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困ったバグレポートを改善しませんか? 2015年9月17日 バグ票ワーストプラクティス検討プロジェクト リーダー:近美 克行 サブリーダ:鈴木 昭吾 e-mail:[email protected] SIG テーマ11 https://sites.google.com/site/swworstpracticesite SQiPシンポジウム2015

SQiPシンポジウム2015 SIG11_困ったバグレポートを改善しませんか?

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Page 1: SQiPシンポジウム2015 SIG11_困ったバグレポートを改善しませんか?

困ったバグレポートを改善しませんか?

2015年9月17日

バグ票ワーストプラクティス検討プロジェクト

リーダー:近美 克行

サブリーダ:鈴木 昭吾

e-mail:[email protected]

SIG テーマ11

https://sites.google.com/site/swworstpracticesite

SQiPシンポジウム2015

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バグレポートで困った経験はありませんか?

2 2015/9/16 6:30現在の検索結果 https://twitter.com/search?q=%E3%83%90%E3%82%B0%E7%A5%A8&src=typd

Page 3: SQiPシンポジウム2015 SIG11_困ったバグレポートを改善しませんか?

バグレポートはソフトウェアのエンジニアが最も多く関わる技術文書であり、ほとんどの開発現場で存在する。

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開発現場では、バグレポートは有効に利用されていないのでは?

テスター プログラマ

設計者 QA

サポート 経営者

マネージャ ユーザ

バグ レポート

(※バグレポート=ISTQB用語集のインシデントレポート)

背景

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背景

1. バグレポートはソフトウェアのエンジニアが最も多く関わる技術文書であり、ほとんどの開発現場で存在する

2. バグレポートの書き方を解説している書籍などは多いが、 悪いバグレポートがどのようなものかは議論があまりない (「Making Software エビデンスが変えるソフトウェア開発」)

3. 有効にバグレポートが活用されていない現場がある

バグレポートの質がソフトウェア品質に大きく寄与しているのではないか

4. バグレポートが活用できないために多くの弊害が発生している

コミュニケーションのために無駄な工数が発生している

プロセス改善が進まない etc.

4

バグレポートの問題を考えることで、 ソフトウェア開発組織の

問題の診断・改善ができる可能性がある。

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バグレポートがうまく使われていない例1 • 「バグピンポン」

• テストエンジニアと開発者の間で発見したバグに同意がとれず、 バグを指摘したメールやバグレポートがいったりきたりすること

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•バグピンポンの正式な原典は明らかではないが、たとえばDZoneのインタビュー等で言及されている http://agile.dzone.com/videos/end-bug-ping-pong

テスト担当 開発者

バグである

バグではない

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バグである

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バグレポートがうまく使われていない(と思われる)例2

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https://twitter.com/yukihiro_matz/status/312534609495736320 より引用

リツィートが700以上 リプライは16あり 大きな反響があった

多くの方が同じような状況で困っている様子が伺える

「なにかがおかしい」

バグレポートの本質である、バグ修正するために必要な情報が、何も書かれていない。

Page 7: SQiPシンポジウム2015 SIG11_困ったバグレポートを改善しませんか?

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バグ票がうまく使われていない例3

「バグ票炎上」

テストエンジニアや開発者がやりとりをする相手をバグ票上で公然と非難する。

• 開発後半になってもバグがなかなか収束しない。 • デグレードが多く、いつ果てるともないリグレッションテストにテスト担当者はいらいらしていた。

• そして、ついに禁断の一言をバグ票に記載した 「酷いデグレードです。」 「御社の開発力では将来が危ぶまれます。」

バグ票のコメント欄が炎上!

開発→テスト担当者へのコメント事例も

「これはデグレではありません。デグレの定義を知ってますか?」

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ワーストプラクティス

「ベストプラクティス」はいろいろな書籍、Webサイトで紹介されている

「ベストプラクティス」は知っていても実行できない事が多い

コンテキストが合わないことがある

「ベスト」な環境は整えるのが大変

ベストの条件=いろいろな条件が ちょうどバランスがとれた状態 (実は特殊状況である)

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「ベストプラクティス」を目指すより、「ワーストプラクティス」を回避できる方が効果があるのではないか?

教科書的な行儀のよい状況下だけで学んでもだめ!

状況とセットで、成功・失敗を学習・共有することに意味がある

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バグレポートのフロー

• 良いバグレポートは、 「バグレポートのライフサイクルが、問題なく遷移していくこと」とした。

バグ報告組織 バグ分析・対策組織

Open 発行 開始判断 解析開始承認済

み 担当者 割当て

解析担当 割当済み

解析実行

修正待ち

次Verへ延期

修正実行

再テスト待ち 確認テスト 実行

再テスト済み

解決済み

テスト結果判定

調査

再調査依頼 却下 (テストミス・仕様通り)

重複

※JSTQBシラバス、IEEE829をから例示されたステータスを抽出し、状態遷移を作成

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本日のSIG

以下の内容を予定しています

自己紹介

差支えない程度に所属や立場など

バグ票コミュニティで今までやってきたことの紹介

参加者の問題の共有

参加者が見たり聞いたりしたダメな事例の共有

解決案の検討・議論

まとめ

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みなさまのご参加をお待ちしています!

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コミュニティ紹介

目標

バグ票のワーストプラクティスの調査・収集・分析

バグ票べからず集(仮)を作成

バグ票の分析手法の確立

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https://sites.google.com/site/swworstpracticesite

バグ票ワースト

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コミュニティ活動記録

JaSST12Tokai ポスターセッション

JaSST14Tokyo

コミュニティブース

事例発表

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コミュニティ活動記録(その2)

SQiP2013シンポジウムの一部

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主なコミュニティの成果物

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1. 「バグレポートの改善に向けた問題事例の調査とアンチパターン化」 (SQiPシンポジウム2013 (Best Report FutureAward 受賞))

2. 「バグレポートの改善に向けた問題事例の調査とアンチパターンの作成」 (SQiPシンポジウム2014招待講演)

3. 「バグ票をもっとうまくつかうために」 (WACATE2014冬)

4. 「なんじゃこりゃ!このバグ票なんか腹たつ ~バグ票の失敗から学ぶソフトウェア開発のための 幸せなコミュニケーション術~」 (JaSST’15関西)