90
平成 30 年3月 芦屋市

平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

  • Upload
    others

  • View
    0

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

平成 30 年3月

芦屋市

Page 2: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

市 長 挨 拶

本市は,大阪と神戸のほぼ中央に位置し,阪急神戸

線,JR東海道本線,阪神本線といった鉄道や,国道

2号,43号などの幹線道路により,都市間の移動手

段が充実した交通至便な立地とともに,豊かな自然環

境にも恵まれ,良好な住宅都市として発展してまいり

ました。

しかし,近年,人口減少や超高齢化社会の到来など,

社会環境が大きく変化する中,将来にわたり持続可能

な都市構造や,日々の生活を支える交通体系の確立などにより,だれもが快適に移動で

きる交通環境づくりが求められています。

このような背景から,今般,「良好な住宅都市としての魅力を高める安全・安心で快

適に移動できるまちづくり」を将来像(基本理念)とした「芦屋市総合交通戦略」を策

定しました。

「安全・安心で移動しやすい交通環境」,「まちの魅力を高め都市活力を支える交通環

境」,「高質で快適なくらしを実感できる交通環境」の3つを基本方針とし,市民の皆様

や交通事業者,行政が連携を図り,協働しながら様々な交通施策に取り組むことで,ま

ちの将来像の実現を目指してまいりますので,今後もより一層のご理解とご協力を賜り

ますようお願い申し上げます。

平成30年(2018年)3月

芦屋市長

山中 健

Page 3: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

芦 屋 市 ⺠ 憲 章

昭和 39 年(1964 年)5 ⽉告⽰

わたくしたち芦屋市⺠は、国際⽂化住宅都市の市⺠である誇りをもって、わたくしたちの芦

屋をより美しく明るく豊かにするために、市⺠の守るべき規範として、ここに憲章を定めます。

この憲章は、わたくしたち市⺠のひとりひとりが、その本分を守り、他⼈に迷惑をかけない

という⾃覚に⽴って互いに反省し、各⾃が⾏動を規律しようとするものであります。

1 わたくしたち芦屋市⺠は、

⽂化の⾼い教養豊かなまちをきずきましょう。

1 わたくしたち芦屋市⺠は、

⾃然の⾵物を愛し、まちを緑と花でつつみましょう。

1 わたくしたち芦屋市⺠は、

⻘少年の夢と希望をすこやかに育てましょう。

1 わたくしたち芦屋市⺠は、

健康で明るく幸福なまちをつくりましょう。

1 わたくしたち芦屋市⺠は、

災害や公害のない清潔で安全なまちにしましょう。

Page 4: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

目 次

第1章 芦屋市総合交通戦略について

1.背景と目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1

2.対象区域・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1

3.位置付け・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1

4.上位・関連計画の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・2

5.計画期間・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4

6.構成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4

7.取組の主体と役割・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4

第2章 芦屋市の現状

1.概況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5

2.地勢・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7

3.人口動向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8

4.土地利用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17

5.施設立地・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18

6.産業動向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19

7.観光動向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20

8.移動実態・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21

9.道路交通・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27

10.公共交通・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・38

11.交通に関する市民意識・・・・・・・・・・・・・・・・・42

第3章 芦屋市の交通課題の整理

1.現状の整理と課題の抽出・・・・・・・・・・・・・・・・48

第4章 将来像と基本方針

1.本市が目指すまちの将来像・・・・・・・・・・・・・・・54

2.将来像を実現するための基本方針・・・・・・・・・・・・55

3.基本方針と課題との関連性・・・・・・・・・・・・・・・56

4.将来交通ネットワーク・・・・・・・・・・・・・・・・・57

5.基本方針と施策体系・・・・・・・・・・・・・・・・・・58

6.評価指標及び目標値・・・・・・・・・・・・・・・・・・59

第5章 施策展開

1.実施施策・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・60

第6章 計画の実現に向けて

1.推進体制・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・83

2.評価・改善の仕組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・84

資 料

Page 5: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第1章 芦屋市総合交通戦略について

1

第1章 芦屋市総合交通戦略について

1.背景と目的

本市は,大阪と神戸の二大都市に挟まれた阪神地域の臨海部に位置し,市域の北側には瀬戸内海

国立公園六甲地域に指定された山地,南側には市街地が広がり,大阪湾に面した南北に細長いひな

段型の地形構造になっています。また,本市の位置する阪神地域は東西に伸びる国土幹線軸によっ

て全国と結ばれ,高度経済成長期を通じて工業・商業などの産業が発達した地域で,高次な都市機

能が形成されています。

このような豊かな自然環境とともに高い都市機能と交通の利便性に恵まれた立地条件から,本市

は良好な住宅地として発展してきました。しかし,近年の人口減少や超高齢化社会の本格的な到来

は本市においても例外ではなく,社会情勢の変化により多様化する市民ニーズへの対応とともに,

持続可能な都市構造や日々の生活を支える交通体系の確立などにより,だれもが快適に移動できる

交通環境づくりが求められています。

芦屋市総合交通戦略(以下,「本戦略」という。)は,それらの課題に対応し,望ましい都市像

の実現を図る観点から,必要な都市交通とまちづくりの施策を明示し,関係する各機関・団体等が

相互に協力し,交通事業とまちづくりが連携した総合的かつ戦略的な交通施策への取組を推進する

ことを目的として策定を行うものです。

2.対象区域

本戦略の対象区域は,芦屋市全域とします。

3.位置付け

本戦略は本市の行政運営の最上位計画である「芦屋市総合計画」やまちづくりの基本方針である

「芦屋市都市計画マスタープラン」との整合を図り,関連する分野別計画を踏まえ策定します。

第3次芦屋市環境計画 (目標年次:平成 36 年度)

第10次芦屋市交通安全計画 (目標年次:平成 32 年度)

第3次芦屋市地域福祉計画 (目標年次:平成 33 年度)

芦 屋 市 総 合 交 通 戦 略

芦屋市の都市計画に関する基本的な方針

(芦屋市都市計画マスタープラン)

(目標年次:平成 32 年度)

第4次芦屋市総合計画(目標年次:平成 32 年度)

上 位 計 画

その他,分野別関連計画

関 連 計 画

Page 6: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第1章 芦屋市総合交通戦略について

2

4.上位・関連計画の概要

策定年次

目標年次

・公共施設などのバリアフリー化が進んでいる

・市内を安全かつ快適に移動できる

・良質なすまいづくりが進んでいる

・人と人がつながって新しい世代につなげる ・住宅都市としての機能が充実している

・人々のつながりを安全と安心につなげる

・快適で安心できる都市空間の形成

・自然環境の保全と芦屋庭園都市宣言の推進

・魅力ある高質な都市空間の形成

・バリアのない暮らしやすいまちをつくる

・災害に備える

・弱い立場になりがちな人の安全を支える

・つながりのあるコミュニティをつくる

・ニーズに気づき,支援につなぐ

・尊厳ある生活を支える

・誰もが暮らしやすいまちづくりを進める

・誰もが安心・安全に暮らせるように支える

・地域福祉をみんなで進める仕組みをつくる

■まちづくりの施策的目標

■基本的な考え方

“たすけ上手”で“たすけられ上手”な人になり,[All Ashiya]の力をあわせて,心地よく暮らせる福祉を創造します

■推進目標

・“みんなが思いやり・支えあう福祉”への理 解を広げる

・“できること・したいこと”での参加を進め る

■取組の柱

平成23年3月

平成32年度

■まちづくりの理念

第3次芦屋市地域福祉計画

平成17年3月

平成32年度

平成29年3月

平成33年度

・すべての人に優しいユニバーサルデザインの まちづくり

・市内の商業が活性化し,市内の利便性も向上 している

・市民と行政との協働による芦屋らしいまちづ くり

基本方針等計画名称 交通に関する施策目標等

第4次芦屋市総合計画

芦屋市都市計画マスター

プラン

・多様な“困りごと”を包括的に支えるサービ スや活動を充実する

■目標とする10年後の芦屋の姿

・交通ルールやマナーに関する意識が高まって いる

・成熟都市にふさわしい市民文化に根ざしたま ちづくり

■まちづくりの方向

・「美」緑豊かな自然と調和した美しく快適な まちづくり

・「快」人にも環境にも優しい,住みよいまち づくり

■まちづくりの基本方針

・人々のまちを大切にする心や暮らし方をまち なみにつなげる

・人々と行政のつながりをまちづくりにつなげ る

■将来像

自然とみどりの中で絆を育み,“新しい暮らし文化”を創造・発信するまち

美,快,悠のまち 芦屋

・「悠」優れた市民文化が息づく,成熟したま ちづくり

Page 7: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第1章 芦屋市総合交通戦略について

3

策定年次

目標年次

・交通事故のない芦屋をめざして ・交通弱者対策の充実

・人優先の交通安全思想 ・自転車対策の推進

・道路交通環境の整備

・交通安全思想の普及徹底

・道路交通秩序の維持

・歩行者等交通弱者の安全確保 ・救助・救急活動の充実

・自転車の安全確保

・駅及びバス車両等のバリアフリー化事業

・信号機等のバリアフリー化事業

・道路のバリアフリー化事業

・建築物のバリアフリー化事業

・都市公園のバリアフリー化事業

・心のバリアフリーの推進

・多様な人々に配慮した柔軟な取組を進めます

・段階的・継続的な取組を進めます

・多様な関係者の参画による取組を進めます

・自然環境を守る

・健康で快適な生活環境を創る

・美しいまちなみを育む

・地球温暖化を防ぐ

・循環型社会を創る

■計画理念

人と環境とのすこやかな関わりを誇れる都市・あしや

■基本目標

■実施すべき特定事業の概要

・公共交通機関や低公害車の利用などにより, 自動車による公害を減らす

・家庭でできる節電やエコドライブなど,身近 な取組の実践に努める

平成28年12月

平成32年度

平成19年4月

平成27年3月

平成36年度

■主な取組

・損害賠償の適正化をはじめとした被害者支援 の推進

計画名称 基本方針等 交通に関する施策目標等

第10次芦屋市交通安全計画

芦屋市交通バリアフリー

基本構想

第3次芦屋市環境計画

■基本方針

・地域の実情を踏まえた施策の推進及び連携強 化

■重点施策

■基本理念

だれもが安全・安心に,そして快適に暮らせるまちづくりを目指し,全ての人々がともに支えあう社会づくりを進めます

■基本理念

■基本的な考え方

・安全・安心,快適なまちづくりへの多面的な 取組を進めます

・心のバリアフリー社会の実現に向けた取組を 進めます

Page 8: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第1章 芦屋市総合交通戦略について

4

5.計画期間

計画期間は平成40年度(2028 年度)までの10年間とします。取り組む施策や事業について,

計画開始年次(平成30年度(2018 年度))から概ね 5 年で取組の進捗状況の確認や評価を行

い,上位計画や関連計画の改訂,交通環境の変化等を踏まえ,必要に応じて本戦略の見直しを行い

ます。

6.構成

(1) 芦屋市の現状と課題の整理

① 地理的状況,人口・世帯の状況,また,交通環境に関する現状や市民意識について整理します。

② 整理した現状を踏まえ交通課題を抽出します。

(2) 将来像と基本方針の設定

① 上位計画や関連計画との整合を図り,本戦略における将来像を定めます。

② 将来像の実現のために求められている視点から基本方針を定めます。

③ 基本方針に基づき,交通課題との関連性から将来交通ネットワークを明らかにします。

(3)施策の展開

① 取り組むべき施策の方向性を検討し,具体的な実施施策や評価指標を示します。

② 取組の推進体制や戦略の評価・改善の仕組みを構築します。

7.取組の主体と役割

本戦略により目指す将来像を実現するため,市民,交通事業者,行政がそれぞれに期待される役

割を認識し,互いに連携を図ることで取組を進めます。

市 民 市内に在住,在勤及び在学する個人並びに市内で活動する法人,その他の団体

交通の利用者として,交通事業者や行政と協力・連携しながら,施策の実施に参画するよう

努めます。

交通事業者 鉄道,バス,タクシーなど公共交通事業者

公共交通の担い手として,市民や行政と協力・連携し,施策の推進や事業展開,情報提供な

どに努めます。

行 政 国,県,市

市が国や県などの関係行政機関や交通事業者,市民の協力のもと本戦略を策定し,施策を実

施・推進します。

Page 9: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

5

第2章 芦屋市の現状

1.概況

●本市は,兵庫県の南東部,大阪と神戸のほぼ中央に位置し,面積約 18.57k ㎡,東西約 2.5

km,南北約 9.6kmと南北に細長いまちで,北は六甲の山並み,南は大阪湾に面し,気候温

和な自然環境と交通の利便性に恵まれた立地条件などにより,古くから発展してきました。そ

の特徴として,産業の発達した地域としてではなく,良好な住宅地としてまちが形成され,全

国的に優良な住宅地の一つとして,また,優れた住環境を備えた「国際文化住宅都市」として,

その名を知られています。

図 2-1 芦屋市の位置

Page 10: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

6

北部地域

山手地域

中央地域 浜地域 南芦屋浜地域

●本市は南北に細長い市域で地形構造や社会構造が地域により異なることから,社会的圏域(小

学校,町単位),地理的分断要素(市街化区域・鉄道・道路)及び開発動向(浜・南芦屋浜地

域)などにより,5 つの地域(北部・山手・中央・浜・南芦屋浜)を設定します。

図 2-2 地域区分図

図 2-3 地形構造と地域区分

Page 11: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

7

2.地勢

●市街地は,概ね標高 100m以下の平坦部に形成されていますが,国道 2 号以北は北に向かう

ほど勾配が大きくなります。北部地域にある住宅地は,市街地から約 3km離れた標高約 500

mの六甲山系に位置し,地域内においても約 100mの高低差があります。

図 2-4 芦屋市の地形

Page 12: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

8

875

750

838 906 932 954

0

200

400

600

800

1,000

H2 H7 H12 H17 H22 H27

人口(百人)

(2010) (2015)(2005)(2000)(1995)(1990)

3.人口動向

(1)人口の推移と将来人口推計

●人口の推移は,平成7年(1995 年)に発生した阪神・淡路大震災の影響により大幅な人口

減少が生じましたが,その後,まちの復旧・復興に伴い人口は急速に回復し,平成 27 年(2015

年)現在では,震災以前の人口を上回る約 95 千人となっています。

●将来人口推計では,平成 72 年(2060 年)には約 74 千人となり,現状より約 23%の減少,

高齢化率は約 37%に達すると予測されています。

出典:国勢調査

図 2-5 芦屋市の人口推移

コーホート要因法による人口推計(コーホート要因法:男女別・年齢別人口を基準人口とし,年齢5

歳階級別の純移動率,生存率等を乗じて,5年後の男女別・年齢階級別人口を推計するもの)

出典:芦屋市将来人口推計報告書(平成 27 年 3 月)

図 2-6 芦屋市の将来人口推計

93,238 94,851 95,384 96,051 93,603

90,809 87,715

84,576 81,354

77,770 73,848

23.2%27.4% 29.5% 31.0% 32.9%

35.6%38.7% 39.8% 39.6% 38.2% 36.8%

13.6% 13.3% 12.4% 11.2% 10.4% 10.2% 10.4% 10.5% 10.6% 10.7% 10.6%

63.3%59.3% 58.0% 57.7% 56.7%

54.2%50.9% 49.7% 49.7% 51.1% 52.6%

0.0%

20.0%

40.0%

60.0%

80.0%

100.0%

0

20,000

40,000

60,000

80,000

100,000

H22 H27 H32 H37 H42 H47 H52 H57 H62 H67 H72

人口 高齢化率 年少人口比率 生産年齢人口比率

(人)実績

推計

(2010) (2015) (2020) (2025) (2030) (2035) (2040) (2045) (2060)(2055)(2050)

Page 13: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

9

(2)人口分布の変化

出典:国勢調査

図 2-7 町別人口の分布状況(平成 27 年)

出典:国勢調査

図 2-8 町別人口密度の分布状況(平成 27 年)

●人口分布は主に東部に集中しています。人口密度分布を見ると国道 43 号南側が高くなってい

ます。

Page 14: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

10

出典:国勢調査

図 2-9 町別人口の変化

(平成 12 年→平成 22 年)

出典:国勢調査

図 2-10 町別人口の変化

(平成 22 年→平成 27 年)

●浜地域では,人口が減少している地区が多くみられる一方,南芦屋浜地域では,開発により人

口が増加しています。

伸び率=平成 22 年人口/平成 12 年人口 伸び率=平成 27 年人口/平成 22 年人口

Page 15: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

11

9%

14%

14%

10%

18%

13%

6%

9%

8%

9%

7%

8%

22%

31%

34%

26%

29%

31%

25%

21%

19%

21%

13%

19%

12%

7%

7%

11%

7%

8%

8%

6%

6%

9%

6%

6%

17%

13%

12%

15%

21%

13%

1,622人

(38%)

21,710人

(26%)

53,033人

(25%)

12,568人

(35%)

5,658人

(34%)

94,591人

(27%)

0% 20% 40% 60% 80% 100%

北部地域

山手地域

中央地域

浜地域

南芦屋浜地域

全市

0~14歳 15~24歳 25~49歳 50~64歳 65~69歳 70~74歳 75歳以上

人口

(高齢化率)

平成22年(人)

平成27年(人)

増加率(%)

平成22年(人)

平成27年(人)

増加率(%)

平成22年(人)

平成27年(人)

増加率(%)

北部地域 155 151 -2.58 1,218 853 -29.97 543 618 13.81

山手地域 2,924 2,934 0.34 13,048 13,108 0.46 4,952 5,668 14.46

中央地域 7,288 7,187 -1.39 33,772 32,461 -3.88 11,533 13,385 16.06

浜地域 1,395 1,229 -11.90 8,469 6,989 -17.48 3,436 4,350 26.60

南芦屋浜地域 873 1,017 16.49 2,313 2,719 17.55 1,106 1,922 73.78

全市 12,635 12,518 -0.93 58,820 56,130 -4.57 21,570 25,943 20.27

年少人口(0~14歳) 生産年齢人口(15~64歳) 高齢人口(65歳以上)

(3)年齢別人口の状況

①年齢別人口の比率

②年齢別人口の推移(平成 22 年(2010 年)と平成 27 年(2015 年)の比較)

●65 歳以上人口の比率(高齢化率)は,「北部地域」が最も高く(38%),次いで,「浜地域」

(35%),「南芦屋浜地域」(34%)となっています。

●年少人口は,「浜地域」で約 12%の減少,「南芦屋浜地域」で約 16%の増加となっています。

●生産年齢人口は,「北部地域」で約 30%の減少,「浜地域」で約 17%の減少,「南芦屋浜地域」

で約 18%の増加となっています。

●高齢人口は,すべての地域で増加しています。

出典:国勢調査

図 2-11 年齢別人口の比率(平成 27 年)

表 2-1 年齢別人口の増加率(平成 22 年→平成 27 年)

出典:国勢調査

Page 16: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

12

23%

31%

35%

24%

38%

32%

43%

31%

31%

39%

26%

32%

20%

20%

18%

20%

15%

19%

11%

14%

13%

13%

15%

14%

3%

4%

3%

4%

5%

4%

719世帯

(2.28人)

9,416世帯

(2.31人)

23,992世帯

(2.21人)

5,285世帯

(2.34人)

2,439世帯

(2.23人)

41,851世帯

(2.25人)

0% 20% 40% 60% 80% 100%

北部地域

山手地域

中央地域

浜地域

南芦屋浜地域

全市

1人 2人 3人 4人 5人以上

総世帯数

(平均世帯人数)

(4)世帯構成の状況

(5)人口流動の推移

平成 2 年

(1990 年)

平成 7 年

(1995 年)

平成 12 年

(2000 年)

平成 17 年

(2005 年)

平成 22 年

(2010 年)

平成 27 年

(2015 年)

昼間人口 67,693 人 61,190 人 65,849 人 70,265 人 74,668 人 79,245 人

夜間人口 87,221 人 74,918 人 83,688 人 90,447 人 93,238 人 95,350 人

昼間人口比 77.6% 81.7% 78.7% 77.7% 80.1% 83.1%

●本市の夜間人口に対する昼間人口の比率は,概ね 80%前後で推移しており,市外への通勤・

通学者の多い人口構造となっています。

●1人世帯の比率は,「南芦屋浜地域」で 38%,「中央地域」で 35%となっています。

●2人世帯の比率は,「北部地域」で 43%,「浜地域」で 39%となっています。

●3 人以上世帯の比率は,「山手地域」で 38%,「浜地域」で 37%となっています。

出典:国勢調査

図 2-12 世帯人員別世帯数の比率(平成 27 年)

出典:国勢調査

表 2-2 芦屋市の昼間人口・夜間人口

Page 17: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

13

10,576 11,292

15,427

18,422

21,570

25,943

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

30,000

H2 H7 H12 H17 H22 H27

高齢者人口(人)

(1990) (1995) (2000) (2005) (2010) (2015)

市12.1

市15.1

市18.4

市20.3

市23.2

市27.2

県11.9

県14.1

県16.9

県19.8

県22.9

県26.8

国12.1

国14.5

国17.3

国20.1

国22.8

国26.3

10.0

12.0

14.0

16.0

18.0

20.0

22.0

24.0

26.0

28.0

30.0

H2 H7 H12 H17 H22 H27

芦屋市 兵庫県 全国

高齢化率(%)

(1990) (1995) (2000) (2005) (2010) (2015)

(6)高齢者の状況

①高齢者人口

●高齢者数(65 歳以上人口)は,総人口の増加率を上回るペースで増加しています。また,高

齢化率(総人口に占める高齢者人口の割合)も年々増加しており,平成 17 年(2005 年)

に初めて 20%を超え,平成 27 年(2015 年)の高齢化率は,全国,兵庫県とも上回る 27.2%

になっています。

出典:国勢調査

図 2-13 高齢者数の推移

出典:国勢調査

図 2-14 高齢化率の推移

Page 18: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

14

出典:国勢調査

図 2-16 町別高齢者人口の変化

(平成 12 年→平成 27 年)

伸び率=平成 27 年/平成 12 年

●町別高齢者人口の分布は,東部で高くなっています。高齢者の伸び率は,浜地域で大きくなっ

ています。南芦屋浜地域は,開発により人口が増加しているため,高齢者人口の伸び率も高く

なっています。

出典:国勢調査

図 2-15 町別高齢者人口の分布状況

(平成 27 年)

Page 19: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

15

②高齢化分布

●平成 12 年(2000 年)では,中央部の高齢化率が高くなっており,周辺部で高齢化率が低

くなっています。

●平成 27 年(2015 年)では,高齢化が大きく進行した地域があり,高齢化率が市域全体で

高まりつつあります。

出典:国勢調査

図 2-17 町別高齢化率

(平成 12 年)

出典:国勢調査

図 2-18 町別高齢化率

(平成 27 年)

Page 20: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

16

24%

32%

35%

26%

55%

34%

43%

36%

34%

41%

28%

35%

33%

32%

31%

34%

17%

31%

402世帯

3,843世帯

9,257世帯

2,743世帯

1,223世帯

17,468世帯

0% 20% 40% 60% 80% 100%

北部地域

山手地域

中央地域

浜地域

南芦屋浜地域

全市

1人暮し 夫婦のみ その他

総世帯数

95世帯 174世帯 133世帯

1,224世帯 1,380世帯 1,239世帯

3,282世帯 3,141世帯 2,834世帯

705世帯 1,117世帯 921世帯

672世帯 341世帯 210世帯

5,978世帯 6,153世帯 5,337世帯

③高齢者の世帯構成の状況

●1 人暮らしの比率は,「南芦屋浜地域」で 55%,夫婦のみ世帯と合わせると 83%となってい

ます。

●夫婦のみ世帯の比率は,「北部地域」で 43%,「浜地域」で 41%となっています。

出典:国勢調査

図 2-19 高齢者の世帯構成別世帯数の比率(平成 27 年)

Page 21: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

17

4.土地利用

●市全体として住居系の土地利用が多く,良好な住環境やまちなみが形成されています。幹線道

路沿いに商業系の土地利用が集積しています。

図 2-20 土地利用現況図(平成 26 年)

Page 22: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

18

5.施設立地

●主要な施設は,JR芦屋駅,阪神芦屋駅の周辺に多く立地しています。特に,JR芦屋駅周辺

では商業・業務施設が集積しています。また,阪神芦屋駅周辺には,市役所をはじめとした公

共施設が集積しています。

図 2-21 主要施設の立地状況

Page 23: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

19

35,011

38,371 40,339

38,375 37,320

0

15,000

30,000

45,000

H7 H12 H17 H22 H27

就業人口(人)

第3次産業

第2次産業

第1次産業

0.3% 0.3% 0.2% 0.2%

21.5% 20.6% 18.5% 16.2%

78.3% 79.2%81.3%

83.6%82.4%

17.4%

0.2%

0

10

20

30

40

0

100,000

200,000

300,000

400,000

H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26

事業所数(箇所)

製造品出荷額(万円/年)

製造品出荷額 事業所数

400

600

800

0

2,000,000

4,000,000

6,000,000

8,000,000

H9 H14 H19 H26

商品販売額 小売業数

商品販売額(万円/年)

小売業数(箇所)

6.産業動向

●平成 22 年度(2010 年度)から市全体の就業人口は減少に転じ,3区分の各産業の就業人

口についても減少傾向にあります。

出典:国勢調査

図 2-22 産業別就業人口の推移

出典:工業統計調査

図 2-23 工業の生産活動の推移

出典:商業統計調査

図 2-24 商業の生産活動の推移

Page 24: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

20

93 109 127168 168 18114

1314

16 1717

105107

113

121 113114

212229

254

305 298312

0

50

100

150

200

250

300

350

H22 H23 H24 H25 H26 H27

観光入込客数(千人/年)

自然(H22~H27 0人) 歴史・文化

温泉・健康(H22~H27 0人) スポーツ・レクリエーション

都市型観光(H22~H27 0人) その他(H22~H27 0人)

行祭事・イベント

自然:自然景観が鑑賞できる観光地点,エコツーリズム,グリーンツーリズムなど

歴史・文化:寺社・仏閣といった歴史的建造物及び博物館・美術館,水族館といった見学施設,産業ツーリズムなど

温泉・健康:温泉法に基づく温泉地,ヘルスツーリズムの観光形態など

スポーツ・レクリエーション:スポーツやレクリエーションを主目的に計画・整備された施設

都市型観光(買物・食等):ショッピング,飲食等,都市・商業の様々な魅力を体験できる地点

その他:他に分類されない観光地点(道の駅など)

行祭事:地域住民の生活において伝統と慣行により継承されてきた,恒例として日を定め執り行う歴史的催し・祭り,

郷土芸能等

イベント:常設若しくは特設の会場施設において行われる博覧会,見本市,コンベンション等

7.観光動向

●観光入込客数は,増加傾向にあり,平成 27 年(2015 年)で約 312 千人が来訪しています。

●平成 27 年(2015 年)の観光資源分類別でみる観光入込客数は,歴史・文化が約 181 千人

と最も多く,次いで,行祭事・イベントが約 114 千人となっています。

出典:兵庫県観光動態調査

図 2-25 芦屋市の観光入込客数の推移

Page 25: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

21

22.5%

22.4%

23.6%

15.4%

15.4%

17.9%

21.9%

21.1%

23.4%

25.0%

24.4%

25.9%

19.4%

18.3%

15.7%

3.6%

4.1%

4.6%

4.8%

3.5%

3.3%

2.5%

2.4%

2.4%

5.4%

5.4%

4.9%

4.2%

3.8%

3.0%

27.9%

29.0%

24.2%

18.5%

20.2%

19.6%

23.5%

26.9%

22.8%

23.6%

28.8%

27.6%

26.3%

32.4%

40.5%

2.0%

3.2%

2.3%

3.4%

3.4%

3.8%

3.1%

3.5%

3.0%

3.6%

3.7%

3.4%

4.0%

3.6%

3.0%

11.7%

10.5%

12.8%

21.6%

31.6%

30.4%

17.7%

20.2%

21.7%

6.3%

6.8%

7.6%

13.2%

14.7%

14.1%

32.2%

30.9%

32.2%

36.1%

25.9%

24.6%

31.2%

25.8%

26.5%

35.9%

30.8%

30.0%

32.9%

27.1%

23.2%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

H2

H12

H22

H2

H12

H22

H2

H12

H22

H2

H12

H22

H2

H12

H22

芦屋

市尼

崎市

西宮

市神

戸市

兵庫

鉄道 バス 自動車 自動二輪・原付 自転車 徒歩 その他 不明

芦屋市

尼崎市

西宮市

神戸市

兵庫県

8.移動実態

■代表交通手段

■トリップ

交通手段には,鉄道,バス,自動車,二輪(自動二輪車・原付),自転車,徒歩,

その他(飛行機や船など)があり,1つのトリップの中でいくつかの交通手段を

用いている場合は主な交通手段を代表交通手段としている。鉄道→バス→自動車

→二輪(自動二輪車・原付)→自転車→徒歩の順で,最も優先順位の高いものを

いう。

人が,ある目的を持って,「ある地点」から「ある地点」へ移動する単位で,移

動の目的が変わるごとに1つのトリップと数える。1回の移動でいくつかの交通

手段を乗り換えた場合も1つのトリップとして数える。

●代表交通手段のうち,徒歩の占める割合が最も多くなっています。平成 2 年(1990 年)か

ら平成 22 年(2010 年)の推移を見ると,自転車の比率が増加していますが,西宮市よりも

構成比は低くなっています。

●公共交通のうち,鉄道は平成 2 年(1990 年)と平成 12 年(2000 年)はほぼ同じ比率で

すが,平成 22 年(2010 年)で増加しています。また,バスも増加しています。

出典:近畿圏パーソントリップ調査

図 2-26 代表交通手段の構成(平日)

出典:京阪神都市圏交通計画協議会

Page 26: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

22

10.6%

15.4%

22.4%

23.6%

2.9%

2.5%

4.1%

4.6%

39.9%

42.0%

29.0%

24.2%

0.0%

1.8%

3.2%

2.3%

12.3%

12.1%

10.5%

12.8%

34.3%

25.9%

30.9%

32.2%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

H12

H22

H12

H22

休日

平日

鉄道 バス 自動車 自動二輪・原付 自転車 徒歩 その他 不明

平日

休日

●総トリップ数は減少しており,自動車については平成2年(1990 年)に比べて,平成 22

年(2010 年)は減少しています。特に自動車のトリップ数が減少しています。

●人口1人当たりのトリップ数は,平成2年(1990 年)に比べて,平成 22 年(2010 年)

は減少しています。

●年齢別トリップ数の推移を見ると,高齢者のトリップ数は増加傾向にあり,平成 22 年(2010

年)は平成2年(1990 年)に比べて,約3倍になっています。

出典:近畿圏パーソントリップ調査

図 2-27 芦屋市の平日・休日別代表交通手段の構成

出典:近畿圏パーソントリップ調査

図 2-28 芦屋市のトリップ数の推移(平日)

出典:近畿圏パーソントリップ調査

図 2-29 芦屋市の年齢別トリップ数の推移(平日)

●平日・休日の交通手段の構成比率を見ると,鉄道は平日に比べて休日が低くなり,自動車は平

日に比べて休日が高くなっています。

84

80

82

13

15

16

104

103

84

8

11

8

44

37

44

121

110

112

0 100 200 300 400

H2

H12

H22

(千トリップ)

鉄道 バス 自動車 自動二輪・原付 自転車 徒歩 その他 不明

総トリップ数:374千トリップ

人口1人当たりトリップ数:4.28トリップ/人

総トリップ数:357千トリップ

人口1人当たりトリップ数:4.26トリップ/人

総トリップ数:348千トリップ

人口1人当たりトリップ数:3.73トリップ/人

61

36

42

29

21

19

24

19

10

158

139

122

76

87

77

11

20

29

9

19

18

7

16

30

0 100 200 300 400

H2

H12

H22

5~14歳 15~19歳 20~24歳 25~49歳 50~64歳 65~69歳 70~74歳 75歳以上

総トリップ数:374千トリップ

(千トリップ)

総トリップ数:357千トリップ

総トリップ数:348千トリップ

Page 27: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

23

63

67

90

11

66

59

45

112

200

8

6

12

11

34

93

125

266

317

0 200 400 600 800

H2

H12

H22

鉄道 バス 自動車 自動二輪・原付 自転車 徒歩 その他 不明

総トリップ数:263百トリップ

高齢者人口1人当たりトリップ数:2.49トリップ/人

総トリップ数:551百トリップ

高齢者人口1人当たりトリップ数:3.57トリップ/人

総トリップ数:772百トリップ

高齢者人口1人当たりトリップ数:3.58トリップ/人

(百トリップ)

(4%)

(17%)

(3%)

(4%)

(48%)

(12%) (12%) (20%)

(1%)

(6%) (48%)

(12%) (8%) (26%) (2%) (12%)

※()内の数値は総トリップ数に対する割合を示す 総トリップ数:263百トリップ

高齢者人口1人当たりトリップ数:2.49トリップ/人

総トリップ数:551百トリップ

高齢者人口1人当たりトリップ数:3.57トリップ/人

総トリップ数:772百トリップ

高齢者人口1人当たりトリップ数:3.58トリップ/人

(百トリップ)

(40%)

(24%)

11.9%

12.2%

10.0%

6.9%

6.4%

9.9%

32.7%

32.1%

27.8%

6.6%

8.9%

9.6%

41.9%

40.4%

42.7%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

H22

H12

H2

出勤 登校 自由 業務 帰宅

●目的別の発生集中量の割合は,平成 2 年(1990 年)と平成 22 年(2010 年)を比べると,

自由目的が増加する一方,登校目的,業務目的は減少しています。

●高齢者の総トリップ数や1人当たりのトリップ数は増加しており,交通手段としては,自動車

や自転車の利用割合が増加する一方,鉄道やバス,徒歩の利用割合は減少しています。特に自

動車の利用割合は,平成2年(1990 年)と平成 22 年(2010 年)を比べると約 1.5 倍に

なっています。

出典:近畿圏パーソントリップ調査

図 2-30 芦屋市の高齢者トリップ数の推移(平日)

出典:近畿圏パーソントリップ調査

図 2-31 芦屋市の目的別発生集中量構成比の推移(平日)

Page 28: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

24

51.5%

53.2%

53.0%

27.2%

28.0%

28.1%

11.5%

10.8%

12.8%

13.6%

14.6%

18.2%

23.4%

23.1%

23.7%

22.5%

22.4%

23.6%

2.9%

1.4%

2.6%

3.3%

2.5%

6.1%

4.8%

4.8%

4.6%

0.3%

1.7%

4.4%

3.7%

5.0%

4.9%

3.6%

4.1%

4.6%

28.5%

26.4%

20.0%

4.9%

4.0%

4.0%

29.5%

30.7%

28.1%

58.9%

55.0%

41.6%

24.8%

26.6%

23.0%

27.9%

29.0%

24.2%

3.6%

4.9%

4.1%

0.2%

0.8%

0.6%

0.9%

1.8%

1.5%

5.8%

8.1%

6.2%

2.0%

3.0%

2.1%

2.0%

3.2%

2.3%

6.7%

7.8%

11.8%

4.1%

3.3%

3.1%

16.9%

13.8%

14.2%

6.9%

5.0%

17.0%

12.2%

11.1%

12.8%

11.7%

10.5%

12.8%

6.7%

6.4%

8.3%

60.3%

61.5%

57.5%

36.5%

38.0%

38.6%

14.4%

15.8%

11.8%

33.8%

31.1%

33.2%

32.2%

30.9%

32.2%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

H2

H12

H22

H2

H12

H22

H2

H12

H22

H2

H12

H22

H2

H12

H22

H2

H12

H22

出勤

登校

自由

業務

帰宅

鉄道 バス 自動車 自動二輪・原付 自転車 徒歩 その他 不明

出勤

登校

自由

業務

帰宅

●目的別代表交通手段別発生集中量は,出勤目的が鉄道利用,登校目的・自由目的は徒歩利用,

業務目的は自動車利用が第1位となっています。

●出勤目的の交通手段の利用割合は自動車が減少し,自転車,徒歩が増加しています。

●業務目的の交通手段の利用割合は自動車が減少し,鉄道やバス,自転車が増加しています。

出典:近畿圏パーソントリップ調査

図 2-32 芦屋市の目的別代表交通手段別発生集中量構成比の推移(平日)

Page 29: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

25

22%

19%

15%

24%

23%

22%

20%

25%

17%

2%

12%

12%

9%

10%

6%

5%

4%

4%

2%

1%

2%

1%

4%

2%

1%

1%

1%

2%

3%

1%

10%

9%

11%

8%

6%

9%

11%

7%

11%

12%

8%

8%

52%

58%

61%

57%

65%

56%

62%

61%

61%

86%

88%

85%

1%

4%

6%

8%

6%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

H2

H12

H22

H2

H12

H22

H2

H12

H22

H2

H12

H22

JR

芦屋

駅阪

急芦

屋川

駅阪

神芦

屋駅

阪神

打出

バス 自動車 自動二輪・原付 自転車 徒歩 その他 不明

阪急芦屋川駅

JR芦屋駅

阪神芦屋駅

阪神打出駅

●駅までの交通手段として利用割合の推移を見ると,徒歩が約 60%以上あり,各駅への移動手

段としては徒歩利用が主なものとなっています。特に阪神打出駅では,徒歩利用の割合が

80%を超えており,自転車利用を含めると構成割合の大半を占めています。

●バスの利用割合は,JR 芦屋駅が 15%,阪急芦屋川駅が 22%,阪神芦屋駅が 17%を占めて

います。自転車の利用割合は,各駅ともに 10%前後を占めています。

出典:近畿圏パーソントリップ調査

図 2-33 各駅までの交通手段構成の推移(平日)

Page 30: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

26

(市内移動)

●他都市への人の動きは,神戸市へのトリップ数が最も多く,次いで西宮市,大阪市へのトリッ

プ数が多くなっています。

出典:平成 22 年近畿圏パーソントリップ調査

図 2-34 芦屋市が出発地となる人の動き(平日:全目的全交通手段の合計)

凡 例

Page 31: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

27

9.道路交通

(1)都市計画道路等整備状況

●都市計画道路の整備率(概成済含む)は平成 29 年(2017 年)4 月末現在約 87.7%となっ

ています。

●主に,南北方向や阪急神戸線沿線の都市計画道路が未整備となっています。

図 2-35 都市計画道路等の整備状況

Page 32: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

28

30.331.8

32.734.5

35.8

38.1

25

30

35

40

45

50

H24.3 H25.3 H26.3 H27.3 H28.3 H29.3

歩道切り下げ部のバリアフリー化率

75.3

79.0

82.0

60

70

80

90

100

H26 H27 H28

防護柵改修率(%)

(2)歩道切り下げ部のバリアフリー化の状況

(3)防護柵の改修状況

●交差点における歩道切り下げ部のバリアフリー化を進めていますが,バリアフリー化率は平成

29 年(2017 年)3 月末時点で 38.1%となっています。

●順次整備を進めていることからバリアフリー化率は年々増加しています。

●高さや構造など,「防護柵の設置基準」を満たしていない防護柵の改修率は平成 29 年(2017

年)3 月末時点で 82.0%となっています。

●順次改修を進めていることから防護柵の改修率は年々増加しています。

図 2-36 歩道切り下げ部のバリアフリー化率の推移

図 2-37 防護柵改修率の推移

Page 33: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

29

(4)無電柱化の状況

●平成 29 年(2017 年)4 月時点の市道における無電柱化率は 12.4%となっています。

●南芦屋浜地域や主な幹線道路などでは無電柱化整備を行っていますが,既成市街地の大部分の

区域では電柱による架空線方式となっています。

図 2-38 無電柱化路線図

Page 34: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

30

(5)自動車交通量の状況

●自動車交通量は,市を東西に通過する阪神高速道路神戸線が最も多くなっています。

●平成 17 年度(2005 年度)調査から平成 28 年度(2016 年度)調査にかけての自動車交

通量の変化を見ると,南芦屋浜地域に位置する阪神高速 5 号湾岸線やその周辺の道路で増加

が目立っています。その他の路線の多くは,自動車交通量が減少しています。

出典:芦屋市交通量等調査(平成 17 年度)

平成 17 年度全国道路・街路交通情勢調査

図 2-39 主要道路の自動車交通量(平成 17 年度)

出典:芦屋市交通量等調査(平成 28 年度)

平成 27 年度全国道路・街路交通情勢調査

図 2-40 主要道路の自動車交通量(平成 28 年度)

Page 35: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

31

増減台数=

平成 28 年度交通量-平成 17 年度交通量

一部路線で測定箇所が異なりますが,各路線における交通量として扱い,路線毎の

平成 28 年度(全国道路・街路交通情勢調査による測定箇所については平成 27 年度)の

平成 17 年度に対する交通量の増減を示しています。 出典:芦屋市交通量等調査

全国道路・街路交通情勢調査

図 2-41 交通量の増減(平成 17 年度→平成 28 年度)

Page 36: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

32

22,87924,880

27,041 27,126 27,256

2,251

2,223

2,551 3,007 3,374

0.55

0.6

0.65

0.7

0.75

0.8

0.85

0.9

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

30,000

35,000

H7 H12 H17 H22 H27

軽自動車・貨物

乗用車・貨物車

保有台数(台)

保有台数(台)

世帯当たりの保有台数(台/世帯)

世帯当たりの

保有台数

(6)自動車保有台数の推移

●保有台数の総数は増加し続けていますが,近年は増加傾向が緩やかになっています。なお,世

帯当たりの保有台数は減少傾向にあります。

出典:兵庫県統計書

図 2-42 芦屋市の自動車保有台数の推移

Page 37: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

33

438 410 359 336 265 350 361 234 195

421 391 424 332231

260 236164 190

216157 125

119144

142 138

67 54

2,267

1,7581,531

1,142

931

1,223975

691 666

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

3,500

H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28

JR芦屋駅 阪急芦屋川駅 阪神芦屋駅 阪神打出駅

放置自転車撤去台数(台/年)

図 2-44 自転車駐車場所在図・自転車放置禁止区域図

(7)放置自転車撤去台数の推移

●駅周辺における放置自転車の撤去台数は,減少傾向にあり,平成 28 年度(2016 年度)は

平成 20 年度(2008 年度)に比べ,約 3 割に減少しています。特に JR 芦屋駅周辺での撤

去台数が大きく減少しています。

図 2-43 芦屋市の放置自転車撤去台数の推移

Page 38: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

34

64%

86%

102%

76%

64%

87%

104%

75%

66%

87%

109%

74%

67%

85%

94%

73%

65%

86%

96%

0%

20%

40%

60%

80%

100%

120%

JR芦屋駅 阪急芦屋川駅 阪神芦屋駅 阪神打出駅

自転車駐車場利用率

H24年度 H25年度 H26年度 H27年度 H28年度

422

430

450

457

470

1,301

1,321

1,317

1,307

1,354

532

527

548

544

535

2,186

2,243

2,195

2,122

※JR芦屋駅のH24は自転車駐車場データが一部ないため未記載

JR芦屋駅 阪急芦屋川駅 阪神芦屋駅 阪神打出駅

定期利用 1,887 709 905 378

一時利用 1,011 109 661 110

計 2,898 818 1,566 488

収容台数(台)

(8)自転車駐車場の利用状況

●JR芦屋駅周辺は市内 4 駅のうちで最も利用台数が多く,自転車駐車場が多数設置されてい

ますが,駅南側では点在している状況となっています。

●阪急芦屋川駅周辺は利用率が 65%程度となっています。また,利用台数は JR 芦屋駅と比べ

約 4 分の 1 程度となっています。

●打出駅周辺は収容台数が少なく,利用率は定期利用,一時利用とも他の駅に比べて高くなって

います。

定期利用・一時利用の総利用台数の一日平均と収容台数に対する割合

図 2-45 駅別自転車駐車場利用率の推移

表 2-3 駅別自転車収容台数(平成 28 年時点)

Page 39: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

35

62 49 54 40 39 38 51 39 62

120 112 76 91 84 107 83 80

87

99 112

104 68 61

79 88 64

48

117 127

116

110 106

114 117

124 117

40 19

28

17 25

14 17

11 8

438 419

378

326 315

352 356

319 322

0

100

200

300

400

500

H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28

交通事故件数(件/年)

踏切

車両単独

車両相互

二輪車対車両

自転車対車両

人対車両

(9)交通事故の発生状況

0 3 1 3 6 2 655

3 26

25

37 2931 27

29

20

36

12

3 4 6

10

15

15

4556

43

65

5140

47

18

27

30

25

23

30

30

13

8

11

17

910

10

54

40 39 38

51

39

62

76

91

84

107

8380

87

0

20

40

60

80

100

120

人対車両

自転車対車両

人対車両

自転車対車両

人対車両

自転車対車両

人対車両

自転車対車両

人対車両

自転車対車両

人対車両

自転車対車両

人対車両

自転車対車両

H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28

交通事故件数(件/年)

【自転車対車両】

その他

右・左折時

出会い頭

【人対車両】

その他

横断中

背面通行中

対面通行中

●市内全体の交通事故の発生件数は減少傾向にあります。内訳を見ると,事故類別では車両相互

が多くを占め,次いで自転車対車両が多くなっています。

●人対車両と自転車対車両における事故の発生状況を見ると,人対車両は横断中が多く,自転車

対車両では出会い頭が多くを占めています。

(年)

(年)

出典:芦屋警察署

図 2-46 芦屋市の事故類型別交通事故件数の推移

出典:芦屋警察署

図 2-47 人対車両・自転車対車両の内訳別交通事故件数の推移

【人対車両】

その他

横断中

背面通行中

対面通行中

【自転車対車両】

その他

右・左折時

出会い頭

Page 40: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

36

44 35 36 29 35 34 30 20 32

78 60 68 56 59 53 55 63 72

401 383 332

296 299 314 322 300 277

523

478

436

381 393 401 407 383 381

0

100

200

300

400

500

600

H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28

死傷者数(人/年)

子供・高齢者以外

高齢者

子供

9789

103

111

30.825.3

28.934.8

66.0

67.4

63.1 61.3

0

20

40

60

80

100

0

20

40

60

80

100

120

H24 H25 H26 H27

事故全体に占める高齢者事故件数の割合(%)

高齢者事故件数(件/年)

高齢者事故件数(件/年)

事故全体に占める高齢者事

故件数の割合(%)

高齢者事故件数に占める第

1当事者(高齢者)事故件数

割合(%)

高齢者事故件数に占める

第一当事者(高齢者)事故件数割合(%)

0.42 0.36 0.40 0.43

0

1

2

3

H24 H25 H26 H27

高齢者人口に占める

事故件数割合(%)

高齢者人口に占める事故件数割合(%)

当事者順位は,「過失の軽重」によるもので,第1当事者は最も過失が重くなる

●市内全体の交通事故死傷者数は減少傾向にあります。なお,高齢者が関連した事故が増加傾向

となっています。

●高齢者事故件数は増加していますが,高齢者人口に占める事故件数の割合は横ばいで推移して

います。

●第1当事者事故件数は,高齢者の関係する事故全体の6割以上となっています。

(年)出典:芦屋警察署

図 2-48 芦屋市の年代別交通事故死傷者数の推移

資料:第9次芦屋市交通安全計画に関する評価関連資料より作成

図 2-49 芦屋市の高齢者交通事故件数の推移

Page 41: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

37

15

2523

15

4.8 7.1 6.5 4.7

20.0

28.0 26.1 26.7

0

20

40

60

80

100

0

5

10

15

20

25

30

H24 H25 H26 H27

事故全体に占める子ども事故件数の割合(%)

子ども事故件数(件/年)

子ども事故件数(件/年)

事故全体に占める子ども事

故件数の割合(%)

子ども事故件数に占める第

1当事者(子ども)事故件数

割合(%)

0.11 0.18 0.17 0.11

0

1

2

3

H24 H25 H26 H27

子ども人口に占める

事故件数割合(%)

子ども人口に占める事故件数割合(%)

当事者順位は,「過失の軽重」によるもので,第1当事者は最も過失が重くなる

●子ども(15 歳以下)人口に占める事故件数の割合は減少傾向となっています。

資料:第9次芦屋市交通安全計画に関する評価関連資料より作成

図 2-50 芦屋市の子ども交通事故件数の推移

Page 42: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

38

10.公共交通

(1)公共交通路線網

●鉄道は,東西方向に阪急神戸線,JR 東海道本線及び阪神本線が整備され,市内には 4 駅が設

置されています。

●バス路線は鉄道に沿った東西方向に,阪神バス,みなと観光バスが運行しています。また,市

域の広範囲で阪急バスが運行しており,主に南北方向や各鉄道駅への移動を担っています。

資料:各社の路線図等より作成

図 2-51 公共交通路線網

Page 43: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

39

図 2-52 公共交通利用圏域

(2)公共交通利用圏域

●公共交通利用圏域は,公共交通(鉄道,路線バス)を無理なく利用できる範囲として,鉄道駅

から半径 500m,バス停から半径 300mの区域に設定しました。

●市内の各バス停の利用圏域を見ると,市域の大部分は網羅されていますが,山手の一部地域等

まかなえていない箇所があります。

●阪急神戸線以北では,地形の特性から,最寄りの鉄道駅やバス停との間に高低差があります。

Page 44: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

40

(3)バス路線の運行本数

JR

●バス路線の運行本数(平日)は,主に鉄道駅に接続する主要路線により,JR芦屋駅,阪急芦

屋川駅,阪神芦屋駅周辺のバス停で多くなっています。

資料:各社の時刻表より作成(平成 29 年 6 月時点)

図 2-53 バス路線の運行本数(平日)

Page 45: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

41

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28

輸送人員(千人/年)

56,958 57,558 58,700 59,756 59,970 61,380 60,81658,168 57,394 57,256 57,338 58,084

56,578 56,962 56,540

17,128 16,676 17,166 17,217 17,313 18,050 17,294 17,446 17,996 17,998 17,616 17,132 16,163 18,220 17,437

21,128 21,034 21,504 21,755 22,224 22,076 22,137 22,789 22,271 23,000 22,844 22,983 22,792 23,358 23,839

10,577 10,411 10,139 10,603 10,486 10,720 10,899 11,480 11,628 11,708 11,929 12,212 12,497 12,850 13,067

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

70,000

H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28

利用者数(人/日・平均)

JR芦屋 阪急芦屋川 阪神芦屋 阪神打出

(4)利用者数の推移

①鉄道

②バス路線

●平成 28 年度(2016 年度)における1日平均利用者(乗降客)数はJR芦屋駅が 56,540

人,阪神芦屋駅が 23,839 人,阪急芦屋川駅が 17,437 人,阪神打出駅が 13,067 人とな

っています。

●市内鉄道全駅の総利用者数は,概ね横ばいで推移しており,平成 28 年度(2016 年度)現

在で1日約 11 万 1 千人が利用しています。

●JR 芦屋駅の利用者数は,市内鉄道全駅の総利用者数のうち半数以上を占めています。

●市域の広範囲で運行している阪急バスの輸送人員は,横ばいで推移しており,平成 28 年度

(2016 年度)では,6,609 千人となっています。

出典:芦屋市統計書

図 2-54 各鉄道駅の利用者数の推移

出典:阪急バス

図 2-55 バス路線(阪急バス)の輸送人員の推移

Page 46: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

42

33.1%

42.0%

27.8%

31.8%

38.4%

38.3%

19.0%

31.4%

0.6%

8.8%

7.8%

3.0%

2.4%

1.8%

2.7%

34.4%

3.9%

9.1%

0.6%

0% 10% 20% 30% 40% 50%

以前住んでいたところ・家族が住んでいる

地域イメージが良い

豊かな自然環境に恵まれている

緑豊かな美しい景観のまちなみ

通勤・通学に便利

交通が便利

買い物や医療など日常生活に便利

気に入った物件があった

物価や住居費が安い

出産や子育て環境が良い

学校などの教育環境が良い

災害に強く安全で安心に暮らせる

福祉施設・サービスが充実している

集会所などのコミュニティ施設が充実している

文化・スポーツ施設が充実している

生活環境(まちの清潔さ)が良い

特に理由はない

その他

無回答 (N=1,426)

11.交通に関する市民意識

【居住地として本市を選んだ理由】

●居住地として本市を選んだ理由の中で交通に関する項目は,「通勤・通学に便利」が 38.4%,

「交通が便利」が 38.3%と,「交通の利便性」の回答が多くあります。

出典:芦屋市のまちづくりについての市民アンケート調査(平成 27 年 3 月)

図 2-56 居住地として芦屋市を選んだ理由(複数回答)

Page 47: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

43

40.8%

39.4%

31.7%

30.7%

30.5%

27.0%

24.4%

23.5%

15.4%

6.6%

5.9%

4.1%

4.0%

3.7%

3.1%

2.2%

2.1%

1.6%

1.1%

0.4%

0.2%

0% 10% 20% 30% 40% 50%

交通が便利である

長年、住み慣れて愛着がある

生活環境(まちの清潔さ)が良い

地域イメージが良い

豊かな自然環境に恵まれている

買い物や医療など日常生活に便利である

緑豊かな美しい景観のまちなみ

通勤・通学が便利である

芦屋らしさが感じられる

家を継いだり、家族の介護や世話をする必要がある

隣近所とのつきあいがよい

災害に強く安全で安心に暮らせる

出産や子育てがしやすい

学校などの教育環境に恵まれている

その他

集会所などのコミュニティ施設が充実している

文化・スポーツ施設が充実している

福祉施設・サービスが充実している

特に理由はない

物価や住居費が安い

無回答 (N=1,207)

【本市に住み続けたい理由】

●本市に住み続けたい理由の中で交通に関する項目は,「交通が便利である」が 40.8%,「通

勤・通学が便利である」が 23.5%と,「交通の利便性」の回答が多くあります。

出典:芦屋市のまちづくりについての市民アンケート調査(平成 27 年 3 月)

図 2-57 芦屋市に住み続けたい理由(複数回答)

Page 48: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

44

出典:芦屋市のまちづくりについての市民アンケート調査(平成 27 年 3 月)

図 2-58 市内を安全かつ快適に移動できる(性別・年代別)

【市内を安全かつ快適に移動できる(性別・年代別)】

●肯定的意見(「そうなっていると思う」と「まあ,そうなっていると思う」の合計)が 66.0%,

否定的意見(「そうなっているとは思わない」)が 20.4%となっています。

●年代別では,年齢層が高いほど「そうなっていると思う」の割合が概ね低くなっています。

12.6

11.7

13.3

18.9

16.6

15.1

10.1

7.8

9.9

10.3

53.4

57.7

51.0

56.1

57.0

49.2

51.6

60.4

51.9

50.8

20.4

20.0

20.9

12.8

17.1

25.2

26.7

19.6

21.0

13.5

11.2

9.5

11.8

12.2

8.8

10.4

10.6

10.9

13.8

10.3

0% 20% 40% 60% 80% 100%

市全体(N=1,426)

男性(N=549)

女性(N=862)

20歳代(N=148)

30歳代(N=193)

40歳代(N=317)

50歳代(N=217)

60歳代(N=230)

70歳代(N=181)

80歳以上(N=126)

そうなっていると思う まあ、そうなっていると思う

そうなっているとは、思わない わからない

無回答

66.0

Page 49: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

45

出典:芦屋市のまちづくりについての市民アンケート調査(平成 27 年 3 月)

図 2-59 市内を安全かつ快適に移動できる(地域別)

12.6

18.5

11.4

13.6

10.8

5.2

53.4

44.5

52.3

53.1

57.7

54.4

20.4

22.2

24.9

18.3

19.6

28.1

11.2

11.1

10.8

11.7

9.8

10.5

0% 20% 40% 60% 80% 100%

市全体(N=1,426)

北部地域(N=27)

山手地域(N=325)

中央地域(N=818)

浜地域(N=194)

南芦屋浜地域(N=57)

そうなっていると思う まあ、そうなっていると思う

そうなっているとは思わない わからない

無回答

66.0

【市内を安全かつ快適に移動できる(地域別)】

●地域別では,「南芦屋浜地区」の「そうなっていると思う」の割合が他地域よりやや低くな

っています。

Page 50: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

46

【交通に関する要望や意見】

下図は市民の交通に関する意見・要望を分類し,各地域の特徴として整理しています。

●市街地においては,歩行者空間や交差点の交通安全対策のための道路や道路施設の整備に

関する意見・要望が多くあります。

●市内全域的に自動車運転者に対する取締りや啓発に関する意見・要望が多くあります。

●北部地域の特徴として,バスの増便や運賃等の支援に関する意見・要望が多いことが挙げ

られます。

●中央地域の特徴として,自転車利用における道路・施設の交通安全対策や交通安全教育・

啓発に関する意見・要望が多いことが挙げられます。

資料:平成24年度から平成28年度までのまちづくり懇談会,集会所トーク等による意見より作成

表 2-4 交通に関する市民からの意見・要望

北部地域 山手地域 中央地域 浜地域南芦屋浜

地域

歩行空間における安全対策 ○ ○ ○ ○

通学路における安全対策 ○ ○ ○

自転車利用における安全対策 ○

交差点における安全対策 ○ ○ ○ ○

歩行者に対する交通安全教育・啓発 ○ ○

自転車利用者に対する       交通安全教育・啓発

○ ○ ○

自動車運転者に対する取締りや啓発 ○ ○ ○ ○ ○

バスの増便 ○

運賃に関する支援 ○

居住地域区分

交通安全対策のための

道路・施設整備に関すること

交通安全教育・啓発活動

に関すること

公共交通に関すること

意見・要望項目

Page 51: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第2章 芦屋市の現状

47

14.9%

14.2%

11.8%

10.9%

10.2%

8.1%

7.7%

7.2%

6.5%

6.0%

5.9%

5.3%

5.2%

5.2%

3.6%

3.4%

3.1%

2.9%

2.7%

2.7%

2.5%

2.4%

2.3%

2.3%

2.2%

2.2%

2.2%

2.2%

2.0%

1.8%

1.8%

1.4%

0.8%

0.6%

0.5%

0.1%

30.7%

0% 10% 20% 30% 40%

子育てと仕事の両立を可能にする環境が整っている

高齢者がいつまでもいきいきと安心して暮らせている

交通ルールやマナーに関する意識が高まっている

犯罪が起きにくいまちになっている

災害に強い安全なまちづくりが進んでいる

市内の商業が活性化し、市民の利便性も向上している

歳入・歳出の構造を改善している

市内を安全かつ快適に移動できる

地域における保健・医療・福祉の連携体制が確立している

子どもたちが「生きる力」を身につけ、健やかに成長している

清潔なまちづくりが進んでいる

学校園・家庭・地域が連携して、子どもたちの育成を支えている

市民が適切な診療を受けられる

自然と緑を守り、創り、育てる文化を継承している

環境に配慮した暮らしやまちづくりが進んでいる

公共施設などのバリアフリー化が進んでいる

世代を超えた多様なつながりが様々な家庭の子育てを支えている

市民一人一人がそれぞれの状況に応じて必要な情報を手に入れ…

障がいのある人の権利が尊重され、持てる能力を最大限に発揮…

建物などが地域ごとの緑ゆたかな景観と調和している

家庭や地域、行政の防災力が向上している

良質なすまいづくりが進んでいる

青少年が社会で自立するための力を身につけている

住宅都市としての機能が充実している

地域主体のまちづくりの仕組みが根付き、地域の力が高まっている

市民参画による開かれた市政を運営している

変化に対応できる柔軟な組織運営をしている

様々な資源を有効に活用している

市民が教養を高める機会が豊富にある

市民が健康づくりに取り組んでいる

市民一人一人の暮らしの安全・安心への意識が高まっている

市民が主体となった活動が増え、継続的に発展している

様々な交流が、多様な文化への理解と見識を深めている

男女共同参画社会の実現に向けて意識が広がっている

平和と人権を尊重する意識が行き渡っている

その他

無回答

【特に力を入れるべき施策目標】

●特に力を入れるべき施策目標の中で「高齢者がいつまでもいきいきと安心して暮らせてい

る」が 14.2%,「交通ルールやマナーに関する意識が高まっている」が 11.8%,「市内を

安全かつ快適に移動できる」が 7.2%,「環境に配慮した暮らしやまちづくりが進んでいる」

が 3.6%となり,交通に関連する施策目標が回答の上位にあります。

出典:芦屋市のまちづくりについての市民アンケート調査(平成 27 年 3 月)

図 2-60 特に力を入れるべき施策目標(複数回答)

Page 52: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第3章 芦屋市の交通課題の整理

48

●高低差のある地形特性の地域においても円滑に移動できる交通環境が求められます。

●公共施設や業務・商業施設等に移動しやすい交通環境が求められます。

第3章 芦屋市の交通課題の整理

1.現状の整理と課題の抽出

①地形・土地利用状況

②人口・世帯の状況

●北部地域・山手地域は,傾斜が多い地形特性から,高齢者や自転車利用者にとっては,円

滑な移動を行う上で,支障となっている箇所があります。

●中央地域の鉄道駅周辺・幹線道路・主要なバス路線沿いでは,本市の都市機能を果たす公

共施設や業務・商業施設等が数多く立地しています。

●浜地域・南芦屋浜地域は,埋立地であるため平坦な地形となっています。また,土地利用

計画に基づいた都市施設や商業施設が計画的に配置されています。

●社会全体として人口減少や少子高齢化が進行することから,だれもが移動しやすい交通環

境が求められます。

●特に,高齢化の進行が予測される北部地域,浜地域及び南芦屋浜地域では容易に外出や移

動ができる交通環境の充実が求められます。

●本市の人口は現在のところ,減少局面に入っていませんが,将来的には減少に転じること

が見込まれ,高齢化もさらに進むことが想定されます。

●地域別では北部地域や浜地域で,人口減少している地区が多く見られます。

●市域全体で高齢化が進んでいますが,特に北部地域,浜地域及び南芦屋浜地域の高齢化率

が高くなっています。

●高齢者の世帯のうち1人暮らしや夫婦のみの世帯は市全体では約7割ですが,南芦屋浜地

域では8割以上となっています。

現 状

課 題

現 状

課 題

Page 53: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第3章 芦屋市の交通課題の整理

49

③移動実態

●高齢者が自動車利用に頼らず,移動しやすい交通手段を選択できるよう,道路や公共交通

などの利用環境の充実が求められます。

●自由目的や休日の交通手段として,自動車の利用者が増加傾向にあることから,環境負荷

に配慮した自動車利用への意識啓発や道路等の施設整備とともに,公共交通の利用促進が

求められます。

●増加傾向にある自由目的での交通手段としては,徒歩が最多となっていることから,市内

を散策しやすい通行空間の整備など回遊性の向上や,更なる外出機会の創出が求められて

います。

●JR 芦屋駅,阪急芦屋川駅,阪神芦屋駅への交通手段として,徒歩や自転車,バスで移動

しやすい道路等の施設整備,公共交通路線網の充実のほか,自動車で送迎しやすい駅周辺

の整備などが求められます。

●阪神打出駅への交通手段として,徒歩や自転車で移動しやすい道路等の施設整備などが求

められます。

●全世代の総トリップ数は減少していますが,高齢者の総トリップ数や 1 人当たりのトリッ

プ数は増加しています。

●市内から市外への移動は,隣接する神戸市,西宮市に次いで大阪市への移動が多くなって

います。

●交通手段割合の推移は,平日では自動車の割合が減少し,徒歩・自転車の割合が増加して

いますが,休日では自動車の割合が増加し,徒歩・自転車の割合が減少しています。鉄道・

バスによる公共交通機関の割合は平日・休日とも増加しています。

●高齢者の交通手段は,鉄道・バスの利用割合が減少し,自動車の利用割合が増加していま

す。

●各駅までの交通手段は,徒歩が約 6 割以上と最も多く,JR 芦屋駅,阪急芦屋川駅,阪神

芦屋駅では,徒歩に次いでバスの利用が多くなっていますが,阪神打出駅では 8 割以上が

徒歩となっており,次いで自転車の利用が多くなっています。

●目的別の交通量は,自由目的が増加し,その交通手段としては徒歩に次いで自動車の利用

が多くなっています。

現 状

課 題

Page 54: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第3章 芦屋市の交通課題の整理

50

④自動車・自転車・歩行者の移動環境

●道路交通の円滑化や生活道路への通過交通の排除,安全な道路空間の確保などが求められ

ます。

●道路等の施設整備にあたっては,騒音・振動など生活環境へ及ぼす影響に配慮するととも

に,景観の観点も踏まえた高質でゆとりのある快適な道路空間が求められます。

●自転車を交通手段とする駅及び駅周辺へのアクセス性向上を図るため,自転車駐車場の集

約化や適正配置など,利用環境の充実が求められています。

●高齢者や障がいのある方が安心して通行することができる道路空間の整備や歩行者を自

動車から守るための道路等の施設整備が求められます。

●歩道の段差解消や無電柱化による有効幅員の確保及び転落の防止など,安全な通行空間の

整備が求められます。

●都市計画道路は,計画延長のうち約 9 割が整備されていますが,主に南北方向や阪急神戸

線沿線の路線が未整備になっています。

●自動車交通量は,阪神高速 5 号湾岸線及び接続する幹線道路の交通量は増加しています

が,中央地域や山手地域の幹線道路では減少傾向にあります。

●自動車の保有台数の総数は増加していますが,世帯当たりの保有台数は減少傾向にありま

す。

●放置自転車の撤去台数は,減少傾向にありますが,阪急芦屋川駅や阪神芦屋駅に比べて,

JR 芦屋駅と阪神打出駅は,自転車駐車場の収容台数に対する放置自転車の撤去台数の割

合が多くなっています。

●阪神打出駅周辺の自転車駐車場の利用率は,他の駅周辺に比べて高くなっています。

●歩行者や自転車利用者への交通安全対策に関する市民からの意見・要望が多く寄せられて

います。

●円滑な通行や安全性の向上を図るため,歩道切り下げ部のバリアフリー化や防護柵の改修

を進めています。

●南芦屋浜地域や一部の幹線道路では無電柱化が進められていますが,既成市街地の大部分

の区域が電柱による架空線方式となっています。

現 状

課 題

Page 55: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第3章 芦屋市の交通課題の整理

51

⑤公共交通の利用環境

●公共交通路線網として,中央地域では東西方向に阪神間を結ぶ3路線の鉄道が整備され,

主に市外への移動を担っています。また,鉄道に並行した幹線道路ではバス路線も運行さ

れています。

●JR 芦屋駅は市のほぼ中心に位置し,近隣大都市へのアクセス性が高いことなどから,市

内の鉄道駅では最も利用者数が多く,市の中心拠点として重要な役割を担っています。

●市内の南北方向や各鉄道駅への移動などは主にバス路線が担っており,JR 芦屋駅や阪急

芦屋川駅,阪神芦屋駅の付近や主要路線は運行本数が多くなっていますが,北部地域や南

芦屋浜地域などでは運行本数が少ない路線があります。

●山手地域の一部など,公共交通の利用圏域に含まれていない地区があります。

●公共交通の利用者数は近年,概ね横ばいで推移しています。

●商業や公共施設などが集積する市内の中心核や都市拠点へ快適に移動するため,公共交通

によるアクセス性の向上が求められます。

●主に東西方向の都市間移動を担う鉄道では,本市の立地特性を活かした高い交通利便性の

確保が求められます。

●利用しやすい公共交通路線網の充実や,駅及びバス乗降場などにおける施設整備,サービ

スの向上などが求められます。

●北部地域や南芦屋浜地域などでは,公共交通の維持・充実など,地域特性に応じた移動手

段の確保が求められます。

現 状

課 題

Page 56: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第3章 芦屋市の交通課題の整理

52

⑥交通事故の発生状況

●歩行者や自転車利用者が安全・安心に移動できるよう,道路等の施設整備を進めるととも

に,交通安全教育などによる安全利用の意識啓発が求められます。

●人や自転車が関係する事故の発生状況から,特に交差点における安全対策が求められま

す。

●高齢者に対応した道路等の施設整備や交通安全教育などが求められます。

●交通事故件数は減少傾向となっていますが,人対車両や自転車対車両の事故件数は横ばい

となっています。

●人対車両の事故では横断中の発生が多くなっています。また自転車対車両の事故では出会

い頭や右・左折時の発生が多くなっています。

●高齢者の関係する事故件数は増加傾向にあり,高齢者が第1当事者となる事故が多くなっ

ています。

現 状

課 題

Page 57: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第3章 芦屋市の交通課題の整理

53

⑦市民意識

●本市の立地特性を活かした高い交通利便性を確保するとともに,更なる交通環境の充実が

求められます。

●高齢者が,安心して外出できるよう,安全で快適な移動環境が求められます。

●特に南芦屋浜地域において,安全で快適な移動環境の向上が求められます。

●交通安全施設などの整備とともに,一人ひとりの交通安全に対する意識の向上が求められ

ます。

(芦屋市のまちづくりについての市民アンケート調査より)

●「居住地として本市を選んだ理由」・「本市に住み続けたい理由」として,交通の利便性を

評価する意見の割合が高くなっています。

●「市内を安全かつ快適に移動できる」と思う人は全体では 6 割以上となっていますが,年

代が高くなるほど低下する傾向があります。また,南芦屋浜地域は,他の地域と比べて「市

内を安全かつ快適に移動できる」と思う人の割合が低くなっています。

●「特に力を入れるべき施策目標」として,高齢者が安心して暮らせることや,交通ルール

やマナーに関する意識を高めることなどが上位となっています。

(交通に関する市民の意見・要望より)

●交通安全施設などの整備や,交通安全指導や啓発に関する意見や要望があります。

●公共交通に関して,バスの増便やバス停留所の整備など,利用環境の向上や,公共交通利

用圏域外の地域などにおける交通手段の確保についての意見や要望があります。

現 状

課 題

Page 58: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第4章 将来像と基本方針

54

第4章 将来像と基本方針

1.本市が目指すまちの将来像

本市は,都市間交通の利便性と住宅地としての都市機能について評価され,発展してきた背景から,

上位計画では,安全で快適な住宅都市としての基盤をより一層充実させることに努めながら,将来像

の実現に向けた取組を進めることとしています。

また,良好な住環境の保全・育成を図るとともに全国的な人口減少の課題への対策として,将来に

わたり,成熟した住宅都市としての機能や付加価値を高め,魅力あるまちづくりを進めていくため,

本戦略における将来像(基本理念)を以下のとおり定めます。

【上位計画で描くまちの将来像】

<第 4 次芦屋市総合計画(目標年次:平成 32 年度)>

<芦屋市都市計画マスタープラン(目標年次:平成 32 年度)>

■将来像

自然とみどりの中で絆を育み,“新しい暮らし文化”を創造・発信するまち

■まちづくりの基本方針

・人と人がつながって新しい世代につなげる

・人々のつながりを安全と安心につなげる

・人々のまちを大切にする心や暮らし方をまちなみにつなげる

・人々と行政のつながりをまちづくりにつなげる

■まちづくりの理念

美,快,悠のまち 芦屋

■まちづくりの方向

・「美」 緑豊かな自然と調和した美しく快適なまちづくり

・「快」 人にも環境にも優しい,住みよいまちづくり

・「悠」 優れた市民文化が息づく,成熟したまちづくり

【将来像(基本理念)】

だれもが安全・安心で快適に移動ができ,まちの魅力を感じながら散策し,楽しむことが

できるなど,日々の活動を支えるとともに,環境や景観に配慮した快適な住環境のまちをめ

ざし,市民・交通事業者・行政がそれぞれの役割を認識し,協働してまちづくりを進めます。

良好な住宅都市としての魅力を高める

安全・安心で快適に移動できるまちづくり

Page 59: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第4章 将来像と基本方針

55

2.将来像を実現するための基本方針

将来像を実現するために求められる視点として,以下の3点に着目し,基本方針を定めます。

<求められる視点>

<基本方針1> 安全・安心で移動しやすい交通環境

<基本方針2> まちの魅力を高め都市活力を支える交通環境

<基本方針3> 高質で快適なくらしを実感できる交通環境

安全・安心

交通利便性の高い住宅地としての魅力を高め,持続的に発展す

る活力あるまちづくり

だれもが安全・安心に移動できるひとにやさしいまちづくり

環境への配慮や景観にも調和した快適で質の高い住環境のま

ちづくり

徒歩,自転車,自動車,公共交通がそれぞれの役割分担のもと,だれもが安全で安心し

て移動することができる交通環境の構築を図ります。

特に,今後高齢化が進行していく中で,高齢者などが容易に外出や生活ができるよう,

安全に配慮した道路空間の整備を行うとともに公共交通利用の支援や促進,また交通に対

する利用者のマナーや意識の向上を図ります。

都市の拠点となる駅周辺の整備などにより,都市機能を充実させるとともに,駅へのア

クセス性向上を図ることで,近隣都市をはじめ広域的な移動手段として速達性が高い鉄道

のより快適な利用環境を構築し,交通利便性の高い住宅地としての魅力を高めます。

また,交通ネットワークの充実や,公共交通利用環境の向上など,移動環境の構築を図

ることで,地域間での交流機会を創出し,市内全体の活性化を促進します。

環境への配慮や,景観にも調和した道路空間を整備することなどで,快適な住環境にも

資する移動環境の構築を図り,芦屋らしいまちの魅力を高めます。

また,六甲山系や芦屋川などの自然環境や史跡,歴史的建造物といった本市の魅力資源

を活用したネットワークの形成により,市民・来訪者が心地よく散策できるなど,市内の

回遊性を高めます。

魅力・活力

快適・高質

Page 60: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第4章 将来像と基本方針

56

3.基本方針と課題との関連性

本市を取り巻く交通課題を,将来像を実現するための基本方針ごとに整理します。

<基本方針1> 安全・安心で移動しやすい交通環境

<基本方針2> まちの魅力を高め都市活力を支える交通環境

<基本方針3> 高質で快適なくらしを実感できる交通環境

公共施設や業務・商業施設などが集積する市内の中心核や都市拠点へ快適に移動するため,

公共交通によるアクセス性の向上が求められます。

本市の立地を活かした高い交通利便性を確保するとともに,公共交通路線網の充実や,駅

及びバス乗降場などにおける施設整備等,公共交通利用環境の向上が求められます。

駅周辺の交通環境として,JR 芦屋駅,阪急芦屋川駅,阪神芦屋駅へは,徒歩や自転車及

びバスでの移動や,自動車で送迎しやすい道路等の施設整備などが求められます。また,阪

神打出駅へは,徒歩や自転車で移動しやすい施設整備などが求められます。

道路交通の円滑化や生活道路への通過交通の排除,安全な道路空間の確保などが求められ

ます。

歩行者や自転車利用者などが安全・安心に移動できるよう,地域の状況に応じた道路等の

施設整備による安全対策を進めるとともに,交通安全教育などによる安全利用の意識啓発が

求められます。

高齢者などが安心して外出や生活ができるよう,安全で快適に移動するための施設整備や,

移動しやすい交通手段の選択が可能となるなど,交通環境の充実が求められます。

高低差のある地形特性の地域においても円滑に移動できる交通環境が求められます。

特に,人口減少や高齢化の観点から,北部地域,浜地域及び南芦屋浜地域では容易に外出

や移動ができる交通環境の充実が求められます。

道路等の施設整備にあたっては,騒音・振動など生活環境へ及ぼす影響に配慮するととも

に,景観の観点も踏まえた高質でゆとりのある快適な道路空間の確保などが求められます。

自動車利用者に対しては,環境負荷に配慮した利用への啓発や,公共交通の利用促進など

が求められます。

市内を散策しやすい通行空間の整備など回遊性の向上や,更なる外出機会の創出が求めら

れています。

課 題

課 題

課 題

Page 61: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第4章 将来像と基本方針

57

図 4-1 将来交通ネットワーク

4.将来交通ネットワーク

本市の東西方向軸では,中央地域に整備された鉄道や国道2号,43号などの広域幹線道路によ

る公共交通機関,自動車通行が都市間移動の重要な役割を果たし,広域的な交通ネットワークとし

て機能しています。

また,南北方向軸では主に市内の幹線道路や,バス路線が商業や公共施設などの集積する都市拠

点間の交通を担っていますが,高低差のある地形特性や道路等の施設整備の状況などの課題から,

交通環境の更なる充実が求められます。

このような現状を踏まえ,東西軸の機能と連携した南北軸の強化により,地域間移動を促進し,

さらに,地域内の回遊性を向上させることで,市全体の

活性化にも資する将来交通ネットワークの形成を目指し

ます。また,中心核となる JR 芦屋駅及び駅周辺におけ

る交通結節点機能を高めるなど,鉄道の利便性及び周辺

都市へのアクセス性向上を図り,住宅都市としての魅力

を高めます。

Page 62: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第4章 将来像と基本方針

58

5.基本方針と施策体系

基本方針を実現するために以下の具体的な施策を展開します。

将来像 基本方針 施策の方向性 施 策

良好な住宅都市としての魅力を高める安全・安心で快適に移動できるまちづくり

安全・安心で移動しやすい交通環境

1­① 安全な通行空間の整備

歩道設置路線のバリアフリー化

防護柵の改修

通学路の安全対策

歩行者・自転車に配慮した道路空間の整備

1­② 安全な自転車利用環境の整備

自転車の安全利用の推進

自転車ネットワーク整備計画の策定

放置自転車等の撤去

1­③ 安全・安心への意識の啓発

交通安全教育の推進

自転車の安全利用の推進【再掲】

1­④ 安全な都市基盤の整備

道路・橋りょう等の長寿命化対策

生活道路等の整備

無電柱化の推進

1­⑤ 人にやさしい交通環境の充実

歩道設置路線のバリアフリー化【再掲】

公共交通利用支援

バリアフリー対応車両の拡充

運転免許返納制度の周知・推進

モビリティ・マネジメントの推進

まちの魅力を高め都市

活力を支える交通環境

2­① 鉄道駅へのアクセス性・利便性向上

JR 芦屋駅周辺の整備

阪神打出駅周辺の整備等の検討

阪神芦屋駅周辺の整備

阪急芦屋川駅周辺の整備等の検討

2­② 交通ネットワークの充実

バス路線の再編・利便性の向上

既存の公共交通等を補完する施策の検討

都市施設等の整備の検討

2­③ 公共交通利用環境の向上

バス待合環境の向上

バリアフリー対応車両の拡充【再掲】

公共交通の利便性向上

公共交通運行情報の提供

高質で快適なくらしを

実感できる交通環境

3­① 環境・景観に配慮した交通施策の推進

低公害車の普及促進

無電柱化の推進【再掲】

街灯の LED 化

「ノーマイカーデー」運動の推進

モビリティ・マネジメントの推進【再掲】

3­② 快適な移動環境により回遊性を高める施策の推進

まちあるきを楽しむ情報の発信

自転車ネットワーク整備計画の策定【再掲】

歩行者・自転車に配慮した道路空間の整備【再掲】

案内誘導サインの整備

休憩施設の設置

Page 63: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第4章 将来像と基本方針

59

6.評価指標及び目標値

本戦略における将来像の実現に向けて,施策の実施による取組効果の評価及び取組状況を把握す

るため,上位・関連計画で示す評価指標を基に,本戦略の中間年次(計画開始から概ね5年)にお

ける評価指標及び目標値を以下のとおり設定します。

また,計画期間終了時における評価指標等については,中間年次における進捗確認及び評価等を

踏まえた本戦略の見直しにあたり検討するものとします。

評価指標 現状値(年次) 目標値(年次)

直接的な指標

歩道切下げ部のバリアフリー化率 38.1%

(H28)

49.4%

(H35)

防護柵の改修率 82.0%

(H28)

91.4%

(H35)

無電柱化率 12.4%

(H28)

14.1%

(H35)

街灯の LED 化率 31.0%

(H28)

100%

(H35)

間接的な指標

「今の場所に住み続けたい」「市内のほ

かの場所で住み続けたい」と回答した割

合(※1)

84.6%

(H26)

90.0%

(H32)

鉄道駅利用者数(市内全駅の総数) 111 千人/日

(H28)

111 千人/日

(H35)

バス利用者数(阪急バス) 6,609 千人/年

(H28)

6,609 千人/年

(H35)

自転車が関わる事故件数(※2) 251 件/年

(H26)

188 件/年

(H32)

交通事故死傷者数(※2) 407 人

(H26)

300 人

(H32)

(※1)「第4次芦屋市総合計画」で示す指標であり,目標年次における達成状況等を踏まえ,本戦略における

新たな指標の設定を検討します。

(※2)「第 10 次芦屋市交通安全計画」で示す指標であり,次期計画の策定により目標値に変更等が生じた場

合は,本戦略においても適用するものとします。

Page 64: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第5章 施策展開

60

第5章 施策展開

1.実施施策

基本方針に基づく施策の方向性ごとに,具体的な施策を掲げ,それぞれの実施内容・時期・主体

とともに,該当する評価指標を示します。

基本方針1 安全・安心で移動しやすい交通環境

施策の方向性 1-① 安全な通行空間の整備

施 策 施策概要 重点

施策

実施

時期

実施

主体

歩道設置路線のバ

リアフリー化

歩道の切下げ部の改修や平坦性を

確保するなど,バリアフリー化を進

めます。

◎ 継続 行政

防護柵の改修 防護柵の改修により,安全対策を行

います。 ◎ 継続 行政

通学路の安全対策 通学路の定期的な点検を行い,安全

対策の改善・充実を図ります。 継続

市民

行政

歩行者・自転車に配

慮した道路空間の

整備

生活道路などをはじめとして,歩行

者・自転車・自動車が安全・安心に

通行できる道路空間の整備を図り

ます。

継続 行政

評価指標 現状値(H28) 目標値(H35)

歩道切下げ部のバリアフリー化率 38.1% 49.4%

防護柵の改修率 82.0% 91.4%

Page 65: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第5章 施策展開

61

重 点 施 策 ■ 歩道設置路線のバリアフリー化 【実施箇所:市内全域】

すべての人にやさしい通行空間の確保に努めるとともに,歩道の平坦性を確保するなど歩道設

置路線のバリアフリー化を進めます。

特に市内鉄道 4 駅を中心とした半径 500mにおいて,歩道切下げ部のバリアフリー化を図り,

平成35年度までに市内の歩道切下げ部のバリアフリー化率を49.4%にすることを目標としま

す。

重 点 施 策 ■ 防護柵の改修 【実施箇所:市内全域】

道路を安全に通行できるよう,安全対策として,防護柵の改修計画に基づき,「防護柵の設置

基準」(高さ1.1mなど)を満たすように,改修を進めます。

なお,芦屋川沿いの防護柵については,設置基準への適合とともに,景観にも配慮した整備を

計画的に進めます。

歩道の切下げ(改修後) 歩道の切下げ(改修前)

防護柵(改修後) 防護柵(改修前)

Page 66: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第5章 施策展開

62

施 策 例 ■ 歩行者・自転車に配慮した道路空間の整備 【実施箇所:市内全域】

歩行者と自転車の通行を優先する安全対策である「ゾーン30」についての周知及び整備につ

いて検討します。

■ゾーン30 生活道路における歩行者等の安全な通行を確保することを目的として,区域(ゾ

ーン)を定めて時速30キロの速度規制を実施するとともに,その他の安全対策

を必要に応じて組み合わせ,ゾーン内における速度抑制や,ゾーン内を抜け道と

して通行する行為の抑制等を図る生活道路対策です。

市内のゾーン30整備状況 (平成28年 12月末現在)

区域:浜町 1~11 番,南宮町 1~14 番 区域:松ノ内町,船戸町,東山町,大原町

大東町 1~17 番

出典:兵庫県警察本部

精道中学校

宮川小学校

Page 67: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第5章 施策展開

63

施 策 例 ■ 通学路の安全対策 【実施箇所:市内全域】

芦屋市通学路交通安全プログラムに基づき,関係機関が連携して,児童生徒の通学路における

安全確保に取り組んでおり,看板の設置,路面標示,横断歩道の塗り直し等による改善を進めて

います。

路側帯のカラー化 啓発看板

Page 68: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第5章 施策展開

64

基本方針1 安全・安心で移動しやすい交通環境

施策の方向性1-② 安全な自転車利用環境の整備

施策 施策概要 重点

施策

実施

時期

実施

主体

自転車の安全利用

の推進

自転車利用者への交通安全教育や

自転車の安全で適正な利用を推進

します。

◎ 継続 市民

行政

自転車ネットワー

ク整備計画の策定

安全で快適な自転車利用環境の総

合的な整備に向けた計画を策定

し,自転車ネットワークの形成を

図ります。

H30~ 行政

放置自転車等の撤

各鉄道駅周辺に放置されている自

転車等の撤去・移送を行います。 継続 行政

評価指標 現状値(H26) 目標値(H32)

自転車が関わる事故件数 251件/年 188件/年

Page 69: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第5章 施策展開

65

重 点 施 策 ■ 自転車の安全利用の推進 【実施箇所:市内全域】

自転車の正しい乗り方や交通ルール

について,交通安全教室などを通じて

周知徹底を図ります。

幼児・児童を乗せる場合のヘルメッ

トの着用,夕暮れ時からの早めのライ

ト点灯や反射材の取付けなどの自転車

の安全な適正利用について,広報啓発

活動の推進とともに,路上での指導を

継続して行います。

また,自転車事故の加害者に対する

高額な損害賠償請求の事例があること

などから,自転車利用者賠償責任保険

への加入促進に取り組みます。 出典:兵庫県

施 策 例 ■ 放置自転車等の撤去 【実施箇所:自転車等放置禁止区域】

鉄道駅周辺では,「自転車等放置禁止区域」を指定し,歩行者等の安全かつ円滑な通行を確保す

る目的などから放置自転車等の撤去・移送を定期的に行っています。

Page 70: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第5章 施策展開

66

基本方針1 安全・安心で移動しやすい交通環境

施策の方向性1-③ 安全・安心への意識の啓発

施策 施策概要 重点

施策

実施

時期

実施

主体

交通安全教育の推

交通安全教室を開催し,交通安全

のルールとマナーの教育・啓発を

推進します。

◎ 継続 行政

自転車の安全利用

の推進【再掲】

自転車利用者への交通安全教育や

自転車の安全で適正な利用を推進

します。

◎ 継続 市民

行政

評価指標 現状値(H26) 目標値(H32)

交通事故死傷者数 407人 300人

重 点 施 策 ■ 交通安全教育の推進 【実施箇所:市内全域】

交通事故の減少を図るため,幼児から成人に至るまで広い世代を対象に「第10次芦屋市交通

安全計画」に基づいた交通安全教室を開催し,道路や踏切道における交通安全のルールやマナー

などの教育及び普及啓発を推進します。

子どもへの交通安全教育については,心身の発達段階や地域の実情に応じたものとし,高齢者

への交通安全教育については,地域の集会の場など多様な機会を活用した教育・啓発を行い,交

通安全思想の普及・徹底を図ります。

Page 71: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第5章 施策展開

67

基本方針1 安全・安心で移動しやすい交通環境

施策の方向性1-④ 安全な都市基盤の整備

施策 施策概要 重点

施策

実施

時期

実施

主体

道路・橋りょう等

の長寿命化対策

道路・橋りょう等の点検や修繕等,

計画的な維持管理を行い,安全で

円滑な交通を確保します。

◎ 継続 行政

生活道路等の整備

狭隘道路の拡幅や交差点,踏切な

どの安全対策を検討し,整備に取

り組みます。

継続

検討 行政

無電柱化の推進

電線類の地中化などによる無電柱

化を推進し,円滑な通行空間の確

保を図ります。

◎ 継続 行政

評価指標 現状値(H28) 目標値(H35)

無電柱化率 12.4% 14.1%

Page 72: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第5章 施策展開

68

重 点 施 策 ■ 道路・橋りょう等の長寿命化対策 【実施箇所:市内全域】

「芦屋市道路橋長寿命化修繕計画」や「芦屋市公共施設等総合管理計画」との整合を図りなが

ら,道路・橋りょう等を安全に通行できるよう,計画的に点検し,修繕・整備等を行います。

重 点 施 策 ■ 無電柱化の推進 【実施箇所:さくら参道,芦屋川両岸など】

安全で快適な通行空間の確保や,良好な景観形成及び防災性能の向上を図るため,電線類の地

中化などにより無電柱化を推進します。また今後,計画的な無電柱化に取り組むため,「無電柱

化推進計画(仮称)」の策定を予定しています。

架け替え後の開森橋 架け替え前の開森橋

無電柱化(整備前) 無電柱化(整備後)

Page 73: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第5章 施策展開

69

基本方針1 安全・安心で移動しやすい交通環境

施策の方向性1-⑤ 人にやさしい交通環境の充実

施策 施策概要 重点

施策

実施

時期

実施

主体

歩道設置路線のバ

リアフリー化【再

掲】

歩道の切下げ部の改修や平坦性を

確保するなど,バリアフリー化を

進めます。

◎ 継続 行政

公共交通利用支援

障がいのある方や高齢者に対して

タクシーやバスの運賃助成を行い

ます。

継続 行政

事業者

バリアフリー対応

車両の拡充

高齢者や車いす利用者などだれも

が乗降しやすいノンステップバス

やユニバーサルデザインタクシー

の拡充を進めます。

継続 行政

事業者

運転免許返納制度

の周知・推進

運転に不安のある高齢者が,運転

免許を自主的に返納しやすい環境

を作ることで,交通事故の抑制を

図ります。

継続 行政

事業者

モビリティ・マネ

ジメントの推進

過度な自動車利用を抑制し,公共

交通の利用を促進するために,効

果的な情報提供を行います。

検討 行政

事業者

Page 74: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第5章 施策展開

70

施 策 例 ■ 運転免許返納制度の周知・推進 【実施箇所:市内全域】

運転に不安のある高齢者が,運転免

許を自主的に返納しやすい環境を作り,

また,運転免許返納制度の周知を図る

ことで,交通事故の抑制を図ります。

出典:兵庫県

施 策 例 ■ バリアフリー対応車両の拡充 【実施箇所:市内全域】

高齢者や児童などだれもが乗り降りしやすく,安全性の高いノンステップバスや,ユニバーサ

ルデザインタクシーなどバリアフリー対応車両の拡充を進めます。

Page 75: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第5章 施策展開

71

基本方針2 まちの魅力を高め都市活力を支える交通環境

施策の方向性2-① 鉄道駅へのアクセス性・利便性の向上

施策 施策概要 重点

施策

実施

時期

実施

主体

JR 芦屋駅周辺の

整備

駅南側では市街地再開発事業によ

り駅前広場及び周辺道路を整備し

ます。また,整備に伴いバス路線

の再編等を協議・検討します。

駅北側ではバリアフリーなどに関

する課題を整理し,再整備の必要

性を検討します。

◎ H30~

(予定)

行政

事業者

阪神打出駅周辺の

整備等の検討

駅の利用者などが徒歩・自転車等

で移動しやすい環境の整備を検討

します。

◎ 検討 行政

阪神芦屋駅周辺の

整備

「芦屋市交通バリアフリー基本構

想」に基づき,駅及び駅周辺の道

路・公共施設等のバリアフリー整

備を実施していますが,引続き取

組を進めます。

継続 行政

事業者

阪急芦屋川駅周辺

の整備等の検討

歩行者空間の整備や自動車の停車

スペースの確保など,利用実態か

ら課題を整理し,対策を検討しま

す。

検討 行政

Page 76: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第5章 施策展開

72

重 点 施 策 ■ JR 芦屋駅周辺の整備 【実施箇所:JR芦屋駅及び周辺】

市内で最も乗降客の多いJR芦屋駅の周辺を整備することにより,周辺地域のみならず市内全

域の交通環境の向上を図ります。駅南側において,安全かつ快適に移動でき利便性が向上するよ

うに駅前広場,周辺道路,自転車駐車場の整備をすることにより,バスや自転車の利用環境の向

上,徒歩による駅への円滑な移動,駅に送迎する自動車の路上駐停車の解消,など交通結節点機

能の向上を図るとともに,住宅・商業・公益施設の整備により都市拠点としての機能向上を図り

ます。

また,駅北側は,整備されてから30年以上が経過するため,バリアフリー面などの現状の課

題を整理し,再整備の必要性を検討します。

JR芦屋駅南地区整備概要

位置図

①立体横断通路の整備

立体横断通路の整備により,歩車分離を図り,駅周辺の歩行者の安全かつ円滑な通行を確保し

ます。

立体横断通路(整備例)

Page 77: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第5章 施策展開

73

②自転車駐車場の集約化

分散された既存の自転車駐車場を集約・整備することで,自転車利用者の利便性の向上を図り

ます。

③バス路線の再編・利便性の向上

JR芦屋駅周辺においては,駅の南側の交通広場が未整備であるため,バスの乗降場が駅の北

側に偏った配置となっています。駅南北におけるバス停の再配置や,路線の再編により,バスの

運行や周辺の自動車等の交通を円滑にし,利便性の向上を図るための関係機関との協議・検討を

行います。

④鉄道とバスの乗換利便性の向上

鉄道とバスの乗換利便性の向上を図るため,JR芦屋駅南側の駅前広場の整備に伴い,利用者

に分かりやすいバス乗降場の配置等を検討します。

⑤バスロータリーの整備(ターミナル機能)

JR芦屋駅の南側の整備にあたり,交通広場をロータリー形状とし,ターミナル機能を与える

ことによって,バス路線の運行経路の改善などサービスの向上を図ります。

バスロータリー(整備例)

Page 78: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第5章 施策展開

74

駅舎の改良(JR芦屋駅)

JR芦屋駅南地区の整備に伴い JR芦屋駅の改良工事を計画し,エスカレーターの設置など,

駅のリニューアルを推進します。

【現況】

【計画】

資料:JR西日本ホームページ ニュースリリースより

Page 79: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第5章 施策展開

75

重 点 施 策 ■ 阪神打出駅周辺の整備等の検討 【実施箇所:阪神打出駅周辺】

駅利用者等が移動しやすい通行空間の整備として,稲荷山線歩道や国道43号打出交差点横断

施設の更なるバリアフリー化を検討します。

また,駅周辺の自転車駐車場についても利用状況を踏まえた対応策を検討します。

至 大阪

至 神戸

宮川小学校

精道中学校

誘導ブロックの設置等,更な

るバリアフリー化の検討

【国道43号打出交差点】

既存横断施設のバリアフリー化

自転車駐車場

【駅周辺自転車駐車場】

利用状況から対応を検討

打出浜公園

南宮浜公園

海技大学校

県立国際高等学校・県立芦屋国際中等教育学校新浜保育所

大東保育所

打出浜小学校

南宮公園

Page 80: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第5章 施策展開

76

基本方針2 まちの魅力を高め都市活力を支える交通環境

施策の方向性2-② 交通ネットワークの充実

施策 施策概要 重点

施策

実施

時期

実施

主体

バス路線の再編・

利便性の向上

目的地へより効率的に移動できる

運行経路や,持続可能性の高いバ

スネットワークの構築など,バス

路線の再編を検討します。

検討 行政

事業者

既存の公共交通等

を補完する施策の

検討

公共交通網から離れている地域な

どにおいて,既存の公共交通等を

補完する施策を必要に応じ検討し

ます。

検討

市民

行政

事業者

都市施設等の整備

の検討

都市計画道路等の都市施設を計画

的に整備するための検討を行いま

す。

H30 行政

施 策 例 ■ 既存の公共交通等を補完する施策の検討 【実施箇所:市内全域】

公共交通網から離れている地域などにおいて,既存の公共交通等を補完する施策について地元

機運の醸成に応じて検討します。

コミュニティバス(実施例)

【神戸市垂水区塩屋地域の取組(塩屋コミュニティバス「しおかぜ」)】

道路幅員が狭くバス運行ができない地域内で,きめ細やかに運行する交通手段を確保するた

め,地域が主体となり検討が行われ,試験運行を経て,タクシー事業者によるタクシーを活用し

た定時定路線型の地域コミュニティ交通が運行されています。

車両写真

出典:神戸市

Page 81: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第5章 施策展開

77

基本方針2 まちの魅力を高め都市活力を支える交通環境

施策の方向性2-③ 公共交通利用環境の向上

施策 施策概要 重点

施策

実施

時期

実施

主体

バス待合環境の向

バスの利便性の向上のため,バス

停における上屋やベンチの設置等

を検討します。

検討 行政

事業者

バリアフリー対応

車両の拡充

高齢者や車いす利用者などだれも

が乗降しやすいノンステップバス

やユニバーサルデザインタクシー

の拡充を進めます。

継続 行政

事業者

公共交通の利便性

向上

交通系 IC カードの普及や,多様な

運賃プランや支払方法の導入,ス

マートフォンアプリを利用したタ

クシーの配車などにより利便性の

向上を図ります。

継続 事業者

公共交通運行情報

の提供

バスロケーションシステムによる

バスの接近や到着予測時刻などの

情報を充実し,利用者の利便性の

向上を図ります。

継続 事業者

Page 82: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第5章 施策展開

78

施 策 例 ■ バス待合環境の向上 【実施箇所:市内全域】

バス停における上屋やベンチなど,待合環境の向上を図る施設について,歩道幅員などの状況

を踏まえ,設置の可能性等を検討します。

バス待合施設(整備例)

施 策 例 ■ 公共交通運行情報の提供 【実施箇所:市内全域】

バスの位置情報をGPSなどでリア

ルタイムに把握できるバスロケーショ

ンシステムにより,バスを待つ利用者

にバスの接近や到着予測時刻などの情

報提供を充実し,時間の有効活用や乗

り継ぎへの不安解消など,利便性向上

を図ります。

出典:兵庫県ホームページ

Page 83: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第5章 施策展開

79

基本方針3 高質で快適なくらしを実感できる交通環境

施策の方向性3-① 環境・景観に配慮した交通施策の推進

施策 施策概要 重点

施策

実施

時期

実施

主体

低公害車の普及促

大気環境の改善のため,事業者に

対する導入補助などにより低公害

車の普及を推進します。

継続 行政

事業者

無電柱化の推進【再

掲】

電線類の地中化などによる無電柱

化を推進し,良好な景観形成を図

ります。

◎ 継続 行政

街灯の LED化 市で管理する街灯のLED化を図り

ます。 ◎ 継続 行政

「ノーマイカーデ

ー」運動の推進

「ノーマイカーデー」運動の推進

により,通勤・通学等での自動車

の利用を自粛し,自動車公害対策

を図ります。

継続 行政

市民

モビリティ・マネジ

メントの推進【再

掲】

過度な自動車利用を抑制し,公共

交通の利用を促進するために,効

果的な情報提供を行います。

検討 行政

事業者

評価指標 現状値(H28) 目標値(H35)

街灯の LED化率 31.0% 100%

Page 84: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第5章 施策展開

80

重 点 施 策 ■ 街灯の LED化 【実施箇所:市内全域】

照度調査などを行い,街灯の新設,補修等照度の向上を図るとともに,LED灯への更新によ

り球切れによる消灯を減少させます。

施 策 例 ■ モビリティ・マネジメントの推進 【実施箇所:市内全域】

学校での公共交通に関する体験学習などを通じて,公共交通の利便性や環境への配慮について,

より深い理解を促進し,過度に自動車の利用に依存しない社会への意識形成を図ります。

また,公共交通マップの作成及び市民への配布を行うなど,公共交通の情報を広く周知する取

組みにより,自動車からの利用転換を促すとともに,バス路線など公共交通の利用機会を創出す

ることで,公共交通路線網の維持・充実を図ります。

出典:川西市

■モビリティ・

マネジメント

「過度に自動車にたよる状態」から,「公共交通や徒歩などを含めた多様な交通

手段を適度に(=賢く)利用する状態」へと少しずつ変えていく一連の取り組み

を意味するもので,それぞれの住民や職場組織等に,環境や健康などに配慮した

交通行動を働きかけ,自発的な行動の転換を促していくこと。

出典:国土交通省

Page 85: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第5章 施策展開

81

基本方針3 高質で快適なくらしを実感できる交通環境

施策の方向性3-② 快適な移動環境により回遊性を高める施策の推進

施策 施策概要 重点

施策

実施

時期

実施

主体

まちあるきを楽し

む情報の発信

市内の店舗,文化施設,公園など

まちあるきに役立つ情報の発信に

より,外出や交流機会の創出を図

ります。

継続 行政

自転車ネットワー

ク整備計画の策定

【再掲】

安全で快適な自転車利用環境の総

合的な整備に向けた計画を策定

し,自転車ネットワークの形成を

図ります。

H30~ 行政

歩行者・自転車に配

慮した道路空間の

整備【再掲】

生活道路などをはじめとして,歩

行者・自転車・自動車が安全・安

心に通行できる道路空間の整備を

図ります。

継続 行政

案内誘導サインの

整備

わかりやすく統一的な案内誘導サ

インを整備します。 ◎ H29~ 行政

休憩施設の設置 歩道等においてベンチなどの休憩

施設の設置を検討します。 検討 行政

重 点 施 策 ■ 案内誘導サインの整備 【実施箇所:市内全域】

安全かつスムーズな案内誘導はもと

より,まちの回遊性や良好な都市景観

づくりの観点,また,図記号の効果的

な活用及び多言語併記などユニバーサ

ルデザインの考えを踏まえた,わかり

やすく統一的な案内誘導サインを整備

します。

Page 86: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第5章 施策展開

82

施 策 例 ■ まちあるきを楽しむ情報の発信 【実施箇所:市内全域】

市内のお店・文化施設・観光施設・公園など,まちあるきに役立つ情報を調べることができる

スマートフォン用アプリの配信などにより,市の魅力を発信します。

施 策 例 ■ 休憩施設の設置 【実施箇所:市内全域】

一定の安全な通行空間が確保できる歩道等においては,ベンチなどの休憩施設の設置を検討し,

歩行者に優しく快適な通行環境の提供や,道路空間での地域交流の促進を図ります。

また,地域福祉活動を推進する取組として,「ま

ちの中にひと休みできる場所が欲しい」という市

民の声を実現した「わがまちベンチプロジェクト」

では,市民と市の協働により,「ひと休みと出会い

ができるベンチ」の設置を進めています。

Page 87: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第6章 計画の実現に向けて

83

第6章 計画の実現に向けて

1.推進体制

本戦略により目指す将来像を実現するためには,市民,交通事業者,行政が交通課題を共有し,

それぞれが主体性を持って期待される役割を果たすことが重要となります。また,施策展開にあた

っては,3者が相互に連携を図り,協働しながら取組を進めていきます。

【市 民】

交通の利用者として,交通事業者や行政と協力・

連携しながら,施策の実施に参画するよう努めま

す。

(活動内容)

・過度に自動車に頼らない交通行動

・自転車利用におけるマナー向上

・地域交通の改善に向けた取組への参加 など

【交通事業者】

公共交通の担い手として,市民や行政と協力・

連携し,施策の推進や事業展開,情報提供など

に努めます。

(活動内容)

・安全で快適な公共交通サービスの提供

・公共交通の利用促進とサービスの改善 など

【行 政】

市が国や県などの関係行政機関や交通事業者,

市民の協力のもと本戦略を策定し,施策を実

施・推進します。

(活動内容)

・交通戦略の作成と施策の実施

・施策に関する周知と市民や交通事業者との

情報共有

・交通事業者と連携した公共交通利用促進の

ための取組の実施 など

図 6-1 計画の推進体制

共有

連携・協働

Page 88: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

第6章 計画の実現に向けて

84

2.評価・改善の仕組み

本戦略に位置付けた施策の着実な実行と目標の達成に向け,「芦屋交通計画協議会」が中心とな

り,市民参画及び協働のもと,PDCAサイクルによって以下のとおり進行管理を行います。

計画開始年次(平成30年度(2018年度))から概ね5年で事業の実施状況と目標の達成状況,

上位計画や関連計画の改訂,交通環境の変化等を踏まえ,必要に応じて本戦略の見直しを行います。

また,実行(Do)段階においても,施策の実施結果や進捗状況を把握し,評価する小さなPD

CAサイクルを実施します。

計画期間終了時(平成40年度(2028年度))に本戦略における施策全体の評価を行います。

実行・評価・改善にあたっては市民・交通事業者・行政が連携し,取り組んでいきます。

計画(Plan)

実行(Do)

評価(Check)

改善(Action)

めざす将来像の実現に向けた都市交通体系を構築するための戦略を策定します。

戦略に位置付けた施策の実施主体が関係機関と連携して,施策を実施します。

施策の実施状況を把握し,目標の評価指標により施策の実施効果を検証し,評価

を行います。

評価の結果等を踏まえ,必要に応じて戦略の見直しを行います。

計 画 (Plan)

改 善 (Action)

実 行 (Do)

評 価 (Check)

P

D

C

A

Page 89: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

資 料

85

資 料

1.交通計画協議会の開催

開催日 内 容

第1回 平成 29 年 7 月 4 日 ・総合交通戦略の策定とスケジュールについて

・現状と交通課題について

第2回 平成 29 年 9 月 21 日 ・総合交通戦略の策定について

・将来像と基本方針及び実施施策について

第3回 平成 29 年 11 月 9 日 ・総合交通戦略(素案)について

第4回 平成 30 年 2 月 8 日 ・総合交通戦略(案)について

2.原案への市民意見募集

募集期間 平成 29 年 12 月 17 日(日)~平成 30 年1月 26 日(金)まで

上記期間内における

内容の閲覧場所

市ホームページ,市役所(東館2階都市計画課,北館1階行政情報コ

ーナー),ラポルテ市民サービスコーナー,市民センター(公民館図

書室),図書館本館,保健福祉センター,市民活動センター(リード

あしや),潮芦屋交流センター

内容に対する意見の

提出方法

都市計画課窓口に持参,郵送,ファクス,ホームページ上の意見募集

専用フォーム,Eメール

提出件数 15 人 45 件

Page 90: 平成30年3月 芦屋市 - MLIT · ・健康で快適な生活環境を創る ・美しいまちなみを育む ・地球温暖化を防ぐ ・循環型社会を創る 計画理念

資 料

86

3.交通計画協議会委員名簿

氏 名 所 属 区 分

会長 福島 徹 摂南大学 理工学部都市環境工学科 教授

学識経験者

副会長 正司 健一 神戸大学大学院 経営学研究科 教授

学識経験者

委員 太田 裕之 国土交通省近畿地方整備局建政部 都市整備課 課長

関係行政機関

委員 吉本 道明 国土交通省神戸運輸監理部兵庫陸運部 首席運輸企画専門官

関係行政機関

委員 村田 直磯 国土交通省近畿地方整備局 兵庫国道事務所 副所長

道路管理者

委員 正垣 あおい 兵庫県県土整備部県土企画局 交通政策課 副課長

関係行政機関

委員 下山 智 兵庫県阪神南県民センター 西宮土木事務所 副所長

道路管理者

委員 宮本 博嗣 芦屋市 都市建設部道路課 課長

道路管理者

委員 秋山 秀則 西日本旅客鉄道株式会社神戸支社 総務企画課 課長

交通事業者

委員 楠葉 誠司 阪神電気鉄道株式会社 都市交通事業本部運輸部 部長

交通事業者

委員 奥野 雅弘 阪急電鉄株式会社 都市交通事業本部都市交通計画部 部長

交通事業者

委員 野津 俊明 阪急バス株式会社 自動車事業部 部長

交通事業者

委員 平尾 文一 一般社団法人兵庫県タクシー協会 副会長 (神戸相互タクシー株式会社 代表取締役)

交通事業者

委員 高木 良彦 兵庫県芦屋警察署 交通課 課長

公安委員会

委員 宇賀 克夫

市民委員

委員 辻 正彦 芦屋市 都市建設部長

市職員

委員 山城 勝 芦屋市 都市建設部参事

市職員

委員 寺本 慎児 芦屋市 福祉部長

市職員