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航空気象業務の概要 航空機の安全な運航には、乱気流や雷が大敵です。また、霧、雪、低 い雲などにより滑走路がよく見えないと、航空機は安全に離着陸できま せん。このほかにも、着氷や火山灰など航空機の運航に影響を与える現 象はたくさんあります。このことから、気象情報は航空機の安全運航の 確保に不可欠なものです。 航空機が安全に運航するためには一定のルールが必要なことから、特 に国際的な航空運送に関し、世界の各国は国際民間航空機関(ICAOに加盟するとともに、関係機関が協力しながら、国際的に統一された基 準に従って、航空業務を共同して実施するよう協力しています。 気象庁は、ICAO と世界気象機関(WMO)が定める国際的な統一基 準に基づいて国際航空のための気象業務を、また国内航空のための気象 業務もこれに準じ、実施しています。全国の空港に気象台などを設置し、 空港及びその周辺や飛行空域の気象情報を航空局や航空会社等に提供 することにより、航空機の安全な運航を支援しています。 また、気象庁は、国際的な航空気象業務の一環として、アジア・太平 洋地域における東京熱帯低気圧情報センター(TCAC)や東京航空路火 山灰情報センター(VAAC)の役割を担っているほか、東京ボルメット 放送局、東京オプメットデータバンクといった航空気象情報の国際交換 に関する業務も実施しています。さらに、気象庁は、ICAO の気象パネ ルや、WMO の航空気象委員会(CAeM)等の会合に出席し、世界的な 標準及び勧告 方式の検討等 に参画するほ か、世界各国と 協力して航空 気象サービス の品質を向上 させるための 活動なども行 っています。 87 航空気象

航空気象業務の概要 航空気象業務略年表航空気象業務の概要 航空気象業務略年表 航空機の安全な運航には、乱気流や雷が大敵です。また、霧、雪、低

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航空気象業務略年表航空気象業務の概要

航空機の安全な運航には、乱気流や雷が大敵です。また、霧、雪、低

い雲などにより滑走路がよく見えないと、航空機は安全に離着陸できま

せん。このほかにも、着氷や火山灰など航空機の運航に影響を与える現

象はたくさんあります。このことから、気象情報は航空機の安全運航の

確保に不可欠なものです。 航空機が安全に運航するためには一定のルールが必要なことから、特

に国際的な航空運送に関し、世界の各国は国際民間航空機関(ICAO)

に加盟するとともに、関係機関が協力しながら、国際的に統一された基

準に従って、航空業務を共同して実施するよう協力しています。 気象庁は、ICAO と世界気象機関(WMO)が定める国際的な統一基

準に基づいて国際航空のための気象業務を、また国内航空のための気象

業務もこれに準じ、実施しています。全国の空港に気象台などを設置し、

空港及びその周辺や飛行空域の気象情報を航空局や航空会社等に提供

することにより、航空機の安全な運航を支援しています。 また、気象庁は、国際的な航空気象業務の一環として、アジア・太平

洋地域における東京熱帯低気圧情報センター(TCAC)や東京航空路火

山灰情報センター(VAAC)の役割を担っているほか、東京ボルメット

放送局、東京オプメットデータバンクといった航空気象情報の国際交換

に関する業務も実施しています。さらに、気象庁は、ICAO の気象パネ

ルや、WMO の航空気象委員会(CAeM)等の会合に出席し、世界的な

標準及び勧告

方式の検討等

に参画するほ

か、世界各国と

協力して航空

気象サービス

の品質を向上

させるための

活動なども行

っています。

航空気象業務の概要

航空機の安全な運航には、乱気流や雷が大敵です。また、霧、雪、低

い雲などにより滑走路がよく見えないと、航空機は安全に離着陸できま

せん。このほかにも、着氷や火山灰など航空機の運航に影響を与える現

象はたくさんあります。このことから、気象情報は航空機の安全運航の

確保に不可欠なものです。 航空機が安全に運航するためには一定のルールが必要なことから、特

に国際的な航空運送に関し、世界の各国は国際民間航空機関(ICAO)

に加盟するとともに、関係機関が協力しながら、国際的に統一された基

準に従って、航空業務を共同して実施するよう協力しています。 気象庁は、ICAO と世界気象機関(WMO)が定める国際的な統一基

準に基づいて国際航空のための気象業務を、また国内航空のための気象

業務もこれに準じ、実施しています。全国の空港に気象台などを設置し、

空港及びその周辺や飛行空域の気象情報を航空局や航空会社等に提供

することにより、航空機の安全な運航を支援しています。 また、気象庁は、国際的な航空気象業務の一環として、アジア・太平

洋地域における東京熱帯低気圧情報センター(TCAC)や東京航空路火

山灰情報センター(VAAC)の役割を担っているほか、東京ボルメット

放送局、東京オプメットデータバンクといった航空気象情報の国際交換

に関する業務も実施しています。さらに、気象庁は、ICAO の気象パネ

ルや、WMO の航空気象委員会(CAeM)等の会合に出席し、世界的な

標準及び勧告

方式の検討等

に参画するほ

か、世界各国と

協力して航空

気象サービス

の品質を向上

させるための

活動なども行

っています。

<航空気象業務略年表>

昭和 5年 8月 航空気象業務開始(中央気象台掌理事務追加)

昭和 6年 9月 中央気象台羽田分室、大阪支台木津川尻分室、福岡支台名島分室設置

昭和 7年 7月 静岡県三保で飛行機観測開始

昭和 7年 10月 無線による国内航空機向けの気象情報の通報開始

昭和 14年 11月 中央気象台6航空官署は航空気象観測所と改称(昭和20年9月閉鎖)

昭和 26年 9月 千歳・羽田・伊丹・板付航空測候所設置

昭和 27年 3月 三沢・松島・小牧・岩国航空測候所設置

昭和 28年 10月 羽田航空地方気象台設置(昭和32年3月 東京航空地方気象台と改称)

昭和 34年 3月 東京飛行情報区における国際的な気象監視局としての業務を開始

昭和 34年 5月 東京ボルメット放送開始

昭和 35年 2月 企画課航空気象班設置

昭和 42年 6月 総務部航空気象管理課設置

昭和 52年 12月 新東京航空地方気象台設置(平成16年4月 成田航空地方気象台と改称)

平成 6年 6月 関西航空地方気象台設置

平成 7年 4月 空港気象ドップラーレーダー初号機運用開始(関西航空地方気象台)

平成 9年 4月 東京航空地方気象台航空路火山灰情報センター設置(平成17年10月から本庁)

平成 13年 1月 総務部航空気象管理官設置

平成 13年 9月 雷監視システムの運用開始

平成 17年 2月 中部航空地方気象台設置

平成 17年 7月 予報部予報課航空予報室、観測部観測課航空気象観測室設置

平成 17年 10月 予報部予報課航空予報室航空交通気象センター及び空域予報班設置

平成 18年 4月 すべての空港出張所・空港分室を地域航空気象官署の下に移管

平成 19年 4月 空港気象ドップラーライダー初号機運用開始(東京航空地方気象台)

平成 19年 11月 空域悪天情報(ARMAD)をシグメット情報(SIGMET)に統合

平成 21年 4月 観測部観測課観測システム運用室航空気象観測班設置

平成 22年 4月 品質マネジメントシステムを導入

平成 26年 4月 予報部予報課航空予報室航空交通気象センター首都圏班、

観測部観測課航空気象観測整備運用室設置

平成 29年 3月 関西国際・福岡・与論・与那国空港において航空気象観測の完全自動化を開始

平成 30年 4月 予報部予報課航空予報室航空交通気象センター新千歳班、

福岡航空地方気象台設置

87

気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P87>2019年1月11日 午後9時03分

Ⅳ 航空気象 Ⅳ 航空気象

航空気象業務略年表航空気象業務の概要

航空機の安全な運航には、乱気流や雷が大敵です。また、霧、雪、低

い雲などにより滑走路がよく見えないと、航空機は安全に離着陸できま

せん。このほかにも、着氷や火山灰など航空機の運航に影響を与える現

象はたくさんあります。このことから、気象情報は航空機の安全運航の

確保に不可欠なものです。 航空機が安全に運航するためには一定のルールが必要なことから、特

に国際的な航空運送に関し、世界の各国は国際民間航空機関(ICAO)

に加盟するとともに、関係機関が協力しながら、国際的に統一された基

準に従って、航空業務を共同して実施するよう協力しています。 気象庁は、ICAO と世界気象機関(WMO)が定める国際的な統一基

準に基づいて国際航空のための気象業務を、また国内航空のための気象

業務もこれに準じ、実施しています。全国の空港に気象台などを設置し、

空港及びその周辺や飛行空域の気象情報を航空局や航空会社等に提供

することにより、航空機の安全な運航を支援しています。 また、気象庁は、国際的な航空気象業務の一環として、アジア・太平

洋地域における東京熱帯低気圧情報センター(TCAC)や東京航空路火

山灰情報センター(VAAC)の役割を担っているほか、東京ボルメット

放送局、東京オプメットデータバンクといった航空気象情報の国際交換

に関する業務も実施しています。さらに、気象庁は、ICAO の気象パネ

ルや、WMO の航空気象委員会(CAeM)等の会合に出席し、世界的な

標準及び勧告

方式の検討等

に参画するほ

か、世界各国と

協力して航空

気象サービス

の品質を向上

させるための

活動なども行

っています。

航空気象業務の概要

航空機の安全な運航には、乱気流や雷が大敵です。また、霧、雪、低

い雲などにより滑走路がよく見えないと、航空機は安全に離着陸できま

せん。このほかにも、着氷や火山灰など航空機の運航に影響を与える現

象はたくさんあります。このことから、気象情報は航空機の安全運航の

確保に不可欠なものです。 航空機が安全に運航するためには一定のルールが必要なことから、特

に国際的な航空運送に関し、世界の各国は国際民間航空機関(ICAO)

に加盟するとともに、関係機関が協力しながら、国際的に統一された基

準に従って、航空業務を共同して実施するよう協力しています。 気象庁は、ICAO と世界気象機関(WMO)が定める国際的な統一基

準に基づいて国際航空のための気象業務を、また国内航空のための気象

業務もこれに準じ、実施しています。全国の空港に気象台などを設置し、

空港及びその周辺や飛行空域の気象情報を航空局や航空会社等に提供

することにより、航空機の安全な運航を支援しています。 また、気象庁は、国際的な航空気象業務の一環として、アジア・太平

洋地域における東京熱帯低気圧情報センター(TCAC)や東京航空路火

山灰情報センター(VAAC)の役割を担っているほか、東京ボルメット

放送局、東京オプメットデータバンクといった航空気象情報の国際交換

に関する業務も実施しています。さらに、気象庁は、ICAO の気象パネ

ルや、WMO の航空気象委員会(CAeM)等の会合に出席し、世界的な

標準及び勧告

方式の検討等

に参画するほ

か、世界各国と

協力して航空

気象サービス

の品質を向上

させるための

活動なども行

っています。

<航空気象業務略年表>

昭和 5年 8月 航空気象業務開始(中央気象台掌理事務追加)

昭和 6年 9月 中央気象台羽田分室、大阪支台木津川尻分室、福岡支台名島分室設置

昭和 7年 7月 静岡県三保で飛行機観測開始

昭和 7年 10月 無線による国内航空機向けの気象情報の通報開始

昭和 14年 11月 中央気象台6航空官署は航空気象観測所と改称(昭和20年9月閉鎖)

昭和 26年 9月 千歳・羽田・伊丹・板付航空測候所設置

昭和 27年 3月 三沢・松島・小牧・岩国航空測候所設置

昭和 28年 10月 羽田航空地方気象台設置(昭和32年3月 東京航空地方気象台と改称)

昭和 34年 3月 東京飛行情報区における国際的な気象監視局としての業務を開始

昭和 34年 5月 東京ボルメット放送開始

昭和 35年 2月 企画課航空気象班設置

昭和 42年 6月 総務部航空気象管理課設置

昭和 52年 12月 新東京航空地方気象台設置(平成16年4月 成田航空地方気象台と改称)

平成 6年 6月 関西航空地方気象台設置

平成 7年 4月 空港気象ドップラーレーダー初号機運用開始(関西航空地方気象台)

平成 9年 4月 東京航空地方気象台航空路火山灰情報センター設置(平成17年10月から本庁)

平成 13年 1月 総務部航空気象管理官設置

平成 13年 9月 雷監視システムの運用開始

平成 17年 2月 中部航空地方気象台設置

平成 17年 7月 予報部予報課航空予報室、観測部観測課航空気象観測室設置

平成 17年 10月 予報部予報課航空予報室航空交通気象センター及び空域予報班設置

平成 18年 4月 すべての空港出張所・空港分室を地域航空気象官署の下に移管

平成 19年 4月 空港気象ドップラーライダー初号機運用開始(東京航空地方気象台)

平成 19年 11月 空域悪天情報(ARMAD)をシグメット情報(SIGMET)に統合

平成 21年 4月 観測部観測課観測システム運用室航空気象観測班設置

平成 22年 4月 品質マネジメントシステムを導入

平成 26年 4月 予報部予報課航空予報室航空交通気象センター首都圏班、

観測部観測課航空気象観測整備運用室設置

平成 29年 3月 関西国際・福岡・与論・与那国空港において航空気象観測の完全自動化を開始

平成 30年 4月 予報部予報課航空予報室航空交通気象センター新千歳班、

福岡航空地方気象台設置

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気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P87> 気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P88>2019年1月11日 午後9時03分

Ⅳ 航空気象 Ⅳ 航空気象

航空気象官署等の配置

1 5 3 75

7

凡例

象庁

本庁

空地

方気

象台

空測

候所

航空

気象

観測

空港

気象

連絡

航 空 気 象 官 署新千歳

仙台

長崎

新潟

鹿児島

広島

稚内

熊本

中標津

石見

丘珠

釧路

大分

女満別

岡山

函館

宮崎

青森

佐賀

旭川

大館能代

対馬

徳島

帯広

花巻

福江

三沢

秋田

庄内

壱岐

山形

福島

種子島

八丈島

高松

富山

松山

福井

高知

南紀白浜

山口宇部

鳥取

出雲

紋別

三宅島

松本

隠岐

屋久島

礼文 利尻

奥尻

神津島

佐渡

小値賀

上五島

新島

大島

能登

中部

美保

小松

静岡

百里

岩国

東京

成田

気象

庁本

関西

大阪 八尾

神戸

北九州

福岡

奄美

那覇 徳之島

久米島

宮古

下地島

石垣

与那国

沖永良部

与論

粟国

慶良間

南大東 北

大東

多良間

波照間

喜界

伊江島

平成31

年4

月現

航空気象官署等一覧

平成31年4月現在

※ 赤字・青字は飛行場予報発表の対象空港(青字の観測所・連絡室がある空港の予報は赤字の官署が発表)

波照間航空気象観測所

与那国航空気象観測所

北大東航空気象観測所

久米島航空気象観測所

多良間航空気象観測所

宮古航空気象観測所 粟国航空気象観測所

下地島航空気象観測所 南大東航空気象観測所

種子島航空気象観測所

沖縄気象台

那覇航空測候所 伊江島航空気象観測所

石垣航空気象観測所 慶良間航空気象観測所

大分航空気象観測所 与論航空気象観測所

宮崎航空気象観測所

鹿児島航空気象観測所

奄美航空気象観測所

福江航空気象観測所 徳之島航空気象観測所

熊本航空気象観測所 沖永良部航空気象観測所

長崎航空気象観測所 屋久島航空気象観測所

対馬航空気象観測所 喜界航空気象観測所

北九州航空気象観測所 小値賀航空気象観測所

佐賀航空気象観測所 上五島航空気象観測所

高知航空気象観測所

福岡管区気象台

福岡航空地方気象台 岩国空港気象連絡室

山口宇部航空気象観測所 壱岐航空気象観測所

出雲航空気象観測所

岡山航空気象観測所

広島航空気象観測所

高松航空気象観測所

松山航空気象観測所

大阪航空気象観測所

南紀白浜航空気象観測所

鳥取航空気象観測所

八尾航空気象観測所 石見航空気象観測所 徳島空港気象連絡室

神戸航空気象観測所 隠岐航空気象観測所

静岡航空気象観測所 福井航空気象観測所

中部航空地方気象台

大阪管区気象台

関西航空地方気象台 美保空港気象連絡室

能登航空気象観測所 八丈島航空気象観測所

松本航空気象観測所 佐渡航空気象観測所

新潟航空気象観測所 神津島航空気象観測所

富山航空気象観測所 三宅島航空気象観測所

成田航空地方気象台

東京航空地方気象台 百里空港気象連絡室

大島航空気象観測所 新島航空気象観測所 小松空港気象連絡室

花巻航空気象観測所

秋田航空気象観測所

庄内航空気象観測所

山形航空気象観測所

福島航空気象観測所

東京管区気象台

女満別航空気象観測所

中標津航空気象観測所

仙台管区気象台

仙台航空測候所

釧路航空気象観測所

利尻航空気象観測所

旭川航空気象観測所

礼文航空気象観測所

三沢空港気象連絡室

青森航空気象観測所 大館能代航空気象観測所

帯広航空気象観測所

稚内航空気象観測所

紋別航空気象観測所

気象庁

  (地方支分部局) 航空気象観測所から で繋がる上位官署が基地気象官署札幌管区気象台

新千歳航空測候所 丘珠空港気象連絡室

函館航空気象観測所 奥尻航空気象観測所

航空気象官署等一覧

平成31年4月現在

※ 赤字・青字は飛行場予報発表の対象空港(青字の観測所・連絡室がある空港の予報は赤字の官署が発表)

波照間航空気象観測所

与那国航空気象観測所

北大東航空気象観測所

久米島航空気象観測所

多良間航空気象観測所

宮古航空気象観測所 粟国航空気象観測所

下地島航空気象観測所 南大東航空気象観測所

種子島航空気象観測所

沖縄気象台

那覇航空測候所 伊江島航空気象観測所

石垣航空気象観測所 慶良間航空気象観測所

大分航空気象観測所 与論航空気象観測所

宮崎航空気象観測所

鹿児島航空気象観測所

奄美航空気象観測所

福江航空気象観測所 徳之島航空気象観測所

熊本航空気象観測所 沖永良部航空気象観測所

長崎航空気象観測所 屋久島航空気象観測所

対馬航空気象観測所 喜界航空気象観測所

北九州航空気象観測所 小値賀航空気象観測所

佐賀航空気象観測所 上五島航空気象観測所

高知航空気象観測所

福岡管区気象台

福岡航空地方気象台 岩国空港気象連絡室

山口宇部航空気象観測所 壱岐航空気象観測所

出雲航空気象観測所

岡山航空気象観測所

広島航空気象観測所

高松航空気象観測所

松山航空気象観測所

大阪航空気象観測所

南紀白浜航空気象観測所

鳥取航空気象観測所

八尾航空気象観測所 石見航空気象観測所 徳島空港気象連絡室

神戸航空気象観測所 隠岐航空気象観測所

静岡航空気象観測所 福井航空気象観測所

中部航空地方気象台

大阪管区気象台

関西航空地方気象台 美保空港気象連絡室

能登航空気象観測所 八丈島航空気象観測所

松本航空気象観測所 佐渡航空気象観測所

新潟航空気象観測所 神津島航空気象観測所

富山航空気象観測所 三宅島航空気象観測所

成田航空地方気象台

東京航空地方気象台 百里空港気象連絡室

大島航空気象観測所 新島航空気象観測所 小松空港気象連絡室

花巻航空気象観測所

秋田航空気象観測所

庄内航空気象観測所

山形航空気象観測所

福島航空気象観測所

東京管区気象台

女満別航空気象観測所

中標津航空気象観測所

仙台管区気象台

仙台航空測候所

釧路航空気象観測所

利尻航空気象観測所

旭川航空気象観測所

礼文航空気象観測所

三沢空港気象連絡室

青森航空気象観測所 大館能代航空気象観測所

帯広航空気象観測所

稚内航空気象観測所

紋別航空気象観測所

気象庁

  (地方支分部局) 航空気象観測所から で繋がる上位官署が基地気象官署札幌管区気象台

新千歳航空測候所 丘珠空港気象連絡室

函館航空気象観測所 奥尻航空気象観測所

89

気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P89>2019年1月11日 午後9時03分

Ⅳ 航空気象 Ⅳ 航空気象

航空気象官署等の配置

1 5 3 75

7

凡例

象庁

本庁

空地

方気

象台

空測

候所

航空

気象

観測

空港

気象

連絡

航 空 気 象 官 署新千歳

仙台

長崎

新潟

鹿児島

広島

稚内

熊本

中標津

石見

丘珠

釧路

大分

女満別

岡山

函館

宮崎

青森

佐賀

旭川

大館能代

対馬

徳島

帯広

花巻

福江

三沢

秋田

庄内

壱岐

山形

福島

種子島

八丈島

高松

富山

松山

福井

高知

南紀白浜

山口宇部

鳥取

出雲

紋別

三宅島

松本

隠岐

屋久島

礼文 利尻

奥尻

神津島

佐渡

小値賀

上五島

新島

大島

能登

中部

美保

小松

静岡

百里

岩国

東京

成田

気象

庁本

関西

大阪 八尾

神戸

北九州

福岡

奄美

那覇 徳之島

久米島

宮古

下地島

石垣

与那国

沖永良部

与論

粟国

慶良間

南大東 北

大東

多良間

波照間

喜界

伊江島

平成31

年4

月現

航空気象官署等一覧

平成31年4月現在

※ 赤字・青字は飛行場予報発表の対象空港(青字の観測所・連絡室がある空港の予報は赤字の官署が発表)

波照間航空気象観測所

与那国航空気象観測所

北大東航空気象観測所

久米島航空気象観測所

多良間航空気象観測所

宮古航空気象観測所 粟国航空気象観測所

下地島航空気象観測所 南大東航空気象観測所

種子島航空気象観測所

沖縄気象台

那覇航空測候所 伊江島航空気象観測所

石垣航空気象観測所 慶良間航空気象観測所

大分航空気象観測所 与論航空気象観測所

宮崎航空気象観測所

鹿児島航空気象観測所

奄美航空気象観測所

福江航空気象観測所 徳之島航空気象観測所

熊本航空気象観測所 沖永良部航空気象観測所

長崎航空気象観測所 屋久島航空気象観測所

対馬航空気象観測所 喜界航空気象観測所

北九州航空気象観測所 小値賀航空気象観測所

佐賀航空気象観測所 上五島航空気象観測所

高知航空気象観測所

福岡管区気象台

福岡航空地方気象台 岩国空港気象連絡室

山口宇部航空気象観測所 壱岐航空気象観測所

出雲航空気象観測所

岡山航空気象観測所

広島航空気象観測所

高松航空気象観測所

松山航空気象観測所

大阪航空気象観測所

南紀白浜航空気象観測所

鳥取航空気象観測所

八尾航空気象観測所 石見航空気象観測所 徳島空港気象連絡室

神戸航空気象観測所 隠岐航空気象観測所

静岡航空気象観測所 福井航空気象観測所

中部航空地方気象台

大阪管区気象台

関西航空地方気象台 美保空港気象連絡室

能登航空気象観測所 八丈島航空気象観測所

松本航空気象観測所 佐渡航空気象観測所

新潟航空気象観測所 神津島航空気象観測所

富山航空気象観測所 三宅島航空気象観測所

成田航空地方気象台

東京航空地方気象台 百里空港気象連絡室

大島航空気象観測所 新島航空気象観測所 小松空港気象連絡室

花巻航空気象観測所

秋田航空気象観測所

庄内航空気象観測所

山形航空気象観測所

福島航空気象観測所

東京管区気象台

女満別航空気象観測所

中標津航空気象観測所

仙台管区気象台

仙台航空測候所

釧路航空気象観測所

利尻航空気象観測所

旭川航空気象観測所

礼文航空気象観測所

三沢空港気象連絡室

青森航空気象観測所 大館能代航空気象観測所

帯広航空気象観測所

稚内航空気象観測所

紋別航空気象観測所

気象庁

  (地方支分部局) 航空気象観測所から で繋がる上位官署が基地気象官署札幌管区気象台

新千歳航空測候所 丘珠空港気象連絡室

函館航空気象観測所 奥尻航空気象観測所

航空気象官署等一覧

平成31年4月現在

※ 赤字・青字は飛行場予報発表の対象空港(青字の観測所・連絡室がある空港の予報は赤字の官署が発表)

波照間航空気象観測所

与那国航空気象観測所

北大東航空気象観測所

久米島航空気象観測所

多良間航空気象観測所

宮古航空気象観測所 粟国航空気象観測所

下地島航空気象観測所 南大東航空気象観測所

種子島航空気象観測所

沖縄気象台

那覇航空測候所 伊江島航空気象観測所

石垣航空気象観測所 慶良間航空気象観測所

大分航空気象観測所 与論航空気象観測所

宮崎航空気象観測所

鹿児島航空気象観測所

奄美航空気象観測所

福江航空気象観測所 徳之島航空気象観測所

熊本航空気象観測所 沖永良部航空気象観測所

長崎航空気象観測所 屋久島航空気象観測所

対馬航空気象観測所 喜界航空気象観測所

北九州航空気象観測所 小値賀航空気象観測所

佐賀航空気象観測所 上五島航空気象観測所

高知航空気象観測所

福岡管区気象台

福岡航空地方気象台 岩国空港気象連絡室

山口宇部航空気象観測所 壱岐航空気象観測所

出雲航空気象観測所

岡山航空気象観測所

広島航空気象観測所

高松航空気象観測所

松山航空気象観測所

大阪航空気象観測所

南紀白浜航空気象観測所

鳥取航空気象観測所

八尾航空気象観測所 石見航空気象観測所 徳島空港気象連絡室

神戸航空気象観測所 隠岐航空気象観測所

静岡航空気象観測所 福井航空気象観測所

中部航空地方気象台

大阪管区気象台

関西航空地方気象台 美保空港気象連絡室

能登航空気象観測所 八丈島航空気象観測所

松本航空気象観測所 佐渡航空気象観測所

新潟航空気象観測所 神津島航空気象観測所

富山航空気象観測所 三宅島航空気象観測所

成田航空地方気象台

東京航空地方気象台 百里空港気象連絡室

大島航空気象観測所 新島航空気象観測所 小松空港気象連絡室

花巻航空気象観測所

秋田航空気象観測所

庄内航空気象観測所

山形航空気象観測所

福島航空気象観測所

東京管区気象台

女満別航空気象観測所

中標津航空気象観測所

仙台管区気象台

仙台航空測候所

釧路航空気象観測所

利尻航空気象観測所

旭川航空気象観測所

礼文航空気象観測所

三沢空港気象連絡室

青森航空気象観測所 大館能代航空気象観測所

帯広航空気象観測所

稚内航空気象観測所

紋別航空気象観測所

気象庁

  (地方支分部局) 航空気象観測所から で繋がる上位官署が基地気象官署札幌管区気象台

新千歳航空測候所 丘珠空港気象連絡室

函館航空気象観測所 奥尻航空気象観測所

90

気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P89> 気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P90>2019年1月11日 午後9時03分

Ⅳ 航空気象 Ⅳ 航空気象

航空に特化した観測

滑走路視距離観測装置

投光部から投射した光は霧粒等で散乱

します。受光部はこの散乱光を受けて、

受光量に比例した強さの電気信号に変

換して出力します。この出力をもとに、

気象光学距離(MOR)が計算され、滑

走路灯火の明るさ等も考慮して滑走路

視距離(RVR)が求められます。 シーロメーター(雲高測定器) 投光部からレーザーの赤外域パルス

光を垂直上方に発射し、これが雲底に

反射して、受光部へ入射するまでの時

間を測定することにより雲底の高さを

測定しています。 高度計規正値(QNH) 滑走路に着陸した航空機の気圧高度 計が滑走路

の標高を示

すように、

気圧高度計

の原点を平

均 海 面 上 3mの高さ

に合わせる

ための気圧

値 QNH を

算出してい

ます。

標準大気を仮定して算出

QNH

投光部

受光部

レンズ

ハーフミラー

投光部

受光部

レンズ

ハーフミラー

観測室

空港における気象観測

航空気象官署等では、空港内に配置した風向風速計等の測器

による観測及び目視による大気現象等の観測を行っていま

す。また、一部の空港では、これらの観測のすべてを自動で

行っています。気象観測の成果は、航空局、国内外の航空会

社等に提供され、航空機の安全運航に有効に利用されていま

す。

風向風速計 滑走路視距離観測装置

滑 走 路

温度計・湿度計 雨量計

風向風速計

気圧計

シーロメーター

航空に特化した観測

滑走路視距離観測装置

投光部から投射した光は霧粒等で散乱

します。受光部はこの散乱光を受けて、

受光量に比例した強さの電気信号に変

換して出力します。この出力をもとに、

気象光学距離(MOR)が計算され、滑

走路灯火の明るさ等も考慮して滑走路

視距離(RVR)が求められます。 シーロメーター(雲高測定器) 投光部からレーザーの赤外域パルス

光を垂直上方に発射し、これが雲底に

反射して、受光部へ入射するまでの時

間を測定することにより雲底の高さを

測定しています。 高度計規正値(QNH) 滑走路に着陸した航空機の気圧高度 計が滑走路

の標高を示

すように、

気圧高度計

の原点を平

均 海 面 上 3mの高さ

に合わせる

ための気圧

値 QNH を

算出してい

ます。

標準大気を仮定して算出

QNH

投光部

受光部

レンズ

ハーフミラー

投光部

受光部

レンズ

ハーフミラー

91

気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P91>2019年1月11日 午後9時03分

Ⅳ 航空気象 Ⅳ 航空気象

航空に特化した観測

滑走路視距離観測装置

投光部から投射した光は霧粒等で散乱

します。受光部はこの散乱光を受けて、

受光量に比例した強さの電気信号に変

換して出力します。この出力をもとに、

気象光学距離(MOR)が計算され、滑

走路灯火の明るさ等も考慮して滑走路

視距離(RVR)が求められます。 シーロメーター(雲高測定器) 投光部からレーザーの赤外域パルス

光を垂直上方に発射し、これが雲底に

反射して、受光部へ入射するまでの時

間を測定することにより雲底の高さを

測定しています。 高度計規正値(QNH) 滑走路に着陸した航空機の気圧高度 計が滑走路

の標高を示

すように、

気圧高度計

の原点を平

均 海 面 上 3mの高さ

に合わせる

ための気圧

値 QNH を

算出してい

ます。

標準大気を仮定して算出

QNH

投光部

受光部

レンズ

ハーフミラー

投光部

受光部

レンズ

ハーフミラー

航空に特化した観測

滑走路視距離観測装置

投光部から投射した光は霧粒等で散乱

します。受光部はこの散乱光を受けて、

受光量に比例した強さの電気信号に変

換して出力します。この出力をもとに、

気象光学距離(MOR)が計算され、滑

走路灯火の明るさ等も考慮して滑走路

視距離(RVR)が求められます。 シーロメーター(雲高測定器) 投光部からレーザーの赤外域パルス

光を垂直上方に発射し、これが雲底に

反射して、受光部へ入射するまでの時

間を測定することにより雲底の高さを

測定しています。 高度計規正値(QNH) 滑走路に着陸した航空機の気圧高度 計が滑走路

の標高を示

すように、

気圧高度計

の原点を平

均 海 面 上 3mの高さ

に合わせる

ための気圧

値 QNH を

算出してい

ます。

標準大気を仮定して算出

QNH

投光部

受光部

レンズ

ハーフミラー

投光部

受光部

レンズ

ハーフミラー

92

気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P91> 気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P92>2019年1月11日 午後9時03分

Ⅳ 航空気象 Ⅳ 航空気象

空港で行う観測の種類

定時観測 定時に行う観測(毎正時 00 分又は 00 分、30 分) 特別観測 気象現象の重要な変化があった時 照会特別観測 航空管制機関や航空会社等からの照会 事故特別観測 航空機事故があった時 常時観測 気象現象の推移を常に監視

航空気象観測所における観測

航空気象観測所は空港の気象観測をその空港の管理者や民間等に委

託して行う施設であり、観測成果の提供を航空気象観測所が行う観測所

と航空気象観測所を管理する基地気象官署で行う観測所があります。 観測成果の提供を航空気象観測所が行う観測所では、航空気象官署と

同様に、観測気象報の通報、品質管理、気象測器の維持を行います。 一方、観測成果の提供を基地気象官署で行う観測所では、所在空港を

利用する航空機の運航に合わせて気象観測を行い、観測成果を基地気象

官署へ報告します。基地気象官署では、当該航空気象観測所の観測気象

報の通報、品質管理、気象測器の維持を行うほか、必要に応じて観測の

指示・指導を実施しています。

航空気象観測種目

観測種目 観測方法

風 向 風車型風向風速計

風 速

視 程 観測者による目視又は 視程計又は滑走路視距離観測装置

滑 走 路 視 距 離 滑走路視距離観測装置

大 気 現 象

観測者による目視又は 空港気象ドップラーレーダー、 空港気象ドップラーライダー、 雷監視システム、感雨器、 視程計又は滑走路視距離観測装置

雲 量 観測者による目視又は シーロメーター及び風車型風向風速計

雲 形 観測者による目視

雲 底 の 高 さ 観測者による目視又は シーロメーター

気 温 電気式温度計又は 携帯用通風乾湿計

露 点 温 度 電気式湿度計、露点式湿度計又は携帯用通風乾湿計

気 圧 電気式気圧計又は 振動式気圧計

高 度 計 規 正 値

降 水 量 転倒ます型雨量計

積 雪 又 は 降 雪 の 深 さ 積雪計、雪尺又は雪板

航空気象観測種目

観測種目 観測方法

風 向 風車型風向風速計

風 速

視 程 観測者による目視又は 視程計又は滑走路視距離観測装置

滑 走 路 視 距 離 滑走路視距離観測装置

大 気 現 象

観測者による目視又は 空港気象ドップラーレーダー、 空港気象ドップラーライダー、 雷監視システム、感雨器、 視程計又は滑走路視距離観測装置

雲 量 観測者による目視又は シーロメーター及び風車型風向風速計

雲 形 観測者による目視

雲 底 の 高 さ 観測者による目視又は シーロメーター

気 温 電気式温度計又は 携帯用通風乾湿計

露 点 温 度 電気式湿度計、露点式湿度計又は携帯用通風乾湿計

気 圧 電気式気圧計又は 振動式気圧計

高 度 計 規 正 値

降 水 量 転倒ます型雨量計

積 雪 又 は 降 雪 の 深 さ 積雪計、雪尺又は雪板

93

気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P93>2019年1月11日 午後9時03分

Ⅳ 航空気象 Ⅳ 航空気象

空港で行う観測の種類

定時観測 定時に行う観測(毎正時 00 分又は 00 分、30 分) 特別観測 気象現象の重要な変化があった時 照会特別観測 航空管制機関や航空会社等からの照会 事故特別観測 航空機事故があった時 常時観測 気象現象の推移を常に監視

航空気象観測所における観測

航空気象観測所は空港の気象観測をその空港の管理者や民間等に委

託して行う施設であり、観測成果の提供を航空気象観測所が行う観測所

と航空気象観測所を管理する基地気象官署で行う観測所があります。 観測成果の提供を航空気象観測所が行う観測所では、航空気象官署と

同様に、観測気象報の通報、品質管理、気象測器の維持を行います。 一方、観測成果の提供を基地気象官署で行う観測所では、所在空港を

利用する航空機の運航に合わせて気象観測を行い、観測成果を基地気象

官署へ報告します。基地気象官署では、当該航空気象観測所の観測気象

報の通報、品質管理、気象測器の維持を行うほか、必要に応じて観測の

指示・指導を実施しています。

航空気象観測種目

観測種目 観測方法

風 向 風車型風向風速計

風 速

視 程 観測者による目視又は 視程計又は滑走路視距離観測装置

滑 走 路 視 距 離 滑走路視距離観測装置

大 気 現 象

観測者による目視又は 空港気象ドップラーレーダー、 空港気象ドップラーライダー、 雷監視システム、感雨器、 視程計又は滑走路視距離観測装置

雲 量 観測者による目視又は シーロメーター及び風車型風向風速計

雲 形 観測者による目視

雲 底 の 高 さ 観測者による目視又は シーロメーター

気 温 電気式温度計又は 携帯用通風乾湿計

露 点 温 度 電気式湿度計、露点式湿度計又は携帯用通風乾湿計

気 圧 電気式気圧計又は 振動式気圧計

高 度 計 規 正 値

降 水 量 転倒ます型雨量計

積 雪 又 は 降 雪 の 深 さ 積雪計、雪尺又は雪板

航空気象観測種目

観測種目 観測方法

風 向 風車型風向風速計

風 速

視 程 観測者による目視又は 視程計又は滑走路視距離観測装置

滑 走 路 視 距 離 滑走路視距離観測装置

大 気 現 象

観測者による目視又は 空港気象ドップラーレーダー、 空港気象ドップラーライダー、 雷監視システム、感雨器、 視程計又は滑走路視距離観測装置

雲 量 観測者による目視又は シーロメーター及び風車型風向風速計

雲 形 観測者による目視

雲 底 の 高 さ 観測者による目視又は シーロメーター

気 温 電気式温度計又は 携帯用通風乾湿計

露 点 温 度 電気式湿度計、露点式湿度計又は携帯用通風乾湿計

気 圧 電気式気圧計又は 振動式気圧計

高 度 計 規 正 値

降 水 量 転倒ます型雨量計

積 雪 又 は 降 雪 の 深 さ 積雪計、雪尺又は雪板

94

気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P93> 気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P94>2019年1月11日 午後9時03分

Ⅳ 航空気象 Ⅳ 航空気象

放電の標定:

検知局間の距離=約200km(平均)

+ ++

+

- --

--

+

++ + - --- -

+ +

-

-

-

検知局 検知局

電波 電波

雷雲 雲放電

大地

検知局

航空会社等

雷監視システムの構成図

電波 電波

対地放電

雷からの電波を時刻同期のとれてい

る3局以上の検知局で捉え、到達時間

差をもとに雷の放電位置を標定

航空気象官署

中央処理局

--

到達時間差方式による標定点の算出

それぞれの検知局

で検知した間の到

達時間の差を一定

とする軌跡は双曲

線で描かれ、この

双曲線の交点が標

定点となります。

検知局A 検知局B

検知局AとBにおける

到達時間差が3秒となる曲線

検知局C 検知局BとCにおける

到達時間差が4秒となる曲線

4秒

5秒

4秒 1秒

5秒 8秒

1秒

標定点

雷監視システム 雷監視システムは、雷により発生する電波を受信し、その

位置、発生時刻等の情報を作成するシステムです。この情報

を航空会社等に直ちに提供することにより、空港における地

上作業の安全確保や航空機の安全運航に有効に利用されて

います。 気象庁ではこの雷監視システムをライデン(LIDEN:

LIghtning DEtection Network system)と呼んでいます。 稚内

与那国

新千歳釧路

奥尻青森

花巻秋田

新潟福島 松本

成田国際

大島

富山

中部国際

南紀白浜

高松 鳥取

宮崎

壱岐

種子島

奄美久米島

南大東宮古

那覇

高知

山口宇部

検知局(●印:30 ヶ所)と

中央処理局(●印:東京)

女満別

東京国際

ライデンによる情報提供の一例

95

気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P95>2019年1月11日 午後9時03分

Ⅳ 航空気象 Ⅳ 航空気象

放電の標定:

検知局間の距離=約200km(平均)

+ ++

+

- --

--

+

++ + - --- -

+ +

-

-

-

検知局 検知局

電波 電波

雷雲 雲放電

大地

検知局

航空会社等

雷監視システムの構成図

電波 電波

対地放電

雷からの電波を時刻同期のとれてい

る3局以上の検知局で捉え、到達時間

差をもとに雷の放電位置を標定

航空気象官署

中央処理局

--

到達時間差方式による標定点の算出

それぞれの検知局

で検知した間の到

達時間の差を一定

とする軌跡は双曲

線で描かれ、この

双曲線の交点が標

定点となります。

検知局A 検知局B

検知局AとBにおける

到達時間差が3秒となる曲線

検知局C 検知局BとCにおける

到達時間差が4秒となる曲線

4秒

5秒

4秒 1秒

5秒 8秒

1秒

標定点

雷監視システム 雷監視システムは、雷により発生する電波を受信し、その

位置、発生時刻等の情報を作成するシステムです。この情報

を航空会社等に直ちに提供することにより、空港における地

上作業の安全確保や航空機の安全運航に有効に利用されて

います。 気象庁ではこの雷監視システムをライデン(LIDEN:

LIghtning DEtection Network system)と呼んでいます。 稚内

与那国

新千歳釧路

奥尻青森

花巻秋田

新潟福島 松本

成田国際

大島

富山

中部国際

南紀白浜

高松 鳥取

宮崎

壱岐

種子島

奄美久米島

南大東宮古

那覇

高知

山口宇部

検知局(●印:30 ヶ所)と

中央処理局(●印:東京)

女満別

東京国際

ライデンによる情報提供の一例

96

気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P95> 気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P96>2019年1月11日 午後9時03分

Ⅳ 航空気象 Ⅳ 航空気象

風の急激な変化(マイクロバーストとシアーライン)の検出結果を表示しています。

暖色系の色はレーダーのある場所から遠ざかる風、寒色系の色は近づく風を表します。

マイクロバースト:積乱雲等の冷たく重い空気の塊が上空から降りて地表付近で弾けるように発散する現象

シアーライン:風の収束する場所が線状に形成される現象

空港気象ドップラーレーダーを設置している空港・新千歳空港・成田国際空港・東京国際空港・中部国際空港・大阪国際空港・関西国際空港・福岡空港・鹿児島空港・那覇空港

シアーライン

低層ウィンドシアー情報は文字情報として管制官等に提供されています。

マイクロバースト

09時14分に滑走路34L到着側1NMの位置に追い風20ktの低層ウィンドシアーを検出した

空港気象ドップラーレーダー

空港気象ドップラーレーダーは、雨の強さの分布や降水域

内の風の分布を観測することができるレーダーです。

これにより、航空機の離着陸に危険を及ぼす大気下層の風

の急激な変化(低層ウィンドシアー)を探知し、その情報を

パイロットに伝えることで、低層ウィンドシアーを回避する

など、航空機の安全運航に有効に利用されています。

低層ウィンドシアーに

遭遇した場合の経路 (揚力の急減)

低層ウィンドシアー情報を

管制官がパイロットへ通報

活発な対流雲 回避

低層ウィンドシアー

通常の着陸経路

航空気象官署

管制塔

空港気象ドップラーレーダー

97

気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P97>2019年1月11日 午後9時03分

Ⅳ 航空気象 Ⅳ 航空気象

風の急激な変化(マイクロバーストとシアーライン)の検出結果を表示しています。

暖色系の色はレーダーのある場所から遠ざかる風、寒色系の色は近づく風を表します。

マイクロバースト:積乱雲等の冷たく重い空気の塊が上空から降りて地表付近で弾けるように発散する現象

シアーライン:風の収束する場所が線状に形成される現象

空港気象ドップラーレーダーを設置している空港・新千歳空港・成田国際空港・東京国際空港・中部国際空港・大阪国際空港・関西国際空港・福岡空港・鹿児島空港・那覇空港

シアーライン

低層ウィンドシアー情報は文字情報として管制官等に提供されています。

マイクロバースト

09時14分に滑走路34L到着側1NMの位置に追い風20ktの低層ウィンドシアーを検出した

空港気象ドップラーレーダー

空港気象ドップラーレーダーは、雨の強さの分布や降水域

内の風の分布を観測することができるレーダーです。

これにより、航空機の離着陸に危険を及ぼす大気下層の風

の急激な変化(低層ウィンドシアー)を探知し、その情報を

パイロットに伝えることで、低層ウィンドシアーを回避する

など、航空機の安全運航に有効に利用されています。

低層ウィンドシアーに

遭遇した場合の経路 (揚力の急減)

低層ウィンドシアー情報を

管制官がパイロットへ通報

活発な対流雲 回避

低層ウィンドシアー

通常の着陸経路

航空気象官署

管制塔

空港気象ドップラーレーダー

98

気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P97> 気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P98>2019年1月11日 午後9時03分

Ⅳ 航空気象 Ⅳ 航空気象

空港気象ドップラーライダー

空港気象ドップラーライダーは、レーザー光を空中に発射

し、飛行場及びその周辺の大気中のエーロゾル(大気浮遊粒

子)の動きを捉えた散乱光から、非降水時の低層ウィンドシ

アーを探知することができる観測装置であり、成田国際空港、

東京国際空港及び関西国際空港に設置しています。

空港気象ドップラーライダー/レーダー比較表

空港気象

ドップラーライダー

空港気象

ドップラーレーダー

探知目標 エーロゾル 降水粒子

探知範囲 半径10km 半径120km

分解能 80m 150m

送信ビーム

近赤外域レーザー光

波長 2μm・1.6μm

(アイセーフ帯)

マイクロ波

波長 5.6~5.7cm 帯

スキャナ部 散乱光の一部を スキャナで受ける

レーザー光

散乱光

エーロゾル

空港気象ドップラーライダー

空港気象ドップラーライダーは、レーザー光を空中に発射

し、飛行場及びその周辺の大気中のエーロゾル(大気浮遊粒

子)の動きを捉えた散乱光から、非降水時の低層ウィンドシ

アーを探知することができる観測装置であり、成田国際空港、

東京国際空港及び関西国際空港に設置しています。

空港気象ドップラーライダー/レーダー比較表

空港気象

ドップラーライダー

空港気象

ドップラーレーダー

探知目標 エーロゾル 降水粒子

探知範囲 半径10km 半径120km

分解能 80m 150m

送信ビーム

近赤外域レーザー光

波長 2μm・1.6μm

(アイセーフ帯)

マイクロ波

波長 5.6~5.7cm 帯

スキャナ部 散乱光の一部を スキャナで受ける

レーザー光

散乱光

エーロゾル

99

気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P99>2019年1月11日 午後9時03分

Ⅳ 航空気象 Ⅳ 航空気象

シアーライン

シアーライン

ドップラーライダーで観測された風の急変域の通過(東京国際空港)寒色系の色はライダーのある場所(画像の中心)に近づく風、暖色系の色

はライダーのある場所から遠ざかる風を表す。 日本時間 14 時 45 分(上図)に空港の北側(画像の上側)にあった風の急

変域(南西寄りから北寄り)を示すシアーライン(白黒の線)が、15 時 22分(下図)にかけて南下した様子が観測されています。

空港気象ドップラーライダー

空港気象ドップラーライダーは、レーザー光を空中に発射

し、飛行場及びその周辺の大気中のエーロゾル(大気浮遊粒

子)の動きを捉えた散乱光から、非降水時の低層ウィンドシ

アーを探知することができる観測装置であり、成田国際空港、

東京国際空港及び関西国際空港に設置しています。

空港気象ドップラーライダー/レーダー比較表

空港気象

ドップラーライダー

空港気象

ドップラーレーダー

探知目標 エーロゾル 降水粒子

探知範囲 半径10km 半径120km

分解能 80m 150m

送信ビーム

近赤外域レーザー光

波長 2μm・1.6μm

(アイセーフ帯)

マイクロ波

波長 5.6~5.7cm 帯

スキャナ部 散乱光の一部を スキャナで受ける

レーザー光

散乱光

エーロゾル

空港気象ドップラーライダー

空港気象ドップラーライダーは、レーザー光を空中に発射

し、飛行場及びその周辺の大気中のエーロゾル(大気浮遊粒

子)の動きを捉えた散乱光から、非降水時の低層ウィンドシ

アーを探知することができる観測装置であり、成田国際空港、

東京国際空港及び関西国際空港に設置しています。

空港気象ドップラーライダー/レーダー比較表

空港気象

ドップラーライダー

空港気象

ドップラーレーダー

探知目標 エーロゾル 降水粒子

探知範囲 半径10km 半径120km

分解能 80m 150m

送信ビーム

近赤外域レーザー光

波長 2μm・1.6μm

(アイセーフ帯)

マイクロ波

波長 5.6~5.7cm 帯

スキャナ部 散乱光の一部を スキャナで受ける

レーザー光

散乱光

エーロゾル

100

気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P99> 気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P100>2019年1月11日 午後9時03分

Ⅳ 航空気象 Ⅳ 航空気象

RJBB 飛行場強風警報 第1号

20XX年12月10日00時11分UTC

関西航空地方気象台発表

有効期間 10日01時00分− 10日03時00分UTC

風向270度 風速34ノット ガスト46ノットが予想される。

RJTT ウィンドシアー/雷に関する飛行場気象情報 第1号

20XX年12月10日00時10分UTC

東京航空地方気象台発表

有効期間 10日03時00分UTCまで

ウィンドシアーが

10日01時00分UTCから10日03時00分UTCまで予想される。

雷が

10日01時00分UTCから10日03時00分UTCまで予想される。=

飛行場時系列予報の例(新千歳航空測候所発表)

飛行場警報、飛行場気象情報の発表例

空港の予報・警報・気象情報

種 類 内 容 発 表 時 刻

有 効 期 間

運 航 用

飛 行 場 予 報

航空機の運航用の飛行場予報

全国37空港※を対象に発表

00、06、12、18UTC

発表から30時間

着 陸 用

飛 行 場 予 報

到着予定前おおむね1時間以内の航空機の着陸

用の飛行場予報

成田国際、東京国際、中部国際、関西国際、福

岡空港を対象に発表

毎時00、30分

発表から2時間

離 陸 用

飛 行 場 予 報

出発予定前おおむね3時間以内の航空機の離陸

用の飛行場予報(毎時の風、気温、気圧(QNH))

成田国際、東京国際、中部国際、関西国際、福

岡空港を対象に発表

00、03、・・・、21UTC

発表から6時間

飛行場時系列予報

風、卓越視程、シーリング(雲量5/8以上の雲

底の高さ)、天気の時系列予報

発表から 12 時間までは1時間毎、12~30 時間

は3時間毎の予報

全国37空港※を対象に発表

00、06、12、18UTC

発表から30時間

飛 行 場 警 報

強風、暴風、台風、大雨、大雪、高潮により、

停留中の航空機を含む地上の航空機並びに飛行

場の施設及び業務に重大な影響が及ぶと予想さ

れる場合に発表される警報

全国37空港※を対象に発表 発表は随時

有効期間は現象の

継続時間による

飛行場気象情報

ウィンドシアー、大雪、雷により、飛行場に離

着陸もしくは停留する航空機または飛行場施設

に影響が及ぶと予想される場合に発表される情

全国37空港※を対象に発表

※運航用飛行場予報、飛行場時系列予報、飛行場警報、飛行場気象情報対象空港

新千歳、函館、釧路、帯広、旭川、女満別、仙台、青森、秋田、福島、成田国際、東京国際、

新潟、富山、静岡、小松、百里、中部国際、大阪国際、関西国際、出雲、岡山、広島、高松、

松山、高知、美保、福岡、北九州、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、那覇、新石垣

101

気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P101>2019年1月11日 午後9時03分

Ⅳ 航空気象 Ⅳ 航空気象

RJBB 飛行場強風警報 第1号

20XX年12月10日00時11分UTC

関西航空地方気象台発表

有効期間 10日01時00分− 10日03時00分UTC

風向270度 風速34ノット ガスト46ノットが予想される。

RJTT ウィンドシアー/雷に関する飛行場気象情報 第1号

20XX年12月10日00時10分UTC

東京航空地方気象台発表

有効期間 10日03時00分UTCまで

ウィンドシアーが

10日01時00分UTCから10日03時00分UTCまで予想される。

雷が

10日01時00分UTCから10日03時00分UTCまで予想される。=

飛行場時系列予報の例(新千歳航空測候所発表)

飛行場警報、飛行場気象情報の発表例

空港の予報・警報・気象情報

種 類 内 容 発 表 時 刻

有 効 期 間

運 航 用

飛 行 場 予 報

航空機の運航用の飛行場予報

全国37空港※を対象に発表

00、06、12、18UTC

発表から30時間

着 陸 用

飛 行 場 予 報

到着予定前おおむね1時間以内の航空機の着陸

用の飛行場予報

成田国際、東京国際、中部国際、関西国際、福

岡空港を対象に発表

毎時00、30分

発表から2時間

離 陸 用

飛 行 場 予 報

出発予定前おおむね3時間以内の航空機の離陸

用の飛行場予報(毎時の風、気温、気圧(QNH))

成田国際、東京国際、中部国際、関西国際、福

岡空港を対象に発表

00、03、・・・、21UTC

発表から6時間

飛行場時系列予報

風、卓越視程、シーリング(雲量5/8以上の雲

底の高さ)、天気の時系列予報

発表から 12 時間までは1時間毎、12~30 時間

は3時間毎の予報

全国37空港※を対象に発表

00、06、12、18UTC

発表から30時間

飛 行 場 警 報

強風、暴風、台風、大雨、大雪、高潮により、

停留中の航空機を含む地上の航空機並びに飛行

場の施設及び業務に重大な影響が及ぶと予想さ

れる場合に発表される警報

全国37空港※を対象に発表 発表は随時

有効期間は現象の

継続時間による

飛行場気象情報

ウィンドシアー、大雪、雷により、飛行場に離

着陸もしくは停留する航空機または飛行場施設

に影響が及ぶと予想される場合に発表される情

全国37空港※を対象に発表

※運航用飛行場予報、飛行場時系列予報、飛行場警報、飛行場気象情報対象空港

新千歳、函館、釧路、帯広、旭川、女満別、仙台、青森、秋田、福島、成田国際、東京国際、

新潟、富山、静岡、小松、百里、中部国際、大阪国際、関西国際、出雲、岡山、広島、高松、

松山、高知、美保、福岡、北九州、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、那覇、新石垣

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気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P101> 気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P102>2019年1月11日 午後9時03分

Ⅳ 航空気象 Ⅳ 航空気象

国内悪天解析図・実況図

国内悪天予想図と同

じ領域において、航空

機の運航に影響を及ぼ

す気象や乱気流の実況

などを図表示し、それ

らの現況及び動向につ

いてコメントした情報

で、一日6回発表して

います。また、同じ領

域に対して、衛星・レーダー・乱気流実況を図表示した国内悪天実況図を

毎時発表しています。 下層悪天予想図/狭域悪天予想図・実況図

小型機の安全と効率的な

運航の支援を主な目的とし

て、雷電や乱気流等の悪天、

雲底の高さや地上視程等を

対象とした下層悪天予想図

を、一日8回3時間毎に発

表しています。 また、東京、中部、関西

の進入管制区に対して、航

空機の安全と効率的な運航の支援を主な目的として、一日8回3時間毎に

狭域悪天予想図及び狭域悪天実況図を発表しています。

下層悪天予想図の例

空域の気象情報

シグメット情報(SIGMET)

福岡飛行情報区を対象空

域として、注意を喚起する

ために発表する空域気象情

報で、雷電、台風、乱気流、

着氷、火山灰の拡散状況等

の情報を文字情報により発

表しています。 国内悪天予想図

地上からおよそ150hPa(45,000ft) までの高度について、雷電や乱気

流等、航空機の運航に重要な影響を及ぼす悪天のほか、地上気圧系の位置・

中心気圧・移動方向・速度、雲形(上層雲を除く)、5,000ft と 10,000ftの等温線(0℃)

等、日本及びそ

の周辺の空域に

対して約6時間

先を予想した図

で、一日4回発

表しています。

103

気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P103>2019年1月11日 午後9時03分

Ⅳ 航空気象 Ⅳ 航空気象

国内悪天解析図・実況図

国内悪天予想図と同

じ領域において、航空

機の運航に影響を及ぼ

す気象や乱気流の実況

などを図表示し、それ

らの現況及び動向につ

いてコメントした情報

で、一日6回発表して

います。また、同じ領

域に対して、衛星・レーダー・乱気流実況を図表示した国内悪天実況図を

毎時発表しています。 下層悪天予想図/狭域悪天予想図・実況図

小型機の安全と効率的な

運航の支援を主な目的とし

て、雷電や乱気流等の悪天、

雲底の高さや地上視程等を

対象とした下層悪天予想図

を、一日8回3時間毎に発

表しています。 また、東京、中部、関西

の進入管制区に対して、航

空機の安全と効率的な運航の支援を主な目的として、一日8回3時間毎に

狭域悪天予想図及び狭域悪天実況図を発表しています。

下層悪天予想図の例

空域の気象情報

シグメット情報(SIGMET)

福岡飛行情報区を対象空

域として、注意を喚起する

ために発表する空域気象情

報で、雷電、台風、乱気流、

着氷、火山灰の拡散状況等

の情報を文字情報により発

表しています。 国内悪天予想図

地上からおよそ150hPa(45,000ft) までの高度について、雷電や乱気

流等、航空機の運航に重要な影響を及ぼす悪天のほか、地上気圧系の位置・

中心気圧・移動方向・速度、雲形(上層雲を除く)、5,000ft と 10,000ftの等温線(0℃)

等、日本及びそ

の周辺の空域に

対して約6時間

先を予想した図

で、一日4回発

表しています。

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気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P103> 気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P104>2019年1月11日 午後9時03分

Ⅳ 航空気象 Ⅳ 航空気象

航空機の火山灰による被害を回避するため、国際民間航空機関

(ICAO)は世界に9か所の航空路火山灰情報センター(VAAC:

Volcanic Ash Advisory Center)を指名しており(下図)、気象庁

は東京 VAAC として、東アジア・北西太平洋域及び北極圏の一部(赤

線内)を担当しています。

各 VAAC 責任領域(青枠、●は VAAC 所在地、▲は主要火山)

航空路火山灰情報

航空路火山灰情報は、火山名やその緯度・経度、噴火時刻や火山

灰が浮遊する領域の実況等の他、火山灰の拡散の予測を記述した情

報です。この情報は、航空会社等国内外の関係機関に提供していま

す。この情報により航空機は飛行経路を変更する等、火山灰を回避

する措置をとることが可能となります。

○責任領域内の火山灰に関して航空機の運航に影響がある、もしく

は影響があると予想される場合に発表します。

○衛星画像で火山灰が検知された場合、火山灰拡散予測図(実況と6、

12、18 時間先までの予測)も合わせて発表します。

○情報の更新は火山毎に行い、監視している火山灰に著しい変化が

ない限り、おおむね 00、06、12、18UTC の6時間毎に、また、必

要に応じて随時発表しています。

火山灰拡散予測図の例

105

気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P105>2019年1月11日 午後9時03分

Ⅳ 航空気象 Ⅳ 航空気象

航空機の火山灰による被害を回避するため、国際民間航空機関

(ICAO)は世界に9か所の航空路火山灰情報センター(VAAC:

Volcanic Ash Advisory Center)を指名しており(下図)、気象庁

は東京 VAAC として、東アジア・北西太平洋域及び北極圏の一部(赤

線内)を担当しています。

各 VAAC 責任領域(青枠、●は VAAC 所在地、▲は主要火山)

航空路火山灰情報

航空路火山灰情報は、火山名やその緯度・経度、噴火時刻や火山

灰が浮遊する領域の実況等の他、火山灰の拡散の予測を記述した情

報です。この情報は、航空会社等国内外の関係機関に提供していま

す。この情報により航空機は飛行経路を変更する等、火山灰を回避

する措置をとることが可能となります。

○責任領域内の火山灰に関して航空機の運航に影響がある、もしく

は影響があると予想される場合に発表します。

○衛星画像で火山灰が検知された場合、火山灰拡散予測図(実況と6、

12、18 時間先までの予測)も合わせて発表します。

○情報の更新は火山毎に行い、監視している火山灰に著しい変化が

ない限り、おおむね 00、06、12、18UTC の6時間毎に、また、必

要に応じて随時発表しています。

火山灰拡散予測図の例

106

気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P105> 気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P106>2019年1月11日 午後9時03分

Ⅳ 航空気象 Ⅳ 航空気象

航空気象情報の種類

気象庁は、航空会社の運航管理者や機長、管制塔にいる航空局の管

制官等に対し、様々な航空気象情報を提供しています。

情 報 の 種 類 内 容

空港の観測に関する情報

航空気象定時観測気象報(METAR) 定時(毎正時又は毎 30 分)に行った観測の成果を通報

航空気象特別観測気象報(SPECI) 気象の重要な変化を認めた時に行った観測の成果を通報

航空気象観測所気象報(SCAN) 一部の航空気象観測所で行った観測の成果を通報

空港の予報・警報・気象情報

運航用飛行場予報(TAF)/飛行場時系列予報

⇒P99~100 着陸用飛行場予報(TREND)/離陸用飛行場予報

飛行場警報/飛行場気象情報

空域に関する情報

シグメット情報(SIGMET)

⇒P101~102 国内悪天予想図/国内悪天解析図・実況図

下層悪天予想図/狭域悪天予想図・実況図

雷実況図 日本付近の落雷、雲間放電の実況図(⇒P93)

毎時大気解析情報図 日本付近の上空の風・気温・ウィンドシアーの解析図

広域雲解析情報図 雲頂高度別の雲域、最大雲頂高度、積乱雲域等の解析図

国内悪天 12 時間予想図

/国内航空路6・12 時間予想断面図 日本付近の上空の風・気温・乱気流等の予想図

国際航空用悪天予想図/風・気温予想図 世界空域予報センター(ワシントン)作成の予想図

空港・空域に関する解説情報

全国航空気象解説報 国内の空港や空域の気象概況、今後の推移等を記した情報

地域航空気象解説報 全国6地域内の空港の気象概況や今後の推移等を記した情報

飛行場気象解説情報/飛行場時系列情報 空港毎の気象概況、今後の推移等を記した情報

火山灰に関する情報

航空路火山灰情報 ⇒P103~104

火山灰実況図/狭域拡散予測図 火山灰の範囲等の実況図及び国内火山の火山灰の分布を、高

度別に6時間先まで1時間毎に示した予測図

定時拡散予測図/定時拡散・降灰予測図 噴火の可能性が高い国内火山について、噴火を想定した場合

の火山灰の拡散や降灰の分布を示した予測図

航空交通管理のための気象情報

航空交通気象時系列予想

主要空港や日本付近を複数に分けた空域に対し、気象による

航空交通流への影響が発生する可能性を4段階で6時間先ま

で1時間毎に予想した情報

航空交通管理のための気象情報

航空機は大気中を飛行していることから、気象の影響を強く受けま

す。たとえば空港で雷雨が発生すると、着陸ができなくなって航空機

が空中で待機したり、長引くと他の空港へ着陸したりすることがあり

ます。また、航空路上に雷雲があると、回避するために飛行ルートを

変更することがあります。 国土交通省航空局では、航空機

の流れを円滑に保つため、空の交

通を計画的に管理する業務を行う

航空交通管理センター(ATMC)

を福岡に設置し、気象庁もその業

務を支援するため、「航空交通気象

センター(ATMetC)」を設置し、

同一の運用室で業務を行ってい

ます。また、より詳細な気象情報の提供を行うため、首都圏班、新千

歳班を東京国際空港、新千歳空港内に設置しています。 ATMetC の予報官は ATMC の航空交通管理管制官等に対して、主要

空港や複数に分かれた空域毎に、気象による航空交通流への影響が発

生する可能性を毎時6時間先まで予測する等、必要な気象情報の提供

や解説を実施しています。ATMC では、これらの気象情報を、安全で

円滑な航空交通の確保のための航空機の出発時刻や飛行ルートの調

整に活用しています。

空中待機経路逸脱による交通量の集中

他空港へ

気象に影響を受ける航空機の流れ

出発停止

ATMC 運用室内の作業風景

107

気象庁ガイドブック2019_1校_By IndesignCC<P107>2019年1月11日 午後9時03分

Ⅳ 航空気象 Ⅳ 航空気象

航空気象情報の種類

気象庁は、航空会社の運航管理者や機長、管制塔にいる航空局の管

制官等に対し、様々な航空気象情報を提供しています。

情 報 の 種 類 内 容

空港の観測に関する情報

航空気象定時観測気象報(METAR) 定時(毎正時又は毎 30 分)に行った観測の成果を通報

航空気象特別観測気象報(SPECI) 気象の重要な変化を認めた時に行った観測の成果を通報

航空気象観測所気象報(SCAN) 一部の航空気象観測所で行った観測の成果を通報

空港の予報・警報・気象情報

運航用飛行場予報(TAF)/飛行場時系列予報

⇒P101~102 着陸用飛行場予報(TREND)/離陸用飛行場予報

飛行場警報/飛行場気象情報

空域に関する情報

シグメット情報(SIGMET)

⇒P103~104 国内悪天予想図/国内悪天解析図・実況図

下層悪天予想図/狭域悪天予想図・実況図

雷実況図 日本付近の落雷、雲間放電の実況図(⇒P95)

毎時大気解析情報図 日本付近の上空の風・気温・ウィンドシアーの解析図

広域雲解析情報図 雲頂高度別の雲域、最大雲頂高度、積乱雲域等の解析図

国内悪天 12 時間予想図

/国内航空路6・12 時間予想断面図 日本付近の上空の風・気温・乱気流等の予想図

国際航空用悪天予想図/風・気温予想図 世界空域予報センター(ワシントン)作成の予想図

熱帯低気圧に関するシグメット支援情報 熱帯低気圧情報センター(TCAC)作成の解析・予想図(⇒P228)

空港・空域に関する解説情報

全国航空気象解説報 国内の空港や空域の気象概況、今後の推移等を記した情報

地域航空気象解説報 全国6地域内の空港の気象概況や今後の推移等を記した情報

飛行場気象解説情報/飛行場時系列情報 空港毎の気象概況、今後の推移等を記した情報

火山灰に関する情報

航空路火山灰情報 ⇒P105~106

火山灰実況図/狭域拡散予測図 火山灰の範囲等の実況図及び国内火山の火山灰の分布を、高

度別に6時間先まで1時間毎に示した予測図

定時拡散予測図/定時拡散・降灰予測図 噴火の可能性が高い国内火山について、噴火を想定した場合

の火山灰の拡散や降灰の分布を示した予測図

航空交通管理のための気象情報

航空交通気象時系列予想

主要空港や日本付近を複数に分けた空域に対し、気象による

航空交通流への影響が発生する可能性を4段階で6時間先ま

で1時間毎に予想した情報

航空交通管理のための気象情報

航空機は大気中を飛行していることから、気象の影響を強く受けま

す。たとえば空港で雷雨が発生すると、着陸ができなくなって航空機

が空中で待機したり、長引くと他の空港へ着陸したりすることがあり

ます。また、航空路上に雷雲があると、回避するために飛行ルートを

変更することがあります。 国土交通省航空局では、航空機

の流れを円滑に保つため、空の交

通を計画的に管理する業務を行う

航空交通管理センター(ATMC)

を福岡に設置し、気象庁もその業

務を支援するため、「航空交通気象

センター(ATMetC)」を設置し、

同一の運用室で業務を行ってい

ます。また、より詳細な気象情報の提供を行うため、首都圏班、新千

歳班を東京国際空港、新千歳空港内に設置しています。 ATMetC の予報官は ATMC の航空交通管理管制官等に対して、主要

空港や複数に分かれた空域毎に、気象による航空交通流への影響が発

生する可能性を毎時6時間先まで予測する等、必要な気象情報の提供

や解説を実施しています。ATMC では、これらの気象情報を、安全で

円滑な航空交通の確保のための航空機の出発時刻や飛行ルートの調

整に活用しています。

空中待機経路逸脱による交通量の集中

他空港へ

気象に影響を受ける航空機の流れ

出発停止

ATMC 運用室内の作業風景

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気象庁ガイドブック2019_3校_By IndesignCC<P107> 気象庁ガイドブック2019_3校_By IndesignCC<P108>2019年3月6日 午後11時22分

Ⅳ 航空気象 Ⅳ 航空気象

どを通じて気象庁に報告され、利用者に還元されています。 国内外の航空気象情報は、外国の航空局や気象機関を結ぶ専用通

信網により、迅速に国際交換されています。 ATIS:飛行場情報放送業務� � FSC� :飛行援助センター WAFC:世界空域予報センター WIFS:世界空域予報システムインターネットファイルサービス

航空気象情報の流れ�

� 空港の気象台などで作成した気象観測報や飛行場予報、気象資料総合

処理システムで作成した各種天気図などの航空気象情報は、航空気象情

報提供システムなどにより空港内の航空交通管制機関、各航空会社など

に提供しています。また、飛行中の航空機に対しては、東京ボルメット

放送や航空局の対空通信を通じて必要な航空気象情報を提供する一方、

パイロットからは、乱気流などの悪天現象に関する情報が航空管制官な

109

気象庁ガイドブック2019_3校_By IndesignCC<P109>2019年3月7日 午後8時41分

Ⅳ 航空気象 Ⅳ 航空気象

どを通じて気象庁に報告され、利用者に還元されています。 国内外の航空気象情報は、外国の航空局や気象機関を結ぶ専用通

信網により、迅速に国際交換されています。 ATIS:飛行場情報放送業務� � FSC� :飛行援助センター WAFC:世界空域予報センター WIFS:世界空域予報システムインターネットファイルサービス

航空気象情報の流れ�

� 空港の気象台などで作成した気象観測報や飛行場予報、気象資料総合

処理システムで作成した各種天気図などの航空気象情報は、航空気象情

報提供システムなどにより空港内の航空交通管制機関、各航空会社など

に提供しています。また、飛行中の航空機に対しては、東京ボルメット

放送や航空局の対空通信を通じて必要な航空気象情報を提供する一方、

パイロットからは、乱気流などの悪天現象に関する情報が航空管制官な

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気象庁ガイドブック2019_3校_By IndesignCC<P109> 気象庁ガイドブック2019_3校_By IndesignCC<P110>2019年3月7日 午後8時41分

Ⅳ 航空気象 Ⅳ 航空気象