46
事業に貢献するために 情報システムが気をつけること 〜クラウド時代のハイスピード業務改⾰の勘どころ 三井化学株式会社 システム部 事業⽀援グループ 松⽥正太郎

Cloud days九州 20160601

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: Cloud days九州 20160601

事業に貢献するために情報システムが気をつけること

〜クラウド時代のハイスピード業務改⾰の勘どころ

三井化学株式会社システム部 事業⽀援グループ

松⽥正太郎

Page 2: Cloud days九州 20160601

社名 三井化学株式会社(Mitsui Chemicals, Inc.)創⽴年⽉⽇ 1997年10⽉1⽇ (設⽴年⽉⽇ 1955年7⽉1⽇)本社 〒105-7122 東京都港区東新橋⼀丁⽬5番2号

汐留シティセンター代表者 代表取締役社⻑ 淡輪敏資本⾦ 125,053,116,199 円主な事業内容

ヘルスケア事業ヘルスケア材料、パーソナルケア材料、不織布

モビリティ事業エラストマー、機能性コンパウンド、機能性ポリマー

フード & パッケージング事業

コーティング・機能材、包装フィルム、産業⽤フィルム、機能シート、農業化学品

基盤素材事業

フェノール、PTA・PET、⼯業薬品、ポリウレタン材料、⽯化原料、ライセンス

従業員 14,363人(連結 2015年3月31日現在)

Page 3: Cloud days九州 20160601
Page 4: Cloud days九州 20160601

発祥の地。

Page 5: Cloud days九州 20160601
Page 6: Cloud days九州 20160601
Page 7: Cloud days九州 20160601

http://jp.mitsuichem.com/corporate/history/index.htm

Page 8: Cloud days九州 20160601
Page 9: Cloud days九州 20160601

主な原料 製品名 主な⽤途

トルエン、ベンゼン、メタノール

TDI、MDIグランド材、クッション、断熱材、接着剤

MR™シリーズ メガネレンズ

トレボン、スタークル、アフェットフロアブル、クロールピクリン

農業⽤殺⾍剤、農業⽤殺菌剤、園芸⽤薬剤、農業⽤⼟壌燻蒸消毒剤

タウリン タウリン含有ドリンク剤

オーラム ⾃動⾞、産業機器、複写機⽤部品など

三井化学⼤牟⽥⼯場の主要製品

Page 10: Cloud days九州 20160601

u 松⽥正太郎u 広島出⾝、B型u 社会⼈24年⽬

u 前半:製造現場技術スタッフ、プラント建設、研究開発u 後半:ICTを武器に会社の業務の仕組みを良くする

u 2007〜2014年:株式会社プライムポリマー 情シスリーダーu 2015〜:三井化学システム部 事業⽀援グループ

事業に貢献する情シスを実現したい

⾃⼰紹介

Page 11: Cloud days九州 20160601

質問企業の情シス部⾨の⽅!

Page 12: Cloud days九州 20160601

情報システムが⽣み出す価値が変わってきた

Page 13: Cloud days九州 20160601

情報システムが価値を⽣み出すところ

以前は・・・u 決められた業務を効率よく⾏うこと

が価値u 基幹システムu 実際は従来の業務にフィットさせる

ために⾼額なカスタマイズ

u 業務インフラの電⼦化による効率化u 電⼦メールu ファイルサーバー

u Excel, Word, PowerPoint

現在では・・・u 業務の⽣産性を向上させたい

u Excel, Word等を駆使し、電⼦メールやファイルサーバー上で共有

u この領域が業務のボトルネックに!u 事業・部⾨により異なる課題への対応u 変化への迅速な対応u ICTを使って強みを⽣み出す

u マーケティング・新製品開発のスピードアップ

u 新しいビジネスモデル

Page 14: Cloud days九州 20160601

Excelが担ってきた役割

Page 15: Cloud days九州 20160601

Excel関連本:7,000件以上

Excel◯◯仕事術◯◯Excel術Excelテクニック・・・・・

Page 16: Cloud days九州 20160601

Excelが使いこなせる=

業務を効率化

Page 17: Cloud days九州 20160601

Excel職⼈⼤量養成

Page 18: Cloud days九州 20160601

情報システムが価値を⽣み出すところ

以前は・・・u 決められた業務を効率よく⾏うこと

が価値u 基幹システムu 実際は従来の業務にフィットさせる

ために⾼額なカスタマイズ

u 業務インフラの電⼦化による効率化u 電⼦メールu ファイルサーバー

u Excel, Word, PowerPoint

現在では・・・u 業務の⽣産性を向上させたい

u Excel, Word等を駆使し、電⼦メールやファイルサーバー上で共有

u この領域が業務のボトルネックに!u 事業・部⾨により異なる課題への対応u 変化への迅速な対応u ICTを使って強みを⽣み出す

u マーケティング・新製品開発のスピードアップ

u 新しいビジネスモデル

Page 19: Cloud days九州 20160601

変化への対応をExcelが担ってきた

Page 20: Cloud days九州 20160601

情報システムが価値を⽣み出すところ

以前は・・・u 決められた業務を効率よく⾏うこと

が価値u 基幹システムu 実際は従来の業務にフィットさせる

ために⾼額なカスタマイズ

u 業務インフラの電⼦化による効率化u 電⼦メールu ファイルサーバー

u Excel, Word, PowerPoint

現在では・・・u 業務の⽣産性を向上させたい

u Excel, Word等を駆使し、電⼦メールやファイルサーバー上で共有

u この領域が業務のボトルネックに!u 事業・部⾨により異なる課題への対応u 変化への迅速な対応u ICTを使って強みを⽣み出す

u マーケティング・新製品開発のスピードアップ

u 新しいビジネスモデル

Page 21: Cloud days九州 20160601

属⼈化したExcel業務がボトルネックに

Page 22: Cloud days九州 20160601

基幹システム以外にもさまざまな業務システムを

構築してきた

Page 23: Cloud days九州 20160601

いわゆるウォーターフォール型のシステム開発に疑問を感じていた

Page 24: Cloud days九州 20160601

80:20

Page 25: Cloud days九州 20160601
Page 26: Cloud days九州 20160601

さらには情シス不要論も

Page 27: Cloud days九州 20160601

現場は従来のシステム開発に負の印象を持っている

Page 28: Cloud days九州 20160601

時間がかかるお⾦がかかる

思ったものができない

Page 29: Cloud days九州 20160601

クラウド時代のハイスピード業務改⾰の勘どころ

Page 30: Cloud days九州 20160601

★従来業務をシステムで固定化するのはNGICT化で業務を⾒直す

u 従来型の要件定義をしないu できあがりがイメージできないため不安u あとから修正すると、⾼い追加コストがかかるu 守りの思考になり、現状の業務を新システムでも再現しようとする発想になるu 不安を解消するため、どうしても過⼤な要件を盛り込んでしまう

u クラウド業務アプリ構築プラットフォームによる対⾯型開発u ⽬の前でできあがりをイメージすることができるu 初⽇から「動くシステム」を試しながら、スパイラルアップで作り上げていくu 発想の起点が⽬の前でできあがっていくシステムに移り、

「これをどうやって使えばいいか」という発想に変わる

Page 31: Cloud days九州 20160601

事例kintone超⾼速対⾯開発u 対象:シンガポールに本社を置く関連会社

の上海営業拠点u 出張報告(現状はExcel、Word)

メールで報告。関係者共有もメール

u kintoneで出張報告書フォーム作成u 顧客台帳を作成u 上司確認、関係者共有の通知&プロセス管

理機能u 担当者毎の出張件数集計・⾒える化

これ全部で約2時間ぐらい!

上司確認

出張報告

関係者共有シンガポール、上海

上海

Page 32: Cloud days九州 20160601

★属⼈化したExcel業務は業務改善の盲点

u ⻑年Excelで熟成されてきた業務をクラウドでスピード解決u 効率化が組織の課題になりにくい(上司も詳細を把握できていないケースが多い)u 特に担当者が少ない業務の場合は、システム化による業務効率化⼯数が⼩さくなる

ため、従来型の開発では投資対効果が得られないu しかし属⼈化による弊害は⼤きい(業務引継ぎ等)

Page 33: Cloud days九州 20160601

事例超属⼈化Excelをクラウド化u 対象:JV企業の社員管理業務u 社員台帳、所属履歴管理、労務費管理、組

織変更対応等u お化けExcelによる属⼈化が問題u 担当者が1⼈のため、通常のシステム開発

では合理化効果が⼩さい

u kintoneで社員管理システム構築u 社員台帳、組織マスタ、所属履歴u 1,500円/⽉で社員管理システムができた!

組織マスタ 社員所属履歴

社員マスタ

Page 34: Cloud days九州 20160601

★クラウドサービスの緩やかな連携がキモ

u ある事業での実例u お客様の企業の情報、先⽅の担当者の情報をデータベースにして、⾃社との関わり

を蓄積して、マーケティングに活⽤したい。u 従来であればCRMパッケージ製品を探してきたり、どこかのシステムベンダーに相

談して、パッケージをカスタマイズしたり、あるいは⾃社開発したり。

u 例えば名刺のデータ化といえばSansanがありますよ!u Sansanを使うと社内の⼈脈を共有化して活⽤することができます。

⼈脈ベースの情報共有やコミュニケーションのキッカケを作り出すことができます。

u マーケティング活動の管理はkintone!u Sansanとkintoneを連携させることによって、Sansanのデータをkintoneの中で顧客

台帳として活⽤することが簡単にできます。(SansanおよびkintoneのAPI機能を利⽤)

Page 35: Cloud days九州 20160601

事例名刺データの活⽤u 対象:関係会社 Webマーケティングu 展⽰会などのイベントで⼤量の名刺を獲得u 名刺をSansanに登録(スキャンするだけ)u Sansanでデータ化された名刺情報を

List Finderに登録u List Finderからメール配信し、記載のURL

からのアクセス把握u Webサイトアクセス履歴から顧客のニーズ、

⾏動を把握し、マーケティング活動に活⽤

Webサイト

顧客

SFA/CRM名刺

⾏動把握

Page 36: Cloud days九州 20160601

★フロー型・ストック型の業務プロセスでシステムを使い分ける

u フロー型:業務プロセスを回すことがメインu ◯◯依頼業務、◯◯申請業務 等u 複数部⾨にまたがる業務プロセスを円滑に回すことが⽬的

u ストック型:業務プロセスにより情報を蓄積・更新していくものu ◯◯台帳管理、◯◯報告書、⽂書管理等u 蓄積された情報を共有し、業務に活⽤することが⽬的

u フロー型に向いたシステムu 業務プロセスの構築が得意で、プロセスの状況を確認し改善できるもの

例)Questetra BPM Suite

u ストック型に向いたシステムu データベース型、データの連携が得意なもの

例)サイボウズkintone

Page 37: Cloud days九州 20160601

事例グローバルでBPM

u 対象:海外現地法⼈との受託業務の依頼・報告・請求

u 海外現地法⼈:7ヶ国(中国、インド、シンガポール、タイ、アメリカ、メキシコ、ブラジル)

u 従来から業務プロセスに問題ありu Questetra BPM Suiteで業務をシステム化し、

現状の業務プロセスの問題点を⾒える化u 業務プロセス改善のサイクルを回しながら

業務改善を進めるu データ蓄積が必要な場合はファイル出⼒、

またはAPIでkintone連携も可能

上司確認海外現地法⼈

受付部署⽇本

確認部署

報告

業務依頼

実施確認

作業依頼

Page 38: Cloud days九州 20160601

★ユーザーは答えを教えてくれない

u 業務改⾰は、既存業務をシステム化するのではないu まだ⾒つかっていない答えは、ユーザーに聞いても教えてくれないu ヒアリングの内容にとらわれない

Page 39: Cloud days九州 20160601

★やる前に「失敗しないように」を考え過ぎない

u 特に歴史のある組織の意思決定においては、「失敗しないように」が染み付いている

u 失敗コストが⼩さいクラウド業務改善u 「失敗したらやめればいい」が本当に通⽤するu チャレンジングな意思決定が可能

Page 40: Cloud days九州 20160601

★初めから100点満点を⽬指さない

u 従来のシステム開発においては、初めから100点満点をめざした開発プロセスu 代わりにスピードとコストが犠牲になるu 超⾼速開発が可能なクラウド業務改⾰においては、70点開発を⾼速で繰り返す

スパイラルアップ型が適しているu 「まずは使ってみて」改善 を何度も繰り返すことが可能u すなわち業務要件の変化にも柔軟についていくことができる

Page 41: Cloud days九州 20160601

クラウド時代のハイスピード業務改⾰は、情シス部⾨の信頼を取り戻すチャンス

Page 42: Cloud days九州 20160601

クラウド時代のハイスピード業務改⾰の勘どころ

1. 従来業務をシステムで固定化するのはNG。ICT化で業務を⾒直す2. 属⼈化したExcel業務は業務改善の盲点3. クラウドサービスの緩やかな連携がキモ4. フロー型・ストック型の業務プロセスでシステムを使い分ける5. ユーザーは答えを教えてくれない6. やる前に「失敗しないように」を考え過ぎない7. 初めから100点満点を⽬指さない

Page 43: Cloud days九州 20160601

業務システムは職場の⽂化を作る

Page 44: Cloud days九州 20160601

業務改⾰の本質は・・・

Page 45: Cloud days九州 20160601

⼈の考え⽅や⾏動を変えること

コミュニケーション+

チームワーク

Page 46: Cloud days九州 20160601

ありがとうございました。