周囲温度の変動、薬液タンクに近接、換気さ
れにくい隅にポンプを置く)あるいはモータの温度上昇による平均故障間隔を極端に短縮させないために、モータの
運転限界温度90℃より20℃低い温度にすることをお勧めします。
3.4.2 コントローラ温度
コントローラの周囲温度や設置場所の条件によって、強制冷却が必要になる場合があります。(図 17 参照) 冷却
を改善するには、コントローラを空気の流れがある場所に設置してください。もし制御ボックスを、狭い場所やほかの
熱源(2 台目の制御ボックスなど)の近くに設置しなければならない場合には、充分な換気を行ってください。
図 17: コントローラ LC24 の温度と回転数・流量の関係(強制換気なし) (ポンプヘッド CP-1.3 とモータ BSM-1.x を使用)
上記線図はコントローラの周囲温度が 25℃の測定である。式2は異なる周囲温度の時のコントローラ温度を求め
る式である。
温度限界
周囲温度:25℃ 比重: 1 g/cm3 粘度: 1 cP
図 12 参照 図 15 参照
モータ温度
周囲温度
液体温度
温度勾配 液体温度対モータ温度
(式1)
図 18 参照
コントローラ温度
周囲温度 (式2)
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4 接続方法 4.1 コントローラ LC24 の接続
4.1.1 概要 LC24 コントローラはモータの回転駆動と軸受コイルに電力供給をおこなう 4 個のインバータ回路を保有していま
す。これらを制御するディジタル信号処理装置(DSP)はポンプの回転数とインペラーの位置を精密に制御します。
図 18:コントローラ LC24 のコネクタ
表 6: LC24 コントローラのコネクタ、リセット及び LED メッセージ
番号 インターフェース(表示名
称) 説明
1 モータコネクタ -モータ側からのインペラー位置、磁場、モータ温度各センサ信号
-モータの駆動・軸受電流
2 USER INTERFACE
コネクタ
デジタルとアナログ入出力、Levitronix PLC インターフェースモジュールの
インターフェース
3 RS232 コネクタ 保守と運転のためのシリアル通信用、 手元操作盤 LUI-A.1 又は PC を接続
4 CAN コネクタ 使用されていない
5 電源入力コネクタ DC 電源供給
6 赤 LED RESET 有効 デジタル信号プロセッサが始動状態及びリセットボタンが押されたときに赤 LED が点灯
7 黄 LED モータ起動 コントローラの出力段階が起動に切替えられたら黄 LED が点灯
8 緑 LED 電源 ON
(2ヶ所) 信号回路に電力が供給されているなら緑 LED が点灯
9 リセットノブ ノブはケースの穴の中にある。ノブを押せば(例えばネジドラーバーで押す)コントーラ
をリセットする。
1
7
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4.1.2 接続要領
! 警告
高電圧
電源線の入れ替えや接続を変更する際は、必ず入力電源を切り離しておこなってください。
不適切な AC/DC 電源を使用する場合、交流入力電圧がその電源に存在 する場合があります。 (システムが 24VDC 仕様であっても)
! 警告
高電圧
制御ボックスを適切に接地してください。接地配線はボックスの DINレール用ネジを利用願います。
この場合付属するネジと異なる長いネジを使用しないでください、コントロ-ラ内部での短絡事故につながります。
1. コントローラと DC 電源のケースを接地してください。(接地された DIN-レールブラケットはそのまま利用でき
ます)
2. モータのコネクタをコントローラに接続してください。
3. PLC モジュール PLC-A(又は手元操作盤 LUI-A)をコントローラに接続してください。(4.3 章参照)
4. DC 電源ケーブルコネクタをコントローラに接続してください。電源コネクタはコントローラに付属しています。こ
のとき供給源減の陰極が電源入力コネクタの中央のピンに接続されることを確認願います。(図 19 参照)
また AC/DC 電源が必ず Off であることを確認してください。
5. それぞれのコネクタ固定ネジを締めてください。
図 19: 電源の接続
入力電源側
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4.2 供給電源の接続
図 20: 供給電源 TSL 120-124 の接続
1. 電源供給の設置は DIN レイルブラケットを使用ください。
2. 単相の主入力を接続します。(写真 B 参照)
3. LevitronixDC 入力ケーブルを電源出力に接続します。茶色の線を陽極、青の線を陰極に接続します。
(写真 A 参照)
出力 24DVC、5A
主入力 115/230V
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4.3 PLC-A PLC インターフェースモジュールの接続
4.3.1 概要
注意
上図の構成の信号アイソレータをご使用ください。
アナログ入出力は制御回路からガルバニック絶縁されていません。接地ループ障害や誤動作を避けるため、アナログ信号は浮動(アイソレーション)させて下さい。
入出力 仕様
アナログ入力 x2 アナログ電流入力 4-20mA、直接接続、ノンガルバニック絶縁、入力抵抗:RIN=450Ω
アナログ出力 x2 アナログ電力出力 0-5V、 直接接続、ノンガルバニック絶縁、最大出力電流:10mA
ディジタル入力 x3 フォトカプラによるガルバニック絶縁、スイッチング電圧/電流:最小 10V/7mA、
標準 24V/16mA、最大 30V/20mA、入力抵抗:RIN=2.2KΩ
ディジタル出力 x3 リレーによるガルバニック絶縁 リレー:1A/30VDC、0.3A/125VAC
表 7: PLC-A.1 インターフェースモジュールの電気仕様
図 21: PLC-A.1 インターフェースモジュールの標準状態(標準ファームウェア R2.48 による)
(その他のファームウェア使用の時は該当する仕様書を参照下さい。)
(コントローラ)
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4.3.2 接続要領
! 警告
高電圧
電源線の入れ替えや接続を変更する際は、必ず入力電源を切り離しておこなってください。
不適切な AC/DC 電源を使用する場合、交流入力電圧がその電源に存在 する場合があります。 (システムが 24VDC 仕様であっても)
1. PLCインターフェースモジュールがコントローラに接続していないことを確かめて下さい。
2. 表 8 に従ってデジタル、アナログ入力、出力を接続します。接続
3. PLCインターフェースの D-SUB コネクターをコントローラに接続します。
配線名 配線色 機能 数値/状態 備考
アナログ入力 1、(信号) 茶
参照値
4-20mA=0-10000rpm(速度モード)
‐>速度限界=8000rpm≅16.4mA
‐>カットオフ(最小)速度=300rpm
4-20mA=0-100%(プロセスモード)
― アースアナログ入力 1 紫
アナログ入力 2、(信号) オレンジ 実際プロセス値 4-20mA=0-100% ―
アースアナログ入力 2 灰
アナログ出力 1、(信号) 黄 実際速度 0-5V=0-10000rpm 直接接続、保護なし、ユーザ側
のガルバニック絶縁が必要
アナログ出力 2、(信号) 緑 実際プロセス値 0-5V=0-100% 直接接続、保護なし、ユーザ側
のガルバニック絶縁が必要
アナログ出力共通アース 黒 ― ― ―
デジタル入力 1、(信号) 青 リセット 24V⇒アクティブ、0V⇒非アクティブ 故障状態をリセット
デジタル入力 2、(信号) 黄/赤 プロセスモード 24V⇒アクティブ、0V⇒非アクティブ 制御・速度モード切替
デジタル入力 3、(信号) 白 イネーブル 24V⇒アクティブ、システム ON
0V⇒非アクティブ、システム OFF 当 信 号 で ポ ン プ シ ス テ ム
ON/OFF 切替
デジタル入力共通アース 赤/青 ― ― ―
デジタル出力 1 緑/茶 ステータス
リレー閉⇒アクティブ、システム ON
リレー開⇒非アクティブ、システム OFF 当信号がポンプシステム状態を
示す
デジタル出力 2 ピンク エラー リレー閉⇒非アクティブ、システム ON
リレー開⇒アクティブ、システム OFF
アクティブ状態の時システムはイ
ンペラの回転を 0rpm に戻し、停
止する。リセットパルスによりシ
ステムを初期化することができ
る。
デジタル出力 3 空色 警告 リレー閉⇒非アクティブ、システム ON
リレー開⇒アクティブ、システム状態異常
システム異常検出の際警告信
号が表示されるがシステムは停
止しない。
デジタル出力共通
リレー接点 赤 ― ― ―
表 8: 標準 R2.48 使用の際の PLC-A.1 PLCインターフェースモジュール信号
(その他の PLC 仕様については関連のファームウェア説明書を参照の事)
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4.4 ポンプモータの接続(機械的取付)
モータは M4 ネジ 4 本で取付ます。
BSM-1 モータの底部に 4 つのタップ穴があります。詳細は図 5 参照
モータは水平、垂直のどちらでも取付可能です。
モータ取付を容易にするため Levitronix のアクセサリーとして取付ベース板 MBP-1.1 があります。
(図 1、表 2 参照)
4.5 コントローラ LC24 の接続(機械的取付)
! 警告
高電圧発生の恐れ
電源やコントローラ LC24 内部の電圧に、回路短絡を引き起こす、薬液飛散を防ぐため、コントローラ LC24 は防滴環境に設置してください。(防滴キャビネット等の使用をお勧めします。)
起爆・可燃性ガスが発生する場合は、コントローラ LC24 を防爆キャビネットの中に設置してください。
注意
コントローラ LC24 は、空気流のある場所に設置してください。ケーシングの上下にある物は少なくとも 10cm 以上離してください。
コントローラの設置には DIN レールブラケットを使用ください。
強制空冷を使用しない場合は、コントローラは直立させた状態で設置してください。
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5 運転 5.1 主要運転モードの概要 ポンプシステム BPS-1 は"速度制御“及びプロセス(流量又は圧力)制御の二つの運転モードで制御できます。図 22 は、
速度制御モードで運転される状態を示しています。ユーザがインターフェースの種類によって速度を設定します。流量や
圧力といったプロセスパラメータを精密に制御する必要があるときは、図 23 に示す状態で、外部圧力及び流量センサー
が使われます。
図 22: 速度制御モードによるシステム運転
図 23: 圧力または流量センサーで閉ループ流量制御モードによるシステム運転
注意
ファームウェア R2.48 Rev.00 又は「ドライ運転アルゴリズム」がない他のフ
ァームウェアの場合は下記の点を考慮願います。
標準速度限度は 8000rpm に設定されています。しかしながらドライ運転条
件(例えば呼び水作業中)の場合はインペラが不安定になり、インペラの
被覆を傷つけるので設定速度は 4000rpm を超えてはいけません。
Levitronix ベアリングレスポンプシステム
BPS-1
手元操作盤ユーザインターフェース
による制御
-単独運転型
-参照速度値
ホストシステム制御
(RS232 接続)
-参照速度値
ホストシステム制御
(PLC 接続)
-参照速度値
-アナログ信号 4-20mA
どちらか
一方
PLC
インターフェーズ
コントローラ
LC24
PLC モジュール
PLC-A ポンプヘッド
CP-1
モータ
BSM-1
流入
アナログ
信号
4-20mA
流出
Levitronix ベアリングレスポンプシステム
BPS-1
手元操作盤ユーザインターフェース
による制御
-単独運転型
-参照プロセス値
ホストシステム制御
(RS232 接続)
-参照プロセス値
ホストシステム制御
(PLC 接続)
-参照プロセス値
-アナログ信号 4-20mA 流出
どちらか
一方
PLC
インター
フェーズ PLC モジュール
PLC-A
コントローラ
LC24
モータ
BSM-1
ポンプヘッド
CP-1
流入
アナログ信号 4-20mA
外部プロセスセンサーによるクローズド・ループ流量制御
外部プロセス
センサー
(流量、圧力)
アナログ
信号
4-20mA
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5..2 LUI-A レヴィトロニクスユーザインターフェース(手元操作盤)によるシステム運転
手元操作盤 LUI-A レヴィトロニクスユーザインターフェースで基本操作ができます。トラブルシューティング及び誤操作
処置については章 7.2 を参照願います。
図 24: LUI-A.1 レヴィトロニクスユーザインターフェースの状態図 (標準ファームウェア R2.48 以外を使用時は該当するファームウェア仕様書を参照下さい。)
状態図の説明 LUI-Aには液晶表示板と、4 個のボタンがあります。
制御ボックスに電源が供給されていても、初期状態ではシステムはOFFで、ポンプは動きません。(上段 OFF のボックスの状態)
次にSELボタンを押すとポンプが起動しますが、最初は速度制御モードで、速度ゼロ状態でONします。(中央 ON のボックスへ移動)
△ ボタンを押すと液晶表示(rpm)が変り速度が上がりポンプが回り始めます。
ポンプ速度を低下させるときは▽ボタンを押してください。
この状態は上の状態図中央の四角の中にあることを示しています。(中央 ON のボックス)
この状態でCLRボタンを 3 秒間押すとポンプが停止します。(上段 OFF のボックスへ戻る)
またONの状態からSELボタンを押すと、「プロセス制御」にはいれる状態(下段中央のボックスへ移動)になります。
ここで再びSELボタンを押すと「プロセス制御」になり、CLRボタンを押すと「速度制御」に戻ります。(中央 ON のボックス)
下段中央の状態から△ボタンを押すと、ポンプは停止し、最終のシステムエラーメッセージを表示します。(下段右のボックス)
ここでどのボタンを押しても ON 状態(中央 ON のボックス)に戻ります。
電源供給時(中央上部の OFF ボックス)や、ON(中央 ON のボックス)状態でシステムエラーがあると液晶表示されます。(上段左ボックス)
システムエラー表示状態(上段左)では、エラー原因を取り除かないと初期状態(中央上段)には戻りません。
初期状態で△を押すと最後のシステムエラーメッセージが表示され、どのボタンでも初期状態に戻ります。(上段右の ANY の意味)
「プロセス制御」状態では△▽ボタンで、圧力または、流量を増減することができます。(中央左の2個のボックス)
電源
ON
発生中の
システム
エラー表示
前回のシスム
エラー表示
(ポンプを停止
させたエラー)
エラー
エラー
エラー ON (速度プロセス
モード)
3 秒間押し続ける
前回のシステム
エラー表示
(ポンプを停止
させたエラー)
3 目標速度/プロセ
ス変数増加
目標速度/プロセ
ス変数減少
LUI のファームウェアバージョン
標準型 プロセスモード
切替選択
制 御 ボ ッ ク ス の RS232
コネクタへ接続
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5.3 PLC-A PLC インターフェースモジュールによるシステム運転
注意
この章では、標準状態での BPS-1 のデジタル・アナログ入出力に
ついて記述しています。状態図及び信号の名称が他のファームウェ
アのものと異なる場合があります。他のファームウェア使用の場合
は該当するファームウェア仕様書を参照下さい。
図 25 は PLC インターフェースモジュールによるポンプ運転の状態図を示す。
OFF 状態のときは RS232 ケーブル経由(LUI-A レヴィトロニクスユーザインターフェースもしくはサービスソフトウェ
ア)で運転できます。このときは PLC インターフェースモジュール状態図外での運転になります。この他の全ての状
態においては、RS232 コマンドは無効になります。
目標速度を設定する際は、アナロ入力 1 に電流信号を与える必要あります。図 2 と表 8)
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Off
Status : not active
State 1
Power On
ON
(Speed Control Mode)
Status : Active
Error : not active
State 5
ERROR
Status : not active
Error : active
State 4
Enable: active
Reset: not active
Reset: active
ON(Process Control
Mode)
Status : Active
Error : not active
State 6
Internal Error
Internal Error
Enable: not active
Process Mode:
active
Process Mode:
not active
電源
ステータス:システム Off
状態1
(速度制御モード)
ステータス:システム On
エラー:信号無
状態 5
エラー
ステータス:システム Off
エラー:信号有
状態4
リセット信号付与
イネーブル信号:Off イネーブル信号:On
リセット信号:無
プロセスモード:Off プロセスモード:On
内部エラー
イネーブル信号:Off
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図 25: PLC-A.1 PLC インターフェースモジュール、ファームウェア R2.48 の状態図 (標準ファームウェア R2.48 以外を使用時は該当するファームウェア仕様書を参照下さい。)
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状態図(前ページ)の説明 “Off” 状態
ポンプシステムは停止しており、モータには電力が供給されません。この状態でマニュアルユーザインターフェース LUI は
イネーブル状態です。又は、レヴィトロニクスサービスソフトウェアでシステムを全て制御できます。
“ON” (速度制御モード)状態
ポンプシステムは ON 状態で、目標速度でインペラ(羽根車)が回転します。この状態ではモータに電力が供給されてい
ます。マニュアルインターフェース LUI は使用不可で、RS232 コマンドは無効です。
“ON” (プロセス制御モード)状態
ポンプシステムは ON 状態ですが、インペラーの速度は、目標流量または圧力を保つ速度で回転します。この状態では
モータに電力が供給されています。マニュアルインターフェース LUI は使用不可で、RS232 コマンドは無効です。
“Error”(エラー)状態
表 9 に示すエラーがポンプシステムに発生すると、システムはエラー状態を示します。PLC インターフェースの該当する
デジタル出力 0V に設定され、ポンプシステムは OFF 状態になります。リセット信号実行により、システムは OFF 状態に
戻ります。
エラー原因 エラー内容 PLCインターフェースモジュールの
デジタル出力状態
モータ ロータ(インペラー)がポンプヘッドの中に無い エラー=リレー接点開
モータ モータ温度>100℃ エラー=リレー接点開
モータ モータ温度>90℃以上が 10 分以上継続 エラー=リレー接点開
モータ モータ温度>90℃ 警報=リレー接点開
モータ モータ温度信号が無い 警報=リレー接点開
モータ モータ電源ケーブルがコントローラに接続されていない エラー=リレー接点開
モータ モータセンサケーブルがコントローラと接続されていない エラー=リレー接点開
モータ モータ配線ショート エラー=リレー接点開
モータ ロ―タ半径方向位置が不安定 警報=リレー接点開
モータ ロ―タ軸方向位置が不安定 警報=リレー接点開
コントローラ LC24 磁気軸受コイル過電流 エラー=リレー接点開
コントローラ LC24 DC リンク電圧範囲外 エラー=リレー接点開
コントローラ LC24 電流測定エラー エラー=リレー接点開
コントローラ LC24 電力チャンネル断 エラー=リレー接点開
コントローラ LC24 温度>80℃ エラー=リレー接点開
コントローラ LC24 温度>70℃が 10 分以上継続 エラー=リレー接点開
コントローラ LC24 温度>70℃ 警報=リレー接点開
表 9: PLCファームウェア R2.48 を使ったときのエラーと警報
(他のファームウェア使用の場合は該当するファームウェア仕様書を参照下さい。)
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6 保守・点検 6.1 インペラ(羽根車)の交換周期 インペラは、ポンプに使われる薬液の種類・濃度・温度によって限られる寿命があります。したがって予防保全のため寿
命に達する前にインペラを定期的に交換することを推奨します。また弊社ホームページより各種薬液に対する推奨交換
周期情報をダウンロードでき,方法は以下となります。
www.levitronix.com→Downloads タブ→Semiconductor Test Report→Product Specific Test Report
文書名:Chemical Resistance of Impeller of BPS Series pdf
6.2 インペラ交換手順
6.2.1 準備 インペラの交換を行う前に、図 26 の通り部品類を準備くださ
い。部品及び工具等を含めたインペラ交換キットはレヴィトロ
ニクスで入手可能です。(表 2 参照)
図 26:インペラ交換工具と部品
次の警告や注意事項を、インペラ交換前に注意深くお
読みください。
! 警告
インペラは毒性や腐食性の薬液を、強力な磁石により
はね飛ばす恐れがあります。ポンプケースを開ける前
に、内部を充分にすすいで下さい。
! 警告
有害薬品
皮膚に触れたり、有毒ガスを吸い込むと健康に害を及
ぼします。耐薬品衣料、手袋、保護めがね、防毒マス
クなど、薬液に応じて適切な保護具を着用願います。
! 注意
回転するインペラにより怪我をすることがあります。ポ
ンプケースを開けたまま、ポンプを運転しないでくださ
い。
注意
インペラを取り扱う際には、磁気力にご注意ください。
インペラやポンプヘッドを清浄に保つため、磁性体や
微粒子を吸着・付着させないように充分注意願いま
す。
インペラ交換 工具 IET-1.1
ポンプケーシングネジ
ポンプケーシング用
シール O リング
インペラ IMP-1
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6.2.2 交換手順
1. ポンプシステムの電源を切り、必要ならポンプが手で
触れる温度まで待ちます。
2. ポンプヘッド蓋固定ねじを緩め、シール用 O リングと共
に蓋をはずします。
3. インペラ交換工具でインペラを取外します。交換工具
の爪で、インペラ直径上の対向する二つの開口部に引
っ掛けます。
4. ポンプ内部の接液部を注意深く傷が無いか点検願い
ます。傷がある場合はケーシングを交換する必要があ
ります。
5. インペラ交換工具を使って、新しいインペラをポンプケ
ーシングに挿入します。
6. 必要があれば、使用中の O リングを取外し、新しい
O リングをポンプケーシンの縁に丁寧に取付ます。
注意 ご使用中の薬液に対し適切な O リング材質をお選びくだ
さい。必要なら Levitronix の技術サービス部門にお問い
合わせください。
薬液が漏れないように、O リングを捻ったり、曲げたりしな
いようにしてください。
7. O リング付ポンプ蓋をポンプケーシング底に完全に
密着するまで押し込みます。
8. 6 本の固定ネジを注意深く締め付けます。 このネジを
使って O リング付蓋を無理に押し込まないでくだ
さい。またネジ締め付けの際に過大なトルクをか
けないでください。(トルクドライバー使用推奨)
材質とネジ寸法に対する最大トルク仕様
PVDF M5: 12Ncm
9. ポンプシステムを起動し、インペラが正常に回転してい
ること、液漏れが無いことを確認してください。
10. もし液漏れが発見されたら、蓋が正しく固定されている
か、O リングが正規の位置に装着されているかを確認
してください。O リングが傷ついている場合は交換願い
ます。
シール O リング
磁石をモールドしたインペラ
PEEK ネジ 6 本
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7 トラブルシュート
7.1 PLC インターフェースモジュール PLC-1 使用時のトラブルシュート PLCインターフェースモジュールは警告とエラー信号を提供します。しかしながらエラー源が確認できません。システ
ムエラーの場合はレヴィトロニクスサービスソフトウェアを使用願います。(7.4 参照)
7.2 レヴィトロニクス手元操作盤 LUI-A(手元操作盤)使用時のトラブルシュート 手元操作盤 LUI-A は警告を表示しません。ポンプが停止するエラーの場合 LUI-A は特定のエラーメッセージを表示
します。また前回のエラーを読み取ることが可能です。(5.2 参照) コントローラの再起動又はリセット後エラー情報は
取り消されます。リセット又は再起動後エラー情報は無効化されます。
(標準以外のファームウェアでは異なる場合があります。その場合は該当するファームウェア仕様書を参照願い
ます。)
7.3 コントローラ LC24 の LED 状態によるトラブルシュート コントローは3つの LED 表示状態があります。
LED 表示 色 説明
電源 ON (2x) 緑 信号回路に電圧供給がされていれば LED 点灯
リセット 赤 デジタル信号プロセッサのスタートアップ中に点灯
モータ起動中 黄 コントローラの出力段階がイネーブル(動作可能)なら点灯
表 10: コントローラの LED 表示状態
7.4 サービスソフトウェアによるトラブルシュート
LevitronixⓇサービスソフトウェアは PC 及び LC24 コントローラの RS232 インターフェースでポンプシステムと通信
ができます。ソフトウェアは詳細なトラブルシュートを行うために使用されます。サービスソフトウェアを使用するには
サービスソフトウェアユーザマニュアルを参照ください。(書類#: PL-2034-00) これはレヴィトロニクスの Web ペー
ジのダウンロードの項にあります。又はレヴィトロニクス技術サービス部門に相談願います。(8 章参照)
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8 テクニカルサポート
トラブルシュート、詳細な技術情報に ついて日本語でのお問い合わせは、下記に てお受けいたします。
英語でのお問い合わせ
Levitronix Technical Service Department:
Levitronix Technical Service Department Technoparkstr. 1
CH-8005 Zurich
Switzerland
Phone for US: 888-569 07 18
Phone for outside US: +1 888-569 07 18
E-Mail: support@levitronix.com
〒111-0053 東京都台東区浅草橋 4-16-4
ウイングエイト 5 階
Levitronix Japan 株式会社 電話番号 :03-5823-4193
ファクシミリ :03-5823-4195
E-mail :Japansupport@levitronix.com
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9 付録
9.1 各種規制対応
9.1.1 CE マーキング ベアリングレスポンプシステム BPS-1 の様々な構成は EMC 指令 89/336/EEC 及び EC 機械指令 98/37/EC の主要
規格に適合しています。 また下記の EMC 指令 89/336/EEC に適合する規格は、特定研究施設 (Siemens,
Switzerland, Test Laboratory, CH-8047 Zürich, Switzerland. スイス認証番号 No.: STS014):にて評価・承認されています
。
規格番号 内容
EN55011 Limits and methods of measurement of electromagnetic disturbance characteristic of industrial, scientific
and medical (ISM) radiofrequency equipment.
EN61000-4-2 ESD (静電気放電)
EN61000-4-3 Radiated RF Immunity
EN61000-4-4 Fast transient / Burst
EN61000-4-5 Surge
EN61000-4-6 Immunity to conducted disturbances, induced by RF
ENV 50204 Radiated RF Immunity
EN61000-6-2 Generic standards, Immunity for industrial environments
EN61000-6-4 Generic standards, Emission standard for industrial environments
さらに次の 機械指令の規格がデザイン・評価のガイドラインとして使われています。
規格番号 内容
EN809 Pumps for Fluids: basic requirements are followed.
EN12162 Procedure for hydrostatic pressure testing in fluid pumps: max. pressure testing.
EN1050 Safety for machinery – principles for risk assessments.
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9.2 使用記号と絵文字
表示語/
絵文字 説明 形式 準拠
DANGER
危険
この表示を無視して、誤った取り扱いをすると、人が死亡または重傷を
負う可能性が切迫して生じることが想定される内容を示しています。 表示語 SEMI S1-0701
WARNING
警告
この表示を無視して、誤った取り扱いをすると、人が死亡または重傷を
負う可能性が想定される内容を示しています。 表示語 SEMI S1-0701
CAUTION
注意
この表示を無視して、誤った取り扱いをすると、人が傷害を負う可能性
が想定される内容を示し、不安全行為に注意をうながしています。
安全注意の絵文字を伴わない場合は、物的損害が想定される内容を
示しています。
表示語 SEMI S1-0701
!
「警告」及び「注意」表示語に伴う安全警告絵文字 安全警告絵文字 SEMI S1-0701
!
「危険」表示語に伴う安全警告絵文字 安全警告絵文字 SEMI S1-0701
有毒材質、毒薬 危険表示 IEC 61310
腐食性材質、腐食作用 危険表示 IEC 61310
手を切る鋭利物体 危険表示 ANSI Z535.3
強磁力、強磁場 危険表示 SEMI S1-0701
危険、 電力、電気的危険 危険表示 IEC 61310,
ISO 3864
安全手袋着用 危険防止義務 IEC 61310
顔面保護具着用 危険防止義務 SEMI S1-0701
電源ラインを切る 危険防止義務 SEMI S1-0701
ペースメーカー使用者は取り扱えない 禁止事項 SEMI S1-0701
表 11: SEMI S1-0701 による安全記号と表示語
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