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B1FW-6005-03Z0(01) 20153Windows/Linux FUJITSU Storage ETERNUS SF Express 16.2 運用ガイド

ETERNUS SF Express 16.2 FUJITSU Storagesoftware.fujitsu.com/jp/manual/manualfiles/m150004/b1fw...4.1.7、4.1.8、4.2.1.1、4.6、 4.6.1.3 第1.2版 ETERNUS Web GUIの画面名称を修正しました。

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B1FW-6005-03Z0(01)2015年3月

Windows/Linux

FUJITSU StorageETERNUS SF Express 16.2

運用ガイド

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まえがき

本書の目的本マニュアルは、FUJITSU Storage ETERNUS SF Express(以降、“Express”と略します)を利用した、ストレージシステムの導入および運用方法を説明しています。

Expressは、ストレージシステムの導入および運用を容易に行う機能を提供するソフトウェア製品です。

本書の読者本マニュアルは、Expressを利用して、ストレージシステムを導入および運用される方を対象としています。

本マニュアルを参照することで、ストレージシステムの導入時および運用時における、Expressの操作手順を知ることができます。

本書の構成本マニュアルは、次の構成になっています。

第1章 概要

Expressの概要を説明します。

第2章 運用までの流れ

Expressの導入前に必要な情報を説明します。

第3章 環境構築

Expressを利用して、ストレージシステムの環境を構築する手順を説明します。

第4章 運用

Expressを利用して、ストレージシステムを運用する手順を説明します。

第5章 保守

Expressを利用して、ストレージシステムを保守する手順を説明します。

付録A アドバンスト・コピー機能

Expressを利用した、アドバンスト・コピー機能の概要や利用手順を説明します。

付録B コマンドリファレンス

Expressで使用する、コマンドの使用方法を説明します。

本書の表記について本マニュアルでは、製品名または製品群を以下の略称で表記します。

オペレーティングシステム

正式名称 略称

Microsoft(R) Windows Server(R) 2003, Standard EditionMicrosoft(R) Windows Server(R) 2003, Standard x64 EditionMicrosoft(R) Windows Server(R) 2003, Enterprise EditionMicrosoft(R) Windows Server(R) 2003, Enterprise x64 EditionMicrosoft(R) Windows Server(R) 2003 R2, Standard EditionMicrosoft(R) Windows Server(R) 2003 R2, Standard x64 EditionMicrosoft(R) Windows Server(R) 2003 R2, Enterprise EditionMicrosoft(R) Windows Server(R) 2003 R2, Enterprise x64 Edition

Windows Server 2003 Windows

Microsoft(R) Windows Server(R) 2008 Standard (32-bit)(64-bit)Microsoft(R) Windows Server(R) 2008 Standard without Hyper-V(TM) (32-bit)(64-bit)

Windows Server 2008

- i -

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正式名称 略称Microsoft(R) Windows Server(R) 2008 Enterprise (32-bit)(64-bit)Microsoft(R) Windows Server(R) 2008 Enterprise without Hyper-V(TM) (32-bit)(64-bit)Microsoft(R) Windows Server(R) 2008 Datacenter (32-bit)(64-bit)Microsoft(R) Windows Server(R) 2008 Datacenter without Hyper-V(TM) (32-bit)(64-bit)

Microsoft(R) Windows Server(R) 2008 R2 FoundationMicrosoft(R) Windows Server(R) 2008 R2 StandardMicrosoft(R) Windows Server(R) 2008 R2 EnterpriseMicrosoft(R) Windows Server(R) 2008 R2 Datacenter

Windows Server 2008R2

Microsoft(R) Windows Server(R) 2012 StandardMicrosoft(R) Windows Server(R) 2012 Datacenter

Windows Server 2012

Microsoft(R) Windows Server(R) 2012 R2 StandardMicrosoft(R) Windows Server(R) 2012 R2 Datacenter

Windows Server 2012R2

Windows Vista(R) Home BasicWindows Vista(R) Home PremiumWindows Vista(R) BusinessWindows Vista(R) EnterpriseWindows Vista(R) Ultimate

Windows Vista

Windows(R) 7 Home BasicWindows(R) 7 Home PremiumWindows(R) 7 ProfessionalWindows(R) 7 EnterpriseWindows(R) 7 Ultimate

Windows 7

Windows(R) 8Windows(R) 8 Pro

Windows 8

Windows(R) 8.1Windows(R) 8.1 Pro

Windows 8.1

Solaris(TM) 9 オペレーティングシステム Solaris 9 SolarisまたはSolaris OS

Oracle Solaris 10 Solaris 10

Oracle Solaris 11 Solaris 11

Red Hat(R) Enterprise Linux(R) 5 (for x86)Red Hat(R) Enterprise Linux(R) 5 (for Intel64)

RHEL5 Linux

Red Hat(R) Enterprise Linux(R) 6 (for x86)Red Hat(R) Enterprise Linux(R) 6 (for Intel64)

RHEL6

Red Hat(R) Enterprise Linux(R) 7 (for Intel64) RHEL7

HP-UX 11i v1HP-UX 11i v2HP-UX 11i v3

HP-UX

AIX(R) V6.1AIX(R) V7.1

AIX

VMware vSphere(R) 4 VMware vSphere 4 VMware

VMware vSphere(R) 5 VMware vSphere 5

VMware vSphere(R) 6 VMware vSphere 6

Oracle SolarisはSolaris、Solaris Operating System、Solaris OSと記載することがあります。

FUJITSU Storage ETERNUS

- ii -

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正式名称 略称

FUJITSU Storage ETERNUS DX60FUJITSU Storage ETERNUS DX80FUJITSU Storage ETERNUS DX90

ETERNUS ディスクアレイ

FUJITSU Storage ETERNUS DX60 S2FUJITSU Storage ETERNUS DX80 S2FUJITSU Storage ETERNUS DX90 S2

FUJITSU Storage ETERNUS DX60 S3FUJITSU Storage ETERNUS DX100 S3FUJITSU Storage ETERNUS DX200 S3

FUJITSU Storage ETERNUS DX200F ―

文中における個々の装置の表記では、"FUJITSU Storage"を省略しています。

ソフトウェア製品

正式名称 略称

Windows(R) Internet Explorer(R) Internet Explorer

Mozilla(R) Firefox(R) Firefox

Trend Micro Storage Security for FUJITSU Storage ETERNUS DX100S3

Trend Micro Storage Security for FUJITSU StorageETERNUS DX S3 seriesまたはTMSS for ETERNUS DX S3seriesTrend Micro Storage Security for FUJITSU Storage ETERNUS DX200

S3

マニュアル

正式名称 略称

FUJITSU Storage ETERNUS SF Express / Storage Cruiser / AdvancedCopy Managerクイックリファレンス

ETERNUS SF クイックリファレンス

FUJITSU Storage ETERNUS SF Express / Storage Cruiser / AdvancedCopy Managerリリース情報

ETERNUS SF リリース情報

FUJITSU Storage ETERNUS SF Express / Storage Cruiser / AdvancedCopy Manager導入ガイド

ETERNUS SF 導入ガイド

FUJITSU Storage ETERNUS SF Express / Storage Cruiser / AdvancedCopy Manager移行ガイド

ETERNUS SF 移行ガイド

FUJITSU Storage ETERNUS SF Express / Storage Cruiser / AdvancedCopy ManagerWebコンソール説明書

ETERNUS SF Webコンソール説明書

FUJITSU Storage ETERNUS SF Storage Cruiser / AdvancedCopy Manager クラスタ適用ガイド

ETERNUS SF クラスタ適用ガイド

FUJITSU Storage ETERNUS SF Storage Cruiser / AdvancedCopy Manager 運用ガイド VMware vSphere Virtual Volumes編

ETERNUS SF 運用ガイド VMwarevSphere Virtual Volumes編

FUJITSU Storage ETERNUS SF Express / Storage Cruiser / AdvancedCopy Managerメッセージ説明書

ETERNUS SF メッセージ説明書

FUJITSU Storage ETERNUS SF Express / Storage Cruiser イベント説明書 ETERNUS SF イベント説明書

FUJITSU Storage ETERNUS SF Express / Storage Cruiser / AdvancedCopy Manager用語集

ETERNUS SF 用語集

上記のほか、文中における個々のマニュアルの表記では、"FUJITSU Storage"を省略しています。

- iii -

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その他の表記

- 本ドキュメントにおいて、特別な断り書きがない場合の「ETERNUS ディスクアレイ」には、ETERNUS DX200F オールフラッシュアレイを含みます。ただし、以下の機能は、ETERNUS DX200F オールフラッシュアレイを未サポートです。

- 装置の省電力運用

- 装置のNAS運用

- 複数階層(2階層以上)でのストレージ自動階層制御運用

輸出管理規制について本ドキュメントを輸出または第三者へ提供する場合は、お客様が居住する国および米国輸出管理関連法規等の規制をご確認のうえ、必要な手続きをおとりください。

商標について

・ Microsoft、Windows、Windows Server、Windows Vistaまたはその他のマイクロソフト製品の名称および製品名は、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標または登録商標です。

・ UNIXは、米国およびその他の国におけるThe Open Groupの登録商標です。

・ OracleとJavaは、Oracle Corporationおよびその子会社、関連会社の米国およびその他の国における登録商標です。文中の社名、商品名等は各社の商標または登録商標である場合があります。

・ Linuxは、Linus Torvalds氏の登録商標です。

・ Red Hat、RPMは、米国およびそのほかの国において登録されたRed Hat, Inc.の商標です。

・ HP-UXは、Hewlett-Packard Companyの米国およびその他の国における登録商標です。

・ AIXは、International Business Machines Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。

・ VMware、VMwareロゴ、Virtual SMPおよびvMotionは、VMware, Inc.の米国およびその他の国における登録商標または商標です。

・ Trend Micro、Trend Micro Storage Securityは、Trend Micro, Inc.の米国およびその他の国における登録商標または商標です。

・ その他の会社名および製品名は、それぞれの会社の商標または登録商標です。

出版年月および改版履歴

出版年月 版数マニュアルコード

PDF形式 HTML形式

2013年12月 初版 B1FW-6005-01Z0(00) B1FW-6005-01Z2(00)

2014年 3月 第1.1版 B1FW-6005-01Z0(01) B1FW-6005-01Z2(01)

2014年 5月 第1.2版 B1FW-6005-01Z0(02) B1FW-6005-01Z2(02)

2014年 6月 第2版 B1FW-6005-02Z0(00) B1FW-6005-02Z2(00)

2014年 7月 第2.1版 B1FW-6005-02Z0(01) B1FW-6005-02Z2(01)

2015年 1月 第3版 B1FW-6005-03Z0(00) B1FW-6005-03Z2(00)

2015年 3月 第3.1版 B1FW-6005-03Z0(01) B1FW-6005-03Z2(01)

お願い

・ 本マニュアルの内容を、無断でほかに転載しないようお願いします。

・ 本マニュアルは、予告なしに変更されることがあります。

- iv -

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著作権表示Copyright 2013-2015 FUJITSU LIMITED

変更履歴

変更内容 変更箇所 版数

NASインターフェース作成時の注意を追加しました。 4.6.3.2 第1.1版

認証サーバ設定時の注意を追加しました。 4.6.3.3

CIFSプロトコルでのアクセス方法を変更しました。 4.6.4

ETERNUS DX200Fについての情報を記載しました。 まえがきの「その他の表記」、4.1.7、4.1.8、4.2.1.1、4.6、4.6.1.3

第1.2版

ETERNUS Web GUIの画面名称を修正しました。 3.1 第2版

ウィザードの起動方法を記載しました。 3.6

ETERNUS ディスクアレイに関する操作に注意事項を記載しました。

4.1.1

注意を追加しました。 4.1.4、4.1.5、4.1.7

ETERNUS DX200Fについての情報を記載しました。 4.2.1、4.6、A.4

Webコンソールの図を変更しました。 4.3.1

NAS管理に機能を追加しました。 4.6

SymfoWAREの記述を削除しました。 5.1.3.1、5.1.3.2

Expressの内部で使用するポート番号を削除しました。 5.1.3.1、5.2.3.1

エコモードの記述を修正しました。 A.4

注意を追加しました。 4.6 第2.1版

1台のETERNUS ディスクアレイに作成可能なNASボリュームおよびNASバックアップボリュームの本数を変更しました。

4.6.1.2.1

スナップショット内のデータ不整合を検出した場合の注意を追加しました。

4.6.1.3.1、4.6.4.12

「NAS環境のクォータ管理」にポイントを追加しました。 4.6.1.4.1

「クォータ管理で通知されるイベント」にポイントを追加しました。

4.6.1.4.2

「ユーザー/グループの登録」に注意を追加しました。 4.6.2.2

クォータ管理機能/スナップショット機能を使用するときの注意を追加しました。

4.6.2.4、4.6.3.1、4.6.4.10、4.6.4.15

「共有フォルダ作成先のNASボリュームの番号」を追加しました。スナップショットを採取する時間の指定方法を追加しました。

4.6.3.1

ボリューム名のサフィックスを変更しました。また、ボリューム名の文字数制限を削除しました。

4.6.3.1、4.6.4.9

モード番号を追加しました。「ポート結合」にポイントを追加しました。「NASインターフェース(ネットワーク)」に注意を追加しま

4.6.3.2

- v -

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変更内容 変更箇所 版数した。「VLAN ID」に注意を追加しました。

「認証サーバの削除」にポイントを追加しました。 4.6.4.21

ウイルス対策サーバを追加しました。 まえがきの「ソフトウェア製品」 第3版

ETERNUS DX200Fについての情報を修正/追加しました。 まえがきの「その他の表記」、1.3、3.1、4.2.1.1、4.4.6、A.2.1、A.2.2

ETERNUS DX60 S3についての情報を記載しました。 まえがきの「本書の表記について」、1.3、3.1、4.2.1.1、A.4

「アドバンスト・コピー機能を利用する場合の構成」の表のETERNUS DX90について、「LAN経由コピー制御機能での運用」の誤記を訂正しました。

1.3

性能情報の表示について、注意を変更しました。 4.2.1.1

NASボリュームとNASシステムの性能管理を追加しました。 4.2.1.1、4.2.2.5.6、4.6.1.1.2、4.6.4.21、B.1

NAS環境のウイルス対策を追加しました。 4.6.1.1.2、4.6.1.5、4.6.1.6、4.6.2.4、4.6.4.18、4.6.4.19、4.6.4.20、4.6.4.24

「コピーテーブルサイズの設定」を追加しました。 4.6.2.5

データアクセスのSMB暗号化とアクセス許可設定に基づいた列挙を追加しました。

4.6.3.1、4.6.4.2

「NFSプロトコルでのアクセス方法」を変更しました。 4.6.4.1

「共有フォルダの削除」に注意を追加しました。 4.6.4.24

「表B.2 ディスクアレイのLogicalVolume性能情報」と「表B.3ディスクアレイのRAIDGroup性能情報」に注釈を追加しました。

B.1

VMware社の表記に合わせ、VMware Virtual VolumesをVMwarevSphere Virtual Volumesに変更しました。

全体 第3.1版

VMware vSphere(R) 6についての情報を追加しました。 まえがきの「本書の表記について」

マニュアル体系と読み方

マニュアル体系Express、Storage Cruiser、AdvancedCopy Managerのマニュアル体系は、以下のとおりです。 読む時期

対象マニュアル(略称)

対象製品(注)説明

EXP SC ACM

導入前 クイックリファレンス ○ ○ ○ 製品共通マニュアルです。

リリース情報 ○ ○ ○ 製品共通マニュアルです。

概説書 - - ○ 製品固有マニュアルです。

導入 導入ガイド ○ ○ ○ 製品共通マニュアルです。

クラスタ適用ガイド - ○ ○ 製品共通マニュアルです。

- vi -

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読む時期

対象マニュアル(略称)

対象製品(注)説明

EXP SC ACM

移行ガイド ○ ○ ○ 製品共通マニュアルです。

運用 運用ガイド ○ ○ ○ 製品固有マニュアルです。以下のものがあります。

・ Express 運用ガイド

・ Storage Cruiser 運用ガイド

・ Storage Cruiser 運用ガイド Optimization機能編

・ AdvancedCopy Manager 運用ガイド(Windows版)

・ AdvancedCopy Manager 運用ガイド(Solaris版)

・ AdvancedCopy Manager 運用ガイド(Linux版)

・ AdvancedCopy Manager 運用ガイド(HP-UX版)

・ AdvancedCopy Manager 運用ガイド(AIX版)

・ AdvancedCopy Manager 運用ガイド Copy Control Module編

・ Storage Cruiser / AdvancedCopy Manager 運用ガイドVMware vSphere Virtual Volumes編

Webコンソール説明書 ○ ○ ○ 製品共通マニュアルです。

随時 イベント説明書 ○ ○ - 製品共通マニュアルです。

メッセージ説明書 ○ ○ ○ 製品共通マニュアルです。

用語集 ○ ○ ○ 製品共通マニュアルです。

注: "EXP"はExpressを、"SC"はStorage Cruiserを、"ACM"はAdvancedCopy Managerを指します。

マニュアルの読み方Express、Storage Cruiser、AdvancedCopy Managerのマニュアルは、以下の表を参考に目的・用途に合わせてお読みください。

目的・用途 マニュアル名称 主な記載項目 読み方

製品の概要、運用・使用するうえでの基礎知識を得る。

クイックリファレンス ・ 製品の概要

・ 導入判断基準

・ インストールから運用開始までに必要な作業の概要

実際に製品を運用するために、必要な基礎知識や導入判断基準を知りたい場合に、お読みください。

AdvancedCopy Manager 概説書 ・ 主な機能

・ 連携できるアプリケーション

・ ETERNUS ディスクアレイのアドバンスト・コピーの処理概要

製品のバージョンレベルアップの内容を知る。

リリース情報 ・ 追加機能の概要

・ 互換に関する情報

・ プログラム修正一覧

以前のバージョンレベルから追加された内容を知りたい場合や、新バージョンレベルに移行する場合に、お読みください。

- vii -

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目的・用途 マニュアル名称 主な記載項目 読み方

製品のバージョンレベルアップを判断する。

移行ガイド ・ バージョンレベルアップ時の注意事項

・ バージョンレベルアップの作業の流れ

旧バージョンレベルからバージョンレベルアップしたい場合に、お読みください。

製品をインストールして、正しく動作できるようにする。

導入目的に応じてシステム環境を設定する。

導入ガイド ・ 動作環境

・ インストール手順

・ セットアップ手順

・ アンインストール手順

製品のインストール手順、導入目的に応じたセットアップ手順などを知りたい場合に、お読みください。

クラスタ適用ガイド ・ サポートしているクラスタソフトウェア

・ クラスタシステムでのインストール手順

・ クラスタシステムでのセットアップ手順

・ クラスタシステムでのアンインストール手順

製品をクラスタシステムにインストールする場合に、お読みください。

構築したシステムを運用・操作する。

Express 運用ガイド ・ ソフトウェアの起動・停止方法

・ 装置の監視方法

・ ストレージ装置内のデータのバックアップ・リストア方法

・ システム構成変更時に必要な作業と製品の保守方法

システムの起動・停止、運用状況の把握・監視操作方法、バックアップ・リストア方法などのシステムの運用方法を知りたい場合に、お読みください。

Storage Cruiser 運用ガイド ・ ソフトウェアの起動・停止方法

・ 装置の監視方法

・ システム構成変更時に必要な作業と製品の保守方法

・ コマンドリファレンス

Storage Cruiser 運用ガイドOptimization機能編

・ 運用環境の構築方法

・ 運用状況の監視方法

・ システム構成変更時に必要な作業と製品の保守方法

・ コマンドリファレンス

AdvancedCopy Manager 運用ガイド(Windows版)

AdvancedCopy Manager 運用ガイド(Solaris版)

AdvancedCopy Manager 運用ガイド(Linux版)

・ ソフトウェアの起動・停止方法

・ ストレージ装置内のデータのバックアップ・リストア方法

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目的・用途 マニュアル名称 主な記載項目 読み方AdvancedCopy Manager 運用ガイド(HP-UX版)

AdvancedCopy Manager 運用ガイド(AIX版)

AdvancedCopy Manager 運用ガイドCopy Control Module編

・ システム構成変更時に必要な作業と製品の保守方法

・ コマンドリファレンス

Storage Cruiser / AdvancedCopyManager 運用ガイド VMware vSphereVirtual Volumes編

・ 運用環境の構築方法

・ Virtual Volumeを使用した仮想マシンの運用方法

・ 仮想マシンのバックアップ・リストア方法

・ システム構成変更時に必要な作業と製品の保守方法

Webコンソール説明書 ・ 動作環境

・ 画面構成の説明

・ 画面の操作方法

Webコンソールを理解したい場合に、お読みください。

出力されたメッセージに対して、対処する。

メッセージ説明書 ・ メッセージとその意味

・ パラメーター(可変情報)の意味

・ システムの処理

・ 対処方法

出力されたメッセージに対して、具体的な対処方法を調べる場合に、お読みください。

出力されたイベントに対して、対処する。

イベント説明書 ・ イベントが発生した事象

・ 対処方法

出力されたイベントに対して、具体的な対処方法を調べる場合に、お読みください。

重要な用語や、製品固有の用語を調べる。

用語集 ・ 製品固有の用語とその説明

・ マニュアルを読むときに必要な専門用語とその説明

・ 同義語および関連語

・ 略語の正式名称

マニュアルを読むときに必要な専門用語、製品固有の用語の意味や略語の正式名称がわからない場合に、お読みください。

- ix -

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目 次第1章 概要..........................................................................................................................................................................................1

1.1 ストレージシステムの概要.....................................................................................................................................................11.2 Expressの機能概要................................................................................................................................................................... 11.3 システム構成........................................................................................................................................................................... 2

第2章 運用までの流れ.......................................................................................................................................................................62.1 導入から運用までの流れ........................................................................................................................................................ 6

第3章 環境構築.................................................................................................................................................................................. 93.1 事前設定................................................................................................................................................................................... 93.2 Webコンソールからの接続確認............................................................................................................................................103.3 ディスクアレイの登録.......................................................................................................................................................... 103.4 サーバの登録......................................................................................................................................................................... 103.5 イベント通知のテスト.......................................................................................................................................................... 10

3.5.1 SNMPトラップの受信テストの手順............................................................................................................................... 103.5.2 メール送信テストの手順................................................................................................................................................11

3.6 ウィザードによる環境構築...................................................................................................................................................11

第4章 運用........................................................................................................................................................................................134.1 リソース管理......................................................................................................................................................................... 13

4.1.1 ETERNUS ディスクアレイに関する操作......................................................................................................................... 134.1.2 サーバに関する操作....................................................................................................................................................... 144.1.3 RAIDグループに関する操作............................................................................................................................................ 144.1.4 ボリュームに関する操作................................................................................................................................................144.1.5 シン・プロビジョニングに関する操作......................................................................................................................... 154.1.6 ストレージ装置のコンポーネント情報に関する操作.................................................................................................. 154.1.7 ストレージ装置の接続性に関する操作......................................................................................................................... 164.1.8 システム管理の操作....................................................................................................................................................... 164.1.9 アドバンスト・コピーに関する操作.............................................................................................................................17

4.2 性能管理................................................................................................................................................................................. 174.2.1 概要..................................................................................................................................................................................17

4.2.1.1 性能情報の種類........................................................................................................................................................ 174.2.1.2 性能グラフの種類.................................................................................................................................................... 18

4.2.2 性能管理の流れ...............................................................................................................................................................194.2.2.1 運用管理サーバ側のディスク容量の確認.............................................................................................................. 194.2.2.2 性能管理指示............................................................................................................................................................194.2.2.3 監視間隔設定............................................................................................................................................................204.2.2.4 選択した装置の性能表示方法................................................................................................................................. 204.2.2.5 ストレージ性能表示................................................................................................................................................ 20

4.2.2.5.1 Logical Volume、RAID Groupの性能情報表示....................................................................................................204.2.2.5.2 Disk(物理ドライブ)の性能情報表示................................................................................................................. 214.2.2.5.3 CMの性能情報表示............................................................................................................................................ 214.2.2.5.4 CM Portの性能情報表示..................................................................................................................................... 214.2.2.5.5 稼働 Disk 数・消費電力・温度の性能情報表示............................................................................................... 214.2.2.5.6 NASボリューム、NASシステムの性能情報表示...............................................................................................21

4.2.2.6 性能管理使用例........................................................................................................................................................ 214.2.2.7 性能管理停止指示.................................................................................................................................................... 214.2.2.8 構成情報の更新........................................................................................................................................................ 21

4.3 トラブルの検知......................................................................................................................................................................224.3.1 トラブル状況の確認....................................................................................................................................................... 234.3.2 調査資料の採取...............................................................................................................................................................254.3.3 トラブルの対処...............................................................................................................................................................25

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4.4 アドバンスト・コピーの実行............................................................................................................................................... 254.4.1 接続形態の設定...............................................................................................................................................................254.4.2 アクセスボリュームの設定............................................................................................................................................ 264.4.3 コピーテーブルサイズの設定........................................................................................................................................ 264.4.4 コピーグループの作成................................................................................................................................................... 264.4.5 コピーペアの作成........................................................................................................................................................... 264.4.6 スナップショットコピーの実行.................................................................................................................................... 274.4.7 コピー状態の確認........................................................................................................................................................... 284.4.8 コマンドライン操作....................................................................................................................................................... 28

4.5 シン・プロビジョニング管理............................................................................................................................................... 294.5.1 閾値監視.......................................................................................................................................................................... 294.5.2 容量管理.......................................................................................................................................................................... 30

4.5.2.1 容量グラフの種類.................................................................................................................................................... 304.6 NAS管理.................................................................................................................................................................................. 30

4.6.1 機能概要.......................................................................................................................................................................... 304.6.1.1 NAS管理について..................................................................................................................................................... 30

4.6.1.1.1 基本システム構成............................................................................................................................................. 304.6.1.1.2 サポート機能..................................................................................................................................................... 314.6.1.1.3 NASファイルシステムの設定項目.................................................................................................................... 33

4.6.1.2 NAS環境のバックアップについて........................................................................................................................... 354.6.1.2.1 NASボリュームのバックアップ/リストア........................................................................................................364.6.1.2.2 NASバックアップボリュームのマウント/アンマウント................................................................................. 37

4.6.1.3 NAS環境のスナップショットについて................................................................................................................... 384.6.1.3.1 NASスナップショット....................................................................................................................................... 384.6.1.3.2 スナップショット採取の停止/開始..................................................................................................................39

4.6.1.4 NAS環境のクォータ管理について........................................................................................................................... 394.6.1.4.1 NAS環境のクォータ管理................................................................................................................................... 394.6.1.4.2 クォータ管理で通知されるイベント............................................................................................................... 41

4.6.1.5 NAS環境のウイルス対策について........................................................................................................................... 414.6.1.5.1 NAS環境のウイルス対策................................................................................................................................... 414.6.1.5.2 ウイルス対策で通知されるイベント............................................................................................................... 43

4.6.1.6 動作環境................................................................................................................................................................... 444.6.2 事前設定.......................................................................................................................................................................... 44

4.6.2.1 ETERNUS ディスクアレイに対する事前設定...........................................................................................................454.6.2.2 認証サーバに対する事前設定................................................................................................................................. 454.6.2.3 DNSサーバに対する事前設定.................................................................................................................................. 464.6.2.4 ウイルス対策サーバに対する事前設定.................................................................................................................. 464.6.2.5 運用管理サーバに対する事前設定..........................................................................................................................46

4.6.3 導入手順.......................................................................................................................................................................... 494.6.3.1 共有フォルダの作成................................................................................................................................................ 494.6.3.2 NASインターフェースの作成...................................................................................................................................544.6.3.3 NASファイルシステムの環境設定........................................................................................................................... 57

4.6.4 運用方法.......................................................................................................................................................................... 584.6.4.1 共有フォルダへのアクセス..................................................................................................................................... 584.6.4.2 共有フォルダの変更................................................................................................................................................ 604.6.4.3 NASインターフェースの変更...................................................................................................................................604.6.4.4 NASサーバ名の変更..................................................................................................................................................614.6.4.5 DNSサーバの変更..................................................................................................................................................... 614.6.4.6 認証サーバの変更.................................................................................................................................................... 624.6.4.7 共有の開始................................................................................................................................................................624.6.4.8 共有の停止................................................................................................................................................................624.6.4.9 NASバックアップの設定.......................................................................................................................................... 624.6.4.10 NASスナップショットの設定/変更/解除............................................................................................................... 63

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4.6.4.11 スナップショットの参照....................................................................................................................................... 644.6.4.12 スナップショットからの復元............................................................................................................................... 654.6.4.13 スナップショットの採取の開始............................................................................................................................654.6.4.14 スナップショットの採取の停止............................................................................................................................654.6.4.15 クォータ設定の追加.............................................................................................................................................. 654.6.4.16 クォータ設定の変更.............................................................................................................................................. 664.6.4.17 クォータ設定の削除.............................................................................................................................................. 664.6.4.18 ウイルス対策サーバの設定................................................................................................................................... 664.6.4.19 ウイルス対策機能の有効化................................................................................................................................... 674.6.4.20 ウイルス対策機能の無効化................................................................................................................................... 674.6.4.21 NASボリュームおよびNASシステムの性能管理....................................................................................................674.6.4.22 シン・プロビジョニングプールの容量管理.........................................................................................................684.6.4.23 NASファイルシステムの拡張.................................................................................................................................684.6.4.24 NAS環境の解体....................................................................................................................................................... 69

第5章 保守........................................................................................................................................................................................745.1 Expressマネージャー環境の保守(Windows環境).................................................................................................................. 74

5.1.1 Expressマネージャー環境のバックアップ(Windows環境)............................................................................................ 745.1.2 Expressマネージャー環境のリストア(Windows環境)....................................................................................................765.1.3 Expressマネージャー環境の変更(Windows環境)........................................................................................................... 79

5.1.3.1 ポート番号の変更(Windows環境)............................................................................................................................795.1.3.2 IPアドレスの変更(Windows環境)............................................................................................................................ 82

5.2 Expressマネージャー環境の保守(Linux環境)....................................................................................................................... 825.2.1 Expressマネージャー環境のバックアップ(Linux環境)..................................................................................................825.2.2 Expressマネージャー環境のリストア(Linux環境)......................................................................................................... 845.2.3 Expressマネージャー環境の変更(Linux環境).................................................................................................................86

5.2.3.1 ポート番号の変更(Linux環境)................................................................................................................................. 875.2.3.2 IPアドレスの変更(Linux環境).................................................................................................................................. 89

5.3 運用管理サーバが機能停止した場合の対処........................................................................................................................ 895.4 複数のExpressマネージャーで1台のディスクアレイを管理する場合の注意.................................................................... 905.5 Expressマネージャー以外でディスクアレイを操作した場合の注意..................................................................................90

付録A アドバンスト・コピー機能..................................................................................................................................................91A.1 アドバンスト・コピー機能の概要....................................................................................................................................... 91

A.1.1 アドバンスト・コピーとは............................................................................................................................................91A.2 アドバンスト・コピー機能の構成....................................................................................................................................... 93

A.2.1 すべてのコピー方法で共通の構成................................................................................................................................ 93A.2.2 スナップショットコピーの構成.................................................................................................................................... 93

A.3 スナップショットコピー(SnapOPC+)....................................................................................................................................95A.3.1 作業の流れ...................................................................................................................................................................... 95A.3.2 リストア.......................................................................................................................................................................... 97A.3.3 SDVの運用........................................................................................................................................................................98A.3.4 SDPの運用........................................................................................................................................................................98

A.4 エコモード............................................................................................................................................................................. 98A.5 バックアップおよびリストアの注意事項............................................................................................................................99

付録B コマンドリファレンス....................................................................................................................................................... 100B.1 storageadm perfdata (性能情報の操作コマンド)............................................................................................................... 100B.2 esfsnap (Expressマネージャー調査資料の採取コマンド)..................................................................................................106

索引................................................................................................................................................................................................ 108

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第1章 概要本章では、Expressの概要を説明します。

1.1 ストレージシステムの概要ストレージシステムとは、日常の業務を行うサーバとデータを保管するストレージを含めた、システム全体の構成を指します。

図1.1 ストレージシステムの概要

1.2 Expressの機能概要Expressは、GUIを利用することで、簡単にETERNUS ディスクアレイを利用するためのソフトウェアです。

ストレージ運用の難しさ・煩わしさを解消することを目的に、以下の機能を提供しています。

かんたん導入・設定・増設

インストールウィザードに従って数クリックするだけで、本製品を導入できます。ETERNUS ディスクアレイの導入・設定経験がなくても、ETERNUS ディスクアレイ内にボリュームを作成できるウィザードを搭載しています。ETERNUS ディスクアレイやボリュームを増設する場合も、ウィザードに従って数クリックするだけで、作業が完了します。Expressは、以下のウィザードを提供しています。

- ストレージ設定ウィザード

- ボリューム割当てウィザード

- アドバンスト・コピー設定ウィザード

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かんたん運用

ETERNUS SF Webコンソールでは、操作対象と操作内容を選ぶ、つまり「何をどうするか」を選ぶだけなので、画面操作に迷うことがありません。

ETERNUS SF Webコンソールは、Webブラウザを使用してExpressを利用する機能です。以降、ETERNUS SF Webコンソールを“Webコンソール”と記述します。

1つのWebコンソールで複数のETERNUS ディスクアレイを管理・監視・操作できるため、端末が置かれている場所への移動、端末でのブラウザ画面切替えなどの煩わしさがなくなります。

また、Expressでは、実行中の処理の終了を待たずにWebコンソールを操作できます。

かんたんトラブル対応

トラブルの発生時、利用者からのコール前にトラブル事象と影響範囲を把握できます。ストレージの専門知識がなくても事象を把握できるように、メッセージをクリックすると、トラブルの対処方法がポップアップ表示されます。

データコピー

ExpressはETERNUS ディスクアレイのアドバンスト・コピー機能のスナップショットコピー(SnapOPC+)を8セッションまで実行できます。

操作インターフェースには、WebコンソールとCLI(Command Line Interface)があります。Webコンソールでは、かんたん操作が可能です。CLIでは、スクリプト作成、OSのスケジューラーを利用した定期コピーなど、運用に合わせたカスタマイズが可能です。

性能管理

24時間分のETERNUS ディスクアレイの性能情報を、グラフでWebコンソールに表示できます。また、1時間分または24時間分のETERNUS ディスクアレイの性能情報を、CSVファイルに出力することもできます。

1.3 システム構成Expressは、複数のETERNUS ディスクアレイを管理できます。

以下のようなシステム環境で運用できます。なお、ExpressはIPv6環境での運用をサポートしていないため、IPv4環境で運用してください。

基本構成ExpressマネージャーおよびWebコンソールを、1台のサーバ内に共存できます。

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図1.2 Expressの基本システム構成例

ExpressマネージャーとWebコンソールを異なるサーバで動作させることも可能です。その環境の場合、Webコンソールは、ネットワーク(HTTPS通信)を介してExpressマネージャーにアクセスします。

アドバンスト・コピー機能を利用する場合の構成Expressでは、運用管理サーバからETERNUS ディスクアレイにアドバンスト・コピーを指示します。アドバンスト・コピーを指示する方法には、以下の2種類があります。

・ SAN経由のコピー制御(以降、“SAN経由コピー制御機能”と記述します)

・ LAN経由のコピー制御(以降、“LAN経由コピー制御機能”と記述します)

SAN経由コピー制御機能およびLAN経由コピー制御機能を利用できる装置は、以下のとおりです。

装置名SAN経由コピー制御機能での運用 LAN経由コピー制御機能での運用

運用の可否 対応ファームウェア版数 運用の可否 対応ファームウェア版数

ETERNUS DX60ETERNUS DX80 ○ 全版数 × -

ETERNUS DX90 ○ 全版数 ○(注) V10L61以降

ETERNUS DX60 S2 ○ 全版数 × -

ETERNUS DX80 S2ETERNUS DX90 S2 ○ 全版数 ○ 全版数

ETERNUS DX60 S3ETERNUS DX100 S3ETERNUS DX200 S3

○ 全版数 ○ 全版数

ETERNUS DX200F ○ 全版数 ○ 全版数

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注: acarray add(ETERNUS ディスクアレイの登録コマンド)を-lanオプション付きで実行することはできません。

SAN経由コピー制御機能を利用する場合は、以下の図のように、ETERNUS ディスクアレイ内に運用管理サーバがアクセスできる論理ボリュームが必要です。この論理ボリュームを“アクセスボリューム”と呼びます。ETERNUS ディスクアレイの中の論理ボリュームを1つ、アクセスボリューム用として、運用管理サーバに割り当てる必要があります。

図1.3 SAN経由コピー制御機能を利用するシステム構成例

LAN経由コピー制御機能を利用する場合は、アクセスボリュームが不要です。

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図1.4 LAN経由コピー制御機能を利用するシステム構成例

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第2章 運用までの流れ本章では、Expressの導入前に必要な情報を説明します。

2.1 導入から運用までの流れストレージシステムの導入から運用までの流れを、「図2.1 ストレージシステムの導入から運用までの流れ」に示します。

本マニュアルでは、Expressの環境構築、運用、保守について説明します。

Expressの導入方法(インストールとセットアップ)は、以下のマニュアルを参照してください。

本製品を初めて導入する場合

『ETERNUS SF 導入ガイド』

旧バージョンレベルから本バージョンレベルへバージョンアップする場合

『ETERNUS SF 移行ガイド』

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図2.1 ストレージシステムの導入から運用までの流れ

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Expressでは、ストレージシステムを導入・運用するために、各管理者の役割を以下のように設定しています。 表2.1 管理者の役割

管理者名 作業内容

システム管理者 ストレージシステムの設計から運用までを管理します。ストレージシステムの運用に必要となる、すべての作業に対応します。

業務管理者 管理対象サーバで実施する業務を管理します。業務データの保存や復旧をしたり、管理している業務に影響するトラブルに対応します。

ハードウェア管理者 ストレージシステムのハードウェアを管理します。ハードウェアのトラブルに対応します。

参考

登録する管理者と必要な権限

Expressを使用するには、Expressをインストールするサーバに、管理者のユーザー情報を登録する必要があります。システム管理者の登録は必須です。業務管理者およびハードウェア管理者は、必要に応じて登録してください。各管理者に付与する権限の詳細は、『ETERNUS SF 導入ガイド』の「Express利用ユーザーの登録」を参照してください。

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第3章 環境構築本章では、Expressを使用して、ストレージシステムの環境を構築する手順を説明します。

3.1 事前設定ETERNUS ディスクアレイを本製品で管理するために、ディスクアレイ装置側で、事前設定をします。

ETERNUS Web GUIを利用して、以下の設定をしてください。各設定の詳細は、ETERNUS Web GUIのマニュアルを参照してください。

・ 運用管理サーバのIPアドレスを確認します。ETERNUS ディスクアレイを設置しているサブネットと異なるサブネットに運用管理サーバがある場合は、ETERNUS WebGUIの「ネットワーク環境設定」画面の“サブネット外アクセス許可リスト”に、運用管理サーバのIPアドレスが登録されていることを確認してください。登録されていない場合は、“サブネット外アクセス許可リスト”に運用管理サーバのIPアドレスを登録してください。

・ ETERNUS Web GUIの以下画面で、MNTポートのSNMP機能を有効にします。

対象装置 画面の名称

ETERNUS DX60 S3/DX100 S3/DX200 S3ETERNUS DX200F

SNMPエージェント基本設定

上記以外 SNMPエージェント環境設定

・ ETERNUS Web GUIの以下画面の列名に表示されているETERNUS ディスクアレイ名を確認します。アドバンスト・コピー機能を利用する場合は、ETERNUS ディスクアレイ名に16文字以内の英数字を指定してください。

対象装置 画面の名称 列名

ETERNUS DX60 S3/DX100 S3/DX200 S3ETERNUS DX200F

装置名称設定 名前

上記以外 装置名設定 名称

・ iSCSI接続する場合は、iSCSIポートパラメーター設定で、iSNSサーバを有効にします。

ETERNUS DX80 S2/DX90 S2, DX60 S3/DX100 S3/DX200 S3, ETERNUS DX200Fの場合は、以下の設定を追加してください。

・ SSHサーバ鍵を生成します。ETERNUS Web GUIの以下画面で、SSHサーバ鍵を生成してください。SSHサーバ鍵のbit数は任意です。

対象装置 画面の名称

ETERNUS DX60 S3/DX100 S3/DX200 S3ETERNUS DX200F

SSHサーバ鍵設定

上記以外 SSHサーバ鍵生成

・ ETERNUS Web GUIの「ユーザーアカウント設定」画面で、Softwareロールのアカウントを作成します。以降の手順では、ここで作成したアカウント情報を指定してください。

・ ETERNUS ディスクアレイにSNMPコミュニティー名が設定されていない場合は、ETERNUS Web GUIの「SNMPコミュニティー設定」画面で、SNMPコミュニティー名を設定します。

注意

ディスクアレイの設定完了後は、必ず、ETERNUS Web GUIからログアウトしてください。

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3.2 Webコンソールからの接続確認以降の操作はWebコンソールから行います。そのため、Webコンソールに接続して初期画面が表示されることを確認します。

参照

使用できるWebブラウザとそのバージョン、Webコンソールの起動方法、およびログイン方法は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』を参照してください。

3.3 ディスクアレイの登録本製品でディスクアレイを管理するには、はじめに管理対象のディスクアレイを登録します。

ディスクアレイの登録は、Webコンソールを利用します。

操作手順の詳細は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「ETERNUS ディスクアレイの登録」を参照してください。

3.4 サーバの登録本製品でサーバにボリュームを割り当てるには、対象のサーバをあらかじめ登録しておきます。

Expressで管理するサーバの登録は、Webコンソールを利用します。操作手順の詳細は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「サーバの登録」を参照してください。

次に、登録したサーバにHBAを追加します。操作手順の詳細は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「HBAの追加」を参照してください。

ポイント

後述するストレージ設定ウィザードを使って、サーバの登録とHBAの追加ができます。詳細は、「3.6 ウィザードによる環境構築」を参照してください。

3.5 イベント通知のテスト本製品は、ETERNUS ディスクアレイからの SNMPトラップによる非同期なイベント通知を処理し、障害を監視します。このため、SNMPトラップに関する情報が正しく設定されていることを確認します。

また、障害監視により装置の異常が検出されたときに、あらかじめ設定した送信先にメールを送信することで、システム管理者や業務管理者へ即座に異常を通知できます。

以下に、SNMPトラップの受信テストおよびメール送信テストの手順を説明します。

3.5.1 SNMPトラップの受信テストの手順SNMPトラップを受信できることを確認します。

以下の手順に従って、SNMPトラップの受信テストを行ってください。

1. ETERNUS Web GUIを起動します。

2. ETERNUS ディスクアレイのSNMPトラップ送信先が、運用管理サーバのIPアドレスになっていることを確認します。SNMPトラップの送信先は、ディスクアレイ登録時に自動設定するか、またはETERNUS Web GUIを利用して設定します。

3. ETERNUS Web GUIからSNMPトラップ送信テストを実行してください。詳細は、ETERNUS Web GUIのマニュアルを参照してください。

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4. Webコンソールのイベントログにメッセージが表示されていることを確認します。メッセージ欄に“SNMP Trap Test”の文字列を含むメッセージが表示されていれば、SNMPトラップの受信テストは完了です。

メッセージが表示されていない場合は、ディスクアレイ装置側の設定において、SNMPコミュニティー名やSNMPトラップ送信先IPアドレスを確認してください。また、運用管理サーバとディスクアレイ間のネットワーク設定(ファイアーウォール設定など)に問題がないことを確認して、再度、ETERNUS Web GUIからSNMPトラップ送信テストを実行してください。

3.5.2 メール送信テストの手順設定したメールアドレスまたはSMTPサーバのIPアドレスで、メールが受け取れるか確認します。

Webコンソールを使用して、送信先のメールアドレスが設定されていることを確認してから、テストメールを送信してください。

操作手順の詳細は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「テストメールの送信」を参照してください。

注意

イベント通知のメール送信先アドレスを設定していると、イベント通知のメール送信設定に関係なく、テストメールがメール送信先アドレスに送信されます。なお、テストメールは、業務管理者および システム管理者だけに送信されます。

3.6 ウィザードによる環境構築ETERNUS ディスクアレイの導入・設定経験がなくても、ウィザードを使って簡単に、ETERNUS ディスクアレイに作成したボリュームをサーバに割り当てることができます。

Expressが提供するウィザードは以下のとおりです。

ストレージ設定ウィザード

新たにサーバを登録して、ETERNUS ディスクアレイに作成したボリュームを割り当てます。ウィザード内で、割り当てるボリュームを作成することもできます。

グローバルナビゲーションタブの[メイン]または[ストレージ]のアクションペインで、[ウィザード]の下にある[ストレージ設定]から実行します。

ボリューム割当てウィザード

登録済みのサーバに、ETERNUS ディスクアレイに作成したボリュームを割り当てます。

グローバルナビゲーションタブの[メイン]または[ストレージ]のアクションペインで、[ウィザード]の下にある[ボリュームの割当]から実行します。

アドバンスト・コピー設定ウィザード

アドバンスト・コピーに必要なコピーテーブルサイズやSnap Data Poolポリシーを設定します。

グローバルナビゲーションタブの[ストレージ]からETERNUS ディスクアレイを選択し、カテゴリーペインで[アドバント・コピー]を選択します。さらに、アドバンスト・コピーのカテゴリーペインの[設定]のアクションペインで、[ウィザード]の下にある[アドバンスト・コピー]から実行します。

ウィザードの名称 操作の流れ

ストレージ設定ウィザード 1. サーバの登録とHBAの追加

2. サーバに接続するディスクアレイの選択

3. RAIDグループの作成 (オプション)

4. ボリュームの作成 (オプション)

5. サーバへのボリュームの割当て

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ウィザードの名称 操作の流れ5-1. ホストの登録5-2. アフィニティグループの作成5-3. ホストアフィニティの追加

ボリューム割当てウィザード 1. サーバの選択

2. HBAとポートの選択

3. サーバへのボリュームの割当て

3-1. ホストの登録3-2. アフィニティグループの作成3-3. ホストアフィニティの追加

アドバンスト・コピー設定ウィザード 1. コピーテーブルサイズの設定

2. Snap Data Poolポリシーの設定 (オプション)

ウィザードを利用せずに、個別に操作を実行することもできます。実行できる操作は、「4.1 リソース管理」を参照してください。

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第4章 運用本章では、Expressを使用してストレージシステムを運用する手順を説明します。

4.1 リソース管理本製品に登録したディスクアレイに対して、Webコンソール上で様々な機能を利用できます。

参照

操作方法の詳細は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』を参照してください。

4.1.1 ETERNUS ディスクアレイに関する操作本製品では、ETERNUS ディスクアレイに関する操作ができます。

Webコンソールでディスクアレイを選択し、アクションペインから処理を選択します。

実行できる操作は以下のとおりです。

・ ETERNUS ディスクアレイの表示

・ ETERNUS ディスクアレイの削除

・ ETERNUS ディスクアレイ情報の変更

・ ETERNUS ディスクアレイにアクセスできるアカウント情報の設定・変更

・ ETERNUS ディスクアレイのディスクアレイ名の変更

・ ETERNUS ディスクアレイのBox IDの変更

・ ETERNUS ディスクアレイの設定

・ ETERNUS ディスクアレイのボリュームの割当て

・ ETERNUS ディスクアレイの設定情報の再読込み

注意

以下の場合、Expressマネージャーの管理外でETERNUS ディスクアレイの変更が行われたため、設定情報の再読込みが必要です。

・ 異常または警告レベルのイベントを受信した場合

・ トラブルが発生したETERNUS ディスクアレイを復旧させた場合

・ 性能管理を実施している、かつ、監視状態が 新の状態でない場合

・ Webコンソールから実行した操作が完了する前に、運用管理サーバまたはExpressマネージャーが機能を停止した場合

・ 複数のExpressマネージャーで1台のETERNUS ディスクアレイを管理している場合で、他方のExpressマネージャーでETERNUSディスクアレイを操作した場合

・ Expressマネージャー以外でETERNUS ディスクアレイを操作した場合

・ ETERNUS ディスクアレイに、ユニファイド機構などのハードウェア機構を追加搭載した場合

・ ETERNUS ディスクアレイのファームウェアを入れ替えた場合

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4.1.2 サーバに関する操作本製品では、サーバに関する操作ができます。

Webコンソールでサーバを選択し、アクションペインから処理を選択します。

実行できる操作は以下のとおりです。

・ サーバの表示

・ サーバの削除

・ サーバ情報の変更

・ サーバの設定情報の再読込み

・ HBAの追加

・ HBAの削除

4.1.3 RAIDグループに関する操作本製品では、ディスクアレイのRAIDグループに関する操作ができます。

Webコンソールでディスクアレイを選択し、アクションペインから処理を選択します。

実行できる操作は以下のとおりです。

・ RAIDグループの表示

・ RAIDグループの詳細情報の表示

・ RAIDグループの作成/削除

・ RAIDグループのエコモード設定

注意

RAIDグループが以下のどちらかの条件に該当する場合、Webコンソールからディスクドライブを停止できません。storageadmspindle stopコマンドでディスクドライブを停止してください。

・ RAIDグループに、ボリュームタイプがWSVのボリュームが存在する

・ RAIDグループに属しているボリュームが、LUNコンカチネーション機能で異なるRAIDグループと連結されている

storageadm spindle stopコマンドの詳細は、『ETERNUS SF Storage Cruiser 運用ガイド』の「コマンドリファレンス」を参照してください。

4.1.4 ボリュームに関する操作本製品では、ディスクアレイのボリュームに関する操作ができます。

Webコンソールでディスクアレイを選択し、アクションペインから処理を選択します。

実行できる操作は以下のとおりです。

・ ボリュームの表示

・ ボリュームの作成/削除

・ ボリュームの強制削除

・ ボリュームのフォーマット

・ TPVの容量拡張

・ TPVのリストライピングの開始/停止

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注意

・ 本製品で一度に作成できる 大ボリューム数は128個です。128個を超えるボリュームを作成する場合は、複数回に分けて作成してください。

・ Webコンソールでは、以下の操作を実施できません。

- Snap Data Pool Volumeの予約削除

- LUNコンカチネーションのボリュームの作成/削除/フォーマット

- Wide Striping Volumeの作成/削除/フォーマット

これらの操作は、ETERNUS Web GUIで実施してください。

4.1.5 シン・プロビジョニングに関する操作本製品では、ディスクアレイのシン・プロビジョニングに関する操作ができます。

Webコンソールでディスクアレイを選択し、アクションペインから処理を選択します。

実行できる操作は以下のとおりです。

・ シン・プロビジョニングプールの表示

・ シン・プロビジョニングプールの状態表示

・ シン・プロビジョニングプールの作成/削除

・ シン・プロビジョニングプールの閾値の変更

・ シン・プロビジョニングプールの容量グラフ表示

・ シン・プロビジョニングプールの容量拡張

・ シン・プロビジョニングプールのフォーマット

注意

以下の装置のファームウェア版数がV10L20未満の場合、2TBを超えるシン・プロビジョニングプールの総容量を正しく表示できません。2TBを超えるシン・プロビジョニングプールを利用する場合は、ファームウェア版数をV10L20以降にしてください。

・ ETERNUS DX80 S2/DX90 S2

4.1.6 ストレージ装置のコンポーネント情報に関する操作本製品では、ディスクアレイのコンポーネント情報に関する操作ができます。

Webコンソールでディスクアレイを選択し、アクションペインから処理を選択します。

実行できる操作は以下のとおりです。

・ 装置全体情報の表示

・ Controller Enclosure情報の表示

・ Drive Enclosure情報の表示

・ ポート情報の表示

・ ディスク情報の表示

・ グローバルホットスペアディスクの登録

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・ 専用ホットスペアディスクの登録

・ ホットスペアディスクの解除

4.1.7 ストレージ装置の接続性に関する操作本製品では、ディスクアレイの接続性に関する操作ができます。

Webコンソールでディスクアレイを選択し、アクションペインから処理を選択します。

実行できる操作は以下のとおりです。

・ ストレージのポート一覧の表示

・ FCポート情報/iSCSIポート情報/SASポート情報/FCoEポート情報の表示

・ FCポート/iSCSIポート/SASポートの設定変更

・ タイプごとのホスト数の表示

・ FCホスト/iSCSIホスト/SASホストの追加

・ アフィニティ/LUNグループの一覧表示

・ アフィニティ/LUNグループの作成/削除/変更

・ ホストアフィニティの一覧表示

・ ホストアフィニティの作成/削除

注意

・ ETERNUS DX200Fに対して、SASポートの設定変更、SASホストの追加はできません。

・ Webコンソールでは、iSCSI-RAポートの転送速度を変更できません。転送速度の変更は、ETERNUS Web GUIで実施してください。

・ iSCSIポートのマルチVLAN機能は未サポートです。Webコンソールでは、基本IPアドレス(#0)の設定/参照はできます。しかし、拡張された仮想IPアドレス(#1~#15)の設定/参照はできません。拡張された仮想IPアドレスの設定情報の設定/参照は、ETERNUS Web GUIで実施してください。

4.1.8 システム管理の操作本製品では、ディスクアレイのシステム管理の操作ができます。

Webコンソールでディスクアレイを選択し、アクションペインから処理を選択します。

実行できる操作は以下のとおりです。

・ ライセンスの表示

・ ライセンスの登録/削除

・ エコモードの表示

・ エコモードの設定

・ 暗号化の有効/無効

注意

ETERNUS DX200Fは、エコモードを設定できません。

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4.1.9 アドバンスト・コピーに関する操作本製品では、ディスクアレイのアドバンスト・コピーに関する操作ができます。

Webコンソールでディスクアレイを選択し、アクションペインから処理を選択します。

実行できる操作は以下のとおりです。

・ アドバンスト・コピーのコピーテーブルサイズの設定

・ ETERNUS ディスクアレイの接続形態の設定

・ コピーグループの表示

・ コピーグループの作成/削除

・ コピーペアの表示

・ コピーペアの作成/追加/削除

・ アドバンスト・コピーの実行

・ コピーセッションの表示

・ Snap Data Poolの情報表示

・ Snap Data Poolのポリシー変更

4.2 性能管理

4.2.1 概要本製品は、ETERNUS ディスクアレイに対して性能管理をサポートします。性能管理では、装置内の細かな動作状況や負荷状況を把握できます。

また、稼働Disk数を把握することで、ETERNUS ディスクアレイのエコモード機能の状況を確認できます。

注意

・ 2台以上のサーバ(*)から、同時に1台のディスクアレイを性能管理しないでください。*: ETERNUS SF Express、Softek Storage Cruiser、ETERNUS SF Storage Cruiser、またはSystemwalker Resource Coordinatorの運用管理サーバ

・ 性能管理は運用管理サーバと一緒に起動し、性能管理を設定した装置に対して、バックグラウンドで性能情報の採取を開始します。したがって、Webコンソールの起動・未起動にかかわらず、性能情報が採取されます。性能情報の採取を終了する場合は、性能管理を停止してください。

4.2.1.1 性能情報の種類管理できる情報は、以下のとおりです。

性能情報 単位

Logical VolumeRAID Group

ReadおよびWrite回数 IOPS

ReadおよびWriteデータの転送量 MB/s

ReadおよびWriteのレスポンスタイム msec

Read、Pre-fetch、およびWriteキャッシュヒット率 %

NASボリューム(注) ReadおよびWriteスループット MB/s

ディスクドライブ ディスク使用(ビジー)率 %

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性能情報 単位

CM 負荷(CPU使用)率 %

コピー残量 GB

NASシステム(注) CPU使用率 %

CIFS/NFS処理数 ops/s

CM Port ReadおよびWrite回数 IOPS

ReadおよびWriteデータの転送量 MB/s

装置 稼働Disk数 Disk

消費電力 W

温度 ℃

注: 装置にNASオプションが適用されていて、ファームウェア版数がV10L21-0000以降の場合だけ、表示可能です。

注意

・ 運用管理サーバと管理対象装置の装置内時刻に差異がある場合、性能グラフの時間がずれるときがあります。この現象を防止するため、運用管理サーバと管理対象装置のNTP設定を有効にし、装置内時刻を同期しておくことを推奨します。

・ 性能管理中に管理対象装置を再起動した場合、再起動直後に正しい性能情報を取得できないときがあります。管理対象装置を再起動する場合は、作業前に性能管理を停止することを推奨します。

・ Logical Volume、RAID Groupの性能情報は、ボリュームの種別およびETERNUS ディスクアレイの機種ごとに、以下のようにサポート範囲が異なります。なお、SDVを含むRAID Groupの性能情報の値は保証できません。

ストレージ装置Logical Volume, RAID Group

Standard Volume Thin Provisioning Volume,Thin Provisioning Pool

Snap Data Volume,Snap Data Pool Volume

ETERNUS DX60ETERNUS DX80ETERNUS DX90

○ × ×

ETERNUS DX60 S2 ○ × ×

ETERNUS DX80 S2ETERNUS DX90 S2 ○ ○ ×

ETERNUS DX60 S3ETERNUS DX100 S3ETERNUS DX200 S3

○ ○ ×

ETERNUS DX200F ○ ○ ×

・ ETERNUS ディスクアレイのホストインターフェースであるSASポートおよびNASポートに関する性能情報は未サポートです。

・ Logical Volume(LUN)が存在しないETERNUS ディスクアレイの性能管理は、実施できません。

・ REC Disk Buffered Consistency機能を利用している環境で、RDBの性能情報は表示できません。

4.2.1.2 性能グラフの種類以下のグラフが表示できます。

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1日グラフ

10分間の平均値を基にした折れ線グラフを1日分表示します。

参考

・ 以下の性能値は、平均値ではなく、装置から取得した値をそのまま表示します。

- CMコピー残量

- 稼働Disk数

- 消費電力

- 温度

・ OSのサマータイム機能を有効にしている場合、サマータイム切替え時刻前後のグラフは、正しく表示できない部分があります。

・ 各性能グラフは、LANトラフィックの状況またはサブネット越え(性能管理対象装置と運用管理サーバ間がゲートウェイをまたぐ)などの状況では、監視間隔(60秒)ごとにデータを表示できないことがあります。

4.2.2 性能管理の流れWebコンソールで性能管理対象の装置に対して性能管理指示を行うと、本製品の性能管理部が各装置の性能情報を確保し、性能データとして運用管理サーバに格納していきます。この性能データをグラフに表示します。

4.2.2.1 運用管理サーバ側のディスク容量の確認性能管理を実行するには、運用管理サーバに、性能データを格納するための容量が必要です。『ETERNUS SF 導入ガイド』の「動作環境」を参照し、十分なディスク容量を確保できているか確認してください。

4.2.2.2 性能管理指示性能管理を実行するために、Webコンソールで性能管理の設定と開始を実施します。

性能情報の確保対象となるLogical Volume(LUN_V)の範囲を、Webコンソールに入力してください。Logical Volume(LUN_V)の範囲を指定することで、性能データを格納するディスク領域への影響や、性能情報の確保にかかる負荷を軽減できます。

操作手順の詳細は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「性能管理の開始/設定変更/停止」を参照してください。

参考

内部的には、64個のLogical Volume単位に性能情報を確保するため、入力した前後のLogical Volumeの性能情報も確保されます。例えば、Logical Volume(LUN_V)を70から80までの範囲で入力した場合、内部的には64から127までのLogical Volumeの情報が確保されます。

このとき、性能管理の開始を指示した後にWebコンソールに表示される監視範囲は、開始時に指定した値ではなく、64個単位で変換された値になります。

性能管理が起動すると、性能管理状態として、[監視状態]行に"Monitoring"と表示されます。

操作手順の詳細は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「性能管理の動作状態の表示」を参照してください。

以下の表に、[監視状態]行の値、対応する状態、および対処方法を示します。

[監視状態]行の値 状態 対処方法

Monitoring 性能管理中(正常) 対処は不要です。

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[監視状態]行の値 状態 対処方法

Recovering 性能管理リカバリー中(例えば、装置タイムアウト)

Expressマネージャーがディスクアレイと通信できません。

ネットワークとディスクアレイの状態を確認してください。

ETERNUS Web GUIがログイン状態の場合は、ログオフしてください。

Error 性能管理エラー(例えば、装置タイムアウト、性能情報ファイルへの書込み失敗など)

Expressマネージャーがディスクアレイと通信できません。

ネットワークとディスクアレイの状態を確認してください。

ETERNUS Web GUIがログイン状態の場合は、ログオフしてください。また、ファイルへの書込み権とファイルシステムの容量を確認してください。

次に、性能管理を一旦停止して、再度性能管理を開始してください。

Stop 性能管理の停止(正常) 対処は不要です。

なお、[監視状態]行の値は、現状の状態と異なる場合があります。ETERNUS ディスクアレイの設定を再読込みし、 新の状態を確認してください。

操作手順の詳細は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「ETERNUS ディスクアレイの設定情報の再読込み」を参照してください。

4.2.2.3 監視間隔設定ETERNUS ディスクアレイから性能情報を取得する間隔は、60秒(固定)です。

参考

LANトラフィックの状況またはサブネット越え(性能管理対象装置と運用管理サーバ間がゲートウェイをまたぐ)などの状況では、監視間隔(60秒)内で性能情報を取得できない場合があります。

性能管理部は運用管理サーバのデーモンとして起動されるため、運用管理サーバ起動中は、Webコンソールが起動していなくても性能情報を確保し続けます。

ETERNUS ディスクアレイに対しては、装置の論理構成を認識してから性能情報の確保を開始します。したがって、ETERNUS ディスクアレイに対して初めて性能情報を確保するときは、実際の性能情報の確保時間に加えて、論理構成の確保時間(数十秒から数分)がかかります。

4.2.2.4 選択した装置の性能表示方法取得した性能情報は、Webコンソールでグラフ表示することで確認できます。また、Webコンソールおよび性能情報の操作コマンド(storageadm perfdata)を使用して、CSVファイル形式で性能情報を出力できます。

Webコンソールの操作手順の詳細は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「性能情報のグラフ表示」および「性能情報のエクスポート」を参照してください。

4.2.2.5 ストレージ性能表示

4.2.2.5.1 Logical Volume、RAID Groupの性能情報表示性能を表示するLogical VolumeまたはRAID Group番号を選択し、グラフで表示します。

注意

ETERNUS ディスクアレイのSDVに関する性能情報は未サポートです。また、SDVを含むRAID Groupの性能情報の値は保証できません。

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4.2.2.5.2 Disk(物理ドライブ)の性能情報表示性能を表示するDisk番号を選択し、グラフで表示します。

4.2.2.5.3 CMの性能情報表示性能を表示するCMまたはCM CPUを選択し、グラフで表示します。

4.2.2.5.4 CM Portの性能情報表示ポート一覧から性能を表示するCM Portを選択し、グラフで表示します。

4.2.2.5.5 稼働 Disk 数・消費電力・温度の性能情報表示表示する性能情報を選択し、グラフで表示します。

4.2.2.5.6 NASボリューム、NASシステムの性能情報表示表示したい性能情報を選択してグラフを表示します。

注意

ETERNUS ディスクアレイがNAS機能に対応していない場合、NASボリュームおよびNASシステムの性能情報は表示されません。NAS機能に対応している場合でも、事前に対応ファームウェア(V10L21-0000以降)への更新および事前設定が必要です。なお、性能情報を表示するには、事前設定を実施した後に、構成情報の更新および性能監視を再開する必要があります。

4.2.2.6 性能管理使用例サーバノードからETERNUS ディスクアレイに対するI/O遅延が発生した際、以下の手順で、ETERNUS ディスクアレイ内に要因がないかを調査できます。ただし、この手順は例であり、I/O遅延を決定する要素を100%断定できるわけではありません。

1. I/O処理遅延が発生した時間とアクセスパスを特定します。

2. I/O処理遅延が発生した対象アクセスパスに定義している、アフィニティグループ番号とLogical Volume番号を確認します。

3. 性能管理で対象Logical Volumeの性能を確認します。

4. Logical Volumeのレスポンスタイムが悪い場合は、それが属している RAID Group の性能を確認します。そのRAID Groupのレスポンスタイムも悪い場合は、RAID Groupに属しているほかのLogical Volumeを、Logical Volume一覧からRAID Group名で検索します。これらのLogical VolumeのI/O状況を確認し、RAID Groupに対して高い負荷を与えていないかを確認します。もし、RAID Groupに高い負荷を与えていると判断した場合は、当該Logical VolumeをほかのRAID Groupに移動するなどの処置をしてください。

4.2.2.7 性能管理停止指示Webコンソールで性能管理を停止します。

操作手順の詳細は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「性能管理の開始/設定変更/停止」を参照してください。

4.2.2.8 構成情報の更新性能管理では、装置の構成情報を独自に保持しています。

装置の構成を変更する場合、または性能管理している装置の構成を変更した場合は、以下の手順で装置の構成情報を更新します。

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1. 性能管理の設定内容を記録します。(性能管理を実施している場合)

《記録する設定内容》

- 性能管理対象( 小 LUN_V、 大 LUN_V)

2. 性能管理を停止します。(性能管理を実施している場合)

「4.2.2.7 性能管理停止指示」を参照してください。

3. 性能管理している装置の構成を変更します。

4. 手順1で記録した設定内容を基に、性能管理を開始します。(性能管理を実施している場合)このとき、構成情報ファイルを作成するように指定してください。

「4.2.2.2 性能管理指示」を参照してください。

注意

性能管理している装置の構成を変更した場合、変更前の構成情報で性能管理されています。上記手順で構成情報を更新するまでの性能情報は、保証できません。

4.3 トラブルの検知ストレージシステムの運用中にトラブルが発生した場合の作業を説明します。

トラブルの発生は、以下のように検知されます。

・ Expressからトラブル発生のメールが送付された場合

・ ユーザーからトラブルが発生している旨の連絡があった場合

以下に、トラブルの検知から対処までの流れを示します。

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図4.1 トラブルの検知から対処までの流れ

4.3.1 トラブル状況の確認Webコンソールを利用してトラブルの状況を確認します。

Webコンソールは各装置の状態をアイコンやメッセージで表示するため、かんたんにトラブルの状況を把握できます。

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図4.2 Webコンソール

トラブルが発生している場合は、以下の項目を確認してください。

・ ダッシュボード

Webコンソールにログインしたときに、 初に表示される画面です。ダッシュボードでは、管理対象のハードウェアコンポーネントのステータスやイベントログの状況などを一目で把握できます。

トラブルが発生した場合、"異常( )"または"警告( )"アイコンで示されたカラムに、トラブルが発生した装置の台数またはイベント数がカウントされます。これらのカラムがカウントアップされた場合は、業務に影響が出る可能性が高いため、トラブル内容を確認して対処してください。

なお、カラムの数字部分をクリックすることで、それぞれの管理画面へ遷移し、より詳細な状態を確認できます。

・ イベントログ

ディスクアレイでトラブルが発生すると、SNMPトラップによって運用管理サーバにイベントが通知されます。通知されたイベントの内容は、イベントログで確認できます。イベントログ表示の詳細は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「イベントログの表示」を参照してください。

注意

異常または警告レベルのイベントを受信した場合は、ストレージシステムの構成要素のステータスを手動で更新してください。また、ストレージシステムの状態が復旧した場合も、構成要素のステータスを手動で更新してください。トラブルが発生した装置の代表ステータスは、自動的に更新されます。操作の詳細は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「ETERNUS ディスクアレイの設定情報の再読込み」を参照してください。

ポイント

アイコンが更新されるのは、以下のどちらかの場合です。

・ ディスクアレイから、より高いレベルの警告のイベントが通知されたとき

・ Webコンソールで設定情報の再読込みをしたとき

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4.3.2 調査資料の採取「4.3.1 トラブル状況の確認」以外にも、トラブルの影響を調査する方法があります。必要に応じて使用してください。なお、ハードウェアのトラブルに関しては、必要に応じてハードウェア管理者に連絡してください。

・ トラブル情報の採取

トラブルの詳細情報は、コマンドおよびWebコンソールで採取できます。コマンドで採取する場合は、esfsnapコマンドを参照してください。Webコンソールで採取する場合は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「調査資料の採取」を参照してください。

・ 操作履歴の表示

Webコンソールで操作した、内容、実行状況、および結果を表示します。詳細は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「操作履歴の表示」を参照してください。

・ ログイン/ログアウト履歴の表示

Webコンソールにログインまたはログアウトした、ユーザーの履歴を表示します。詳細は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「ログイン/ログアウト履歴の表示」を参照してください。

4.3.3 トラブルの対処「4.3.1 トラブル状況の確認」および「4.3.2 調査資料の採取」でトラブルの状況を確認した後は、メッセージやトラブル情報を参考にして、システム管理者またはハードウェア管理者に連絡してください。

トラブルを解決した後は、設定情報を再読込みして情報を更新します。設定情報の再読込み手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「ETERNUS ディスクアレイの設定情報の再読込み」を参照してください。

4.4 アドバンスト・コピーの実行アドバンスト・コピーの実行手順を説明します。

Expressは、スナップショットコピー(SnapOPC+)を8セッションまで実行できます。

4.4.1 接続形態の設定SAN経由コピー制御機能運用およびLAN経由コピー制御機能運用で使用する、ETERNUS ディスクアレイの接続形態を設定します。

参照

SAN経由コピー制御機能とLAN経由コピー制御機能の詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド Copy ControlModule編』の「システム構成」を参照してください。

接続形態には、以下の2種類があります。

接続形態の種類 説明

Access through volumes SAN経由コピー制御機能で運用する場合に選択します。

Access through network LAN経由コピー制御機能で運用する場合に選択します。

操作手順の詳細は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「ETERNUS ディスクアレイの接続形態の設定」を参照してください。

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4.4.2 アクセスボリュームの設定Expressマネージャーでは、SAN経由コピー制御機能で運用するETERNUS ディスクアレイにアドバンスト・コピーの指示を行う場合、運用管理サーバからETERNUS ディスクアレイにアドバンスト・コピーの指示を出すためのボリュームが必要です。このボリュームを、アクセスボリュームといいます。

ETERNUS ディスクアレイの中の論理ボリュームを1つ、アクセスボリューム用として、運用管理サーバに割り当ててください。

ポイント

LAN経由コピー制御機能で運用する装置を登録する場合、アクセスボリュームの指定は不要です。

Windows環境の場合

運用管理サーバで、以下の手順に従って、アクセスボリュームを設定してください。

1. アクセスボリュームとして使用するETERNUS ディスクアレイの論理ボリュームを、サーバに割り当てます。割り当てられた論理ボリュームは、ディスクとして認識されます。

2. ディスクをMBRディスク形式(DOS形式)、または、GPTディスク形式で初期化します。

3. パーティションを作成し、ドライブ文字を割り当てます。

Linux環境の場合

運用管理サーバで、以下の手順に従って、アクセスボリュームを設定してください。

1. アクセスボリュームとして使用するETERNUS ディスクアレイの論理ボリュームを、サーバに割り当てます。割り当てられた論理ボリュームは、ディスクとして認識されます。

2. ディスクをMBRディスク形式(DOS形式)、または、GPTディスク形式で初期化します。

4.4.3 コピーテーブルサイズの設定アドバンスト・コピーを利用するために必要なコピーテーブルサイズと倍率を設定します。テーブルサイズと倍率は、コピー容量とコピーを同時に動作させるセッション数(ボリューム数)から算出します。算出方法は、ETERNUS ディスクアレイに付属のマニュアルを参照してください。

・ コピーテーブルサイズETERNUS ディスクアレイに確保するコピーテーブルのサイズを設定します。このコピーテーブルは、アドバンスト・コピーを管理するために必要なメモリ領域です。

・ 倍率コピーテーブルの倍率(1ビットあたりに割り付けるデータサイズ)を設定します。倍率はできるだけ小さな値にしてください。

設定手順の詳細は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「アドバンスト・コピーのコピーテーブルサイズの設定」を参照してください。

4.4.4 コピーグループの作成コピーグループを作成します。コピーグループとは、コピー元およびコピー先の論理ボリュームをペアとしたコピーペアのグループです。

コピーグループの作成時には、使用するETERNUS ディスクアレイおよびアドバンスト・コピーの種類を指定します。

操作手順の詳細は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「コピーグループの作成/表示/削除」を参照してください。

4.4.5 コピーペアの作成アドバンスト・コピーを実行する前に、コピー元のボリュームとコピー先のボリュームのペアを作成します。

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操作手順の詳細は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「コピーペアの作成」を参照してください。

4.4.6 スナップショットコピーの実行ETERNUS ディスクアレイのSnapOPC+を実行するコピー方法です。

スナップショットコピー(SnapOPC+)は、コピー・オン・ライト方式を利用し、更新される前の状態のコピー元ボリュームを作成します。

操作手順の詳細は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「アドバンスト・コピーの実行」を参照してください。

スナップショットコピー(SnapOPC+)では、コピー元ボリュームの更新前データを、スナップ世代単位(複製ボリュームを作成した単位)で保存できます。

スナップショットコピー(SnapOPC+)は、その仕組みや特性上、オペレーションミスやソフトウェアエラーといった、ソフト障害からの回復に備えたバックアップとして利用されることを想定しています。コピー元ボリュームがハード故障によりアクセス不可能な状態になった場合は、当該コピーセッションはエラーとなり、コピー先のボリュームも正しくデータを読むことができません。

スナップショットコピー(SnapOPC+)は、以下のような場合に効率的に使用できます。

・ テープなど、ほかの媒体にカスケードコピーする場合に使用する一時ファイルをバックアップする場合

・ ファイルサーバや、更新率が低い"その他のデータ"をバックアップする場合

図4.3 スナップショットコピー(SnapOPC+)

注意

ETERNUS DX80 S2/DX90 S2, DX100 S3/DX200 S3, ETERNUS DX200Fの場合、1つ以上のSDPVが必要です。

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4.4.7 コピー状態の確認アドバンスト・コピーの状態を確認します。

操作手順の詳細は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「コピーセッションの表示/強制サスペンド/強制停止」を参照してください。

注意

コピーの状態が"???"または"Unknown"と表示される場合は、アクセスボリュームが誤っている可能性があります。『ETERNUSSF AdvancedCopy Manager 運用ガイド Copy Control Module編』の「acarray detail (ETERNUS ディスクアレイの詳細情報表示コマンド)」でアクセスボリュームを確認してください。

アクセスボリュームが誤っている場合は、「4.4.2 アクセスボリュームの設定」を参照して、正しいアクセスボリュームを設定してください。

4.4.8 コマンドライン操作アドバンスト・コピー機能をコマンドで操作する場合の手順を説明します。

参照

コマンドの説明は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド Copy Control Module編』の「コマンドリファレンス」を参照してください。

ETERNUS ディスクアレイの登録

acarray addコマンドを使用して、ETERNUS ディスクアレイを登録します。

このとき、ETERNUS ディスクアレイの接続形態も同時に設定します。

注意

acarray addコマンドの-aオプションで指定するETERNUS ディスクアレイ名には、Expressに登録されているそのETERNUS ディスクアレイのディスクアレイ名を指定します。異なる名前で登録した場合、Webコンソールを使用したアドバンスト・コピーは使用できません。

コピーグループの作成

acgroup createコマンドを使用して、コピーグループを作成します。

コピーペアの追加acpair addコマンドを使用して、コピーグループにコピーペアを追加します。

コピーの実行スナップショットコピー(SnapOPC+)に用意されたコピー開始コマンドを使用して、コピーを実行します。

注意

コピーやSIDが"???"と表示される場合は、アクセスボリュームが誤っている可能性があります。acarray detailコマンドで、アクセスボリュームを確認してください。アクセスボリュームが誤っている場合は、「4.4.2 アクセスボリュームの設定」を参照して、正しいアクセスボリュームを設定してください。

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4.5 シン・プロビジョニング管理本製品では、ETERNUS ディスクアレイのシン・プロビジョニング機能によるストレージ容量の仮想化運用を管理できます。以下の機能を提供します。

閾値監視

シン・プロビジョニングプールの使用容量の閾値を監視します。閾値の変更も可能です。

容量管理

シン・プロビジョニングプールの使用容量の変化を、グラフで表示します。

4.5.1 閾値監視シン・プロビジョニングプールの使用容量の閾値を監視します。

閾値と閾値監視状態

シン・プロビジョニングプールごとに設定されている「注意閾値」と「警告閾値」の値および閾値監視状態を表示します。「注意閾値」と「警告閾値」は、ディスクアレイ装置で用意されている、シン・プロビジョニングプールの使用容量の閾値です。

閾値の設定

シン・プロビジョニングプールの「注意閾値」と「警告閾値」には、シン・プロビジョニングプール作成時にディスクアレイ装置によって初期値が設定されています。必要に応じて容量閾値の設定変更を行ってください。

閾値の設定手順

Webコンソールから設定を行ってください。

閾値超え発生時の対応

閾値超えが発生した場合の本製品による対応の流れは以下のとおりです。

- 状態変化の検出

閾値超えが発生した場合、本製品はディスクアレイ装置のシン・プロビジョニングプール状態の変化を通知するSNMPトラップをイベントログに表示します。

- 新の状態に更新

イベント表示を確認後、該当するディスクアレイ装置について[設定の再読み込み]を実行します。

- シン・プロビジョニングプールの状態確認

シン・プロビジョニングプールの状態を確認します。閾値超えの内容に応じてディスク増設などの対応を行います。

参照

パケット喪失などの理由でシン・プロビジョニングプール状態変化を通知するSNMPトラップが受信できなかった場合、本製品からディスクアレイ装置に対するシン・プロビジョニングプール情報のポーリングにより、状態変化を検出します。当該ポーリングは1時間間隔(デフォルト)のため、状態変化発生から検出までの時間は1時間以内となります。ポーリングの間隔はポーリングサービス設定ファイルで変更可能です。詳細は、『ETERNUS SF Storage Cruiser 運用ガイド』の「ポーリングサービス設定ファイル説明」を参照してください。

参考

LogicalVolumeごとに設定されている「注意閾値」の閾値超えはSNMPトラップで通知されません。LogicalVolumeの「注意閾値」は、ディスクアレイ装置で用意されている、LogicalVolumeの未割当て容量に関する閾値です。

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4.5.2 容量管理シン・プロビジョニングプールの使用容量の変化を把握するために、シン・プロビジョニングプールの容量および使用容量の変化をグラフで表示します。

これにより、シン・プロビジョニングプールへの物理ディスク増設時期の把握や、使用状況に応じた閾値の設定の見直しが簡単に行えます。

参考

容量管理ウィンドウで表示されるシン・プロビジョニングプールの容量および使用容量の情報は、毎日1時0分0秒に取得しています。取得時刻は、ポーリングサービス設定ファイルで変更可能です。詳細は、『ETERNUS SF Storage Cruiser 運用ガイド』の「ポーリングサービス設定ファイル説明」を参照してください。

4.5.2.1 容量グラフの種類以下のグラフが表示できます。

1か月グラフ

現在から1か月前まで(31日分)のデータを、折れ線グラフで表示します。プロット点は1日単位で表示されます。

4.6 NAS管理本製品は、ブロックアクセスインターフェース(SAN)とファイルアクセスインターフェース(NAS)が搭載されたマルチプロトコルストレージであるETERNUS ディスクアレイを管理します。Webコンソールでは、NAS機能を搭載したETERNUS ディスクアレイのNASファイルシステムを運用するための様々な機能を利用できます。

本節では、本製品でETERNUS ディスクアレイのNAS運用を行うために必要な以下の項目を説明します。

・ 機能概要

・ 事前設定

・ 導入手順

・ 運用方法

注意

・ ETERNUS DX200Fでは、本機能を利用できません。

・ NAS運用を行う上での注意事項は、ETERNUS ディスクアレイ付属のマニュアルを参照してください。

4.6.1 機能概要

4.6.1.1 NAS管理についてETERNUS ディスクアレイのNAS管理を説明します。

4.6.1.1.1 基本システム構成ETERNUS ディスクアレイのNASを運用する場合に必要な基本システム構成を説明します。

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図4.4 基本システム構成図

NASの設定は、運用管理サーバから行います。運用管理サーバとETERNUS ディスクアレイを管理LANで接続します。運用管理サーバへのアクセスは、運用管理サーバまたは運用管理サーバとHTTPS通信が可能なネットワーク内にある端末のWebコンソールから行います。

NASの利用は業務LAN上のクライアントから行います。

NASの共有フォルダにアクセスするクライアントとETERNUS ディスクアレイは業務LANで接続します。また、NASアクセスに対する認証管理を行うための「認証サーバ」と名前解決を行うための「DNSサーバ」を業務LAN上に設定します。

ポイント

NASファイルシステムに認証機構を構築しない場合は、システム上に認証サーバを設置する必要はありません。認証機構を構築しない場合は、すべての業務LAN上のクライアントからNASファイルシステムにアクセスできます。その場合、意図しないクライアントからのアクセスも可能になるため、認証サーバの設定をお勧めします。

4.6.1.1.2 サポート機能本製品では、ETERNUS ディスクアレイのNAS運用を行うため、以下の機能を提供します。

・ ウィザードによるNASファイルシステムの簡単導入

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・ 構成情報の表示および障害監視

・ ブロックレベルの容量監視

・ 性能管理

・ NASボリュームのバックアップ/リストア

・ NASボリュームのスナップショットの自動採取

・ ユーザー/グループ単位の使用量の上限値管理および使用量監視(クォータ管理)

・ NAS環境のウイルス対策

ウィザードによるNASファイルシステムの簡単導入

NASファイルシステムの導入時に必要な「共有フォルダの作成」と「NASインターフェースの作成」を、ウィザードを用いて簡単に設定できます。

構成情報の表示および障害監視

ETERNUS ディスクアレイのNASとして使用するリソースの構成情報を、Webコンソールで確認できます。また、障害が発生した場合は、Webコンソールのイベントログに障害内容が表示されます。

ブロックレベルの容量監視

ETERNUS ディスクアレイのNASファイルシステムで使用している領域の容量監視を、ブロックボリュームと同等レベルで実施できます。

性能管理

ETERNUS ディスクアレイの以下の資源に対する性能監視を実施できます。

- NASボリューム

- NASシステム

参考

- NASポートに対しては、性能監視および閾値監視機能を使用できません。

- NASボリュームおよびNASシステムに対しては、閾値監視機能を使用できません。

NASボリュームのバックアップ/リストア

NASボリュームからNASバックアップボリュームへのバックアップ/リストアをQuickOPCによって実現します。NASバックアップボリュームを別Diskに作成することで、NASボリュームのDisk故障によるデータの消失を回避できます。また、NASバックアップボリュームをRead-Onlyで参照できるため、クライアントからファイル単位でNASボリュームへ書き戻すことが可能です。

NASボリュームのスナップショットの自動採取

指定したスケジュールに従ってスナップショットを自動採取する機能です。NASボリュームのスナップショット採取をSnapOPC+によって実現します。指定世代分のNASボリュームのスナップショットを保管でき、スナップショットからファイルやフォルダを管理者レスで復元できます。

ユーザー/グループ単位の使用量の上限値管理および使用量監視(クォータ管理)

ユーザーまたはグループの使用可能な容量の上限を管理する機能です。一部のユーザーまたはグループがディスク容量を大量に浪費することによる全体資源の枯渇を未然に防ぎます。

NAS環境のウイルス対策

ウイルス対策セキュリティベンダーが提供するウイルス対策サーバを登録することで、共有フォルダ配下のファイルへのアクセスをチェックし、ウイルスの検出と対処を自動で実施します。NAS環境に存在するデータへのウイルス/不正プログラムの感染を防ぎます。

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4.6.1.1.3 NASファイルシステムの設定項目ETERNUS ディスクアレイのNAS運用を行うため、Webコンソールで以下を設定します。

・ 共有フォルダ

・ NASインターフェース

・ NASファイルシステム環境

共有フォルダ共有フォルダとは、NASファイルシステムとしてネットワーク上に公開されたフォルダを指します。本製品では、共有フォルダを作成して、アクセス制御を設定することやバックアップやスナップショットを採取することが可能です。

Webコンソールから共有フォルダを作成する場合は、以下のリソースが同時に作成されます。

リソース 内容

NASボリューム 共有フォルダの作成先のボリュームです。1つのNASボリュームに複数の共有フォルダを設定できます。

NASバックアップボリューム NASボリュームのバックアップ用のボリュームです。NASバックアップの設定を新規のNASバックアップボリュームで行う場合、1つのNASボリュームに対して1つ作成されます。NASバックアップの設定は任意です。

NASスナップショットボリューム

NASボリュームのスナップショット用のボリュームです。NASスナップショットを使用する場合、世代数分作成されます。NASスナップショットの設定は任意です。

NASシステムボリューム NAS制御用の複数のボリュームです。NASボリュームを新規に作成した場合に作成されます。作成先はNASボリュームと同じシン・プロビジョニングプールとなります。

コピーグループ NASボリュームをバックアップするときに使用するコピーグループです。NASバックアップの設定を実施した場合だけ作成されます。

コピーペア NASボリュームとNASバックアップボリュームのコピーペアです。NASバックアップの設定を実施した場合だけ作成されます。

本製品で作成された共有フォルダへは以下のプロトコルを使用してアクセスできます。以下のプロトコルは同時利用が可能なので、1つの共有フォルダに対してUNIX系とWindowsそれぞれのクライアントからアクセスできます。

・ CIFSWindowsファイル共有で使用されるSMBを発展させたプロトコルです。

・ NFSUNIX系のOS間で利用されるプロトコルです。

NASインターフェース

NASインターフェースとは、業務LAN上で共有フォルダにアクセスするための公開用のIPアドレスと、そのIPアドレスを割当てるポートの情報を管理するネットワークインターフェースの定義情報を指します。VLAN機能を用いることで、1つのポートに対して複数のIPアドレスを割当てることが可能です。

参考

共有フォルダとNASインターフェースに関連はありません。どのNASインターフェースからでも同じ共有フォルダを参照可能です。

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NASインターフェースを割り当てたポートは、単体としてアクセスする方法と、2つのポートを組み合わせることによりアクセスする方法があります。本製品から設定できる接続形態は、以下のとおりです。

・ Active-Active接続

2つのポートを用いて、それぞれにIPアドレスを設定する方法です。2つのポートは常に有効であり、どちらのポートからでも共有フォルダにアクセス可能です。また、クライアントには2通りのIPアドレスを公開でき、帯域の負荷分散が可能です。片方のポートがダウンした際は、自動的にもう片方のポートにIPアドレス設定を引き継ぐことができるため、ダウン後も同じIPアドレスで運用を継続できます。

参考

ポートダウン時は、片方のポートだけの運用となるため、2つのポートを用いた負荷分散はできなくなります。

・ Active-Standby接続

2つのポートを用いて、1つのIPアドレスを設定する方法です。2つのうち、片方のポートだけ有効(Activeポート)であり、もう片方のポートは無効(Standbyポート)となります。Activeポートがダウンしたときは、自動的に有効になるStandbyポートにIPアドレス設定を引き継ぐことができ、ダウン後も同じIPアドレスを用いて同じ帯域での運用を継続できます。

・ Single接続

1つのポートを用いて、1つのIPアドレスを設定する方法です。ポートがダウンしたときは、共有フォルダにアクセスできなくなります。

参考

ポートダウン時に運用を継続するために、冗長化されているActive-Active接続またはActive-Standby接続に設定することをお勧めします。

また、通信速度と耐故障性の向上を目的として、複数の物理ポートを束ねて1つの論理ポートとして扱うことができます。さらに、その論理ポートに対してNASインターフェースを割り当てます(結合ポート)。結合ポートの通信用のポートを決定する方法として、動作モードとハッシュポリシーを選択します。

・ 通信速度向上

ネットワークを束ねて通信速度を向上させます。

「図4.5 通信速度向上」は、100Mbpsのネットワークを3本束ねているので、 大300Mbpsで通信します。

図4.5 通信速度向上

・ 耐故障性向上

束ねたネットワークのどれかで通信故障が発生しても、残りのネットワークで通信を継続します。

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「図4.6 耐故障性向上」は、3本のネットワークのうち1本が故障しているので、残りの2本で 大200Mbpsの通信を継続します。

図4.6 耐故障性向上

NASファイルシステム環境

・ NASサーバ名

NASサーバ名とは、ETERNUS ディスクアレイに設定される一意の名前です。

ETERNUS ディスクアレイに設定されるNASサーバ名をDNSサーバに登録することで、NASサーバ名を指定してCIFSプロトコルの共有フォルダにアクセスできます。

・ DNSサーバ

NASを運用する場合に使用するDNSサーバを設定します。

・ 認証機構

本製品では、共有フォルダへのアクセス制御を行うために、ドメインコントローラーを用いた認証機構を提供します。

ドメインコントローラーは、ネットワーク上の個々のクライアントのアカウント情報を一元的に管理し、それぞれのクライアントに対する認証やアクセス許可を行います。

本製品のシステム環境では、認証サーバがダウンした場合の予備サーバとして、各認証方式について 大3台まで認証サーバを登録できます。

本製品がサポートしている認証方式は、以下のとおりです。

- Active DirectoryによるKerberos認証方式

Kerberosとは、接続するクライアントを正しく設定するためのネットワーク認証プロトコルです。クライアントから受け取るパスワードを認証してチケットを発行します。認証されたクライアントは、チケットを利用することでネットワークサービスを利用できます。CIFSプロトコルで共有フォルダにアクセスする場合、かつディレクトリやファイルに対してアクセス管理を行う場合は、本認証方式を使用して認証やアクセス制御を行うために、Active Directoryを搭載した認証サーバを登録します。

- LDAPを使用した認証方式

LDAPとは、ディレクトリサービスにアクセスするためのプロトコルです。ディレクトリサービスでは、ネットワーク機器やクライアントのアカウント情報を一元的に管理することで、検索などの機能を容易に使用できます。NFSプロトコルで共有フォルダにアクセスする場合、かつディレクトリやファイルに対してアクセス管理を行う場合は、本認証方式を使用して認証やアクセス制御を行うために、LDAPを搭載した認証サーバを登録します。

4.6.1.2 NAS環境のバックアップについてETERNUS ディスクアレイにおけるNAS環境のバックアップの概要を説明します。

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参照

NAS環境のバックアップ運用は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド Copy Control Module編』の「NAS環境のバックアップ」を参照してください。

4.6.1.2.1 NASボリュームのバックアップ/リストアWebコンソールで設定したNASボリューム全体を、NASバックアップボリュームへバックアップできます。また、NASバックアップボリュームから、NASボリューム全体をリストアできます。

図4.7 NASボリュームのバックアップ/リストア

参考

・ NASボリュームのバックアップは、Webコンソールで実行または運用管理サーバからコマンドで実行できます。NASボリュームのリストアは、Webコンソールだけで実行できます。

・ NASバックアップボリュームからファイル単位にデータを復元する場合は、NASバックアップボリュームをマウントし、手動でファイルを書き戻します。

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・ 1台のETERNUS ディスクアレイに作成可能なNASボリュームおよびNASバックアップボリュームの本数は、装置のモデルおよびファームウェア版数によって異なります。詳細は、ETERNUS ディスクアレイ付属のマニュアルを参照してください。

4.6.1.2.2 NASバックアップボリュームのマウント/アンマウントNASボリュームのバックアップ先であるNASバックアップボリュームを、NAS環境にRead-Onlyでマウントできます。NASバックアップボリュームをマウントすることにより、クライアントからバックアップ時点の個々のファイルをユーザー自身でNASボリュームに書き戻せます。また、マウントしたNASバックアップボリュームは、利用が終わった時点でアンマウントできます。

図4.8 NASバックアップボリュームのマウント/アンマウント

参考

・ NASバックアップボリュームのマウント/アンマウントは、Webコンソールから操作できます。

・ NASバックアップボリュームのマウント中は、NASボリュームをバックアップ/リストアできません。

・ マウント後のNASバックアップボリューム上の共有フォルダ名は、バックアップ時の共有フォルダ名+"$bak"です。なお、NASバックアップボリュームの共有フォルダ名は、Webコンソールに表示されません。

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4.6.1.3 NAS環境のスナップショットについてETERNUS ディスクアレイにおけるNAS環境のスナップショット機能の概要を説明します。

4.6.1.3.1 NASスナップショットNASスナップショットでは、任意のタイミングでの定期的なスナップショットの採取および採取したスナップショットをクライアントから参照できます。NASボリュームのスナップショットをSnapOPC+によって実現します。NASボリュームの世代管理や操作ミスによるフォルダおよびファイルの削除に対する復元を目的として提供します。

NASスナップショット機能は、Webコンソールからスナップショットの設定を実行することで使用できます。

以下の項目を設定します。

・ スナップショット世代数保持したいスナップショットの世代数を設定します。設定可能な世代数は、装置のモデルおよびファームウェア版数によって異なります。ETERNUS ディスクアレイに付属のマニュアルを参照してください。

・ スケジュール設定スナップショットを採取するスケジュールの設定です。毎週の指定した曜日の時間または毎日の指定した時間にスナップショットを採取します。

図4.9 NASスナップショットの概要

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注意

アプリケーションからボリュームにアクセスしている 中にスナップショットを採取した場合、中途半端なデータがボリュームに書き込まれた時点のスナップショットが作成されることがあります。この場合、スナップショット内のデータの整合性は保証されず、スナップショットに含まれるファイルを操作できなくなったり、ファイル内容が不完全になったりします。一般的に、データの整合性があるスナップショットを採取するには、ボリュームにアクセスしているアプリケーションを事前に停止しておく必要があります。スナップショット内のデータ不整合を検出した場合に世代を遡って正しいデータを参照できるように、スナップショットの採取スケジュールおよび世代数を設定してください。

4.6.1.3.2 スナップショット採取の停止/開始装置の保守期間や長期休暇などによりNASボリュームの更新が一時的に行われない場合、スナップショットの採取を停止させることで、過去のスナップショットが上書きされることを防ぎます。スナップショットの採取を再開する場合は、スナップショットの採取の開始を実行します。停止前のスナップショットを引き継いだ状態で、スナップショットの採取を再開できます。

図4.10 スナップショット採取の停止/開始

4.6.1.4 NAS環境のクォータ管理についてETERNUS ディスクアレイにおけるNAS環境のクォータ管理の概要を説明します。

4.6.1.4.1 NAS環境のクォータ管理クォータ管理では、リソースの使用可能量を制限できます。一部のユーザーがディスク容量を浪費することによる全体資源の枯渇を未然に防ぐことができます。

共有フォルダの所有者であるユーザーやグループに対し、ディスク使用量とファイル数の制限を設定できます。以下の2つの値を設定できます。

・ 制限値実際に使用できる上限値です。制限値を超えるデータ更新を実施した場合、更新がエラーとなります。

・ 警告値制限値到達前の予兆通知を行うための値です。警告値を超えるデータ更新を実施した場合、運用管理サーバへSNMPトラップでイベントが通知されます。

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ポイント

・ 制限値を超過して使用してもエラーにならない場合があります。そのときは、 大でディスク使用量制限値+2GBまで使用されます。

・ クォータ設定済みのNASボリュームに対してバックアップを実行した場合、クォータ設定情報も同時にバックアップされます。そのため、リストアした場合はバックアップ時点のクォータ設定が適用されます。

図4.11 クォータ管理の概要

参考

・「4.6.3.3 NASファイルシステムの環境設定」で設定した認証サーバに登録されているユーザーおよびグループに対し、クォータ設定します。

・ イベント通知のメール送信を設定することで、クォータ管理の制限値および警告値の超過をメールで通知できます。

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4.6.1.4.2 クォータ管理で通知されるイベントクォータ管理では次の場合にSNMPトラップが運用管理サーバに通知されます。

・ 制限値に到達した状態で、データ更新またはファイル作成を行おうとしてエラーが発生した(制限値超過)

・ 警告値を超えた(予兆)

・ 警告値以下に戻った

通知されたイベントはWebコンソールのクォータ管理のログ画面で確認できます。ログの保持期間は30日です。

参照

クォータ管理のログ画面の表示手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「クォータ情報の表示」を参照してください。

ポイント

・ イベントは、種類(警告値超過、制限値超過、および警告値解除)ごとにまとめられ、10分間に1回通知されます。

・ 制限値超過のイベントは、制限値に到達した状態で、データ更新またはファイル作成を行おうとしてエラーになったときに通知されます。

4.6.1.5 NAS環境のウイルス対策についてETERNUS ディスクアレイにおけるNAS環境のウイルス対策の概要を説明します。

4.6.1.5.1 NAS環境のウイルス対策ウイルス対策機能は、ウイルス対策セキュリティベンダーが提供するウイルス対策サーバと連携し、NAS環境に存在するデータへのウイルス/不正プログラムの感染を防ぎます。

クライアントからファイルにアクセスすると、登録しているウイルス対策サーバが、対象ファイルをチェックします。

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1. クライアントから、ETERNUS ディスクアレイの共有フォルダ内のファイルへアクセス

2. ETERNUS ディスクアレイからウイルス対策サーバへ、対象ファイルのウイルスチェックを指示

3. ウイルス対策サーバが、対象ファイルをチェック

4. ウイルス/不正プログラムを検出した場合、検出ログをログ用フォルダに出力

5. ウイルス/不正プログラムを検出した場合、検出結果をWebコンソールに通知

ポイント

・ ウイルス対策機能は、プロトコルがCIFSの共有フォルダだけを対象とします。

・ ウイルス対策サーバは、ETERNUS ディスクアレイの2つのCMから通信できるように、NASインターフェースを設定する必要があります。

・ 複数台のウイルス対策サーバを設置することを推奨します。ETERNUS ディスクアレイがウイルス対策サーバと通信できない場合、クライアントからNAS環境に存在するファイルへアクセスできなくなります。登録できるウイルス対策サーバの台数は、ETERNUS ディスクアレイに付属のマニュアルを参照してください。

・ ウイルス対策サーバのアクティベーションコードは、ETERNUS ディスクアレイごとに用意してください。

・ ウイルス対策機能は、書込み権限がある共有フォルダを対象とします。書込み権限がない共有フォルダはスキャンされません。

ウイルス対策サーバがウイルスを検出すると、自動的に対処します。

ウイルス対策サーバが実施した対処を、以下の手順で確認してください。

1. 共有フォルダにアクセスし、ログを確認します。ログは、以下のフォルダに出力されます。

\\<NASインターフェースのIPアドレス>\<共有フォルダ名>\.evscan\log

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ログファイル名は、以下のとおりです。

- 新のログ

viruslog_YYYY_MM.txt

YYYY: 西暦年、MM: 月(1~12)

- 過去のログ

viruslog_YYYY_MM_partN.txt

YYYY: 西暦年、MM: 月(1~12)、N: 管理番号(1から始まる10進数)

参照

ログの詳細は、ログに出力されるメッセージを参照してください。対処は、ETERNUS ディスクアレイに付属のマニュアルを参照してください。

2. ログの内容から、ウイルス対策サーバで実施された対処を確認します。

検出した内容を詳しく確認したい場合は、ログと対象のファイルをベンダーに提示して確認します。

ウイルス対策サーバによって隔離されたファイルは、以下のフォルダにあります。

\\<NASインターフェースのIPアドレス>\<共有フォルダ名>\.evscan\quarantine

ポイント

ログ出力先の容量が不足した場合、SNMPトラップが通知されます。通知された場合、以下の対処をして容量を確保してください。

・ NASボリュームを拡張する

・ 不要になった過去のログや.evscan\quarantineフォルダ内のファイルを削除する

・ クォータ管理を設定している場合、制限値を上げる

.evscan\logフォルダ内のログの保持期間は、90日です。

4.6.1.5.2 ウイルス対策で通知されるイベントウイルス対策では、次の場合にSNMPトラップが運用管理サーバに通知されます。

・ ウイルスを検出した

・ パターンファイルが2日以上更新されていない

・ スキャンエンジンが 新ではない

・ パターンファイル/スキャンエンジンが更新された

・ ウイルス対策サーバと通信できない

・ ウイルス対策サーバとの通信が回復した

・ アクティベーションコードの有効期限まで30日になった

・ アクティベーションコードの有効期限が切れた

通知されたイベントは、Webコンソールのウイルス対策のログ画面で確認できます。ログの保持期間は90日です。

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参照

ウイルス対策のログ画面の表示手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「ウイルス対策情報の表示」を参照してください。

4.6.1.6 動作環境ETERNUS ディスクアレイのNASオプションが持つ機能は、以下の環境で使用できます。 表4.1 動作環境

対象 環境

プラットフォーム ETERNUS SF Managerが動作するプラットフォーム

必須ライセンス(ソフトウェア)

・ ETERNUS SF Express (注1)

・ ETERNUS SF AdvancedCopy Manager Standard Edition (注2)

ETERNUS ディスクアレイ ETERNUS DX100 S3/DX200 S3

必須オプション(ハードウェア)

NASオプション

ドメインコントローラーによる認証方式 (注3)

[CIFSプロトコルでアクセスする場合] Active Directory

[NFSプロトコルでアクセスする場合] LDAP

ウイルス対策サーバ Trend Micro Storage Security for FUJITSU Storage ETERNUS DX S3 series

注1: NASファイルシステムを構築するために必要です。注2: NASボリュームをバックアップするために必要です。注3: NASファイルシステムに対して認証サーバを用いたアクセス制御を行うときに必要です。認証サーバの設定がない場合は、すべてのアクセスを許可します。

4.6.2 事前設定本製品でETERNUS ディスクアレイのNAS管理を導入するための事前設定を説明します。 表4.2 事前設定

設定対象 設定内容

ETERNUS ディスクアレイ ・ NASオプションの追加適用

・ 本製品への登録準備

認証サーバ ・ ユーザー/グループの登録

・ 認証サーバの冗長化

DNSサーバ ・ NASサーバ名の登録

ウイルス対策サーバ ・ ウイルス対策サーバの準備

運用管理サーバ ・ 装置登録

・ ライセンス登録

・ シン・プロビジョニングプールの作成

・ アドバンスト・コピーの接続形態の設定

・ RAIDグループの作成

・ SDPの容量拡張

・ コピーテーブルサイズの設定

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4.6.2.1 ETERNUS ディスクアレイに対する事前設定ETERNUS ディスクアレイに対する事前設定について説明します。

設定項目は、以下のとおりです。

・ NASオプションの追加適用

・ 本製品への登録準備

NASオプションの追加適用

ETERNUS ディスクアレイに対してNASオプションを追加適用します。適用手順は、ETERNUS ディスクアレイに付属のマニュアルを参照してください。

すでに対象のETERNUS ディスクアレイにNASオプションを適用している場合は、本作業をスキップしてください。

本製品への登録準備

本製品に登録するためにETERNUS ディスクアレイに対して登録準備を行ってください。設定内容は、「3.1 事前設定」を参照してください。

すでに本製品に対象のETERNUS ディスクアレイを登録している場合は、本作業をスキップしてください。

4.6.2.2 認証サーバに対する事前設定認証サーバに対する事前設定について説明します。

設定項目は、以下のとおりです。

・ ユーザー/グループの登録

・ 認証サーバの冗長化

ユーザー/グループの登録

ドメインコントローラーを搭載している認証サーバに対して共有フォルダにアクセスするユーザー/グループを登録します。

登録方法は、各ドメインコントローラーのマニュアルを参照してください。

注意

CIFS/NFSの両方のプロトコルを利用する場合、Active Directory認証サーバとLDAP認証サーバ間でユーザー/グループ情報の一意性を保証してください。Windowsのセキュリティ識別子(SID)と、UNIXサーバのユーザーID(UID)とグループID(GID)をマッピングすることで、ユーザー/グループ情報を一意に固定できます。ユーザー/グループ情報をマッピングするときは、Active Directory認証サーバのユーザーID/グループIDを基にLDAP認証サーバのUID/GIDを設定してください。LDAP認証サーバにユーザー/グループを登録する場合は、Active Directory認証サーバに登録されているユーザー/グループのSIDの末尾(例えば、SIDの値が「S-1-5-21-xxxx-yyyy-zzzz-nnnn」の場合はnnnnの部分)に10,000,000を加算した数をUID/GIDとして登録してください。

認証サーバの冗長化

本製品では、冗長化された認証サーバを 大3台まで登録できます。複数台の認証サーバを登録する場合は、事前に冗長化設定を行ってください。

冗長化方法は、各ドメインコントローラーのマニュアルを参照してください。

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4.6.2.3 DNSサーバに対する事前設定DNSサーバに対する事前設定について説明します。

設定項目は、以下のとおりです。

・ NASサーバ名の登録

NASサーバ名の登録

共有フォルダへのアクセス時にNASサーバ名を指定する場合は、ETERNUS ディスクアレイに設定される一意の名前で任意のNASサーバ名をDNSサーバに登録します。

登録方法は、DNSサーバに付属のマニュアルを参照してください。

4.6.2.4 ウイルス対策サーバに対する事前設定ウイルス対策サーバに対する事前設定について説明します。

設定項目は、以下のとおりです。

・ ウイルス対策サーバの準備

ウイルス対策サーバの準備

ウイルス対策サーバを用意します。詳細は各ベンダーのマニュアルを参照してください。

ベンダー名 事前設定

トレンドマイクロ社 Trend Micro Storage Security for FUJITSU Storage ETERNUS DX S3 seriesをインストールしてください。詳細は、Trend Micro Storage Security for FUJITSU Storage ETERNUS DX S3 seriesに付属のマニュアルを参照してください。

4.6.2.5 運用管理サーバに対する事前設定運用管理サーバにインストールされている本製品に対する事前設定について説明します。

設定内容は、以下のとおりです。

・ 装置登録

・ ライセンス登録

・ シン・プロビジョニングプールの作成

・ アドバンスト・コピーの接続形態の設定

・ RAIDグループの作成

・ SDPの容量拡張

・ コピーテーブルサイズの設定

装置登録

本製品で管理するETERNUS ディスクアレイを登録します。装置の登録方法は「3.3 ディスクアレイの登録」を参照してください。

すでに本製品に対象のETERNUS ディスクアレイを登録している場合、かつ「4.6.2.1 ETERNUS ディスクアレイに対する事前設定」でNASオプションの追加適用を実施した場合は、ETERNUS ディスクアレイに対して[設定の再読み込み]を実行してください。

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注意

スナップショット機能またはクォータ管理機能を使用する場合は、装置登録時にSNMPトラップ設定を有効にしてください。SNMPトラップ設定が有効でない場合は、スナップショットの採取結果やクォータの閾値超過時のアラームが通知されません。

参照

[設定の再読み込み]の操作手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「ETERNUS ディスクアレイの設定情報の再読込み」を参照してください。

ライセンス登録

ETERNUS ディスクアレイのNAS運用を許可するためのライセンスを登録します。

登録対象のライセンスは「4.6.1.6 動作環境」の必須ライセンス(ソフトウェア)を参照してください。

すでに本製品に対象のライセンスが登録されている場合、本作業をスキップしてください。

参照

ライセンスの登録手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「ライセンスの登録」を参照してください。

シン・プロビジョニングプールの作成

NAS用ボリュームの作成先のシン・プロビジョニングプールを作成します。

すでにNAS用ボリュームのシン・プロビジョニングプールが作成されている場合、本作業をスキップしてください。

参照

シン・プロビジョニングプールの作成手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「シン・プロビジョニングプールの作成」を参照してください。

参考

業務用に使用するNASボリュームとバックアップ用に使用するNASバックアップボリュームは、冗長性を確保するために別のシン・プロビジョニングプールに作成することをお勧めします。NASボリュームのバックアップ運用を行う場合は、業務用とバックアップ用に2つのシン・プロビジョニングプールを作成してください。

アドバンスト・コピーの接続形態の設定

NASボリュームに対してバックアップの定義を行うために、アドバンスト・コピーの接続形態を設定します。

すでに接続形態の設定が行われている場合、またはNAS環境のバックアップを実施しない場合、本作業をスキップしてください。

参照

接続形態の設定手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「ETERNUS ディスクアレイの接続形態の設定」を参照してください。

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参考

接続形態の設定では、「ボリュームからのアクセス」または「ネットワークからのアクセス」を選択してください。

RAIDグループの作成

NASスナップショットを使用する場合、NASスナップショットボリュームの作成先のRAIDグループを作成します。以下の式で算出される容量がRAIDグループの空き容量として必要です。

RAIDグループの空き容量 = NASスナップショットの対象NASボリュームの総容量 × スナップショット世代数 × 0.001

NASスナップショットを使用しない場合、またはすでにNASスナップショットボリュームのRAIDグループが作成されている場合、本作業をスキップしてください。

注意

以下のように、NASスナップショットボリュームの作成先RAIDグループを共用した場合は、スナップショットの世代数を 大数まで設定できないことがあります。

-「SDPの容量拡張」でSDPVを作成した場合

- ほかのNASボリューム用のNASスナップショットボリュームを作成した場合

- SAN用のボリュームを作成した場合

参照

RAIDグループの作成手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「RAIDグループの作成」を参照してください。

SDPの容量拡張

NASスナップショットを使用するために、SDPの容量を拡張します。

NASスナップショットを使用しない場合、本作業をスキップしてください。

NASスナップショットで採取したスナップショットに割り当てる物理容量をSDPVを作成することで確保します。SDPVの容量の合計が以下で見積もった容量分となるように作成してください。

SDPの追加容量 = 各世代分のNASボリュームの更新量(注)の合計値

注: スナップショット採取後、次のスナップショットが採取されるまでのNASボリュームの更新量

更新量の見積もりが難しい場合、以下の容量を追加することを推奨します。推奨値なので、運用状況に合わせて変更が必要です。

SDPの追加容量 = NASスナップショットの対象NASボリュームの総容量 × 0.3~0.5

ポイント

SDPV、SDPは、SANのアドバンスト・コピーと共有となります。

そのため、ETERNUS ディスクアレイで、SANのアドバンスト・コピーとNASスナップショットを同時に使用する場合、SDPの容量は、SANおよびNASで見積もった容量の合計値を用意してください。

参照

SDPVの作成手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「ボリュームの作成」を参照してください。

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コピーテーブルサイズの設定

NASスナップショットを使用するために、コピーテーブルサイズと倍率を設定します。

参照

- コピーテーブルサイズと倍率に設定可能な値は、装置のモデルによって異なります。詳細は、ETERNUS ディスクアレイ付属のマニュアルに記載されているコピーテーブルサイズの仕様を参照してください。

- コピーテーブルサイズの設定手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「アドバンスト・コピーのコピーテーブルサイズの設定」を参照してください。ただし、AdvancedCopy Managerのライセンスを購入していない場合は、Webコンソールで設定できません。ETERNUS Web GUIで設定してください。

4.6.3 導入手順本製品でETERNUS ディスクアレイのNAS運用を行うための導入手順を説明します。

導入は以下の順番で実施します。 表4.3 導入手順順番 導入項目 Webコンソール説明書の記載箇所 任意/必須

(注)

1 共有フォルダの作成 共有フォルダの作成 必須

2 NASインターフェースの作成 NASインターフェースの作成 必須

3 NASファイルシステムの環境設定 DNSサーバの設定 任意

認証サーバの設定 任意

注: NASファイルシステムを運用するために必ず行う作業を必須、省略可能な作業を任意とします。

ポイント

認証機構を構築しない場合は、すべての業務LAN上のクライアントからNASファイルシステムにアクセスできます。その場合、意図しないクライアントからのアクセスも可能になるため、認証サーバの設定をお勧めします。

4.6.3.1 共有フォルダの作成NASファイルシステムのアクセス先のフォルダを設定するために、共有フォルダを作成します。

共有フォルダに対しては、以下を設定します。 表4.4 共有フォルダの作成

設定対象 設定内容

共有フォルダ ・ 共有フォルダ名

・ プロトコル

・ Oplocks設定

・ データアクセスのSMB暗号化

・ アクセス許可設定に基づいた列挙

・ 共有フォルダ作成先のNASボリューム

・ 共有フォルダ作成先のNASボリュームの容量

・ 共有フォルダ作成先のNASボリュームの番号

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設定対象 設定内容

NASバックアップ ・ NASバックアップボリューム

NASスナップショット ・ スナップショット世代数

・ スケジュール設定

アクセス設定 ・ 共有フォルダのアクセス設定

・ 共有フォルダへのホストアクセス設定

共有フォルダ共有フォルダ名

共有フォルダの名前です。

プロトコル

共有フォルダが使用するプロトコルです。

CIFS、NFSまたはその両方のプロトコルを選択できます。

Oplocks設定

ファイルの競合を回避するOplocks機能の設定です。

本設定は、CIFSのプロトコルを使用する場合だけ設定可能です。

Oplocks機能を有効にした場合、クライアントからのアクセス性能の向上が期待できますが、ADS(Alternate Data Stream)は利用できなくなります。また、CIFS/NFSの両方のプロトコルを選択した場合、Oplocks機能を有効にすることはお勧めしません。

データアクセスのSMB暗号化

SMB暗号化機能の設定です。

本設定は、CIFSのプロトコルを使用する場合だけ設定可能です。

SMB暗号化機能を有効にした場合、クライアントとETERNUS ディスクアレイ間の通信が暗号化されます。本機能を使用するには、クライアントがSMB 3.0に対応している必要があります。

注意

データアクセスのSMB暗号化を有効にした場合、SMB 3.0に対応していないクライアントサーバは共有フォルダにアクセスできません。

アクセス許可設定に基づいた列挙

ABE(Access Based Enumeration)機能の設定です。

本設定は、CIFSのプロトコルを使用する場合だけ設定可能です。

ABE機能を有効にした場合、共有フォルダにアクセスしたユーザーが参照できないフォルダやファイルは、表示されません。

共有フォルダ作成先のNASボリューム

共有フォルダを作成するボリュームです。

NASボリュームが存在しない場合は、新たに作成します。NASボリュームが存在する場合は、新たにNASボリュームを作成するか、既存のNASボリュームを使用するかを選択します。

共有フォルダ作成先のNASボリュームの容量

NASボリュームの容量です。

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NASボリュームを新たに作成する場合だけ指定します。

参考

NASボリュームには300GBのシステム領域が確保されます。したがって、ファイルシステムとして使用できる領域は、NASボリュームとして指定した領域からシステム領域を除いた領域です。

例: 3TBのNASボリュームを作成した場合、ユーザー領域に2.7TB、システム領域に0.3TBが確保されます。

共有フォルダ作成先のNASボリュームの番号

NASボリュームの番号です。

NASボリュームの筐体間バックアップを使用する場合などに指定します。バックアップ元/バックアップ先となるETERNUS ディスクアレイにおいて、NASボリュームのボリューム番号を一致させる必要があります。

NASバックアップ

NASボリュームのデータをバックアップするための設定です。

NASバックアップボリューム

NASバックアップボリュームが存在しない場合は、新たにNASバックアップボリュームを作成します。NASバックアップボリュームが存在する場合は、新たにNASバックアップボリュームを作成するか、既存のNASバックアップボリュームを使用するかを選択します。

NASバックアップボリュームは、以下の内容で作成されます。 ボリューム名 [NASボリューム名]$bak_[N] (注)

容量 バックアップ元のNASボリュームと同じ

ボリューム種別 バックアップ元のNASボリュームと同じ

作成先のシン・プロビジョニングプール ユーザー選択

注: [N]は0からの連番です。桁数は変動します。

NASバックアップボリュームを作成した場合は、以下のコピーグループおよびコピーペアが自動的に作成されます。

- コピーグループ

コピーグループはコピー元のNASボリュームおよびコピー先のNASバックアップボリュームをペアとしたコピーペアのグループ定義です。 コピーグループ名 NAS_QuickOPC_[NASボリューム名]_[N] (注1,2)

コピーグループタイプ QuickOPC

注1: [N]は0からの連番です。桁数は変動します。

注2: [NASボリューム名]の以下の文字以外は、シャープ(#)に置換されます。半角英数字、マイナス(-)、アンダースコア(_)、シャープ(#)、ピリオド(.)、プラス(+)

- コピーペア

コピーペアは、コピー元のNASボリュームおよびコピー先のNASバックアップボリュームの定義です。コピーグループ内に定義されます。

また、NASバックアップの設定は、個別に行うことも可能です。作成手順は、「4.6.4.9 NASバックアップの設定」を参照してください。

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ポイント

- NASバックアップボリュームの作成先のシン・プロビジョニングプールは、障害発生時に復旧ができるように冗長性を考慮して、NASボリュームとは別のシン・プロビジョニングプールにすることをお勧めします。

- NASバックアップ設定およびNASボリュームのバックアップを実施するには、ETERNUS SF AdvancedCopy ManagerStandard Editionライセンスが必要です。

NASスナップショット

NASスナップショットの保持する世代数およびスナップショットを採取するスケジュールを設定します。新規にNASスナップショットを設定する場合だけ、設定可能です。すでにNASスナップショットを使用している場合、既存の設定が使用されます。変更することはできません。

スナップショット世代数

保持できるスナップショットの世代数を設定します。ただし、設定可能な世代数は、装置のモデルおよびファームウェア版数によって異なります。ETERNUS ディスクアレイ付属のマニュアルに記載されているNASスナップショットの仕様を参照してください。

スケジュール設定

スナップショットを採取するスケジュールの設定です。以下の項目を設定します。 項目名 説明

周期 スナップショットを採取する周期を選択します。Daily: 毎日、選択した[時間]に、スナップショットを採取します。Weekly: 毎週、選択した[曜日]の、選択した[時間]に、スナップショットを採取します。

曜日 スナップショットを採取する曜日を選択します。[周期]にDailyを選択した場合は、選択できません。スナップショットを採取する曜日のチェックボックスをチェックします。

時間 スナップショットを採取する時間を選択します。スナップショットを採取する時間のチェックボックスをチェックします。

スナップショットの採取間隔を選択した場合、0時から選択した間隔ごとの時間が自動でチェックされます。

新規にNASスナップショットを設定した場合は、採取したスナップショットのバックアップ先となるNASスナップショットボリュームが自動で作成されます。NASスナップショットボリュームは以下の内容で作成されます。 ボリューム名 [NASボリューム名]$snap_[N] (注)

容量 バックアップ元のNASボリュームと同じ

ボリューム種別 SDV

作成先のRAIDグループ ユーザー選択

注: [N]は0からの連番です。桁数は変動します。

ポイント

- スナップショットは、ETERNUS ディスクアレイに設定された時間を基準に採取されます。

- 新規にNASスナップショットを設定した場合、自動で開始状態になります。

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注意

スナップショット機能を使用する場合は、SNMPトラップ設定を有効にしてください。SNMPトラップ設定が有効でない場合は、スナップショットの採取結果が通知されません。WebコンソールによるSNMPトラップ設定の変更手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「ETERNUS ディスクアレイ情報の変更」を参照してください。

アクセス設定共有フォルダのアクセス設定

共有フォルダに対するアクセス権を付与する所有者およびグループを設定します。所有者およびグループには、「4.6.3.3NASファイルシステムの環境設定」で設定した認証サーバ上のユーザーおよびグループを設定してください。共有フォルダのアクセス権として所有者およびグループにrootを設定した場合は、すべての業務LAN上のクライアントからアクセス可能となります。

ポイント

- 共有フォルダの初回作成または認証サーバを未設定の場合は、所有者およびグループにrootを設定してください。認証サーバの設定後に特定の所有者およびグループにアクセス権限を付与する場合の変更手順は、「4.6.4.2 共有フォルダの変更」を参照してください。

- 所有者以外の個々のユーザーに対してRead-Onlyなどの細かいアクセス制御を行う場合は、認証サーバに対して直接設定してください。

共有フォルダへのホストアクセス設定

共有フォルダに対するホスト単位のアクセス許可およびアクセス拒否を設定します。許可するホストを指定しない場合、すべてのホストからのアクセスが許可されます。なお、拒否するホストはプロトコルにCIFSを指定した場合だけ設定が可能です。

また、共有フォルダ作成時には、以下が自動的に設定されます。

・ 共有フォルダの書込み権限

・ 共有フォルダの共有状態

共有フォルダの書込み権限

共有フォルダに対する書込みが、有効または無効である状態を示します。クライアントは書込み権限が有効となっている共有フォルダおよび配下のフォルダとファイルだけに書込みできます。

共有フォルダ作成時は、必ず書込み有効となります。

変更手順は、「4.6.4.2 共有フォルダの変更」を参照してください。

共有フォルダの共有状態

共有フォルダの共有が、開始(Online)または停止(Offline)している状態を示します。クライアントは、共有が開始されているフォルダに対して、NASインターフェース経由でファイルをアクセスできます。

共有フォルダ作成時は、必ず共有が開始された状態となります。

変更手順は、「4.6.4.7 共有の開始」または「4.6.4.8 共有の停止」を参照してください。

共有フォルダは、1装置に対して 大256個作成できます。

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参照

Webコンソールによる設定手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「共有フォルダの作成」を参照してください。

4.6.3.2 NASインターフェースの作成共有フォルダにアクセスする公開用のIPアドレスとポートを設定するために、NASインターフェースを作成します。

本機能で以下の設定ができます。

設定対象 設定内容

NASインターフェース(ポート) ・ RIP設定の有効/無効

・ アクセス用ポート

・ アクセス時の接続形態

・ ポート結合

NASインターフェース(ネットワーク) ・ アクセス用IPアドレス

・ VLAN ID

NASインターフェース(ポート)

RIP設定の有効/無効

RIP設定の有効/無効を設定します。

RIP設定を有効にした場合は、ポートに接続されたルーターからブロードキャストされたルーティングテーブルを基に自身のルーティングテーブルを動的に生成して、NASインターフェースに設定されるアクセス経路を自動で選択できます。

RIP設定を無効にした場合、ルーティングテーブルの動的な生成を行いません。

ポイント

- RIP設定を有効にした場合は、NASインターフェースのルーティングテーブルを動的に生成するために、接続されたルーターのRIP設定を有効にしてください。

- RIP設定を無効にした場合は、NASインターフェースが自身のアクセス経路を選択できません。ETERNUS ディスクアレイのコマンドを使用してルーティングテーブルを手動で設定してください。

アクセス用ポート

NASインターフェースの割当て先ポートと冗長化ポートを設定します。割当て先ポートに設定したポートを経由して共有フォルダにアクセスします。割当て先ポートがダウンしたときは、冗長化ポートに設定したNASポートからアクセスできます。冗長化ポートを設定しない単一ポートの運用形態も許可しています。

ポイント

- VLAN IDを設定することで、1つのポートに複数のNASインターフェースを割り当てることができます。

- 割当て先ポートに以下のポートを選択できません。

- 結合ポートのメンバーポート

- 冗長化ポートに以下のポートを選択できません。

- 割当て先ポートと同じCMのポート

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- ほかのポートの冗長化ポート

- 結合ポートのメンバーポート

- 冗長化ポートを設定しない場合は、割当て先ポートがダウンした場合に共有フォルダへアクセスできなくなります。そのため、冗長化ポートを設定されることをお勧めします。

アクセス時の接続形態

割当て先ポートと冗長化ポートの設定の組合せにより、共有フォルダにアクセスするときの接続形態を設定します。

接続形態の設定方法は、以下のとおりです。

接続設定 設定方法

Single接続 割当て先ポートだけを指定してNASインターフェースを作成します。

Active-Standby接続 割当て先ポートと冗長化ポートを指定してNASインターフェースを作成します。

Active-Active接続 以下の2通りの設定方法があります。

・ 方法1

1. Active-Standby接続のNASインターフェースを作成します。

2. 再び、NASインターフェースを作成します。このとき、手順1で作成した「NASインターフェースの冗長化ポート」をポートに指定します。

・ 方法2

1. Single接続のNASインターフェースを作成します。

2. 再び、NASインターフェースを作成します。このとき、手順1で作成した「NASインターフェースのポート」を冗長化ポートに指定します。

ポート結合

NASインターフェースの割当て先ポートおよび冗長化ポートをマスターポートとしてメンバーポートおよび結合ポートの動作モードを設定します。

ポイント

以下のポートは、結合ポートに選択できません。

- マスターポートと異なるCMのポート

- NASインターフェース割当て済みのポート

- 冗長化されているポート

結合ポートから通信用のポートを決定する方法となる動作モードを以下から選択します。 モード 名称 説明

0 負荷分散(ラウンドロビン) ラウンドロビンで負荷分散を行います。

1 アクティブバックアップ 1つのポートで通信を行い、通信できない場合にほかのポートに切り替えます。負荷分散は行いません。

2 負荷分散(排他的論理和) 送信先/送信元の排他的論理和で負荷分散を行います。

4 IEEE802.3ad IEEE802.3adの規格に従って負荷分散を行います。Link Aggregation Control Protocolでスイッチと通信を行うので、802.3adに対応したスイッチが必要です。

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モード 名称 説明

5 負荷分散(リンク速度[送信のみ]) 送信はLink速度に合わせて負荷分散を行い、受信は1つのポートで行います。

6 負荷分散(リンク速度[送受信]) 送信はLink速度に合わせて負荷分散を行い、受信は通信ポートを通信相手ごとに適宜割り当てます。

また、動作モードが、“負荷分散(排他的論理和)”または“IEEE802.3ad”の場合、ポートの決定方法としてハッシュポリシーを設定します。

名称 説明

MAC Address 送信元と送信先のMACアドレスの排他的論理和で決定する。

MAC Address and IP Address 送信元と送信先のMACアドレスとIPアドレスの排他的論理和で決定する。

IP Address and Port Number 送信元と送信先のIPアドレスとポート番号の排他的論理和で決定する。

ポイント

- スイッチの離脱ポート数制限に「1」を指定してください。デフォルトは「1」に設定されています。離脱ポート数制限とは、結合ポートを構成するグループから離脱することを許容するポート数のことです。離脱ポート数が制限値を下回ると、結合ポートが無効になります。例えば、離脱ポート数制限に「1」が設定されていて、4ポートで結合ポートを構成した場合、4ポートとも使用できない状態になると結合ポートが無効になります。復旧時は、すべてのポートが復旧した時点で結合ポートが有効になります。

- 結合ポートの動作モードにより、LANスイッチに必要な機能が異なります。動作モードによるスイッチ側で必要な機能は、ETERNUS ディスクアレイに付属のマニュアルを参照してください。

NASインターフェース(ネットワーク)

アクセス用IPアドレス

NASインターフェースで使用するIPアドレスを設定します。

VLAN ID

NASインターフェースに設定するタグVLANのIDを設定します。

NASインターフェースにVLAN IDを設定することで、ほかのNASインターフェースが割り当てられているポートに対して、追加でNASインターフェースを割り当てることができます。

注意

- VLAN IDを用いて同一のポートに複数のNASインターフェースを割り当てる場合、NASインターフェースはすべて異なるサブネットにする必要があります。

- ETERNUS ディスクアレイとスイッチ間の接続は、ポートVLANを未サポートです。

参照

Webコンソールによる設定手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「NASインターフェースの作成」を参照してください。

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注意

・ 同一のサブネットを同一のCMに割り当てている場合、特定のポートだけを使用して通信するという動作になります。

・ Active-Active接続の形態でネットワークを割り当てる場合、CM間で同一のネットワークのアドレスを設定する必要があります。

・ NASインターフェースの作成は、NASポートに対して新規にNASインターフェースを割り当てたあと、CIFSプロトコルでアクセスするサービスを再起動します。再起動処理が完了するまでの間は、既存のNASインターフェースからCIFSプロトコルでアクセスできません。しばらく待ってから再度アクセスしてください。

・ NASポートに接続するLANスイッチにSTP(Spanning Tree Protocol)機能が搭載されている場合、STP機能が有効になっていると、共有フォルダへのアクセスに失敗することがあります。以下の方法でSTP機能を無効にしてください。

- ネットワーク構成上、STP機能が不要な場合LANスイッチのSTP機能を無効にしてください。

- ネットワーク構成上、STP機能が必要な場合LANスイッチの接続ポートのうち、NASポートを接続する箇所だけ、STP機能を無効にするかPort-Fast設定を行ってください。

・ ウイルス対策機能を使用する場合、2つのCMにある各ポートにNASインターフェースを作成してください。

4.6.3.3 NASファイルシステムの環境設定NASファイルシステムの環境設定を行います。

DNSサーバ

ETERNUS ディスクアレイのNASファイルシステムが、名前解決を行うDNSサーバを設定します。

プライマリDNSサーバとセカンダリDNSサーバを登録できます。

参考

DNS機能が有効となっているActive Directory認証サーバをETERNUS ディスクアレイに登録した場合、Active Directory認証サーバ上のDNS機能を使用して名前解決できます。その場合、DNSサーバの情報は、Webコンソールに表示されません。

認証サーバ

NASファイルシステムに対するクライアントのアクセス制御を行うために、認証サーバを設定します。

認証方式にはアクセスするプロトコルの種別により、以下を指定します。

Active Directory

CIFSプロトコルを用いてNASファイルシステムにアクセスする場合に指定します。

LDAP

NFSプロトコルを用いてNASファイルシステムにアクセスする場合に指定します。

注意

・ プロトコルごとに動作する認証方式が異なります。そのため、対応していない認証方式で共有フォルダにアクセスした場合は、認証機構は動作しません。

・ Active Directoryを使用した運用では、ETERNUS ディスクアレイとActive Directoryを搭載した認証サーバの間で時刻を同期させる必要があります。NTP(Network Time Protocol)で時刻自動補正することを推奨します。

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それぞれの認証方式で 大3台までの認証サーバを登録できます。

参照

Webコンソールによる設定手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「認証サーバの設定」を参照してください。

認証サーバ設定後、「4.6.3.1 共有フォルダの作成」で作成した共有フォルダに対して、必要に応じて所有者およびグループにアクセス権限を設定してください。

4.6.4 運用方法本製品でETERNUS ディスクアレイのNAS運用を行う場合の運用手順を説明します。

運用中に実行できる機能は、以下のとおりです。

・ 共有フォルダへのアクセス

・ 共有フォルダの変更

・ NASインターフェースの変更

・ NASサーバ名の変更

・ DNSサーバの変更

・ 認証サーバの変更

・ 共有の開始

・ 共有の停止

・ NASバックアップの設定

・ NASスナップショットの設定/変更/解除

・ スナップショットの参照

・ スナップショットからの復元

・ スナップショットの採取の開始

・ スナップショットの採取の停止

・ クォータ設定の追加

・ クォータ設定の変更

・ クォータ設定の削除

・ ウイルス対策サーバの設定

・ ウイルス対策機能の有効化

・ ウイルス対策機能の無効化

・ NASボリュームおよびNASシステムの性能管理

・ シン・プロビジョニングプールの容量管理

・ NASファイルシステムの拡張

・ NAS環境の解体

4.6.4.1 共有フォルダへのアクセス共有フォルダへのアクセス方法は以下です。

・ CIFSプロトコルでのアクセス方法

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・ NFSプロトコルでのアクセス方法

CIFSプロトコルでのアクセス方法

Windowsのファイル共有やネットワークドライブを割り当てることで、アクセスできます。

アドレスバーまたはネットワークドライブ割当て時に以下を入力してください。

\\<NASインターフェースのIPアドレス>\<共有フォルダ名>

Active Directoryによる認証を行う場合、認証サーバの設定の有無によって操作方法が異なります。

・ 認証サーバとしてActive Directoryを設定している場合Active Directoryに登録済みのユーザー名/パスワードを入力してください。Active Directoryに参加済みのクライアントから接続する場合、認証は不要です。

・ 認証サーバを設定していない場合ETERNUS ディスクアレイ付属のマニュアルに記載されているユーザー名/パスワードを入力してください。

参考

アドレスバーにNASインターフェースのIPアドレスを入力すると、共有可能なフォルダを確認できます。

NFSプロトコルでのアクセス方法

UNIXサーバ上から以下の手順でNFSマウントすることで、アクセスできます。

LDAPによる認証を行う場合、認証サーバの設定の有無による操作方法の違いはありません。UNIXサーバをLDAPのドメインに参加させてから、NFSマウントしてください。

1. 共有フォルダのNFSエクスポートパスを確認します。共有フォルダ詳細情報の[基本]タブで表示される「NFSエクスポートパス」が共有フォルダへのパスです。共有フォルダ詳細情報の[基本]タブの参照手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「共有フォルダの表示」を参照してください。

2. 管理者権限でUNIXサーバにログインします。

3. mountコマンドを実行し、共有フォルダをマウントします。

mountコマンド実行時、以下を指定してください。

Solarisの場合

mount -F nfs <NASインターフェースのIPアドレス>:<NFSエクスポートパス> <マウント先ディレクトリ>

Linuxの場合

mount -t nfs <NASインターフェースのIPアドレス>:<NFSエクスポートパス> <マウント先ディレクトリ>

参考

・ UNIXサーバ上でshowmountコマンドを実行すると、NFSマウント可能な共有フォルダを確認できます。

showmount -e <NASインターフェースのIPアドレス>

・ <NFSエクスポートパス>の形式は、以下のとおりです。

/mnt/nas/nv<NASボリューム番号>/data/<共有フォルダ名>

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NFSマウント後、LDAPに登録済みのユーザーでUNIXサーバにログインすると、共有フォルダに設定した所有者/グループの権限で、共有フォルダにアクセスできます。

LDAPによる認証を行わない場合は、UNIXサーバにログインすると、共有フォルダにアクセスできます。

4.6.4.2 共有フォルダの変更共有フォルダの値を変更します。変更できる値は、以下のとおりです。

・ Oplocks設定(プロトコルがCIFS、CIFS/NFS共用の場合)

・ データアクセスのSMB暗号化(プロトコルがCIFS、CIFS/NFS共用の場合)

・ アクセス許可設定に基づいた列挙(プロトコルがCIFS、CIFS/NFS共用の場合)

・ 共有フォルダの所有者/グループ

・ 書込み権限

・ アクセスを許可するホスト

・ アクセスを拒否するホスト(プロトコルがCIFS、CIFS/NFS共用の場合)

注意

・ 共有フォルダの設定を変更すると、一時的に共有が停止するため、共有フォルダにアクセスできなくなります。共有フォルダの変更が完了すると、自動的に共有が再開されます。

・ データアクセスのSMB暗号化を有効にした場合、SMB 3.0に対応していないクライアントは、共有フォルダにアクセスできません。

参照

Webコンソールによる設定手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「共有フォルダの変更」を参照してください。

4.6.4.3 NASインターフェースの変更NASインターフェースの値を変更します。

変更できる値は、以下のとおりです。

・ IPアドレス

・ RIP設定

・ ポート

・ 冗長化ポート

・ 結合ポートのメンバーポート

・ 結合ポートの動作モード

参考

・ ポートの設定が行われていないNASインターフェースに対して新たなポートを設定する場合だけ、ポートの設定を変更できます。

・ ポートに、以下のポートは選択できません。

- 結合ポートのメンバーポート

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・ 冗長化ポートに、以下のポートは選択できません。

- 割当て先ポートと同じCMのポート

- ほかのポートの冗長化ポート

- 結合ポートのメンバーポート

・ 結合ポートのメンバーポートに、以下のポートは選択できません。

- マスターポートと異なるCMのポート

- NASインターフェース割当て済みのポート

- 冗長化されているポート

- 結合ポートのマスターポート

・ すべてのメンバーポートを削除して、ポート結合を解除することはできません。

・ 冗長化が設定されているポートに割り当てられたNASインターフェースのIPアドレスは変更できません。

・ ETERNUS SFでは、ポートと冗長化ポートには同じ動作モードとハッシュポリシーが設定されます。ETERNUS ディスクアレイのCLIなどを使用してポートと冗長化ポートに異なる動作モードを設定した場合、ETERNUS SFのNASインターフェースの操作を契機に、冗長化ポート側の動作モードがポート側の動作モードと同じ設定に変更されます。

参照

Webコンソールによる設定手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「NASインターフェースの変更」を参照してください。

注意

冗長化ポートの設定を変更すると、一時的にCIFSプロトコルで共有フォルダにアクセスできなくなります。

4.6.4.4 NASサーバ名の変更NASサーバ名を変更します。ETERNUS ディスクアレイの出荷時の設定に戻すことも可能です。

参照

Webコンソールによる設定手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「NASサーバ名の変更」を参照してください。

注意

Active Directory認証サーバが設定されている場合は、NASサーバ名を変更する前にActive Directory認証サーバを削除してください。認証サーバの削除は、「認証サーバの削除」を参照してください。また、NASサーバ名の変更後にActive Directory認証サーバを再登録してください。

4.6.4.5 DNSサーバの変更DNSサーバの設定を変更します。変更手順および変更できる値は、DNSサーバの設定時と同じです。「DNSサーバ」を参照してください。

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4.6.4.6 認証サーバの変更認証サーバの設定を変更します。変更手順および変更できる値は、認証サーバの設定時と同じです。「4.6.3.3 NASファイルシステムの環境設定」を参照してください。

ポイント

認証サーバのドメイン管理者名を変更する場合は、ドメイン管理者のパスワードの再入力が必要です。ドメイン管理者名以外を変更する場合は、ドメイン管理者のパスワードは不要です。

4.6.4.7 共有の開始共有フォルダの共有状態を開始します。

共有が開始されると、NASインターフェースを経由して共有フォルダへアクセスできます。

参照

Webコンソールによる設定手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「共有の開始/停止」を参照してください。

4.6.4.8 共有の停止共有フォルダの共有状態を停止します。

共有が停止されると、共有フォルダへアクセスできなくなります。

参照

Webコンソールによる設定手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「共有の開始/停止」を参照してください。

4.6.4.9 NASバックアップの設定NASボリュームのデータのバックアップを設定します。

NASバックアップ設定では、NASバックアップボリュームの作成のほかに、コピーグループおよびコピーペアを設定します。

本機能は、NASバックアップ設定が実施されていない場合に、NASボリュームのバックアップシステムを構築するために実施します。

NASバックアップボリュームに対しては、以下を設定します。

・ NASバックアップボリューム

・ コピーグループ

・ コピーペア

NASバックアップボリューム

NASボリュームのデータをバックアップするためのボリュームです。

NASバックアップボリュームが存在しない場合は、新たにNASバックアップボリュームを作成します。NASバックアップボリュームが存在する場合は、新たにNASバックアップボリュームを作成するか、既存のNASバックアップボリュームを使用するかを選択します。

NASバックアップボリュームは、以下の内容で作成されます。 ボリューム名 [NASボリューム名]$bak_[N] (注)

容量 バックアップ元のNASボリュームと同じ

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ボリューム種別 バックアップ元のNASボリュームと同じ

作成先のシン・プロビジョニングプール ユーザー選択

注: [N]は0からの連番です。桁数は変動します。

ポイント

NASバックアップボリュームの作成先のシン・プロビジョニングプールは、障害発生時に復旧ができるように冗長性を考慮して、NASボリュームとは別のシン・プロビジョニングプールにすることをお勧めします。

コピーグループ

NASボリュームとNASバックアップボリュームのコピーペアを定義するためのグループです。

バックアップ用のコピーグループ定義が存在しない場合は、以下の内容で自動的に作成されます。 コピーグループ名 NAS_QuickOPC_[NASボリューム名]_[N] (注1,2)

コピーグループタイプ QuickOPC

注1: [N]は0からの連番です。桁数は変動します。

注2: [NASボリューム名]の以下の文字以外は、シャープ(#)に置換されます。半角英数字、マイナス(-)、アンダースコア(_)、シャープ(#)、ピリオド(.)、プラス(+)

コピーペアコピー元のNASボリュームとコピー先のNASバックアップボリュームのコピーペアです。

コピーグループを作成する場合に作成されます。

参照

Webコンソールによる設定手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「NASバックアップの設定」を参照してください。

ポイント

・ Webコンソールから本機能を実行可能になっている場合は、NASバックアップ設定が実施されていない、またはNASバックアップ設定が不完全な状態です。NASボリュームのバックアップシステムを構築する場合は、本作業を実施してください。

・ NASバックアップ設定およびNASボリュームのバックアップを実施するには、ETERNUS SF AdvancedCopy Manager StandardEditionライセンスが必要です。

4.6.4.10 NASスナップショットの設定/変更/解除NASスナップショットの設定をします。NASスナップショットを解除する場合も、本操作で設定します。設定できる値は以下のとおりです。

・ NASスナップショットの使用有無

・ スナップショット世代数

・ スケジュール設定(周期、曜日、時間)

・ NASスナップショットボリュームの作成先RAIDグループ(新規に設定する場合だけ設定可能)

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注意

・ NASスナップショットの設定を解除した場合、すでに採取されているスナップショットは破棄されます。また、NASスナップショットボリュームも削除されます。

・ スナップショット機能を使用する場合は、SNMPトラップ設定を有効にしてください。SNMPトラップ設定が有効でない場合は、スナップショットの採取結果が通知されません。WebコンソールによるSNMPトラップ設定の変更手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「ETERNUS ディスクアレイ情報の変更」を参照してください。

ポイント

・ 新規にNASスナップショットを設定した場合、指定したRAIDグループにNASスナップショットボリュームが自動で作成されます。

・ スナップショットは、ETERNUS ディスクアレイに設定された時間を基準に採取されます。

・ NASスナップショットを使用中にNASスナップショットボリュームの作成先RAIDグループは変更できません。NASスナップショットの設定を解除後、再設定してください。

・ 新規にNASスナップショットを設定した場合、自動で開始状態になります。

参照

Webコンソールによる設定手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「NASスナップショットの設定/変更/解除」を参照してください。

4.6.4.11 スナップショットの参照採取したスナップショットはクライアントから次のように参照します。

・ クライアントサーバがWindows環境の場合WindowsのVSS機能で、「以前のバージョン」として採取したスナップショットを参照できます。

・ クライアントサーバがLinux/Solaris環境の場合クライアント上にマウントされている共有フォルダ配下の「.snap」からスナップショットを採取した時点の共有フォルダのデータを参照できます。各スナップショットは次の名前のディレクトリです。 ディレクトリ名

(yyyy.mm.dd-hh.mmは、スナップショットを採取した時間(グリニッジ標準時)。秒は切捨て)

ポイント

ユーザーは「.snap」ディレクトリにアクセスできますが、「.snap」は仮想的なディレクトリであるため、表示されません。lsコマンドで共有フォルダ配下および.snapディレクトリを表示した例を以下に示します。

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4.6.4.12 スナップショットからの復元操作ミスにより更新/削除してしまったファイルやフォルダを採取されたスナップショットから復元できます。復元の手順は以下のとおりです。

・ クライアントサーバがWindows環境の場合WindowsのVSS機能で、「以前のバージョンの復元」で復元したいスナップショットを指定して実行します。

・ クライアントサーバがLinux/Solaris環境の場合共有フォルダ配下の「.snap」ディレクトリ内に各スナップショットのディレクトリがあります。復元したいファイルやディレクトリを、スナップショットから共有フォルダへOSの機能でコピーします。

注意

スナップショット内のデータ不整合を検出した場合は、世代を遡って参照してください。

4.6.4.13 スナップショットの採取の開始スナップショットの採取を開始します。

参照

Webコンソールによる設定手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「スナップショットの採取の開始/停止」を参照してください。

4.6.4.14 スナップショットの採取の停止スナップショットの採取を停止します。

参照

Webコンソールによる設定手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「スナップショットの採取の開始/停止」を参照してください。

4.6.4.15 クォータ設定の追加ユーザー/グループに対するディスク使用量/ファイル数の制限を設定します。

以下の値を設定します。

・ NASボリューム

・ 制限するユーザー/グループ

・ ディスク使用量(警告値、制限値)

・ ファイル数(警告値、制限値)

ポイント

認証サーバに登録されているユーザーおよびグループに対してクォータを設定できます。

参照

Webコンソールによる手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「クォータ設定の追加」を参照してください。

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注意

・ 1回のクォータ設定の追加で指定できるユーザー/グループは、以下のとおりです。

- ユーザー名の合計文字数が2048文字以内

- グループ名の合計文字数が2048文字以内

上記の文字数を超えて設定する場合は、クォータ設定の追加を複数回に分けて実施してください。

・ クォータ管理機能を使用する場合は、SNMPトラップ設定を有効にしてください。SNMPトラップ設定が有効でない場合は、クォータの閾値超過時のアラームが通知されません。WebコンソールによるSNMPトラップ設定の変更手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「ETERNUS ディスクアレイ情報の変更」を参照してください。

4.6.4.16 クォータ設定の変更ユーザー/グループに対するディスク使用量/ファイル数の制限を変更します。変更できる値は以下のとおりです。

・ ディスク使用量(警告値、制限値)

・ ファイル数(警告値、制限値)

参照

Webコンソールによる手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「クォータ設定の変更」を参照してください。

4.6.4.17 クォータ設定の削除ユーザー/グループに対するディスク使用量/ファイル数の制限を解除します。

削除後は、対象ユーザー/グループのディスク使用量/ファイル数の制限は「無制限」になります。

参照

Webコンソールによる手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「クォータ設定の削除」を参照してください。

4.6.4.18 ウイルス対策サーバの設定ウイルス対策サーバ/アクティベーションコードを設定します。

ポイント

・ ウイルス対策サーバは、ETERNUS ディスクアレイの2つのCMから通信できるように、NASインターフェースを設定する必要があります。

・ 複数台のウイルス対策サーバをETERNUS SFシステムに登録することを推奨します。ETERNUS ディスクアレイがウイルス対策サーバと通信できない場合、NAS環境に存在するファイルへアクセスできなくなります。

・ アクティベーションコードはETERNUS ディスクアレイごとに用意してください。

・ 新規にウイルス対策サーバを設定した場合、ウイルス対策機能が自動で有効になります。

・ 登録されているすべてのウイルス対策サーバを削除した場合やアクティベーションコードの登録を解除した場合、ウイルス対策機能が自動で無効になります。

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参照

Webコンソールによる設定手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「ウイルス対策サーバの追加/変更/削除」を参照してください。

4.6.4.19 ウイルス対策機能の有効化ウイルス対策機能を有効にします。

ウイルス対策機能が有効になると、NAS環境に存在するファイルに対し、自動でウイルス検出および対処が実施されます。

参照

Webコンソールによる設定手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「ウイルス対策機能の有効化/無効化」を参照してください。

4.6.4.20 ウイルス対策機能の無効化ウイルス対策機能を無効にします。

ウイルス対策機能が無効になると、NAS環境に存在するファイルに対し、自動でのウイルス検出および対処が実施されなくなります。

ポイント

ウイルス対策機能が有効で、ETERNUS ディスクアレイに登録されたすべてのウイルス対策サーバと通信できない場合は、クライアントからNAS環境に存在するファイルへアクセスできなくなります。この場合、ウイルス対策機能を無効にすることで、クライアントからNAS環境に存在するファイルへアクセスできます。ただし、ウイルス対策機能を無効にするとセキュリティリスクが高くなるため、通信トラブルの復旧後はウイルス対策機能を有効にしてください。

参照

Webコンソールによる設定手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「ウイルス対策機能の有効化/無効化」を参照してください。

4.6.4.21 NASボリュームおよびNASシステムの性能管理NASボリュームおよびNASシステムの性能管理が可能です。

詳細は「4.2 性能管理」を参照してください。

参照

Webコンソールによる手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「ストレージ装置の性能管理に関する操作」を参照してください。

参考

・ NASポートに対しては、性能監視および閾値監視機能を使用できません。

・ NASボリュームおよびNASシステムに対しては、閾値監視機能を使用できません。

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4.6.4.22 シン・プロビジョニングプールの容量管理NAS用ボリュームの作成先のシン・プロビジョニングプールに対する容量管理を実施します。

詳細は「4.5 シン・プロビジョニング管理」を参照してください。

参照

Webコンソールによる手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「シン・プロビジョニングに関する操作」を参照してください。

4.6.4.23 NASファイルシステムの拡張NASファイルシステムの拡張を実施します。

・ NASボリュームの拡張NASファイルシステムの作成先のNASボリュームの総空き容量が不足する可能性がある場合に実施します。

・ シン・プロビジョニングプールの拡張NASボリュームの作成先のシン・プロビジョニングプールの使用容量が総容量を超過する可能性がある場合に実施します。

NASボリュームの拡張

NASボリュームの拡張は、以下の手順で実施します。

1. NASボリュームの総空き容量を確認します。

WebコンソールからNASボリュームの総空き容量を確認します。総空き容量の大きさに応じて、NASボリュームの容量を拡張してください。

参照

WebコンソールによるNASボリュームの総空き容量の表示手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「共有フォルダの表示」を参照してください。

2. NASバックアップの設定を解除します。

拡張するNASボリュームにNASバックアップが設定済みの場合、NASバックアップの設定を解除します。以下のリソースを記載の順に削除して、NASバックアップの設定を解除してください。

a. コピーペア

b. コピーグループ

c. NASバックアップボリューム

参照

リソースの削除は、以下を参照してください。

a. コピーペアの削除は、「コピーペアの削除」

b. コピーグループの削除は、「コピーグループの削除」

c. NASバックアップボリュームの削除は、「NAS用ボリュームの削除」

3. NASスナップショットを解除します。

拡張するNASボリュームにNASスナップショットが設定済みの場合、NASスナップショットの設定を解除します。

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参照

NASスナップショットの設定の解除については「4.6.4.10 NASスナップショットの設定/変更/解除」を参照してください。

4. NASボリュームの容量を拡張します。

Webコンソールからシン・プロビジョニングボリューム容量拡張機能を使用して、NASボリュームの容量を拡張します。

参照

Webコンソールによる容量の拡張手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「シン・プロビジョニングボリュームの容量拡張」を参照してください。

注意

- 以下の場合、NASボリュームの拡張はできません。

- NASボリュームにコピーセッションがある

- NASボリュームにNASスナップショットを設定している

- NASバックアップボリュームおよびNASシステムボリュームの拡張はできません。

- NASボリュームの拡張後にNASバックアップまたはNASスナップショットの運用を継続する場合は、拡張後に再設定してください。

シン・プロビジョニングプールの拡張

NASボリュームの作成先のシン・プロビジョニングプールの拡張は、以下の手順で実施します。

シン・プロビジョニングプールの容量を確認します。NASボリュームの作成先のシン・プロビジョニングプールの容量を確認します。「4.6.4.22 シン・プロビジョニングプールの容量管理」を参照してください。シン・プロビジョニングプールの空き容量の大きさに応じて、次の手順でシン・プロビジョニングプールの容量拡張を行ってください。

1. シン・プロビジョニングプールの容量を拡張します。Webコンソールからシン・プロビジョニングプールの容量拡張を行います。

参照

容量の拡張手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「シン・プロビジョニングプールの容量拡張/フォーマット/閾値変更/削除」を参照してください。

シン・プロビジョニングプールの容量拡張には、未使用のディスクが必要です。容量拡張を行う前に、必要に応じてディスクを増設してください。ディスクの増設手順はETERNUS ディスクアレイに付属のマニュアルを参照してください。

4.6.4.24 NAS環境の解体NAS環境の解体手順を説明します。

以下の手順で削除します。

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表4.5 NAS環境の解体順番 項目 Webコンソール説明書の記載箇所

1 NASスナップショットの解除 NASスナップショットの設定/変更/解除

2 認証サーバの削除 認証サーバの設定

3 DNSサーバの削除 DNSサーバの設定

4 ウイルス対策サーバの削除 ウイルス対策サーバの追加/変更/削除

5 NASインターフェースの削除 NASインターフェースの削除

6 コピーペアの削除 コピーペアの追加/表示/削除

7 コピーグループの削除 コピーグループの作成/表示/削除

8 共有フォルダの削除 共有フォルダの削除

9 NAS用ボリュームの削除 ボリュームの削除

注意

本手順を実施してNAS環境を解体した場合、NASボリュームおよびNASバックアップボリュームに格納されたデータはすべて消去されます。本手順は、NAS環境を解体するとき以外は実施しないでください。

NASスナップショットの解除

NASスナップショットの設定を解除します。

NAS環境を解体する場合は、すべてのNASボリュームに対するNASスナップショットの設定を解除してください。NASスナップショットの設定を個別に解除する場合は、対象のNASボリュームを指定して削除してください。

注意

NASスナップショットの設定を解除した場合、すでに採取されているスナップショットは破棄されます。また、NASスナップショットボリュームも削除されます。

認証サーバの削除認証サーバの設定を削除します。

NAS環境を解体する場合は、ドメイン情報とすべての認証サーバ情報を削除してください。

参照

削除手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「認証サーバの設定」を参照してください。

ポイント

認証サーバの削除後は、クォータを追加/変更/削除できません。クォータ対象のNASボリュームを削除すると、クォータの設定も削除されます。

DNSサーバの削除

DNSサーバの設定を削除します。

NAS環境を解体する場合は、プライマリサーバとセカンダリサーバのすべての情報を削除してください。

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参照

削除手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「DNSサーバの設定」を参照してください。

ウイルス対策サーバの削除ウイルス対策サーバの設定を削除します。

NAS環境を解体する場合は、アクティベーションコードとすべてのウイルス対策サーバを削除してください。

参照

削除手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「ウイルス対策サーバの追加/変更/削除」を参照してください。

NASインターフェースの削除

NASインターフェースを削除します。

NAS環境を解体する場合は、すべてのNASインターフェースを削除してください。NASインターフェースを個別に削除する場合は、任意のNASインターフェースを指定して削除してください。

参照

削除手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「NASインターフェースの削除」を参照してください。

ポイント

以下の2つの条件を満たす場合、ポートの冗長化は解除されます。

・ 割当て先ポートからすべてのNASインターフェースが削除される

・ 割当て先ポートに冗長化ポートが設定されている

コピーペアの削除

NASボリュームとNASバックアップボリュームで定義されたNAS用コピーペアを削除します。

参照

削除手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「コピーペアの追加/表示/削除」を参照してください。

参考

すべての共有フォルダを削除した場合でも、NAS用に自動的に作成されたコピーペアは削除されません。NASファイルシステムの再構築を行う場合など、NASバックアップ設定を削除する場合は、Webコンソールから個別に削除してください。

コピーグループの削除

NAS用コピーグループを削除します。

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参照

削除手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「コピーグループの作成/表示/削除」を参照してください。

参考

すべての共有フォルダを削除した場合でも、NAS用に自動的に作成されたコピーグループは削除されません。NASファイルシステムの再構築を行う場合など、NASバックアップ設定を削除する場合は、Webコンソールから個別に削除してください。

共有フォルダの削除共有フォルダを削除します。

NAS環境を解体する場合は、すべての共有フォルダを削除してください。共有フォルダを個別に削除する場合は、任意の共有フォルダを指定して削除してください。

参照

削除手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「共有フォルダの削除」を参照してください。

注意

・ 共有フォルダ配下に作成したファイルおよびフォルダを事前に削除してください。共有フォルダ配下にファイルまたはフォルダが存在している場合、共有フォルダの削除がエラーになります。

・ クライアントからアクセス中の共有フォルダを削除できない場合があります。共有フォルダへのアクセスを停止したあと、削除してください。

NAS用ボリュームの削除

NAS用ボリュームを削除します。

参照

削除手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「ボリュームの削除」を参照してください。

参考

すべての共有フォルダを削除した場合でも、NAS用ボリュームは削除されません。NAS用ボリュームを削除する場合は、Webコンソールから個別に削除してください。

ポイント

以下の場合、WebコンソールからNAS用ボリュームを削除できません。

・ NASボリュームに共有フォルダが存在する場合

・ NASバックアップボリュームがマウントされている場合

・ NASシステムボリュームの場合

- 72 -

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NASシステムボリュームは、ETERNUS ディスクアレイから削除してください。削除手順は、ETERNUS ディスクアレイに付属のマニュアルを参照してください。

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第5章 保守本章では、Expressマネージャーを保守する手順を説明します。

5.1 Expressマネージャー環境の保守(Windows環境)

5.1.1 Expressマネージャー環境のバックアップ(Windows環境)運用管理サーバでのエラーに備えて、Expressマネージャーの環境をバックアップ(保存)します。以下の手順に従って、Expressマネージャーの環境を保存してください。すべての操作は、運用管理サーバで行います。

参考

手順内での表記について

ディレクトリ名 説明

$BAK_DIR バックアップ先のディレクトリ

$INS_DIR ETERNUS SF Managerをインストールしたときの「プログラムディレクトリ」

$ENV_DIR ETERNUS SF Managerをインストールしたときの「環境設定ディレクトリ」

$TMP_DIR ETERNUS SF Managerをインストールしたときの「作業用ディレクトリ」

1. ETERNUS SF Manager Tomcatサービスを停止します。

Service Control Managerを開き、以下のサービスを停止してください。

- ETERNUS SF Manager Tomcat Service

2. バックアップデータを作成します。

エクスプローラなどで、以下のバックアップ用ディレクトリを作成します。

- $BAK_DIR\Common

以下のコマンドを実行して、バックアップデータを作成します。<ポート番号>にはデフォルトで15432を、ポート番号を変更している場合は、変更後のポート番号を指定してください。<ファイル名>に指定したファイル名で、バックアップデータが作成されます。

$INS_DIR\Common\sys\postgres\bin\pg_dump -U esfpostgres -C --attribute-inserts -p <ポート番号> -f $BAK_DIR\Common\<ファイル名> esfdb

プロンプトが表示され、入力待ちになります。以下のキーワードを入力してください。

master01!

3. 以下のバッチを実行して、ETERNUS SF Managerのサービスを停止します。

$INS_DIR\Common\bin\Stop_ESFservice.bat

注意

バッチを実行すると、ETERNUS SF Manager Tomcat Serviceがすでに停止している旨のメッセージが複数出力されます。問題のないメッセージです。無視してください。

- 74 -

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4. 性能管理機能に関するファイルをバックアップします。

性能管理機能を使用していない場合は、この手順は不要です。また、サブディレクトリやファイルがない場合は、バックアップ不要です。

エクスプローラなどで、以下のバックアップ用ディレクトリを作成します。

- $BAK_DIR\ESC\Manager\etc\opt\FJSVssmgr\current

- $BAK_DIR\ESC\Manager\etc\opt\FJSVssmgr\current\perfconf

- $BAK_DIR\ESC\Manager\var\opt\FJSVssmgr\current\perf

エクスプローラなどで、以下のファイルを退避場所にコピーします。

コピー元のファイル コピー先のディレクトリ

$ENV_DIR\ESC\Manager\etc\opt\FJSVssmgr\current\perf.conf

$BAK_DIR\ESC\Manager\etc\opt\FJSVssmgr\current

エクスプローラなどで、以下のディレクトリ配下のサブディレクトリとファイルを退避場所にコピーします。

コピー元のディレクトリ コピー先のディレクトリ

$ENV_DIR\ESC\Manager\etc\opt\FJSVssmgr\current\perfconf

$BAK_DIR\ESC\Manager\etc\opt\FJSVssmgr\current\perfconf

$TMP_DIR\ESC\Manager\var\opt\FJSVssmgr\current\perf

$BAK_DIR\ESC\Manager\var\opt\FJSVssmgr\current\perf

5. カスタマイズ可能なファイルをバックアップします。

存在しないファイルやディレクトリは、バックアップ不要です。

エクスプローラなどで、以下のバックアップディレクトリを作成します。

- $BAK_DIR\ESC\Manager\etc\opt\FJSVssmgr\current

- $BAK_DIR\ESC\Manager\etc\opt\FJSVssmgr\current\eventmail

エクスプローラなどで、以下のファイルを退避場所にコピーします。

コピー元のファイル コピー先のディレクトリ

$ENV_DIR\ESC\Manager\etc\opt\FJSVssmgr\current\sanma.conf

$BAK_DIR\ESC\Manager\etc\opt\FJSVssmgr\current

エクスプローラなどで、以下のディレクトリ配下のサブディレクトリとファイルを退避場所にコピーします。

コピー元のディレクトリ コピー先のディレクトリ

$ENV_DIR\ESC\Manager\etc\opt\FJSVssmgr\current\eventmail

$BAK_DIR\ESC\Manager\etc\opt\FJSVssmgr\current\eventmail

6. ポーリングサービス設定ファイルをバックアップします。

ポーリングサービス設定ファイルをカスタマイズしていない場合は、この手順は不要です。

ポーリングサービス設定ファイルpollingService.xmlをカスタマイズしている場合は、以下の手順でバックアップしてください。

エクスプローラなどで、以下のバックアップディレクトリを作成します。

- $BAK_DIR\ESC\Manager\etc\opt\FJSVssmgr\current\polling

エクスプローラなどで、以下のファイルを退避場所にコピーします。

- 75 -

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コピー元のファイル コピー先のディレクトリ

$ENV_DIR\ESC\Manager\etc\opt\FJSVssmgr\current\polling\pollingService.xml

$BAK_DIR\ESC\Manager\etc\opt\FJSVssmgr\current\polling

7. コピーグループとコピーペアの定義に関するファイルを保存します。

アドバンスト・コピー機能を使用する場合だけ、この手順を実施してください。

エクスプローラなどで、以下のバックアップ用ディレクトリを作成します。

- $BAK_DIR\CCM\etc

- $BAK_DIR\CCM\etc\db

- $BAK_DIR\CCM\etc\db\cg

- $BAK_DIR\CCM\etc\prop

- $BAK_DIR\CCM\var\micc\database

エクスプローラなどで、以下のファイルを退避場所にコピーします。

コピー元のファイル コピー先のディレクトリ

$ENV_DIR\CCM\etc\db\eternus.xml $BAK_DIR\CCM\etc\db

$TMP_DIR\CCM\var\micc\database\DeviceRegList.xml $BAK_DIR\CCM\var\micc\database

コピー元のファイルが存在する場合は、エクスプローラなどで、以下のファイルを退避場所にコピーします。

コピー元のファイル コピー先のディレクトリ

$ENV_DIR\CCM\etc\prop\user.properties $BAK_DIR\CCM\etc\prop

$ENV_DIR\CCM\etc\stxc.alias $BAK_DIR\CCM\etc

$ENV_DIR\CCM\etc\stxc_ext.alias

$ENV_DIR\CCM\etc\stxcvolinf

エクスプローラなどで、以下のディレクトリ配下のファイルを退避場所にコピーします。

コピー元のディレクトリ コピー先のディレクトリ

$ENV_DIR\CCM\etc\db\cg $BAK_DIR\CCM\etc\db\cg

8. ライセンス管理データベースをバックアップします。

エクスプローラなどで、以下のバックアップディレクトリを作成します。

- $BAK_DIR\LM

以下のコマンドを実行してください。<ファイル名>に指定したファイル名で、バックアップデータが作成されます。

$INS_DIR\LM\bin\esflm backup $BAK_DIR\LM\<ファイル名>

9. 以下のバッチを実行して、ETERNUS SF Managerのサービスを開始します。

$INS_DIR\Common\bin\Start_ESFservice.bat

5.1.2 Expressマネージャー環境のリストア(Windows環境)運用管理サーバでエラーが発生した場合、Expressマネージャーの環境をリストア(復元)します。以下の手順に従って、Expressマネージャーの環境を復元してください。すべての操作は、運用管理サーバで行います。

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参考

手順内での表記について

ディレクトリ名 説明

$BAK_DIR バックアップ先ディレクトリ

$INS_DIR ETERNUS SF Managerをインストールしたときの「プログラムディレクトリ」

$ENV_DIR ETERNUS SF Managerをインストールしたときの「環境設定ディレクトリ」

$TMP_DIR ETERNUS SF Managerをインストールしたときの「作業用ディレクトリ」

1. Expressマネージャーを再セットアップします。

ETERNUS SF Managerをインストールし、Expressマネージャーとしてセットアップします。

インストールおよびセットアップ手順は、『ETERNUS SF 導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerのインストール」および「ETERNUS SF Managerのセットアップ」を参照してください。

2. ETERNUS SF Manager Tomcatサービスを停止します。

Service Control Managerを開き、以下のサービスを停止してください。

- ETERNUS SF Manager Tomcat Service

3. バックアップデータをリストアします。

以下のコマンドを実行します。<ポート番号>にはデフォルトで15432を、ポート番号を変更している場合は、変更後のポート番号を指定してください。

$INS_DIR\Common\sys\postgres\bin\psql -U esfpostgres -p <ポート番号> postgres

プロンプトが表示され、入力待ちになります。以下のキーワードを順に入力してください。

master01!drop database esfdb;\q

以下のコマンドを実行して、バックアップデータをリストアします。<ポート番号>にはデフォルトで15432を、ポート番号を変更している場合は、変更後のポート番号を指定してください。<ファイル名>は、バックアップデータ作成時に指定したファイル名です。

$INS_DIR\Common\sys\postgres\bin\psql -U esfpostgres -p <ポート番号> -f $BAK_DIR\Common\<ファイル名> postgres

プロンプトが表示され、入力待ちになります。以下のキーワードを入力してください。

master01!

4. 以下のバッチを実行して、ETERNUS SF Managerのサービスを停止します。

$INS_DIR\Common\bin\Stop_ESFservice.bat

注意

バッチを実行すると、ETERNUS SF Manager Tomcat Serviceがすでに停止している旨のメッセージが複数出力されます。問題のないメッセージです。無視してください。

5. 性能管理機能に関するファイルをリストアします。

性能管理機能を使用していない場合や性能管理機能に関するファイルをバックアップしていない場合は、この手順は不要です。旧版からアップグレードする場合は、旧版でバックアップしたファイルだけリストアしてください。

- 77 -

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エクスプローラなどで、以下のリストア先ディレクトリ配下のサブディレクトリとファイルを削除します。

ただし、リストア先ディレクトリ自体は削除しないでください。リストア先ディレクトリ自体が存在しない場合は、ディレクトリを作成してください。

- $TMP_DIR\ESC\Manager\var\opt\FJSVssmgr\current\perf

エクスプローラなどで、以下のファイルを退避場所からコピーします。

コピー元のファイル コピー先のディレクトリ

$BAK_DIR\ESC\Manager\etc\opt\FJSVssmgr\current\perf.conf

$ENV_DIR\ESC\Manager\etc\opt\FJSVssmgr\current

エクスプローラなどで、以下のディレクトリ配下のサブディレクトリとファイルを退避場所からコピーします。

コピー元のディレクトリ コピー先のディレクトリ

$BAK_DIR\ESC\Manager\etc\opt\FJSVssmgr\current\perfconf

$ENV_DIR\ESC\Manager\etc\opt\FJSVssmgr\current\perfconf

$BAK_DIR\ESC\Manager\var\opt\FJSVssmgr\current\perf

$TMP_DIR\ESC\Manager\var\opt\FJSVssmgr\current\perf

6. カスタマイズ可能なファイルをリストアします。

バックアップしたファイルやディレクトリだけリストアしてください。旧版からアップグレードする場合は、旧版でバックアップしたファイルだけリストアしてください。

エクスプローラなどで、以下のファイルを退避場所からコピーします。

コピー元のファイル コピー先のディレクトリ

$BAK_DIR\ESC\Manager\etc\opt\FJSVssmgr\current\sanma.conf

$ENV_DIR\ESC\Manager\etc\opt\FJSVssmgr\current

エクスプローラなどで、以下のディレクトリ配下のサブディレクトリとファイルを退避場所からコピーします。

コピー元のディレクトリ コピー先のディレクトリ

$BAK_DIR\ESC\Manager\etc\opt\FJSVssmgr\current\eventmail

$ENV_DIR\ESC\Manager\etc\opt\FJSVssmgr\current\eventmail

7. ポーリングサービス設定ファイルをリストアします。

バックアップを採取していないファイルは、リストア不要です。

エクスプローラなどで、ポーリングサービス設定ファイルを退避場所からコピーします。

コピー元のファイル コピー先のディレクトリ

$BAK_DIR\ESC\Manager\etc\opt\FJSVssmgr\current\polling\pollingService.xml

$ENV_DIR\ESC\Manager\etc\opt\FJSVssmgr\current\polling

8. コピーグループとコピーペアの定義に関するファイルをリストアします。

アドバンスト・コピー機能を使用する場合だけ、この手順を実施してください。旧版からアップグレードする場合は、旧版でバックアップしたファイルだけリストアしてください。

エクスプローラなどで、以下のリストア先ディレクトリ配下のファイルを削除します。

- $ENV_DIR\CCM\etc\db\cg

また、以下のファイルが存在する場合は、削除してください。

- $ENV_DIR\CCM\etc\prop\user.properties

- $ENV_DIR\CCM\etc\stxc.alias

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- $ENV_DIR\CCM\etc\stxc_ext.alias

- $ENV_DIR\CCM\etc\stxcvolinf

エクスプローラなどで、以下のファイルを退避場所からコピーします。

コピー元のファイル コピー先のディレクトリ

$BAK_DIR\CCM\etc\db\eternus.xml $ENV_DIR\CCM\etc\db

$BAK_DIR\CCM\var\micc\database\DeviceRegList.xml $TMP_DIR\CCM\var\micc\database

コピー元のファイルが存在する場合は、エクスプローラなどで、以下のファイルを退避場所からコピーします。

コピー元のファイル コピー先のディレクトリ

$BAK_DIR\CCM\etc\prop\user.properties $ENV_DIR\CCM\etc\prop

$BAK_DIR\CCM\etc\stxc.alias $ENV_DIR\CCM\etc

$BAK_DIR\CCM\etc\stxc_ext.alias

$BAK_DIR\CCM\etc\stxcvolinf

エクスプローラなどで、以下のディレクトリ配下のファイルを退避場所からコピーします。

コピー元のディレクトリ コピー先のディレクトリ

$BAK_DIR\CCM\etc\db\cg $ENV_DIR\CCM\etc\db\cg

9. ライセンス管理データベースをリストアします。

ライセンス管理データベースをバックアップしていない場合(旧版からアップグレードする場合)は、この手順は不要です。

以下のコマンドを実行してください。<ファイル名>は、バックアップデータ作成時に指定したファイル名です。

$INS_DIR\LM\bin\esflm restore $BAK_DIR\LM\<ファイル名>

10. 以下のバッチを実行して、ETERNUS SF Managerのサービスを開始します。

$INS_DIR\Common\bin\Start_ESFservice.bat

5.1.3 Expressマネージャー環境の変更(Windows環境)ここでは、以下の変更手順について説明します。

・ ExpressまたはWebコンソールで使用しているポート番号の変更

・ 運用管理サーバのIPアドレスの変更

5.1.3.1 ポート番号の変更(Windows環境)

Expressで使用するポート番号を変更する場合

Expressで使用しているポート番号を変更します。

ポート番号はシステムのサービスファイルで定義されており、Expressでは、以下のポート番号を使用しています。

なお、説明中のポート番号はデフォルト値です。インストール時や運用中にポート番号を変更しているときは、変更後の番号に置き換えてお読みください。 ポート番号 サービス名 プロトコル 説明

9855 esfmanagerweb tcp Webコンソールで使用するポート番号です。

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ポート番号 サービス名 プロトコル 説明

1226 stgxfws tcp 構成管理およびポーリング監視で使用するポート番号です。

24916 sscruiserm tcp Expressの内部で使用するポート番号です。

参考

手順内では、ディレクトリを以下のように表記しています。

・ $INS_DIR: ETERNUS SF Managerをインストールしたときの「プログラムディレクトリ」です。

・ $ENV_DIR: ETERNUS SF Managerをインストールしたときの「環境設定ディレクトリ」です。

以下の手順に従って、Expressで使用するポート番号を変更してください。

1. テキストエディタなどで、"%SystemRoot%\system32\drivers\etc\services"ファイルを開きます。

2. 変更するサービス名のエントリーを抽出し、ポート番号を変更します。ポート番号は、1024~65535の範囲で入力できます。なお、ポート番号を変更する場合は、5001~32768の範囲の値を推奨します。

# <service name> <port number>/<protocol> [aliases...] [#<comment>]#stgxfws 1226/tcpesfmanagerweb 9855/tcpsscruiserm 24916/tcp

3. "%SystemRoot%\system32\drivers\etc\services"ファイルを保存し、閉じます。

4. Webコンソールで使用するポート番号を変更した場合は、httpd.confファイルを編集します。

1. テキストエディタなどで、"$INS_DIR\Common\sys\apache\conf\httpd.conf"ファイルを開きます。

2. Listenディレクティブに記載されている、下記に赤字で記載したポート番号(9855)を別の番号に置き換えます。

Listen 9855

3. "$INS_DIR\Common\sys\apache\conf\httpd.conf"ファイルを保存し、閉じます。

5. サービスを再起動します。

1. 運用管理サーバで以下のバッチを実行して、サービスを停止します。

$INS_DIR\Common\bin\Stop_ESFservice.bat

2. 運用管理サーバで以下のバッチを実行して、サービスを開始します。

$INS_DIR\Common\bin\Start_ESFservice.bat

6. 運用管理サーバで、サーバ情報変更指示ファイルを作成します。作成したサーバ情報変更指示ファイルを-fオプションに指定し、stgxfwcmmodsrvコマンドを実行してポート番号を変更します。以下は、サーバ情報変更指示ファイル名が"c:\acm\modfile"の場合の実行例です。

$INS_DIR\ACM\bin\stgxfwcmmodsrv -f c:\acm\modfile

7. 運用管理サーバを再起動します。

参照

stgxfwcmmodsrvコマンドおよびサーバ情報変更指示ファイルの詳細は、運用管理サーバのOSに対応した『ETERNUS SFAdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「stgxfwcmmodsrv(サーバ情報変更コマンド)」を参照してください。

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Webコンソールで使用するポート番号を変更する場合

Webコンソールでは、下記のポートも内部的に利用しています。

ポート番号 プロトコル 説明

28005 tcp Expressが内部的に利用するポート番号です。

28009 tcp Expressが内部的に利用するポート番号です。

28443 tcp Expressが内部的に利用するポート番号です。

15432 tcp Expressが内部的に利用するポート番号です。

上記のポートが他のアプリケーションで利用されている場合、Webコンソールの動作に影響を与えます。その場合、下記の手順に従って、ポートを変更してください。

1. 運用管理サーバで以下のバッチを実行して、サービスを停止します。

$INS_DIR\Common\bin\Stop_ESFservice.bat

2. テキストエディタなどで、下記のファイルを開きます。

- $INS_DIR\Common\sys\tomcat\conf\server.xml

- $INS_DIR\Common\sys\apache\conf\httpd.conf

- $ENV_DIR\Common\etc\db\data\postgresql.conf

- $INS_DIR\Common\sys\tomcat\webapps\esf\WEB-INF\config\database.yml

- $INS_DIR\ESC\Manager\opt\FJSVssmgr\etc\properties\esccs_event.properties

3. 下記の部分で、赤字で記載したポート番号(28005、28009、28443、15432)を別の番号に置き換えます。

- server.xml

Serverタグのportに記載されているポート番号を変更します。

<Server port="28005" shutdown="SHUTDOWN">

ConnectorタグのportおよびredirectPortに記載されているポート番号を変更します。

<Connector port="28009" address="127.0.0.1" enableLookups="false" redirectPort="28443" protocol="AJP/1.3" />

- httpd.conf

ProxyPassおよびProxyPassReverseディレクティブに記載されているポート番号を変更します。

ProxyPass / ajp://localhost:28009/ timeout=900ProxyPassReverse / ajp://localhost:28009/

- postgresql.conf

portディレクティブに記載されているポート番号を変更します。

port = 15432 # (change requires restart)

- database.yml

portディレクティブに記載されているポート番号を、postgresql.confに記述したポート番号と同じ番号に変更します。

port: 15432

4. 変更後、これらのファイルを保存し、閉じます。

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5. 運用管理サーバで以下のバッチを実行して、サービスを開始します。

$INS_DIR\Common\bin\Start_ESFservice.bat

5.1.3.2 IPアドレスの変更(Windows環境)運用管理サーバのIPアドレスを変更します。

参考

手順内では、ディレクトリを以下のように表記しています。

・ $INS_DIR: ETERNUS SF Managerをインストールしたときの「プログラムディレクトリ」です。

以下の手順に従って、運用管理サーバのIPアドレスを変更してください。

1. 運用管理サーバで以下のバッチを実行して、サービスを停止します。

$INS_DIR\Common\bin\Stop_ESFservice.bat

2. 運用管理サーバのIPアドレスを変更します。

3. 運用管理サーバで以下のバッチを実行して、サービスを開始します。

$INS_DIR\Common\bin\Start_ESFservice.bat

4. 運用管理サーバで、サーバ情報変更指示ファイルを作成します。作成したサーバ情報変更指示ファイルを-fオプションに指定し、stgxfwcmmodsrvコマンドを実行してIPアドレスを変更します。以下は、サーバ情報変更指示ファイル名が"c:\acm\modfile"の場合の実行例です。

$INS_DIR\ACM\bin\stgxfwcmmodsrv -f c:\acm\modfile

5. SNMPトラップの送信先に運用管理サーバのIPアドレスを設定している場合は、設定されている運用管理サーバのIPアドレスをETERNUS Web GUIを使って変更します。詳細は、ETERNUS Web GUIのマニュアルを参照してください。

6. 運用管理サーバを再起動します。

7. Webコンソールを起動し、IPアドレスを変更した運用管理サーバで動作しているExpressマネージャーに接続します。

参照

stgxfwcmmodsrvコマンドおよびサーバ情報変更指示ファイルの詳細は、運用管理サーバのOSに対応した『ETERNUS SFAdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「stgxfwcmmodsrv(サーバ情報変更コマンド)」を参照してください。

5.2 Expressマネージャー環境の保守(Linux環境)

5.2.1 Expressマネージャー環境のバックアップ(Linux環境)運用管理サーバでのエラーに備えて、Expressマネージャーの環境をバックアップ(保存)します。以下の手順に従って、Expressマネージャーの環境を保存してください。すべての操作は、運用管理サーバで行います。

参考

手順内での表記について

- 82 -

Page 96: ETERNUS SF Express 16.2 FUJITSU Storagesoftware.fujitsu.com/jp/manual/manualfiles/m150004/b1fw...4.1.7、4.1.8、4.2.1.1、4.6、 4.6.1.3 第1.2版 ETERNUS Web GUIの画面名称を修正しました。

ディレクトリ名 説明

$BAK_DIR バックアップ先のディレクトリ

1. ETERNUS SF ManagerのWebサービスを停止します。

以下のシェルスクリプトを実行してサービスを停止してください。

/opt/FJSVesfcm/bin/stop-webservice.sh

2. バックアップデータを作成します。

バックアップ用ディレクトリを作成します。

mkdir -p $BAK_DIR/Common

以下のコマンドを実行して、バックアップデータを作成します。<ポート番号>にはデフォルトで15432を、ポート番号を変更している場合は、変更後のポート番号を指定してください。<ファイル名>に指定したファイル名で、バックアップデータが作成されます。

/opt/FJSVesfcm/postgres/bin/pg_dump -U esfpostgres -C --attribute-inserts -p <ポート番号> -f $BAK_DIR/Common/<ファイル名> esfdb

プロンプトが表示され、入力待ちになります。以下のキーワードを入力してください。

master01!

3. 以下のシェルスクリプトを実行して、ETERNUS SF Managerのサービスを停止します。

/opt/FJSVesfcm/bin/stopesf.sh

注意

バッチを実行すると、ETERNUS SF ManagerのWebサービスがすでに停止している旨のメッセージが複数出力されます。問題のないメッセージです。無視してください。

4. 性能管理機能に関するファイルをバックアップします。

性能管理機能を使用していない場合は、この手順は不要です。また、サブディレクトリやファイルがない場合は、バックアップ不要です。

バックアップ用ディレクトリを作成します。

mkdir -p $BAK_DIR/etc/opt/FJSVssmgr/currentmkdir -p $BAK_DIR/etc/opt/FJSVssmgr/current/perfconfmkdir -p $BAK_DIR/var/opt/FJSVssmgr/current/perf

サブディレクトリとファイルを退避場所にコピーします。

cp -p /etc/opt/FJSVssmgr/current/perf.conf $BAK_DIR/etc/opt/FJSVssmgr/current/cp -p /etc/opt/FJSVssmgr/current/perfconf/* $BAK_DIR/etc/opt/FJSVssmgr/current/perfconf/cp -Rp /var/opt/FJSVssmgr/current/perf/* $BAK_DIR/var/opt/FJSVssmgr/current/perf/

5. カスタマイズ可能なファイルをバックアップします。

存在しないファイルやディレクトリは、バックアップ不要です。

バックアップディレクトリを作成します。

mkdir -p $BAK_DIR/etc/opt/FJSVssmgr/currentmkdir -p $BAK_DIR/etc/opt/FJSVssmgr/current/eventmail

サブディレクトリとファイルを退避場所にコピーします。

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cp -p /etc/opt/FJSVssmgr/current/sanma.conf $BAK_DIR/etc/opt/FJSVssmgr/current/cp -Rp /etc/opt/FJSVssmgr/current/eventmail/* $BAK_DIR/etc/opt/FJSVssmgr/current/eventmail/

6. ポーリングサービス設定ファイルをバックアップします。

ポーリングサービス設定ファイルをカスタマイズしていない場合は、この手順は不要です。

ポーリングサービス設定ファイルpollingService.xmlをカスタマイズしている場合は、以下の手順でバックアップしてください。

バックアップ用ディレクトリを作成します。

# mkdir -p $BAK_DIR/etc/opt/FJSVssmgr/current/polling

ファイルを退避場所にコピーします。

# cp -p /etc/opt/FJSVssmgr/current/ polling/pollingService.xml $BAK_DIR/etc/opt/FJSVssmgr/current/polling/

7. コピーグループとコピーペアの定義に関するファイルを保存します。

アドバンスト・コピー機能を使用する場合だけ、この手順を実施してください。

バックアップ用ディレクトリを作成します。

mkdir -p $BAK_DIR/CCM/etcmkdir -p $BAK_DIR/CCM/etc/dbmkdir -p $BAK_DIR/CCM/etc/db/cgmkdir -p $BAK_DIR/CCM/etc/propmkdir -p $BAK_DIR/CCM/var/micc/database

サブディレクトリとファイルを退避場所にコピーします。存在しないファイルは、バックアップ不要です。

cp -p /etc/opt/FJSVccm/db/eternus.xml $BAK_DIR/CCM/etc/dbcp -p /var/opt/FJSVccm/micc/database/DeviceRegList.xml $BAK_DIR/CCM/var/micc/databasecp -p /etc/opt/FJSVccm/prop/user.properties $BAK_DIR/CCM/etc/propcp -p /etc/opt/FJSVccm/accc/etc/stxc.alias $BAK_DIR/CCM/etccp -p /etc/opt/FJSVccm/accc/etc/stxc_ext.alias $BAK_DIR/CCM/etccp -p /etc/opt/FJSVccm/accc/etc/stxcvolinf $BAK_DIR/CCM/etccp -Rp /etc/opt/FJSVccm/db/cg/* $BAK_DIR/CCM/etc/db/cg

8. ライセンス管理データベースをバックアップします。

バックアップディレクトリを作成します。

mkdir -p $BAK_DIR/LM

以下のコマンドを実行してください。<ファイル名>に指定したファイル名で、バックアップデータが作成されます。

/opt/FJSVesflm/bin/esflm backup $BAK_DIR/LM/<ファイル名>

9. 以下のシェルスクリプトを実行して、ETERNUS SF Managerのサービスを開始します。

/opt/FJSVesfcm/bin/startesf.sh

5.2.2 Expressマネージャー環境のリストア(Linux環境)運用管理サーバでエラーが発生した場合、Expressマネージャーの環境をリストア(復元)します。以下の手順に従って、Expressマネージャーの環境を復元してください。すべての操作は、運用管理サーバで行います。

参考

手順内での表記について

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ディレクトリ名 説明

$BAK_DIR バックアップ先ディレクトリ

1. Expressマネージャーを再セットアップします。

ETERNUS SF Managerをインストールし、Expressマネージャーとしてセットアップします。

インストールおよびセットアップ手順は、『ETERNUS SF 導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerのインストール」および「ETERNUS SF Managerのセットアップ」を参照してください。

2. ETERNUS SF ManagerのWebサービスを停止します。

以下のシェルスクリプトを実行してサービスを停止してください。

/opt/FJSVesfcm/bin/stop-webservice.sh

3. バックアップデータをリストアします。

以下のコマンドを実行します。<ポート番号>にはデフォルトで15432を、ポート番号を変更している場合は、変更後のポート番号を指定してください。

/opt/FJSVesfcm/postgres/bin/psql -U esfpostgres -p <ポート番号> postgres

プロンプトが表示され、入力待ちになります。以下のキーワードを順に入力してください。

master01!drop database esfdb;/q

以下のコマンドを実行して、バックアップデータをリストアします。<ポート番号>にはデフォルトで15432を、ポート番号を変更している場合は、変更後のポート番号を指定してください。<ファイル名>は、バックアップデータ作成時に指定したファイル名です。

/opt/FJSVesfcm/postgres/bin/psql -U esfpostgres -p <ポート番号> -f $BAK_DIR/Common/<ファイル名> postgres

プロンプトが表示され、入力待ちになります。以下のキーワードを入力してください。

master01!

4. 以下のシェルスクリプトを実行して、ETERNUS SF Managerのサービスを停止します。

/opt/FJSVesfcm/bin/stopesf.sh

注意

バッチを実行すると、ETERNUS SF ManagerのWebサービスがすでに停止している旨のメッセージが複数出力されます。問題のないメッセージです。無視してください。

5. 性能管理機能に関するファイルをリストアします。

性能管理機能を使用していない場合や性能管理機能に関するファイルをバックアップしていない場合は、この手順は不要です。

リストア先ディレクトリ配下のサブディレクトリとファイルを削除します。

ただし、リストア先ディレクトリ自体は削除しないでください。リストア先ディレクトリ自体が存在しない場合は、ディレクトリを作成してください。

rm -f /etc/opt/FJSVssmgr/current/perf.confrm -rf /etc/opt/FJSVssmgr/current/perfconf/*rm -rf /var/opt/FJSVssmgr/current/perf/*

サブディレクトリとファイルを退避場所からコピーします。

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cp -p $BAK_DIR/etc/opt/FJSVssmgr/current/perf.conf /etc/opt/FJSVssmgr/current/cp -p $BAK_DIR/etc/opt/FJSVssmgr/current/perfconf/* /etc/opt/FJSVssmgr/current/perfconf/cp -Rp $BAK_DIR/var/opt/FJSVssmgr/current/perf/* /var/opt/FJSVssmgr/current/perf/

6. カスタマイズ可能なファイルをリストアします。バックアップしたファイルやディレクトリだけリストアしてください。

リストア先ディレクトリ配下のサブディレクトリとファイルを削除します。

ただし、リストア先ディレクトリ自体は削除しないでください。リストア先ディレクトリ自体が存在しない場合は、ディレクトリを作成してください。

rm -f /etc/opt/FJSVssmgr/current/sanma.confrm -rf /etc/opt/FJSVssmgr/current/eventmail/*

サブディレクトリとファイルを退避場所からコピーします。

cp -p $BAK_DIR/etc/opt/FJSVssmgr/current/sanma.conf /etc/opt/FJSVssmgr/current/cp -Rp $BAK_DIR/etc/opt/FJSVssmgr/current/eventmail/* /etc/opt/FJSVssmgr/current/eventmail/

7. ポーリングサービス設定ファイルをリストアします。

バックアップを採取していないファイルは、リストア不要です。

ファイルを退避場所にコピーします。

# cp -p $BAK_DIR/etc/opt/FJSVssmgr/current/polling/*.xml /etc/opt/FJSVssmgr/current/polling/

8. コピーグループとコピーペアの定義に関するファイルをリストアします。

アドバンスト・コピー機能を使用する場合だけ、この手順を実施してください。

リストア先ディレクトリ配下のサブディレクトリとファイルを削除します。

rm -rf /etc/opt/FJSVccm/db/cg/*rm -f /etc/opt/FJSVccm/prop/user.propertiesrm -f /etc/opt/FJSVccm/accc/etc/stxc.aliasrm -f /etc/opt/FJSVccm/accc/etc/stxc_ext.aliasrm -f /etc/opt/FJSVccm/accc/etc/stxcvolinf

サブディレクトリとファイルを退避場所からコピーします。存在しないファイルは、リストア不要です。

cp -p $BAK_DIR/CCM/etc/db/eternus.xml /etc/opt/FJSVccm/dbcp -p $BAK_DIR/CCM/var/micc/database/DeviceRegList.xml /var/opt/FJSVccm/micc/databasecp -p $BAK_DIR/CCM/etc/prop/user.properties /etc/opt/FJSVccm/propcp -p $BAK_DIR/CCM/etc/stxc.alias /etc/opt/FJSVccm/accc/etccp -p $BAK_DIR/CCM/etc/stxc_ext.alias /etc/opt/FJSVccm/accc/etccp -p $BAK_DIR/CCM/etc/stxcvolinf /etc/opt/FJSVccm/accc/etccp -Rp $BAK_DIR/CCM/etc/db/cg/* /etc/opt/FJSVccm/db/cg

9. ライセンス管理データベースをリストアします。

以下のコマンドを実行してください。<ファイル名>は、バックアップデータ作成時に指定したファイル名です。

/opt/FJSVesflm/bin/esflm restore $BAK_DIR/LM/<ファイル名>

10. 以下のシェルスクリプトを実行して、ETERNUS SF Managerのサービスを開始します。

/opt/FJSVesfcm/bin/startesf.sh

5.2.3 Expressマネージャー環境の変更(Linux環境)ここでは、以下の変更手順について説明します。

・ ExpressまたはWebコンソールで使用しているポート番号の変更

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・ 運用管理サーバのIPアドレスの変更

5.2.3.1 ポート番号の変更(Linux環境)

Expressで使用するポート番号を変更する場合

Expressで使用しているポート番号を変更します。

ポート番号はシステムのサービスファイルで定義されており、Expressでは、以下のポート番号を使用しています。

なお、説明中のポート番号はデフォルト値です。インストール時や運用中にポート番号を変更しているときは、変更後の番号に置き換えてお読みください。 ポート番号 サービス名 プロトコル 説明

9855 esfmanagerweb tcp Webコンソールで使用するポート番号です。

1226 stgxfws tcp 構成管理およびポーリング監視で使用するポート番号です。

24916 sscruiserm tcp Expressの内部で使用するポート番号です。

以下の手順に従って、Expressで使用するポート番号を変更してください。

1. テキストエディタなどで、"/etc/services"ファイルを開きます。

2. 変更するサービス名のエントリーを抽出し、ポート番号を変更します。ポート番号は、1024~65535の範囲で入力できます。なお、ポート番号を変更する場合は、5001以上、32768以下の値を推奨します。

# service-name port/protocol [aliases ...] [# comment]#

stgxfws 1226/tcpesfmanagerweb 9855/tcp sscruiserm 24916/tcp

3. "/etc/services"ファイルを保存し、閉じます。

4. Webコンソールで使用するポート番号を変更した場合は、httpd.confファイルを編集します。

1. テキストエディタなどで、"/etc/opt/FJSVesfcm/conf/apache/httpd.conf"ファイルを開きます。

2. Listenディレクティブに記載されている、下記に赤字で記載したポート番号(9855)を別の番号に置き換えます。

Listen 0.0.0.0:9855

3. "/etc/opt/FJSVesfcm/conf/apache/httpd.conf"ファイルを保存し、閉じます。

5. サービスを再起動します。

1. 運用管理サーバで以下のシェルスクリプトを実行して、サービスを停止します。

/opt/FJSVesfcm/bin/stopesf.sh

2. 運用管理サーバで以下のシェルスクリプトを実行して、サービスを開始します。

/opt/FJSVesfcm/bin/startesf.sh

6. 運用管理サーバで、サーバ情報変更指示ファイルを作成します。作成したサーバ情報変更指示ファイルを-fオプションに指定し、stgxfwcmmodsrvコマンドを実行してポート番号を変更します。以下は、サーバ情報変更指示ファイル名が"/acm/modfile"の場合の実行例です。

/opt/FJSVswstf/bin/stgxwcmmodsrv -f /acm/modfile

7. 運用管理サーバを再起動します。

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参照

stgxfwcmmodsrvコマンドおよびサーバ情報変更指示ファイルの詳細は、運用管理サーバのOSに対応した『ETERNUS SFAdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「stgxfwcmmodsrv(サーバ情報変更コマンド)」を参照してください。

Webコンソールで使用するポート番号を変更する場合

Webコンソールでは、下記のポートも内部的に利用しています。

ポート番号 プロトコル 説明

28005 tcp Expressが内部的に利用するポート番号です。

28009 tcp Expressが内部的に利用するポート番号です。

28443 tcp Expressが内部的に利用するポート番号です。

15432 tcp Expressが内部的に利用するポート番号です。

上記のポートが他のアプリケーションで利用されている場合、Webコンソールの動作に影響を与えます。その場合、下記の手順に従って、ポートを変更してください。

1. 運用管理サーバで以下のシェルスクリプトを実行して、サービスを停止します。

/opt/FJSVesfcm/bin/stopesf.sh

2. テキストエディタなどで、下記のファイルを開きます。

- /etc/opt/FJSVesfcm/conf/tomcat/server.xml

- /etc/opt/FJSVesfcm/conf/apache/httpd.conf

- /var/opt/FJSVesfcm/db/data/postgresql.conf

- /opt/FJSVesfcm/tomcat/webapps/esf/WEB-INF/config/database.yml

- /opt/FJSVssmgr/etc/properties/esccs_event.properties

3. 下記の部分で、赤字で記載したポート番号(28005、28009、28443、15432)を別の番号に置き換えます。

- server.xml

Serverタグのportに記載されているポート番号を変更します。

<Server port="28005" shutdown="SHUTDOWN">

ConnectorタグのportおよびredirectPortに記載されているポート番号を変更します。

<Connector port="28009" address="127.0.0.1" enableLookups="false" redirectPort="28443" protocol="AJP/1.3" />

- httpd.conf

ProxyPassおよびProxyPassReverseディレクティブに記載されているポート番号を変更します。

ProxyPass / ajp://127.0.0.1:28009/ timeout=900ProxyPassReverse / ajp://127.0.0.1:28009/

- postgresql.conf

portディレクティブに記載されているポート番号を変更します。

port = 15432

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- database.yml

portディレクティブに記載されているポート番号を、postgresql.confに記述したポート番号と同じ番号に変更します。

port: 15432

4. 変更後、これらのファイルを保存し、閉じます。

5. 運用管理サーバで以下のシェルスクリプトを実行して、サービスを開始します。

/opt/FJSVesfcm/bin/startesf.sh

5.2.3.2 IPアドレスの変更(Linux環境)運用管理サーバのIPアドレスを変更します。

以下の手順に従って、運用管理サーバのIPアドレスを変更してください。

1. 運用管理サーバで以下のシェルスクリプトを実行して、サービスを停止します。

/opt/FJSVesfcm/bin/stopesf.sh

2. 運用管理サーバのIPアドレスを変更します。

3. 運用管理サーバで以下のシェルスクリプトを実行して、サービスを開始します。

/opt/FJSVesfcm/bin/startesf.sh

4. 運用管理サーバで、サーバ情報変更指示ファイルを作成します。作成したサーバ情報変更指示ファイルを-fオプションに指定し、stgxfwcmmodsrvコマンドを実行してIPアドレスを変更します。以下は、サーバ情報変更指示ファイル名が"/acm/modfile"の場合の実行例です。

/opt/FJSVswstf/bin/stgxwcmmodsrv -f /acm/modfile

5. SNMPトラップの送信先に運用管理サーバのIPアドレスを設定している場合は、設定されている運用管理サーバのIPアドレスをETERNUS Web GUIを使って変更します。詳細は、ETERNUS Web GUIのマニュアルを参照してください。

6. 運用管理サーバを再起動します。

7. Webコンソールを起動し、IPアドレスを変更した運用管理サーバで動作しているExpressマネージャーに接続します。

参照

stgxfwcmmodsrvコマンドおよびサーバ情報変更指示ファイルの詳細は、運用管理サーバのOSに対応した『ETERNUS SFAdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「stgxfwcmmodsrv(サーバ情報変更コマンド)」を参照してください。

5.3 運用管理サーバが機能停止した場合の対処Webコンソールから実行した操作が完了する前に、運用管理サーバまたはExpressマネージャーが機能停止した場合、操作結果がExpressマネージャーに反映されないことがあります。

この場合は、装置情報を再読込みして、操作結果をExpressマネージャーに反映してください。

操作手順の詳細は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「ETERNUS ディスクアレイの設定情報の再読込み」を参照してください。

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5.4 複数のExpressマネージャーで1台のディスクアレイを管理する場合の注意

1台のディスクアレイを複数のExpressマネージャーで管理する場合、1つのExpressマネージャーに接続したWebコンソールで実行した操作結果が、ほかのExpressマネージャーに反映されないことがあります。

操作を行っていないExpressマネージャーで、装置情報を再読込みして操作結果を反映してください。

操作手順の詳細は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「ETERNUS ディスクアレイの設定情報の再読込み」を参照してください。

5.5 Expressマネージャー以外でディスクアレイを操作した場合の注意ETERNUS Web GUIでディスクアレイを操作した場合、操作結果がExpressマネージャーに反映されません。

「5.4 複数のExpressマネージャーで1台のディスクアレイを管理する場合の注意」の手順に従って、操作結果をExpressマネージャーに反映してください。

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付録A アドバンスト・コピー機能ここでは、アドバンスト・コピー機能を説明します。

参照

Expressで使用するコマンドの詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド Copy Control Module編』の「コマンドリファレンス」を参照してください。

A.1 アドバンスト・コピー機能の概要

A.1.1 アドバンスト・コピーとはアドバンスト・コピーは、サーバのCPUを使用せずにストレージだけで高速にコピーを作成する機能で、ある時点の業務ボリュームのデータを、短時間で同じディスクアレイ内の別のボリュームにコピーします。コピーが完了し、業務ボリュームと同じ内容になったコピー先ボリューム(以降、“複製ボリューム”と記述します)は、業務ボリュームと切り離されるため、業務を継続しても書き換えられることはありません。したがって、複製ボリュームのデータを使えば、業務を継続しながらある時点の業務ボリュームのデータをテープ装置へバックアップできます。

アドバンスト・コピーの方法アドバンスト・コピーは、1つのスナップショットコピー(SnapOPC+)と、3つのクローンコピー(EC、OPC、QuickOPC)を提供します。このうち、Expressでは、スナップショットコピーを使用できます。

・ スナップショットコピーは、オリジナルのデータを仮想的にコピーする機能です。

・ クローンコピーは、オリジナルのデータを完全にコピーする機能です。

SnapOPC+

データの更新時に、更新前のデータだけを複製する機能です。(コピー・オン・ライト方式)

クローンコピーに比べコピー容量を抑えることができるので、比較的更新量の少ないファイルサーバなどのシステムのバックアップに 適です。

EC(Equivalent Copy)

常に業務ボリュームの更新と同期した複製を作成する機能です。(二重切り離し方式)

同期コピーしている業務ボリュームと複製ボリュームを必要な時点で切り離し、業務ボリュームで業務を継続しながら複製ボリュームをテープ装置へバックアップできます。また、2回目以降のコピーは更新分だけ行うサスペンド・レジューム機能を提供しています。

OPC(One Point Copy)

任意のタイミングで業務ボリュームのすべての複製を作成する機能です。(バックグラウンド・コピー方式)

必要になった時点で業務ボリュームから複製ボリュームに、短時間でデータを論理コピーします。そのため、物理コピーの完了を待つことなく、業務ボリュームで業務を継続しながら、複製ボリュームをテープ装置へバックアップできます。

QuickOPC

一度、業務ボリュームの全データの複製を作成し、その後更新分(差分)だけを複製ボリュームにコピーする機能です。(バックグラウンド・コピー方式)

バックアップ時間の短縮が求められる大規模データベースなどのバックアップに適しています。

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どのコピー方法も、ある時点のデータの状態をコピーしますが、それぞれ異なる特長、メリット、およびデメリットを持ちます。

各方式の比較を、以下に示します。詳細は各機能の記述を参照してください。

機能名

コピータイプ

スナップショットコピー クローンコピー

SnapOPC+ EC OPC QuickOPC

コピー方式 コピー・オン・ライト方式

二重化切り離し方式

バックグラウンド・コピー方式

バックグラウンド・コピー方式

物理コピーの負荷発生

なし 二重化切り離し前 コピー命令発行後 コピー命令発行後

コピー中のコピー元アクセスに対する影響

あり なし 軽微 軽微

コピー後のコピー先アクセスに対する影響

あり なし バックグラウンド・コピー中は小

バックグラウンド・コピー中は小

コピーセッションの存在期間

セッションを停止するまで

等価状態を停止するまで

バックグラウンド・コピー完了まで

セッションを停止し、コピーが完了するまで

コピー先の容量 更新分容量だけ コピー元と同容量 コピー元と同容量 コピー元と同容量

リストア操作時のコピー動作

コピー済み分だけをコピー

ETERNUS DX60/DX60 S2/DX80/DX90の場合はリストア不可(OSからファイル単位でコピーして代替)

・ OPCによる全コピー

・ EC反転(一時中断→反転→再開)により更新分だけコピー

・ OPC中のリストア時はコピー済み分だけをコピー(リストアOPC)

・ OPC完了後は全体をコピー

コピー済み分だけをコピー

適した用途 ・ テープバックアップ用の一時バックアップ

・ 更新量の少ないファイルサーバなどのディスク

・ バックアップの取得

・ テスト用データの作成

・ バックアップの取得

・ テスト用データの作成

・ バックアップの取得

・ テスト用データの作成

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機能名

コピータイプ

スナップショットコピー クローンコピー

SnapOPC+ EC OPC QuickOPC

バックアップ(世代管理可能)

・ 採取したディスク内バックアップのリストア

・ 更新量が少なく物理的なディスクの壊れから復旧させる必要がある場合

注意

上記は、各コピー機能の仕組みを考慮した、一般的な比較です。実際の各適用シーンでは、サーバへの影響の有無は異なります。

A.2 アドバンスト・コピー機能の構成

A.2.1 すべてのコピー方法で共通の構成

コピーテーブルサイズの設定アドバンスト・コピーを利用するために必要なコピーテーブルサイズと倍率を設定します。これらのパラメーターを、コピー容量とコピーを同時に動作させるセッション数(ボリューム数)で決定してから、Webコンソール、ETERNUS Web GUI、またはETERNUS CLIで設定してください。

・ コピーテーブルサイズ

アドバンスト・コピーを管理するために必要な、ETERNUS ディスクアレイ上のメモリ領域です。テーブルサイズとして、あらかじめ確保しておいてください。

・ 倍率

コピー範囲を記憶するビットマップ(コピー制御領域)の1ビットあたりに割り付けるデータサイズです。以下の倍率を指定できます。装置内で共通の値が使用されます。

装置名 指定できる倍率

ETERNUS DX60/DX60 S2ETERNUS DX80/DX80 S2ETERNUS DX90/DX90 S2

1(標準)、2、4、8、16

ETERNUS DX100 S3/DX200 S3ETERNUS DX200F

1(標準)、2、4、8、16、32、64

コピー倍率は、小さな値にするほうが、内部処理オーバーヘッドを少なくすることができます。できるかぎり1倍で見積もってください。

A.2.2 スナップショットコピーの構成

コピー先ボリュームの作成スナップショットコピーでコピー先ボリュームを作成する場合は、以下に注意してください。

・ コピー先ボリュームのタイプは、SDVにしてください。スナップショットコピーでは、コピー先ボリュームのタイプとしてSDPV、OPEN、Standard、およびTPVを利用できません。

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・ コピー元ボリュームとコピー先ボリュームは、同じサイズにしてください。

・ SDVは、適切な容量で作成してください。

コピー先ボリュームの作成方法は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「ボリュームの作成」を参照してください。

Snap Data Pool(SDP)の作成

Snap Data Pool(SDP)は、スナップショットコピー(SnapOPC+)のコピー先として使用します。

あらかじめ予備のストレージをSDPに登録しておくと、コピー先のSDV容量を超えた更新量が発生した場合にもSDPからストレージ(SDPE(Snap Data Pool Element))を補充します。このため、コピーセッションがエラーにならずに運用を継続できるようになります。なお、スナップショットコピー(SnapOPC+)をETERNUS DX80 S2/DX90 S2, DX100 S3/DX200 S3, ETERNUS DX200Fで使用する場合は、少なくとも1つのSDPVが必要です。

・ SDVでストレージ容量が不足すると、SDPからストレージ(SDPE)が補充されます。

・ 補充されたストレージ(SDPE)は、コピーセッションの終了とともにSDPに返却されます。(コピーセッションの異常終了時にも、SDPEはSDPに返却されます。)

図A.1 SDPの概念図

スナップショットコピーでコピー先ボリュームを作成する場合は、以下に注意してください。

・ ETERNUS ディスクアレイ1台につき、SDPを1つ作成できます。

・ SDPは、SDPV(Snap Data Pool Volume)という専用のボリュームを作成することで有効になります。作成したSDPVは、自動的にSDPに組み込まれます。

・ SDPが有効な場合、すべてのSnapOPC+がSDPの管理対象になります。

・ ETERNUS ディスクアレイ内に暗号化されたSDVと暗号化されていないSDVが存在する場合は、暗号化されたSDPVと暗号化されていないSDPVを作成してください。

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・ 各コピー元ボリュームの更新量を見積もり、SDV容量とSDP容量を決めてください。事前見積もりが難しい場合、SDV容量とSDP容量の合計は、コピー元総容量の50%を推奨します。(あくまで推奨値ですので、運用状況によってはSDP容量を変更する必要があります。)

図A.2 SDPの構造

A.3 スナップショットコピー(SnapOPC+)

A.3.1 作業の流れ図A.3 SnapOPC+の流れ(通常)

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図A.4 SnapOPC+の流れ(ダミー)

表A.1 SnapOPC+のセッション操作とExpressで使用するコマンドとの関係

セッション操作 Expressで使用するコマンド

開始(通常) acsnap start

開始(ダミー) acsnap start -estimate

停止 acsnap cancel

開始

SnapOPC+のセッションを開始します。SnapOPC+は、コピー・オン・ライト方式でコピーします。Expressでは、8セッションまで実行できます。

サーバからWrite要求があった場合に、コピー元のデータが更新する前の状態のコピー元ボリュームを作成します。(これは、ETERNUS ディスクアレイの内部で実行されているプロセスです。サーバからは、見ることができません。)

SnapOPC+のセッションを開始した後は、コピー先のデータにアクセスできます。

・ クローンコピー(EC、OPC、QuickOPC)とは異なり、物理コピーのコピー先のサイズがコピー元のサイズ(更新したデータのサイズを含む)より大きいときは、通常、コピー先に必要なサイズは小さくなります。

・ コピー元ボリュームのオリジナルデータからSnapOPC+の更新前データだけをコピーすることで、コピー負荷を軽減します。この負荷は、コピー元ボリュームの更新前データのサイズに依存します。したがって、SnapOPC+は長期間バックアップ/リストアをしない運用には適していません。

・ 1つのコピー元ボリュームにつき、SnapOPC+のセッションを8セッションまで実行できます。ただし、1つのETERNUS ディスクアレイで実行できる 大セッション数は8です。

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停止

SnapOPC+のセッションを停止します。

コピー・オン・ライトが終わるため、SDVに保存したすべてのデータが失われます。

停止するセッションよりも古いSnapOPC+のセッションが存在する場合は、セッションを停止できません。この場合は、-forceオプションを使用することで、SnapOPC+のセッションを停止できます。

ただし、-forceオプションを使用してSnapOPC+のセッションを停止すると、実行中のすべてのSnapOPC+のセッションが停止します。

A.3.2 リストアSnapOPC+のコピー方向を反転してコピーを実行することで、リストアをします。

実行中のSnapOPC+のセッションを停止せずに、新たに逆向きにコピーを開始します。

注意

ETERNUS DX60/DX60 S2/DX80/DX90では、SnapOPC+を使用してリストアすることはできません。

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コピー先ボリュームをマウントして、OSからファイル単位でコピーすることでリストアしてください。

A.3.3 SDVの運用 表A.2 SDVの運用とExpressで使用するコマンドとの関係

操作名 Expressで使用するコマンド

SDV容量の監視 acsdv stat

SDVの初期化 acsdv init

SDV容量の監視

SDPを使用しない場合は、各SDVの容量を定期的に監視し、常にある程度の余裕を持たせた運用をしてください。

SDVの初期化

・ コピーセッションを実行していない場合でも、プログラムがSDVに書込みを行うときがあります。容量が大きくなってきた場合は、ETERNUS Web GUIまたはETERNUS CLIからSDVを初期化してください。

・ コピーセッションを実行している場合は、コピーセッションで使用するSDVやSDPの領域が減少するため、保持できるデータ量が少なくなる場合があります。ETERNUS Web GUIまたはETERNUS CLIからSDVを初期化してください。

SDVを初期化すると、これまでのデータ内容にアクセスできなくなります。必要なデータがSDVにある場合は、OSコマンドなどを利用して、SDVを初期化する前にデータを退避してください。

A.3.4 SDPの運用 表A.3 SDPの運用とExpressで使用するコマンドとの関係

操作名 Expressで使用するコマンド

SDP容量の監視 acsdv poolstat

SDP容量の監視

SDPを使用する場合は、各SDPの容量を定期的に監視し、常にある程度の余裕を持たせた運用をしてください。

割当て可能なSDP容量が少なくなった場合は、メールまたはSNMPトラップで通知されます。

A.4 エコモードETERNUS ディスクアレイには、MAID(Massive Arrays of Idle Disks)を応用したエコモードを設定できます。

ディスクドライブにアクセスしない時間帯に以下のどちらかの制御を行うことで、電力消費量を削減して環境に対する負荷を低減できます。

a. ディスクドライブのスピンドル回転制御

b. ディスクドライブ本体の電源制御

推奨はb.です。a.よりも効果的に電力消費量を削減できます。b.をサポートする装置は、「表A.4 ディスクドライブ本体の電源制御をサポートする装置」のとおりです。 表A.4 ディスクドライブ本体の電源制御をサポートする装置

装置名 対応ファームウェア版数

ETERNUS DX60 S3 全版数

ETERNUS DX100 S3/DX200 S3 V10L20以降

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Expressは、エコモードを設定したディスクアレイを監視できます。

A.5 バックアップおよびリストアの注意事項Expressは、バックアップするサーバの状態に関係なくバックアップおよびリストアを実行します。したがって、コピー元ボリュームとコピー先ボリュームのデータの一貫性を保持するために、バックアップまたはリストアの前には、対象となるサーバの停止を推奨します。

サーバが停止できない場合は、OSの機能を使用してコピー先ボリュームへのアクセスを遮断してください。アクセスを遮断することで、ファイルキャッシュのデータがコピー先ボリュームに反映されるのを防止できます。

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付録B コマンドリファレンスここでは、Expressで使用するコマンドを説明します。

ここで記載するすべてのコマンドのパス名は、デフォルトのインストール先ディレクトリにインストールしたものとして説明しています。

参考

他コマンドの使用方法

ここで説明するコマンド以外にも、Expressで使用できるコマンドがあります。詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド Copy Control Module編』の「コマンドリファレンス」を参照してください。

B.1 storageadm perfdata (性能情報の操作コマンド)

名前storageadm perfdata - 性能情報の操作

形式Windows環境

$INS_DIR\ESC\Manager\opt\FJSVssmgr\sbin\storageadm perfdata export outDirName -ipaddr ipAddr [-recent 24]

($INS_DIRは、ETERNUS SF Managerのインストール時に指定した「プログラムディレクトリ」です。)

Linux環境

/opt/FJSVssmgr/sbin/storageadm perfdata export outDirName -ipaddr ipAddr [-recent 24]

機能説明コマンドを実行する1時間前または24時間前までのディスクアレイの性能情報を出力します。コマンドの実行には、OSの管理者権限が必要です。

コマンドオペランドに、性能情報を出力したい装置のIPアドレスと時間を指定することで、ディスクアレイの性能情報をCSV形式で出力します。

対象となるディスクアレイは、Expressの管理対象であり、かつ、性能管理を実施中または実施していた必要があります。

出力するCSVファイルの詳細は、以下のとおりです。 表B.1 ディスクアレイのCM性能情報

項目 説明

ファイル名 CM.csv

ヘッダー行 Date, CM0xXX - CPU Use Rate, CM0xXX - Copy Remain, ...

データ行 date,CM00u,CM00r, ... ,CMNNu,CMNNr

各フィールドに出力される情報は、以下のとおりです。date以降には、CM数分の情報が出力されます。date : Performance Information Acquisition Time (YYYY/MM/DD hh:mm:ss形式)CM00u : date時点のCM0x00のCPU使用率(10進数表記。単位は%)CM00r : date時点のCM0x00のCMコピー残量(10進数表記。単位はGB)CMNNu : date時点のCM0xNNのCPU使用率(10進数表記。単位は%)CMNNr : date時点のCM0xNNのCMコピー残量(10進数表記。単位はGB)

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表B.2 ディスクアレイのLogicalVolume性能情報項目 説明

ファイル名 LogicalVolume/nnnn.csv(nnnnは、16進数表記のLogicalVolume番号)

ヘッダー行 Date, LogicalVolume0xXXXX - Read IOPS,LogicalVolume0xXXXX - Write IOPS,LogicalVolume0xXXXX - Read Throughput,LogicalVolume0xXXXX - Write Throughput,LogicalVolume0xXXXX - Read Response Time,LogicalVolume0xXXXX - Write Response Time,LogicalVolume0xXXXX - Read Cache Hit Rate,LogicalVolume0xXXXX - Write Cache Hit Rate,LogicalVolume0xXXXX - Prefetch Cache Hit Rate,LogicalVolume0xXXXX - Read Cache Hit Rate(Extreme Cache),LogicalVolume0xXXXX - Read Cache Hit Rate(DRAM + Extreme Cache),LogicalVolume0xXXXX - Read QoS Delay Time,LogicalVolume0xXXXX - Write QoS Delay Time

データ行 date,read,write,through-r,through-w,resp-r,resp-w,hit-r,hit-w,fetch,hit-r-extreme-cache,hit-r-dram-extreme-cache,delay-r-qos,delay-w-qos

各フィールドに出力される情報は、以下のとおりです。date : 性能情報取得時刻(YYYY/MM/DD hh:mm:ss形式)read : date時点のRead回数(10進数表記。単位はIOPS)write : date時点のWrite回数(10進数表記。単位はIOPS)through-r : date時点のReadデータ転送量(10進数表記。単位はMB/s)through-w : date時点のWriteデータ転送量(10進数表記。単位はMB/s)resp-r : date時点のReadレスポンスタイム(10進数表記。単位はmsec)resp-w : date時点のWriteレスポンスタイム(10進数表記。単位はmsec)hit-r : date時点のReadキャッシュヒット率(10進数表記。単位は%)hit-w : date時点のWriteキャッシュヒット率(10進数表記。単位は%)fetch : date時点のRead Pre-fetchキャッシュヒット率(10進数表記。単位は%)hit-r-extreme-cache : date時点のReadキャッシュヒット率(Extreme Cache)(10進数表記。単位は%)(注1、注2)hit-r-dram-extreme-cache : date時点のReadキャッシュヒット率(DRAM + Extreme Cache)(10進数表記。単位は%)(注1、注2)delay-r-qos : date時点のRead QoSディレイタイム(10進数表記。単位はmsec)(注3)delay-w-qos : date時点のWrite QoSディレイタイム(10進数表記。単位はmsec)(注3)

注1: Extreme Cacheの性能情報非サポート装置の場合は、値を出力せず、カンマを詰めて出力します。

例: Extreme Cacheの性能情報非サポート装置の場合…,hit-r-extreme-cache,hit-r-dram-extreme-cache…,,

注2: Extreme Cacheの性能情報サポート装置で機能が無効の場合は、"0"を出力します。

例: Extreme Cacheの性能情報サポート装置の場合(機能無効)…,hit-r-extreme-cache,hit-r-dram-extreme-cache…,0,0

注3: Host-LU QoSの性能情報(QoS Delay Time)の値は出力せず、カンマを詰めて出力します。

例: Host-LU QoSの性能情報非サポート装置の場合…,delay-r-qos,delay-w-qos…,,

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表B.3 ディスクアレイのRAIDGroup性能情報項目 説明

ファイル名 RAIDGroup/nnnn.csv(nnnnは、16進数表記のRAIDGroup番号)

ヘッダー行 Date, RAIDGroup0xXXXX - Read IOPS,RAIDGroup0xXXXX - Write IOPS,RAIDGroup0xXXXX - Read Throughput,RAIDGroup0xXXXX - Write Throughput,RAIDGroup0xXXXX - Read Response Time,RAIDGroup0xXXXX - Write Response Time,RAIDGroup0xXXXX - Read Cache Hit Rate,RAIDGroup0xXXXX - Write Cache Hit Rate,RAIDGroup0xXXXX - Prefetch Cache Hit Rate,RAIDGroup0xXXXX - Read Cache Hit Rate(Extreme Cache),RAIDGroup0xXXXX - Read Cache Hit Rate(DRAM + Extreme Cache),RAIDGroup0xXXXX - Read QoS Delay Time,RAIDGroup0xXXXX - Write QoS Delay Time

データ行 date,read,write,through-r,through-w,resp-r,resp-w,hit-r,hit-w,fetch,hit-r-extreme-cache,hit-r-dram-extreme-cache,delay-r-qos,delay-w-qos

各フィールドに出力される情報は、以下のとおりです。date : 性能情報取得時刻(YYYY/MM/DD hh:mm:ss形式)read : date時点のRead回数(10進数表記。単位はIOPS)write : date時点のWrite回数(10進数表記。単位はIOPS)through-r : date時点のReadデータ転送量(10進数表記。単位はMB/s)through-w : date時点のWriteデータ転送量(10進数表記。単位はMB/s)resp-r : date時点のReadレスポンスタイム(10進数表記。単位はmsec)resp-w : date時点のWriteレスポンスタイム(10進数表記。単位はmsec)hit-r : date時点のReadキャッシュヒット率(10進数表記。単位は%)hit-w : date時点のWriteキャッシュヒット率(10進数表記。単位は%)fetch : date時点のRead Pre-fetchキャッシュヒット率(10進数表記。単位は%)hit-r-extreme-cache : date時点のReadキャッシュヒット率(Extreme Cache)(10進数表記。単位は%)(注1、注2)hit-r-dram-extreme-cache : date時点のReadキャッシュヒット率(DRAM + Extreme Cache)(10進数表記。単位は%)(注1、注2)delay-r-qos : date時点のRead QoSディレイタイム(10進数表記。単位はmsec)(注3)delay-w-qos : date時点のWrite QoSディレイタイム(10進数表記。単位はmsec)(注3)

注1: Extreme Cacheの性能情報非サポート装置の場合は、値を出力せず、カンマを詰めて出力します。

例: Extreme Cacheの性能情報非サポート装置の場合…,hit-r-extreme-cache,hit-r-dram-extreme-cache…,,

注2: Extreme Cacheの性能情報サポート装置で機能が無効の場合は、"0"を出力します。

例: Extreme Cacheの性能情報サポート装置の場合(機能無効)…,hit-r-extreme-cache,hit-r-dram-extreme-cache…,0,0

注3: Host-LU QoSの性能情報(QoS Delay Time)の値は出力せず、カンマを詰めて出力します。

例: Host-LU QoSの性能情報非サポート装置の場合…,delay-r-qos,delay-w-qos…,,

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表B.4 ディスクアレイのDisk性能情報項目 説明

ファイル名 Disk/nnnn.csv(nnnnは、16進数表記のDE番号)

Header line Date, DE0xXX:DiskX - busy time, ...

Data line date,Disk0, ... ,DiskN

各フィールドに出力される情報は、以下のとおりです。date以降には、Disk数分の情報が出力されます。date : 性能情報取得時刻(YYYY/MM/DD hh:mm:ss 形式)Disk0 : date時点のDisk0のディスク使用率(10進数表記。単位は%)DiskN : date時点のDiskNのディスク使用率(10進数表記。単位は%)

表B.5 ディスクアレイのCA/CM Port性能情報

項目 説明

ファイル名 Port/nnnn.csv(nnnnは、16進数表記のCA/CM Port番号。以下の例のように、0000から始まり、装置に搭載される も若いCA/CM Port番号から昇順で振られます。CM0x0 CA0x0 Port0は0000、CM0x0 CA0x0 Port1は0001、:CM0x7 CA0x3 Port2は007E、CM0x7 CA0x3 Port3は007F)

ヘッダー行 ・ CA Portの場合

Date, CM0xX:CA0xX:PortX - Read IOPS, CM0xX:CA0xX:PortX - Write IOPS, CM0xX:CA0xX:PortX - ReadThroughput, CM0xX:CA0xX:PortX - Write Throughput

・ CM Portの場合

Date, CM0xX:PortX - Read IOPS, CM0xX:PortX - Write IOPS, CM0xX:PortX - Read Throughput, CM0xX:PortX -Write Throughput

データ行 date,read,write,through-r,through-w

各フィールドに出力される情報は、以下のとおりです。date : 性能情報取得時刻(YYYY/MM/DD hh:mm:ss形式)read : date時点のRead回数(10進数表記。単位はIOPS)write : date時点のWrite回数(10進数表記。単位はIOPS)through-r : date時点のReadデータ転送量(10進数表記。単位はMB/s)through-w : date時点のWriteデータ転送量(10進数表記。単位はMB/s)

表B.6 ディスクアレイの稼働Disk数性能情報

項目 説明

ファイル名 ACTIVE_DISK.csv

ヘッダー行 Date, Total Disks, Active Disks

データ行 date,total,active

各フィールドに出力される情報は、以下のとおりです。date : 性能情報取得時刻(YYYY/MM/DD hh:mm:ss形式)total : date時点の装置全体の搭載ディスク数(10進数表記。単位はDisk)active : date時点の装置全体の稼働ディスク数(10進数表記。単位はDisk)

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表B.7 ディスクアレイの消費電力性能情報項目 説明

ファイル名 SYSTEM_POWER_CONSUMPTION.csv

ヘッダー行 Date, System Power Consumption

データ行 date, power

各フィールドに出力される情報は、以下のとおりです。date : 性能情報取得時刻(YYYY/MM/DD hh:mm:ss形式)power: date時点の装置全体の使用電力(10進数表記。単位はW)

表B.8 ディスクアレイの温度性能情報

項目 説明

ファイル名 SYSTEM_TEMPERATURE.csv

ヘッダー行 Date, System Temperature

データ行 date, temperature

各フィールドに出力される情報は、以下のとおりです。date : 性能情報取得時刻(YYYY/MM/DD hh:mm:ss形式)temperature: date時点の装置の吸気温度(10進数表記。単位は℃)

表B.9 ディスクアレイのNASシステム性能情報

項目 説明

ファイル名 NAS/System/nnnn.csv(nnnnは、16進数表記のCM番号)

ヘッダー行 Date, CM0xXX - CPU Use Rate, CM0xXX - CIFS Operations, CM0xXX - NFS Operations

データ行 date,CMuse,CMcifs,CMnfs

各フィールドに出力される情報は、以下のとおりです。date : 性能情報取得時刻(YYYY/MM/DD hh:mm:ss形式)CMuse : date時点のCM内CPU使用率(10進数表記。単位は%)CMcifs : date時点のCM内CIFS処理数(10進数表記。単位はops/s)CMnfs : date時点のCM内NFS処理数(10進数表記。単位はops/s)

表B.10 ディスクアレイのNASボリューム性能情報

項目 説明

ファイル名 NAS/LogicalVolume/nnnn.csv(nnnnは、16進数表記のLogicalVolume番号)

ヘッダー行 Date, LogicalVolume0xXXXX - Read Throughput, LogicalVolume0xXXXX - Write Throughput

データ行 date,through-r,through-w

各フィールドに出力される情報は、以下のとおりです。date : 性能情報取得時刻(YYYY/MM/DD hh:mm:ss形式)through-r : date時点のReadデータ転送量(10進数表記。単位はMB/s)through-w : date時点のWriteデータ転送量(10進数表記。単位はMB/s)

オペランド

export

指定した時間の性能情報をCSV形式で出力します。

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outDirName

性能情報を出力するディレクトリを指定します。性能情報は、outDirNameディレクトリ配下に、以下の構成で出力されます。

なお、本ディレクトリには以下の空き容量(単位:MB)が必要です。

(((0.1 + 0.4 × 搭載DE数 + 0.1 × 搭載CMポート数 + 0.2 × (LU数 + RAIDグループ数)) × 1440)+ (0.2 + 0.6 × 搭載DE数 + 0.2 × 搭載CMポート数 + 0.4 × (LU数 + RAIDグループ数))) / 1024

オプション

-ipaddr ipAddr

性能情報を出力する装置のIPアドレスを指定します。

出力対象となる装置は、以下の条件を満たす必要があります。

- 性能情報を出力するストレージ装置は、本製品に登録されています。

性能管理の設定方法は、「4.2 性能管理」を参照してください。

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-recent 24

直近24時間の性能データを採取します。本オプションを省略した場合は、直近1時間の性能データを採取します。

使用例

Windows環境

IPアドレス"10.12.13.14"の装置の性能情報を、"C:\work"ディレクトリに出力します。

> C:\ETERNUS_SF\ESC\Manager\opt\FJSVssmgr\sbin\storageadm perfdata export "C:\work" -ipaddr 10.12.13.14

Linux環境

IPアドレス"10.12.13.14"の装置の性能情報を、"/tmp"ディレクトリに出力します。

# /opt/FJSVssmgr/sbin/storageadm perfdata export /tmp -ipaddr 10.12.13.14

注意事項

outDirNameには、存在するディレクトリ名を絶対パスで指定する必要があります。

B.2 esfsnap (Expressマネージャー調査資料の採取コマンド)

名前esfsnap - Expressマネージャーの調査資料の採取

形式Windows環境

$INS_DIR\Common\bin\esfsnap -dir dirName [-all]

($INS_DIRは、ETERNUS SF Managerのインストール時に指定した「プログラムディレクトリ」です。)

Linux環境

/opt/FJSVesfcm/bin/esfsnap -dir dirName [-all]

機能説明

Expressマネージャーの調査資料を採取するコマンドです。コマンドの実行には、OSの管理者権限が必要です。

Expressマネージャーで問題が発生した場合に、調査資料を採取するために使用します。採取した資料は、当社技術員に渡してください。

オプション-dir dirName

Windows環境

dirName に指定したディレクトリに、資料を採取します。ディレクトリ名は、ドライブ文字から始まるフルパス名で指定してください。dirName に指定できる長さは、70バイトまでです。

採取された資料は、"esfsnap_"で始まるディレクトリに格納されます。本コマンド実行前に、dirNameに以下の空き容量があることを確認してください。

採取する資料 必要な空き容量

初期調査資料 40MB以上

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採取する資料 必要な空き容量

詳細調査資料 80 + (2 × 装置登録台数) MB以上

Linux環境

dirNameに指定したディレクトリに、資料を採取します。ディレクトリ名は、フルパス名で指定してください。

採取された資料は、"esfsnap_"で始まるファイルにまとめられます。本コマンド実行前に、dirNameに以下の空き容量があることを確認してください。

採取する資料 必要な空き容量

初期調査資料 40MB以上

詳細調査資料 80 + (2 × 装置登録台数) MB以上

-all

調査に必要なすべての調査資料を採取します。本オプションを指定すると、採取される資料の容量が大きくなります。トラブルの初期調査(切分け)のために資料を採取する場合、本オプションの指定は不要です。

使用例

Windows環境

初期調査用資料を、"D:\temp"ディレクトリに採取します。

> C:\ETERNUS_SF\Common\bin\esfsnap -dir D:\temp

Linux環境

初期調査用資料を、"/tmp"ディレクトリに採取します。

# /opt/FJSVesfcm/bin/esfsnap -dir /tmp

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索 引[A]

ABE機能...............................................................................50Access Based Enumeration機能........................................... 50Access through network....................................................... 25Access through volumes....................................................... 25Active-Active接続............................................................ 34,55Active-Standby接続.........................................................34,55Active Directory.................................................................... 57Active DirectoryによるKerberos認証方式............................ 35

[C]CIFS...................................................................................... 33CIFSプロトコルでのアクセス方法..................................... 59

[D]DNSサーバ......................................................................35,57DNSサーバの削除............................................................... 70

[L]LAN経由コピー制御機能................................................. 4,25LDAP.................................................................................... 57LDAPを使用した認証方式.................................................. 35

[N]NASインターフェース........................................................ 33NASインターフェースの削除.............................................71NASサーバ名....................................................................... 35NASシステムボリューム.................................................... 33NASスナップショット........................................................ 52NASスナップショットの解除.............................................70NASスナップショットボリューム..................................... 33NASバックアップ................................................................51NASバックアップボリューム...................................33,51,62NASファイルシステム環境.................................................35NASボリューム................................................................... 33NASボリュームの拡張........................................................ 68NAS用ボリュームの削除.................................................... 72NFS.......................................................................................33NFSプロトコルでのアクセス方法......................................59

[O]Oplocks設定......................................................................... 50

[R]RIP........................................................................................54

[S]SAN経由コピー制御機能................................................. 4,25SDP.......................................................................................94SDPV.....................................................................................94SDPの容量拡張....................................................................48Single接続...................................................................... 34,55SMB暗号化機能...................................................................50Snap Data Pool.....................................................................94

Snap Data Pool Volume........................................................94

[V]VLAN ID................................................................................ 56

[あ]アクセス許可設定に基づいた列挙....................................50アドバンスト・コピー設定ウィザード............................ 11ウイルス対策サーバの削除............................................... 71

[か]業務管理者............................................................................8共有フォルダ...................................................................... 33共有フォルダの削除...........................................................72コピーグループ........................................................ 33,51,63コピーグループの削除.......................................................71コピーテーブルサイズの設定........................................... 49コピーペア................................................................33,51,63コピーペアの削除.............................................................. 71

[さ]システム管理者.................................................................... 8シン・プロビジョニングプールの拡張............................ 69ストレージ設定ウィザード............................................... 11スナップショット世代数................................................... 52

[た]耐故障性向上...................................................................... 34通信速度向上...................................................................... 34データアクセスのSMB暗号化............................................ 50

[な]認証機構..............................................................................35認証サーバ..........................................................................57認証サーバの削除.............................................................. 70

[は]ハードウェア管理者.............................................................8ボリューム割当てウィザード........................................... 11ポート結合..........................................................................55

[ら]離脱ポート数制限.............................................................. 56

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