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.緒  言 胃空腸吻合あるいは食道空腸吻合を行った挙 上空腸と横行結腸間膜との間に生じる間隙は Petersens defect と言われ,これをヘルニア門に して生じる Petersen ヘルニアはよく知られてい る。しかし,胃癌に対する姑息的手術としての 胃空腸バイパスによる Petersen ヘルニアは過去 に報告がない。今回,われわれは幽門狭窄を来 した胃癌患者に腹腔鏡下胃空腸バイパスを行い, Petersen ヘルニアを来した症例を経験したので, 文献的考察を加え報告する。 .症  例 【患者】71歳男性。 【主訴】下肢浮腫・脱力。 【既往歴】なし。 【手術歴】なし。 【喫煙歴】23歳より禁煙。 【飲酒歴】ビール 1 本を週に 2 3 回。 【家族歴】特記事項なし。 【現病歴】2004年に早期胃癌(生検で印環細胞 癌)を認めたが,手術を拒否し加療しなかった。 20187 月から下肢浮腫と脱力を認め,近医を受 診し,胃癌による幽門狭窄の診断で当院紹介受診 となった。食事は摂れておらず,当院受診までの 千葉医学 951411452019 doi:10.20776/S03035476-95-5-P141 千葉県がんセンター食道・胃腸外科 Kenji Kawahara, Isamu Hoshino, Hisashi Gunji, Arihito Yoshizumi, Nobuhiro Takiguchi, Hiroaki Souda, Atsushi Ikeda, Toru Tonooka, and Yoshihiro Nabeya. A case of Petersens hernia after laparoscopic gastro-jejunostomy for a patient with unresectable gastric cancer. Division of Gastroenterological Surgery, Chiba Cancer Center, Chiba 260-8717. Phone: 043-264-5431. Fax: 043-262-8680. E-mail: [email protected] Received March 20, 2019, Accepted May 21, 2019, Published October 10, 2019. 〔 症例 〕 胃癌による幽門狭窄に対し行った 姑息的腹腔鏡下胃空腸バイパス後に Petersen ヘルニアを生じた 1 川 原 健 治  星 野   敢  郡 司   久 吉 住 有 人  滝 口 伸 浩  早 田 浩 明 池 田   篤  外 岡   亨  鍋 谷 圭 宏 20193 20日受付,20195 21日受理,20191010日公表) 要  旨 症例は71歳男性,腹膜播種を来した胃癌により幽門狭窄を生じ,摂食不能となったため,鏡視下 に胃空腸バイパス術(前結腸経路,逆蠕動側側吻合)を行った。しかし,術後 4 日目の夜に突然腹 痛を訴え,CT 検査で内ヘルニアの診断となり,緊急手術を行ったところ,輸入脚が Petersen 孔に 陥頓しており,その還納および Petersen 孔の閉鎖を行った。退院後は再燃なく化学療法を導入し ている。 Key words: Petersen ヘルニア,胃空腸バイパス,幽門狭窄

胃癌による幽門狭窄に対し行った 姑息的腹腔鏡下胃 …...Ikeda, Toru Tonooka, and Yoshihiro Nabeya. A case of Petersen’s hernia after laparoscopic gastro-jejunostomy

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Ⅰ.緒  言

 胃空腸吻合あるいは食道空腸吻合を行った挙上空腸と横行結腸間膜との間に生じる間隙はPetersen’s defectと言われ,これをヘルニア門にして生じるPetersenヘルニアはよく知られている。しかし,胃癌に対する姑息的手術としての胃空腸バイパスによるPetersenヘルニアは過去に報告がない。今回,われわれは幽門狭窄を来した胃癌患者に腹腔鏡下胃空腸バイパスを行い,Petersenヘルニアを来した症例を経験したので,文献的考察を加え報告する。

Ⅱ.症  例

 【患者】71歳男性。 【主訴】下肢浮腫・脱力。 【既往歴】なし。 【手術歴】なし。 【喫煙歴】23歳より禁煙。 【飲酒歴】ビール 1本を週に 2~ 3回。 【家族歴】特記事項なし。 【現病歴】2004年に早期胃癌(生検で印環細胞癌)を認めたが,手術を拒否し加療しなかった。2018年 7月から下肢浮腫と脱力を認め,近医を受診し,胃癌による幽門狭窄の診断で当院紹介受診となった。食事は摂れておらず,当院受診までの

千葉医学 95:141-145, 2019 doi:10.20776/S03035476-95-5-P141

千葉県がんセンター食道・胃腸外科Kenji Kawahara, Isamu Hoshino, Hisashi Gunji, Arihito Yoshizumi, Nobuhiro Takiguchi, Hiroaki Souda, Atsushi Ikeda, Toru Tonooka, and Yoshihiro Nabeya. A case of Petersen’s hernia after laparoscopic gastro-jejunostomy for a patient with unresectable gastric cancer.Division of Gastroenterological Surgery, Chiba Cancer Center, Chiba 260-8717.Phone: 043-264-5431. Fax: 043-262-8680. E-mail: [email protected] March 20, 2019, Accepted May 21, 2019, Published October 10, 2019.

〔症例〕 胃癌による幽門狭窄に対し行った姑息的腹腔鏡下胃空腸バイパス後に

Petersenヘルニアを生じた 1例

川 原 健 治  星 野   敢  郡 司   久

吉 住 有 人  滝 口 伸 浩  早 田 浩 明

池 田   篤  外 岡   亨  鍋 谷 圭 宏

(2019年 3月20日受付,2019年 5月21日受理,2019年10月10日公表)

要  旨

 症例は71歳男性,腹膜播種を来した胃癌により幽門狭窄を生じ,摂食不能となったため,鏡視下に胃空腸バイパス術(前結腸経路,逆蠕動側側吻合)を行った。しかし,術後 4日目の夜に突然腹痛を訴え,CT検査で内ヘルニアの診断となり,緊急手術を行ったところ,輸入脚がPetersen孔に陥頓しており,その還納およびPetersen孔の閉鎖を行った。退院後は再燃なく化学療法を導入している。

 Key words: Petersenヘルニア,胃空腸バイパス,幽門狭窄

142 川 原 健 治・他

1ヶ月で10㎏の体重減少を認めた。 【現症】身長175.1㎝,体重49.6㎏。眼瞼結膜に貧血を認めた。眼球結膜に黄染を認めず。腹部は平坦,軟で,肝・脾を触れず。 【血液検査所見】Hb: 10.6g/dL,Ht 31.8%,MCV 86.1fL,MCHC 33.4%,WBC 9100/μL (Neut 79.3%,Ly 12.8%),TP 5.3g/dL,Alb 2.7g/dL,BUN 24.2mg/dL,Cre 0.86mg/dL. 肝機能および電解質は正常であった。CEA 1.5ng/mL,CA19-9 192.46U/mL,尿中ケトン体( 2+)。 【上部消化管内視鏡検査】胃体上部から全周生の粘膜不整を認め,前庭部から幽門にかけて著しい狭窄を来し,十二指腸の観察はできなかった。生検ではpor2,sig,tub2の腺癌が混在していた。 【造影CT検査】胃前庭部~幽門にかけて著明な壁肥厚を認めたが,明らかな周囲臓器への浸潤は認めなかった。No. 3aやNo. 3b,No. 4dのリンパ節腫大を認めた。肺や肝への転移は認めなかったが,骨盤内に腹水貯留および骨盤内の腹膜に不整な肥厚を認めた。 以上より胃癌,Type4,LM,circ,cT4a cN2 cM1(PER)cStageⅣと診断し,胃空腸バイパス造設後,化学療法導入の方針となった。 【手術所見】手術は 5ポートにて鏡視下で行った。横隔膜,腹壁,肝円索に多数の白色結節を認め,その 1つを組織診に提出したところ播種結節との診断であった。腹水も多量に認め,830mLを吸引した。腹水細胞診はClassⅤであった。胃

は自動縫合器で半離断し,Treitz靭帯より40㎝の空腸を胃大弯と,逆蠕動・前結腸経路で,自動縫合器を用いて吻合した。胃空腸吻合より10㎝の部位にBraun吻合を設け,完全鏡視下で手術を終了した(図 1 a)。(手術時間 : 2時間21分,出血量 ; 30g)。 【術後経過】術後 3日目より食事を開始し,排ガスも認めた。しかし,術後 4日目の夜に突然強い腹痛を訴えた。CT検査を行ったところ,輸入脚の内ヘルニアによるイレウスを認めたため(図2),同日緊急手術を行った。 【再手術所見】上腹部正中切開で手術を行った。挙上空腸と横行結腸間膜の間隙(Petersen’s defect)より輸入脚が左側に入り込み,Braun吻合部が引っ張られ折れていた。十二指腸からBraun吻合までの上部空腸(輸入脚)が拡張していたが,他の腸管は拡張していなかった(図1 b)。輸入脚をPetersen孔の右側に還納し,Petersen孔を 3 - 0非吸収性モノフィラメント糸で閉鎖し,手術を終了した。(手術時間 : 1時間3分,出血量 : 30g)。 【再手術後経過】再手術後 5日目より食事を開始し,その後経過良好で 8日目に退院となった。退院後12日目より外来にてSOX療法(S-1+Oxaliplatin)を導入したが,治療開始後 7か月目にCTで増悪を認めたため,PTX-RAM療法(Paclitaxel+Ramucirumab)に変更し,術後 8か月経過した現在も外来にて加療中である。

図 1 a  胃の半離断を行い,前結腸経路で胃と挙上空腸を逆蠕動となるように側々吻合を行い,Braun吻合を設けた。

図 1 b  輸入脚がPetersen’s defectに入り込み,Braun吻合の部位で折れ曲がり,輸入脚症候群の状態となっていた。

a b

143姑息的腹腔鏡下胃空腸バイパス後にPetersenヘルニアを生じた 1例

Ⅲ.考  察

 胃癌手術や減量手術後に生じる,胃空腸吻合あるいは食道空腸吻合を行った挙上空腸と横行結腸間膜との間に生じる間隙はPetersen’s defectと呼ばれ,これをヘルニア門にして生じる内ヘルニアはPetersenヘルニアと呼ばれる。これは1900年にドイツ人医師Walther Petersenが最初に報告したことに由来する[1]。近年は癒着が生じにくい鏡視下による減量手術や胃癌手術が行われることにより,その頻度が増えていると考えられている[2,3]。減量術後の1.3- 9%に内ヘルニアが生じるとされ[4-6],その70%がPetersenヘルニアである[4,6,7]。しかし,Petersenヘルニアの報告は減量手術や胃癌根治術におけるRoux-en-Y吻合(再建)によるものがほとんどであり,特に姑息的手術としての胃空腸バイパスによるPetersenヘルニアの報告はされていない。減量手術や胃癌根治術に比べ,姑息的バイパス手術の頻度が少ないことが,報告がない要因の 1つと考えられるが,胃癌手術においては,BillrothⅡ法再建はRoux-en-Y再建よりも内ヘルニアが生じにくいとされる[8,9]。しかしこれは,Roux-en-Y再建は Y脚の腸間膜により,BillrothⅡ法再建よりも内ヘルニアのヘルニア門が 1つ多くなることや[8],Petersen’s defectが大きくなりヘルニアが生じやすい胃全摘ではRoux-en-Y再建をされることが多いために,結果としてRoux-en-Y再建による内ヘ

ルニアの頻度がた高くなる[9]と説明されている。一方,BillrothⅡ法再建に似た吻合法となる減量手術におけるOmega-loop(Mini)バイパスでは,症例数の多い論文で合併症としての内ヘルニアの報告がなく[10,11],Roux-en-Y吻合に比べて内ヘルニアの頻度が低い可能性がある。 内ヘルニアのリスクとして,術後の過剰な体重減少が知られており,減量手術においても胃癌手術においても,腹腔内脂肪の減少により間隙が開大することにより,内ヘルニアが生じやすくなる[8,12,13]。 Petersenヘルニアの予防に関して,Roux-en-Y吻合後のヘルニア門の閉鎖は比較的一般的となっており[14],さらに,減量手術のRoux-en-Yバイパスにおいて,吸収糸を非吸収糸の連続縫合にすることにより,Petersenヘルニアの頻度を5.6%から1.3%に減らせるとの報告もある[15]。しかし,一方で,減量手術におけるヘルニア門の閉鎖は,空腸空腸吻合部にねじれや屈曲が生じ,術後早期の腸閉塞などの合併症のリスクを上昇させ,術後 1年程度は間膜閉鎖を行わない群の方が再手術を要する腸閉塞の発生が少ないことが報告されている[16]。 また,挙上空腸の経路に関しては,前結腸経路の方が後結腸経路に比して内ヘルニアを生じにくいとする報告もあるが[4],同等であるという報告もある[8]。 これらより,ヘルニア門の閉鎖は内ヘルニアの

図 2 a  Braun吻合より肛側の腸管(△)には拡張を認めない。

図 2 c  輸入脚および十二指腸(△)の拡張を認める。

図 2 b  輸入脚が内ヘルニアを来し,Braun吻合部(△)にWhirl signを認めた。

a b c

144 川 原 健 治・他

利益相反

 著者らは,この論文の内容について財務的および非財務的な利益相反を有しないことを表明する。

文  献

1) Petersen W. (1900) Uber darmveschlingung nach der gastro-enterostomie. Arch Klin Chir 62, 94-114.

2) Higa KD, Ho T, Boone KB. (2003) Internal hernias after laparoscopic Roux-en-Y gastric bypass: incidence, treatment and prevention. Obes Surg 13, 350-4.

3) Gutt CN, Oniu T, Schemmer P, Mehrabi A, Büchler MW. (2004) Fewer adhesions induced by laparoscopic surgery? Surg Endosc 18, 898-906.

4) Al Harakeh AB, Kallies KJ, Borgert AJ, Kothari SN. (2016) Bowel obstruction rates in antecolic/antegastric versus retrocolic/retrogastric Roux limb gastric bypass: a meta-analysis. Surg Obes Relat Dis 12, 194-8.

5) Fabozzi M, Brachet Contul R, Millo P, Allieta R. (2014) Intestinal infarction by internal hernia in Petersen’s space after laparoscopic gastric bypass. World J Gastroenterol 20, 16349-54.

6) Higa K, Ho T, Tercero F, Yunus T, Boone KB. (2011) Laparoscopic Roux-en-Y gastric bypass: 10-year follow-up. Surg Obes Relat Dis 7, 516-25.

7) Al-Mansour MR, Mundy R, Canoy JM, Dulaimy K, Kuhn JN, Romanelli J. (2015) Internal Hernia After Laparoscopic Antecolic Roux-en-Y Gastric Bypass. Obes Surg 25, 2106-11.

8) Kang KM, Cho YS, Min SH, Lee Y, Park KB, Park YS, Ahn SH, Park DJ, Kim HH. (2019) Internal hernia after gastrectomy for gastric cancer in minimally invasive surgery era. Gastric Cancer doi: 10.1007/s10120-019-00931-1

9) Kelly KJ, Allen PJ, Brennan MF, Gollub MJ, Coit DG, Strong VE. (2013) Internal hernia after gastrectomy for cancer with Roux-Y reconstruction. Surgery 154, 305-11.

10) Mahawar KK, Jennings N, Brown J, Gupta A, Balupuri S, Small PK. (2013) “Mini” gastric bypass: systematic review of a controversial procedure. Obes Surg 23, 1890-8.

11) Kular KS, Manchanda N, Rutledge R. (2014) A 6-year experience with 1,054 mini-gastric bypasses-first study from Indian subcontinent. Obes Surg 24, 1430-5.

12) Comeau E, Gagner M, Inabnet WB, Herron DM, Quinn TM, Pomp A. (2005) Symptomatic internal hernias after laparoscopic bariatric surgery. Surg Endosc 19, 34-9.

発症頻度と,腸閉塞や術中合併症の発生頻度とを鑑みて考慮されることになるが,BillrothⅡ法再建においては一定の見解を得られていない。また,本症例のように胃癌に対する姑息的手術としての胃空腸バイパスにおいては,減量手術よりも短期的な成績を考慮する必要がある。実際,減量手術における,間膜閉鎖の有無を検証した臨床試験においては,間膜閉鎖の有無に関わらず術後30日以内は内ヘルニアの発生率は低く,継時的に内ヘルニアを含む小腸閉塞がどちらの群でも増加することが明らかとなっている。 そして,間膜閉鎖をしない群が間膜閉鎖群よりも内ヘルニアの発生頻度が高くなるのは少なくとも術後 6ヶ月以上経ってからと報告されている[16]。 本症例はPetersen’s defectの閉鎖を行っていれば内ヘルニアの発生は防ぎ得たと考えられるが,一方で,閉鎖することで他の合併症のリスクを上昇させた可能性もある。本症例は術後 4日目と早期に内ヘルニアを生じ,内ヘルニアとしては非典型例であり,姑息的手術であることも考えると,間膜閉鎖の適応については議論の余地があると考える。 しかし,間膜ではなく陥頓した輸入脚に関して考えると,BillrothⅡ法再建における輸入脚の長さは,吻合部に緊張がかからない程度に短くすることが,屈曲や陥頓を防ぐと考えられており[17],Treitz靭帯より25㎝程度の空腸を胃空腸吻合部とするのが至適とする報告もある[18]。本症例では,Treitz靭帯より40㎝の空腸で胃空腸吻合を行っており,輸入脚をもう少し短くするなどの工夫は必要であったと考えられる。 今回,胃癌による幽門狭窄に対し,腹腔鏡下胃空腸バイパス術を行い,術後 4日目にPetersenヘルニアを生じた症例を経験したので,これを報告した。本術式でのPetersen’s defectの閉鎖については未だ定まった見解はないが,少なくとも再建時に輸入脚の長さに留意する必要があると考えられた。

貢 献 者

 この症例に関して,全著者は診療に従事し,報告の執筆に貢献した。公表に関しては患者より同意を得た。

145姑息的腹腔鏡下胃空腸バイパス後にPetersenヘルニアを生じた 1例

R, Lönroth H, Boman L, Magnuson A, Thorell A, Näslund I. (2016) Closure of mesenteric defects in laparoscopic gastric bypass: a multicentre, randomised, parallel, open-label trial. Lancet 387, 1397-404.

17) Ooi EH, Pathma-Nathan N, Hewett PJ, Bridgewater FJ. (2002) Colon ischaemia from a stammers hernia: a long-term complication after Billroth II gastrectomy. ANZ J Surg 72, 601-3.

18) Zhang C, Xiao W, Chen K, Zhang Z, Du G, Jiang E, Yang H. (2015) A new intracorporeal Billroth II stapled anastomosis technique in totally laparoscopic distal gastrectomy. Surg Endosc 29, 1636-42.

13) Müller MK, Räder S, Wildi S, Hauser R, Clavien PA, Weber M. (2008) Long-term follow-up of proximal versus distal laparoscopic gastric bypass for morbid obesity. Br J Surg 95, 1375-9.

14) Geubbels N, Lijftogt N, Fiocco M, van Leersum NJ, Wouters MW, de Brauw LM. (2015) Meta-analysis of internal herniation after gastric bypass surgery. Br J Surg 102, 451-60.

15) Paroz A, Calmes JM, Giusti V, Suter M. (2006) Internal hernia after laparoscopic Roux-en-Y gastric bypass for morbid obesity: a continuous challenge in bariatric surgery. Obes Surg 16, 1482-7.

16) Stenberg E, Szabo E, Ågren G, Ottosson J, Marsk